説明

交換バスケット、交換バスケットを使用するシステム、および交換バスケットを装荷する方法

【課題】流体の流れ方向が、交換バスケット(100)内でペレット(30)ベッドが流動化するのを防止する。
【解決手段】交換バスケット(100)は頂部表面部分(105)、底部(110)、および穴(120)を有する少なくとも1つの垂直壁(115)を含むことができる。この穴(120)は、流体の流れが交換バスケット(100)内に入ることができるように構成される。ペレット(30)ベッドの下方のプレナム(140)は、流体の流れがペレットベッド(125)を貫通して下向き方向に進むのを可能にすることができる。中央パイプ(145)を、バスケット(100)内の流体が交換バスケット(100)を流れ出ることができるように、交換バスケット(100)内に設けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態例は、亜鉛ペレットのベッドを保持するための装置、より詳しくは原子炉給水が通過することができる亜鉛ペレットのベッドを保持するための交換バスケットに関する。実施形態例は、この装置を含むシステムおよびこの装置を亜鉛ペレットで満たす方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
従来型の沸騰水型原子炉では、原子炉配管内の放射能レベルを減少させるために原子炉給水に亜鉛を加える場合がある。多くの従来型沸騰水型原子炉では、亜鉛は亜鉛給水システムによって給水中に導入される。図1は、従来型亜鉛給水システム5の概略図である。この亜鉛給水システム5は、圧力容器10内に入る配管15と圧力容器10から出る配管20を有する圧力容器10を一般に含むことができる。この圧力容器は、フランジ10bおよびカバー12を有する本体10aを含むことができる。この亜鉛給水システム5は、亜鉛ペレット30のベッドを保持するための亜鉛給水バスケット25も圧力容器10内に含む。従来型の亜鉛給水バスケット25は、垂直壁25aおよび穴の開いた平板底部25bを含む。この亜鉛給水システム5は、カバー12を通り圧力容器を出る配管20に取り付けられる流量制御弁(図示せず)も含む。
【0003】
図2は、亜鉛給水システムによって給水を流す方法を示す流れ図である。給水は、ステップS1で配管15を通じて圧力容器10内にポンプ輸送される。この給水は、ステップS2でバスケット25内に支持される穴の開いた底部平板25bおよび亜鉛ペレット30のベッドを上向きに通過する。給水は、ステップS3で亜鉛ペレット30のベッドを通過し出口配管20内に入る。給水は、出口配管20を通って亜鉛給水システムを出ることができる。
【0004】
亜鉛ペレット30のベッドを通過する給水の流速が比較的高いとき、ペレットは流動的に移動する傾向にあることが観察されてきている。この流動化によって、ペレットの欠けと、それに引き続き原子炉内へ亜鉛粒子が導入される可能性が増加する。操業の観点からは、これらの粒子に起因して亜鉛が給水内に多量に入り込むことによって、燃料に対して望ましくない給水亜鉛濃縮の予期しない急上昇が引き起こされる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態例は、ペレットのベッドを収容することができ、流体がペレットのベッドを下向きの方向に通過できる交換バスケット(下降流バスケット)を提供する。この交換バスケット内の流体流れの方向が下向きなので、この下向きの流れはベッドが流動化するのを防止し、亜鉛ペレットの欠けを最小限にすることができる。実施形態例は、バスケット内にペレットを供給する方法も提供する。実施形態例は、このバスケットを使用するシステムも提供する。
【0006】
実施形態例によれば、下降流バスケットは、上側表面部分と下側表面部分を有し、上側表面部分近くに少なくとも1つの穴を含む少なくとも1つの垂直壁を含むことができる。実施形態例によるこの下降流バスケットは、少なくとも1つの垂直壁の下側表面部分に取り付けられる剛体の底部も含むことができ、この底部と少なくとも1つの垂直壁はバスケットの内部空間を取り囲む。実施形態例によれば、下降流バスケットは、下降流バスケットの底部の上方の、バスケットの内部空間内に穴の開いた平板も含むことができ、この穴の開いた平板と底部は、ペレットを出る流体が流れ込むことができるプレナムを画成することができる。実施形態例によれば、下降流バスケットは、下降流バスケットを貫通してプレナムから上に延びる中央パイプも含むことができる。
【0007】
