説明

下水道管渠用防臭装置におけるスペーサ体

【課題】
下水道管渠用桝Mの取付け管内に設置される防臭装置Sに装着されるスペーサ体Tにおいて、防臭装置Sの浮上がりを防止し、流水部をなす円筒体を取付け管の下底へ接近させ、かつ、確実な密封性を得ること。
【解決手段】
円環状のスペーサー体T, T1 の本体部1, 4は、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性素材よりなる。該スペーサ体の外周面1a, 4d は、後端において取付け管の径よりも大きな直径を有し、その中心を上方に偏心され、該外周面の径は、後端より前端に至るにつれ変化して変断面形状をなすテーパー状を採る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、下水道管管渠における管渠用設備の雨水・汚水枡等の管渠用枡に適用される防臭装置に関し、更に詳しくは、当該管渠用枡の取付け管に装着される防臭装置に関し、特には、当該防臭装置におけるスペーサ体に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人らは、先に、この種の下水道管渠用枡における取付け管に挿入設置される防臭装置につき、特開2007−126958(以下、走行技術という。)により、下水道管渠用枡からの流水の流下を許し、その閉弁作用により下水道管渠からの臭気を防止する提案をなした。
すなわち、当該先行技術においては、取付け管内に挿入される円筒体を基体とし、該円筒体本体内にピン、ヒンジ回りに開閉する開閉枢着式開閉弁を備え、該円筒体本体の後部には枡体の管口との係合をなす係合部を設け、前部の外周には取付け管への挿入作用の容易性を図る案内環を被嵌させるものである。
更に、当該先行技術の防臭装置において、円筒体本体の外周に、取付け管との間隙を閉塞し水密・気密をなす円環状のスペーサ体(当該文献ではスペーサ環)が被嵌される。しかして、このスペーサ体は、円周方向に同一厚さを採るものであり、流水滞留の要因となり、流水の円滑な流下作用に支障を及ぼす不具合が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、この種の下水道管渠用枡における取付け管に挿入設置される防臭装置において、当該防臭装置の取付け操作の円滑化を図るとともに、滞留を起こさず、かつ流水の円滑な流下をなすことのできる新規な下水道管渠用防臭装置に適用されるスペーサ体を得ることを目的とする。
本発明はこのため、当該防臭装置に嵌着されるスペーサ体の形状を工夫することにより、流水部の円筒体を取付け管の下底に接近させることがこの目的を達成し得るとの知見に基づいてなされたものである。また、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性をなす素材の適用もこの知見に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記目的を達成するため、具体的に以下の構成を採る。
本発明の第1は下水道管渠用防臭装置におけるスペーサ体に係り(以下「第1発明」という)、請求項1に記載のとおり、
下水道管渠用枡の排水口に接続される取付け管内に挿入設置され、該取付け管の内径よりも小径の外径の円筒体を基体とし、該円筒体に流水の流下のみを許す弁体が付加されてなる防臭装置において、
前記円筒体の外周に嵌合装着され、前記取付け管との隙間を塞ぐ円環状のスペーサ体であって、
前記スペーサ体は、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性素材よりなる本体部と、該本体部の内部に成形される内腔部とからなり、
前記本体部の内周面については、内周径が前記円筒体の軸芯と一致するとともに該円筒体の外径に等しく、
前記本体部の外周面については、後端において取付け管の径よりも大きな直径を有し、その中心を上方に偏心され、該外周面の径は、後端より前端に至るにつれ変化して変断面形状をなすテーパー状を採り、かつ、
(i) 下端部は前記内周径に対して等厚を保ち、
(ii)その余の部位は後端より前端に至るにつれ漸次縮径され、
前記内腔部は、前記本体部の後端面より前記本体部の外周面に対応する外周径をもって凹陥状に凹設されてなる、
ことを特徴とする。
本第1発明は以下の第1実施形態に具体的に示される。
上記構成において、
1.本体部の素材はスポンジ態様が採用され、特にはEPDMスポンジが採用されること、
2.内腔部は周方向にはぼ半円を超えて形成されること、
3.内腔部には、該内腔部の前後長に等しい幅で、該内腔部の一部の空間を占め、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性素材よりなる介装体が適宜介装されること、
