説明

乗客コンベヤー用標示装置

【課題】 乗客コンベヤーに対する広範囲において標識体が乗客等の目に入り易い乗客コンベヤー用標示装置を得る。
【解決手段】 乗客コンベヤーの運転により搬送帯4が主枠1内に循環移動し、搬送帯4の踏板軸の端部に装着した標識体13も主枠1内を循環移動する。そして、長手に沿う側面の外側から内側が透視自在に主枠1を構成しているので、標識体13の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から容易に見ることができる。
これによって、乗客コンベヤーに対し広範囲において標識体13が乗客等の目に入り易くなり、標識体13に標示してある宣伝広告、各種情報標示等の良好な標示作用を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、内側が長手に沿う側面の外側から透視自在に構成された主枠に設けられる乗客コンベヤー用標示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の乗客コンベヤー用標示装置においては、エスカレーターのステップにおける鉛直側壁に宣伝広告、各種情報伝達等を目的とした表示媒体が設けられる。そして、エスカレーターの下階側の乗降口において乗客等に表示媒体が目に入るように構成している。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−261276号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の乗客コンベヤー用標示装置では、エスカレーターの下階側の乗降口に対する正面位置以外の場所ではステップの表示媒体が乗客等の目に入りにくく、宣伝広告、各種情報標示等の標示作用が不十分になるという問題点があった。なお、前述のステップ鉛直側壁の表示媒体は、当然ではあるが踏板が階段状に配置されない移動歩道に対して装備不能である。
【0005】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、乗客コンベヤーに対する広範囲において標識体が乗客等の目に入り易い乗客コンベヤー用標示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る乗客コンベヤー用標示装置においては、長手に沿う側面の外側から内側が透視自在に構成された主枠と、無端状をなし主枠内を循環移動する搬送帯と、この搬送帯の構成部材に設けられて主枠の側面に沿う面に配置された標識体とが設けられる。
【発明の効果】
【0007】
この発明による乗客コンベヤー用標示装置は、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯が主枠内に循環移動して、搬送帯の踏板軸の端部に装着された標識体も主枠内を循環移動する。そして、長手に沿う側面の外側から主枠の内側が透視自在に構成されているので、乗客コンベヤーの乗客等が主枠側面の外側から標識体の宣伝広告等の標示を容易に見ることができる。
【0008】
このため、乗客コンベヤーに対し広範囲において標識体が乗客等の目に入り易くなり、標識体による宣伝広告、各種情報標示等の良好な標示作用を実現する効果がある。また、標識体は乗客コンベヤーの運転によりその運転方向に移動し、また乗客コンベヤーの運転の休止により停止する。このため、乗客コンベヤーから離れた位置から乗客が乗客コンベヤーの運転状況を容易に識別することができ、乗客への乗客コンベヤーの運転状況に関わるサービスを向上する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1〜図5は、この発明の実施の形態を示す図で、図1は乗客コンベヤーの概念的側面図、図2は図1のA部拡大図、図3は図1のB−B線断面拡大図、図4は図3のC部拡大図、図5は図4の標識体の側面図である。図において、エスカレーターを構成する乗客コンベヤーの主枠1の幅方向の上縁部に主枠1の長手に沿って欄干2が立設される。また、主枠1の側面はガラス、強化樹脂板等からなる透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。
【0010】
そして、無端状に構成されて主枠1内に循環移動する搬送帯4が次に述べるように構成される。すなわち、無端状の踏板チェン5、長手が主枠1の幅方向に水平に配置されて両端部がそれぞれ踏板チェン5に係合されて踏板チェン5の長手に適宜な間隔で設けられた踏板軸6、エスカレーターの踏段の要部をなし踏板軸6のそれぞれに設けられて踏板軸6に枢着された踏板7、踏板軸6の両端部にそれぞれ枢着された踏板輪8及び踏板7の幅方向の縁部にそれぞれ枢着されて踏板輪8から主枠1の長手方向に離れて配置された従動輪9が設けられる。
【0011】
また、主枠1に装着されて無端状に構成され、踏板輪8の転動を案内する踏板輪案内レール10が設けられ、また主枠1に装着されて無端状に構成され、従動輪9の転動を案内する従動輪案内レール11が設けられる。なお、踏板輪案内レール10及び従動輪案内レール11はそれぞれ主枠1に設けられて長手が上下方向に配置されたレールブラケット12に締結される。
【0012】
そして、搬送帯4の構成部材、すなわち踏板軸6に標識体13が装備されて踏板軸6の軸端に標識体13のボス14がすきまばめされ、ボス14に半径方向からねじ込まれて踏板軸6を押圧する取付ねじ15によって標識体13が踏板軸6に固定的に装着される。なお標識体13の前面、すなわち主枠1の側面に沿う面に標識体13の要部をなす標示板16が装着されて、標示板16に適宜な宣伝広告、各種情報標示事項等が標示される。
