説明

二軸船の制御方法及び二軸船

【課題】各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船において、一対のプロペラ間の回転位相差を任意に調節する。
【解決手段】各々が独立して制御可能な駆動源2、3に接続された一対のプロペラ4、5を有する二軸船1の制御方法において、一対のプロペラ4、5の内一方のプロペラ4の回転数が目標回転数となるように一方のプロペラ4の駆動源2を制御すると共に、一対のプロペラ4、5間の回転位相差を算出し、一対のプロペラ4、5間の回転位相差が目標回転位相差となるように他方のプロペラ5の駆動源3を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船の制御方法及び二軸船に関する。
【背景技術】
【0002】
二軸船は、一般的に、各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラと、プロペラ毎に独立したプロペラ動力計測手段とを備えるものである。プロペラ動力計測手段は、プロペラに入力するトルク及びプロペラが発生した推力(スラスト)を計測する装置である。
【0003】
なお、一対のプロペラを有する二軸船は、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−56868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の二軸船では、一対のプロペラ間の回転位相差については特に注意が払われることが無いため、一対のプロペラの各々の回転位相を制御するようなことは行われておらず、一対のプロペラの流体力学的な相互干渉による二軸船の推進性能の変化について検討することができなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船において、一対のプロペラ間の回転位相差を任意に調節することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船の制御方法において、前記一対のプロペラの内一方のプロペラの回転数が目標回転数となるように前記一方のプロペラの駆動源を制御すると共に、前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出し、前記一対のプロペラ間の回転位相差が目標回転位相差となるように他方のプロペラの駆動源を制御することを特徴とする二軸船の制御方法である。
【0008】
前記一方のプロペラの駆動源が出力する回転信号と前記他方のプロペラの駆動源が出力する回転信号とから前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出しても良い。
【0009】
また、本発明は、各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船において、前記駆動源を制御する制御機を備え、該制御機は、前記一対のプロペラの内一方のプロペラの回転数が目標回転数となるように前記一方のプロペラの駆動源を制御すると共に、前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出し、前記一対のプロペラ間の回転位相差が目標回転位相差となるように他方のプロペラの駆動源を制御することを特徴とする二軸船である。
【0010】
前記制御機は、前記一方のプロペラの駆動源が出力する回転信号と前記他方のプロペラの駆動源が出力する回転信号とから前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出するものであっても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船において、一対のプロペラ間の回転位相差を任意に調節することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る二軸船の概略図である。
【図2】上位モータの制御フローを示す図である。
【図3】下位モータの制御フローを示す図である。
【図4】(a)は各プロペラの回転方向を内回りとした場合の回転位相の定義の一例を示す図であり、(b)は各プロペラの回転方向を外回りとした場合の回転位相の定義の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の二軸船(本実施形態では、ツインスケグ船)1は、二軸船1の幅方向に間隔を隔てて配設され、各々が独立して制御可能な駆動源2、3に接続された一対のプロペラ4、5を備えている。なお、二軸船1は、模型船であっても良く、実機(実船)であっても良い。
【0015】
プロペラ4、5と駆動源2、3とを接続するプロペラシャフト6には各々、プロペラ4、5に入力するトルク及びプロペラ4、5が発生した推力(スラスト)を計測するプロペラ動力計測手段(本実施形態では、スラスト・トルクセンサ)7が装着されている。また、プロペラ動力計測手段7への給電は、スリップリング8を介して行われるようになっている。
【0016】
本実施形態では、駆動源2、3は各々、モータ(本実施形態では、電動モータ(DCモータ))からなる。本実施形態では、右舷側(図1中上側)のプロペラ4及びそのプロペラ4に接続されたモータ2を各々、上位プロペラ及び上位モータとも称し、左舷側(図1中下側)のプロペラ5及びそのプロペラ5に接続されたモータ3を各々、下位プロペラ及び下位モータとも称する。
【0017】
