説明

二液混合容器

【課題】第1液及び第2液が充填された第1及び第2袋状領域を有し、第1液と第2液との混合組成物を吐出する吐出部を有する二液混合容器において、十分な吐出率及び混合効率を達成できるへそ凹部清浄剤用の二液混合容器を提供する。
【解決手段】へそ凹部に注入された後一定時間経過後に固化し、へそ凹部内の汚れを同伴してへそ凹部から取り出し可能な形態となる二液混合型組成物の第1液F1及び第2液F2がそれぞれ充填された第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを有すると共に、第1液F1と第2液F2との混合組成物を吐出する吐出部3を有し、両領域2A,2Bは、領域間シール部S1により隔離されて独立し、領域間シール部S1が外力により剥離して領域間連通路が形成されることにより連通可能となっており、領域2A又は領域2Bと吐出部3とは外力により連通可能になっており、両領域2A,2Bの間の領域には、前記領域間連通路の幅を両領域2A,2Bの幅よりも狭くする堰部S4が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二液混合型組成物の第1液と第2液とを混合させ、その混合組成物を吐出するへそ凹部清浄剤用の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者らは、先に、二液混合容器として、第1及び第2袋状領域並びに吐出部を有し、第1袋状領域に二液混合硬化型組成物の第1液が充填され、第2袋状領域に二液混合硬化型組成物の第2液が充填され、前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とは、領域間シール部により隔離されて独立し、該領域間シール部が剥離して領域間連通路が形成されることにより連通可能となっており、第1袋状領域と第2袋状領域とを外力により連通させて、第1液と第2液とを混合させ、混合組成物を得た後、該混合組成物を吐出部から吐出可能になっている二液混合容器を提案した(下記特許文献1)。
【0003】
このような二液混合容器によれば、例えば、混合組成物をへそ凹部に注入し、硬化した混合組成物をへそ凹部から取り出すことにより、へそのゴマを混合組成物に同伴してへそ凹部から除去(へそ凹部の清浄)することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2006−116100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本発明者らが検討した結果、特許文献1記載の二液混合容器によれば、第1袋状領域と第2袋状領域との間で第1液と第2液とを混合し、混合組成物を吐出させたときに、十分な吐出率及び混合効率が得られないことがあった。尚、吐出率とは、袋状領域に充填されていた組成物に対する、吐出口から実際に吐出された組成物の質量比(%)であり、混合効率とは、袋状領域に充填されていた組成物に対する、実際に混合され、硬化した混合組成物の質量比(%)である。
【0006】
従って、本発明の目的は、二液混合型組成物の第1液及び第2液がそれぞれ充填された第1袋状領域及び第2袋状領域を有すると共に第1液と第2液との混合組成物を吐出する吐出部を有する二液混合容器において、十分な吐出率及び混合効率を達成することができるへそ凹部清浄剤用の二液混合容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意検討した結果、第1袋状領域と第2袋状領域との間の領域に、領域間連通路の幅を第1袋状領域及び第2袋状領域の幅よりも狭くする堰部を設けることにより、十分な吐出率及び混合効率を達成できることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、へそ凹部に注入された後、一定時間経過後に固化し、該へそ凹部内の汚れを同伴して該へそ凹部から取り出し可能な形態となる二液混合型組成物の第1液が充填された第1袋状領域及び該二液混合型組成物の第2液が充填された第2袋状領域を有すると共に該第1液と該第2液との混合組成物を吐出する吐出部を有し、前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とは、領域間シール部により隔離されて独立し、該領域間シール部が外力により剥離して領域間連通路が形成されることにより連通可能となっており、該第1袋状領域又は該第2袋状領域と前記吐出部とは外力により連通可能になっており、前記第1袋状領域と前記第2袋状領域との間の領域には、前記領域間連通路の幅を該第1袋状領域及び該第2袋状領域の幅よりも狭くする堰部が設けられているへそ凹部清浄剤用の二液混合容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の二液混合容器によれば、十分な吐出率及び混合効率を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の二液混合容器について、その好ましい一実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。以下の実施形態においては、二液混合容器に収容される二液混合型組成物として、二液混合硬化型組成物を用いている。
本実施形態の二液混合容器1は、図1及び図2に示すように、二液混合硬化型組成物の第1液F1が充填された第1袋状領域2A及び該二液混合硬化型組成物の第2液F2が充填された第2袋状領域2Bを有すると共に第1液F1と第2液F2との混合組成物を吐出する吐出部3を有している。
【0010】
