説明

不織シート材料、それから構築されたパネル、およびその構築方法

不織シート材料およびその構築方法が提供される。不織シート材料は、熱接合可能な織物材料および使用済みの消費後材料を含む。使用済みの消費後材料は、通常は再使用不可能な廃棄物と考えられる非熱可塑性材料、熱可塑性材料、異なる種類のプラスチック成分を含むプラスチック組成物、および汚れ、油、グリースなどといった汚染物質を含有する洗われていない状態の他の材料のうち少なくとも1つを含む。使用済みの消費後材料は熱接合可能な織物材料によって接合され、不織シート材料およびそれから形成されたパネルを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年6月24日提出の米国仮出願連続番号第61/219,972号の利益を主張し、その全体が引用によりここに援用される。
【0002】
発明の背景
1. 技術分野
本発明は、概して不織パネルおよびそれらの構築方法に関し、特に、通常は再処理に適さない使用済みの廃棄物成分から少なくとも部分的に構築された音響、熱、および/または構造パネルに関し、より特定的には、非熱可塑性物および/または異なる種類のプラスチック/熱可塑性物を含む混合物に関する。
【背景技術】
【0003】
2. 関連する技術
不織布および不織材料の製造に関連する費用を下げるために、かつ潜在的な環境への負の影響を最小化するために、多くの消費製品がリサイクル成分を使用して構築される。たとえば米国の自動車メーカは、吸音および/または絶縁材料を含むさまざまな用途のための不織布および不織材料を構築するためにリサイクル材料を使用する。吸音車両パネルを構築するのに使用されるいくつかの再生もしくはリサイクル材料は、たとえば綿、ポリエステル、ナイロン、またはリサイクルされた布地繊維の混合物などの布地ショディ(shoddy)を含む。綿ショディは、組合され針で縫われて不織布を形成する未使用のまたはリサイクルされた布地スクラップからなる。限定的に油を吸収するために使用される、リサイクルされた標準的な厚紙または繊維から構築された別の製品はEcco(登録商標)紙である。Ecco(登録商標)紙を構築する処理において、標準的な厚紙繊維がドライリサイクル技術を使用して分解され、残りの繊維がさまざまな添加剤によって組合される。
【0004】
また、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタレート(PET)のくず(rag)をリサイクルすることが知られている。それらのリサイクルを行なうために、くずは典型的に遠心分離処理で洗われる。くずは洗った後でのみ溶融され、生ペレット形態に再処理される。この処理は、使用済みくずの構成成分をリサイクルするのに一般に有効であるが、リサイクルされた使用済みくずから有用な最終製品を形成する前に別個の洗浄処理を必要とし、必然的に、処理およびしたがってリサイクル製品に費用を追加する。
【0005】
しかし、たとえば2種類以上のプラスチック材料を有する品物を含むかまたは非熱可塑性材料で構築される使い捨て手袋、エプロン、エアフィルタ、保護カバー、PETチューブ布、発泡ロボットカバー、tac rag、ケブラー(登録商標)の手袋、ケブラー(登録商標)のスリーブ、ナイロン手袋、綿手袋、ペイントスラッジロール媒体、スウェットシャツ、発泡バンパーカバー、熱可塑性糸を有するガラス繊維などのさまざまな使用済み製品のリサイクルには問題が残る。したがって、高価な洗浄処理が必要であること、および/または複数種類のプラスチックを一回の処理でリサイクルすることができないことのいずれにせよ、これらの種類の品物は典型的にリサイクルされない。これに応じて、これらの種類の製品は「廃棄物」のままであり、ゆえに依然として埋立地に送られるかまたは焼却され、ゆえに環境に有害な影響を及ぼす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の一局面によれば、不織製品が提供される。不織製品は、熱接合可能な織物材料および使用済みの消費後材料を含む。使用済みの消費後材料は、非熱可塑性材料、熱可塑性材料、および2種類以上のプラスチック材料を含む構成成分を有する材料のうち少なくとも1つを含む。使用済みの消費後材料は、熱接合可能な織物材料で接合される。
【0007】
発明の別の局面によれば、不織製品は車両パネルである。