上位モータ2及び下位モータ3には各々、回転センサ9が内蔵されている。回転センサ9は、プロペラ4、5が一回転する毎に複数のパルスを出力するA相信号と、プロペラ4、5が一回転する毎にA相信号と同一数のパルスを出力し且つA相信号と所定位相だけずれたB相信号と、プロペラ4、5が一回転する毎に一パルスを出力するZ相信号とを生成するようになっている。A相信号及びB相信号は主にプロペラ4、5の回転方向を検知するために用いられ、Z相信号は主にプロペラ4、5の回転数及び回転位相を検知するために用いられるものである。
【0018】
本実施形態では、上位モータ2の回転センサ9は後述する上位モータドライバ11及び下位モータドライバ12に接続されており、上位モータ2から上位モータドライバ11及び下位モータドライバ12に対して回転信号(A相信号、B相信号、Z相信号)が各々発せられる。また、下位モータ3の回転センサ9は下位モータドライバ12に接続されており、下位モータ3から下位モータドライバ12に対して回転信号(A相信号、B相信号、Z相信号)が発せられる。
【0019】
本実施形態に係る二軸船1は、駆動源2、3を制御する制御機(プロペラ制御機)を備えている。本実施形態では、制御機は、上位モータ2を駆動する電気回路を有するモータドライバ(以下、上位モータドライバという)11と、下位モータ3を駆動する電気回路を有するモータドライバ(以下、下位モータドライバという)12とを有している。
【0020】
上位モータドライバ11は、上位モータ2が出力するZ相信号から上位プロペラ4の回転数を算出し、上位プロペラ4の回転数が所定の回転数(目標回転数)となるように上位モータ2を制御する。
【0021】
即ち、上位モータドライバ11は、上位モータ2が出力するZ相信号から上位プロペラ4の回転数を算出する回転数算出部11aと、算出した上位プロペラ4の回転数に応じて回転指令信号を上位モータ2に送信する回転指令送信部11bとを有している。
【0022】
回転数算出部11aは、例えば、上位モータ2が出力するZ相信号のパルス間の時間を計測し、計測したパルス間の時間に基づいて上位プロペラ4の回転数を算出する。
【0023】
回転指令送信部11bは、回転数算出部11aが算出した上位プロペラ4の回転数が上記所定の回転数よりも小さい場合は、例えば、現状の回転指令信号(V;電圧)に上位プロペラ4(上位モータ2)の回転数を増速する信号(+ΔV)を加算して更新した回転指令信号(V=V+ΔV)を上位モータ2に送信する。一方、回転指令送信部11bは、回転数算出部11aが算出した上位プロペラ4の回転数が上記所定の回転数よりも大きい場合には、例えば、現状の回転指令信号(V)から上位プロペラ4(上位モータ2)の回転数を減速する信号(−ΔV)を減算して更新した回転指令信号(V=V−ΔV)を上位モータ2に送信する。
【0024】
上位モータ2の制御フローの一例を図2により説明する。本制御フローは、上位モータドライバ11によって繰り返し実行されるものである。
【0025】
図2に示すように、ステップS11では、上位モータドライバ11(回転数算出部11a)は、上位モータ2が出力するZ相信号から上位プロペラ4の回転数を算出する。ステップS12では、上位モータドライバ11(回転指令送信部11b)は、算出した上位プロペラ4の回転数に基づいて、上位プロペラ4の回転数が所定の回転数となるような回転指令信号(フィードバック回転指令信号)を上位モータ2に送信する。ステップS13では、上位モータドライバ11(回転数算出部11a)は、上位モータ2が出力するZ相信号から上位プロペラ4の回転数を再度算出する。ステップS14では、上位モータドライバ11は、算出した上位プロペラ4の回転数が所定の回転数と等しいか否かを判定する。上位モータドライバ11は、ステップS13において算出した上位プロペラ4の回転数が所定の回転数と等しくないと判定した場合はステップS12に戻って上位プロペラ4の回転数を調節し、ステップS13において算出した上位プロペラ4の回転数が所定の回転数と等しいと判定した場合には本制御をリターンする。
【0026】
一方、下位モータドライバ12は、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転数差分及び回転位相差を算出し、算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分及び回転位相差に基づいて、一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)となり且つ一対のプロペラ4、5間の回転位相差が所定の回転位相差(目標回転位相差)となるように下位モータ3を制御する。
【0027】
即ち、下位モータドライバ12は、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転数差分を算出する回転数差分算出部12aと、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転位相差を算出する回転位相差算出部12bと、回転数差分算出部12aにより算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分及び回転位相差算出部12bにより算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差に応じて回転指令信号を下位モータ3に送信する回転指令送信部12cとを有している。
【0028】