第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは、図6(a)に示すように、領域間シール部S1により隔離されて独立し、領域間シール部S1が外力により剥離して領域間連通路2Cが形成されることにより連通可能となっており、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bと吐出部3とは外力により連通可能になっており、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域には、図2及び図3に示すように、領域間連通路2Cの幅W2を第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1よりも狭くする堰部S4が設けられている。
領域間連通路2Cは、領域間シール部S1が外力により剥離して形成されるものであるから、領域間シール部S1及び領域間連通路2Cに関する説明は、互いに援用される。
【0011】
本実施形態の二液混合容器について詳細に説明する。本実施形態の二液混合容器1は、二液混合硬化型組成物からなるへそ凹部清浄剤(以下単に「清浄剤」ともいう)を収容するへそ凹部清浄剤容器で、へそ凹部清浄剤注入具(以下単に「注入具」ともいう)7を装着し、該注入具7から清浄剤をへそ凹部に注入するために用いられるものである。
【0012】
二液混合容器1においては、図1及び図2に示すように、平面状の基材シート4の一面側に、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bが、正面に向けて突出するように、横方向に隣接して設けられている。また、平面状の基材シート4の一面側の周縁部に、第2袋状領域2Bに近接して、吐出部3がその吐出方向を下方に向けて設けられている。従って、第1袋状領域2Aから第2袋状領域2Bに向かう液混合方向と、第2袋状領域2Bから吐出部3に向かう液吐出方向とは略直交している。
【0013】
第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bは、図1及び図2に示すように、基材シート4の一面側に、柔軟な膨出フィルム5を融着させて形成されている。
膨出フィルム5は、図1及び図2に示すように、基材シート4に部分的に融着されて、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するもので、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bにそれぞれ対応して膨出した第1収容部5A及び第2収容部5Bを有している。また、膨出フィルム5は、吐出部3の吐出部固定部32の形状に対応して膨出している。
【0014】
膨出フィルム5においては、第1収容部5A(第1袋状領域2A)は、第1膨らみ代8Aを除く全体形状が、正面視で、上下底面をそれぞれ上方及び下方に配置した略三角柱形状を有している。第2収容部5B(第2袋状領域2B)は、第2膨らみ代8Bを除く全体形状が、正面視で、上下底面をそれぞれ上方及び下方に配置した略三角柱形状を有しており、第1収容部5Aと第2収容部5Bとの中間面を対称面として、第1収容部5Aと略面対称の形状を有している。
【0015】
基材シート4としては、膨出フィルム5と融着して、二液混合硬化型組成物の第1液F1及び第2液F2がそれぞれ充填された第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するとき、並びに二液混合容器1に外力を加えて使用するときに、基材シート4が破断することのない強度を有するものであれば種々のものを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂を単独で又はポリマーアロイとしてシート状にしたものを用いることができる。また、2以上のシートを積層したラミネートシートを用いることもできる。基材シート4の厚さは、好ましくは40〜200μmである。
本実施形態においては、基材シート4として、低密度ポリエチレン(LDPE)(厚さ75μm)を用いている。
【0016】
膨出フィルム5としては、二液混合硬化型組成物の第1液F1及び第2液F2がそれぞれ充填された第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するとき、並びに二液混合容器1に外力を加えて使用するときに、膨出フィルム5が破断することのない強度を有すると共に、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bに外力を付与すると容易に変形する柔軟性を有しているものであれば種々のものを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂を単独で又はポイマーアロイとしてシート状にしたものを用いることができる。また、2以上のシートを積層したラミネートシートを用いることもできる。
【0017】
膨出フィルム5の原体の厚さは、好ましくは40〜300μmである。第1収容部5A及び第2収容部5Bは、それと対応する形状を有する金型を用いた真空成型や圧空成型等によって形成することができる。第1収容部5A及び第2収容部5Bにおける膨出フィルム5の厚さは、その原体の厚さより幾分薄くなり、好ましくは30〜150μmである。
本実施形態においては、膨出フィルム5の原体として、低密度ポリエチレン(LDPE)(厚さ200μm)を用いている。
【0018】
基材シート4と膨出フィルム5とは、領域間シール部S1〔図2(a)における右下がり破線ハッチング部分〕、吐出部シール部S2〔図2(a)における交差破線ハッチング部分〕、外周シール部S3〔図2(a)における散点ハッチング部分〕及び堰部S4〔図2(a)における左下がり破線ハッチング部分〕により、第1袋状領域2A、第2袋状領域2B及び吐出部3以外の部分において融着されている。