【0013】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置において、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、踏板チェン5に係合された踏板軸6、踏板軸6の端部に装着された標識体13も主枠1内を循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成されるので、標識体13、すなわち標示板16の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。
【0014】
このため、乗客コンベヤーに対し広範囲において標識体13が乗客等の目に入り易くなり、標識体13による宣伝広告、各種情報標示等の良好な標示作用を得ることができる。また、標識体13は乗客コンベヤーの運転によりその運転方向に移動し、また乗客コンベヤーの運転の休止により停止する。このため、乗客コンベヤーから離れた位置から乗客が乗客コンベヤーの運転状況を容易に識別することができ、乗客への乗客コンベヤーの運転状況に関わるサービスを向上することができる。
【0015】
また、踏板軸6に踏板7が固定されているので乗客コンベヤーの往路側において踏板軸6は回転せず一定の姿勢を保って移動する。これによって、踏板軸6に固定的に装着されている標識体13も一定の姿勢を保って移動するため、標識体13に設けた標示の視認性を向上することができる。さらに、標識体13に設けた標示を取り替える場合に、標示板16を更新することによって容易に別の標示にすることができ、宣伝広告、各種情報標示等の依頼主の要求に柔軟に対応することができる。
【0016】
なお、標識体13の外周端面に宣伝広告、各種情報標示等を標示することも可能であって、このような標示を行うことによっても前述の良好な標示作用を得ることができる。また、取付ねじ15によって標識体13を踏板軸6に対して容易に着脱することができるので、標識体13を容易に更新して別の標示にすることができ、このような手段によっても宣伝広告、各種情報標示等の依頼主の要求に柔軟に対応することができる。
【0017】
また、標識体13が主枠1の透明外装板3によって覆われるので、乗客コンベヤー外から標識体13に落書きされる等の悪戯を未然に防ぐことができ、また塵埃の進入も防止することができる。なお、乗客コンベヤーの設置が主枠1の側面に乗客等が近付く恐れがないようになっている場合には、透明外装板3を省いて主枠1内側が側面の外側から直接透視できるように構成することも可能である。
【0018】
また、標識体13の標示板16の形状を円形以外の形状、すなわち搬送帯4の移動に支障がない範囲で三角形、四角形、多角形など適宜な形状、サイズとすることができる。そして、このような標示板16においても前述の良好な標示作用を得ることができる。なお、踏板軸6に標識体13が固定されているので乗客コンベヤーの往路側において標識体13が一定の姿勢を保って移動する。
【0019】
しかし、搬送帯4の移動によって主枠1の長手端部において踏板7が反転するので、標識体13も反転する。このため、標示板16の標示も上下逆の状態となるので、標示板16の標示が着色のみなどであって、標示が上下逆となっても支障がない場合には問題がない。
【0020】
このような問題に対して、標示が上下逆となることで支障があるときには標示が上下逆となる側に配置される透明外装板3を不透明外装板とすることによって、標示が上下逆となることによる支障の発生を防止することができる。なお、主枠1の側面が露出状態に設置される移動歩道に図1〜図5の実施の形態による乗客コンベヤー用標示装置を容易に適用することができ、図1〜図5の実施の形態における作用を得ることができる。
【0021】
実施の形態2.
図6及び図7は、この発明の他の実施の形態を示す図で、図6は前述の図4相当図、図7は図6のD−D線断面図である。なお、図6及び図7の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に乗客コンベヤー用標示装置が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示す。
【0022】
そして、踏板軸6に標識体17が装備されて踏板軸6の軸端に標識体17のボス14が回転自在に嵌合される。また標識体17のボス14に半径方向からねじ込まれて先端が、踏板軸6の端部に小径部を形成する溝18に摺動自在に嵌入される。また、標識体17の外周部における一側に錘19が形成される。
【0023】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置においても、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、標識体17も主枠1内に循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。このため、標識体17、すなわち標示板16の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図6及び図7の実施の形態においても図1〜図5の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0024】
また、図6及び図7の実施の形態において、標識体17の外周部における一側に錘19が設けられるので、搬送帯4の移動に伴う踏板軸6の移動状況の如何に関わらず、標識体17が錘19側を下にした一定の姿勢を保って移動する。このため、標示板16の標示が上下逆の状態となることがなく、標示が上下逆となることによる支障の発生を防ぐことができる。
【0025】
実施の形態3.