は適宜採択される技術的事項である。
【0005】
(作用)
装着操作
本スペーサ体Tを装着した下水道管渠用防臭装置を下水道管渠用枡の取付け管内へ挿入し、該防臭装置の本体部の押込みにより、当該スペーサ体Tの本体部1の径方向断面の大部分は取付け管の断面よりも大きいので、取付け管の内壁との弾圧作用により本体部1は縮径作用を受ける。
内腔部2によりこの縮径作用は円滑になされる。
また、外側面1aの円形断面は上方に偏心したものとなっているので、上方から下方への圧縮作用がなされる。
内腔部2も同じく上方部位の空間が大きくなっているので、この作用を促進させる。
本体部1の弾性圧縮は内腔部2の空間を閉塞し、更にはそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなす。
この結果、防臭装置の本体部はスペーサ体Tを介して取付け管内で下方へ押し付けられ、取付け管との隙間は密封状に閉塞される。
閉弁作用・防臭作用
本防臭装置は傾斜角度をなす取付け管内に所定の状態で取り付けられ、常時において閉弁状態を保持する。
また、取付け管と防臭装置の本体部との間隙はスペーサー体Tによって密封されている。
すなわち、本スペーサ体Tの内腔部2は密接状態となり、かつは本体部1はそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなすものであるので、良好な密封作用を発揮する。
排水作用
本防臭装置は上記の状態で取付け管内に取り付けられ、流水の流入時において排水作用をなす。
本防臭装置の回りのスペーサ体Tは、防臭装置の本体部と取付け管との間隙を塞ぎ、水密性を保持し、当該部位での滞留水も、逸出水(漏水)もない。
更には、本防臭装置の本体部は取付け管の下方へ押し付けられ、偏心した状態となり、流水の排水作用は促進される。
【0006】
本発明の第2は、第1発明と同じく下水道管渠用防臭装置におけるスペーサ体に係り(以下「第2発明」という)、請求項2に記載のとおり、
下水道管渠用枡の排水口に接続される取付け管内に挿入設置され、該取付け管の内径よりも小径の外径の円筒体を基体とし、該円筒体に流水の流下のみを許す弁体が付加されてなる防臭装置において、
前記円筒体の外周に嵌合装着され、前記取付け管との隙間を塞ぐ円環状のスペーサ体であって、
前記スペーサ体は、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性素材よりなり、
前記スペーサ体の内周径は、前記円筒体の軸芯と一致するとともに該円筒体の外径に等しく、
前記スペーサ体の外周面は、後端において取付け管の径よりも大きな直径を有し、その中心を上方に偏心され、該外周面の径は、後端より前端に至るにつれ変化して変断面形状をなすテーパー状を採り、かつ、
(i) 下端部は前記内周径に対して等厚を保ち、
(ii)その余の部位は後端より前端に至るにつれ漸次縮径され、
該外周面には、軸方向に平行する複数の溝が周方向に凹設されてなる、
ことを特徴とする
本第2発明は以下の第2実施形態に具体的に示される。
上記構成において、
1.本体部の素材はスポンジ態様が採用され、特にはEPDMスポンジが採用されること、
2.溝は周方向にはぼ半円を超えて形成されること、
は適宜採択される技術的事項である。
【0007】
(作用)
装着操作
本スペーサ体T1を装着した下水道管渠用防臭装置を下水道管渠用枡の取付け管内へ挿入し、該防臭装置の本体部の押込みにより、当該スペーサ体T1の本体部4の径方向断面の大部分は取付け管の断面よりも大きいので、取付け管の内壁との弾圧作用により本体部1は縮径作用を受ける。
溝部5によりこの縮径作用は円滑になされる。
また、外側面4aの円形断面は上方に偏心したものとなっているので、上方から下方への圧縮作用がなされる。
本体部1の弾性圧縮はそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなす。
この結果、防臭装置の本体部はスペーサ体T1を介して取付け管内で下方へ押し付けられ、取付け管との隙間は密封状に閉塞される。
閉弁作用・防臭作用
本防臭装置は傾斜角度をなす取付け管内に所定の状態で取り付けられ、常時において閉弁状態を保持する。
また、取付け管と防臭装置の本体部との間隙はスペーサー体T1によって密封されている。すなわち、本スペーサ体T1の本体部4はそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなすものであるので、良好な密封作用を発揮する。
排水作用
本防臭装置は上記の状態で取付け管内に取り付けられ、流水の流入時において排水作用をなす。