【0019】
領域間シール部S1は、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域に形成されているもので、外力により剥離可能となっている。堰部S4は、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域における領域間シール部S1の幅方向外方に一対形成されているもので、通常の外力では剥離しない十分なシール強度で接合されている。吐出部シール部S2は、第2袋状領域2Bと吐出部3との間の領域に形成されているもので、外力により剥離可能となっている。外周シール部S3は、基材シート4における、第1袋状領域2A、第2袋状領域2B、吐出部3、領域間シール部S1、吐出部シール部S2及び堰部S4以外の領域に形成されているもので、通常の外力では剥離しない十分なシール強度で接合されている。
【0020】
図6(a)に示すように、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは、領域間シール部S1により隔離されて独立し、領域間シール部S1が外力により剥離して領域間連通路2Cが形成されることにより連通可能となっている。詳細には、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは、それらの間の領域に形成されている領域間シール部S1により隔離されている。そして、第1袋状領域2A及び/又は第2袋状領域2Bを押圧することにより、領域間シール部S1に基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わると、基材シート4と膨出フィルム5とが剥離して、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを連通する領域間連通路2Cが形成されるようになっている。
【0021】
同様に、第2袋状領域2Bと吐出部3とは、外力により連通可能になっている。具体的には、第2袋状領域2Bと吐出部3とは、それらの間の領域に形成されている吐出部シール部S2により隔離されている。そして、第1袋状領域2A及び/又は第2袋状領域2Bを押圧することにより、吐出部シール部S2に基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わると、基材シート4と膨出フィルム5とが剥離して、図11に示すように、第2袋状領域2Bと吐出部3とを連通する吐出部連通路2Dが形成されるようになっている。
【0022】
第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域には、領域間連通路2Cの幅を第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅よりも狭くする堰部S4が設けられている。尚、第1袋状領域2A、第2袋状領域2B、領域間シール部S1、領域間連通路2C及び堰部S4についての「幅」とは、第1袋状領域2Aから第2袋状領域2Bに向かう液混合方向と直交する方向〔図2(a)における上下方向〕の幅をいう。
【0023】
図3は、堰部S4の説明の便宜のために、堰部S4に密接に関連する構成を模式的に示す平面図である。堰部S4は、図3に示すように、領域間シール部S1の幅方向外方に隣接して一対設けられている。堰部S4は、領域間シール部S1よりも高いシール強度で、具体的には外周シール部S3と同じシール強度で、基材シート4と膨出フィルム5とがシールされることにより形成されている。
【0024】
一対の堰部S4は、幅方向に線対称形状を有しており、前記液混合方向に沿う直線部分S41を3〜10mm有していることが好ましく、5〜8mm有していることが更に好ましい。本実施形態における堰部S4は、領域間シール部S1に隣接する角に実質的に丸みを有していない。
一対の堰部S4の幅W3は、合計した長さが、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1の8〜15%であることが好ましく、10〜14%であることが更に好ましい。また、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1が例えば27mmの場合、一対の堰部S4の幅W3は、それぞれ好ましくは1〜2mmである。
【0025】
領域間シール部S1(領域間連通路2C)の幅W2は、堰部S4の幅W3を適宜設定することにより設定することができ、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1の85〜92%であることが好ましく、86〜90%であることが更に好ましい。また、領域間シール部S1の幅W2は、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1が27mmの場合、該幅W1よりも2〜4mm狭いことが好ましい。
【0026】
領域間シール部S1及び吐出部シール部S2は、その形成方法に制限はないが、例えば、基材シート4に、コート剤(例えば、EVA系パートコート剤)を塗布し、その乾燥後に膨出フィルム5を重ね合わせ、基材シート4と膨出フィルム5とを、その間にコート剤を介在させてヒートシール接合することにより形成することができる。また、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2は、基材シート4と膨出フィルム5とを、その間に易剥離フィルムを介在させてヒートシール接合することにより形成することもできる。
【0027】