実施形態例によれば、システムは圧力容器および上記で説明した下降流バスケットを含むことができ、この下降流バスケットは圧力容器の内側に配置される。実施形態例によれば、圧力容器は、段付きフランジであってもよい頂部フランジを含むことができる。実施形態例によれば、下降流バスケットの頂部は、段付きフランジの段付き部分と接触するように構成することができる。
【0008】
実施形態例によれば、ペレットを上記で説明した下降流バスケット内に装荷する方法は、バスケットの中央パイプを閉鎖するステップと、この閉鎖された中央パイプの周りにペレットを注ぎ、バスケットの内部空間を満たすためにバスケット内に入れるステップとを含むことができる。実施形態例によれば、この中央パイプは、工具で閉鎖することができ、この工具はペレットをバスケット内に案内するように構成されるじょうごを含むことができる。
【0009】
実施形態例は、添付の図面を参照して行われる以下の詳細な説明からより明瞭に理解されるであろう。図3A〜3D、4A〜4D、6、および7は、本明細書で説明される非限定の、実施形態例を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】亜鉛ペレットを保持するための従来型流れバスケットを含む従来型亜鉛給水システムの概略図である。
【図2】従来型亜鉛給水システムによって給水を流す方法を示す流れ図である。
【図3A】実施形態例による下降流バスケットの上面概略図である。
【図3B】図3Aに示す下降流バスケットの断面図である。
【図3C】図3Bに示す下降流バスケットの断面図である。
【図3D】図3Aに示すc−c’と図3Bに示すz−z’からの垂直壁の正面図である。
【図4A】実施形態例による下降流バスケット内の垂直壁内の網目のある穴の図である。
【図4B】実施形態例による下降流バスケット内の垂直壁内の網目のある穴の図である。
【図4C】実施形態例による下降流バスケット内の垂直壁内の網目のある穴の図である。
【図4D】実施形態例による下降流バスケット内の垂直壁内の開口穴の図である。
【図5】従来型流れバスケットを使用する従来型亜鉛給水システムを通る給水の流れパターンを示す図である。
【図6】実施形態例による下降流バスケットを使用する従来型亜鉛給水システムを通る給水の流れパターンを示す図である。
【図7】実施形態例による下降流バスケット内にペレットを再装荷する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に実施形態例を、実施形態例が示される添付の図面を参照してより詳細に説明する。しかしながら、本発明は異なる形態で実施することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されると見なすべきではない。そうではなく、これらの実施形態は、この開示が十分かつ完全であり、当業者に本発明の範囲全てを伝達するように提供される。図面では、構成部品のサイズは分かり易くするために誇張されている場合がある。
【0012】
ある要素または層が別の要素または層「の上にある(on)」、「に結合されている(connected to)」または、「に連結されている(coupled to)」と述べられるとき、それは直接的に他の要素または層、あるいは存在する場合には介在する要素または層の上にある、結合されている、または連結され得ることが理解されるであろう。一方、ある要素が他の要素または層「の直接上に(directly on)」、「に直接結合されている(directly connected to)」または、「に直接連結されている(directly coupled to)」と述べられるとき、介在する要素または層は全く存在しない。本明細書で使用されるとき、用語「および/または(and/or)」は、関連して記載される項目の1つまたは複数の任意または全ての組み合わせを含む。
【0013】
本明細書では第1の、第2の等の用語が様々な要素、構成部品、区域、層、および/または部分を説明するのに使用される場合があるが、これらの要素、構成部品、区域、層、および/または部分は、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素、構成部品、区域、層、および/または部分を別の要素、構成部品、区域、層、および/または部分から区別するためにのみ使用される。したがって、以下で論じる第1の要素、構成部品、区域、層、または部分は、実施形態例の教示から逸脱することなく第2の要素、構成部品、区域、層、または部分と呼ぶことができる。
【0014】
