説明

不可視印刷シート及びそれに用いるインキセット

【課題】 不可視情報の可視化が様々な方法で容易に行え、不可視情報を可視化する際に削りカスの発生を無くす事が出来、さらに不可視情報が不正に探知されないような不可視印刷シートを提供する。
【解決手段】 支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキ、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキをそれぞれ印刷する事を特徴とする不可視印刷シート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体上に予め印刷された不可視印刷部分をスクラッチ操作(こする操作あるいは引っ掻き)あるいは加熱により発色させることで可視化する不可視印刷シート及びそれに用いるインキセットに関する。
【背景技術】
【0002】
不可視情報等の不可視印刷部分を設ける不可視印刷シートとしては、例えば、スクラッチくじ用途のものが知られている。それらは、当落を示す文字、数字、その他の絵柄等の情報を紙などのシートに印刷し、さらに隠蔽層で覆うことで情報を不可視の状態とした印刷シートが一般的である。具体的には、紙等のシートに可視情報等を印刷し、さらに不可視化すべき情報を印刷した後、不可視化すべき情報を覆うように剥離剤層を設け、その上に隠蔽性の銀色等のスクラッチインキを設けたシートであり、硬貨等によりスクラッチインキを削り取ることで不可視情報が現れるようにして用いられている。
しかし、上記のスクラッチインキを取り除く際に発生する削りカスがゴミとなってしまう欠点が有り、使用される用途や場所が限定される。さらにスクラッチインキの色は暗色であり、印刷部分が暗い感じになりやすくデザイン上の問題となりやすい。
また、硬貨を構成する金属材料よりも硬度の高い顔料を主成分として含むインキを用いて、支持体上に文字・図柄を印刷し不可視情報として、この上を硬貨で擦ることにより、金属材料が削り取られて可視化されるものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、硬貨等の道具が必要で不便であり、幼い子供に硬貨を使用させることは、誤って飲み込んでしまったり、手が汚れてしまう等、安全面、衛生面からも望ましくない。多くの用途において、使用者が成人であっても、周囲に子供や高齢者が居て手を出す状況が想定出来るにもかかわらず、配慮がされていない状況にある。また、この方法では、可視化時における印刷情報の発色濃度が低く、ようやく視認できる程度の発色濃度しか得られない。また、発色は削られた硬貨の金属粉であり無彩色のみに限られる。
【0003】
上記の問題を解決するために、隠蔽性のスクラッチインキを用いる事なく不可視情報の印刷が容易に行え、削りカスの発生が抑えられ、必ずしも硬貨等の金属材料をスクラッチ用具に用いる必要の無いものとして、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキベースと顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキベースを別個に作製したものをドライヤーと混合して得たものであることを特徴とするインキ及びそれらを用いた不可視印刷シートが提案されている(例えば、特許文献2参照)。発色前の不可視情報は、通常の大きさの文字や数字であればまったく視認出来ないのだが、より大きな文字や模様等でも不可視性を維持出来ること、あるいは、不可視性を維持しつつ発色濃度を更に高めることが要求されている。これに対応すべく、改良提案もされている(例えば、特許文献3参照)。また、耐光性向上に関して改良提案もされている(例えば、特許文献4参照)。しかし、更に一層の向上が求められている。
【0004】
また、不可視印刷部分を有する不可視印刷シートの用途としては、真贋判定も挙げられる。この場合は、通常、スクラッチ操作あるいは加熱により発色させる(例えば特許文献5参照)。発色の有無により真贋を判定するため、この用途でも、更に鮮明な発色が求められている。
【特許文献1】特公平6−78039号公報
【特許文献2】特開2006−199887号公報
【特許文献3】特開2008−24838号公報
【特許文献4】特開2008−150527号公報
【特許文献5】特開2006−290975号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
不可視性に優れ、かつ、可視化時には鮮明な発色が得られる不可視印刷部分を有する不可視印刷シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが鋭意検討したところ、支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷され、更にその上に顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷されている不可視印刷シート、あるいは、支持体上に、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷され、更にその上に染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷されている不可視印刷シートにより、上記課題を解決し得ることを見出した。なお、いずれの場合でも、染料前駆体インキ又は顕色剤インキのいずれか一方を、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含む発色用インキに置き換えてもよいことも見出した。
以上、いずれの場合においても用いる2種のインキをインキセットとして用意しておくと保管や輸送時、まとめて管理出来、便利である事を見出した。なお、本発明の不可視印刷シートにおいては必要に応じて染料前駆体インキ、顕色剤インキ、発色用インキの3種を用いてもよいが、その場合、それら3種のインキをインキセットとする。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1) 支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷され、更にその上に顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷されている不可視印刷シート、
(2) 支持体上に、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷され、更にその上に染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷されている不可視印刷シート、
(3) 支持体上に、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷され、更にその上に顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷されている不可視印刷シート、
