説明

二次電池被覆用熱収縮性チューブ及び包装二次電池

【課題】リチウムイオン電池等の二次電池の被覆チューブとして用いた場合に、耐熱性に優れるとともに、経時での寸法や収縮率の変化が少なく、適度な柔軟性を有し、収縮被覆後の厚みが均一優れた収縮仕上り性を実現することができる二次電池被覆用熱収縮性チューブ及び二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いた包装二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池を被覆するための二次電池被覆用熱収縮性チューブであって、ポリエステル系樹脂を100重量部に対して、ポリオレフィン系樹脂を4〜40重量部含有し、前記ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を50〜90重量%、及び、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を10〜50重量%含有する二次電池被覆用熱収縮性チューブ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池等の二次電池の被覆チューブとして用いた場合に、耐熱性に優れるとともに、経時での収縮率低下が少なく、装着後の厚みが均一な優れた収縮仕上り性を実現することができる二次電池被覆用熱収縮性チューブ及び二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いた包装二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リチウムイオン電池等の二次電池に使用される汎用熱収縮性チューブ状電気絶縁材料としては、ポリ塩化ビニルチューブや、ポリエチレンテレフタレート(PET)チューブ等の熱収縮性チューブが知られている。
【0003】
しかし、ポリ塩化ビニルチューブは、耐熱性が不充分であり、リチウムイオン電池等に被覆した後、高温処理をすると二次収縮による肩はずれを引き起こす可能性がある。
また、環境への配慮から、塩素化合物の使用を制限する動きが見られる。その理由としてポリ塩化ビニルを燃焼する際に、有毒なダイオキシンが発生することが指摘されている。ポリ塩化ビニルチューブは、安価であることから電池等の被覆に使用されていたが、近年では、PET等からなるポリエステル系樹脂製の熱収縮チューブが好適に使用されるようになってきている。
【0004】
特許文献1には、収縮被覆仕上り性を改良したポリエステル樹脂製の熱収縮チューブとして、チューブの結晶化度が4〜20%である熱収縮性ポリエステルチューブが提案されている。また、特許文献2には、熱収縮チューブの被覆ライン適性を改良したポリエステル樹脂製の熱収縮チューブとして、微粒子を含有せしめた共重合ポリエステルチューブの製造方法および特定の特性を有する熱収縮性ポリエステルチューブが提案されている。
更に、特許文献3には、ジエチレングリコール成分を1.0〜9.0モル%含有するポリエチレンテレフタレート樹脂を70重量%以上含む熱可塑性樹脂からなるリチウムイオン電池被覆用熱収縮性ポリエステルチューブが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−224723号公報
【特許文献2】特開平4−303620号公報
【特許文献3】特開2002−264215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方で、リチウムイオン電池被覆用熱収縮チューブには主に次のような特性が要求される。
第1の特性として熱収縮チューブの収縮被覆仕上り性が良好な点である。
リチウムイオン電池は、規定の大きさの電池ケースに収納され使用される適用が多く、収縮被覆仕上り性が悪い場合、収縮後のチューブ厚みにバラツキを生じ、電池ケースに収納できないという問題が生じる。一般的に、収縮被覆仕上りを向上するためには、収縮時のチューブ加熱時間を充分に確保し、均一に熱を加えることが必要とされるが、近年では、熱収縮チューブ被覆ラインの高速化が進み、より短時間での加熱収縮を行うため、これまで以上の優れた熱収縮特性が求められている。
第2の特性としてチューブ被覆ラインの自動機適性が良好な点である。
自動機適性を得る為の重要特性は、例えばチューブの柔軟性が挙げられる。チューブが硬すぎる場合には、チューブの開口および折り返しが上手く行えず、チューブへの電池挿入不良といったライントラブルを引き起こす可能性がある。又、熱収縮チューブが柔らかすぎる場合には、チューブ定尺カットの定尺バラツキおよびカット面のバリ不良が発生しやすくなる。これらのことから、チューブ特性には一定範囲の柔軟性が要求される。
第3の特性として40℃高温環境下に長期間保存されても寸法や収縮率に大きな経時変化を起こさない点である。
熱収縮チューブはその熱収縮性が故に、一般に自然収縮と呼ばれるチューブ輸送や保管中の意図しない寸法変化や収縮変化を引き起こす可能性を有している。経時寸法変化の場合にはチューブへの電池挿入不良を引き起こし、経時収縮率低下の場合には電池両端電極部がチューブ収縮不足により波状に立ち上がるといった被覆不良を生じる。
第4の特性として電池使用環境を加味した耐熱性が良好な点である。
電池は充放電により電池自体の発熱を繰返すが、その発熱環境に対してもチューブ被覆を維持し絶縁機能を維持する必要がある。発熱によるチューブの溶着や脆化を生じず、例えば、電池パックを落下する等による衝撃を与えた後でも、被覆チューブの割れや破れを生じない特性が必要である。熱収縮チューブの溶着および割れや破れが生じた場合には、電池絶縁機能を損ねる不具合を生じる。
【0007】