「下に(beneath)」、「下の(below)」、「下側の(lower)」、「上方の(above)」、「上側の(upper)」などの空間的に相対的な用語は、図に示すような別の(1つまたは複数の)要素または(1つまたは複数の)機構に対する1つの要素または機構の関係を説明するための記載を容易にするために、本明細書で使用する場合がある。この空間的に相対的な用語は、図に描かれた向きに加えて使用または動作での機器の異なる向きを包含することを意図していることは理解されるであろう。例えば、図内の機器が反転された場合、他の要素または機構の「下の(below)」または「下に(beneath)」と記載された要素は、そのとき他の要素または機構の「上方に(above)」向けられるであろう。したがって、例示的な用語「下の(below)」は、上方および下の両方の向きを包含することができる。この機器は、その他の向きに(90度回転したまたは他の向きに)向けることができ、本明細書で使用される空間的に相対的な記載語はそれに合わせて解釈することができる。
【0015】
本明細書に記載する実施形態は、理想的な概略図による平面図および/または横断面図を参照する。したがって、この図は製造技術および/または許容範囲に応じて改変することができる。したがって、実施形態例は図に示されるものに限定されず、製造方法に基づいて形成される構成における改変を含む。したがって、図に例示する区域は概略的な性質を有し、図に示す区域の形状は要素の特定の形状または区域を例示し、実施形態例を限定しない。
【0016】
次に実施形態例を、実施形態例を示す図3A〜3D、4A〜4D、6および7を参照してこの後より充分に説明する。しかしながら実施形態例は異なる形態で実施することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されると見なすべきではない。そうではなく、実施形態例は、この開示が十分かつ完全であり、当業者に実施形態例の範囲を充分に伝達するであろうように提供される。本明細書を通して同様な番号は同様な要素を指示する。
【0017】
実施形態例によるこの下降流バスケットは、底部110、および底部110に結合される少なくとも1つの垂直壁115を含むことができる。図3A〜3Cに示すように、垂直壁115は垂直に向いており、かつ内側半径Riおよび外側半径Roを有する円筒形状の壁であることができる。この垂直壁115は、上側表面部分105および下側表面部分160を含むことができる。垂直壁115の上側表面部分105は、フランジ106を含むことができる。図3A〜3Bに示すように、このフランジ106は、垂直壁115の外側半径Roと等しい内側半径と垂直壁115の外側半径Roより大きな外側半径Ro’とを有する比較的短い垂直に向いたかつ円筒形状のフランジであることができる。図3Aに示すように、頂部フランジ106の中心線と垂直壁115の中心線は一致することができる。さらに、図3Bに示すように、フランジ106の頂部は垂直壁115の頂部と一致することができる。
【0018】
下降流バスケットの底部110は、流体を垂直壁115に向け直すように様々な形態の形状にすることができる。図3Bを参照すると、下降流バスケットの底部110は、例えば円錐形状にすることができる。円錐形状の底部110の基部は、垂直壁115の底部と一致することができる垂直壁115の下側表面部分160に結合することができる。円錐形状の底部110の頂点は、下向きに向け、垂直壁115から離すことができ、かつこの頂点は、垂直壁115の中心線と一致させることができる。円錐形状の底部110の基部の外側半径は、実施形態例によれば、垂直壁115の外側半径Roと等しくすることができる。底部110の厚さは、垂直壁115の厚さと等しくすることができる。しかしながら、実施形態例はそれに限定されない。例えば、底部110の厚さは壁115の厚さより厚くすることができ、あるいは底部110の厚さは壁115の厚さより薄くすることができる。さらに、図3Bは円錐形状の底部を示すけれども、実施形態例はそれに限定されない。例えばこの底部は、半球、または楕円形または放物線の外形を有する幾何学的形状であることができ、あるいは平らであることができる。
【0019】
この垂直壁115は、垂直壁115の頂部の近くに穴120を含むことができる。この穴120は、例えば図3Dに示すように、円形の穴または長方形穴であることができ、垂直壁115の周囲周りに対称的に配置することができる。しかしながら、この穴120はこれらの形状に限定されない。この穴は、給水が垂直壁115の外側から下降流バスケット100の内側に通過できるように構成される。汚染物が下降流バスケット100に入るのを防止するために、網目(図示せず)を穴の上に設けることができる。この網目は、垂直壁115の内側および/または垂直壁115の外側のいずれかの上に設けることができる。代替としてこの穴は、網目が壁と一体であるように構築することができる。網目のある穴および開いた穴の例を図4A〜4Dに示す。