(4) 支持体上に、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷され、更にその上に染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷されている不可視印刷シート、
(5) 支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷され、更にその上に染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷されている不可視印刷シート、
(6) 支持体上に、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷され、更にその上に染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷されている不可視印刷シート、
(7) 上記(1)〜(2)のいずれかに記載の不可視印刷シートに用いる染料前駆体インキと顕色剤インキとのインキセット、
(8) 上記(3)および(6)のいずれかに記載の不可視印刷シートに用いる発色用インキと顕色剤インキとのインキセット、
(9) 上記(4)および(5)のいずれかに記載の不可視印刷シートに用いる発色用インキと染料前駆体インキとのインキセット、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の不可視印刷シートは、不可視印刷部分が、爪などで擦ることや加熱により鮮明に可視化出来、通常取り扱い時に擦れによる発色汚れが発生しにくく、爪などで擦る時の削りカスの発生がなく、さらに発色前の状態での不可視性も良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の不可視印刷シートを更に具体的に説明する。
本発明は、支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷され、更にその上に顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷されている不可視印刷シートである。あるいは、支持体上に、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷され、更にその上に染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷されている不可視印刷シートである。なお、いずれの場合でも、染料前駆体インキ又は顕色剤インキのいずれか一方を、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含む発色用インキに置き換えてもよい。
【0010】
本発明の不可視印刷シートに用いる支持体としては、紙、板紙、顔料塗工紙、樹脂被覆紙、不織布、布、合成紙、あるいはこれらを貼り合わせ等で組み合わせた段ボールなどの複合シートなどが挙げられる。汎用性を考慮し、紙、板紙、顔料塗工紙、樹脂被覆紙のいずれかが通常用いられる。いずれを採用する場合も印刷用途に用いられている紙等は入手容易であり、本発明に用いる支持体としても好ましく用いられる。特に、熱による発色を前提とする場合には、支持体として紙を用いる事が耐熱性の点で好ましい。支持体には、必要に応じて紙力増強剤、填料、サイズ剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を含んでもよく、紫外線吸収剤および酸化防止剤としては、後述の発色成分を含有するインキが必要に応じて含み得るものと同様のものが挙げられる。
【0011】
支持体に填料を含有させたり、又は顔料塗工層を設ける場合、填料又は顔料塗工層に含有される顔料のモース硬度は低い方が好ましい。モース硬度4以下、より好ましくは3.5以下であれば、硬貨を用いての発色時に不可視印刷部分以外のところが、黒ずむことがなく好ましい。特に、填料又は顔料が、カオリンクレー、焼成クレー、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルクから選択される少なくとも1種であることが、塗工適性、発色性、不可視性の品質バランスから好ましい。
但し、硬貨によるスクラッチの痕跡を残すために、モース硬度4を超える顔料を用いてもよい。
【0012】
支持体の厚みや坪量に特に制約はないが、発色成分を含有するインキを用いた印刷部分を擦った時に破れにくい事、しわがよらないなどの取り扱い容易性に優れている事、また、不可視印刷部分の透かし読み防止の観点からも、支持体の坪量は40g/m以上が好ましく、60g/m以上がより好ましく、80g/m以上が更に好ましい。坪量の上限は特になく、板紙を支持体としてもよい。顔料塗工層を設けた板紙でもよい。支持体の坪量が450g/m以下、特に350g/m以下、更には250g/m以下であると、嵩張らないので好ましい。
【0013】
支持体としての紙に使用する木材パルプは、広葉樹および針葉樹から得られるクラフトパルプ、アルカリパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ、セミケミカルパルプ、セミメカニカルパルプ、機械パルプ等が挙げられる。除塵、脱墨工程を経る古紙パルプも使用可能である。これらを用いて抄紙機により上質紙や中質紙を製造し使用するが、爪やコインなどで擦る用途に用いる場合は、それに耐える程度の物理的強度が要求される。
顔料塗工紙や樹脂被覆紙等の基材としての紙も、支持体としての紙と同様にして得られる。顔料塗工紙の場合は、通常、平滑度や光沢をコントロールするため、カレンダー処理ないしはスーパーカレンダー処理を行なう。
【0014】
本発明に用いる発色成分を含有するインキは、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキ、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキ、あるいは、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキの3通りである。なお、いずれのインキにおいても発色操作前に容易に発色出来ない不可視印刷シートを得るためには、染料前駆体及び顕色剤のそれぞれが固体粒子としてインキ中に含有されることがより好ましい。
次に、発色成分を含有するインキ中の含有成分について説明する。本発明に用いる染料前駆体インキ又は発色用インキに含有される染料前駆体としては、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられているものに代表されるが、特に限定されるものではない。
【0015】
具体的な染料前駆体の例としては、
