説明

二層多軸に織られた布の結合強度を増加し且つ非一様性を最少にする方法及び同じくそれに従って生産される布

織布の帯(16)から形成された抄紙機の布。布の帯(16)は抄紙機の布の幅(W)よりも狭い幅を持ち、主要部分(29)は多層織の形態で、且つ二つの側縁(30,32)は主要部分よりは少ない層の織形態である。布の帯(16)が抄紙機の布を形成するために連続した螺旋様式で巻付けられる時に、側縁(30,32)が主要部分の層の数に等しい層の数を持つ螺旋継目を形成しながら互いに重なるように、縁(30,32)が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は抄紙機織物として又は、形成部、プレス部及び乾燥機部の布の様な、抄紙機織物中の一構成要素として、或は長尺ニップのプレスベルトの様な、重合体をコートした紙の工業工程ベルト用の基礎布として使用されるエンドレスループの中の布の継ぎ合せに関する。更に明確には、本発明は比較的狭い、螺旋状に巻かれた織布の帯からの広い抄紙機織物の生産における螺旋状の連続継目の形成に関する。
【背景技術】
【0002】
抄紙工程の中で、セルロース性繊維質巻取り紙は抄紙機の形成部における運転中の形成布の上に繊維質スラリー、即ちセルロース繊維の水分散液を沈殿させることにより形成される。多量の水が形成布の表面上にセルロース性繊維質巻取り紙を残しながら、形成布を通してスラリーから排出される。
【0003】
新しく形成されたセルロース性繊維質巻取り紙は形成部から一連のプレスニップを含むプレス部に進む。セルロース性繊維質巻取り紙は一つのプレス布により、又は多くの場合二つのプレス布の間に支持されてプレスニップを通過する。プレスニップでは、セルロース性繊維質巻取り紙はそこから水を絞り出し、且つセルロース性繊維質巻取り紙を紙シートに変えるために巻取り紙中のセルロース繊維を互いに接着させる圧縮力を受ける。水はプレス布によって受容れられ、且つ理想的には、紙シートには戻らない。
【0004】
紙シートは最後には蒸気により内部加熱された少なくとも一連の回転可能な乾燥機ドラム又はシリンダーを含む乾燥機部に進む。新しく形成された紙シートはドラムの表面に対して紙シートを密着保持する乾燥機布によりドラムの列の各々の周りを連続して蛇行する通路に案内される。加熱されたドラムは蒸発によって望ましいレベルにまで紙シートの含水量を減少させる。
【0005】
形成、プレス及び乾燥機布のすべてが抄紙機上でエンドレスループの形態とコンベヤーと同様な機能をとることは認識されるべきである。更に製紙は可成りの速度で進行する連続工程であることも認識されるべきである。即ち、繊維質スラリーが形成部において形成布の上に連続的に沈殿する一方、新しく製造された紙シートはそれが乾燥機部から出た後ロールの上に連続的に巻取られる。
【0006】
本発明は主に、プレス布として知られている、プレス部で使用される布に関するものであるが、それは形成部や乾燥機部に使用される布への応用も見出されるかも知れず、同様に例えば長尺ニップのプレスベルトの様な、重合体をコートした紙の工業工程ベルト用の基礎布としても使用される。
【0007】
プレス布は製紙工程の中で重大な役割を演じている。上記でほのめかしたように、これらの機能の中の一つはプレスニップを通過して製造されている紙製品を支持して搬送することである。
【0008】
プレス布は又紙シートの表面の仕上りにも関係している。即ち、プレス布は滑らかな表面と一様に弾性のある構造を持つべく設計されており、それ故プレスニップを通過するコースで、滑らかで無印の表面が紙に分与される。
【0009】
恐らく最も重要なことは、プレス布がプレスニップ中で濡れた紙から抽出された大量の水を受容れることである。この機能を充たすためには、プレス布の内部に水の行く先のための通常空の容積として参照される文字通り空間がなければならない、又布はその全耐用年数の間適当な水に対する透過性を持たねばならない。最後に、プレス布は濡れた紙から受容れた水をプレスニップからの出口で戻して紙を再び濡らすことのないように予防出来ねばならない。
【0010】