発明の別の局面によれば、不織製品は構造部材である。
【0008】
発明のさらに別の局面によれば、不織製品は、完全に生物分解性となるように構築される。
【0009】
発明の別の局面によれば、通常は再使用することができず、費用、融解/接合もしくは汚染問題のために埋立地に投入されるかまたは焼却される、製造において使用される使用済み織物もしくは発泡使い捨て製品、他の製造織物ベースの廃棄物、または他の微粉砕可能な廃棄物から不織シート材料を構築する方法が提供される。構築される不織シート材料は、構造、音響、熱パネルおよび車両パネルのうち少なくとも1つを形成するのに有用である。当該方法は、洗われていない消費後スクラップを供給するステップを含む。当該方法は、非熱可塑性材料、熱可塑性材料、異なる種類のプラスチック成分を含むプラスチック組成物、および汚れ、油、グリース等の汚染物質を含有する洗われていない状態の他の材料のうち少なくとも1つを含む消費後スクラップを供給するステップを含む。当該方法はさらに、消費後スクラップを所定の寸法の小片に微粉砕するステップを含む。次いで、微粉砕された小片を熱接合可能な(低融)織物繊維と組合せることによって混合物を形成し、次いで所定の厚さの混合物のウェブを形成する。さらに、ウェブを加熱して、熱接合可能な材料を使用済み廃棄物材料の微粉砕された小片と接合することによって、シートを形成する。
【0010】
発明の別の局面によれば、当該方法は、炉においてまたは加熱されたローラもしくは一連のローラによってウェブを加熱するステップを含む。
【0011】
発明の別の局面によれば、当該方法は、加熱される前にウェブをニードルパンチするステップを含む。
【0012】
発明の別の局面によれば、当該方法は、ウェブを形成する前に、低融繊維を有する使い捨て可能な熱可塑性材料を微粉砕された使用済み廃棄物材料の小片に添加するステップを含む。
【0013】
発明の別の局面によれば、当該方法は、反射層をウェブに塗布するステップを含む。
発明の別の局面によれば、当該方法は、ウェブを形成する前および/または後に、抗菌性コーティングおよび防燃剤コーティングのうち少なくとも一方によって使用済み廃棄物材料を処理するステップを含む。
【0014】
発明の別の局面によれば、当該方法は、ウェブを形成する前に、結合剤および熱接合可能な(低融)織物繊維を微粉砕された材料の小片に添加するステップを含み、「塵を出す」ことを防ぐ。
【0015】
発明の別の局面によれば、当該方法は、加熱されたウェブを冷却ローラによって冷却して、ウェブを加熱した後のシートの嵩高性、厚さ、および密度を制御するステップを含む。
【0016】
発明の別の局面によれば、当該方法は、適用要件に依存して、製造されたシートをいずれかの所望の形状に切断するステップを含む。
【0017】
発明の別の局面によれば、当該方法は、微粉砕された材料の小片および低融材料に充填材繊維を添加して、完成した製造されたシートの完成した物理的性質を所望のとおりに変更するステップを含む。
【0018】
発明の別の局面によれば、当該方法は、熱接合可能な(低融)織物繊維と混合される微粉砕された材料の小片の寸法および重量百分率を制御することによって、所定の定量的な音響吸収特性をシートに与えるステップを含む。
【0019】
したがって、二種類以上のプラスチック成分を有する選択された種類の非熱可塑性材料をリサイクルし、それらを熱接合可能な織物材料と組合せて使用して、自動車などのさまざまな用途で使用することができる不織音響、熱、またはその他の構造パネルを作成することによって、音響、熱、または構造用途に使用するのに好適なものなどの不織パネルと、それらの構築の方法とを提供することにより、発明はここにおいて上記の制限を解消する。
【0020】
本発明のこれらおよび他の局面、特徴、ならびに利点は、現在好ましい実施例および最良の形態の以下の詳細な説明、添付の請求項、および付属の図面を参照して考慮されると、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】発明の1つの現在好ましい局面に係る不織シート材料から構築された不織パネルを有する車両の斜視図である。
【図2】発明に従って、異なる寸法および重量百分率の使用済みスクラップ材料の微粉砕された小片を有するように構築された不織シート材料の拡大横断面図である。