(1)トリアリールメタン系化合物またはインドリル基を持つ化合物:3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等、
【0016】
(2)ジフェニルメタン系化合物:4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等、
【0017】
(3)キサンテン系化合物:ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン等、
【0018】
(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイコメチレンブルー、4−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等、
【0019】
(5)スピロ系化合物その他の系統の化合物:3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、2,6−ジフェニル−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−ピリジン、2,2−ビス(4−(2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリル)オキシフェニル)プロパン、4−クロロ−N−(4−(N−(4−メチルベンジル)−N−メチルアミノ)ベンジリデン)アニリン、1−(2−キノリル)−2−(3−メトキシ−4−ドデシルオキシフェニル)エテン等を挙げる事が出来る。また、これらの染料前駆体は必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して使用する事が出来る。染料前駆体インキの変色防止性や発色感度から、キサンテン系化合物が好ましく、トリアリールメタン系化合物またはインドリル基を持つ化合物も発色色相が鮮やかなため、好ましい。
【0020】
本発明に用いる顕色剤インキ又は発色用インキに含有される顕色剤としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料に用いられる酸性物質に代表されるが、これらに制限されることはない。例えば、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリールチオ尿素誘導体、アリールスルホニル尿素誘導体、スルホンアミド誘導体、有機化合物の亜鉛塩などの多価金属塩、ベンゼンスルホンアミド誘導体等を挙げることが出来る。
【0021】
具体的な例を挙げれば、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンゼンスルホニルオキシジフェニルスルホン、2,4−ジ(フェニルスルホニル)フェノール等のジフェニルスルホン系化合物が挙げられる。
【0022】
その他の具体例としては、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、4,4′−ヒドロキシジフェニルエーテル、
【0023】
3,3′−ジクロロ−4,4′−ヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4′−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、
【0024】
N−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(2,4−ジヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシナフチル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシナフチル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−1−ナフタレンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−ナフタレンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシナフチル)−1−ナフタレンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシナフチル)−2−ナフタレンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−クロロベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−メトキシベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−アリルベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−フェニルベンゼンスルホンアミド、4,4′−ビス(2−ヒドロキシフェニルアミノスルホニル)ジフェニルメタン、N−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチル−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−N−アリル−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−N−フェニルベンゼンスルホンアミド、
【0025】
4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、N,N′−ジフェニルチオ尿素、4,4′−ビス〔3−(4−メチルフェニルスルホニル)ウレイド〕ジフェニルメタン、N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N′−フェニル尿素、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、サリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4−〔2′−(4−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、3−(オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸あるいはこれらサリチル酸誘導体の金属塩、N−(4−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフタレンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ナフタレンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシナフチル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシナフチル)ベンゼンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシナフチル)−1−ナフタレンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシナフチル)−2−ナフタレンスルホンアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)−1−ナフタレンスルホンアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ナフタレンスルホンアミドなどが挙げられる。特に顕色剤インキの変色防止性や発色感度からはジフェニルスルホン系化合物が好ましい。