本防臭装置の回りのスペーサ体T1は、防臭装置の本体部と取付け管との間隙を塞ぎ、水密性を保持し、当該部位での滞留水も、逸出水(漏水)もない。
更には、本防臭装置の本体部は取付け管の下方へ押し付けられ、偏心した状態となり、流水の排水作用は促進される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1・第2発明の下水道管渠用防臭装置におけるスペーサ体によれば、取付け管への装着作業に際して本スペーサ体のテーパー効果により挿入操作が容易で、かつその変断面効果により取付け管の下方へ押し付けられ、浮き上がり作用もなく、自動的に取付け管の底部に接近させることができ、作業効果が向上する。
取付け後は、防臭装置は常時に閉弁状態を維持し、防臭作用をなすとともに、流水の流入に対しても確実に対処できる。
同時に、本スペーサ体は柔軟かつ圧縮性の水密性素材よりなるので、防臭装置の本体部と取付け管との間隙を圧縮状に密実に塞ぎ、良好な水密性を発揮し、当該部位での滞留水も、逸出水(漏水)もない。
更には、本スペーサ体の変断面効果により、防臭装置の本体部の流水部は取付け管の下方へ押し付けられ、偏心した状態となり、流水の排水作用は促進される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の下水道管渠用枡の取付け管に挿入設置される下水道管用防臭装置におけるスペーサ体の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1はその一実施形態(第1実施形態)のスペーサ体Tが装着される下水道管用防臭装置Sを示す。すなわち、図1〜図3は本スペーサ体Tの適用される下水道管用防臭装置Sの全体の構成を示し、図4〜図5はスペーサ体Tの詳細構成を示す。以下の説明において、流水の流下方向にみて、下流側を前方とし、上流側を後方とする。
【0010】
下水道管用防臭装置S(図1〜図3参照)
防臭装置Sは、本体部10を主体とし、該主体部10には閉弁付勢機構を有する弁体を備え、着脱式の係止部11が付置されるとともに、更に本スペーサ体Tが装備されることを特徴とする。
本防臭装置Sは更に、本体部10が可及的短尺とされ、取付け管への取付け距離の短縮化を図り得る特徴的な構成を採る。
【0011】
本体部10(図1〜図3参照)
本体部10は、円筒体を基体とするとともに後部に配される係止部11の取付け体となり、該円筒体内に所定の弁体すなわち付勢力を付加された枢着式開閉弁が配されてなる。
すなわち、該本体部10は、基体をなす円筒体13と、該円筒体13内に円筒管軸O に対して所定の角度αをもって横断的に配される隔壁14と、該隔壁14に装備される閉弁付勢機構付き弁体15とを含む。
【0012】
(円筒体13)
円筒体13は、所定厚の直円筒体を基本的構成とし、外径が取付け管の内径よりも空隙を存して配される小径とされる。そして、円筒体13の前後長Lは可及的短いものとされる。
円筒体13の前端は管軸Oに対して直交して切頭され、後端は概ね管軸Oの上半分は前端と平行し、下半分は管軸Oに斜めに切頭される。該円筒体13の外側面の前端部及び中間部にはスペーサ体Tの取付け用の突条17(前部突条17a,後部突条17b)が突設されるが、これらは適宜省略できる
【0013】
(隔壁14)
隔壁14は、円筒体13内の両側及び上面に管軸Oに対して所定の角度(本実施形態ではα)をもって横断的に配され、弁体15の位置を決めるとともに、弁体15の閉弁により流体(流水、臭気)の遮断をなす。
該隔壁14は所定厚を有し、上方部14aと両側部14bとにより門形をなし、該門形内に矩形状の開口14cを形成する。該開口14cの底部は円筒体13の内面となり、曲面形状となる。開口14cはいわゆる「弁口」をなす。
【0014】
(閉弁付勢機構付き弁体15)
閉弁付勢機構付き弁体15は弁体部18と閉弁付勢手段19とからなり、円筒体13内において、弁体部18が隔壁14の前面に被さる態様をもって、閉弁位置において隔壁14の開口14cを密閉状に塞いで配される。
((弁体部18))
本弁体部18は実質的に所定厚の平板体をなし、上部の取付け部18a、下部の弁本体部18b、取付け部18aと該弁本体部18bとの間に水平に形成されるヒンジ部としてのV溝18cから一体的に形成される。該取付け部18aは隔壁14の上方部14aに当接され、1又は複数箇所(本実施形態では3)に対称を保って、適宜の固定具20(例えばボルト・ナット体)をもって固定される。隔壁14及び弁体部18(18a)には該固定具20を装着するためのボルト挿通孔が開設される。
しかして、弁本体部18bは隔壁14の側部14bに当接され、V溝18cを介して開閉動作をなす。