【図3】発明に従って、異なる寸法および重量百分率の使用済みスクラップ材料の微粉砕された小片を有するように構築された不織シート材料の拡大横断面図である。
【図4】反射材料の外側層を有して示される図2と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
現在好ましい実施例の詳細な説明
図面をより詳細に参照して、図1は、発明の1つの局面にかかる不織シート材料11から構築された複数のパネル10を例示する。少なくとも部分的にパネル10を形成するように製造される不織シート材料11は、洗われていない消費後の品物から少なくとも部分的に構築される。例として限定することなく図1に示されるように、パネル10は、自動車車両部品用などのいずれかの数の用途で使用するために構成されることができる。パネル10は、成形可能な構造部材を提供することができるのに加え、ノイズ制動または減衰特性を有し、ゆえに音響パネルとして機能するように製造されることができる。さらに、たとえば排気システム付近または車両エンジン室内などの高温環境での使用に意図される場合、パネル10は防火特性を有するように構築されることができる。パネル10は、通常はすべて費用、融解/接合もしくは汚染問題のために再使用することができず、通常は埋立地に投入されるかまたは焼却される非熱可塑性材料、熱可塑性材料、異なる種類のプラスチック成分を有するプラスチック材料、他の製造織物ベースの廃棄物、および他の微粉砕可能な廃棄物のうち少なくとも1つを含む使用済み再生材料12から構築される。材料12は、単一または二成分繊維を含む熱接合可能な織物(低融)繊維14によってパネル10内で接合される。使用済み廃棄物材料12は、好ましくは、それらの使用済みの洗われていない状態のままであり、それにより加工費を最小限に抑える。さらに、他の好適な結合剤材料および/または充填材繊維を使用済み材料12と混合させ、最終用途に依存してパネル10を形成することを容易にすることができる。また、材料12の接合前および/または後で、さまざまなコーティング16をパネル10の少なくとも1つの外側表面上に塗布することができる。パネル10が消費後またはそれ以外の使用済み材料12で少なくとも部分的に構築されているため、再生材料12が埋立地に送られること、または焼却されることが妨げられるように環境にとって利益となる。さらに、製造業者は、以前は「廃棄物」と考えられていたスクラップおよび品物を、有用で販売可能な製品に組込むことができることによって利益を得る。
【0023】
使用済み材料12は、使用済みの非熱可塑性材料、熱可塑性材料、異なる種類のプラスチック成分を有するプラスチック材料、他の製造織物ベースの廃棄物、および他の微粉砕可能な廃棄物のうち少なくとも1つを含む混合物として提供されることができる。たとえば、これまで再使用不可能な「廃棄物」と考えられていたシート材料11に発明に従って製造することができるいくつかの使用済み製品は、限定はしないが、シリコーン(2種類以上の高分子ベース材料)でコーティングされたアラミドまたはポリエステルから構築されたものなどの手袋、エプロン、エアフィルタ、および/または保護カバー、PETチューブ布、発泡ロボットカバー、tac rag、ケブラー(登録商標)の手袋、ケブラー(登録商標)のスリーブ、ナイロン手袋、綿手袋、ペイントスラッジロール媒体、スウェットシャツ、ならびに発泡バンパーを例として限定することなく含む。たとえば自動車工場などの製造設備において典型的に使用される上記の品物または具体的には列挙されていない他の使用済みの品物を、発明に従って、洗われていない「汚れた」状態のままパネル10に製造することができる。そのため、洗浄に関連する費用をなくすことができる。
【0024】
熱接合可能な織物材料は、たとえばポリエチレン、PETまたはナイロンの繊維などの低温溶融ポリマー材料(低融)として提供されることができる。融点以上に加熱されるとたとえばポリプロピレンなどの外装が溶融する熱可塑性二成分繊維などの他の低融ポリマー材料を使用することもできる。この溶融した樹脂は、次いで溶解し、存在するいずれかの織物繊維と使用済み廃棄物材料12の繊維との混合物および存在するいずれかの他の結合剤と接合する。一例として、PET低融繊維の外側部分の融点は、約250℃で溶融するコアと比較して、ほぼ110℃〜180℃の間であり得る。また、低融材料は天然セルロース繊維として提供することができるか、またはシート11を構築するのに使用される廃棄物材料12内の1つ以上の繊維から提供されることもできる。