【0026】
染料前駆体インキにおける染料前駆体の含有比率(質量基準)は、発色濃度の点からは、3%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上である。また、印刷適性の面からは、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは25%以下である。
顕色剤インキにおける顕色剤の含有比率(質量基準)は、発色濃度の点からは、3%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上である。また、印刷適性の面からは、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは25%以下である。
発色用インキを染料前駆体インキと組合わせて用いる場合、発色用インキにおける顕色剤の好ましい含有比率(質量基準)は、発色濃度の点からは、3%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上である。また、印刷適性の面からは、顕色剤の含有比率(質量基準)は、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは25%以下である。
発色用インキを顕色剤インキと組合わせて用いる場合、発色用インキにおける染料前駆体の好ましい含有比率(質量基準)は、発色濃度の点からは、3%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上である。また、印刷適性の面からは、染料前駆体の含有比率(質量基準)は、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは25%以下である。
発色用インキにおいて、染料前駆体に対する顕色剤の好ましい質量比率は特に定められない。発色用インキが、それのみを印刷した場合に発色不十分な不可視印刷シートしか得られないものであっても本発明に好ましく用いられる。
【0027】
次に本発明の不可視印刷シートに含有される発色成分の好ましい含有量について述べる。
本発明の不可視印刷シートに含有される染料前駆体は染料前駆体を含有するインキを印刷した印刷部分において、発色濃度の面から、好ましくは0.005g/m以上、より好ましくは0.01g/m以上、特に好ましくは0.02g/m以上である。一方、不可視性の面からは0.20g/m以下、より好ましくは0.10g/m以下、特に好ましくは0.08g/m以下である。
本発明の不可視印刷シートに含有される顕色剤は顕色剤を含有するインキを印刷した印刷部分において、発色濃度の面から、好ましくは0.01g/m以上、より好ましくは0.03g/m以上、特に好ましくは0.05g/m以上である。一方、不可視性の面からは2.00g/m以下、より好ましくは1.00g/m以下、特に好ましくは0.50g/m以下である。
各発色成分の含有量は各インキ中の発色成分含有比率及び印刷条件、特に盛り量の設定により制御出来る。事後的な測定も公知の分析的手法により容易である。なお、印刷に際して網点印刷などベタ印刷でないものを採用する場合は、印刷条件設定も、個々の網点等の印刷部分について発色成分の含有量が上記好ましい範囲に入る様に制御し、事後的な測定も網点等の印刷部分について行なう。
【0028】
本発明の不可視印刷シートにおける染料前駆体に対する顕色剤の好ましい質量比率について述べる。不可視印刷シートの中で顕色剤インキ、染料前駆体インキ、発色用インキのうちいずれか2種以上が印刷されている印刷部分の単位面積において、好ましい質量比率が求められる。また、好ましい質量比率は、単位面積中の発色成分を含有するインキすべてに含有される発色成分の比率より求められる。また、染料前駆体を複数種類用いた場合はその質量の総計より、顕色剤を複数種類用いた場合もその質量の総計より、好ましい質量比率が求められる。印刷部分の汚れ及び発色性から、染料前駆体に対する顕色剤の質量比率(%)は、50〜10000質量%が好ましく、100〜5000質量%が特に好ましい。なお、染料前駆体も顕色剤もそれぞれ、ビヒクルと混練りしてインキ化する。なお、発色用インキは、染料前駆体インキ、顕色剤インキとを望む比率で混合して得られる。染料前駆体インキ、顕色剤インキ及び発色用インキのいずれの場合も、ビヒクル(ワニス)の種類や発色成分を含有するインキ中のワニス含有量は印刷方法により異なるが、好ましくは発色成分を含有するインキの10〜90質量%、より好ましくは60〜85質量%、更に好ましくは65〜85質量%の範囲で適宜選択される。
それぞれの発色成分を含有するインキを所定の盛り量で印刷し、上記の好ましい染料前駆体に対する顕色剤の質量比率が得られる。
【0029】
本発明に用いる各発色成分を含有するインキに含有されるワニスには、バインダー樹脂、及び、必要に応じて、油、溶剤等が含まれている。
【0030】
ワニスに含有されるバインダー樹脂の具体例としては、例えば、ロジンなどの天然樹脂、硬化ロジン、ロジンエステルなどの天然樹脂誘導体、そしてアルキド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース誘導体、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ケトン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、オレフィン等の不飽和炭化水素を原料とした石油樹脂などの合成樹脂が挙げられる。
【0031】
ワニスに必要に応じて含有される油の具体例としては、例えば、アマニ油、菜種油、ヤシ油、オリーブ油、大豆油、桐油等の植物油、及びこれらを再生処理した植物油、スピンドル油、マシーン油、モビル油等の鉱物油が挙げられる。
なお、本発明においては、不揮発性有機液体を油、揮発性有機液体を溶剤と呼ぶ。
【0032】
ワニスに必要に応じて含有される溶剤の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール系溶剤等が挙げられる。
また、パラフィン、ナフテン系を主成分とした芳香族成分1%以下の石油系溶剤は不揮発性であるが、揮発性溶剤と同様に必要に応じて含有される。
【0033】