回転数差分算出部12aは、例えば、上位モータ2及び下位モータ3が出力するZ相信号のパルス間の時間を各々計測し、計測したパルス間の時間に基づいて上位プロペラ4及び下位プロペラ5の回転数を各々算出すると共に、算出した上位プロペラ4の回転数と下位プロペラ5の回転数とから一対のプロペラ4、5間の回転数差分を算出する。
【0029】
回転位相差算出部12bは、例えば、上位モータ2が出力するZ相信号のパルスと下位モータ3が出力するZ相信号のパルスとの間の時間を計測し、計測したパルス間の時間に基づいて一対のプロペラ4、5間の回転位相差を算出する。
【0030】
回転指令送信部12cは、回転数差分算出部12aが算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)よりも小さい場合(即ち、下位プロペラ5の回転数が上位プロペラ4の回転数よりも小さい場合)は、例えば、現状の回転指令信号(V)に下位プロペラ5(下位モータ3)の回転数を増速する信号(+ΔV)を加算して更新した回転指令信号(V=V+ΔV)を下位モータ3に送信する。一方、回転指令送信部12cは、回転数差分算出部12aが算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)よりも大きい場合(即ち、下位プロペラ5の回転数が上位プロペラ4の回転数よりも大きい場合)には、例えば、現状の回転指令信号(V)から下位プロペラ5(下位モータ3)の回転数を減速する信号(−ΔV)を減算して更新した回転指令信号(V=V−ΔV)を下位モータ3に送信する。
【0031】
また、回転指令送信部12cは、回転位相差算出部12bが算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差(Δt)が上記所定の回転位相差に対してマイナス側である場合(即ち、下位プロペラ5の回転位相が上位プロペラ4の回転位相よりも遅い場合)は、例えば、現状の回転指令信号(V)に下位プロペラ5(下位モータ3)の回転数を増速する信号(+ΔV)を付加して所定時間だけ下位モータ3に送信し、所定時間経過後は回転指令信号を元の(V)に戻して送信する。一方、回転指令送信部12cは、回転位相差算出部12bが算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差(Δt)が上記所定の回転位相差に対してプラス側である場合(即ち、下位プロペラ5の回転位相が上位プロペラ4の回転位相よりも速い場合)には、例えば、現状の回転指令信号(V)に下位プロペラ5(下位モータ3)の回転数を減速する信号(−ΔV)を付加して所定時間だけ下位モータ3に送信し、所定時間経過後は回転指令信号を元の(V)に戻して送信する。
【0032】
下位モータ3の制御フローの一例を図3により説明する。本制御フローは、下位モータドライバ12によって繰り返し実行されるものである。
【0033】
図3に示すように、ステップS21では、下位モータドライバ12(回転数差分算出部12a)は、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転数差分を算出する。ステップS22では、下位モータドライバ12(回転指令送信部12c)は、算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分に基づいて、一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)となるような回転指令信号(フィードバック回転指令信号)を下位モータ3に送信する。ステップS23では、下位モータドライバ12(回転数差分算出部12a)は、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転数差分を再度算出する。ステップS24では、下位モータドライバ12は、算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)であるか否かを判定する。下位モータドライバ12は、ステップS23において算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)でないと判定した場合はステップS22に戻って下位プロペラ5の回転数を調節し、ステップS23において算出した一対のプロペラ4、5間の回転数差分が0(ゼロ)であると判定した場合にはステップS25に進む。
【0034】
次いで、ステップS25では、下位モータドライバ12(回転位相差算出部12b)は、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転位相差を算出する。ステップS26では、下位モータドライバ12(回転指令送信部12c)は、算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差に基づいて、一対のプロペラ4、5間の回転位相差が所定の回転位相差となるような回転指令信号(フィードバック回転指令信号)を下位モータ3に送信する。ステップS27では、下位モータドライバ12(回転位相差算出部12b)は、上位モータ2が出力するZ相信号と下位モータ3が出力するZ相信号とから一対のプロペラ4、5間の回転位相差を再度算出する。ステップS28では、下位モータドライバ12は、算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差が所定の回転位相差と等しいか否かを判定する。下位モータドライバ12は、ステップS27において算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差が所定の回転位相差と等しくないと判定した場合はステップS26に戻って下位プロペラ5の回転数を調節し、ステップS27において算出した一対のプロペラ4、5間の回転位相差が所定の回転位相差と等しいと判定した場合には本制御をリターンする。