【0020】
実施形態例によれば、下降流バスケット100の内側に、亜鉛ペレット125を格納することができる。この亜鉛ペレットは、穴の開いた平板130によって垂直に支持し、垂直壁115によって水平に拘束することができる。穴の開いた平板を、下降流バスケット100の内側で底部110の上方に位置決めすることができる。この穴の開いた平板130は、平板の厚さが垂直方向で位置合わせされ、平板の中心が垂直壁115の中心と位置合わせされるように、環状平板として形成することができる。環状の穴の開いた平板130の外側半径は、垂直壁115の内側半径Riと等しいかまたはより小さくすることができる。この環状の穴の開いた平板の内側半径は、(後で論じる)排出パイプ145の外径と等しいかまたはより大きくすることができる。穴の開いた平板130と底部110の間の空間は、穴の開いた平板130と底部110の間のプレナム140を構成する。
【0021】
この穴の開いた平板130は、垂直壁115に取り付けかつ/または垂直壁115によって支持することができ、かつ/または垂直に向いた支持ブレース135によって支持することができる。この支持ブレース135は、下降流バスケットの垂直壁および/または底部110に取り付けることができ、かつ図3Cに示すよう下降流バスケットの中心の周りに対称的に配置することができる。図3Cは4つの対称的に配置されたブレース135を示すけれども、実施形態例はそれに限定されない。
【0022】
支持ブレースの底部は、下降流バスケット100の底部110によって支持することができ、底部110の輪郭に合致するように形成することができる。例えば、下降流バスケット100の底部110が円錐形状である場合は、支持ブレース135の底部は円錐の角度に合致するように角度を付けることができる。しかしながら、実施形態例はそれに限定されない。例えば、支持ブレース135の底部は、下降流バスケット100の底部110が曲線の外形を有する場合は、曲線の形状であることができる。図3Bに図示される支持ブレース135は中実に見えるが、この支持ブレースは流体が支持ブレース135の周りを流れる代わりに支持ブレース135を通過できるように、穴を含むことができる。
【0023】
実施形態例によれば、この下降流バスケットは、図3Bに示すように下降流バスケットを貫通してプレナム140から上に延びる中央パイプ145も含むことができる。この中央パイプ145の外側半径は、図3Cに示すように環状の穴の開いた平板130の内側半径と等しいかまたはより小さくすることができる。中央パイプ145は、単一のパイプであってもよい。代替ではこの中央パイプは、上側流れチューブ145aおよび下側流れチューブ145bから構成することができ、パイプインパイプ配置として一緒に保持することができる。
【0024】
中央パイプ145は、支持ブレース150によって支持することができる。支持ブレース150は、垂直壁115の内側表面に取り付けることができ、かつ中央パイプ145に取り付けることができる。支持ブレース150は、図3Aおよび3Bに示すようにパイプの周りに対称的に位置決めすることができる。中央パイプが下側流れチューブ145bおよび上側流れチューブ145aを含む場合は、この下側流れチューブは支持ブレース150によって支持することができる。フィルタ155を下降流バスケット100の頂部近くで中央パイプ内に配置することができる。追加のフィルタ(図示せず)を、中央パイプ145の底部近くに配置することもできる。
【0025】
図5は、従来型流れバスケットを使用する亜鉛給水システム内の給水の流れを説明する。図5に示すように、給水はパイプ15を通じて圧力容器10内に供給される。圧力容器10内への給水の流れF1は、圧力容器10に入った後であるが穴の開いた平板25bを通過する前に、パターンFC2へと広がり、変化することができる。給水のこの流れは、穴の開いた平板25bおよび亜鉛ペレット30のベッドを通過することができ、かつパイプ20を通って圧力容器を出ることができる。給水の流れが十分に少ない場合は、この亜鉛ペレットは定位置に留まることができ、水はペレット周りを流れることができる。しかしながら、この流れが十分に多い場合は、給水によってペレットに加えられる力はペレットを変位させ、互いに対して移動させる可能性がある。上記で説明したようにこの移動が、亜鉛ペレットを損傷させ粒子を原子炉に入らせ、それによって給水亜鉛制御に悪影響を与える可能性がある。