本発明に用いる各発色成分を含有するインキには、更に各種の補助剤を含有させてもよい。例えば、乾燥促進剤としてナフテン酸コバルト、オクチル酸マンガン等のドライヤー、一般的にアルミニウムキレートと呼ばれるキレート化剤、インキの粘度を調整する石油系溶剤やワニス等の調整剤、印刷後の滑りを調節するワックス、界面活性剤、有機や無機の微粒子類の滑剤等が挙げられ、感熱記録材料で公知の脂肪酸アミド類、脂肪族尿素化合物、エーテル化合物、エステル化合物、ビフェニル誘導体等の増感剤も発色濃度を上げるために含有させてもよい。
【0034】
本発明に用いる発色成分を含有するインキにおけるワニスの調製は、従来公知の方法で良く、例えばバインダー樹脂、及び、必要に応じて含有させる油等の組成成分を加熱溶解させた後、必要に応じて溶剤、アルミキレート剤等を含有させて得られる。
【0035】
次に、不可視印刷シートを得る方法の説明に移る。本発明の不可視印刷シートには通常の印刷をしてもよい。その場合、各種印刷用インキが使用可能であるが、発色成分を含有するインキの発色色相や、支持体面の色相と異なった色相のインキを使用する事も出来る。支持体面の色相が白色で、発色成分を含有するインキの発色色相が黒や青色であれば、黄色、橙等の明度の高い色相のインキが好ましい。
【0036】
本発明の不可視印刷シートの不可視情報を印刷するには、本発明に用いる発色成分を含有するインキにより、オフセット印刷、凸版印刷等の各種印刷方法を用いて作製されるが、印刷精度や印刷性からは特にオフセット印刷により作製する事が好ましい。オフセット印刷による場合は、通常のオフセット印刷用インキを用いる印刷条件と同様でよく、給湿液を用いる方法又は水無し平版を用いる方法のどちらでもよい。なお、染料前駆体インキと顕色剤インキとが重なって印刷された部分において発色画像が得られる。その部分を発色可能部分とも呼ぶ。発色可能部分の周囲に、印刷の都合などで染料前駆体インキまたは顕色剤インキいずれかのみによる印刷部分が有ってもよい。
なお、発色成分を含有するインキの組合わせを次の3通りのいずれかのインキセットとしておくと保管や輸送時の管理がまとめて出来、一定の品質の不可視印刷シートを得るのに都合良い。
染料前駆体インキと顕色剤インキとのインキセット。
発色用インキと染料前駆体インキとのインキセット。
発色用インキと顕色剤インキとのインキセット。
なお、必要に応じて、染料前駆体インキ、顕色剤インキ及び発色用インキを用いる場合もそれら3種のインキをインキセットとすると都合がよい。また、例えば、染料前駆体インキ2種と顕色剤インキ1種とを用いる場合もそれらをインキセットとすると都合がよい。
【0037】
発色可能部分において、染料前駆体インキ印刷部分と顕色剤インキ印刷部分のいずれが上になっていてもよい。但し、熱発色時の発色濃度の面では、感熱ヘッドによる印字であれば顕色剤インキが上にある方が好ましく、熱スタンプによる印字であれば染料前駆体インキが上にある方が好ましい。また、染料前駆体と顕色剤とをそれぞれ別のインキに含有させ、分離しているにもかかわらず、感熱ヘッドまたは熱スタンプによる印字で実用的な高感度及び良好な発色濃度が得られた事は予想外の事であった。なお、以下の説明中、印刷部分の上下関係など層構成説明に必要な場合、個々の印刷部分を印刷層と呼ぶ事もある。
【0038】
染料前駆体インキを複数用いて、発色画像の濃淡や色相に差を付ける事も出来る。この場合、複数の染料前駆体インキによる印刷部分は別々でも、一部又は全部が重なっていてもよい。顕色剤インキを複数用いると発色画像の濃淡に差を付ける事が出来る。
染料前駆体と顕色剤とワニスとを含有する発色用インキを複数用いても発色画像の濃淡や色相に差を付ける事は可能であったが、その場合、不可視性への影響を考慮すると高い発色濃度のものは得られなかった。
【0039】
また、発色可能部分において、染料前駆体インキ又は顕色剤インキの少なくとも一方により複数の印刷層を得てもよい。その場合、目的に応じ同一のインキを複数回印刷してもよいが、例えば、含有する染料前駆体の種類または含有比率が相違する2種の染料前駆体インキをそれぞれ印刷してもよい。顕色剤インキの場合も複数回印刷の場合は同一の顕色剤インキを用いても相異なる顕色剤インキを用いてもよい。
【0040】
発色成分を含有するインキ個々の印刷層の中間、上、又は下に染料前駆体も顕色剤も含まないインキ(以下、第3インキと呼ぶ。)による印刷層を設けてもよい。第3インキによる印刷層は不可視性調節、発色感度調節、光沢調節、発色成分を含有するインキによる印刷層の保護などの目的で設けられる。また、感熱ヘッドによる加熱での印字を予定している場合は、ヘッドマッチング性向上(ヘッドカス防止、スティッキング防止)のため、発色成分を含有するインキによる印刷部分の上に第3インキによる印刷層を設ける事が好ましい。その場合、第3インキによる印刷層の盛り量は印刷層のピンホールを極力減らすためには0.01g/m以上が好ましい。また感熱ヘッドによる印字の感度向上のためには0.6g/m以下が好ましい。熱スタンプ等、熱源と接触する加熱により不可視印刷シートを発色させる場合も、発色成分を含有するインキによる印刷部分の上に第3インキによる印刷層を設ける事が熱源汚染防止のため好ましい。
【0041】
第3インキは、ワニス及び必要に応じて含有させる成分とからなる事が好ましい。ワニスも必要に応じて含有させる成分も発色成分を含有するインキの場合と同様の素材を用いてよい。特に、支持体上にあらかじめ、ワニスと顔料とを含有するインキによる印刷部分を設けると、発色感度や不可視性の点で好ましい。発色成分を含有する印刷部分の上に第3インキを印刷する場合、例えば、ワニスのみを第3インキとして用いてもよい。また、公知の紫外線硬化性樹脂を含有するインキ(市販のものはOPニスないしUVニスと呼ばれる事が多い。)を第3インキとしてもよい。その場合は、紫外線照射により硬化させて印刷層とする。印刷部分の最上層に、ワニスのみのインキや紫外線硬化性樹脂を含有するインキによる印刷部分を設けると発色前及び発色後の保存性の点で好ましい。OPニスに紫外線照射をする場合はUV印刷における通常用いられる装置と紫外線硬化条件でよい。紫外線照射装置には、光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置等が備えられる。光源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどが挙げられる。
【0042】
本発明の不可視印刷シートを発色させるには爪や硬貨によって擦る方法と加熱による方法とがある。ここでは後者について、加熱手段について述べる。代表的な加熱方法としては、熱スタンプ、感熱ヘッド、直火、電磁誘導加熱、マイクロ波による加熱、赤外線加熱(例えば、近赤外レーザーや赤外線ランプなどによる加熱)などが挙げられる。熱スタンプの場合、温度120℃以上の熱板を不可視印刷シートと0.5秒以上、好ましくは1秒以上接触させると良好な発色濃度が得られ好ましい。感熱ヘッドによる印字の場合、熱転写記録の場合に準じた条件であれば良好な発色濃度が得られ好ましい。例えば感熱ラベルプリンターなどは感熱ヘッドによる印字に適している。