上記の機能を発揮する弁体部18として、適宜の硬度と弾性を有する合成樹脂材よりなり、V溝18cはヒンジとして機能し、特にポリプロピレン樹脂においてはヒンジ効果(当該部に熱処理される。)が期待される。
また、円筒体13及び隔壁14の素材はABS樹脂が好適なものとして採用される。
【0015】
((閉弁付勢手段19))(図1、図2参照)
閉弁付勢手段19は弁体部18の幅方向に1又は複数(本実施形態では1)、かつ対称を保持してV溝18cに跨がって配され、弁本体部18bを所定の付勢力により隔壁14の側部14bの前面すなわち弁座に押し当て、その閉弁機能を保持する。
もっと詳しくは、本閉弁付勢手段19は弾性を有する素材をもって取付け用基部19aとばね部19bとの一体からなり、該取付け用基部19aのボルト挿通孔を介して適宜の取付け手段(ボルト・ナット、埋込みボルト、接着剤など)をもって弁体部18の上部の取付け部18aに取り付けられる。本実施形態では該取付け手段は先の固定具20が兼用される。ばね部19bは本閉弁付勢手段19の機能部をなし、弁体部18のV溝18cを跨いで配され、断面形状において円弧状をなし、その厚さは先端に至るにつれ低減される。また、ばね部19bの円弧部の先端は、自然状態(すなわち無負荷状態)で、取付け用基部19aの延長線よりも突出する。
該閉弁付勢手段19は平面形状で先細状をなす。しかし、この態様に限定されない。該閉弁付勢手段19の厚さおよび幅変化は弾性力の調整に寄与する。
また、該閉弁付勢手段19の素材は、特性(ばね弾性値、耐久性加工性、経済性、腐食性など)の関係からポリプロピレン樹脂(PP)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ABS樹脂が採用されるが、特に限定されず、他のばね特性を有する素材であれば、他の合成樹脂、金属などを採用することができる。
【0016】
しかして、本閉弁付勢手段19は、自然状態すなわち無負荷状態ではばね部19bの先端は取付け用基部19aの延長線よりも突出するものであり、定常状態では、そのばね部19bにおいてたわみ変形を受けて弾性をもって弁体部19の弁本体部19bの上面に当接し、閉弁を保持する。したがって、該閉弁付勢手段19は常時の無流水時は弁体部18を押圧付勢し閉弁状態を保持する。換言すれば、強制閉弁作用をなす。
【0017】
係止部11(図1〜図3参照)
係止部11は、円筒体13の後端に配され、本防臭装置Sの取付け管への装着において管口に係合し、該防臭装置Sの取付け位置を決める。本実施形態では上方係止部11Aと側方係止部11Bとの2態様を採り、両態様とも着脱可能となっている。
(上方係止部11A)
上方係止部11Aは、円筒体13の後端上部より腕部が後方へ一体的に延設され、該腕部に穿設されたねじ孔22に係止体23が螺合されてなる。
係止体23は円柱体(図例では円錐台状)をなし、根本部にはねじ孔22に螺合するねじ部23aを有し、内部には貫通状の内孔23bが形成される。該内孔23bは適宜省略できる。
該上方係止部11Aは、本防臭装置Sの取付け管への装着において排水口の上部に係合する。
(側方係止部11B)
側方係止部11Bは、円筒体13の後端の両側においてねじ孔24が穿設され、該ねじ孔24に係止体25が螺合されてなる。
本実施形態では、ねじ孔24は円筒体13の中心軸平面より若干下方に設けられるが、この態様に限らず、中心面上、また中心面より若干上方に設けられることを妨げるものではない。
該係止体25の構成は、上方係止部11Aの係止体23の構成に準じ、ねじ部25a、内孔25bを有する。
該側方係止部11Bは、本防臭装置Sの取付け管への装着において、管口の両側部又は片側部に係合する。
【0018】
スペーサー体T(図4〜図7参照)
本発明のスペーサ体Tは、前方に向けてテーパー状の変断面をなす円環体よりなり、叙上の下水道管用防臭装置Sにおける本体部10の円筒体13の外周に密着状に被嵌され、使用において圧縮作用を受けて該防臭装置Sと設置対象の取付け管との隙間を閉塞する。
【0019】
本実施形態におけるスペーサ体Tの構成を詳細に説明する。
図4、図5は本スペーサ体Tの自然状態(非圧縮状態)における状態を示す。 このスペーサ体Tは、円環状をなし所定の柔軟性・圧縮性及び水密性を有する本体部1と、該本体部1の内部に形成される内腔部2とからなる。
【0020】
本体部1
本体部1は、前後長Mの円環体をなし、断面が外側面1a、内周面1b、前端面1c、後端面1dよりなり、自然状態(非圧縮状態)で、断面積が円周方向に向けて変断面をなす。
内周面1bにおいて、その内径D1は円筒体13の外径と同一の一定径とされる。したがって、内周面1bの円中心O1と円筒体13の円中心Oとは一致する。
