説明

乗り物

【課題】 リラックスできる室内を備えた乗り物を提供すること。
【解決手段】 車体又は機体又は船体の一部に人が乗車可能な空間を有する飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物10である。前記人が乗車可能な空間(室内)100が、アンダートーンがイエローベースのパーツ又はアンダートーンがブルーベースのパーツのいずれか一方を統一的に用いて構成されている。また同種のアンダートーンを有するパーツで形成された室内100を含む。また車体又は機体又は船体の外装が、室内を構成するパーツのアンダートーンと同種のアンダートーンを有する。

【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
 本考案は、室内のアンダートーンが統一された飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物に関する。
【背景技術】
【0002】
 現代では文明の利器として、飛行機、電車、列車、船舶、車は人類の生活に必要不可欠な乗り物である。しかし高速で移動できる便利さと引き替えに狭い空間にとじこめられるためストレスがかかる。
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
【0003】
 ここで「何万色あっても全ての色はブルーベースとイエローベースの2種類に分類される」というアンダートーンの法則(例えばロバート・ドアやフェイバー・ビレンによって提唱された法則)がある。黄色でもイエローベースとブルーベースがあり、青色、黒色でさえ然りなのである。黄色ではマスタードイエローはイエローベース、レモンイエローはブルーベースという具合に分けられる。黒でもくすんだクロはブルーベース、黒髪の如く黒々とした色はイエローベースである(ただし、トルコブルーやワインレッドはブルーベース、橙はイエローベースのみという3つの例外はある)。
【0004】
 そしてこの2つの色のグループに属していればどのような色の組み合わせでも不自然にならない。逆に同じ茶色なら茶系統の色で全身を統一していても、各々の色の属するグループが異なれば違和感を与えてしまうのである。
【0005】
 図1及び図2はアンダートンと調和、不調和の関係について説明するための図である。
【0006】
 図1のAとA’の色のアンダートーンを持つ物品を組み合わせると誰が見ても不調和で不似合いな組み合わせだとわかりやすい。またBとB’の組み合わせだと微妙な不調和で「なんとなく合わないな」という感じになる。
【0007】
 反対に図2のCとC’の組み合わせだと誰が見ても調和していることがわかり違和感を感じない。DとD’の組み合わせだと微妙だけど調和しているという、いわゆる「おしゃれ」な組み合わせとなる。
【0008】
 このようにブルーベースとイエローベースの組み合わせは色の調和をとる上で必要不可欠な要素である。そしてアンダートーンが統一された空間内にいると人間は調和を感じリラックスでき、その逆であると「不調和」に違和感を覚え、リラックスしにくくなる。
【0009】
 本考案は、上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的はリラックスできる室内を備えた乗り物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
 (1)本考案は、車体又は機体又は船体の一部に人が乗車可能な空間を有する飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物であって、
 前記人が乗車可能な空間が、アンダートーンがイエローベースのパーツ又はアンダートーンがブルーベースのパーツのいずれか一方を統一的に用いて構成されていることを特徴とする。
【0011】
 ここにおいて人が乗車可能な空間(例えば室内、車内、機内等の空間で、閉じている必要はない)を構成するパーツ(例えば室内、車内、機内等の構成部材、構成部品、例えば室内、車内、機内等に配置される物品等を含む)とは、例えば例えば人が乗車可能な空間(運転席を有する室内や客室や乗用車の室内等)の内装パーツ(壁、床、天井、ドア等の内装)、内部構成パーツ(例えばダッシュボードやコンソールボックスやインスルメントパネル等)、操作機器パーツ(ハンドルやレバーや舵や操縦桿やスイッチ、ブレーキ、アクセルその他の乗り物を運転、操作するための操作入力手段)、計器パーツ(スピードや燃料や高度のメーター、レーダーその他の乗り物の状態を表示、するための各種計器類)座席パーツ(運転席や客席等の人が座るシート)や照明パーツ、インテリアパーツ等である。