図8も、この発明の他の実施の形態を示す図で、前述の図4相当図である。なお、図8の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に乗客コンベヤー用標示装置が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示し、踏板軸6の軸端側に標識体20が配置される。
【0026】
そして、標識体20に取付脚21が突設されてその突出端に踏板輪8の軸受孔に嵌合する嵌合部及び踏板輪8の側面に接するフランジ22が設けられる。また、フランジ22に挿通されて踏板輪8側面にねじ込まれた取付ねじ23によって標識体20が踏板輪8に装着される。なお、標識体20の板面の取付ねじ23に対応した位置に取付ねじ23の着脱操作用の貫通孔24が設けられる。
【0027】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置においても、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、標識体20も主枠1内に循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。このため標識体20、すなわち標示板16の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図8の実施の形態においても、図1〜図5の実施の形態とほぼ同様な作用が得られる。
【0028】
なお図8の実施の形態において、標識体20が踏板輪8に固定的に装着されるので搬送帯4が循環移動すると標識体20は回転しながら循環移動する。そして、例えば標示板16に渦巻き状の模様からなる標示を設けた場合に、標示がグルグルと渦巻いて回転しながら移動する。このため特有の宣伝表現ができ、また標示がグルグルと渦巻いて回転しながら移動するので、標示が文章等である場合は認識不能であるが標示が渦巻き状、円形状、着色等である場合には標示作用に支障が生じることはない。
【0029】
実施の形態4.
図9も、この発明の他の実施の形態を示す図で、前述の図4相当図である。なお、図9の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に乗客コンベヤー用標示装置が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示し、踏板軸6の軸端側に標識体25が配置される。
【0030】
そして、標識体25に取付脚26が突設されてその突出端寄りの外周に嵌着用大径部27が凸設され、また踏板輪8の軸受孔内周面に嵌着用大径部27に対応した嵌着溝28が凹設される。そして、標識体25に取付脚26が踏板輪8の軸受孔に圧入されると嵌着用大径部27が弾性変形して嵌着溝28に嵌着する。これによって、標識体25が踏板輪8に装着される。
【0031】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置においても、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、標識体25も主枠1内に循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。このため標識体25、すなわち標示板16の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図9の実施の形態においても、図8の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0032】
実施の形態5.
図10〜図13も、この発明の他の実施の形態を示す図で、図10は前述の図2相当図、図11は図10のE部における要部拡大図、図12は図10に対応した前述の図4相当図、図13は図11における標識体の拡大図である。なお、図10〜図13の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に乗客コンベヤー用標示装置が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示す。
【0033】
そして、踏板軸6の軸端側に嵌合されて一端が踏板輪8の軸受に対向して配置されたカラー29が設けられる。また、リンク片からなる第一種標識体30が互いに隣接した踏板軸6の相互間に配置され、一端の嵌合孔31が一側の踏板軸6の軸端側に嵌合されてカラー29の他端に対面して配置され、また他端の長穴からなる嵌合孔32が他側の踏板軸6の軸端側に嵌合されてカラー29の他端に対面して配置される。
【0034】
また、第一種標識体30と同様に構成された第二種標識体33が設けられて、第二種標識体33の一端が第一種標識体30の一端と重合されて対応した踏板軸6の軸端側に嵌合され、また第二種標識体33の他端が他の第一種標識体30の他端と重合されて対応した踏板軸6の軸端側に嵌合される。これによって、多数の踏板軸6に対応して第一種標識体30及び第二種標識体33がローラチェーンにおけるローラリンクプレート状態に装備される。
【0035】
そして、第一種標識体30及び第二種標識体33における主枠1の外側位置に、適宜な宣伝広告、各種情報標示等の標示34が設けられる。また踏板軸6の第二種標識体33に挿通された軸端に、第二種標識体33嵌合孔の縁部を覆って座金35が配置される。そして、取付ねじ36が座金35に挿通されて踏板軸6の軸端にねじ込まれて、第一種標識体30及び第二種標識体33が踏板軸6軸端に回動自在に保持される。
【0036】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置において、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、第一種標識体30及び第二種標識体33も主枠1内に循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。このため標示34の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図10〜図13の実施の形態においても、図1〜図5の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0037】
また、図10〜図13の実施の形態において、第一種標識体30及び第二種標識体33に長文の広告、宣伝文を標示することもできる。なお、第一種標識体30及び第二種標識体33の標示34が搬送帯4の往路側と帰路側とでは上下逆になる。しかし、標示34の標示内容が上下逆となっても支障がない場合には問題がないが、標示34が上下逆となることで支障があるときには、標示34が上下逆となる側に配置される透明外装板3を不透明外装板とする。これによって、標示34が上下逆となることによる支障の発生を防止することができる。
【0038】
実施の形態6.