基材シート4と膨出フィルム5との間に、前記コート剤や前記易剥離フィルムを介在させてヒートシール接合する理由は、基材シート4と膨出フィルム5とを直接、ヒートシール接合する場合に比して、前記コート剤や前記易剥離フィルムの存在により、基材シート4と膨出フィルム5との接合力を低下させて、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2のシール強度を外周シール部S3及び堰部S4のシール強度よりも小さくするためである。
【0028】
膨出フィルム5がポリエチレンシートからなる場合においては、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2を形成する際のヒートシールの温度は、好ましくは130〜150℃である。また、外周シール部S3及び堰部S4を形成する際のヒートシールの温度は、好ましくは150〜240℃である。
また、ヒートシールの際に、超音波シールを併用して融着をすることができる。
【0029】
吐出部シール部S2のシール強度は、吐出部シール部S2の幅〔第2袋状領域2Bから吐出部3に向かう液吐出方向と直交する方向の幅:図2(a)における左右方向の幅〕を、正面視で、前記液混合方向と直交する方向の領域間シール部S1の幅よりも狭くすることにより、領域間シール部S1のシール強度よりも大きくしてある。吐出部シール部S2の幅は、領域間シール部S1の幅よりも1mm以上狭いことが好ましい。
【0030】
領域間シール部S1のシール強度と吐出部シール部S2のシール強度とは、上述の通り、その幅を異ならせることによって異ならせることもできるが、それに代えて又はそれと組み合わせて、例えば、前記コート剤又は前記易剥離フィルムの物性、厚み等を異ならせたり、ヒートシールの加熱温度、加熱時間等を異ならせることによって異ならせることもできる。
【0031】
領域間シール部S1のシール強度は、取り扱い時、輸送時等において、第1袋状領域2Aを形成する膨出フィルム5の第1収容部5A及び/又は第2袋状領域2Bを形成する膨出フィルム5の第2収容部5Bが意図せず押圧された状況において、領域間シール部S1が剥離しないと共に、第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2との混合時において、膨出フィルム5の第1収容部5A及び/又は膨出フィルム5の第2収容部5Bを意図的に押圧した際には、領域間シール部S1が剥離して領域間連通路2Cが形成される大きさとなっていれば、適宜の大きさに設定することができる。
具体的には、領域間シール部S1のシール強度は、好ましくは50〜800gf/15mm、更に好ましくは300〜500gf/15mmである。シール強度の測定は、JIS K6854−2に準じた180度剥離試験により、15mm幅の試験片を用いて行う。
【0032】
吐出部シール部S2のシール強度は、第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2との混合時において、吐出部シール部S2が剥離しないと共に、第2袋状領域2B内の混合組成物の吐出口3からの吐出時において、第2袋状領域2Bを形成する膨出フィルム5の第2凹状部5Bを意図的に強く押圧した際には、吐出部シール部S2が剥離して吐出部連通路2Dが形成される大きさとなっていれば、適宜の大きさに設定することができる。具体的には、吐出部シール部S2のシール強度は、好ましくは400〜1000gf/15mm、更に好ましくは700〜900gf/15mmである。
吐出部シール部S2のシール強度は、領域間シール部S1のシール強度よりも大きくなっていることが好ましく、具体的には、領域間シール部S1のシール強度よりも300gf/15mm以上大きくなっていることが好ましい。
【0033】
外周シール部S3及び堰部S4のシール強度は、領域間シール部S1及び吐出部シール部S2のシール強度よりも大きく、使用時において剥離しないことを前提とした大きさとなっている。具体的には、外周シール部S3及び堰部S4のシール強度は、好ましくは1500gf/15mm以上、更に好ましくは2500gf/15mm以上である。
外周シール部S3及び堰部S4は、その形成方法に制限はないが、例えば、基材シート4と膨出フィルム5との間に前記コート剤、前記易剥離フィルム等を介在させることなく、両者を直接、ヒートシール接合することにより形成することができる。
【0034】
次に、吐出部3について詳述する。基材シート4の一面側における前記下方部分には、図1及び図2に示すように、第2袋状領域2Bに近接して、吐出部3が設けられている。
吐出部3は、図4に示すように、吐出ノズル31及び吐出部固定部32を主体として構成されている。吐出部3は、合成樹脂、金属等から形成することができ、本実施形態においては、基材シート4及び膨出フィルム5との接合性、外観、触感等を考慮し、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂から射出成形(インジェクション成形)により一体的に形成されている。
【0035】
吐出ノズル31は、図4に示すように、略円筒形状のパイプ部材からなり、その内部に、混合後・硬化前の混合組成物Fが流通可能になっている(図11参照)。
吐出ノズル31の外形形状は、吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73に挿入することにより、注入具7を吐出部3に装着可能であれば、特に制限されないが、吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73にスムーズに挿入でき、挿入後において注入具7に固定され、意図せず抜けたり、ぐらつかない形状が好ましい。そのような外形形状としては、例えば、先端31Aに向けて窄まった円錐台形状、先端31A側は先端31Aに向けて窄まっており且つ基端31B側は断面積が一定の形状、断面積が一定の円筒形状が挙げられ、本実施形態においては、先端31Aに向けて窄まった円錐台形状である。