最新のプレス布はそれらが製造されている紙の等級に応じて設置される抄紙機の必要条件に合って設計された広範囲のスタイルで使用されている。一般に、これらはその中に細い不織繊維材料の打綿が縫込まれ、織られた基礎布から成っている。基礎布は単繊維、撚られた単繊維、多繊維又は撚られた多繊維の糸から織られてもよく、又単層、多層又は積層であってもよい。糸は代表的には通常の抄紙機織物技術業界でこの目的で使用される、ポリアミドとポリエステル樹脂のような、幾つかの合成重合樹脂の中の何れか一つから押出成型される。
【0011】
織られた基礎布それ自身は多くの様々な形をとる。例えば、それらはエンドレス織であったり、又は平織であって続いて織られた継目付でエンドレスの形を与えられたりしてもよい。それに代って、それらは通常変形エンドレス織として知られる工程により生産されてもよい、そこでは基礎布の横の縁はそれの機械方向(MD)の糸を使用している継ぎ合せループを備えている。この工程では、MD糸は布の横の縁の間を、各縁で折返して継ぎ合せループを形成しながら、連続的に行ったり来たりして織り上げる。この方式で生産された基礎布は抄紙機の設置の間にエンドレスの形に配置され、そしてこの理由で機械上で継ぎ合せ可能な布として参照される。斯かる布をエンドレスの形に設置するには、二つの横の縁が一緒に持ち寄られ、二つの縁の継ぎ合せループが互いに絡み合わされ、そして継ぎ合せピン又は軸棒が絡み合わされた継ぎ合せループにより形成された通路を通って案内される。
【0012】
更に、織られた基礎布はもう一つによって形成されたエンドレスループの中に一つの基礎布を置くことにより、又それらを互いに連結するため両基礎布を通してステープルファイバー打綿を縫込むことにより積層されてもよい。一つ又は両方の織られた基礎布は機械上で継ぎ合せ可能なタイプであってもよい。
【0013】
何れにせよ、織られた基礎布はエンドレスループの形であるか、又はその形に継ぎ合せ可能であって、それの周りを縦方向に測った特定の長さと、それを横断的に横に測った特定の幅とを有している。何故ならば抄紙機の形状は廣く様々であり、抄紙機織物の製造業者は彼等の顧客の抄紙機の特定の場所にぴったり合うことを要求される寸法で、プレス布及びその他の抄紙機織物を生産することを要求されるからである。言うまでもなく、各プレス布は典型的には注文で作らねばならないから、この要求は製造工程を効率化することを困難にしている。
【0014】
様々な長さと幅のあるプレス布をより素早く効率的に生産するこの必要性に答えて、プレス布は近年一般に譲渡されたレックスフェルト他の特許文献1で公開された螺旋技術を用いて生産された、それの教示はここで参考に取入れられている。
【0015】
特許文献1はその中に縫込まれた一つ又はそれ以上の層のステープルファイバー材料を有している基礎布より成っているプレス布を示している。基礎布は基礎布の幅よりも小さな幅を有している織布の螺旋状に巻かれた帯より構成された少なくとも一層より成っている。基礎布は縦、即ち機械、方向にエンドレスである。螺旋状に巻かれた帯の縦糸はプレス布の縦方向と或角度を成している。織布の帯は代表的に抄紙機織物の生産に使用されるものよりも狭い織機での平織であって良い。
【0016】
基礎布は比較的狭い織布の帯の多数の螺旋状に巻かれて連結されたターンより成っている。布の帯は長手方向(縦糸)と横切る方向(横糸)の糸から織られている。螺旋状に巻かれた布の帯の隣り合ったターンは互いに隣接されて、そうして作られた螺旋形の連続継目は縫合、刺繍、熔融、溶接(例えば、超音波)又は接着によって閉じられてもよい。代案として、接合している螺旋ターンの隣り合った縦の縁の部分は、縁は少なくなった厚さを持っているから、重複の部分で増大した厚みを引き起さないように、重ね合せて配列してもよい。更に、縦糸の間隔は帯の縁で増大しているかも知れないから、接合している螺旋ターンが重ね合せて配列される時には、重複の部分で縦糸の間隔は変わらないかも知れない。
【0017】
何れにせよ、エンドレスループの形をとり且つ内側表面、縦(機械)方向と横(機械に直交する)方向を有している基礎布が結論である。織られた基礎布の側縁はそれに縦(機械)方向への平行性を与えるため裁ち落とされる。織られた基礎布の機械方向と螺旋状の連続継目の間の角度は比較的小さい、即ち典型的には10゜以下である。同様に、織布の帯の縦糸は織られた基礎布の縦(機械)方向と同じく比較的小さな角度を為している。同様に、縦糸に直角になっている織布の帯の横糸は織られた基礎布の横(機械に直交する)方向と同じく比較的小さな角度を成している。要するに、織布の帯の縦糸又は横糸の何れも織られた基礎布の縦(機械)又は横(機械に直交する)方向とは一直線にはならない。
【0018】
それの教示がここで参考文献に取込まれている、コレット他の、同一出願人による特許文献2ではこのタイプの布における螺旋状に連続した継目の形成と閉じ合せに対する更なる手法を示している。公開された方法によれば、布の帯はそれの少なくとも一つの側縁に沿って側部の縁取り房を持ち、側部の縁取り房は側縁を越えて伸びているその横糸の端がほどかれている。縁取り房の付いた帯の螺旋巻きの間、ターンの側部の縁取り房はその帯の隣のターンの上に横たわるか又は下に横たわり、隣のターンの側縁は互いに隣接している。そうして得られた螺旋状に連続した継目は隣接したターンにある布の帯に上に横たわっているか又は下に横たわっている側部の縁取り房を超音波溶接又は接着によって閉じられる。
【0019】
本発明はこのタイプの布での螺旋状に連続した継目の形成に対する尚もう一つの手法を提供する。
【特許文献1】米国特許第5,360,656号
【特許文献2】米国特許第5,713,399号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従って、本発明は抄紙機の布を製造する方法、及びその方法に従って作られた布の両方である。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明に従う布は織布の帯で形成される。布の帯は抄紙機の布の幅よりも狭い幅、多層織の形態にある主要部分、及び主要部分よりは少ない数の層の織である二つの側縁を持っている。縁は布の帯が抄紙機の布を形成するため連続螺旋方式で巻き回される時に、側縁が主要部分のそれに等しい層の数を持つ螺旋継目を形成しながら互いに重なり合う様に形成される。
【0022】
本発明は今以下に確認された図面を屡々参照しながらより完全に詳述されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
好ましい実施例の詳細説明
扨これらの図面を参照すると、図1は抄紙機の布を製造する方法を図解している概略上面計画図である。その方法は互いに平行であって且つ矢印で指示された方向に回転され得る、第一ローラー12と第二ローラー14より成っている装置10を用いて実行される。織布の帯16は備蓄ローラー18から第一ローラー12と第二ローラー14の周りに連続螺旋で巻付けられる。布の帯16がローラー12、14の周りに巻付けられている時に第二ローラー14に沿って適当な速度で備蓄ローラー18を並進させる(図1では右に)必要があることは認識されるであろう。布はそれがローラー12と14の周りに巻付けられる時に多数の“ターン”を形成する。これらのターンの中の二つ、ターン17aと17b、が図解の目的で描写されている。
【0024】
第一ローラー12と第二ローラー14は距離Dだけ隔てられており、それは製造されている基礎布層について要求される全長に関して決定され、その全長は抄紙機の布のエンドレスループの形の周りを縦に(機械方向に)測定される。幅wを有している織布の帯16は巻付きのコースで第二ローラー14に沿って並進させられる、備蓄ローラー18から第一と第二ローラー12、14の上に多数のターンで螺旋状に巻付けられる。布の帯16の連続するターンは相互に関して配列させられており、又図2で示されたように抄紙機の布22を作るため縫合、刺繍、溶融、溶接(例えば超音波)又は接着によって螺旋状に連続した継目20に沿って互いにくっつけられる。充分な数の布の帯16のターンが望ましい幅Wの抄紙機の布22を生産するために作られた時、その幅は抄紙機の布22のエンドレスループの形を横切って横(機械に直交する方向)に測定されて、螺旋巻付けは完了する。そうして得られた抄紙機の布22は内側表面、外側表面、機械方向及び機械に直交する方向を持つ。最初に、抄紙機の布22の側縁はそれの機械方向に平行ではないであろうことは明らかであろう、そして望ましい幅Wを持ち、且つそのエンドレスループの形の機械方向に平行な二つの側縁を持つ抄紙機の布22を提供するため線24に沿って裁ち落とされねばならない。
【0025】
布の帯16はポリエステル又はポリアミドのような合成重合樹脂の単繊維、撚られた単繊維又は多繊維糸から、製紙工業で使用される他の布が織られるのと同じ方法で織られてもよい。織工程の後、それは備蓄ローラー18上への中間貯蔵に先立って従来の方式で熱処理されてもよい。布の帯16は縦糸と横糸を含んでおり、ここで例えば、縦糸は撚られた単繊維糸である一方横糸は単繊維糸であってもよい。更に、布の帯16は多層織であってもよく、又は単層と多層織の組合せであってもよい。なるべくなら、布の帯は主要部分は二層織で側縁部は単層織の方が良い。
【0026】
代案として、布の帯16は従来の方式で織られて熱処理され、そして備蓄ローラー18上への中間貯蔵無しで熱処理部から直接装置10に供給されてもよい。適当な材料の選定と製品の構造(織り方、糸のサイズと番手)によっては熱処理を省略してもよい。斯かる情況では、布の帯16は備蓄ローラー18上への中間貯蔵無しで織機から装置10に供給されるであろう。
【実施例1】
【0027】
図3は図1で3−3線により指示されたように撮られた布の帯16の断面図である。それは縦糸26と横糸28から成っており、その両方共二層織で織合わされた単繊維として表現されている。より明確には、四脱き織(four-shed weave)が示されているけれども、布の帯16は抄紙機織物を織るのに通常使用されるどんな多層織パターンに従って織られてもよいことは理解されるべきである。布の帯16は抄紙機の布22を組立てるために螺旋状に巻かれているから、縦糸26と横糸28は夫々抄紙機の布22の機械と機械に直交する方向とは一直線にはならない。寧ろ、縦糸26は僅かな角度θを成しており、その大きさは図2で示されたそれの上面計画図により暗示されるように、抄紙機の布22の機械方向に関して布の帯16の螺旋巻のピッチの測度である。前記の如く、この角度は代表的には10°以下である。布の帯16の横糸28は一般に縦糸26と角度90°で交叉しているから、横糸28は層22の機械に直交する方向に関して同じく僅かな角度θを成している。
【0028】
図3から見られる様に、織布の帯16は主要部分29、第一側縁30及び第二側縁32を持っている。図3では、描かれている第一側縁の部分は布16のターン17aに属している部分である。描かれている第二側縁の部分は布16のターン17bに属している部分である。
【0029】
図4は如何にしてターン17aと17bを合わせて図3の構造を形成するかを示している拡大断面図である。即ち、ターン17bに属している側縁30の部分はターン17aに属している側縁32の部分と重なって夫々の縁の単層織が結果として二層形態を持つ重ね継合せを形成する。二つのターンの側縁は、なるべくなら標準直線編みを用いて編込まれる。縫合、溶融、溶接(例えば超音波)及び/又は接着その他の方法も利用されて良い。この方法でターンを結合することにより、重なっている部分により形成された接合部は布の帯の本体と同じ形をとる。このタイプの結合はより平らで、より耐久性のある抄紙機の布を実現するためになるべくなら継目20の全長にわたって行われるのが良い。この方法で形成された抄紙機の布は継目を持つ様には見えなくて、寧ろ二層構造の一つの連続した布から形成されている様に見える。
【実施例2】
【0030】
代りの実施例では、布の帯の主要部分は二層以上を持っている多層織から成り、側縁の各々は主要部分よりも少ない層の織からなっている。図5は斯かる代りの実施例を例示している。図5で示される如く、布の帯40は三層織から成る本体42、単層織からなる第一側縁44、及び二層織からなる第二側縁46を有している。布の二つのターン48aと48bが描かれている。提案説明の透明性の便宜上縦糸のみが示されていて、横糸は示されていない。図5から見られる様に、ターン48aと48bの縁44と46が共に持ち寄られた時に、それらは三層形態を持つ重なり接合を形成し;それにより布40の本体42のそれに似た構造を持つ接合部を提供している。
【0031】