図14も、この発明の他の実施の形態を示す図で、前述の図3の要部相当図である。なお、図14の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に乗客コンベヤー用標示装置が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示し、レールブラケット12、すなわち主枠1の固定部にブラシからなる摺擦具37が設けられて、摺擦部が標識体13の標示板16面に対向する位置に配置される。
【0039】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置において、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、標識体13も主枠1内に循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。このため標示板16の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図14の実施の形態においても、図1〜図5の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0040】
また図14の実施の形態において、標識体13が移動して摺擦具37の設置箇所を通過する際に、標示板16面が摺擦具37によって摺擦されて異物や、埃を取り払って清掃される。このため、標示板16面を常時きれいな状態に維持することができ、見る人に好印象を与えることができる。
【0041】
実施の形態7.
図15も、この発明の他の実施の形態を示す図で、前述の図3の要部相当図である。なお、図15の他は前述の図1〜図5の実施の形態と同様に乗客コンベヤー用標示装置が構成されている。図において、図1〜図5と同符号は相当部分を示し、レールブラケット12、すなわち主枠1の固定部に照明器具38が設けられて、標識体13の標示板16面を照明する位置に配置される。
【0042】
上記のように構成された乗客コンベヤー用標示装置において、乗客コンベヤーが運転されると搬送帯4が主枠1内に循環移動し、標識体13も主枠1内に循環移動する。そして、主枠1に透明外装板3が装着されて主枠1の内側が側面の外側から透視できるように構成される。このため標示板16の宣伝広告等の標示を乗客コンベヤーの乗客等が主枠1側面の外側から見ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図15の実施の形態においても、図1〜図5の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0043】
また図15の実施の形態において、標識体13が移動して照明器具38の設置箇所を通過する際に、標示板16面が照明器具38によって照明されて標示板16面が明るくなる。これによって、標示板16の標示の視認性が向上して主枠1から離れた位置からも標示板16の標示を確実に認識することができる。
【0044】
また、標示板16の標示が螢光塗料によって描かれた場合に、照明器具38をブラックライトを照射するものとする。このときには標示板16の標示がよりくっきりと浮かび上がって見えるため、さらに視認性が増し標示板16の標示による宣伝効果等を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、乗客コンベヤーの概念的側面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】図1のB−B線断面拡大図。
【図4】図3のC部拡大図。
【図5】図4の標識体の側面図。
【図6】この発明の実施の形態2を示す図で、図4相当図。
【図7】図6のD−D線断面図。
【図8】この発明の実施の形態3を示す図で、図4相当図。
【図9】この発明の実施の形態4を示す図で、図4相当図。
【図10】この発明の実施の形態5を示す図で、図2相当図。
【図11】図10のE部における要部拡大図。
【図12】図10に対応した図4相当図。
【図13】図11における標識体の拡大図。
【図14】この発明の実施の形態6を示す図で、図3の要部相当図。
【図15】この発明の実施の形態7を示す図で、図3の要部相当図。
【符号の説明】
【0046】
1 主枠、4 搬送帯、6 踏板軸、13 標識体、17 標識体、19 錘、20
標識体、30 第一種標識体、33 第二種標識体、37 摺擦具、38 照明器具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手に沿う側面の外側から内側が透視自在に構成された主枠と、無端状をなし上記主枠内を循環移動する搬送帯と、この搬送帯の構成部材に設けられて上記主枠の側面に沿う面に配置された標識体とを備えた乗客コンベヤー用標示装置。
【請求項2】
標識体を、搬送帯の踏板軸に固定的に装着されたものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤー用標示装置。
【請求項3】
標識体を、搬送帯の踏板軸に枢着されたものとし、上記標識体の外周部における一側に形成された錘を備えたものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤー用標示装置。
【請求項4】
標識体を、搬送帯の踏板に設けられた踏板輪に固定的に装着されたものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤー用標示装置。
【請求項5】
標識体を、搬送帯の互いに隣接した踏板軸の相互間にローラチェーンのローラリンクプレート状態に装備されたものとしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤー用標示装置。
【請求項6】
主枠の固定部に設けられて摺擦部が標識体の標示面に対向し上記標示面を摺擦する位置に配置された摺擦具を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の乗客コンベヤー用標示装置。
【請求項7】
主枠の固定部に設けられて標識体の標示面を照明する位置に配置された照明器具を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一つに記載の乗客コンベヤー用標示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−143371(P2006−143371A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−334086(P2004−334086)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】