吐出ノズル31の長さ(基材シート4からの延出長さ)L1〔図2(a)、図2(c)参照〕は、好ましくは1〜20mmである。吐出ノズル31の外径は、好ましくは3〜15mmである。
【0036】
吐出部固定部32は、吐出部3における基材シート4の一面側に固定される部分であり、吐出部固定部32の下端から吐出ノズル31が突出している。吐出部固定部32は、基材シート4との固定面34側が平面状であり、基材シート4との固定面34の反対面(膨出フィルム5との固定面)33は、基材シート4との固定面34から離反する方向に山形に膨出している。膨出フィルム5との固定面33にはリブ33Aが設けられている。
【0037】
吐出部3は、基材シート4と膨出フィルム5との間に吐出部固定部32が挟持された形態で、基材シート4及び膨出フィルム5に接合固定されている。吐出部3と基材シート4及び膨出フィルム5との接合手段は、特に制限されないが、例えば、ヒートシール接合、接着が挙げられる。
【0038】
吐出部3の吐出ノズル31は、注入具7が吐出部3に装着される前においては、図2及び図4に示すように、その先端31Aが、ねじり切られることにより先端31Aから分離されて吐出ノズル31を開口するねじり切り栓35によって封止されている。
ねじり切り栓35を吐出ノズル31の先端31Aからねじり切れるようにするには、例えば、ねじり切り栓35と吐出ノズル31の先端31Aとの間を、環状の薄肉部で連結すればよい。
【0039】
本実施形態におけるねじり切り栓35は、吐出ノズル31の先端31Aと連結される連結部35Aと、ねじり切るときに摘む部分となる摘み部35Bとからなる。
ねじり切り栓35は、図13に示すように、吐出ノズル31の先端31Aからねじり切られた後、注入具7における連結孔部73を封止する栓として利用可能になっている。連結部35Aの外径は、連結孔部73の内径を封止し得る大きさとなっている。
【0040】
また、本実施形態においては、図2に示すように、吐出部3の吐出ノズル31及びねじり切り栓35は、基材シート4の他面(吐出部固定部32との対向面の反対側の面)よりも基材シート4の一面側に後退している。
【0041】
次に、本発明の二液混合容器に収納される二液混合硬化型組成物について説明する。二液混合硬化型組成物としては、へそ凹部に注入された後、一定時間経過後に固化し、へそ凹部内の汚れを同伴してへそ凹部から取り出し可能な形態となる組成物が用いられ、例えば、シリコーンゴム系組成物、エポキシ系組成物、ウレタン系組成物、アルギン酸系ゲル化組成物等が挙げられる。特に液状シリコーンゴム組成物が好ましい。
【0042】
二液混合硬化型の液状シリコーンゴム組成物としては、例えば、第1液がジオルガノポリシロキサンを主剤とする反応性シリコーンベースからなり、第2液が架橋剤を含有する硬化剤ベースからなるものが挙げられる。かかる二液混合硬化型組成物においては、更に、硬化触媒を第1液又は第2液に含有していてもよい。
第1液におけるジオルガノポリシロキサンとしては、分子内に2個以上の水酸基を有するヒドロキシル化ジオルガノポリシロキサン又は分子内に2個以上のビニル基を有するビニル化ジオルガノポリシロキサンが用いられ、いずれを使用するかに応じて架橋剤、硬化触媒も選定される。
【0043】
次に、本実施形態の二液混合容器の一使用方法について、図5〜図14を参照しながら説明する。尚、手順は、以下に具体的に説明する手順に制限されず、適宜変更することができる。以下の手順では、注入具7と止着シート6を、本発明の二液混合容器1と組み合わせて使用する。
【0044】
本実施形態における注入具7は、へそ凹部の開口部を拡開して清浄剤の注入を容易とする拡開具の機能も有している。即ち、注入具7は、へそ凹部への挿入に伴って、へそ凹部を徐々に拡開する構造を有している。
【0045】
まず、注入具7の注入具上方部71と注入具下方部72とで止着シート6を挟持固定し、注入具上方部71と注入具下方部72とを嵌合一体化させる。次に、注入具7に固定されている止着シート6の摘み領域62Bを摘み、その状態で粘着シート61から被覆シート62を引き剥がして、粘着シート61の粘着面を露出させる。
【0046】
次に、図5に示すように、止着シート6が固定されている注入具7を、剤注入口74側からへそ凹部Nに挿入し、止着シート6の粘着シート61を、その粘着力により、へそ凹部Nの周辺部に止着する。その結果、注入具7の剤注入口74がへそ凹部Nに挿入した状態が維持される。また、注入具7の挿入過程において、窄まっているへそ凹部Nの開口部は、注入具7における2個以上の同心円状の円筒壁75により徐々に拡開される。
尚、へそ凹部Nの「周辺部」には、使用者の身体だけでなく、使用者の衣類も含まれる。また、略楕円形状の止着シート6は、その長辺方向が使用者の身体の横方向に沿うように、へそ凹部Nの周辺部に止着することが好ましい。
【0047】
次に、図6に示すように、吐出部3の吐出ノズル31がねじり切り栓35で封止されている状態の二液混合容器1について、手指Hを用いて第1袋状領域2A内の第1液F1が第2袋状領域2Bに向けて移動するように、第1袋状領域2Aにおける膨出フィルム5の第1収容部5Aを押圧する。尚、図6(b)においては、吐出部3の図示を省略している。
この押圧により、第1液F1が領域間シール部S1に向けて押し出され、領域間シール部S1において基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わる。その結果、領域間シール部S1が剥離し、領域間連通路2Cが形成されて第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとが連通する。