また、可変情報(個々の不可視印刷シート別に独立した情報)を得る場合には、上記感熱ヘッド又は近赤外線レーザーによる加熱(印字)が便利である。
【実施例】
【0043】
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、不可視印刷シートを得るために発色成分を含有するインキを2種以上用いる場合は個々のインキを製造後、それらをインキセットとして保管後、用いた。
【0044】
(作製例)
以下は、ワニス、各発色成分を含有するインキの作製例である。
【0045】
(ワニスの作製)
アマニ油20質量部、ロジン変性フェノール樹脂(質量平均分子量60000、酸価20mgKOH/g)50質量部、スピンドル油20質量部を配合して200℃で1時間加熱して樹脂を溶解させた後、スピンドル油10質量部、アルミニウムキレート剤1質量部を添加して約180℃で約1時間加熱し、ワニスを作製した。
【0046】
(染料前駆体インキ1の作製)
上記ワニス60質量部、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって染料前駆体インキ1を作製した。
(染料前駆体インキ2の作製)
上記ワニス60質量部、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド20質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって染料前駆体インキ2を作製した。
(染料前駆体インキ3の作製)
上記ワニス60質量部、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン20質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって染料前駆体インキ3を作製した。
(染料前駆体インキ4の作製)
上記ワニス60質量部、3,3−ビス(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド20質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって染料前駆体インキ4を作製した。
(染料前駆体インキ5の作製)
上記ワニス60質量部、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン10質量部、3,3−ビス(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド10質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって染料前駆体インキ5を作製した。
【0047】
(顕色剤インキ1の作製)
上記ワニス60質量部、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン20質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって顕色剤インキ1を作製した。
(顕色剤インキ2の作製)
上記ワニス60質量部、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン20質量部、スピンドル油5質量部を3本ロールミルで練肉し、上記ワニス10質量部、スピンドル油5質量部を添加する事によって顕色剤インキ2を作製した。
【0048】
(発色用インキ1の作製)
上記の染料前駆体インキ1を40質量部、上記の顕色剤インキ1を140質量部を、3本ロールを用いて混合し、十分撹拌して発色用インキ1とした。
(発色用インキ2の作製)
上記の染料前駆体インキ2を40質量部、上記の顕色剤インキ1を140質量部を、3本ロールを用いて混合し、十分撹拌して発色用インキ2とした。
(発色用インキ3の作製)
上記の染料前駆体インキ3を40質量部、上記の顕色剤インキ1を140質量部を、3本ロールを用いて混合し、十分撹拌して発色用インキ3とした。
(発色用インキ4の作製)
上記の染料前駆体インキ4を40質量部、上記の顕色剤インキ1を140質量部を、3本ロールを用いて混合し、十分撹拌して発色用インキ4とした。
(発色用インキ5の作製)
上記の染料前駆体インキ5を40質量部、上記の顕色剤インキ1を140質量部を、3本ロールを用いて混合し、十分撹拌して発色用インキ5とした。
(発色用インキ6の作製)
上記の染料前駆体インキ1を40質量部、上記の顕色剤インキ2を140質量部を、3本ロールを用いて混合し、十分撹拌して発色用インキ6とした。
【0049】
(印刷条件1)
次の条件で不可視印刷シートを得る条件を定めた。
印刷速度 150m/min
支持体 各実施例、各比較例の支持体
給湿液 5%IPA−0.2%SEVENSTAR(大日精化社製)の混合液
使用刷版 HPF 0.24mm(富士フイルム社製)
発色成分を含有するインキの絵柄と印刷順序
各実施例、各比較例に記載の絵柄、印刷順序
インキ盛り量 発色成分の印刷部分における含有量で示す。
染料前駆体インキ印刷部分で、染料前駆体0.06g/m
顕色剤インキ印刷部分で、顕色剤0.21g/m
印刷機 MVF−18D(株式会社ミヤコシ製)
【0050】
(実施例1)
坪量104.7g/mの顔料塗工紙(三菱製紙製、商品名ニューVマット)を支持体として用いた。支持体上に、まず、顕色剤インキ1により、4個の2cm角の正方形からなる絵柄を印刷した。次に、染料前駆体インキ1により、顕色剤インキ1による正方形の絵柄のうち3個の上に個々に、三角、四角、丸の幾何学模様(三角、四角、丸の模様内部も染料前駆体インキ1印刷。例えば、丸なら、黒発色だと発色操作により黒丸が見えてくる図柄設計。いずれの図柄も8ポイントの算用数字を図柄内部に印字出来る大きさ。)を、それぞれの模様内部に数字や模様が印刷され得る様に絵柄設定し、上記印刷条件1の条件でオフセット印刷し、不可視印刷シートを得た。なお、顕色剤インキ1による正方形絵柄のうちの1つはその上に染料前駆体インキ1を印刷しないブランクである。
【0051】
(実施例2)
坪量104.7g/mの顔料塗工紙(三菱製紙製、商品名ニューVマット)を支持体として用いた。支持体上に、まず、染料前駆体インキ1により、4個の2cm角の正方形からなる絵柄を印刷した。次に、顕色剤インキ1により、染料前駆体インキ1による正方形の絵柄のうち3個の上に個々に、三角、四角、丸の幾何学模様(三角、四角、丸の模様内部も顕色剤インキ1印刷。例えば、丸なら、黒発色だと発色操作により黒丸が見えてくる図柄設計。いずれの図柄も8ポイントの算用数字を図柄内部に印字出来る大きさ。)を、それぞれの模様内部に数字や模様が印刷され得る様に絵柄設定し、上記印刷条件1の条件でオフセット印刷し、不可視印刷シートを得た。なお、染料前駆体インキ1による正方形絵柄のうちの1つはその上に顕色剤インキ1を印刷しないブランクである。
