説明

人体の発汗を利用した身体への遠赤外線放射剤兼ミネラル補充剤

【課題】繰り返し使えるが高価な燃料注入式カイロ、安価だが使用時間や使用環境に制限がある使い捨てカイロ、使う手間がかかり使用時間も8時間程度でやけどの心配のあるお湯注入式の湯たんぽ、安眠・休息・健康を保ちつつ使用者に本当にあったものが探しにくい枕、このような現状の中、それらが不要になった時には、ゴミとしてしか処分されていなかった。
【解決手段】人や植物に有用な自然物を利用してカイロ・湯たんぽ・枕を作ることで、人体の発熱や発汗を利用して、長期間使えて使用部位や環境が自由で使用後肥料となるカイロと、手間なく長期間使えて安全な使用後肥料となる湯たんぽと、使用者に対応した形に変化し継続して使用することで安眠を助け、体のコリをほぐして、使用後には肥料となる枕としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、人体に有益な自然物を人体の発汗を利用して発熱させ、そのもつミネラル分や遠赤外線を人に有用な形であるカイロや湯たんぽや枕として用いることに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカイロは、安価で40℃以上の持続時間が2時間〜24時間とその使用目的や使用場面で使用者の好みで選択可能な多種多様の「使い捨てカイロ」が主流であり、高価で繰り返し使える「燃料注入式のカイロ」も出回っている。
また、湯たんぽは、50℃〜60℃のお湯を容器の半分程度入れて使用する昔ながらの湯たんぽが現在でも使用され、手軽に電子レンジで加熱して使用できる湯たんぽも最近注目されている。カイロ同様、使用部位によって、品数が多い。
さらに、枕はその素材や中身や使用目的や使用者によって、それぞれ値段も異なり、選ぶのに苫労するほど様々な枕が今も開発され、販売され続けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−220004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、以上の技術によれば、「使い捨てカイロ」は安価ではあるが、第一に使用時間が限られる。(2時間〜24時間)第二にその持続温度が人肌より高い50℃前後のため、個人差はあるが低温やけどを引き起こす恐れがある。第三に低温やけどを回避するために、使用環境に制限がある。(就寝時使用不可・こたつや布団の中での使用不可・電気カーペットでの使用不可・ストーブや暖房器具前での使用不可・肌に直接あてない)第四に「燃料注入式カイロ」は、繰り返し使用できるタイプのものであるが、本体および付属品や燃料代が高価である。
【0005】
また、湯たんぽにおいても、第一にほとんどの湯たんぽでは、使うたびごとにお湯を入れたり、抜いたりする手間がかかる。第二にその使用有効時間も、電動式湯たんぽでなければ、最大8時間ほどである。第三にその使用温度の調節が困難なため、人肌に直接触れるとやけどをする恐れがある。第四に栓の不具合や劣化によって、中のお湯が漏れ出て寝具を濡らしたり、やけどをする恐れがある。
【0006】
加えて、枕では、第一に中身の内容物や枕の形状が千差万別のため、それぞれの人に本当にふさわしい枕というものが、探しにくい。第二に自分に合っていない枕を使用することにより、かえって心身のリフレッシュ効果が得られず、体の疲労がとれない場合がある。第三に従来の枕では、衛生状態によってはダニやしらみの害を助長する可能性がある。
そこで、この発明は、使用期間が長く、繰り返し使えて、低温やけどのおそれもなく、使用環境の制限もなく、使用者の好みの部位に直接触れても使える、ゴミにならないカイロと、使う手間なく、長期間使えて、電力も使用せず、やけどの心配もない、使用後は肥料となる湯たんぽと、使用者の頭の形にあった形に変化して、使い続けることで安眠を助け、体のコリをほぐしていく、使用後に肥料として使用できる枕を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するためにこの第一発明は、インスタントコーヒー・ガーリックのいずれかもしくは複数と、カキ殻細粒・その他の貝殻細粒・カニ殻細粒・サンゴ細粒・もみ殻・もみ殻細粒・木炭細粒・ヤシ殻灰・木灰・もみ殻やわら等の有機物燃焼灰のいずれかもしくは複数とを攪拌し、それらの混合物を不織布の袋に入れてカイロや湯たんぽのように用いたり、さらにこの固体を網や布で包みこんで枕として用いることを特徴とする人体の発汗を利用した身体への遠赤外線放射剤兼ミネラル補充剤である。
【発明の効果】
【0008】
第一発明によれば、インスタントコーヒー・ガーリックのいずれかもしくは複数と、カキ殻細粒・その他の貝殻細粒・カニ殻細粒・サンゴ細粒・もみ殻・もみ殻細粒・木炭細粒・ヤシ殻灰・木灰・もみ殻やわら等の有機物燃焼灰のいずれかもしくは複数とを攪拌し、それらの混合物を不織布の袋に入れてカイロとすることで、直接肌の上や下着や腹巻きやサポーターやスカーフの下に身につけて使用することができる。また、人の発汗作用により不織布の中の人に無害な自然物の反応が継続していき、人体や植物に有用なミネラル分の空中への飛散や反応熱の遠赤外線作用が高まり、1カ月以上の長期間継続して人体を体の芯から温めて、低温やけどの心配がない。使い終わったカイロは、そのまま水に沈めて、できた溶液を植物に葉面散布剤としてかけたり、不織布から中身を取り出して、植物の根元の土にまいたり置いたりすると、肥料としてその植物の生長を助ける。