【0026】
図6は、実施形態例による下降流バスケットを使用する亜鉛給水システムを通る給水の流れを説明する。上記のように、給水は一端で圧力容器に供給することができるが、しかしながら実施形態例では、この流れは下降流バスケットの底部110によって下降流バスケットの垂直壁115の外側に向け直される(図6参照、F1は圧力容器内への給水の方向に対するものである、図6参照、FE2は下降流バスケットの底部110によって垂直壁115に向け直されている水の流れに対するものである)。給水は、下降流バスケットの垂直壁115の外側に沿って、下降流バスケットの頂部に向かって流れることができる(図6参照、FE3)。下降流バスケットの頂部の近くで、給水は垂直壁115内の穴120を通過し下降流バスケット100内に流れ込む(図6参照、FE4)。下降流バスケットの底部110のところで給水はプレナム140内に流れ込むことができ、それに応じて下降流バスケット内の給水は下向き方向に、亜鉛ペレット125のベッドを通り、穴の開いた平板130を通り、そしてプレナム140内に流れ込むことができる(図6参照、FE5)。プレナム内に入った後給水は、中央パイプ145の内側を上に流れることによって、下降流バスケットを出ることができる(図6参照、FE6およびFE7)。
【0027】
実施形態例によれば、下降流バスケット100内での給水の方向が下向きに向けられているので、給水の流れは亜鉛ペレット125を穴の開いた平板130および垂直壁115に押し付ける。それに応じて、亜鉛ペレット125に対する水の力はペレット125を圧縮し、それらの流動化を減少または防止する。
【0028】
従来型流れバスケットでは、亜鉛ペレットは圧力容器12のカバーを取り外し、亜鉛ペレット30を流れバスケット25内に直接注ぎ入れることによって流れバスケット内に配置することができる。しかしながら実施形態例によれば、圧力容器カバー12が取り外されるとき、下降流バスケット内の中央パイプ145が露出される可能性があるので、充填中ペレットが中央パイプ145に入らないように注意しなければならない。
【0029】
図7を参照すると、実施形態例によるペレットを下降流バスケット内に装荷する方法は、中央パイプ145を封鎖するための封鎖具200を設けることを含むことができる。実施形態例によれば、ペレットを下降流バスケット内に装荷する方法は、ペレットを封鎖された中央パイプ145の周りで下降流バスケット内に注ぎ込むことも含むことができる。実施形態例によれば、中央パイプを封鎖するために特殊な工具を使用することができる。この工具は、図7に示すようにペレットをバスケット内に案内するためのじょうご205を含むように構成することができる。
【0030】
実施形態例によれば、下降流バスケットの形態は従来型流れバスケットのものと少なくとも内部的に異なるが、下降流バスケットのサイズは、従来型流れバスケットのものと同じようにすることができる。したがって、実施形態例による下降流バスケットは、従来型亜鉛給水システム内の従来型流れバスケットと交換するように構成することができる。例えば、従来型流れバスケットとともに使用される圧力容器は、従来型流れバスケットが中で対合する段付きフランジを有する。実施形態例によるこの下降流バスケット100は、下降流バスケット105の上側表面部分が従来型圧力容器の段付きフランジと従来型流れバスケットと同じ方式で対合するように同様に構成することができる。したがって、この下降流バスケットは、既存システムを改良するために使用することができる。
【0031】
この下降流バスケットは、従来型流れバスケットのものと同じ材料、例えばステンレス鋼から作ることができる。しかしながら、この下降流バスケットは、ガラス、プラスチック、セラミック、金属、または複合材料などの多くの材料から作ることができる。
【0032】
実施形態例を、その実施形態例を参照して具体的に示しかつ説明してきたが、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細での様々な変更をそれに行うことができることを当業者は理解するであろう。
【符号の説明】
【0033】
5 給水システム
10 圧力容器
10a 圧力容器本体
10b 圧力容器フランジ
12 カバー
15 配管
20 配管
25 バスケット
25a 垂直壁
25b 穴の開いた平板底部
30 ペレット
100 バスケット
105 上側表面部分
106 フランジ
110 底部
115 垂直壁
120 穴
125 ペレット
130 穴の開いた平板
135 支持ブレース
140 プレナム
145 中央パイプ