【0048】
このようにして、第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2とが領域間連通路2Cを介して混合可能となる。即ち、図7に示すように、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを左右の手指Hで交互に押圧することによって、連通した袋状領域(2A,2B)内で第1液F1と第2液F2とを混合する。尚、図7(b)においては、吐出部3及び左の手指Hの図示を省略している。図7(c)においては、吐出部3の図示を省略している。
【0049】
次に、図8に示すように、吐出部3の吐出ノズル31からねじり切り栓35をねじり切り、吐出ノズル31を開口する。ねじり切り栓35をねじり切る際には、他方の手指で吐出部固定部32を摘んでおくことが好ましい。また、吐出ノズル31を開口する前に、連通した袋状領域(2A,2B)内で混合された混合組成物を、吐出部3に近い領域である第2袋状領域2B側に予め寄せておくことが好ましい。尚、第2袋状領域2Bと吐出部3とは吐出部シール部S2により隔離されているため、ねじり切り栓35をねじり切っても、混合組成物が直ちに吐出ノズル31から吐出されることはない。
【0050】
そして、図9に示すように、二液混合容器1における吐出口3の吐出ノズル31を、へそ凹部Nに挿入された注入具7における連結孔部73に挿入する。その結果、注入具7がへそ凹部Nに挿入された状態において、二液混合容器1の吐出部3と注入具7とが連結される。このようにして、吐出部3に注入具7が装着され、第2袋状領域2Bと注入具7の剤注入口74とが吐出部3を介して連通する。
尚、図9に示す連結形態を形成する手順は、前述の手順に制限されず、例えば、注入具7をへそ凹部Nに挿入する前に第1液F1と第2液F2とを混合してもよく、吐出部3に注入具7を装着してから注入具7をへそ凹部Nに挿入してもよい。
【0051】
次に、図10に示すように、二液混合容器1を、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間を折り畳み線として、換言すると領域間連通路2Cを折り畳み線として折り畳む。続けて、図11に示すように、折り畳まれて対向する基材シート4の他面同士を手指Hで押圧することにより、連通した袋状領域(2A,2B)を挟圧する。その結果、連通した袋状領域(2A,2B)内の混合組成物Fは、吐出部3に向けて押し出され、吐出ノズル31から排出される。吐出部3から排出された混合組成物Fは、更に、注入具7の剤注入口74から吐出され、剤注入口74を被覆するまでへそ凹部Nに注入される。
【0052】
次に、図12に示すように、折り畳まれた基材シート4を摘み、注入具7をへそ凹部Nに挿入したまま、二液混合容器1の吐出部3を注入具7の連結孔部73から引き抜く。
【0053】
次いで、図13に示すように、ねじり切られたねじり切り栓35を、その連結部35Aから連結孔部73に挿入する。その結果、注入具7の連結孔部73がねじり切り栓35の連結部35Aによって封止される。このように注入具7の連結孔部73を封止することにより、へそ凹部Nに注入された清浄剤が万一、逆流してきても、注入具7の連結孔部73から清浄剤が漏れ出すことを防止できる。
【0054】
尚、本実施形態においては、ねじり切られたねじり切り栓35は、注入具7の連結孔部73を封止する栓として利用可能になっているが、それに代えて、注入具7の連結孔部73を封止する専用の栓を用いることができる。また、栓を用いずに、粘着シートからなる封止シート(図示せず)を用い、注入具7の連結孔部73を被覆したり、注入具7と共にその周辺における使用者の身体を被覆してもよい。また、混合組成物Fの粘度が高く、連結孔部73を封止しなくても混合組成物Fが連結孔部73から漏れ出さない場合には、前記栓又は前記封止シートは必ずしも用いる必要はない。
【0055】
混合組成物(清浄剤)Fは、硬化するとゲル状又はゴム状になり、注入具7と一体化する。混合組成物Fの硬化時間は、その組成及び物性やへそ凹部Nへのその注入量等によって異なる。
混合組成物Fの硬化後、図14に示すように、止着シート6をへそ凹部Nの周辺部から引き剥がすと共に、注入具7をへそ凹部Nから引き抜く。その結果、へそ凹部Nの底部周辺に付着していたへそのゴマ(汚れ)Dが、混合組成物Fに同伴してへそ凹部Nから除去される。
【0056】
本実施形態の二液混合容器1によれば、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの間の領域には、領域間連通路2Cの幅W2を第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1よりも狭くする堰部S4が設けられている。特に、領域間連通路2Cの幅W2は、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1の85〜92%となっている。そのため、下記〔実施例〕欄における評価結果から明らかなように、十分な吐出率及び混合効率(測定方法については下記参照)を達成することができる。例えば、吐出率は、剤(組成物)の有効利用の観点から、65%以上が好ましく、また、混合効率は、未硬化の組成物に起因するベタつきの防止及びへその汚れの除去効果の確保の観点から、99%以上が好ましい。本発明によれば、かかる範囲の吐出率及び混合効率を容易に達成することができる。
【0057】
〔吐出率の測定方法〕
(1)第1袋状領域2Aを押圧し、領域間シール部S1を剥離させて領域間連通路2Cを形成して第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを連通させる。