当業者は、所望の結果を実現するために低融繊維の代わりに他のコーティングもしくは充填材および充填材繊維が使用され得ることと、さらに、熱接合可能な材料14は、結合剤と組合せてまたはこれの代わりに使用することができることとを認識するであろう(たとえば、布地の感触を堅くするために結合剤が使用される場合は、より少量の低融繊維を使用することができる)。Tgが+41であるSBRは、使用することができる結合剤の一例である。さらに、熱接合可能な織物材料14は、たとえばジュートもしくはケナフなどの他の無機または有機繊維と組合されることができ、および/または耐熱もしくは難燃剤(FR)コーティング(たとえば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、またはホウ酸)でコーティングされ、および/または抗菌性コーティング(たとえばPolyphase(登録商標)678、Rocima(登録商標)200、またはUF−15)によって、熱接合可能な織物材料および使用済み材料12のうち少なくとも一方または両方上にコーティングされることができる。
【0025】
パネル10を構築する1つの方法は、たとえば上に挙げたものなどの使用済みの汚れた品物を再生し、次いで、細断、破砕、および/または研削動作などにおいて、洗われることなく所望の寸法の小片および/または乾燥した繊維質状態に材料12を微粉砕することによって、上記のように廃棄物材料12を供給するステップを含む。たとえば音響制動または構造的特性などの求められる特性に依存して、微粉砕された小片またはニット(nits)の寸法および重量百分率含有量は、用途ごとに選択的に変動させることができる。小片の寸法および百分率含有量を変更することによって、パネル10の音響吸収特性が変化することが分かっている。使用済みの品物を微粉砕するためにハンマーミルを使用する場合、スクリーンはさまざまな方向に配向され得るか、または円形、垂直、もしくは水平を含むさまざまな形状を呈し得る。粉砕された/ハンマーミルで粉砕された混合物が織物繊維と組合される場合は、織物繊維と混合されることを容易にするためにけば立てられる。
【0026】
発明の別の局面は、最終パネルの吸音曲線をカスタマイズするために、パネル10において使用される材料12の割合を変化させることを含む。どの「充填材」繊維が使用されるかに依存して、材料12は吸音値を増大させ得るか、または実際には最終的なパネルの吸音値を減少させ得る。小片の寸法および/または材料12の繊維の寸法とともに、パネル10において使用される材料12の重量百分率を変化させることにより、用途によって要求されるいずれかの吸収曲線を有するようにパネル10を設計することができる。
【0027】
ハンマーミルで粉砕された材料12の繊維および破片は、次いで、言及したように低融繊維14、他の結合剤材料もしくはコーティングを含み得るいずれかの所望のリサイクルされたまたは未使用の織物繊維と混合される。組込まれるならばハンマーミルで粉砕された繊維と、廃棄物材料12の破片との、織物繊維14に対する割合は、パネル10の使用目的にもっともよく適するように変動させることができる。低融繊維14は、たとえば約5%などの低い割合で供給されることができ、完成したパネル10におけるそれらの含有量は実質的に見分けにくくなる。
【0028】
混合物は次いで、たとえばRando(登録商標)マシン、または他の、より最新のエアレイシステム上で行なわれ得る不織ウェビング処理が施される。ウェビング処理は、材料12の繊維がランダムに配向された、均質なもしくは本質的に均質な混合繊維マットまたはウェブを形成する。ウェブは次いで熱接合炉を通り、低融繊維を溶融させる。そうでなければ、発明の代替的な局面によれば、ウェブを加熱する前に、ウェブをまずニードル織機に送り込み、ニードルパンチすることができる。それとは関係なく、加熱処理は、ウェブをいずれかの好適な炉内にもしくは炉を通って通過させるか、または1つ以上の加熱されたローラを介して供給することにより行なわれ得る。得られたウェブは次いで、その厚さおよび密度を制御するために、加熱後に冷却ローラ間を通過させ得る。ウェブをニードルパンチする場合は、耐引裂き性の薄い不織層またはスクリム層をウェブの一方側または両側に塗布して、材料繊維もしくは小片12のいずれかが針上に付着することを防ぎ得る。