外側面1aは、外径D2を有する円形断面をなし、後端より前端に至るにつれ、外径D2を漸次縮径する。
詳しくは、後端においては、その円中心O2は内周面1bの円中心O1より最大の偏心距離Δ1だけ上方へ偏心し、下端では内周面1bと一定の肉厚を保持する。当該円中心の偏心量は前方に至るにつれ漸次縮小し、前端においては、円中心O2’は内周面1bの円中心O1と合致する。外側面1aの外径D2は前端部分を除いて、取付け対象となる取付け管の内径より十分な大きさを保持する。
【0021】
内腔部2
内腔部2は、外周径D3と内周径D4とから前後長すなわち奥行Nをもって、本体部1の後端面1dより外周径D3を漸次縮径する空洞状に形成される変断面空間をなす。該内腔部2はまた、円周方向に半円(180°)より若干大きく形成される。すなわち、図例(図5)では約200°をなす。
詳しくは、本体部1の後端面1dにおいて、外周径D3の円中心O3は内周面1bの円中心O1より一定距離Δ2だけ上方に偏心し、Δ2<Δ1の関係を採る。また、その外周径D3は外側面1aの外径D2に対して一定の肉厚を保持するように、D3>D2の関係を採るとともに、前方に至るにつれ径を縮小する。
奥行Nにおいて、外周径D3の円中心O3’は内周面1bの円中心O1に合致する。
また、内周径D4は、内周面1bの円中心O1に合致し、内周面1bの内径D1に対して一定の肉厚を保持するように、一定径を採る。
【0022】
叙上の本体部1及び内腔部2の寸法関係は一例示であり、本体部1の外側面1aの変断面性、内腔部2の空洞の形成を保持し、その余の要素(例えば、偏心量Δ1, Δ2、円中心O2, O3の軸方向への傾斜角度)は実質的に本発明の目的を達成する範囲内で改変されうる。
【0023】
図6は本スペーサ体Tの円周方向の各断面を示し、(a) は頂上部(0°、円中心O1を基準とする。以下同じ)の断面構造、(b) は頂上部より30°の断面構造、(c) は頂上部より60°の断面構造、(d) は頂上部より90°すなわち水平部の断面構造を示す。
図から明らかなように、頂上部より角度が変わるにつれて断面が変化し、また、内腔部2の断面も変わる。
【0024】
介装体R(図7参照)
図7に示すようにスペーサ体Tの内腔部2に適宜に介装体Rが装入され、スペーサ体Tの本体部1の圧縮性の調整がなされる。
該介装体Rは円弧状の等厚の等断面体よりなるもの、或いは厚さの変化する変断面体の2態様を採る。Rの幅は内腔R2の奥行Nを採る。
【0025】
スポンジ態
該スペーサー体Tの素材は、柔軟性を有し、かつ水密性のある発泡体(スポンジ)が選ばれる。そのような素材として、クロロプレーンスポンジ、EPDM製スポンジがある。
本実施形態では、EPM又はEPDM(エチレンとプロピレン又はエチレンとプロピレンと第3成分の共重合物)スポンジが好適なものとして採用される。特には、EPDMを半連続気泡状態に発泡させて柔軟で弾性のあるスポンジとしたEPDM半連泡フォームが推奨される。このEPDM半連泡フォームによれば、摩擦抵抗が大きく滑り止め効果が発揮でき、防臭装置Sの本体部10との把持力が期待される。
なお、介装体Rも同じ素材が採用される。
【0026】
諸元
本実施形態の下水道管用防臭装置S及びスペーサ体Tの諸元の一例を示す。
下水道管用防臭装置Sの円筒体13につき、その内径123mm、外径130mm、前後長L82mmと腕部との合計長110mmを採る。
これに対応して、スペーサ体Tについては、内周径は130mm、外周径は最大外径は160mmを採る。偏心距離Δ1は9mm、Δ2は6mmを採る。前後長Mは50mm、内腔2の前後長Nは35mmを採る。
【0027】
スペーサ体Tの装着
本スペーサ体Tは弾性を有し、本スペーサ体Tの内周面1bの径D1を強制力をもって拡大して防臭装置Sの本体部10の円筒体13に嵌め込む。強制力を除くと自然状態に復帰し、内周面1bは円筒体13に密嵌する。
【0028】
(本実施形態の作用)
叙上の構成よりなるスペーサ体Tを装着した防臭装置Sは、所期の状態で下水道管渠用枡の取付け管に対して取り付けられ、また、所期の排水・防臭作用並びに密封作用を発揮する。
【0029】
下水道管渠用枡M(図9参照)
図9は本発明の実施される下水道管渠用枡M及び該下水道管渠用枡Mの取付け管への下水道管用防臭装置Sの取付けを示す。
図9に示されるように、下水道管渠用枡Mは、側壁体100と底盤102とにより上方に開口する容器部としての本体部が構成され、該開口に取水孔104を有する蓋体106が載置される。側壁体100の上縁及び蓋体106は道路面Hに面一にされ、道路面Hからの雨水・汚水を取水孔104を介して該枡Mの本体部内に導入する。
本枡Mの本体部の底盤102は地盤Iを掘削した孔底に敷設された割栗石J・均しコンクリートK上に載置される。