【0012】
 ここで各パーツのアンダートーンは色だけでなく材料、材質、質感を含めて総合的に判断する。
【0013】
 本考案によれば人が乗車可能な空間がアンダートーンがイエローベースのパーツ又はアンダートーンがブルーベースのパーツのいずれか一方を統一的に用いて構成されているので、アンダートーンが統一された空間となり、空間内にいる人間は調和を感じリラックスすることができる。
【0014】
 このように本考案によればリラックスできる室内を備えた乗り物を提供することができる。
【0015】
 (2)本考案は、飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物であって、
 同種のアンダートーンを有するパーツで形成された室内を含む車体又は機体又は船体を有することを特徴とする。
【0016】
 ここにおいて室内とは、例えば運転席を有する室内や客室や倉庫や乗用車の室内等)等である。
【0017】
 またパーツ(例えば室内、車内、機内等の構成部材、構成部品、例えば室内、車内、機内等に配置される物品等を含む)とは、内装パーツ(壁、床、天井、ドア等の内装)、内部パーツ(例えばダッシュボードやコンソールボックスやインスルメントパネル等)、操作パーツ(ハンドルやレバーや舵や操縦桿やスイッチ、ブレーキ、アクセルその他の乗り物を運転、操作するための操作入力手段)、計器パーツ(スピードや燃料や高度のメーター、レーダーその他の乗り物の状態を表示、するための各種計器類)座席パーツ(運転席や客席等の人が座るシート)や照明パーツ、インテリアパーツ等である。
【0018】
 また例えばアンダートーンをイエローベースとブルーベースの2種類にわけて考える場合には、同種のアンダートーンを有するパーツで形成された室内とは、イエローベースのアンダートーンを有するパーツで形成された室内又はブルーベースのアンダートーンを有するパーツで形成された室内である。
【0019】
 また例えばブルーベース又はイエローベースに属する色をさらに細かなアンダートーンで複数のサブグループに分類した場合には、属するサブグループが同じ場合に同種のアンダートーンを有するとしてもよい。
【0020】
 サブグループに分ける方法としてはパーツのアンダートーンに応じてブルーベースとイエローベースの「2つに」分ける方法から発展した「4つに分ける」方法、「6つに分ける」方法等があるが、基本的には同じ原理を使用している。
【0021】
 例えばイエローベースのパーツをそのアンダートーンによって「オークル・クリーム系の春」と「オークル・黒系の秋」のサブグループに、ブルーベースのパーツをそのアンダートーンによって「ピンク・白系の夏」と「ローズ・ピンク系の冬」のサブグループに(例えば四季のサブグループという)に分けて、アンダートーンがこれらのサブグループのいずれか1つに属するように統一してもよい。
【0022】
 ここでパーツのアンダートーンは色だけでなく材料、材質、質感を含めて総合的に判断する。
【0023】
 本考案によれば、車体又は機体又は船体に含まれた室内は同種のアンダートーンを有するパーツで形成されているため、アンダートーンが統一された空間となり、空間内にいる人間は調和を感じリラックスすることができる。
【0024】
 このように本考案によればでき、リラックスできる室内を備えた乗り物を提供することができる。
【0025】
 (3)本考案の乗り物は、
 車体又は機体又は船体の外装が、前記人が乗車可能な空間又は室内を構成するパーツのアンダートーンと同種のアンダートーンを有することを特徴とする。
【0026】
 (4)本考案は、車体の一部に人が乗車可能な室内を有する車であって、
 前記室内の内装のアンダートーンがイエローベース又はブルーベースのいずれか一方で統一されていることを特徴とする。
【0027】
 ここにおいて内装とは例えば室内の壁、床、天井、ドア、座席(座席のシートカバーも含む)等の内装である。
【0028】
 本考案によれば室内の内装のアンダートーンがイエローベース又はブルーベースのいずれか一方で統一されているので、室内にいる人間は調和を感じリラックスすることができる。
【0029】
 なお室内の内装のアンダートーンをイエローベース又はブルーベースのいずれか一方で統一するには、例えば室内を構成するパーツのアンダートンを統一するとよい。
【0030】
 ここでパーツのアンダートーンは色だけでなく材料、材質、質感を含めて総合的に判断する。
【0031】
 本考案によればリラックスできる室内を備えた車を提供することができる。
【0032】
 (5)本考案の車は、
 車体の外装が、前記室内の内装、シート、室内の色の少なくとも1つについて統一されたアンダートーンと同種のアンダートーンを有することを特徴とする。
【0033】
 (6)本考案の車は、
 タイヤが接続されたホイールパーツを含み、
 前記ホイールパーツが、前記室内の内装について統一されたアンダートーンと同種のアンダートーンを有することを特徴とする。
【考案を実施するための最良の形態】
【0034】
 以下、本考案の好適な実施の形態について図面を用いて説明する。
【0035】
 なお、以下に説明する本実施の形態は、実用新案請求の範囲に記載された本考案の内容を何ら限定するものではない。
【0036】
 本実施の形態の乗り物は、飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物であり、車体又は機体又は船体の一部に人が乗車可能なスペース、室内を有する。
【0037】
 図3は本実施の形態の乗り物の一例である車について説明するための図である。
【0038】
 本実施の形態の車100は人が乗車可能な空間(室内)101が、アンダートーンがイエローベースのパーツ又はアンダートーンがブルーベースのパーツのいずれか一方を統一的に用いて構成されている。
【0039】
 同図に示すように、本実施の形態の車(乗り物の一例)10の人が乗車可能な空間(室内)100は、ダッシュボード101,前ドア102,後ろドア103,後席104,前席105、コンソールボックス回り(含むグローブボックス)106、インストルメントパネル107、ハンドル回り(含む操作計器類)108、センターコンソール回り109、天井(含むヘッドライニング、サンバイザー)110、床111等のパーツで構成されている。
【0040】
 本実施の形態の車(乗り物の一例)では、上記パーツのアンダートーンをイエローベース又はブルーベースのいずれか一方に統一している(同種のアンダートーンを有するパーツで形成する)。
【0041】
 例えば上記パーツの全部又はほぼ全部をアンダートーンがイエローベースのもので統一してもよいし、上記パーツの全部又はほぼ全部をアンダートーンがブルーベースのもので統一してもよい。
【0042】
 また例えばブルーベース又はイエローベースの下にさらに細かに下位のアンダートーン種別(サブグループ)を設け、上記パーツの全部又はほぼ全部のアンダートーンの属するサブグループが同じになるようにしてもよい。
【0043】
 サブグループに分ける方法としては物品のアンダートーンに応じてブルーベースとイエローベースの「2つに」分ける方法から発展した「4つに分ける」方法、「6つに分ける」方法等があるが、基本的には同じ原理を使用している。
【0044】
 例えばイエローベースのパーツをそのアンダートーンによって「オークル・クリーム系の春」と「オークル・黒系の秋」のサブグループに、ブルーベースのパーツをそのアンダートーンによって「ピンク・白系の夏」と「ローズ・ピンク系の冬」のサブグループに(例えば四季のサブグループという)に分けて、アンダートーンがこれらのサブグループのいずれか1つに属するように統一してもよい。
【0045】
 例えばダッシュボード101やインストルメントパネル107はプラスチック製やウレタン材等を用いるようにしてもよい。また前ドア102、後ろドア103,後席104,前席105、天井110、床111はビニール、皮革、合成皮革、ウレタン、布、モケット等をもちいるようにしてもよい。またハンドル108は、木、ウレタン、皮革等を用いるようにしてもよい。
【0046】
 ここにおいて同じプラスティックでも光沢のあるものとないものがあり、リサイクル用のものもあり、材料が同じでも各々質感は異なる。また例えば「イエローベース」の布でも、紫外線や薬剤に晒したり、何度も洗濯したりすると色あせると同時に「ブルーベース」に変わってしまうこともある。
【0047】
すなわち材料や材質や質感のみならず、加工法や染色法によってもアンダートーンは変わりうるものである。
【0048】
 従ってパーツのアンダートーンは色だけでなく材料、材質、質感を含めて総合的に判断する。そこで使用する材料、材質、質感の異なる素材を組み合わせる際には、各々のもつアンダートーンが異ならないように意識して色彩を調整することが好ましい。
【0049】