材料12の針への付着は望ましくなく、針を破損させ得るためである。スクリム層は、ほこりがウェブから放出されることを抑制する「ネット」としても機能する。Reemay(登録商標)布地は、この目的で使用することができるスクリムの一例である。布地のスクリムまたは保護層は、ウェブに強度を追加的に付加し、ウェビング処理を容易にし得る。ウェブは、ウェブを加熱する前および/または後で結合剤によってコーティングすることもでき、結合剤はさらに、繊維および材料のすべてを適所に結合し、ほこりを形成するのを防ぐ(SBR、アクリル樹脂またはLatex(登録商標)結合剤が使用することができるもののいくつかの例である)。難燃性添加剤をコーティングに添加することもできる。結合剤を塗布した後、乾燥させ硬化させることが好ましい。
【0029】
次いで、ウェブを巻上げるか、または所望の長さに切断することができる。繊維製品の用途によって要求される通りにロール/シートをパネルもしくは部分に分離させるために、裁断プレスまたは同等の装置を使用することができる。
【0030】
得られた不織パネル10は、一方側または両側に取付けられたもしくは接合された、または不織繊維パネル10の層の間に挟まれた、薄い不織布地、スクリムおよび/または反射層16を有し得る。スクリムおよび/または反射層を、好適な耐熱性接着剤、スクリム内の繊維の低融混合物を使用して接合することができるか、またはステッチボンディングによって取付けることができる。反射層16、たとえば箔は、パネル10の耐熱特性を高める。パネル10およびスクリムまたは反射層16を積層に構成し、それにより所望であれば複数層のパネル10、介在するスクリム、および/または反射層16を提供することができる。
【0031】
発明に従って構築された不織パネル10は、自動車の音響パネルおよび熱パネルを含むさまざまな用途で使用するのに好適である。そのような用途は、より具体的には、ヘッドライナー、サイドドアパネル、トランク、およびカーペット下を含む、完成した内装パネルと車のスチールとの間の音響パネルを含む。熱用途は、たとえば排気システム部品付近またはエンジン室内などにおける反射層の追加による熱シールドを含む。他の用途は、熱により圧縮された部品または複合物を含み得る。
【0032】
上記の教示に照らして、本発明の多くの修正および変更が可能である。したがって、発明は具体的に記載された以外の方法で実施され得、発明の範囲はいずれかの最終的に許可された請求項によって規定されると理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常はすべて再使用することができず、かつ費用、融解/接合もしくは汚染問題のために通常は埋立地に投入されるかまたは焼却される使用済み織物材料、製造において使用される発泡使い捨て製品、他の製造織物ベースの廃棄物、または他の微粉砕可能な廃棄物のうち少なくとも1つから不織シート材料を構築する方法であって、前記シート材料は、構造、音響パネル、熱パネルおよび車両パネルのうち少なくとも1つを形成するのに有用であり、前記方法は、
使用済みで洗われていない非熱可塑性材料、洗われていない熱可塑性材料、および2種類以上のプラスチック成分を有する洗われていない材料のうち少なくとも1つを供給するステップと、
洗われていない材料を寸法が縮小した小片に微粉砕するステップと、
前記寸法が縮小した小片を熱接合可能な織物材料と組合せて混合物を形成するステップと、
ドライ不織ウェビング処理において、所定の厚さの混合物のウェブを形成するステップと、
前記ウェブを加熱し、熱接合可能な材料を前記寸法が縮小した小片と接合して不織シートを形成するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記ウェブに混合される前記寸法が縮小した小片の寸法および重量百分率を制御することによって、所定の定量的な音響吸収特性を完成したシートに与えるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
炉において、または加熱されたローラもしくは一連のローラによって前記ウェブを加熱するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
加熱される前に前記ウェブをニードルパンチするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェブを形成する前に、低融繊維を有する使い捨て可能な熱可塑性材料を微粉砕された材料の小片に添加するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
外側反射層を前記ウェブに塗布するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記外側反射層を箔として設けるステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ウェブを形成する前に、抗菌性コーティングおよび難燃性コーティングのうち少なくとも一方によって前記使用済み材料を処理するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ウェブを形成した後に、抗菌性コーティングおよび難燃性コーティングのうち少なくとも一方によって前記使用済み材料を処理するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ウェブを形成する前に、結合剤および熱接合可能な織物繊維を微粉砕された材料の小片に添加するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
加熱されたウェブを少なくとも1つの冷却ローラで冷却することによって、前記ウェブを加熱した後のシートの嵩高性、厚さ、および密度を制御するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ウェブを形成する前に、微粉砕された材料の小片および熱接合可能な織物材料に充填材繊維を添加することによって、完成したシートの完成した物理的性質を変更するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
不織シート材料であって、
熱接合可能な織物材料と、
非熱可塑性材料、熱可塑性材料、および2種類以上のプラスチック材料を含む構成成分のうち少なくとも1つを含む使用済みで洗われていない消費後の微粉砕された材料とを備え、前記使用済みで洗われていない消費後の材料は、前記熱接合可能な織物材料によって接合される、不織シート材料。
【請求項14】
前記シート材料は車両パネルに形成される、請求項13に記載の不織シート材料。
【請求項15】
前記シート材料は構造部材に形成される、請求項13に記載の不織シート材料。
【請求項16】
前記シート材料は完全に生物分解性である、請求項13に記載の不織シート材料。
【請求項17】
前記使用済みで洗われていない消費後の材料の寸法および重量百分率を制御することによって、所定の定量的な音響吸収特性が完成したシート材料に与えられる、請求項13に記載の不織シート材料。
【請求項18】
前記シート材料はニードルパンチされる、請求項1に記載の不織シート材料。
【請求項19】
外側反射層をさらに含む、請求項13に記載の不織シート材料。
【請求項20】
前記外側反射層は箔である、請求項19に記載の不織シート材料。
【請求項21】
前記シート材料に含有される抗菌性コーティングおよび難燃性コーティングのうち少なくとも一方をさらに含む、請求項13に記載の不織シート材料。
【請求項22】
微粉砕された材料の小片によって接合された充填材繊維をさらに備える、請求項13に記載の不織シート材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−531532(P2012−531532A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517715(P2012−517715)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/039762
【国際公開番号】WO2010/151627
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(503170721)フェデラル−モーグル パワートレイン インコーポレイテッド (32)
【氏名又は名称原語表記】Federal−Mogul Powertrain, Inc.
【住所又は居所原語表記】26555 Northwestern Highway, Southfield, Michigan 48034, U.S.A.
【Fターム(参考)】