【0052】
(実施例3)
実施例2において用いた染料前駆体インキ1を発色用インキ1に替えた以外は実施例2と同様にして不可視印刷シートを得た。但し、発色用インキ1印刷部分の染料前駆体含有量は実施例2の場合と同様になるようにした。発色用インキ1と顕色剤インキ1とが共に印刷されている印刷部分において顕色剤含有量は0.42g/mとなる。
【0053】
(実施例4)
実施例1において用いた顕色剤インキ1を発色用インキ1に替えた以外は実施例1と同様にして不可視印刷シートを得た。但し、発色用インキ1印刷部分の染料前駆体含有量は0.06g/mとなるようにした。染料前駆体インキ1と発色用インキ1とが共に印刷されている印刷部分において染料前駆体含有量は0.12g/mとなる。
【0054】
(実施例5)
実施例2において用いた顕色剤インキ1を発色用インキ1に替えた以外は実施例2と同様にして不可視印刷シートを得た。但し、発色用インキ1印刷部分の染料前駆体含有量は0.06g/mとなるようにした。染料前駆体インキ1と発色用インキ1とが共に印刷されている印刷部分において染料前駆体含有量は0.12g/mとなる。
【0055】
(実施例6)
実施例1において用いた染料前駆体インキ1を発色用インキ1に替えた以外は実施例1と同様にして不可視印刷シートを得た。但し、発色用インキ1印刷部分の染料前駆体含有量は実施例1の場合と同様になるようにした。発色用インキ1と顕色剤インキ1とが共に印刷されている印刷部分において顕色剤含有量は0.42g/mとなる。
【0056】
(実施例7〜12)
実施例1〜6で得た不可視印刷シートのそれぞれに、発色成分を含有するインキを印刷した方の面にOPニス(日本化薬社製、商品名UFR−11D)を上記印刷条件1に挙げた印刷機にて全面ベタ印刷し紫外線硬化して、実施例7〜12の不可視印刷シートを得た。紫外線照射条件はOPニスが十分に硬化する条件に設定した。
念のため対応する実施例番号を挙げておく。
実施例1には実施例7、実施例2には実施例8、実施例3には実施例9、実施例4には実施例10、実施例5には実施例11、実施例6には実施例12がそれぞれ対応する。
【0057】
(比較例1)
坪量104.7g/mの顔料塗工紙(三菱製紙製、商品名ニューVマット)を支持体として用いた。支持体上に、発色用インキ1により、三角、四角、丸の幾何学模様(三角、四角、丸の模様内部も発色用インキ1印刷。例えば、丸なら、黒発色だと発色操作により黒丸が見えてくる図柄設計。いずれの図柄も8ポイントの算用数字を図柄内部に印字出来る大きさ。)を、それぞれの模様内部に数字や模様が印刷され得る様に絵柄設定し、上記印刷条件1の条件でオフセット印刷し、不可視印刷シートを得た。
【0058】
(比較例2)
比較例1で得た不可視印刷シートの発色用インキ1を印刷した方の面にOPニス(日本化薬社製、商品名UFR−11D)を上記印刷条件1に挙げた印刷機にて全面ベタ印刷し紫外線硬化して比較例2の不可視印刷シートを得た。紫外線照射条件はOPニスが十分に硬化する条件に設定した。
【0059】
(比較例3〜4)
比較例1における印刷部分における染料前駆体含有量を0.12g/mと変更した以外は比較例1と同様にして比較例3の不可視印刷シートを得た。比較例3で得た不可視印刷シートに、比較例2と同様のOPニス印刷、硬化をして比較例4の不可視印刷シートを得た。
【0060】
(実施例13〜22)
実施例1において用いた染料前駆体インキ1を、次のインキに替えた以外は実施例1と同様にして実施例13〜16の不可視情報印刷シートを得た。
実施例13 染料前駆体インキ2
実施例14 染料前駆体インキ3
実施例15 染料前駆体インキ4
実施例16 染料前駆体インキ5
また、実施例1において用いた顕色剤インキ1を、顕色剤インキ2に替えた以外は実施例1と同様にして実施例17の不可視情報印刷シートを得た。
更にまた、実施例13〜17で得た不可視印刷シートのそれぞれに、発色成分を含有するインキを印刷した方の面にOPニス(日本化薬社製、商品名UFR−11D)を上記印刷条件1に挙げた印刷機にて全面ベタ印刷し紫外線硬化して、実施例18〜22の不可視印刷シートを得た。紫外線照射条件はOPニスが十分に硬化する条件に設定した。
念のため対応する実施例番号を挙げておく。
実施例13には実施例18、実施例14には実施例19、実施例15には実施例20、実施例16には実施例21、実施例17には実施例22がそれぞれ対応する。
【0061】
(実施例23〜32)
実施例2において用いた染料前駆体インキ1を、次のインキに替えた以外は実施例2と同様にして実施例23〜26の不可視情報印刷シートを得た。
実施例23 染料前駆体インキ2
実施例24 染料前駆体インキ3
実施例25 染料前駆体インキ4
実施例26 染料前駆体インキ5
また、実施例2において用いた顕色剤インキ1を、顕色剤インキ2に替えた以外は実施例2と同様にして実施例27の不可視情報印刷シートを得た。
更にまた、実施例23〜27で得た不可視印刷シートのそれぞれに、発色成分を含有するインキを印刷した方の面にOPニス(日本化薬社製、商品名UFR−11D)を上記印刷条件1に挙げた印刷機にて全面ベタ印刷し紫外線硬化して、実施例28〜32の不可視印刷シートを得た。紫外線照射条件はOPニスが十分に硬化する条件に設定した。
念のため対応する実施例番号を挙げておく。
実施例23には実施例28、実施例24には実施例29、実施例25には実施例30、実施例26には実施例31、実施例27には実施例32がそれぞれ対応する。
【0062】
(比較例5〜14)
比較例1において用いた発色用インキ1を、次のインキに替えた以外は比較例1と同様にして比較例5〜9の不可視情報印刷シートを得た。
比較例5 発色用インキ2
比較例6 発色用インキ3
比較例7 発色用インキ4
比較例8 発色用インキ5
比較例9 発色用インキ6
更にまた、比較例5〜9で得た不可視印刷シートのそれぞれに、発色成分を含有するインキを印刷した方の面にOPニス(日本化薬社製、商品名UFR−11D)を上記印刷条件1に挙げた印刷機にて全面ベタ印刷し紫外線硬化して、比較例10〜14の不可視印刷シートを得た。紫外線照射条件はOPニスが十分に硬化する条件に設定した。
念のため対応する比較例番号を挙げておく。
比較例5には比較例10、比較例6には比較例11、比較例7には比較例12、比較例8には比較例13、比較例9には比較例14がそれぞれ対応する。
【0063】
(評価1 不可視性評価)
実施例1〜32及び比較例1〜14で得られた不可視印刷シートの印刷部分を、目視観察により以下の3段階で評価した。
○は情報(三角、四角、丸の幾何学模様の絵柄形状)が全く読み取れない。
△は情報が読み取れないが印刷部分が存在している事までは分かる。
×は情報が視認される。
なお、○と△が、実用レベルのものである。
【0064】
(評価2 印刷部分の爪によるスクラッチ発色時の可読性評価)
実施例1〜32及び比較例1〜14で得られた不可視印刷シートの印刷部分を100円硬貨で10回擦り、可読性を以下の3段階で評価した。