(2)第1袋状領域2A内の第1液F1と第2袋状領域2B内の第2液F2との混合を、1ストローク(行程)1秒の速度で21ストローク(10往復半)行うことで、二液を混合する。
(3)混合組成物を第2袋状領域2B側に寄せ、領域間連通路2Cを折り畳み線として折り畳んだ後、第2袋状領域2Bを押圧して吐出部3を開通させる。
(4)混合組成物をアクリル板(長さ100mm×幅100mm×厚み1mm)上に筋状に吐出させる。吐出された混合組成物の質量をX1(g)、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bに充填されていた第1液F1及び第2液F2の合計質量をX0(g)とする。
(5)吐出率(%)=(X1/X0)×100とする。
【0058】
〔混合効率の測定方法〕
(1)上記〔吐出率の測定方法〕における手順(1)〜(4)を経てアクリル板上に吐出された混合組成物を、25℃、50%RH環境下において15分間(第1液F1と第2液F2との混合開始後)放置する。
(2)その後、アクリル板上から完全硬化物(十分に混合されて完全に硬化したもの)を除去する。
(3)アクリル板上に残った未硬化液状物(十分に混合されておらず、硬化していないもの)の質量X2(g)を算出する。
(4)第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを切開し、その中で未硬化で残った液状物を秤量して、その質量をX3(g)とする。
(5)混合効率(%)=〔(X0−X2−X3)/X0〕×100とする。
【0059】
本発明の二液混合容器は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
例えば、堰部S4は、前記実施形態においては、領域間連通路2Cに隣接する角に実質的に丸みを有していないが、本発明においては、角に丸み(例えば、曲率半径0.5〜2.5mm)を有していてもよい。また、一対の堰部S4は、前記実施形態においては、幅方向に線対称形であるが、本発明においては、幅、形状等が異なっていてもよい。堰部S4は、領域間連通路2Cの幅方向外方の一方のみに設けることもできる。
【0060】
二液混合容器1において、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの形状は、前述の実施形態における形状に制限されない。例えば、半球状、円錐状、円錐台状、直方体形状、四角錘状等の形状とすることができる。第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの配置位置も、前述の実施形態における配置位置に制限されない。
【0061】
第1袋状領域及び第2袋状領域は、基材シートに、第1収容部及び第2収容部を有する柔軟な膨出フィルムを融着させて形成されたものに制限されない。
前記実施形態における膨出フィルム5は、第1収容部5A及び第2収容部5Bの両方を有しているが、第1収容部5A又は第2収容部5Bの一方のみを有する膨出フィルムをそれぞれ基材シート4に融着させて、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成することができる。
また、二液混合容器1において、吐出部3は、第1袋状領域2Aと連通する形態で設けることができる。その場合には、前述の第2袋状領域2Bと吐出部3とが連通する形態に関する説明が、第1袋状領域2Aと吐出部3とが連通する形態にも適宜適用される。
【0062】
本発明の二液混合容器の使用方法は、前述した使用方法に制限されない。
二液混合容器1の第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを連通させる際には、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの両方に外力を付与してもよく、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bの一方のみに外力を付与してもよい。
また、第1液F1と第2液F2との混合は、第1袋状領域2A内及び第2袋状領域2B内の両方を使用して行うのが好ましいが、第1袋状領域2A内のみ又は第2袋状領域2B内のみを使用して行うこともできる。
また、清浄剤Fをへそ凹部N内に注入した後、二液混合容器1の吐出部3を注入具7に装着した状態で、清浄剤Fを硬化させることができる。
また、本発明における二液混合組成物は、二液混合硬化型組成物に制限されず、非硬化型の二液混合組成物にも適用することができる。
【実施例】
【0063】
二液混合硬化型の液状シリコーンゴム組成物を用いた本発明の二液混合容器について、堰部S4の幅、つまり領域間シール部S1(領域間連通路2C)の幅を異ならせた場合における、吐出率及び混合効率の変化について比較実験を行った。
幅W1が27mmの第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを備えた二液混合容器1を用い、堰部S4の幅W3を異ならせることで、領域間シール部S1の幅W2を異ならせた場合の吐出率の変化について、図15に示す。具体的な測定値は、◇で示した。
また、堰部S4の幅W3を異ならせることで、領域間シール部S1の幅W2を異ならせた場合の混合効率の変化について、図16に示す。具体的な測定値は、◆で示した。
【0064】
図15及び図16に示すグラフから明らかなように、領域間シール部S1(領域間連通路2C)の幅W2が第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの幅W1と等しい場合(W2=27mm)に比べて、幅W2を幅W1よりも狭くする堰部S4が設けられた場合に、吐出率及び混合効率が向上していることが理解できる。そして、W2=24mm付近で両特性が最も優れていた。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、本発明の二液混合容器の一実施形態を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)に示すA−B−C−D切断線で切断した部分断面図である。
【図2】図2は、図1に示す二液混合容器を示す図で、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は左側面図である。
【図3】図3は、図1に示す二液混合容器について、堰部を設けた構成を模式的に示す平面図である。
【図4】図4は、図1に示す二液混合容器における吐出部を示す図で、(a)は底面図、(b)は(a)に示すA−B−C−D切断線で切断した部分断面図、(c)は平面図である。
【図5】図5(a)及び(b)は、図1に示す二液混合容器の一使用方法の一手順を示す図で、注入具をへそ凹部に挿入し、止着シートをへそ凹部の周辺部に止着した状態を示す縦断面図である。
【図6】図6は、図5に示す手順の次の手順を示す図で、(a)は第1袋状領域を押圧した状態を示す正面図、(b)は(a)の底面図である。
【図7】図7は、図6に示す手順の次の手順を示す図で、(a)は正面図、(b)は第1袋状領域を押圧した状態を示す底面図、(c)は第2袋状領域を押圧した状態を示す底面図である。
【図8】図8は、図7に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図9】図9は、図8に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図10】図10は、図9に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図11】図11は、図10に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図12】図12は、図11に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図13】図13は、図12に示す手順の次の手順を示す図で、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面図である。
【図14】図14は、図13に示す手順の次の手順を示す正面図である。
【図15】図15は、領域間シール部の幅を異ならせた場合の吐出率の変化を示すグラフである。
【図16】図16は、領域間シール部の幅を異ならせた場合の混合効率の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0066】
1 へそ凹部清浄剤容器(二液混合容器)
2A 第1袋状領域(袋状領域)
2B 第2袋状領域(袋状領域)
2C 領域間連通路
2D 吐出部連通路
3 吐出部
31 吐出ノズル
31A 先端
31B 基端
32 吐出部固定部
33 膨出フィルムとの固定面
33A リブ
34 基材シートとの固定面
35 ねじり切り栓
35A 連結部
35B 摘み部
4 基材シート
5 膨出フィルム
5A 第1収容部
5B 第2収容部
6 止着シート
61 粘着シート
62 被覆シート
62B 摘み領域
7 へそ凹部清浄剤注入具
71 注入具上方部
72 注入具下方部
73 連結孔部
74 剤注入口
75 円筒壁
8A 第1膨らみ代
8B 第2膨らみ代
D 汚れ
F へそ凹部清浄剤(混合組成物)
F1 第1液
F2 第2液
H 手指
N へそ凹部
S1 領域間シール部
S2 吐出部シール部
S3 外周シール部
S4 堰部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
へそ凹部に注入された後、一定時間経過後に固化し、該へそ凹部内の汚れを同伴して該へそ凹部から取り出し可能な形態となる二液混合型組成物の第1液が充填された第1袋状領域及び該二液混合型組成物の第2液が充填された第2袋状領域を有すると共に該第1液と該第2液との混合組成物を吐出する吐出部を有し、
前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とは、領域間シール部により隔離されて独立し、該領域間シール部が外力により剥離して領域間連通路が形成されることにより連通可能となっており、
該第1袋状領域又は該第2袋状領域と前記吐出部とは外力により連通可能になっており、
前記第1袋状領域と前記第2袋状領域との間の領域には、前記領域間連通路の幅を該第1袋状領域及び該第2袋状領域の幅よりも狭くする堰部が設けられているへそ凹部清浄剤用の二液混合容器。
【請求項2】
前記堰部は、前記領域間シール部よりも高いシール強度でシールされることにより形成されている請求項1記載の二液混合容器。
【請求項3】
前記領域間連通路の幅は、前記第1袋状領域及び前記第2袋状領域の幅の85〜92%である請求項1又は2に記載の二液混合容器。
【請求項4】
前記領域間連通路の幅は、前記第1袋状領域及び前記第2袋状領域の幅よりも2〜4mm狭くなっている請求項1〜3の何れかに記載の二液混合容器。
【請求項5】
前記堰部は、前記第1袋状領域から前記第2袋状領域に向かう液混合方向に沿う直線部分を3〜10mm有している請求項1〜4の何れかに記載の二液混合容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−154955(P2008−154955A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−350106(P2006−350106)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】