説明

三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞移植体の培養と刺激のための方法とバイオ反応装置

三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞移植体の培養と刺激のための方法とバイオ反応装置
短時間において又は同時に培養及び刺激可能である三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞培養製造のための方法とバイオ反応装置を創出する課題がある。このバイオ反応装置は無菌が保証されている条件においてGMPに適切な移植体培養を可能にする。
このバイオ反応装置(1)は、反応装置閉鎖部(21)と密に、そして無菌で連結しており、移植体(11)用の置き面及びミニアクチュエータ(14)が実施されている少なくとも一つの反応装置室を形成する基本胴部から構成される。更にこのバイオ反応装置(1)は媒質注入及び媒質排出又はガス注入用の少なくとも2つのホースカップリング接続部(19)を有する。
本発明は閉鎖式ミニバイオ反応装置内で同時に、連続して又は時間制御した間隔において培養及び刺激可能な三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞培養、好ましくは軟骨細胞構造物のGMPに適した製造を可能にする。このように育種した移植体は例として結合組織及び支持組織の欠陥、直接関節障害、リューマチ及び変性関節病の治療用組織置換マテリアルとして利用され、例として膝関節症では従来(手術の)治療法、例としてマイクロフラクチャリング又は穿孔に対するオールタナチブであり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新方式により閉鎖式ミニバイオ反応装置内において同時に、相互に連続して又は時間制御した過程に基づき培養及び刺激することのできる三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞培養物、好ましくは軟骨細胞構成物、のGMPに適切な製造のための方法と指示に関する。
【背景技術】
【0002】
このように育種した移植体は、例として結合組織及び支持組織の欠陥、直接関節障害、リューマチ及び変性関節病の治療用組織置換マテリアルとして利用され、例として膝関節症では従来(手術の)治療法、例としてマイクロフラクチャリング又は穿孔に対するオールタナチブであり得る。
【0003】
特に体独自の、いわゆる自知細胞マテリアルの管内増殖に貢献するティッシュ・エンジニアリングでは、移植処置において欠陥組織内に入れることのできる機能的細胞及び組織置換構造を育種するよう試みている。
【0004】
このためにラボにおいて定期的に細胞培養物(例として関節軟骨細胞)が増殖されている。これらの細胞(例として軟骨細胞)の本来の増殖は、組織特有の発育因子、メディエイタ及び誘導質の添加物も含む標準プロトコルに基づく被膜細胞培養フラスコ底面における単層培養においてなされる。
【0005】
この合成因子の目的は、例として管内増殖の際に軟骨細胞1%対細胞外基質成分99%の質量比を、機能的関節軟骨内で存在するように、達成するために、軟骨細胞の特殊能力を刺激し、充分な細胞外基質コンポネント(EZM)を合成することである(Stockwell RA: The cell density of human articular and costal cartilage. J Anat. 1967;101(4):753-763; Hamerman D, Schubert M: Diarthrodial joints, an essay. Amer J Med. 1962;33:555-590)。
【0006】
これは媒質サプリメントの単なる添加によっては不可能であるように見られるために、適切な自知(ガラス)軟骨置換物を高度な分化度でラボにおいて育種できるように、この軟骨細胞を各種方式で刺激又は鼓舞するよう試みている。
【0007】
説明した細胞培養物の増殖と組織置換構造の育種は一連の短所と結びついている。
【0008】
培地で覆われている単純な培養シャーレでの二次元表面培養物内の軟骨細胞培養物のこの受動的培養は、その際、分化可能な軟骨細胞の能動的刺激を示さない。
【0009】
Minuth, W. W., Kloth S., Aigner J., Steiner P.: MINUSHEET-Perfusionskultur: Stimulierung eines gewebetypischen Milieus. Bioscope 1995; 4:20-25から、患者細胞マテリアルを生物理学的特性において軟骨組織に似ており、多層配置された細胞間のネットワーク状結合を許容し、そして適切なバイオ反応装置内で灌流培養をおこなう人工担体構造内へ入れることにより、この短所を回避しようと試みるコンセプトが既知である。多数の実験が増殖合成したEZMによる細胞の分化能力の増大を示し、これは例として可変濃度のハイドロゲル、アルギナート、アガロース(Benya and Shaffer: Dedifferentiated chondrocytes reexpress the differentiated collagen phenotype when cultured in agarose gels. Cell. 1982;30:215-224.)の非常に異なる生和合性及び生再吸収可能な基質内における軟骨細胞の三次元培養によるものである。
【0010】
この際生じたこの分布次元はこれにより、例として膝及び股関節、の生組織内の軟骨細胞の元来の状態を刺激し、これにより生体内状態における好ましい適応となる。
【0011】
細胞の着生表面培養では媒質サプリメントの十分な供給は、この栄養素が直接細胞上部又は細胞にあり、拡散による障害のない物質代謝が許容されるゆえに比較的簡単である。これに反して静地培養図式内での埋め込んだ細胞を有する三次元基質の使用時には、中央の構造域への物質輸送を制限する場合があり、これにより細胞束での最良の栄養素供給を阻止する濃度格差又はグラジエントが生じる。
【0012】
空間的担体基質内の細胞マテリアル育種時のこの障害に対して、構造物による媒質灌流又は注入の誘導が対処する。
【0013】
この担体構造によるこの能動プロセスは、細胞での均質な栄養素供給を確保し、軟骨細胞の代謝物を常時搬出する。更に動的培養図式はより多くのガス注入を確保し、これにより選択した媒質灌流流動に依存しながら、細胞束をこれにより生じる(Paのせん断力により機械的に刺激する。(Raimondi, M. T., F. Boschetti, et al.: Mechanobiology of engineered cartilage cultured under a quantified fluid-dynamic environment. Biomechan Model Mechanobiol. 2002;1:69 - 82)
【0014】
細胞の増殖と移植体製造での更なる短所は、システム「細胞培養物フラスコ」の絶対的無菌状態が存在しないことである。例として媒質交換という定期的作業プロセス、細胞播種、また細胞取り入れにおいても、これに属する培養容器を開かなければならず、そしてこれにより薄片フローワークベンチ内での作業により「医薬品とその品質保全のための世界保健機構ガイドライン」(Good Manufacturing Practice - Richtlinie der WHO) の意味における作業環境の100%無菌状態が保証できないことを理由に、そこに存在する細胞培養物はより高度な感染危険と結びついている。
【0015】
更にこの受動システムにより拡散透過性カバー及び培地を通しての細胞レイヤーへの最大ガス交換が不可能となる。
【0016】
培養フラスコのこの存在する短所を回避するために、この過去数年間において組織置換構造産出のための自動化閉鎖式バイオ反応装置システムの開発に力が入れられている。このシステムはこのように(Freed und Vunjak-Novakovic: Microgravity tissue engineering. In Vitro Cell Dev Biol Anim. 1997;33:381-385)三次元移植体の無菌、制御可能な培養と刺激の長所を提供できる。ティッシュ・エンジニアリングをプロセス及びバイオテクノロジーの可能性と組み合わせることにより、バイオ反応装置システム内における、例としてCO2又はO2のガス注入、温度調整、培養媒質交換、サンプル取り等の選択された培養パラメータの制御とコントロールが生み出される。(Obradovic, Carrier, Vunjak-Novakovic and Freed: Gas exchange is essential for bioreactor cultivation of tissue engineered cartilage. Biotechnol Bioeng. 1999;63:197-205)。
【0017】
バイオ反応装置の構造では常に、プロセスを人工的に調整し得るという充分検討されたシステムを創出することが有効となる。ある一定の組織を育種することが問題となる場合には、バイオ反応装置システムは生理的条件とプロセスを生体内でできる限り正確に事後調整できるものでなければならない。各バイオ反応装置システムは少なくとも一種の機械的刺激により、育種したマテリアルに作用する。
【0018】
灌流刺激におけるビオゲン基質内の自知組織置換マテリアルの制御されたバイオ反応装置培養のポジティブな特性を培養媒質と結びつけることは、それゆえに高められたEZM合成能力を有する例として生体軟骨細胞の育種のための自動化された無菌及びGMPに適した移植体培養を保証するための論理的帰結となる。
【0019】
DE 4306661A1及びSittinger M, Bujia J, Minuth WW, Hammer C, Burmester GR: Engineering of cartilage tissue using bioresorbable polymer carriers in perfusion culture. Biomaterials. 1994;15(6):451-456から細胞が重合体層に埋め込まれており、更にアガロースカプセルで囲まれている灌流反応装置が既知である。この円筒状ガラス反応装置は人工培地を有し、流速0.016ml/minで貫流される。反応装置そのものは標準化された条件を有するそれ相当の組織増殖容器内にある。培地貯蔵器の無菌フィルターが、外部環境とのガス交換を可能にする。
【0020】
Bujia J, Rotter N, Minuth W, Burmester G, Hammer C, Sittinger Mによるこの反応装置型式での更なる実験: Cultivation of human cartilage tissue in a 3-dimensional perfusion culture chamber: characterization of collagen synthesis. Laryngorhinootologie. 1995;74(9): 559-563及びKreklau B, Sittinger M, Mensing MB, Voigt C, Berger G, Burmester GR, Rahmanzadeh R, Gross U: Tissue engineering of biphasic joint cartilage transplants. Biomaterials. 1999;20(18):1743-1749ではポリ-L-リシン又は、タイプIIの膠原繊維で浸したヴィクリル又はポリディオキサノン層から成る共重合体組織が使用された。人間の軟骨細胞はこれらの層に埋め込まれ、2週間にわたり灌流で培養された。カルシウム炭酸塩産物に固定されていたポリグリコル酸とポリL乳酸(エチコン)の共重合体からなる2相モデルを使用して期間を70日に高めた。
【0021】
上記の灌流反応装置に非常に似ている更なるシステムは、Mizuno S, Allemann F, Glowacki J: Effects of medium perfusion on matrix production by bovine chondrocytes in three-dimensional collagen sponges. J Biomed Mater Res. 2001;56(3):368-375で設計された。すでに説明した反応装置に対してこの反応装置は人工培地用の閉鎖域を保持する。培養されたマテリアルの主要部は幅1cm、長さ10cmの円筒状ガラス柱内にある。この柱は同様に大きさが7×15mmあり、補足的にカプセルされていない多数の細胞/重合体基質で充填されている。人工培地は流速300μl/minにおいて貯蔵器からこの柱と全システムを通り、導かれる。このシステムで膠原海綿内の牛軟骨細胞基質を灌流に対する反応に関して15日間の培養期間において検査する。
【0022】
US特許5,928,945から同様に成長チェンバー内の着生軟骨細胞に規定された流動又はせん断力が加えられ、これにより強化膠原、型式II合成が検出されたバイオ反応装置が既知である。
【0023】
灌流バイオ反応装置の開発と平行して、研究グループは、各種機械荷重プロセスが外植体、細胞サンプル又は細胞/重合体基質に作用するバイオ反応装置の設計に取り組んだ。人間の軟骨組織への荷重の最も重要な形を模倣するために単軸圧力が軟骨移植体上へ生じるゆえに、軟骨細胞刺激用のバイオ反応装置の設計においては、その構造は機械的プランジャー等の実行に基づく。これら圧力システムの多数においては、設計が非常に似ていることが明確である。
【0024】
Steinmeyer J, Torzilli PA, Burton-Wurster N, Lust G: A new pressure chamber to study the biosynthetic response of articular cartilage to mechanical loading. Res Exp Med (Berl). 1993,193(3):137-142により開発されたシステムの圧力チェンバー室は内部がポリエチレン層で被覆されているチタンケースから構成されている。最大直径10mmの実験物は室床面の容器内に置かれ、約7mlの人工培地で覆うことができる。このモデルは人口培養媒質の灌流システムを保持していないゆえに、短時間の培養期間では圧力を単に少しずつしか生み出せない。それ相当の圧力を実験物にかけるプレッシャーシステムは、チェンバー閉鎖部を通り導かれている多孔性圧力るつぼから構成されており、単純な分銅又はチェンバー上部に固定されている圧力ピストンを有するエアーシリンダーにより作動する。
【0025】
Lee DA, Bader DL: Compressive strains at physiological frequencies influence the metabolism of chondrocytes seeded in agarose. J Orthop Res. 1997;15(2):181-188により公開された駆動装置により作動するシステムも、24の実験物に同時に圧力をかけることができる。駆動装置は増殖容器を囲むフレームに取り付けられており、動力を無菌ボックス内の荷台板へと下方に伝達する。スチール製のこの荷台板は直径11mmのプレキシガラス刻み目を有する24のスチールボルトを保持する。駆動装置が変形角度に依存させることのできる各荷重を生み出す。このシステムは2日間の牛軟骨細胞/アガロース基質の培養に使用される。最大応力振幅15%の静的及び補足サイクル(0.3から3Hz)荷重が発生する。
【0026】
多数の圧力刺激反応装置の短所は、細胞培養構造物が圧力荷重の際に培地と灌流できず、これにより複合細胞刺激の効果を検査できないことである。更にこの栄養素供給の欠如は軟骨細胞での最良の代謝、及び例として細胞外基質成分の最大合成を阻害する。
【0027】
例としてUS特許6,060,306及びDE特許198 08 055で説明されている圧力及び灌流システムは灌流流動、これにより誘導されるせん断力及び単軸圧力荷重等のパラメータを有する同時多重刺激を可能にする。
【0028】
圧力刺激を可能にする反応装置での短所は特に、サーブモータ又は同様のもので駆動される圧力メディエイタ、主にタペット、ピストン等が好ましくは自知移植体が中に入っているバイオ反応装置室内に導かれ、そして規定の圧力荷重を細胞構造物にかけることである。この圧力アプリケーターを無菌システム内に入れることにより、閉鎖式圧力アプリケーション反応装置の設計が非常に困難になり、これによりこのシステムはより高度に複雑なものになる。それゆえにこの(潜在的に非無菌)システムの使用は、医療分野におけるこのような装置の応用及びプロセスは既存の医薬品法のガイドラインに反するものになるゆえに、基本研究におけるものだけとなる。
【0029】
これにより自知組織置換構造の育種及び刺激に利用される全バイオ反応装置は世界保健機構のGood Manufacturing Practice-Richtlinie(医薬品製造及びその品質保全のための世界保健機構基本法則)、更にドイツ医薬品法(AMG)、「薬学検査協定」及びGMPガイドライン91/356/EWGに従属する。それゆえに感染の危険又はシステムの完全に保証できない無菌性はAMG§13に基づく製造許可を交付するものとはならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
本発明の課題は閉鎖式ミニバイオ反応装置内において狭い時間間隔において又は同時に培養及び刺激することのできる三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞培養を製造するための方法とバイオ反応装置を創出することである。このバイオ反応装置は確実な無菌条件におけるGMPに適切な移植体培養を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
この課題は発明に基づき請求項1で説明した方法と請求項13で説明したバイオ反応装置により解決される。この方法の好ましい形態は請求項2から12に記載される。このバイオ反応装置の更なる形態は請求項14から57に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明に基づく方法と本発明に基づくバイオ反応装置は、反応装置内でのGMPに適切に製造された三次元、生体及び機械的抵抗性を有する細胞培養、好ましくは軟骨細胞構造物の育種及び刺激と結びつける。この際、刺激と育種は同時に、相互に連続して又は時間制御した過程においておこなうことができる。このように育種した移植体は、例として結合組織及び支持組織の欠陥、直接関節障害、リューマチ及び変性関節病の治療用組織置換マテリアルとして利用される。
【0033】
本発明に基づく方法と本発明に基づく反応装置の本質的メルクマールは多くの観点において生体内適合する刺激を加えることのできる移植体が閉鎖式反応装置室内にあることである。分布細胞培養構造物の一方では器官典型的なせん断力を細胞メンブランにおいて生じさせ、更に高度な代謝を許容する調整された培地との灌流がこれに数えられる。この閉鎖式反応装置内には移植体上部に細胞培養への荷重アプリケーターとして機能する磁気を帯びたピストンに似たプランジャーがある。このプランジャーは非接触でバイオ反応装置室を通り制御され、その際方向付けられた単軸圧力刺激が組織移植体上に導かれる。ミニアクチュエータの非接触コントロールは外部に配置されたコントロール磁石でなされ、この磁石の方向付けられた(電)磁場がバイオ反応装置内でのプランジャーの位置を変え、器官典型的な動的又は静的圧力刺激を発生させる。
【0034】
この方法とバイオ反応装置は育種の際に細胞培養を刺激することも可能であるというすでに説明した長所を有する。特に結合組織と支持組織構造及び機能性組織システム(軟骨、骨等)の育種及び再生が可能である。
【0035】
この装置は無菌プロセス方式において特に同時に灌流し、圧力荷重をかけ、そしてこれに基づき基質成分(例として軟骨細胞培養物)の高度生産を特徴とする細胞移植体の育種を可能にする。この装置はその自動化程度の理由により作業段階を最小にし、これにより細胞培養の感染危険を減らす。更に移植体の自動化育種と刺激は規定の再生可能なプロセス経過を保証する。本発明に基づくバイオ反応装置の構造メルクマールの理由により、閉鎖されたバイオ反応装置循環が保証され、これによりGMPガイドライン遵守における組織置換構造の厳格な自知育種及び刺激が可能になる。
【0036】
バイオ反応装置の更なる使用域として、移植体への貫生又は分化に関する物質又は物質組み合わせの特徴付けのための薬学作用物質試験がある。
【0037】
以下に本発明に基づく方法と本発明に基づくバイオ反応装置を実施例において説明する。
【実施例1】
【0038】
移植体製造方法
図1では軟骨組織移植体の例において、三次元細胞移植体の同時培養と刺激のためのバイオ反応装置の使用が示されている。
【0039】
このために患者から最初(I)健康な細胞マテリアル(例として関節軟骨)と血液が最小侵襲性において採取される。酵素消化により採取した細胞が個々に数えられ、そしてそれに依存してティッシュ・エンジニアリングの標準方式で単層フラスコ(II)内で播種される、そして厳格に自知増殖されるか、又はすぐに構造物製造へと導かれる(III)。この際細胞はバイオ和合性又は再吸収性担体マテリアル(例としてヒドロゲル、アガロース、膠原、ヒドロキシラパタイト、重合体複合体等)から構成される三次元移植体構造内に入れられる。このために懸濁された細胞(例として軟骨細胞)がビオゲン支持構造(例としてアガロース)と混合され、播種ピストン、例として円筒状の移植体型枠(例として軟骨アガロース基質)で硬化される。この生体内適合三次元構造は特に結合及び支持組織細胞(例として軟骨細胞)において(再)分化と、これと平行して組織典型的な物質と基質成分(例として膠原、プロテオグリカン)の合成を導く。
【0040】
この播種ピストンは、その内部にある分布細胞移植体とともにバイオ反応装置(IV)内に導かれ、移植体が押し出され、そしてバイオ反応装置内に位置づけられる。これに引き続き新開発した閉鎖式バイオ反応装置内(V)でのこの細胞構造物のGMPに適した、同時、相互連続した又は時間制御した培養と刺激がおこなわれる。この過程においてこれらの複合生体内に似た刺激(せん断力、灌流、変形、機械荷重等の刺激)により、細胞移植体が高度分化と器官典型的な標識の発現へと導かれる。
【0041】
短時間後に高生体、豊富な基質を有する細胞培養構造物がバイオ反応装置内で再生する。この自知移植体は取り出され(VI)、必要に応じて組織欠陥の形状に適合化され、そして欠陥結合又は支持組織内へ移植される。
【実施例2】
【0042】
バイオ反応装置システムの図式
図2は、GMPに適切なプロセス方式での閉鎖式反応装置構造内での細胞移植体の自知培養と複合刺激用 バイオ反応装置システム(ツインチェンバー式バイオ反応装置付き)の実施様式を示す。
【0043】
この実施例においては最良温度、湿気及び大気成分を保証する全装置は温度調整可能、ガス調整可能な培養器内にある。同様にバイオ反応装置1と媒質を培養器内、そしてその他のコントロール用技術コンポネントを培養器外に配置する分割構造も可能である。
【0044】
バイオ反応装置1自体、そしてその中に組み込まれたコンポネントは生物学的及び化学的に不活性であり、オートクレーブが可能である。更にバイオ反応体胴部とボルト締め可能なカバーは非(例としてプラスチック)又は弱磁気マテリアル(例としてバナジウム-4-スチール)製である。
【0045】
培養媒質は媒質貯蔵器2から3三方弁6と四方弁7を有するホースシステム4から循環ポンプ5によりバイオ反応装置1内へと導かれる。この培養媒質はサプリメント貯蔵器3からの患者血液から採取した自知合成因子(例として発育因子、メディエイタ等)と増殖することができる。この媒質はバッチ、フェッドバッチ又は連続方法においてバイオ反応装置1に、そしてこれにより移植体11に導かれる。
【0046】
この媒質はその後、閉鎖式循環においてホースシステム4を通り、例としてpH, pCO2及びpO2の物理化学パラメータのコントロール用測定ゾンデを備えた媒質貯蔵器2に達する。媒質が消費されたと思われる場合には、媒質はホースシステム4により外部の隔離された廃棄物容器内へと導かれる。この両ケースにおいてはバルブ装置7により無菌媒質サンプルを更なる分析のために、反応装置循環からサンプル採取路8へと導くことができる。
【0047】
バイオ反応装置1内には培養し、刺激する移植体11が反応装置床面の中央部分にある。移植体11の下部には第二の小さなチェンバーを設けることができる。この流動室にホースシステム4を通り、媒質が供給され、強度多孔性の、しかしながら薄い沈殿マテリアル16を充填することができる。この下部のチェンバーは薄いクリアガラス板17で隔離でき、そして逆顕微鏡のための顕微鏡検査開口部として利用できる。
【0048】
バイオ反応装置1の上部チェンバー内にはバイオ反応装置カバーに差し込まれたバイオセンサー9の横にミニアクチュエータ14がある。この磁気プランジャーとして実施されたミニアクチュエータ14は圧力アプリケーターとして作用し、コントロール磁石又はコイル15により制御される。
【実施例3】
【0049】
図式 シングルチェンバー式バイオ反応装置
図3は非接触で制御可能なミニアクチュエータ14の実施に利用される培養室から構成されるバイオ反応装置1の考えられる実施様式を示す。
【0050】
シングルチェンバー式バイオ反応装置として実施されたバイオ反応装置1は胴部と補足的に圧縮リング20によりシーリングされてバイオ反応装置閉鎖部21から構成される。カバー構造内には例としてグルコース及びラクタート濃度、特に媒質成分のオンライン測定に使用されるバイオセンサー9が組み込まれている。反応室内には挿入されたクリアガラス板17を有する特殊反応装置床面上に置かれている移植体11の上部に正確に組み込まれたミニアクチュエータ14がある。
【0051】
移植体11の媒質供給のために少なくとも一本の注入管と排出管がリュール接続19を通してバイオ反応装置1へと導かれている。排出管19の少なくとも一本に三方弁6を通りサンプル採取路8が統合されている。
【実施例4】
【0052】
図式 ツインチェンバー式バイオ反応装置
図4は二つのチェンバー室から構成されるバイオ反応装置1の更なる実施様式のスケッチであり、ここでは上のチェンバーがプランジャー14を含み、下のチェンバーが移植体11下部でのフローに利用される。この実施様式はコンポネント1、6、8、9、14、19-21の機能、特徴及び要求事項において例3で説明したバイオ反応装置1と相違しない。
【0053】
この装置においては各チェンバーと移植体11のバルブ調整したフローに達するように、少なくとも一本の注入管と排出管19がそれぞれ上部及び下部の反応装置チェンバー内に組み込まれている。
【0054】
下部のチェンバーはその寸法において直径が移植体11の直径より小さくなるよう形成されている。このチェンバーは、多孔性沈殿マテリアル16から構成される平坦な正確な形状のプレートを受容し、これにより移植体11への逆顕微鏡検査を閉鎖ガラスプレート17とメンブラン18を通して支障なく実施できる。下部反応装置室内の沈殿マテリアル16から構成されるこのプレートは上記装置内で更なる重要な機能を満たす。このプレートはプランジャー14による移植体11の機械荷重時に、好ましくないゲル状細胞構造物11がチェンバー室内へ押し込まれることを阻止する。使用した支持基質とその粘性に依存して、担体マテリアルが沈殿マテリアル16と混合するのを阻止するために、沈殿マテリアル16と移植体11の間に液透過性メンブラン18を使用する。
【実施例5】
【0055】
ミニアクチュエータ14の構造と実施様式
図5は、正確に反応装置室内において(ここでは例としてツインチェンバー式)垂直にスライドし、軸圧力を反応装置床面上に置かれている移植体11に伝達するミニアクチュエータ14の構造、形状及び異なる形を示す。
【0056】
この磁気圧力アプリケーター14は発明に基づき(図5a参照)非接触で外部に配置されているコントロール磁石15により、バイオ反応装置1内のその垂直位置において制御される。絶対的垂直圧縮は一方ではバイオ反応装置1内の移植体11の中央ポジショニングにより確保される。またその他方では、プランジャー外径D2をバイオ反応装置内径D2へ正確に寸法取りしなければならない。これはプランジャーを傾ける又は斜めにすることなく、バイオ反応装置1内においてミニアクチュエータ14を垂直に導くことにより可能となる。全バイオ反応装置型式において、この直径D2は移植体11の外径D1よりも、より大きく寸法取りしなければならない。
【0057】
図5bは、この圧力ユニット14の特徴的構造を示す。この構造は最小の磁場及び電磁場においてさえも各磁場方向へと動く、好ましくはネオジム・鉄・ホウ素化合物から成る非常に高能力な永久磁石22を有する。この永久磁石22はラッカー塗りした又は電気メッキした形において、生物学的に不活性のプラスチック -被覆体23- に入っている。この好ましくは円筒状の被覆体23はその正確な外径によりバイオ反応装置シリンダー内で少ない摩擦で、そして正確に垂直にスライドする。この可塑性被覆体23の下面で平坦面の他に、他の器官典型的なネガティブ型枠を、生体内適合ポジティブ型枠(特に湾曲、反り等)を模るために、プランジャー面24としてエンボスすることも可能である。
【0058】
ここに説明する新型アクチュエータ形状は、被覆体23内の流動チャンネル33なしで、更に循環性磁場発生によるポンプ機能を可能にする。バイオ反応装置1内に存在する圧力及びバルブ状態により、ミニアクチュエータ14の上昇運動により媒質が反応装置室へ吸引される。移植体11への下降運動又は圧力圧縮により、この媒質は、バイオ反応装置1から押し出される。
【0059】
図5cは同様に強力な永久磁石22と個々のプランジャー面24を有する被覆体23から構成されるミニアクチュエータ14の更なる例としての実施様式を示す。このモデルは被覆体23端部における流動を最良化するために、いわゆる流動チャンネル33を保持する。これを通りバイオ反応装置室内でのミニアクチュエータ14の媒質流動が可能となり、媒質抵抗を克服するための制御トルクの必要性はより少なくなる。被覆体23は移植体11上の全ミニアクチュエータ14の平面ポジショニングを確保するために、正確な外径D2を有するガイド突起部を少なくとも3つ保持しなければならない。
【0060】
図5dは図5bに基づき、永久磁石22と細胞培養構造物11の空間間隔を創出するためのエクステンションウェブ34を保持する修正プランジャー14を示す。移植体11に対し上部シリンダーヘッド内で永久磁石22の間隔を保つ原因は、細胞培養物11への磁場影響を最小にすることである。
【0061】
図5eは外径D2を有する、少なくとも3本の流動チャンネル33と3つのガイド突起部を保持する図5dに基づくミニアクチュエータ14を示す。
【実施例6】
【0062】
バイオ反応装置1内の構造物製造と構造物播種の図式
図6は三次元の、好ましくは円筒状の細胞基質構造物の製造と播種の方法と装置を示す。
【0063】
図6a(細胞基質播種)では増殖させた(図1、II参照)又は隔離したばかりの(図1、III参照)、そして準備した細胞12が、ビオゲン担体構造13と混合され、同種性にまで懸濁され、細胞基質の目標容量で播種ピストン25内に注入される。
正確な播種ピストン25はその内径D1において、移植体11の将来の外径に相当し、その外径D2においては、バイオ反応装置1の内径に相当する。
【0064】
図6b(プランジャー・インセット)では、播種ピストン25内のプランジャー・インセット26が示されている。反応装置ピストン25内の各細胞基質の硬化又は重合化の際に、平坦なスライディングプレート27上で、外径D1を有する正確な平面プランジャー26がピストン中空シリンダー内へ導かれる。
【0065】
このプランジャー26の下面は、ミニアクチュエータ14のプランジャー面24にアナログに器官典型的構造でエンボスが可能である。
【0066】
図6c(プランジャー押し付け)では播種ピストン25内の移植体11上にあるプランジャー26の押し付けが示されている。プランジャー26は移植体11の基質上面のメニスカス形成と湾曲を阻止するように作用するために、例として円筒状移植体型枠を保持するために、軽いプレス圧で細胞基質上に押し付けられる。
【0067】
生体内適合表面が移植体11上へエンボスされる場合には、このプランジャーの押し付け26は硬化又は重合化段階でおこなわなければならない。
【0068】
図6d(スライディングプレートの取り除き)では押し付けたプランジャー26が移植体11の型枠形成後に持ち上げられ、播種ピストン25の床面にある、好ましくは疎水性のスライディングプレート27が取り除かれることが示されている。ゲル状の細胞構造物11がスライディングプレート27と播種ピストンに粘着することを避けるために、例として不活性ホイル又は不活性重合体フリースが表面を剥がすために使用される。
【0069】
図6e(バイオ反応装置内の構造物播種)はツインチェンバー式バイオ反応装置の例における円筒状構造物の播種を示す。ここでは正確な播種ピストン25をバイオ反応装置1内に導き、プランジャー26で細胞構造物11を準備した反応装置内の中央部へ入れ、そしてバイオ反応装置1から播種装置が取り除かれる。この準備されたバイオ反応装置1は多孔性沈殿マテリアル16と場合によっては拡散透過性メンブラン18を含む。
【実施例7】
【0070】
シングルチェンバー式バイオ反応装置内での構造物灌流と媒質混合の技術装置の図式
図7ではシングルチェンバー式反応装置胴部の構造と移植体11内での拡散と灌流への作用が示されている。
【0071】
図7aで示される実施様式では統合されたリュール接続19を有する4本の注入管と排出管がバイオ反応装置1内へと導かれている。これらの管は流動最良化のためにその位置とポジションを変化させることができる、つまり例として接線上においてもバイオ反応装置胴部内1に入ることができる。バイオ反応装置1内に導かれる注入管と排出管19の数は少なくとも2本となる。排出へと調整された各リュール接続19では例として三方弁6でサンプル採取路8を取り付けることができる。
【0072】
バイオ反応装置内での静地培養方式では媒質が、例として円筒状の組織移植体11の特に上端域及び側端域内へ拡散し、細胞培養に特に栄養素を供給し、同時に代謝最終産物を担体基質から運び出す。
【0073】
図7bは調合可能な循環ポンプ5によるホースシステム4を通り、バイオ反応装置1の少なくとも1本の注入管への、後ろ側に位置する任意のサプリメント貯蔵器3(図示されていない)を有する媒質貯蔵器2からの栄養媒質の連続的注入を示す。
媒質の流出は少なくとも一本の排出管19により、少なくとも1箇所で三方弁6により、連結を解いたサンプル採取路8が統合されているホースシステム4へとなされる。
【0074】
消費された媒質はここで示すように、媒質貯蔵器2に達し、そこから移植体11への新たな継続的灌流に再度導かれながら、循環路内に留まることができる。それ以外の場合にはこの媒質は循環路から完全に取り出すことができる。この場合には移植体11の培養がバッチ又はフェッドバッチプロセスでおこなわれる。反応装置室内へ培養媒質を適切に継続的に導くことは、移植体11の流入及びフローを図7aの静置図式に比較して明確により良いものにする。誘導灌流により、深部の構造物域に媒質が散布される。これにより代謝が最良化され、これは高度な細胞分化を生み出す。更に構造物流入の実施により、埋め込んだ細胞へのせん断力刺激がなされる。
【実施例8】
【0075】
ツインチェンバー式バイオ反応装置内での構造物灌流と媒質混合の技術装置図式
図8は移植体の最良化フロー、拡散及び灌流を許容し、これにより組織置換物品質の改善を助けるツインチェンバー式バイオ反応装置を示す。
【0076】
図8aで静置培養と拡散でのバリエーションが示されている。バイオ反応装置1内へと入る注入管と排出管19は少なくとも二本あり、その際少なくとも一本はそれぞれ下部及び上部の反応装置チェンバーへと入らなければならない。ここで説明したチェンバーあたり二本の注入管と排出管19は、流動最良化のために、その位置、ポジション及び厚みにおいて変化させることができる。
【0077】
サンプル採取路8は、例として三方弁6を有する両チェンバーの流出に調整した各リュール接続部19に取り付けることができる。
【0078】
上部及び側部移植体域への媒質拡散の他に、この構造において移植体11下部に新たに設けたチェンバーは、静置培養段階において多孔性沈殿マテリアルから担体構造の床面に近い域への培養媒質の拡散を生じさせ、これにより全移植体11での改善された代謝が生み出される。
【0079】
図8bは調合可能な循環ポンプ5又は同様の物によるホースシステム4を通り、バイオ反応装置1の下部及び上部チェンバーの少なくとも1本の注入管19への、後ろ側に位置する任意のサプリメント貯蔵器3(図示されていない)を有する媒質貯蔵器2からの栄養媒質の継続的流入を示す。
【0080】
媒質の流出はチェンバーあたり少なくとも一本の排出管19により、少なくとも1箇所で三方弁6により、連結を解いたサンプル採取路8を統合し得るホースシステム4へとなされる。
【0081】
消費された媒質はここで示すように、媒質貯蔵器2に達し、そこから移植体11への新たな継続的灌流に再度導かれながら、循環路内に留まることができる。それ以外の場合にはこの媒質は循環路から完全に取り出すことができる。この場合には移植体11の培養はバッチ又はフェッドバッチプロセスでおこなわれる。
【0082】
第二のチェンバー、ここでは移植体11の下部、の本発明に基づく統合は特に生物学的構造物の適切な流入でポジティブな特性を示す。これに基づき三方弁6で媒質貯蔵器2から下部チェンバーへの媒質フローが入力されると、媒質は反応装置室を上部排出管からのみ去ることができるゆえに、閉じられた下部排出管で移植体11の誘導された上方に向けられた灌流が生じる。
【0083】
この図式にアナログに三方弁6を切り替えることにより、移植体の流動を構造物11を通り、上部チェンバーから下部チェンバーへと導くことができる。ここに示した装置の結果は完全な灌流の他に、細胞に作用し、循環ポンプ5の容量フローで調整可能な誘導せん断力による更なる細胞刺激である。バイオ反応装置1内の迅速な媒質交換を達成するために、三方弁6を部分的に又は完全に開くことも可能である。
【実施例9】
【0084】
バイオ反応装置1内での移植体11の固定図式
図9はシングルチェンバー式又はツインチェンバー式バイオ反応装置1内での移植体11の固定図式を示す。
【0085】
図9aはシングルチェンバー式バイオ反応装置1内のクリアガラス17上の中央部で固定されている刺激する移植体11を示す。少なくとも3つのこれら固定壁28で、最良の灌流と圧力刺激を実施できるよう、反応装置床面での移植体11の流入媒質により生じる水平運動が阻止される。この反応装置1内に取り付けた生和合性の固定壁28はその高さにおいて、移植体11への応用圧力振幅以下に寸法取りしなければならない。
【0086】
図9bでは、各流動状態での移植体11の水平固定を達成し、理想的な垂直灌流と機械的圧力押し付けを可能にするための、ツインチェンバー式バイオ反応装置内での少なくとも3つのこの固定壁28の使用が示されている。
【実施例10】
【0087】
ミニアクチュエータ14制御用磁石システム
図10は、移植体11上でのミニアクチュエータ14の非接触で制御可能な刺激方法のための特徴ある装置と器具配置を示す(シングルチェンバー式バイオ反応装置で表示)。
【0088】
図10a(磁気制御効果-磁気引力)は、移植体11の圧力変形のためのバイオ反応装置1内の磁気ミニアクチュエータ14の非接触コントロールのための特性装置と原則を示す。ミニアクチュエータ14内の永久磁石の方向付けは外部配置したコントロール磁石15により生じる支配的磁場方向に基づきなされる。例として一つの永久磁石又は少なくとも一つのコイルであるこのコントロール磁石15により、磁場ラインが全バイオ反応装置空間1内へと充分に達し、ミニアクチュエータ14のプランジャーの磁場方向に依存する運動を生じさせる一定の(電)磁場が生み出される。図10aの例においては、ここで例として上部に配置されたコントロール磁石15、による磁気引力の原則が示されている。
【0089】
図10b(磁気制御効果-磁気斥力)に示される実施例では、磁気斥力による磁気コントロールシステム15とミニアクチュエータ14間における第二の磁気制御効果が示されている。コントロール磁石15の磁場方向変更により、ミニアクチュエータ14の運動方向が変わり、下方へと移植体11上に制御される。能力強化又は磁気誘導により、コントロール磁石15から発しながら、移植体11の圧力荷重も生体内適合刺激の目標値にまで強まる。
【0090】
図10c-10eは、ミニアクチュエータ14をサイクル的に、そして閉鎖されたバイオ反応装置1内において、より高い周波数で制御することが可能になる制御エレメントの配置を示す。 図10c(コントロール磁石ガイドプレートによるミニアクチュエータ14の制御)は永久磁石制御システムの実施様式を示す。この磁場バリエーションにおいては、ここでは例として反応装置プロトタイプ上部に位置しているリニア制御ガイドプレート31上の各寸法、極性及びこれによる磁場強度と磁場方向の多数の永久磁石の配列が作動している。
【0091】
この際リニアモーター29により、磁石ホルダ31内に取り付けられた永久磁石32を有するガイドレール30が駆動する。この磁石システムの移動相がバイオ反応装置の運動を不要にする。
【0092】
図10dの制御システム(回転永久磁石によるミニアクチュエータ14の制御)も同様に回転プレート上での連続磁石配列による磁気プランジャー14の制御に基づく。この際サーブモータ29が、回転式において交代極性の適合させた永久磁石32を有する磁石ホルダ31を駆動させる。この回転磁石ホルダは例として、4つの交代極性磁石32を保持することができ、これにより完全回転時に移植体11上への2つの完全与圧を発生させる。この回転プレートの磁石配列とサーブモータ29の回転速度との組み合わせにより、より高い頻度での磁場変化、そしてこれにより移植体11上への高動的な刺激パターンが生み出される。正面図は二つのバイオ反応装置1による回転システムの両方の磁気効果を明確にしている。各バイオ反応装置1をコントロール磁石中点の下に正確に位置づけることができる限りにおいて、この装置の実施様式は多数のバイオ反応装置1に適切なものとなる。
【0093】
図10e(鉄心コイル35によるミニアクチュエータ14の制御)はコイル配列に基づく磁石装置を示す。
【0094】
この磁石コイルシステムは、ここではバイオ反応装置1の上部に固定されており、導かれた電力により無段階で制御でき、これによりバイオ反応装置胴部内でのミニアクチュエータ14の各位置を可能にする規定電磁場を発生させながら、感応コイル35で作動する。電力方向の電極交換により既存の磁場方向と電磁効果が転換する。使用した鉄芯コイル35はワイヤ巻きコイルに対して垂直にその電場を形成し、ミニアクチュエータ14の静的永久磁石上に引力及び斥力作用する。
【0095】
このシステムの自動化ステーションはマルチメータ測定装置により監視される能力を有する接続した調整可能な変圧器を有する熱発生の少ない高性能コイル35から構成される。更にマイクロコントローラの使用が、電力を必要な方向に入力するリレーの制御、細胞構造物への間欠的圧力応用の必要な効果を保証する。
【実施例11】
【0096】
ツインチェンバー式反応装置内刺激図式
図11は、新型GMP適合可能バイオ反応装置1の全刺激図式を示す。ここでは機械的圧力刺激、灌流及びせん断力誘導流動が、三次元移植体11内で平行して進む。
【0097】
図11a(機械荷重のない灌流刺激)では細胞構造物11の刺激は、(Pa域における細胞メンブランへのせん断力作用を有する構造物灌流が、調整された媒質流入によってのみ生じる。この方法例においては二本の注入管19への連続的栄養媒質注入が示されており、これにより各反応装置チェンバーへの供給がなされ、まず移植体11内での濃度補整がなされ、この後で選択した容量フローに依存しながら、構造物内で上部及び下部灌流ゾーンが形成される。この消費された媒質は二本の更なる排出管19を通って反応装置室から出される。この流動刺激の際にはプランジャー14がコントロール磁石システム15からバイオ反応装置1内の上部位置に保持されるゆえに、ここでは与圧は生じない。
【0098】
図11b(灌流刺激とプランジャー押し付け)は、バイオ反応装置1内での組織置換マテリアル11の複合刺激の第2段階を示す。最初にこの例のように流動状態が修正される。三方弁6により栄養媒質フローが下部の反応装置チェンバーだけに導かれ、そこから移植体11を通り灌流され、代謝を導き、そして排出管を通り、上部反応装置室から出る。コントロール磁石システム、ここでは少ない電力誘導での鉄芯コイル35、の電極交換により、磁気ミニアクチュエータ14が例として円筒状の組織置換物11上へと押し付けられる。この構造物変形0%のプランジャー押し付けは、細胞基質11の動的高周波変形の際にミニアクチュエータ14の転換点をマーキングする。
【0099】
刺激方法の次の段階では、図11c(灌流刺激と機械的荷重)が示すように、コイル35から発する磁場力が高められる。この高められた磁気誘導の結果が、好ましくは生体内に似たプロセスを模倣する、必要とされる目標変形への移植体11の強められた圧縮である。ここで生じた圧力刺激の後で、間欠性方式において細胞刺激とプランジャー押し付け間での切り替えを導くことができる。
置換マテリアルの静的圧縮も説明した器具と、説明した方法で可能である。
【0100】
基本的にこの機械的荷重時に調整した構造物灌流を担体基質で導入し、これが細胞に必要な栄養素を供給し、そして特に代謝が能動的である段階、例として貫生、分化(細胞外基質合成)時において交換される代謝物を排出する。
【0101】
圧力荷重プロトコルを作成した後、プランジャー装置を最初の状態に戻し、細胞培養を例として更に連続して灌流し、移植体11を例として充分合成された細胞外基質において取り出す。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】移植体製造方式
【図2】図式GMPバイオ反応装置システム
【図3】図式 シングルチェンバー式バイオ反応装置
【図4】図式 ツインチェンバー式バイオ反応装置
【図5】ミニアクチュエータの構造と実施様式
【図6】バイオ反応装置内の構造物製造と構造物播種の図式
【図7】シングルチェンバー式バイオ反応装置内の構造物灌流と媒質混合のための技術装置の図式
【図8】ツインチェンバー式バイオ反応装置内の構造物灌流と媒質混合のための技術装置の図式
【図9】バイオ反応装置内の移植体の固定図式
【図10】ミニアクチュエータ制御用の磁石システム
【図11】ツインチェンバー式反応装置内の刺激図式
【符号の説明】
【0103】
1 バイオ反応装置
2 媒質貯蔵器
3 サプリメント貯蔵器
4 ホースシステム
5 循環ポンプ
6 三方弁
7 四方弁
8 サンプル採取路
9 バイオセンサー Glu/Lac
10 測定ゾンデ pH, pCO2, pO2
11 移植体
12 細胞/組織
13 支持基質
14 ミニアクチュエータ
15 コントロール磁石
16 多孔性沈殿マテリアル
17 クリアガラス
18 透過性メンブラン
19 ホースカップリング/リュール接続
20 圧縮リング
21 反応装置閉鎖部
22 永久磁石
23 被覆体
24 プランジャー面
25 播種ピストン
26 プランジャー
27 スライディングプレート
28 固定壁
29 サーブモータ
30 ガイドレール
31 磁石ホルダ
32 永久磁石
33 流動チャンネル
34 エクステンションウェブ
35 コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 有機体から摂取し、バイオ反応装置培養用にそれ自体既知である方式において準備された外植体細胞(12)と、市場販売されている生和合性、生吸収性又は自知又は相同マテリアルから構成される担体基質(13)を混合した後、細胞基質懸濁として
b) 任意の後日の移植体に適合させた切断面を有する、必要に応じて下づけした播種ピストン(25)内に入れ、そこで硬化又は重合化させ、
c) 必要に応じてここで正確な不活性、必要に応じて構造化又は下付けしたプランジャー(26)により最小圧で荷重がかけられ、
d) 播種ピストンを移植体(11)とともにバイオ反応装置胴部のチェンバー室内へ入れ、
e) そこにおいて、移植体(11)が播種ピストン(25)からバイオ反応装置床面の中央に置かれ、そしてバイオ反応装置(1)が播種ピストンを取り出した後に閉鎖され、
f) そこにおいて移植体が灌流流動の流入により更に培養され、そして
g) 培養終了後に組織置換マテリアルが更なる使用のために取り出される
プロセス段階を有する、