特に、熱収縮チューブ被覆ラインの高速化が進み、短時間での加熱収縮を行う近年のチュービング条件では、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に提案された熱収縮性ポリエステルチューブは収縮被覆仕上り性に課題を残すものであり、チューブの折り目箇所のみ著しい収縮を起こした結果、熱収縮後のチューブ厚みにバラツキを生じるものであった。
更に、特許文献2のポリエステル樹脂製の熱収縮チューブは、ポリ塩化ビニル製のチューブに比べ開口性が非常に悪いため、開口性を改良するため無機系や有機系の滑剤を含有させる方法が行われているが、無機物や滑剤の存在によってチューブをカットする刃の摩耗が激しくなり、カット面がギザギザになるという不良が発生していた。
【0008】
本発明は、上記現状に鑑み、リチウムイオン電池等の二次電池の被覆チューブとして用いた場合に、耐熱性に優れるとともに、経時での寸法や収縮率の変化が少なく、適度な柔軟性を有し、収縮被覆後の厚みが均一で優れた収縮仕上り性を実現することができる二次電池被覆用熱収縮性チューブ及び二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いた包装二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、二次電池を被覆するための二次電池被覆用熱収縮性チューブであって、ポリエステル系樹脂を100重量部に対して、ポリオレフィン系樹脂を4〜40重量部含有し、前記ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を50〜90重量%、及び、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を10〜50重量%含有する二次電池被覆用熱収縮性チューブである。
以下に本発明を詳述する。
【0010】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート系樹脂及びポリブチレンテレフタレート系樹脂を所定の割合で含有するものを用い、かつ、ポリエステル系樹脂に対してポリオレフィン系樹脂を所定量含有させることにより、耐熱性に優れるとともに、経時での寸法や収縮率の変化が少なく、適度な柔軟性を有し、収縮被覆後の厚みが均一で優れた収縮仕上り性を実現することができる二次電池被覆用熱収縮性チューブが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、熱収縮後のチューブの厚みにバラツキが少なく、均一な厚みで被覆することが可能となる。
通常、二次電池用の熱収縮性チューブを電池に被覆する方法としては、図1に示すように、熱収縮性チューブを適当な長さにカットし、折り返したチューブ1に二次電池2を挿入した後、加熱収縮させる方法等が用いられる。得られた包装二次電池3は、電池ケース4に収納され電池パック5として使用される。
しかしながら、従来の二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いて二次電池に熱収縮させた場合、図2に示すように、チューブの折り目に起因して厚みが厚い箇所6が存在することで、包装二次電池の最終寸法精度が低下し、包装二次電池を電池ケース4に収納できないという問題が生じていた。
これに対して、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブを二次電池に熱収縮させた場合は、熱収縮後のチューブの厚みにバラツキが少なく、均一な厚みで被覆することができる。その結果、従来の二次電池被覆用熱収縮性チューブを使用した場合と異なり、被覆二次電池の最終寸法精度を大幅に改善することができる。従って、包装二次電池を電池ケース4に収納できない等の不良が発生しにくくなる。
【0012】
また、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、40℃等の高温条件下に長時間曝された場合でも、自然収縮したり、熱収縮性が低下したりすることなく、充電時等の加熱条件でもチューブに割れや破れが生じることがない。
更に、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、機械加工性にも優れ、高い開口性、折り返し特性を有し、チューブのカットも容易に行うことができる。
【0013】
本発明は、ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート系樹脂及びポリブチレンテレフタレート系樹脂を所定の割合で含有するものを用い、かつ、ポリエステル系樹脂に対してポリオレフィン系樹脂を所定量含有することを特徴とする。
上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂及びポリオレフィン系樹脂は、熱収縮チューブの低温収縮性を向上させる効果があり、添加割合を増加させるほど、その効果を高めることができる。
しかしながら、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の添加量が一定の割合を超えると、寸法や収縮率の経時変化を起こし、耐熱性も低下する。また、ポリオレフィン系樹脂の添加量が一定の割合を超えると、押出成型性が悪化する。これらの理由から、ポリブチレンテレフタレート系樹脂及びポリオレフィン系樹脂の割合を際限なく増やすことは不可能であるが、本発明では、ポリブチレンテレフタレート系樹脂及びポリオレフィン系樹脂の添加量を適量な割合とすることで、優れた収縮被覆仕上り性の実現を可能とした。
【0014】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、ポリエステル系樹脂を含有する。
また、上記ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を50〜90重量%、及び、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を10〜50重量%含有する。