本枡Mの側壁体100には底盤102に接して、あるいは若干の高さを存して排水口(管口)108が開設され、該排水口108より取付け管110が取り付けられ、下水道本管Pへ導かれる。本取付け管110は水平に対し傾斜角βをもって設置される。
【0030】
取付け
本防臭装置Sの下水道管渠用枡Mへの取付け作業において、本防臭装置Sには予めスペーサ体Tが既述の要領で装着され、また、取付け管110の排水口108に対する係止部11(11A,11B)が取り付けられる。
下水道管渠用枡Mの開口より本防臭装置Sを挿入し、本防臭装置Sの本体部10を取付け管110の排水口108に臨ませ、該本体部10を取付け管110の設置角度βに対応して該取付け管110内に挿入する。
この本体部10の取付け管110内への押込みにおいて、適宜の操作器具を介して、あるいは介さずに手作業でなされる。
取付け管110は所定の設置角度βで下方に傾斜し、該本体部10に装着されたスペーサ体Tの外側面1aは前方へ向け、テーパー状となっており、この挿入操作を円滑になす。
更なる本体部10の押込みにより、当該スペーサ体Tの本体部1の径方向断面の大部分は取付け管110の断面よりも大きいので、取付け管110の内壁との弾圧作用により本体部1は縮径作用を受ける。内腔部2によりこの縮径作用は円滑になされる。また、外側面1aの円形断面は上方に偏心したものとなっているので、上方から下方への圧縮作用がなされる。内腔部2も同じく上方部位の空間が大きくなっているので、この作用を促進させる。本体部1の弾性圧縮は内腔部2の空間を閉塞し、更にはそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなす。この結果、防臭装置Sの本体部10はスペーサ体Tを介して取付け管110内での下方へ押し付けられ、取付け管110との隙間は密封状に閉塞される。
本体部10を更に押し込み、係止部11の係止体23,25は排水口108に係合する。これにより、本防臭装置Sは所定位置に取り付けられる。
【0031】
閉弁作用・防臭作用
本防臭装置Sは傾斜角度βをなす取付け管110内に所定の状態で取り付けられ、常時において閉弁状態を保持する。
すなわち、本体部10において、弁体15の弁体部18は傾斜状態αをもって隔壁14の開口14cを閉塞する。この閉弁作用は閉弁付勢手段19の付勢作用、すなわち弁体部18の弁本体部18bへの押付け力により密閉性を保持し、妄動はない。
また、取付け管110と防臭装置Sの本体部10との間隙はスペーサ体Tによって密封されている。
すなわち、本スペーサ体Tの内腔部2は密接状態となり、かつ本体部1はそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなすものであるので、良好な密封作用を発揮する。
そして、取付け管110の設置角度βが急傾斜をなし、本防臭装置Sの隔壁14の角度が鉛直を超えるとき、閉弁付勢手段18の付勢作用により弁体15は確実に弁座に当接され、弁口14cを塞ぎ、閉弁作用を持続する。
この弁体15の閉弁により、下水道本管Pからの臭気は遮断される。
【0032】
排水作用
本防臭装置Sは上記の状態で取付け管110内に取り付けられ、流水の流入時において排水作用をなす。
今、降雨があったとき、雨水が雨水枡Mに流れ込み、排水口108まで上昇し、取付け管110より防臭装置Sを介して下水道本管Pへ排出される。
流水は防臭装置Sの円筒体13内に流入し、その水圧をもって閉弁付勢手段19による弁体部18への付勢力に抗して弁体部18を開き、流下する。この作用は、弁体部18が常態の傾斜角度を保持する場合においても、また、弁体部18が90°を超える場合においても同様である。
本防臭装置Sの回りのスペーサ体Tは、防臭装置Sの本体部10と取付け管110との間隙を塞ぎ、水密性を保持し、当該部位での滞留水も、逸出水(漏水)もない。
更には、本体部10は取付け管110の下方へ押し付けられ、偏心した状態となり、流水の排水作用は促進される。
【0033】
(本実施形態の効果)
本実施形態のスペーサ体Tを装着した防臭装置Sによれば、取付け管110への装着作業に際して本スペーサ体Tのテーパー効果により挿入操作が容易で、かつその変断面効果により取付け管110の下方へ押し付けられ、浮き上がり作用もなく、自動的に取付け管110の底部に着底し、作業効果が向上する。また、係止筒11が排水口108に係止して挿入操作が停止し、本防臭装置Sは所定位置に簡便に取り付けられる。
取付け後は、常時に閉弁状態を維持し、防臭作用をなすとともに、流水の流入に対しても確実に対処できる。すなわち、本防臭装置Sがどのような傾斜をもって取付け管110内に配されたとしても、特には弁体が鉛直を超える状態となるとき、本閉弁付勢手段の付勢作用により弁体は確実に閉弁作用を発揮する。