何れにせよ、主要部分と縁部分の層の数は布の帯が抄紙機の布を形成する連続螺旋方法で巻付けられる時に、結果としての継目部分が主要部分の延長のように見えるほどであるべきである。更に、螺旋状に巻かれた布の帯の隣接ターンは刺繍によって互いにくっつける必要はない。前述のように、縫合、溶融、溶接及び接着を含むその他のくっつける方法が利用されてもよい。
【0032】
尚更に、一見解として、布の帯の何れか又は両方の側縁の中の一つ又はそれ以上の横糸が側縁を連結する際、接合領域における横糸の密度が本体領域の横糸の密度と同じ、又は実質的に同じ、になる様に除かれてもよい。例えば、図3と4で描かれた配置では縁30と32が重ねられた時、重なった領域の横糸の数が本体29の横糸の数と同じになる様に、横糸28の余分な糸は縁30と32から除かれるべきである。この方法では、接合部における層の数が本体の層の数と同じであるばかりでなく、接合部における横糸密度も本体の横糸密度と同じであるだろう。一つの縁から除かれた横糸の数は、接合部の望まれた横糸密度が達成される限り、他の縁から除かれた横糸の数とは違うかも知れないことは註記される。勿論、同じ結果は一つの縁からだけ横糸を除くことで達成されてもよい。
【0033】
上記に対する変更は通常の当業者には明らかであろう、然し付属の請求項の範囲を越えるような発明をもたらすものではないであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】抄紙機の布を製造する方法を図解している概略上面計画図;
【図2】仕上った抄紙機の布の上面計画図;
【図3】本発明の一つの可能な実施例に従って図1の3−3線により指示されたようにとられた拡大断面図;
【図4】本発明に従う布の帯の縁が如何にして図3に描かれた布の構造を形成するために合さるかを示す;及び
【図5】布の帯の主要部分が二層以上を有している多層織であって且つ帯の側縁部分が各々主要部分よりは少ない層の織であるような本発明の他の実施例を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 装置
12 第一ローラー
14 第二ローラー
16、40 布の帯
17a、17b、48a、48b ターンの図解用の代表例
18 備蓄ローラー
20 螺旋状の連続継目
22 抄紙機の布
24 抄紙機の布の幅Wの裁断線
26 縦糸
28 横糸
29、42 主要部分(本体)
30、44 第一側縁
32、46 第二側縁
D 巻付けローラー軸間の距離
w 布の帯の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抄紙機の布の幅よりも狭い幅を有している織布の帯から形成される抄紙機の布において、該布の帯は多層織の形態にある主要部分及び該主要部分よりも少ない層の織形態にある二つの側縁より成っており;ここで、該布の帯が該抄紙機の布を形成するために連続した螺旋の様式で巻付けられる時に、該側縁が該主要部分の層の数に等しい層の数を持つ螺旋継目を形成して互いに重なるように、その側縁が形成される、上記抄紙機の布。
【請求項2】
該主要部分が二層織の形態である、請求項1に記載の抄紙機の布。
【請求項3】
該側縁が各々単層織の形態である、請求項2に記載の抄紙機の布。
【請求項4】
該主要部分と該側縁が縦糸と横糸から織られている、請求項1に記載の抄紙機の布。
【請求項5】
該縦糸と該横糸が合成重合樹脂製である、請求項4に記載の抄紙機の布。
【請求項6】
該布の帯の該縦糸が該抄紙機の布の機械方向に関して10°以下の角度を成している、請求項4に記載の抄紙機の布。
【請求項7】
一つ又はそれ以上の該側縁の中の横糸の一部は、該布の帯が該抄紙機の布を形成するために連続螺旋の様式で巻付けられる時に、該螺旋継目中の横糸の密度が該主要部分中の横糸の密度と近似的に同じになるように取除かれる、請求項4に記載の抄紙機の布。
【請求項8】
螺旋状に巻かれた布の帯の隣接するターンが縫合、刺繍、溶融、溶接及び接着より成っているグループから選ばれた工程によって互いにくっつけられる、請求項1に記載の抄紙機の布。
【請求項9】
抄紙機の布の幅よりも狭い幅を有している織布の帯、多層織の形態にある主要部分、及び該主要部分よりも少ない層の織形態にある二つの側縁を用意すること;及び
該側縁が該主要部分の層の数に等しい層の数を持つ螺旋継目を形成して互いに重なるように該抄紙機の布を形成するために連続螺旋の様式で該布の帯を巻付けること:
の諸段階より成っている、抄紙機の布を形成する方法。
【請求項10】
該主要部分が二層織の形態である、請求項9に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項11】
該側縁が各々単層織の形態である、請求項10に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項12】
該主要部分と該側縁が縦糸と横糸から織られている、請求項9に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項13】
該縦糸と該横糸が合成重合樹脂製である、請求項12に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項14】
該布の帯の縦糸が該抄紙機の布の機械方向に関して10°以下の角度を成している、請求項12に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項15】
一つ又はそれ以上の該側縁の中の横糸の一部は、該布の帯が該抄紙機の布を形成するために連続螺旋の様式で巻付けられる時に、螺旋継目中の該横糸の密度が該主要部分中の横糸の密度と近似的に同じになるように取除かれる、請求項12に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項16】
螺旋状に巻かれた布の帯の隣接するターンが縫合、刺繍、溶融、溶接及び接着より成っているグループから選ばれた工程によって互いにくっつけられる、請求項10に記載の抄紙機の布を形成する方法。
【請求項17】
抄紙機の布の幅よりも狭い幅を有している織布の帯から形成される抄紙機の布において、該布の帯は多層織の形態にある主要部分及び該主要部分よりも少ない層の織形態にある二つの側縁より成っており;ここでその抄紙機の布は、該側縁が該主要部分の層の数に等しい層の数を持つ螺旋継目を形成して互いに重なるように連続した螺旋の形に該布の帯を巻付けることにより形成される、上記抄紙機の布。
【請求項18】
該主要部分が二層形状で織られることにより形成される、請求項17に記載の抄紙機の布。
【請求項19】
該側縁が単層形状で織られることにより形成される、請求項18に記載の抄紙機の布。
【請求項20】
該主要部分と該側縁が縦糸と横糸を織ることによって形成される、請求項17に記載の抄紙機の布。
【請求項21】
該縦糸と該横糸が合成重合樹脂を使用することによって形成される、請求項20に記載の抄紙機の布。
【請求項22】
該布の帯の縦糸は、該抄紙機の布の機械方向に関して10°以下の角度を成すように織られる、請求項20に記載の抄紙機の布。
【請求項23】
一つ又はそれ以上の該側縁の中の横糸の一部は、該布の帯が該抄紙機の布を形成するために連続螺旋の様式で巻付けられる時に、該螺旋継目中の横糸の密度が該主要部分中の横糸の密度と近似的に同じになるように取除かれる、請求項20に記載の抄紙機の布。
【請求項24】
螺旋状に巻かれた布の帯の隣接するターンが縫合、刺繍、溶融、溶接及び接着より成っているグループから選ばれた工程によって互いにくっつけられる、請求項17に記載の抄紙機の布。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−504873(P2006−504873A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−503722(P2004−503722)
【出願日】平成15年4月23日(2003.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2003/012830
【国際公開番号】WO2003/095741
【国際公開日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【出願人】(591097414)アルバニー インターナショナル コーポレイション (110)
【氏名又は名称原語表記】ALBANY INTERNATIONAL CORPORATION
【Fターム(参考)】