【0015】
上記ポリエチレンテレフタレート系樹脂としては、テレフタル酸とエチレングリコールを主成分とし、ジカルボン酸成分、又は、ジオール成分として、40モル%以下の共重合成分からなる共重合体が好ましい。なお、上記共重合体は、単独で用いてもよく、2種以上を併用したものであってもよい。
【0016】
上記テレフタル酸以外のジカルボン酸としては特に限定されず、例えば、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、オクチルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、デカメチレンカルボン酸、これらの無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。
【0017】
上記エチレングリコール以外のジオールとしては特に限定されず、例えば、1,3−プロパンジオール、2nブチル−2エチル−1,3―プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール類;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール類等が挙げられる。
【0018】
上記ポリエステル系樹脂全体に対するポリエチレンテレフタレート系樹脂の含有量の下限は50重量%、上限は90重量%である。上記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の含有量が50重量%未満であると、熱収縮性チューブの寸法や収縮率が経時変化を起こしたり、耐熱性が低下し、90重量%を超えると、収縮被覆仕上り性能が低下したりする。上記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の含有量の好ましい下限は70重量%、好ましい上限は85重量%である。
【0019】
上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートのみからなる樹脂のほか、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分として1,4−ブタンジオールを主成分とし、それ以外のジカルボン酸成分、ジオール成分を10モル%以下の範囲で含むものや、ポリブチレンテレフタレートに対してポリアルキレンエーテルグリコールや脂肪族ポリエステルが20重量%以下の範囲で共重合されたブロック共重合体であってもよい。
【0020】
上記テレフタル酸以外のジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、オクチルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、デカメチレンカルボン酸、これらの無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。
【0021】
上記1,4−ブタンジオール以外のジオール成分としては、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール類;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール類等を挙げることができる。なお、上記テレフタル酸、1,4ブタンジオール以外のジカルボン酸成分、ジオール成分がそれぞれ10モル%を超えると、耐熱性が低下し、経済的にも不利となることがある。
【0022】
また、上記ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−及び/又は1,3−プロピレンエーテル)グリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンエーテル)グリコール等が挙げられる。なお、上記ポリアルキレンエーテルグリコールや脂肪族ポリエステルが20重量%を超えると、耐熱性が低下し、経済的にも不利となることがある。
【0023】
上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂のガラス転移温度の好ましい下限は20℃、好ましい上限は50℃である。上記ガラス転移温度が20℃未満であると、自然収縮率が大きくなることがある。上記ガラス転移温度が50℃を超えると、低温収縮性が低下することがある。なお、上記ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC:Differential Scanning Calorimetry)で測定することができる。
【0024】
上記ポリエステル系樹脂全体に対するポリブチレンテレフタレート系樹脂の含有量の下限は10重量%、上限は50重量%である。上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の含有量が10重量%未満であると、収縮被覆仕上り性能が低下し、50重量%を超えると、熱収縮性チューブの寸法や収縮率が経時変化を起こしたり、耐熱性が低下したりする。上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の含有量の好ましい下限は15重量%、好ましい上限は30重量%である。
【0025】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、ポリオレフィン系樹脂を含有する。
上記ポリオレフィン系樹脂を含有することで、収縮被覆仕上り性が向上し、適度な柔軟性を付与することができる。
【0026】