145a 上側流れチューブ
145b 下側流れチューブ
150 支持ブレース
155 フィルタ
160 下側表面部分
200 封鎖具
205 じょうご

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスケット(100)であって、
上側表面部分(105)および下側表面部分(160)を有し、前記上側表面部分(105)の近くに少なくとも1つの1つの穴(120)を有する少なくとも1つの垂直壁(115)と、
底部(110)であって、前記少なくとも1つの垂直壁(115)の前記下側表面部分(160)に取り付けられ、前記底部(110)と前記少なくとも1つの垂直壁(115)が前記バスケット(100)の内部空間を取り囲む底部と、
前記底部(110)の上方の、前記バスケット(100)の内部空間内の穴の開いた平板(130)であって、前記穴の開いた平板(130)と前記底部(110)がペレットベッド(125)から流れ出る流体が中に流れ込むことができるプレナム(140)を画成する平板と、
前記バスケット(100)を貫通して前記プレナム(140)から上に延びる中央パイプ(145)とを備える、バスケット。
【請求項2】
前記少なくとも1つの垂直壁(115)の前記上側表面部分(105)がフランジ(106)を含む、請求項1記載のバスケット(100)。
【請求項3】
前記底部(110)が平ら、円錐または楕円形の外形を有する、請求項1記載のバスケット(100)。
【請求項4】
前記中央パイプ(145)が、前記中央パイプ(145)の頂部のところにフィルタ(155)を含む、請求項1記載のバスケット(100)。
【請求項5】
前記中央パイプ(145)が、前記中央パイプ(145)の底部のところにフィルタを含む、請求項1記載のバスケット(100)。
【請求項6】
前記中央パイプ(145)を支持するように構成され、前記少なくとも1つの垂直壁(115)の内側表面に取り付けられる少なくとも1つの支持ブレース(150)をさらに備える、請求項1記載のバスケット(100)。
【請求項7】
前記中央パイプ(145)が上側流れチューブ(145a)および下側流れチューブ(145b)を含む、請求項1記載のバスケット(100)。
【請求項8】
前記下側流れチューブ(145b)を支持するように構成され、前記少なくとも1つの垂直壁(115)の内側表面に取り付けられる少なくとも1つの支持ブレース(150)をさらに備える、請求項7記載のバスケット(100)。
【請求項9】
圧力容器(10)と、
前記圧力容器(10)の内側に配設されるバスケット(100)とを備え、前記バスケット(100)が
上側表面部分(105)および下側表面部分(160)を有し、前記上側表面部分(105)の近くに少なくとも1つの穴(120)を含む、少なくとも1つの垂直壁(115)、
前記少なくとも1つの垂直壁(115)の前記下側表面部分(160)に取り付けられる底部(110)であって、前記底部(110)と前記少なくとも1つの垂直壁(115)が前記バスケット(100)の内側空間を取り囲む底部、
前記底部(110)の上方の、かつ前記バスケット(100)の前記内部空間内の穴の開いた平板(130)であって、前記穴の開いた平板(130)と前記底部(110)が、ペレットベッド(125)から流れる流体が流れ込むことができるプレナム(140)を画成する平板、および
前記バスケット(100)を貫通して前記プレナム(140)から上に延びる中央パイプ(145)
を備えるバスケットとを備える、システム。
【請求項10】
前記バスケット(100)の前記中央パイプ(145)を封鎖するステップと、
ペレット(125)を前記中央パイプ(145)の周りに注ぎ、前記内部空間を満たすように前記バスケット(100)に注ぎ入れるステップとを含む、請求項1記載のバスケット(100)内にペレット(125)を装荷する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−78601(P2010−78601A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215221(P2009−215221)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(508177046)ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナージー・アメリカズ・エルエルシー (101)
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC