説明

上部風止め板の支持構造

【課題】引戸障子が浮き上がるのを防止してこの引戸障子の外れ止めを図る為の外れ止め片6を上枠1に装着する作業を、容易に行なえる様にする。
【解決手段】この外れ止め片6は上枠1の下面に設けた係止溝10に、工場で(A)に示す状態に装着しておく。建築現場では、窓枠に上記引戸障子を建て込んだ後、上記外れ止め片6を(B)の状態に回動させる。この状態では、この外れ止め片6の衝合部15が、上記引戸障子の上端縁に近接対向する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明に係る引戸障子の外れ止め装置は、一般家屋やビルディング等の建造物の窓開口を開閉する為の窓装置に組み込んで、閉鎖状態に移動させた引戸障子を窓枠の内側から取り外せない様にする為のものである。
【背景技術】
【0002】
各種建造物の窓開口を開閉する為の窓装置として、窓枠内に建て込んだ引戸障子を水平移動させる引戸式窓装置が、広く使用されている。この様な引戸式窓装置の場合、防犯、或は安全確保の為、引戸障子を閉鎖状態に移動させた場合に浮き上がる事を防止して、閉鎖状態にある引戸障子が上記窓枠から外れない様にしている。この為に従来から、上記窓枠を構成する上枠の下面に外れ止め片を装着し、上記引戸障子を閉鎖状態に移動させた場合には、この外れ止め片の下面を上記引戸障子の上縁に近接対向させる様にしている。そして、上記引戸障子の下框に組み付けた戸車と上記窓枠を構成する下枠の上面に設けた下部案内レールとの係合が外れる程、上記引戸障子が浮き上がるのを防止している。
【0003】
この様な引戸障子の外れ止め装置として従来から、特許文献1、2等に記載されたものが知られている。このうちの特許文献1に記載された構造は、上枠の下面に係止したブロックに設けたねじ孔に下方から調節ねじの下端部に固定した当接片を、引戸障子の上縁に近接対向自在としている。又、特許文献2に記載された構造は、上枠の下面にねじ止め固定した外れ止めブロックを、引戸障子の上縁に近接対向自在としている。
【0004】
従来構造の場合、実際に外れ止め装置が機能する様にする為には、調節ねじを何回転もさせて、上枠の下面から当接片を十分に離したり(特許文献1に記載された構造の場合)、外れ止めブロックを上枠にねじ止め固定する作業が必要になる(特許文献2に記載された構造の場合)等、作業が面倒である。
【0005】
【特許文献1】実開昭54−5337号公報
【特許文献2】実公昭55−5647号公報
【特許文献3】実開昭60−121099号公報
【特許文献4】実公昭61−23189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、この様な事情に鑑みて、実際に機能する様にする為に要する作業を簡略にできる引戸障子の外れ止め装置を実現すべく、発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の引戸障子の外れ止め装置は、従来から知られている引戸障子の外れ止め装置と同様に、窓枠内に水平移動自在に建て込まれた引戸障子の下框に組み付けた戸車とこの窓枠を構成する下枠の上面に設けた下部案内レールとの係合が外れるのを防止すべく、上記窓枠を構成する上枠の下面に外れ止め片を装着し、この外れ止め片の下面を上記引戸障子の上縁に近接対向させる。
【0008】
特に、本発明の引戸障子の外れ止め装置に於いては、上記上枠の下面には、下端開口部の幅が狭く、この下端開口部よりも上方に位置する溝本体部分の幅が広い係止溝が形成されている。又、上記外れ止め片はこの係止溝の溝本体部分にがたつきなく係合自在な基板部と、この基板部の中央部下面から下方に垂下された支柱部と、この支柱部の下半部外周面からこの支柱部の直径方向外方に突出した衝合部とから成る。そして、上記基板部は上記係止溝に、この係止溝から下方に抜け出る事はないが、この基板部を弾性変形させつつ、取付方向を鉛直軸を中心に互いに90度異ならせた第一状態と第二状態との変換を自在に係合している。又、上記衝合部は、このうちの第一状態で上記上枠の長さ方向にその長さ方向を一致させて、その下面を上記引戸障子の上縁に対向しない状態となり、第二状態でその長さ方向を上記上枠の幅方向に一致させて、その下面を上記引戸障子の上縁に対向させる状態となる。
【発明の効果】
【0009】
上述の様に構成する本発明の引戸障子の外れ止め装置は、上枠下面の係止溝に係合させた外れ止め片を90度回転させるのみで、外れ止め装置が機能する様にできる。即ち、窓枠を構成するサッシ材を造る工場等で上記外れ止め片を上記係止溝に係合させ、この外れ止め片を第一状態としておく。この第一状態では、衝合部の長さ方向と上枠の長さ方向とが一致して、この衝合片の下面が上記引戸障子の上縁に対向しない状態となる。この為、上記外れ止め片と引戸障子との位置関係に拘らず、この外れ止め片が引戸障子の建て込み作業の障害になる事はなく、この引戸障子の建て込み作業を容易に行なえる。又、この引戸障子の建て込み作業を完了した後には、上記外れ止め片を鉛直軸回りに90度回転させて第二状態とし、上記衝合片の長さ方向を上記上枠の幅方向に一致させると共に、上記上枠の長さ方向に関する外れ止め片の位置を適正にして、この衝合片の下面を上記引戸障子の上縁に対向させれば、上記引戸障子の浮き上がりを防止して、この引戸障子の外れ止めを図れる。
この結果、本発明の引戸障子の外れ止め装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、建築現場での作業の簡略化により、工期の短縮化及び建設費の低廉化を図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[実施の形態の第1例]
図1〜11は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本発明の引戸障子の外れ止め装置を組み付ける引戸式窓装置は、図11に示す様に、それぞれがアルミニウム合金の押し出し型材である、上枠1と下枠2と左右の竪枠3、3とから成る窓枠4の内側に、1対の引戸障子5、5を引き違い式に建て込んで成る。外れ止め装置は、上記上枠1の下面2個所位置に外れ止め片6、6を固定する事で構成している。そして、これら各外れ止め片6、6を、それぞれ上記1対の引戸障子5、5を閉鎖位置に移動させた状態でこれら各引戸障子5、5を構成する上框7、7の上縁に近接対向させる事により、これら各引戸障子5、5を構成する下框8、8に組み付けた戸車と、上記下枠2の上面に設けた下部案内レールとの係合が外れるのを防止するものである。
【0011】
上記各外れ止め片6、6を装着自在とすべく、上記上枠1の下面で、それぞれが上記各引戸障子5、5の上端部を案内する為に設けた1対の上部案内レール9、9の間部分には、図1に示す様に、係止溝10を形成している。この係止溝10は、下端開口部11の幅W11が狭く、この下端開口部11よりも上方に位置する溝本体部分12の幅W12が広い(W11<W12)。
【0012】
又、上記各外れ止め片6、6は、ポリアミド樹脂等の弾性を有する合成樹脂を射出成形する事により、全体を一体に形成したもので、基板部13と支柱部14と衝合部15とを有する。このうちの基板部13は、上記係止溝10の溝本体部分12にがたつきなく係合自在な形状及び大きさを有するもので、互いに間隔をあけた状態で同一平面上に存在する1対の素子板16、16により構成している。これら両素子板16、16は、互いに対向する内側縁の中間部で、それぞれ上記支柱部14の基端部外周面と連続している。又、上記両素子板16、16の外周縁で互いに反対側に存在する部分は、互いに平行な1対の第一直線辺部17、17としている。上記基板部13の自由状態で、これら両第一直線辺部17、17の外側縁同士の間隔D17は、上記溝本体部分12の幅W12と同じか、この幅W12よりも僅かに大きい(D17≧W12)。
【0013】
又、上記両素子板16、16の外周縁でこれら両素子板16、16毎に互いに反対側に位置する部分は、それぞれが上記各第一直線辺部17、17に対し直角方向に存在し、互いに平行な1対の第二直線辺部18、18としている。又、上記両素子板16、16の外周縁でこれら両第二直線辺部18、18と反対側部分は、当該素子板16、16に設けた第一直線辺部17、17と他の素子板16、16に設けた第二直線辺部18、18の延長線とを滑らかに連続させる方向に湾曲した円弧部19、19としている。
【0014】
尚、これら各円弧部19、19は、前記支柱部14の中心軸をその中心とする円弧にほぼ一致する。又、前記基板部13に関して反対側に存在する円弧部19、19同士の間隔D19は、上記溝本体部分12の幅W12とほぼ同じ(D19≒W12)としている。又、上記各第一直線辺部17、17の長さ寸法L17は、上記各素子板16、16の長さ寸法L16の1/2を越える値としている(L17>L16/2)。言い換えれば、前記支柱部14の中心軸を通り、上記各第一直線辺部17、17に対し直角方向に存在する仮想直線は、上記各円弧部19、19とではなく、これら各第一直線辺部17、17と交差する。
【0015】
更に、図示の例では、上記各素子板16、16の内側縁一端部で、それぞれ上記各第二直線辺部18、18から連続する部分に突片20、20を形成し、これら各突片20、20の先端部に、互いに反対方向に突出する突出部21、21を形成している。尚、これら両突出部21、21の中心同士を結ぶ線は、上記支柱部14の中心軸を通過する。言い換えれば、これら両突出部21、21は、この支柱部14に関して直径方向反対位置に存在する。
【0016】
又、上記支柱部14は、上記基板部の中央部下面から下方に垂下されたもので、下面中央部には、この支柱部14を回転させる為の工具の先端部を係合させる為の係合孔22の下端部を開口させている。図示の例では、この工具としてプラスドライバを使用する事を考慮して、上記係合孔22を、適宜の大きさを有するプラスドライバの先端部をほぼ隙間なく挿入し、先端部を凹凸係合させる形状に形成している。
【0017】
更に、前記衝合部15は、上記支柱部14の下半部の直径方向反対側2個所位置から、それぞれ直径方向に亙り突出した、1対の衝合片23、23から成る。これら各衝合片23、23の突出方向は、上記各素子板16、16の第一直線辺部17、17の方向に一致させている。従って、上記各衝合片23、23により構成する上記衝合部15の長さ方向は、上記各第一直線辺部17、17の方向に一致している。
【0018】
上述の様に構成する外れ止め片6は、前記図11に示した上枠1の下面の所定部分に、上記基板部13を上記係止溝10に係合させる事により装着する。この装着作業は、前記窓枠4を構成するサッシ材を造る工場等で、上記上枠1を前記各竪枠3、3と組み合わせる以前に行なう。即ち、上記外れ止め片6の基板部13を上記係止溝10に、上記上枠1の端部から挿入する事により係合させ、この外れ止め片6を、図10(A)に示した第一状態、即ち、上記各第一直線辺部17、17が上記上枠1の長さ方向に向いた状態としておく。この第一状態では、上記衝合部15の長さ方向と上記上枠1の長さ方向とが一致して、この衝合片15の下面が前記各引戸障子5、5を構成する上框7、7の上縁に対向しない状態となる。この為、上記外れ止め片6と引戸障子5、5との位置関係に拘らず、この外れ止め片6が各引戸障子5、5の建て込み作業の障害になる事はなく、この引戸障子5、5の建て込み作業を容易に行なえる。又、この状態では、上記基板部13が上記係止溝10から下方に抜け出る事はない。
【0019】
上記各引戸障子5、5の建て込み作業を完了した後には、上記外れ止め片6を、前記支柱部14に設けた係合孔22に下方から挿入したプラスドライバ等の工具により、鉛直軸回りに90度回転させて、図10(B)に示す様な第二状態とする。即ち、前記各素子板16、16の長さ方向一端部に形成した前記各第二直線辺部18、18を上記上枠1の長さ方向に向いた状態とすると共に、前記各突片20、20の先端部に形成した突出部21、21を、上記係止溝10の内側面に突き当てる。この状態で、上記外れ止め片6の下端部に設けた前記衝合部15の長さ方向が、上記上枠1の幅方向に一致する。又、この様な第二状態では、前記突片20、20の先端部に設けた突出部21、21が、上記係止溝10の両内側面で、上記支柱部14に関して直径方向反対側を弾性的に押圧する。この為、上記外れ止め片6の状態が、図10(B)に示した第二状態から、不用意に動く事はない。又、この外れ止め片6が前記上枠1の長さ方向に不用意に動く事もない。
【0020】
上記外れ止め片6を、上述の様にして第二状態とすると共に、上記上枠1の長さ方向に関するこの外れ止め片6の位置を、前記図11に示した適正位置にする(実際には、第一状態のまま適正位置に移動した後、第二状態にする)。この状態で上記各引戸障子5、5を、窓開口を閉鎖する位置に移動させれば、上記衝合部15の下面がこれら各引戸障子5、5の上縁に対向して、これら各引戸障子5、5の浮き上がりを防止し、これら各引戸障子5、5の外れ止めを図れる。この様に、本発明の引戸障子の外れ止め装置は、建設現場に於いては、上記上枠1の下面に設けた係止溝10に係合させた外れ止め片6を、ドライバ等の簡便な工具で90度回転させるのみで、外れ止め装置が機能する様にできる。
【0021】
[実施の形態の第2例]
次に、図12〜21は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、外れ止め片6aの基板部13aを構成する1対の素子板16a、16aの形状、並びに衝合部15aの形状を、上述した第1例の場合とは異ならせている。即ち、上記各素子板16a、16aには、上述した第1例の様な突片20、20及び突出部21、21(図2、3、5、10等参照)を設けていない。代わりに本例の場合には、上記衝合部15aを直方体状に形成し、長さ方向両端面中央部に、それぞれ突出部21a、21aを形成している。上記衝合部15aの長さ方向両端寄り部分でこれら各突出部21a、21aに整合する部分には、それぞれ中空部24、24を設けて、これら各突出部21a、21aを弾性変形し易くしている。これら各突出部21a、21aは、図21(B)に示した第二状態で、上枠1の下面に設けた1対の上部案内レール9、9の互いに対向する側面に突き当たって、上記外れ止め片6aが、図21(B)に示した第二状態から不用意に変位する事を防止する。その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である。
【0022】
[実施の形態の第3例]
次に、図22〜25は、本発明の引戸障子の外れ止め装置を構成する外れ止め片6、6(又は6a、6a)を利用して、召し合わせ框25の上端面と窓枠4を構成する上枠1の中間部下面との間の隙間を塞ぐ上部風止め板26を装着する構造を示している。従来から、窓枠4内に少なくとも1対の引戸障子5、5が引き違い式に建て込まれた構造に於いては、これら各引戸障子5、5を閉鎖状態に移動させた状態で、これら各引戸障子5、5の召し合わせ框25の上端部と上枠1の中間部下面との間に生じる隙間を塞ぐべく、この中間部下面に上部風止め板を設ける事が行なわれている。この様な上部風止め板を上枠1の下面中間部に支持する為に従来は、特許文献3、4等に記載されている様に、上部風止め板の両端部を上枠に対してねじ止めしていた。この為、この上部風止め板の装着作業が面倒であった。
【0023】
これに対して本例の場合には、上記上部風止め板26の両端部を、1対の外れ止め片6、6により、上記上枠1の中間部下面に支持固定する事で、上記上部風止め板26の装着作業の容易化を図っている。更に本例の場合には、上記上部風止め板26の両端部との係合に基づき、上記1対の外れ止め片6、6の、上記上枠1の長さ方向に亙る位置決めの確実性も確保している。
【0024】
この為に本例の場合には、上記外れ止め片6、6を1対、上記両引戸障子5、5を閉鎖状態に移動した場合に互いに重なり合う召し合わせ框25を、上記上枠1の長さ方向に関して両側から挟む位置に設けている。上記上部風止め板26は、ポリプロピレン等の合成樹脂により造った取付板部27と、ゴム、ビニール等のエラストマーにより造った風止め板部28とから成る。この風止め板部28は、上記取付板部27の下面から間隔をあけた状態で垂下された複数枚の堰板部29、29により構成して、ラビリンス効果により、上記隙間を風が通過するのを防止する様にしている。
【0025】
又、上記取付板部27は、上記風止め板部28を装着する中央部の両側に、それぞれ折れ曲がり部30、30を介して、それぞれ固定板部31、31を設けている。これら各固定板部31、31にはそれぞれ、上記取付板部27の長さ方向両端縁に開口する係止切り欠き32、32を形成している。上記上部風止め板26を上記上枠1の下面中間部に装着するには、上記各切り欠き32、32を上記各外れ止め片6、6を構成する支柱部14、14の上半部に係止する。
【0026】
更に図示の例では、上記各外れ止め片6、6を前述の図10(A)に示した第一状態から、同図(B)に示した第二状態に変位させるのに伴って、上記各固定板部31、31を、上記上枠1の下面に抑え付ける様にしている。この為に図示の例では、上記各切り欠き32、32の周囲にそれぞれ、傾斜部33、33と平坦部34とから成るカム突条35、35を形成している。又、上記各支柱部14、14の先半部に設けた衝合部15を構成する1対の衝合片23、23の基半部上面で、上記各外れ止め片6、6の回転に伴って上記各カム突条35、35と摺動する部分にも、同様のカム面を形成している。上記各外れ止め片6、6を前述の図10(A)に示した第一状態から、同図(B)に示した第二状態に変位させると、上記各カム突条35、35と上記各カム面との係合に基づき、上記各衝合片23、23の基半部上面が、上記各固定板部31、31を、上記上枠の下面に強く押し付ける。この結果、これら各固定板部31、31を上記上枠の下面に固定すると共に、上記1対の外れ止め片6、6の、この上枠1の長さ方向に亙る位置決め強度の向上も図れる。
【0027】
尚、上述の様にして上記上部風止め板26を上枠1の下面に装着するのは、必ずしも外れ止め片6、6を利用しなくても良い。即ち、上記上部風止め板26を装着する為に、専用の係止具を用意しても良い。この様な係止具は、例えば、上記外れ止め片6、6から、衝合部15を構成する1対の衝合片23、23の先半部を除いたものとする事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、図11の拡大A−A断面図。
【図2】第1例に使用する外れ止め片の斜視図。
【図3】同じく平面図。
【図4】同じく側面図。
【図5】同じく底面図。
【図6】図4の右方から見た図。
【図7】図3のB−B断面図。
【図8】図4のC−C断面図。
【図9】同D−D断面図。
【図10】(A)は引戸障子の建て込み以前の状態を、(B)は同じく建て込み以後の状態を、それぞれ示す、図1の下方から見た図。
【図11】外れ止め片の装着位置を示す、引戸式窓障子の略正面図。
【図12】本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。
【図13】第2例に使用する外れ止め片の斜視図。
【図14】同じく平面図。
【図15】同じく側面図。
【図16】同じく底面図。
【図17】図15の右方から見た図。
【図18】図14のE−E断面図。
【図19】図15のF−F断面図。
【図20】同G−G断面図。
【図21】(A)は引戸障子の建て込み以前の状態を、(B)は同じく建て込み以後の状態を、それぞれ示す、図12の下方から見た図。
【図22】本発明の実施の形態の第3例を示す、図25のH部拡大図。
【図23】図22の下方から見た透視図。
【図24】同じく左方から見た図。
【図25】上部風止め板の装着位置を示す、引戸式窓障子の略正面図。
【符号の説明】
【0029】
1 上枠
2 下枠
3 竪枠
4 窓枠
5 引戸障子
6、6a 外れ止め片
7 上框
8 下框
9 上部案内レール
10 係止溝
11 下端開口部
12 溝本体部分
13、13a 基板部
14 支柱部
15、15a 衝合部
16、16a 素子板
17 第一直線辺部
18 第二直線辺部
19 円弧部
20 突片
21、21a 突出部
22 係合孔
23 衝合片
24 中空部
25 召し合わせ框
26 上部風止め板
27 取付板部
28 風止め板部
29 堰板部
30 折れ曲がり部
31 固定板部
32 係止切り欠き
33 傾斜部
34 平坦部
35 カム突条

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠内に水平移動自在に建て込まれた引戸障子の下框に組み付けた戸車とこの窓枠を構成する下枠の上面に設けた下部案内レールとの係合が外れるのを防止すべく、上記窓枠を構成する上枠の下面に外れ止め片を装着し、この外れ止め片の下面を上記引戸障子の上縁に近接対向させる引戸障子の外れ止め装置に於いて、上記上枠の下面には、下端開口部の幅が狭く、この下端開口部よりも上方に位置する溝本体部分の幅が広い係止溝が形成されており、上記外れ止め片はこの係止溝の溝本体部分にがたつきなく係合自在な基板部と、この基板部の中央部下面から下方に垂下された支柱部と、この支柱部の下半部外周面からこの支柱部の直径方向外方に突出した衝合部とから成り、上記基板部は上記係止溝に、この係止溝から下方に抜け出る事はないが、この基板部を弾性変形させつつ、取付方向を鉛直軸を中心に互いに90度異ならせた第一状態と第二状態との変換を自在に係合しており、上記衝合部は、このうちの第一状態で上記上枠の長さ方向にその長さ方向を一致させて、その下面を上記引戸障子の上縁に対向しない状態となり、第二状態でその長さ方向を上記上枠の幅方向に一致させて、その下面を上記引戸障子の上縁に対向させる状態となるものである事を特徴とする引戸障子の外れ止め装置。
【請求項2】
外れ止め片は合成樹脂により一体成形されたものであり、この外れ止め片の基板部は、互いに間隔をあけた状態で同一平面上に存在する1対の素子板により構成されており、これら両素子板の外周縁で互いに反対側に存在する部分は、互いに平行な1対の第一直線辺部としており、上記両素子板の外周縁でこれら両素子板毎に互いに反対側に位置する部分は、それぞれが上記各第一直線辺部に対し直角方向に存在し、互いに平行な1対の第二直線辺部としており、上記両素子板の外周縁でこれら両第二直線辺部と反対側部分は、当該素子板に設けた第一直線辺部と他の素子板に設けた第二直線辺部の延長線とを滑らかに連続させる方向に湾曲した円弧部としている、請求項1に記載した引戸障子の外れ止め装置。
【請求項3】
窓枠内に少なくとも1対の引戸障子が引き違い式に建て込まれており、外れ止め片はこれら両引戸障子を閉鎖状態に移動した場合に互いに重なり合う召し合わせ框を両側から挟む位置に、少なくとも1対設けられており、上枠の中間部でこれら両召し合わせ框の上端面に対向する部分には、これら両召し合わせ框の上端面と上枠の中間部下面との間の隙間を塞ぐ上部風止め板を装着しており、この上部風止め板の両端部は、上記1対の外れ止め片を構成する支柱部の上半部に係止している、請求項1〜2の何れかに記載した引戸障子の外れ止め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2008−291643(P2008−291643A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203078(P2008−203078)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【分割の表示】特願平11−166829の分割
【原出願日】平成11年6月14日(1999.6.14)
【出願人】(000005005)不二サッシ株式会社 (118)
【Fターム(参考)】