【0035】
図4に回転位相の定義の一例(図示例は、背面視)を示す。なお、図4中、符号Cはプロペラ4、5の回転中心を示し、符号CLは二軸船1の船体中心線を示す。
【0036】
図4に示すように、本実施形態では、二軸船1の高さ方向上方位置を0度と定義している。各プロペラ4、5の回転方向を内回りとした場合(図4(a)参照)には、右舷側のプロペラ(上位プロペラ)4は背面視で左回り(反時計回り)に回転し、左舷側のプロペラ(下位プロペラ)5は背面視で右回り(時計回り)に回転する。各プロペラ4、5の回転方向を外回りとした場合(図4(b)参照)には、右舷側のプロペラ(上位プロペラ)4は背面視で右回り(時計回り)に回転し、左舷側のプロペラ(下位プロペラ)5は背面視で左回り(反時計回り)に回転する。
【0037】
以上の構成からなる本実施形態では、上位モータドライバ11から上位モータ2に対して回転数制御指令(回転指令信号)が出され、下位モータ3を制御する下位モータドライバ12へは上位モータ2及び下位モータ3から一回転一パルスの出力信号(Z相信号)が発せられる。下位モータドライバ12はこの出力信号を受け、下位プロペラ5の回転数を調節する。これにより、下位モータドライバ12から下位プロペラ5を駆動する下位モータ3に対して回転数制御指令及び回転位相差制御指令(回転指令信号)が出され、下位プロペラ5が上位プロペラ4に回転数を合わせて作動し且つ上位プロペラ4との回転位相差を所定の値として作動することとなる。
【0038】
このような本実施形態によれば、従来は任意に調節することができなかった一対のプロペラ4、5間の回転位相差を任意に調節することができるようになり、一対のプロペラ4、5間の回転位相差によって生じる相互干渉による二軸船1の推進性能の変化についての検討が可能となる。
【0039】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
【0040】
例えば、上記実施形態では駆動源2、3がモータ(電動モータ)からなるとしたが、これには限定はされず、駆動源2、3が、例えば、ディーゼルエンジン等の内燃機関からなっても良い。
【0041】
また、上記実施形態では、右舷側のプロペラ4とそのプロペラ4のモータ2及びモータドライバ11を各々、上位プロペラ、上位モータ及び上位モータドライバとし、左舷側のプロペラ5とそのプロペラ5のモータ3及びモータドライバ12を各々、下位プロペラ、下位モータ及び下位モータドライバとしたが、これには限定はされない。即ち、上記実施形態とは逆に、左舷側のプロペラ5とそのプロペラ5のモータ3及びモータドライバ12を各々、上位プロペラ、上位モータ及び上位モータドライバとし、右舷側のプロペラ4とそのプロペラ4のモータ2及びモータドライバ11を各々、下位プロペラ、下位モータ及び下位モータドライバとしても良い。
【符号の説明】
【0042】
1 二軸船
2 上位モータ(駆動源)
3 下位モータ(駆動源)
4 上位プロペラ(一方のプロペラ)
5 下位プロペラ(他方のプロペラ)
11 上位モータドライバ(制御機)
12 下位モータドライバ(制御機)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船の制御方法において、前記一対のプロペラの内一方のプロペラの回転数が目標回転数となるように前記一方のプロペラの駆動源を制御すると共に、前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出し、前記一対のプロペラ間の回転位相差が目標回転位相差となるように他方のプロペラの駆動源を制御することを特徴とする二軸船の制御方法。
【請求項2】
前記一方のプロペラの駆動源が出力する回転信号と前記他方のプロペラの駆動源が出力する回転信号とから前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出する請求項1に記載の二軸船の制御方法。
【請求項3】
各々が独立して制御可能な駆動源に接続された一対のプロペラを有する二軸船において、前記駆動源を制御する制御機を備え、該制御機は、前記一対のプロペラの内一方のプロペラの回転数が目標回転数となるように前記一方のプロペラの駆動源を制御すると共に、前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出し、前記一対のプロペラ間の回転位相差が目標回転位相差となるように他方のプロペラの駆動源を制御することを特徴とする二軸船。
【請求項4】
前記制御機は、前記一方のプロペラの駆動源が出力する回転信号と前記他方のプロペラの駆動源が出力する回転信号とから前記一対のプロペラ間の回転位相差を算出する請求項3に記載の二軸船。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−166603(P2012−166603A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27263(P2011−27263)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)