移植体が培養時期においてバイオ反応装置床面に向かいあう表面においてに圧力による荷重を受けることを特徴とする、
GMPに適切なバイオ反応装置内における三次元、生体及び機械的抵抗性細胞移植体の培養と刺激のための方法。
【請求項2】
移植体が圧力を伝達するプランジャーにより荷重を受けることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
灌流流動流入によるバイオ反応装置室の混合及び移植体への圧力を伝達するプランジャーが、培養条件に依存して時間的に、そして量又は強度において制御可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
移植体が調整された栄養媒質によりインターバルをもって貫流され、圧力を伝達するプランジャーによりサイクル状に荷重を受けることを特徴とする請求項1乃至3記載の方法。
【請求項5】
移植体の圧力荷重が灌流の際に生じることを特徴とする請求項1乃至4記載の方法。
【請求項6】
移植体が静的、好ましくは生体内に似た圧力荷重又は構造物変形の使用に依存して刺激され、又は連続的に間欠的又は動的圧力により荷重を受けることを特徴とする請求項1乃至5記載の方法。
【請求項7】
機械的荷重が0.1Hz以上の周波数で生じることを特徴とする請求項1乃至6記載の方法。
【請求項8】
機械的荷重が対称又は非対称余弦又は正弦半波であることを特徴とする請求項1乃至7記載の方法。
【請求項9】
磁気マテリアルから構成されるプランジャーがバイオ反応装置外において生じた(電)磁場によりバイオ反応装置内の移植体表面に沿って動くことを特徴とする請求項1乃至8記載の方法。
【請求項10】
磁場が少なくとも一つの永久磁石により発生することを特徴とする請求項1乃至9記載の方法。
【請求項11】
交互極性を有する少なくとも二つの永久磁石がバイオ反応装置上部の移動ホルダ上に配置されており、サイクル状にサーブモータにより駆動され、その位置を変え、これにより圧力プランジャーが交互に移植体を押し付けることを特徴とする請求項1乃至10記載の方法。
【請求項12】
電磁石コイルが高周波でその電力方向と電圧を、そしてこれによりバイオ装置反応装置上での磁場方向と磁気誘導を変え、これによりプランジャーが交互に移植体を押し付けることを特徴とする請求項1乃至8記載の方法。
【請求項13】
移植体(11)用の置き面とミニアクチュエータ(14)が取付けられ、媒質注入及び媒質排出又はガス注入用に少なくとも二つのホースカップリング接続部(19)がバイオ反応装置(1)に設けられている一方で、一つの基本胴体から構成されるバイオ反応装置(1)が反応装置閉鎖部(21)と密性及び無菌で連結しており、そして少なくとも一つの反応装置室を形成することを特徴とする、GMPに適切なバイオ反応装置内における三次元、生体及び機械的抵抗性細胞移植体の培養と刺激のためのバイオ反応装置。
【請求項14】
細胞培養構造物(11)が直接又は間接的にシングルチェンバー式バイオ反応装置(1)のバイオ反応装置床面で培養及び刺激可能であることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
移植体(11)下部に第二の反応装置室がある一方で、細胞培養構造物(11)が直接又は間接的、少なくとも部分的に、育種と刺激のためにツインチェンバー式バイオ反応装置の上部反応チェンバーの床面にあることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項16】
バイオ反応装置(1)に細胞構造物(11)を入れることのできる上部反応装置チェンバー床面上の移植体挿入部があることを特徴とする請求項14又は15記載の装置。
【請求項17】
バイオ反応装置(1)の容器が上面において反応装置閉鎖部(12)により閉じられている中空円筒形胴部であることを特徴とする請求項13乃至16記載の装置。
【請求項18】
反応装置閉鎖部ユニット(21)及びバイオ反応装置(1)がボルト接続及び少なくとも円錐ニップル(20)で、反応装置閉鎖部(21)と容器(1)間のボルト接続が容器(1)内の内側ボルトにより、そして反応装置閉鎖部(21)内のこれと作用する外側ボルト又は反応装置閉鎖部(21)と容器(1)間のボルト接続が容器(1)内の外側ボルトと反応装置閉鎖部(21)内のこれに作用する内側ボルトで形成されるよう、相互に結びついていることを特徴とする請求項13乃至17記載の装置。
【請求項19】
カバーとして実施される反応装置閉鎖部(21)にバイオセンサー(9)及び/又は測定ゾンデ(10)が付いていることを特徴とする請求項13乃至18記載の装置。
【請求項20】
カバー(21)にサンプル採取路(10)が付いていることを特徴とする請求項13乃至19記載の装置。
【請求項21】
バイオ反応装置(13)の基本胴体がシングルチェンバー式バイオ反応装置様式においてホースカップリング接続管(19)取り付け用に注入及び排出穿孔部が少なくともそれぞれ一つずつあることを特徴とする請求項13乃至20記載の装置。
【請求項22】
バイオ反応装置(1)の基本胴体がツインチェンバー式バイオ反応装置様式においてホースカップリング接続管(19)取り付け用に注入及び排出穿孔部が少なくともそれぞれ二つあることを特徴とする請求項13乃至20記載の装置。
【請求項23】
ツインチェンバー式バイオ反応装置内において、ホースカップリング接続部(19)が少なくともそれぞれ一つ下部及び上部反応室に入っていることを特徴とする請求項22記載の装置。
【請求項24】
バイオ反応装置チェンバー内に続く注入接続管(19)と排出接続管(19)に斥力機能を有する三方弁(6)又は四方弁(7)が取り付けられていることを特徴とする請求項21乃至23記載の装置。
【請求項25】
少なくとも一つの排出接続管(19)にサンプル採取路(10)があることを特徴とする請求項24記載の装置。
【請求項26】
移植体製造の監視のためにバイオ反応装置(1)が反応装置床面において完全にまたは部分的に透明マテリアル、好ましくはクリアガラス板(17)から構成されることを特徴とする請求項13乃至25記載の装置。
【請求項27】
バイオ反応装置(1)の反応装置床面上部に移植体(11)を置くために静電防止又は不活性マテリアルから構成されるホイル、フリース又はメンブラン(18)が配置されており、このマテリアルが好ましくは幅広いメッシュの、透光性、透液性及び透ガス性であることを特徴とする請求項13乃至26記載の装置。
【請求項28】
バイオ反応装置(1)の上部反応装置チェンバーが、ツインチェンバー式反応装置としての様式において、その基面において移植体基面に相当する一方で下部チェンバーの寸法が移植体(11)のそれ以下であり、これにより細胞培養を中央に置く際に、この構造物の大部分が下部チェンバーの上部に、そして一部が上部チェンバーの反応装置床面の上に置かれることを特徴とする請求項13乃至27記載の装置。
【請求項29】
下部反応装置チェンバーの空間を生物学的に不活性な、透光性、大きな孔性のマテリアル、好ましくは多孔性沈殿マテリアル、から構成される平坦なプレート(16)が充填しており、これにより平坦な反応装置床面の終端部が当該プレート(16)と上部反応装置チェンバーの床面から形成されることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項30】
上部反応装置チェンバーを形成するツインチェンバー式バイオ反応装置(1)の反応装置床面上のプレート(16)で充填されている下部反応装置チェンバーの上部に、移植体(11)を置くための静電防止又は不活性マテリアルから構成されるホイル、フリース又はメンブラン(18)が配置されており、このマテリアルが好ましくは幅広いメッシュの、透光性、透液性及び透ガス性であることを特徴とする請求項28又は29記載の装置。
【請求項31】
透明プレート(17)のようにツインチェンバー式バイオ反応装置(1)内において移植体(11)下部にあるコンポネントが、置かれている多孔性マテリアル(16)を有する下部チェンバー及び幅広いメッシュのメンブラン(18)、市場で一般販売されている顕微鏡とカメラのレンズの焦点距離内での全高を超えないことを特徴とする請求項28乃至30記載の装置。
【請求項32】
磁気、好ましくはピストンに似たミニアクチュエータ(14)がバイオ反応装置(1)内に配置されており、単数の又は多数の外部配置されたコントロール及び制御磁石によりバイオ反応装置(1)を通り制御されながら動くことを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項33】
ミニアクチュエータ(14)がシングルチェンバー式バイオ反応装置(1)内においてバイオ反応装置室内のメンブラン(18)及び移植体(11)の上部に配置されていることを特徴とする請求項13乃至32記載の装置。
【請求項34】
ミニアクチュエータ(14)がツインチェンバー式バイオ反応装置(1)内において上部反応装置室の多孔性マテリアル(16)、メンブラン(18)及び移植体(11)の上部に配置されていることを特徴とする請求項13乃至32記載の装置。
【請求項35】
実施する磁気ミニアクチュエータ(14)が生物学的に不活性の被覆体(23)、好ましくはプラスチックにより囲まれている磁気核体(22)、好ましくは永久磁石から形成されていることを特徴とする請求項32乃至34記載の装置。
【請求項36】
磁気核体(22)が極間において形成される磁場が移植体(11)に対し垂直となり、これにより全ミニアクチュエータ(14)の磁気北極が上方へと向くように調整されていることを特徴とする請求項32乃至35記載の装置。
【請求項37】
核磁石(22)を囲む生和合性被覆体(23)がその外形において、バイオ反応装置(1)の反応装置チェンバーの断面形に相当することを特徴とする請求項32乃至36記載の装置。
【請求項38】
被覆体(23)の全高が反応装置室へのミニアクチュエータ(14)実施の際に、ミニアクチュエータ(14)のプランジャーの垂直に方向づけたガイドが移植体(11)上に位置づくように選択されていることを特徴とする請求項32乃至37記載の装置。
【請求項39】
ピストン形のミニアクチュエータ(14)が、一つ以上の被覆体シリンダーから構成されており、これにより被覆体シリンダー、好ましくは上部のシリンダ−が、囲まれている永久磁石を保持し、そして更なるシリンダーがプランジャーエンボス(24)に使用され、その際空間的に分かれている当該シリンダーがウェブ(34)で、又は同機能の連結部で相互に連結していることを特徴とする請求項32乃至38記載の装置。
【請求項40】
被覆体(23)により形成されている平らなプランジャー面(24)が、ミニアクチュエータ(14)の下面でバイオ反応装置室(1)内のガイド方向に垂直になっていることを特徴とする請求項32乃至39記載の装置。
【請求項41】
ミニアクチュエータ(14)のプランジャー面(24)上に器官典型的なネガティブ型枠、例として湾曲、がエンボスされていることを特徴とする請求項32又は40記載の装置。
【請求項42】
平らな又は形取りしたプランジャー面(24)がプランジャー表面拡大用の格子構造形、好ましくは小さなメッシュ構造を有するエンボスであることを特徴とする請求項32又は41記載の装置。
【請求項43】
ミニアクチュエータ(14)の正確な垂直ガイドが、その外径の少なくとも3箇所においてで更に確保されるように、ミニアクチュエータ(14)に穿孔及び/又は流動チェンネル(33)が設けられていることを特徴とする請求項32乃至42記載の装置。
【請求項44】
ミニアクチュエータ(14)のプランジャー面(24)がバイオ反応装置胴部内の正確に入っているガイドレール内で垂直にスライドするガイド突起物を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項32乃至43記載の装置。
【請求項45】
バイオ反応装置(1)外部に配置されたコントロール及び制御磁石(15)がそこから発する(電)磁場により、実施したミニアクチュエータ(14)の調整運動を、永久磁石(22)の上方へと方向付けた磁気北極で生じさせることを特徴とする請求項32乃至44記載の装置。
【請求項46】
コントロール及び制御磁石(15)が垂直軸においてプランジャー(14)に対し中央に、好ましくはプランジャー(14)の上部に配置されており、ミニアクチュエータ(14)の極性に依存して上下に動き、これにより移植体(11)への圧力が変化することを特徴とする請求項32乃至45記載の装置。
【請求項47】
コントロール及び制御磁石(15)が、直方体形の磁石ホルダ(31)内に取り付けられており、サーブモーター(29)及びガイドレール(30)によりバイオ反応装置(1)上でその水平位置においてサイクル状に移動する、異なる垂直の磁極方向を有する少なくとも2つの永久磁石(32)から構成されることを特徴とする請求項32記載の装置。
【請求項48】
コントロール及び制御磁石(15)が、プレート形の磁石ホルダ(31)内に取り付けられており、サーブモータ(29)の回転駆動により、バイオ反応装置(1)上でサイクル状に導き出される、異なる垂直の磁極方向を有する少なくとも二つの永久磁石(2)から構成されることを特徴とする請求項32記載の装置。
【請求項49】
各磁場効果を高め、そして移植体(11)へのより強い圧力を生み出すために、水平位置において固定されているバイオ反応装置が垂直運動を通して永久磁石(32)を有する磁石ホルダ(31)へステップモーターにより導かれることを特徴とする請求項32記載の装置。
【請求項50】
少なくとも二つのバイオ反応装置(11)がステーション内において、ミニアクチュエータ(14)が単に一つの永久磁石コントロールシステムにより非接触で駆動されるように配置されることを特徴とする請求項49記載の装置。
【請求項51】
コントロール及び制御磁石(15)が電磁石として、それ自体既知の方法で磁場が無段階で調整し得る少なくとも一つの感応コイル(35)を保持して実施されていることを特徴とする請求項32記載の装置。
【請求項52】
感応コイル(35)が、高動的磁場変化とミニアクチュエータ(14)の移植体(11)上への運動を生じさせるために、変更可能な周波数で高周波で制御されることを特徴とする請求項32又は51記載の装置。
【請求項53】
移植体の外形に相当する内径を有する好ましくは円筒状の播種ピストン(25)が可動スライディングプレート(27)上への細胞(12)と担体基質(13)の注入用であることを特徴とする請求項13乃至52記載の装置。
【請求項54】
可動スライディングプレート(27)と播種ピストン(25)の内室が不活性のメンブラン、ホイル又は重合体フリースで被覆されていることを特徴とする請求項13乃至53記載の装置。
【請求項55】
播種ピストン(25)内で平らなプランジャー面又は器官典型的なネガティブ型枠を有する正確なプランジャー(26)が軽く細胞懸濁上へ押し付けられていることを特徴とする請求項53又は54記載の装置。
【請求項56】
播種ピストン(25)の外径がバイオ反応装置(1)の内径に正確に相当することを特徴とする請求項53乃至55記載の装置。
【請求項57】
バイオ反応装置(1)の反応装置床面に、その寸法において移植体挿入物に応じ、圧力圧縮を妨げない少なくとも3つの固定壁(28)が設けられていることを特徴とする請求項13乃至56記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図5e】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図6e】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図10e】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−508830(P2007−508830A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536026(P2006−536026)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011788
【国際公開番号】WO2005/040332
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(506138225)
【Fターム(参考)】