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の炭素数が2〜4であるα−オレフィンの単独重合体のほか、上記α−オレフィンにコモノマーとしてエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1等の炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜8である他のα−オレフィンを共重合体させた共重合体等が挙げられる。
上記コモノマーの含有量は、共重合体全体に対して、30モル%以下であることが好ましく、10モル%以下であることがより好ましい。
【0027】
上記ポリオレフィン系樹脂のMFRは0.5〜50g/10分であることが好ましい。
上記範囲内とすることで、ポリエステル系樹脂との混練性が良好となる。より好ましくは1〜30g/10分である。なお、上記MFRは、JIS K 7210(1999)に準拠した方法で、温度:190℃、荷重:21.18Nの条件で測定した場合の値をいう。
【0028】
上記ポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレン樹脂が好ましい。上記ポリエチレン樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等が好ましい。
上記ポリエチレンの密度は890〜970Kg/mが好ましく、900〜940Kg/mがより好ましい。
【0029】
上記ポリオレフィン系樹脂の含有量の下限は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して4重量部、上限は40重量部である。上記ポリオレフィン系樹脂の含有量が4重量部未満であると、収縮被覆仕上り性能が低下し、40重量部を超えると、押出成形性が低下する。好ましい下限は5重量部、好ましい上限は15重量部である。
【0030】
上記ポリエステル樹脂又はポリエステル系樹脂の数平均分子量の好ましい下限は2万、好ましい上限は5万である。上記範囲内とすることで、押出成形を容易に行うことができる。より好ましい下限は3万、より好ましい上限は4万である。
【0031】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、更に、極性基変性オレフィン系エラストマー又は極性基変性スチレン系エラストマーを含有することが好ましい。
上記極性基変性オレフィン系エラストマー又は極性基変性スチレン系エラストマーを含有することで、ポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂との混練の相溶性を向上させ、押出成型性を向上させることができる。
【0032】
上記極性基変性オレフィン系エラストマーとしては、例えば、アミン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シリル基、エポキシ基等の極性基で変性されたオレフィン系エラストマーを用いることが好ましい。
上記オレフィン系エラストマーとしては、例えば、オレフィンと、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸エステルとの共重合体等が挙げられる。具体的には例えば、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、プロピレン単独共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1単独重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1・1−ブテン共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。
【0033】
上記極性基変性スチレン系エラストマーとしては、例えば、アミン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シリル基、エポキシ基等の極性基で変性されたスチレン系エラストマーを用いることが好ましい。
上記スチレン系エラストマーとしては、例えば、芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの共重合体中に少なくとも1つの第1級アミノ基及び/又は少なくとも1つの第2級アミノ基を有する変性重合体を水素添加して得られるものや、芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのブロック共重合体中の共役ジエン重合体の活性点にアルコキシシラン化合物を反応させて、重合体末端に極性基が結合した末端変性重合体を水素添加して得られたもの等が挙げられる。
【0034】
上記芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、1−ビニルナフタリン、2−ビニルナフタリン、2−ビニルアントラセン、9−ビニルアントラセン、p−ビニルベンジルプロピルエーテル、p−ビニルベンジルブチルエーテル、p−ビニルベンジルヘキシルエーテル、p−ビニルベンジルペンチルエーテル、m−N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、p−N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、p−N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、o−ビニルベンジルジメチルアミン、p−ビニルベンジルジメチルアミン、p−ビニルベンジルジエチルアミン、p−ビニルベンジルジ(n−プロピル)アミン、p−ビニルベンジルジ(n−ブチル)アミン、ビニルピリジン、2−ビニルビフェニル、4−ビニルビフェニル等が挙げられる。これらのなかでは、スチレン及びtert−ブチルスチレンが、重合反応性が高く、工業的に入手し易く、しかも、得られる水添変性重合体の成形加工性が良好であることから好ましい。また、これらの芳香族ビニル化合物は単独で用いてもよく,2種以上を併用してもよい。
【0035】
上記共役ジエンとしては特に限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、クロロプレン等が挙げられる。これらのなかでは、1,3−ブタジエン、イソプレンが、重合反応性が高く、工業的に入手し易いので好ましい。また、これらの共役ジエンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、上記芳香族ビニル化合物及び共役ジエンは、更に他の単量体とを重合させてもよい。
【0036】
上記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのブロック共重合体中の共役ジエン重合体を水素添加する場合、共役ジエン重合体(ポリブタジエン等)は、エチレン・ブテン共重合体に類似した構造となったり、エチレン重合体に類似した結晶性オレフィンブロック構造となったりする。
これにより得られる共重合体としては、例えば、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−結晶性オレフィン(結晶性エチレン重合体部)ブロック共重合体等が挙げられる。
【0037】
上記極性基変性オレフィン系エラストマー又は極性基変性スチレン系エラストマーの含有量の下限は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して3重量部、上限は10重量部である。上記含有量が3重量部未満であると、押出成形性が低下し、10重量部を超えると、熱収縮性チューブの被覆ライン適正や耐熱性が低下する。好ましい下限は4重量部、好ましい上限は10重量部である。
【0038】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブには、上記ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びスチレン系エラストマーに加えて、顔料を添加してもよい。また、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤等の添加剤を添加してもよい。特に、熱安定剤や酸化防止剤を添加することでゲルの発生を抑制することができる。
【0039】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブの厚さの好ましい下限は40μm、好ましい上限は120μmである。二次電池被覆用熱収縮性チューブ全体の厚さを上記範囲内とすることで、経済性に優れるとともに、チューブ被覆ラインの自動機適性に優れるものとなる。より好ましい下限は50μm、より好ましい上限は110μmである。
【0040】
近年の二次電池被覆用熱収縮性チューブにおいては、チューブ被覆ラインの高速化が進み、短時間での加熱収縮を行う条件下でも、熱収縮後のチューブの折り目に起因した厚みバラツキを少なくし、均一な厚みで被覆するためには、熱収縮チューブの低温収縮特性を一定範囲で制御する必要がある。なお、本発明の低温収縮特性とは65〜75℃加熱下の収縮率挙動をいう。
具体的には、第一に、被覆ラインの高速化が進むことにより、チューブの加熱に対する収縮反応が高いことが要求される。第二に、二次電池に装着した熱収縮性チューブの状態が、図1(a)に示すように、チューブ折り目箇所周辺はチューブと電池とが直接接触していない状態にあり、折り目箇所周辺以外はチューブと電池胴体とが直接接触する形で装着されており、外部から均一加熱を施した場合でも、加熱されるチューブに温度差が生じてしまう状態であるため、加熱の温度差による収縮率差を緩和する収縮特性が要求される。
これらの要求を満たすため、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横方向の収縮率(横収縮率)が10%以上であることが好ましい。
また、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率と65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率との収縮率差が25%以下であることが好ましい。
【0041】
上記65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率が10%未満であると、熱に対する収縮反応が悪くなることがある。より好ましくは10〜30%である。
また、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率が20%以上であることが好ましい。より好ましくは20〜40%である。
【0042】
また、上記75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率と65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率との収縮率差が25%を超えると、収縮差がチューブ厚み差に大きく反映され、均一な厚みで優れた収縮仕上りを実現できないことがある。より好ましくは10%以下である。
【0043】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、沸騰水(98℃)に30秒間浸漬した後の収縮率が、縦方向(流れ方向)で5〜20%であることが好ましい。また、横方向(径方向)で30〜55%であることが好ましく、40〜50%であることがより好ましい。
【0044】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブにおける横方向(径方向)の低温収縮特性としては、65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率が10%以上であり、かつ、75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率と65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率との収縮率差が25%以下であることが好ましい。
【0045】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブはヤング率の好ましい下限が500MPa、好ましい上限が1000MPaである。二次電池被覆用熱収縮性チューブのヤング率が500MPa未満であると、柔らかすぎることで自動機でのチューブカット工程において不良が発生することがあり、1000MPaを超えると、硬すぎることで自動機でのチューブ開口工程や折り返し工程において不良が発生することがある。
【0046】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブを製造する方法としては特に限定されないが、公知のチューブラー法により成形する方法が好適である。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びスチレン系エラストマーを混合して樹脂組成物を調製し、得られた組成物を押出機で溶融し、環状ダイスから円筒状に押出して成形した後、1軸又は2軸に延伸する方法を用いることができる。
なお、上記延伸を行う場合の延伸倍率は、縦方向(流れ方向)に1.0〜2.0倍であることが好ましく、1.0〜1.3倍であることがより好ましい。また、横方向(径方向)に1.5〜2.5倍であることが好ましく、1.7〜2.2倍であることがより好ましい。
また、上記延伸を行う場合の延伸温度としては、用いる樹脂組成物により適宜選択できるが、75〜100℃であることが好ましく、90〜100℃であることがより好ましい。
【0047】
本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブは、通常、横方向にカットして、1個分の電池が被覆されるサイズ(正極キャップと負極の1部は被覆されないサイズ)の筒状のチューブとして用いる。
電池が被覆されるサイズにカットした本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブを二次電池に被嵌した後、所定の温度で加熱して、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブを収縮させることで、本発明の二次電池被覆用熱収縮性チューブと二次電池とからなる包装二次電池が得られる。このような包装二次電池もまた、本発明の1つである。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば、リチウムイオン電池等の二次電池の被覆チューブとして用いた場合に、耐熱性に優れるとともに、経時での収縮率低下が少なく、装着後の厚みが均一な優れた収縮仕上り性を実現することができる二次電池被覆用熱収縮性チューブ及び二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いた包装二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】包装二次電池を電池パックに収納する工程を示す模式図である。
【図2】従来の二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いて被覆した包装二次電池を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0051】
(実施例1)
ポリエステル系樹脂として表1に示す組成のポリエチレンテレフタレート(I)71重量部、ポリエチレンテレフタレート(II)17重量部、ポリブチレンテレフタレートを12重量部、ポリオレフィン系樹脂として表1に示す組成のエチレン−オクテン共重合体9重量部、極性基変性スチレン系エラストマーとして表1に示す組成の極性基(アミン基)変性スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶ブロック共重合体4重量部となるように配合し混合した樹脂組成物を先端出口が環状の金型を取り付けた押出機を通してシリンダー温度230〜280℃で溶融し、金型温度250〜280℃で円筒状に押出し、冷却固化して未延伸チューブ原反を得た。次いで、未延伸チューブ原反を95℃加熱し、縦方向(流れ方向)に1.1倍、横方向(径方向)に2.0倍にて延伸することにより、厚み110μmの熱収縮性チューブを得た。
【0052】
(実施例2〜9、比較例1〜9)
ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及び極性基(アミン基)変性スチレン系エラストマーとして、表1に示す樹脂を用い、実施例1と同様にして、熱収縮性チューブを得た。
【0053】
(評価)
【0054】
(1)電池への被覆試験
得られた熱収縮性チューブを70mm長にカットし、チューブ折り返した後、電池に挿入した。次いで、電池を立てた状態にて収縮炉コンベアに搬送し、250℃で4秒加熱することにより、チューブ収縮させた。その後、チューブを電池から剥がし,折り目部及び通常部の厚みをマイクロメータを用いて測定した。各4点の厚みの平均を「折り目部の厚み」、「通常部の厚み」として、「折り目部の高さ=折り目部の厚み−通常部の厚み」を算出することにより、折り目部の高さを算出した。得られた「折り目部の高さ」を以下の基準で評価した。
○:折り目部の高さが49μm以下
△:折り目部の高さが50〜69μm
×:折り目部の高さが70μm
【0055】
(2)収縮率
(2−1)促進試験前の収縮率
得られた熱収縮性チューブを、縦方向(流れ方向)に100mmにサンプルカットし、長さ(M1=100mm)および折径(T1)を測定する。その後サンプルを沸騰水(98℃)に30秒間浸漬した後、浸漬後の長さ(M2)および折径(T2)を測定し、下記式により98℃温度における収縮率を算出した。
縦収縮率(%)=[(M1−M2)/M1]×100
横収縮率(%)=[(T1−T2)/T1]×100
なお、収縮率はn=3としてその平均値を用いた。また、平均値よりも2%以上離れた値はカウントしないこととした。
(2−2)促進試験後の収縮率
得られた熱収縮性チューブを、40℃雰囲気中(恒温槽使用)に7日間放置した後、恒温槽からチューブを取り出し、上述した「(2−1)促進試験前の収縮率」の方法で収縮率測定を行うことにより、促進試験前の収縮率と以下の基準で比較した。
(収縮率)
促進試験前と促進試験後の折径方向の収縮率について変化率を算出し、以下の基準で評価した。
○:変化率15%未満
×:変化率15%以上
【0056】
(3)低温収縮性
得られた熱収縮性チューブを65℃の熱水に30秒間浸漬した後、チューブを取り出し、上述した「(2−1)促進試験前の収縮率」の方法で収縮率測定を行うことにより、65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率を測定した。
同様にして、得られた熱収縮性チューブを75℃の熱水に30秒間浸漬した後、チューブを取り出し、上述した「(2−1)促進試験前の収縮率」の方法で収縮率測定を行うことにより、75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率を測定した。
また、上記75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率と65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率との収縮率差を算出した。
【0057】
(4)自然収縮率
得られた熱収縮性チューブの折径(T1)を測定する。その後、40℃雰囲気中(恒温槽使用)で7日間放置した後、熱収縮性チューブの折径(T2)を測定し下記式により、自然収縮率を算出した。
自然収縮率(%)=[(T1−T2)/T1]×100
(自然収縮率)
40℃促進試験前と40℃促進試験後の折径方向の自然収縮率について、変化率を算出し、以下の基準で評価した。
○:変化率10%未満
×:変化率10%以上
【0058】
(5)ヤング率
得られた熱収縮性チューブを、JIS K 7127に準拠した方法で、ヤング率を測定し、以下の基準で評価した。
○:500〜1000MPa
△:400MPa以上500MPa未満、又は、1000MPaを超え1100MPa以下
×:400MPa未満、1100MPaを超える
【0059】
(6)耐熱試験
直径18mm、高さ650mmの円柱形状の治具に、得られた熱収縮性チューブを加熱(250℃×4秒間)被覆したものを3個作製する。チューブ被覆した治具3個を結束し密着保持させた状態のまま105℃雰囲気中(恒温槽使用)で24時間放置する。その後、密着保持させたまま3個の治具を自然冷却し40℃以下に降温する。チューブ被覆した治具3個をそれぞれ引き剥がし、接触箇所の被覆チューブの状態を確認し、以下の基準で評価した。
○:接触箇所に弱い密着あり、被覆チューブに破れなし
△:接触箇所に強い密着あり、被覆チューブに破れなし
×:接触箇所に強い密着あり、被覆チューブに破れあり
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によれば、リチウムイオン電池等の二次電池の被覆チューブとして用いた場合に、耐熱性に優れるとともに、経時での寸法や収縮率の変化が少なく、適度な柔軟性を有し、収縮被覆後の厚みが均一優れた収縮仕上り性を実現することができる二次電池被覆用熱収縮性チューブ及び二次電池被覆用熱収縮性チューブを用いた包装二次電池を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池を被覆するための二次電池被覆用熱収縮性チューブであって、
ポリエステル系樹脂を100重量部に対して、ポリオレフィン系樹脂を4〜40重量部含有し、
前記ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を50〜90重量%、及び、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を10〜50重量%含有する
ことを特徴とする二次電池被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項2】
更に、極性基変性オレフィン系エラストマー又は極性基変性スチレン系エラストマーを3〜20重量部含有することを特徴とする請求項1記載の二次電池被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項3】
65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率が10%以上であり、かつ、75℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率と65℃の熱水に30秒間浸漬した後の横収縮率との収縮率差が25%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の二次電池被覆用熱収縮性チューブと二次電池とからなることを特徴とする包装二次電池。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−54221(P2012−54221A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292900(P2010−292900)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【出願人】(591126910)グンゼ高分子株式会社 (5)
【Fターム(参考)】