 なおアンダートンは人の目にふれる部分のみ統一されていればよい。
【0050】
 また本実施の携帯の乗り物は上記パーツをすべて有している必要はなく、一部のみを有している場合でもよい。その場合、有しているパーツのアンダートーンが統一されていればよい。
【0051】
 また有しているパーツの大部分のアンダートーンが統一されている場合も本考案の均等の範囲内である。
【0052】
 また車体の一部に人が乗車可能な室内を有する車であって、前記室内の内装のアンダートーンがイエローベース又はブルーベースのいずれか一方で統一されている場合でもよい。
【0053】
 ここにおいて内装とは例えば室内の壁(例えばダッシュボード101やコンソールボックス回り106、インストルメントパネル107、ハンドル回り108、センターコンソール回り109の壁等を含むようにしてもよい)床111、天井110、ドア102,103、座席104、105(座席のシートカバーも含む)等の内装である。
【0054】
 また本実施の形態の車(乗り物の一例)は、車体の外装113が、前記人が乗車可能な空間又は室内100を構成するパーツのアンダートーンと同種のアンダートーンを有するようにしてもよい。
【0055】
 また本実施の形態の車(乗り物の一例)は、ホイール113が、前記室内の内装について統一されたアンダートーンと同種のアンダートーンを有するようにしてもよい。
【0056】
 以上本考案を適用した好適な実施の形態について説明してきたが、本考案の適用は上述した実施例に限定されない。
【0057】
 例えば上記実施の形態では本考案の乗り物の一例として車を例にとり説明したがこれに限られず、飛行機、電車、列車、船舶等の他の乗り物でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】アンダートンと調和、不調和の関係について説明するための図である。
【図2】アンダートンと調和、不調和の関係について説明するための図である。
【図3】本実施の形態の乗り物の一例である車について説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
 10  車(乗り物の一例)
 100 室内
 101 ダッシュボード
 102 前ドア
 103 後ろドア
 104 後席
 105 前席
 106 コンソールボックス回り(含むグローブボックス)
 107 インストルメントパネル
 108 ハンドル回り(含む操作計器類)
 109 センターコンソール回り
 110、天井(含むヘッドライニング、サンバイザー)
 111 床

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
 車体又は機体又は船体の一部に人が乗車可能な空間を有する飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物であって、
 前記人が乗車可能な空間が、アンダートーンがイエローベースのパーツ又はアンダートーンがブルーベースのパーツのいずれか一方を統一的に用いて構成されていることを特徴とする乗り物。
【請求項2】
 飛行機、電車、列車、船舶、車のいずれかの乗り物であって、
 同種のアンダートーンを有するパーツで形成された室内を含む車体又は機体又は船体を有することを特徴とする乗り物。
【請求項3】
 請求項1乃至2のいずれかにおいて、
 車体又は機体又は船体の外装が、前記人が乗車可能な空間又は室内を構成するパーツのアンダートーンと同種のアンダートーンを有することを特徴とする乗り物。
【請求項4】
 車体の一部に人が乗車可能な室内を有する車であって、
 前記室内の内装のアンダートーンがイエローベース又はブルーベースのいずれか一方で統一されていることを特徴とする車。
【請求項5】
 請求項4において、
 車体の外装が、前記室内の内装、シート、室内の色の少なくとも1つについて統一されたアンダートーンと同種のアンダートーンを有することを特徴とする車。
【請求項6】
 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
 タイヤが接続されたホイールパーツを含み、
 前記ホイールパーツが、前記室内の内装について統一されたアンダートーンと同種のアンダートーンを有することを特徴とする車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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