同時に、本スペーサ体Tは、柔軟かつ圧縮性の水密性素材よりなるので、防臭装置Sの本体部10と取付け管110との間隙を圧縮状に密実に塞ぎ、良好な水密性を発揮し、当該部位での滞留水も、逸出水(漏水)もない。
更には、本スペーサ体Tの変断面効果により、流水部をなす本体部10は取付け管110の下方へ押し付けられ、偏心した状態となり、流水の排水作用は促進される。
【0034】
(第2実施形態)
本発明の他の実施形態(第2実施形態)のスペーサ体を図8に示す。
本スペーサ体T1においては、内腔態様を採らず、第1実施形態と同等の作用・効果が得られる態様を示す。
図8はその構成の一例を示すものであって、図において先の実施形態と同等の部材については同一の符号が付される。
【0035】
図において、4は本体部であって、その素材はスポンジ態を採り、第1実施形態の本体部1と同等であり、その説明は省略する。
本体部4は、断面が外側面4a、内周面4b、前端面4c、後端面4dよりなり、自然状態(非圧縮状態)で断面積が円周方向に向けて変断面をなすことにおいて、第1実施形態のスペーサ体Tと変わりはない。しかし、内腔部を持たず中実である点、外側面4aに複数の溝5が形成されてなる点、前端面4cが丸みを持つ点で第1実施形態のスペーサ体Tと構成が相違する。
【0036】
詳しくは、内周面4bにおいて、その内径D1は円筒体13の外径と同一の一定径とされ、該内周面4bの円中心O1と円筒体13の円中心Oとは一致する。 また、外側面4aは、外径D2を有する円形断面をなし、後端より前端に至るにつれ、外径D2を漸次縮径する。後端においては、その円中心O2は内周面4bの円中心O1より上方へ最大の偏心距離Δ1だけ偏心し、下端では内周面4bと一定の肉厚を保持する。当該円中心の偏心量は前方に至るにつれ漸次縮小し、前端においては、円中心O2’は内周面1bの円中心O1と合致する。外側面4aの外径D2は前端部分を除いて、取付け対象となる取付け管の内径より十分に大きな径を保持する。
以上の構成は、第1実施形態のスペーサ体Tと変わりはない。
【0037】
以下、第1実施形態のスペーサ体Tと相違する構成について述べる。
(溝5)
溝5は、断面が浅い半円状をなし、本体部4の外側面4a に円周方向に約半周(200°)にわたって形成される。該溝5は複数(5a,5b,5c)よりなり(本実施形態では3)、軸方向に平行して形成される。この複数の溝5a,5b,5cにより本体部4の均質な体積収縮が保障され、圧縮性が促進される。
(前端面4c)
前端面4cは、丸みをもって形成され、比較的大きな曲率半径を採ることにより本体部4の前後長が短くなり、また、防臭装置の挿入を円滑にする。しかし、この態様に限定されず、第1実施形態のスペーサ体Tと同様のテーバー形状を採ることもできる。
【0038】
(本スペーサ体T1の作用・効果)
本スペーサ体T1は、その作用・効果において、先の実施形態のスペーサ体Tに準じるものである。
取付け
下水道管渠用枡Mの開口より本スペーサ体T1を装着した本防臭装置Sを挿入し、本防臭装置Sの本体部10を取付け管110の排水口108に臨ませ、該本体部10を取付け管110の設置角度βに対応して該取付け管110内に挿入する。 取付け管110は所定の設置角度βで下方に傾斜し、該本体部10に装着されたスペーサT1の外側部4aは前方へ向け、テーパー状となっており、かつ前端面4cは丸みをなし、この挿入操作を円滑になす。
更なる本体部10の押込みにより、当該スペーサ体T1の本体部4の径方向断面の大部分は取付け管110の断面よりも大きいので、取付け管110の内壁との弾圧作用により本体部4は縮径作用を受ける。溝5により均質な体積収縮がなされ、この縮径作用は円滑になされる。また、外側面4aの円形断面は上方に偏心したものとなっているので、上方から下方への圧縮作用がなされる。本体部1はそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなす。この結果、防臭装置Sの本体部10はスペーサ体T1を介して取付け管110内での下方へ押し付けられ、取付け管110との隙間は密封状に閉塞される。
本体部10を更に押し込み、係止部11の係止体23,25は排水口108に係合する。これにより、本防臭装置Sは所定位置に取り付けられる。
【0039】
閉弁作用・防臭作用
本防臭装置Sは傾斜角度βをなす取付け管110内に所定の状態で取り付けられ、常時において閉弁状態を保持する。
また、取付け管110と防臭装置Sの本体部10との間隙はスペーサ体T1によって密封されている。すなわち、本スペーサ体T1の本体部4はそれ自体のスポンジ態様により一定の抗力を保持しつつ体積収縮をなすものであるので、良好な密封作用を発揮する。
【0040】
排水作用
本防臭装置Sは上記の状態で取付け管110内に取り付けられ、流水の流入時においてその本体部10を介して排水作用をなす。
本防臭装置Sの回りのスペーサ体T1は、防臭装置Sの本体部10と取付け管110との間隙を塞ぎ、水密性を保持し、当該部位での滞留水も、逸出水(漏水)もない。
更には、流水部をなす本体部10は取付け管110の下方へ押し付けられ、偏心した状態となり、流水の排水作用は促進される。
【0041】
本発明は叙上の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術思想に包含される。
1. 本実施形態では、防臭装置Sは本体部10が短尺態様を採るが、一般の緩傾斜用の長尺様態の防臭装置に適用しても何ら差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のスペーサ体の装着される一実施形態の下水道管渠用防臭装置の全体を示す縦断面構成図(図2の1−1線断面図)。
【図2】本防臭装置の背面図(図1、図3の2方向矢視図)。
【図3】本防臭装置の平面図(図1、図2の3方向矢視図)。
【図4】スペーサ体の縦断面図(図5の4−4線断面図)。
【図5】スペーサ体の背面図(図4の5方向矢視図)。
【図6】スペーサ体の各部分断面図。
【図7】介装体の縦断面図。
【図8】本発明の他の実施形態のスペーサ体の断面図。
【図9】本発明の適用される下水道管渠用枡部の全体を示す断面構成図。
【符号の説明】
【0043】
T,T1…スペーサ体、R…介装体、S…下水道管路用防臭装置、M…下水道管路用枡、1,4…本体部、1a, 4a…外側面(外周面)、1b, 4b…内周面、1c, 4c…前端面, 1d, 4d…後端面、2…内腔部、5…溝、10…防臭装置の本体部、11…係止部、13 …円筒体、15…弁体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水道管渠用枡の排水口に接続される取付け管内に挿入設置され、該取付け管の内径よりも小径の外径の円筒体を基体とし、該円筒体に流水の流下のみを許す弁体が付加されてなる防臭装置において、
前記円筒体の外周に嵌合装着され、前記取付け管との隙間を塞ぐ円環状のスペーサ体であって、
前記スペーサ体は、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性素材よりなる本体部と、該本体部の内部に成形される内腔部とからなり、
前記本体部の内周面については、内周径が前記円筒体の軸芯と一致するとともに該円筒体の外径に等しく、
前記本体部の外周面については、後端において取付け管の径よりも大きな直径を有し、その中心を上方に偏心され、該外周面の径は、後端より前端に至るにつれ変化して変断面形状をなすテーパー状を採り、かつ、
(i) 下端部は前記内周径に対して等厚を保ち、
(ii)その余の部位は後端より前端に至るにつれ漸次縮径され、
前記内腔部は、前記本体部の後端面より前記本体部の外周面に対応する外周径をもって凹陥状に凹設されてなる、
ことを特徴とする下水道管渠用防臭装置におけるスペーサ体。
【請求項2】
下水道管渠用枡の排水口に接続される取付け管内に挿入設置され、該取付け管の内径よりも小径の外径の円筒体を基体とし、該円筒体に流水の流下のみを許す弁体が付加されてなる防臭装置において、
前記円筒体の外周に嵌合装着され、前記取付け管との隙間を塞ぐ円環状のスペーサ体であって、
前記スペーサ体は、柔軟で容易に圧縮を受け、かつ水密性素材よりなり、
前記スペーサ体の内周径は、前記円筒体の軸芯と一致するとともに該円筒体の外径に等しく、
前記スペーサ体の外周面は、後端において取付け管の径よりも大きな直径を有し、その中心を上方に偏心され、該外周面の径は、後端より前端に至るにつれ変化して変断面形状をなすテーパー状を採り、かつ、
(i) 下端部は前記内周径に対して等厚を保ち、
(ii)その余の部位は後端より前端に至るにつれ漸次縮径され、
該外周面には、軸方向に平行する複数の溝が周方向に凹設されてなる、
ことを特徴とする下水道管渠用防臭装置におけるスペーサ体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−167612(P2009−167612A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4092(P2008−4092)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(000220675)東京都下水道サービス株式会社 (98)
【出願人】(592012650)足立建設工業株式会社 (20)
【Fターム(参考)】