○は情報の読み取り(絵柄形状の区別)が容易である。
△は情報の読み取りは可能であるがやや不鮮明である。
×は情報の読み取りが不可能である。
なお、○と△が、実用に供するレベルのものである。次に削りカスについて述べておく。各実施例及び各比較例の不可視印刷シートからはこの試験の後、いずれも削りカスの発生は認められなかった。
【0065】
(評価3 印刷部分の熱板による発色時の可読性評価)
実施例1〜32及び比較例1〜14で得られた不可視印刷シートの印刷部分を120℃の熱板に1秒間接触させ、可読性を以下の3段階で評価した。マクベス濃度計(グレタグマクベス社製、RD918)による光学濃度測定も評価の補助としたが概ねモニター評価と対応していた。
○は情報の読み取り(絵柄形状の区別)が容易である。
△は情報の読み取りは可能であるがやや不鮮明である。
×は情報の読み取りが不可能である。
なお、○と△が、実用に供するレベルのものである。
【0066】
(評価4 評価3の熱板による発色試験後の熱板汚れ評価)
上記評価3に用いた各シートの発色試験後、熱板の汚れを観察し、次の4段階で評価した。
○は熱板の金属鏡面が確認出来、汚れは認められなかった。
△は熱板の金属鏡面の一部に濁りを生じたが拭き取り不要であった。
×は熱板に汚れが付着し、次の熱発色試験前に拭き取りを要した。
××は熱板に汚れが付着し、拭き取りによって除く事が出来なかった。
なお、○、△及び×が、実用に供するレベルのものである。×の場合、連続して発色させる時にはシートを発色させた後、毎回、熱板の汚れを拭き取る必要がある。
【0067】
(評価5 印刷部分の感熱ヘッドによる発色時の可読性評価)
実施例1〜32及び比較例1〜14で得られた不可視印刷シートの三角、四角及び丸の絵柄印刷部分それぞれに、感熱ラベルプリンター(株式会社イシダ製、IP−21EX)にて3,6,8の三種の算用数字を8ポイントのゴシック体として0.8mj/dotの条件で印字し、可読性を以下の3段階で評価した。
○は情報の読み取りが容易である。
△は情報の読み取りは可能であるがやや不鮮明である。
×は情報の読み取りが不可能又は算用数字3,6,8の区別が出来ない。
なお、○と△が、実用に供するレベルのものである。
【0068】
(評価6 印刷部分の感熱ヘッドによる発色時のヘッドマッチング性ロングラン評価)
実施例1〜32及び比較例1〜14で得られた不可視印刷シートをそれぞれ1000枚用意し、それぞれに連続印字した。1枚ずつの印字条件は、評価5と同様。ヘッドマッチング性を以下の5段階で評価した。
○は印字音が最後まで静かであり、印字後、目立ったヘッドカスも見られない。
△は最後になりスティッキング音が大きくなるか、印字後のヘッドカスがやや目立つ。
×は連続印字の途中からスティッキング音が大きく、印字後のヘッドカスが多い。
××は連続印字の最初からスティッキング音が大きく、連続印字の途中からヘッドカスによる印字不良が生じる。
×××は連続印字の最初からスティッキングのためシート搬送出来ず評価出来ない。
なお、○、△及び×が、1000枚連続印字に使用可能なレベルのものである。
××のものは連続印字可能な枚数まで印字してからヘッドカスを一旦、拭き取り後印字を再開する必要がある。×××は実用に耐えない。
【0069】
(評価7 軟質金属と接触時の耐引っ掻き性評価)
実施例1〜32及び比較例1〜14で得られた不可視印刷シートの絵柄印刷部分をそれぞれ、1円硬貨にて軽く引っ掻き、耐引っ掻き性を以下の3段階で評価した。
○は引っ掻いても発色が認められなかった。
△は引っ掻いた部分の一部が発色したが引っ掻いた線状痕跡とは認められなかった。
×は引っ掻いた部分が発色し、引っ掻いた痕跡が線状に発色した。
なお、○と△が、実用に供するレベルのものである。
評価結果を表1にまとめて示した。結果の再現性は良かった。すなわち、複数の発色成分を含有するインキをインキセットとする事により個々のインキ保管や輸送の管理負担をインキ1種の場合とほぼ同等にし、安定した品質の不可視印刷シートが得られた。
【0070】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明の不可視印刷シートは、不可視情報の可視化が様々な手段にて可能であり、見栄えもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷され、更にその上に顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷されている不可視印刷シート。
【請求項2】
支持体上に、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷され、更にその上に染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷されている不可視印刷シート。
【請求項3】
支持体上に、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷され、更にその上に顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷されている不可視印刷シート。
【請求項4】
支持体上に、染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷され、更にその上に染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷されている不可視印刷シート。
【請求項5】
支持体上に、染料前駆体及びワニスを含有する染料前駆体インキが印刷され、更にその上に染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷されている不可視印刷シート。
【請求項6】
支持体上に、顕色剤及びワニスを含有する顕色剤インキが印刷され、更にその上に染料前駆体、顕色剤及びワニスを含有する発色用インキが印刷されている不可視印刷シート。
【請求項7】
請求項1〜2のいずれかに記載の不可視印刷シートに用いる染料前駆体インキと顕色剤インキとのインキセット。
【請求項8】
請求項3および請求項6のいずれかに記載の不可視印刷シートに用いる発色用インキと顕色剤インキとのインキセット。
【請求項9】
請求項4および請求項5のいずれかに記載の不可視印刷シートに用いる発色用インキと染料前駆体インキとのインキセット。

【公開番号】特開2010−89440(P2010−89440A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263485(P2008−263485)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000005980)三菱製紙株式会社 (1,550)
【出願人】(000219912)東京インキ株式会社 (120)
【Fターム(参考)】