【0009】
また、第一発明の混合物を不織布の袋に入れて湯たんぽとすることで、眠り始めた人の発汗によりその不織布の中の自然物の反応が開始・継続されて、眠り続けるとともにだんだんミネラル分と反応熱による遠赤外線が飛散して、やけどもなく、ランニングコストと手間もかけないで、人体や寝具を温める。起床すると自然物の反応はおさまるので、1年以上の長期間繰り返し使用でき、使用後は、そのまま水に沈めてできた溶液を植物にかけたり、不織布の中の自然物を植物の根元の土に置いたり、ばらまいて使用することで、植物に有効な自然物の栄養素がその植物の生長を助ける。
【0010】
さらに、第一発明の混合物を不織布の袋に入れ、さらに網や布で包みこんで枕として用いることで、そのもつ芳香と、だんだん使用者の頭の形にへこんで硬く変化していく枕の形状と、中の自然物が反応して放出する自然物由来のミネラル分と反応熱による遠赤外線が人体に作用して、人の神経が集中する首や頭に負担とならない枕となり、その枕を使い続けることで、1年以上使用者の神経を和らげ、体のコリをほぐしていく枕となる。効果が薄れた枕は、まいた不織布や布を取り除いて、水に沈めて葉面散布剤をとってそれを植物にかけたり、植物の根元の土に中の自然物を置いたり、ばらまいたりすることで、肥料として植物の生長を助ける。
【0011】
インスタントコーヒーおよびガーリックは、酸性物質である。カキ殻細粒・その他の貝殻細粒・カニ殻細粒・サンゴ細粒・もみ殻・もみ殻細粒・木炭細粒・ヤシ殻灰・木灰・もみ殻やわら等の有機物燃焼灰はアルカリ性物質である。インスタントコーヒーに含まれるクロロゲン酸を含んだ酸が、人体の発熱や発汗をきっかけとして他の配合物に含まれるカルシウムやミネラル分を分解し、働きかけ、空気中にミネラル分や遠赤外線を放出していく。この作用は、カイロでは人体や衣服に、湯たんぽでは人体や寝具に、枕では首や頭などの人体に接触し続けることによって、長期間継続していく。放出されたミネラル分と遠赤外線は、人体に吸収されて有効に働く。
【0012】
すなわち、カイロであれば、カイロと接触している部位の血行を良くし、新陳代謝を促進し、体全体を内部から活性化させ、放射性物質の体内への吸収を防ぎ、体内の不要物を排除していく働きである。また、湯たんぽであれば、使用者が敷布団と掛け布団の間に自分の体と同じように湯たんぽを置くことで、眠るときには無反応の湯たんぽが、その温められた空気と人体の発熱や発汗で徐々に反応し始め、朝起きる頃には体中がぽかぽかになって体の芯から温まり、使用者の体の疲れをとり、体の再生・リフレッシュ効果を助ける。さらに、枕であれば、首から頭にかけて神経の集中する部位に使用することで、カイロと同様に首や頭の血行を良くし、新陳代謝を促進し、放出され続けるミネラル分や遠赤外線が口や鼻からも臭気として吸収される相乗効果で、体内に放射性物質や不要物が侵入することを防ぎ、体内の不要物を排除し続け、結果的に体の神経が和らぎ、硬く血行が悪くなった首や肩等の体のコリが解消していく。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施形態を示す断面図である。
【図3】この発明の一実施形態を示す断面図である。
【図4】従来技術を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の一実施形態を、図1に示す。
酸性のA(インスタントコーヒー粉末)10kgと強アルカリ性のB(カキ殻粉末)10kgと強アルカリ性のC(ヤシ殻灰)10kgを攪拌する。D(袋状にした不織布)にE(インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物)を50〜60g入れ、その袋の口を折り曲げ、ミシンを使い縫合し、中のE(インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物)がこぼれないようにする。このようにしてできたF(カイロ)は、E(インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物)由来の独特の芳香を放つ。F(カイロ)から微細なE(インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物)の粉体が漏れ出てしまうのと、E(インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物)の状態を平静に保つため、G(チャック付きのビニール袋)に一枚ずつ空気を抜いて密封する。これが図1の状態である。
【0015】
このF(カイロ)は、使用する時に使用者がG(チャック付きのビニール袋)から取り出して、使用者の好みの大きさに折りたたみ、布やタオルを当ててから、おなかや背中や体の痛い部分や血のめぐりが悪い部分に使用する。布やタオルでF(カイロ)を包むのは、人の発熱や発汗によって酸アルカリの反応を起こす際に発汗が多いと、中のE(インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物)がD(袋状にした不織布)の外に溶け出して使用部位の皮膚や上部の衣服や腹巻きやサポーターやスカーフ等を着色する恐れがあるからである。
【0016】
この発明の一実施形態を、図2に示す。
強アルカリ性のH(つぶ状カキ殻)40kgとI(食酢)1.2lをよく混ぜ合わせ、のちに酸性のA(インスタントコーヒー粉末)5kgを加えてさらに攪拌する。ここでI(食酢)を加えるのは、H(つぶ状カキ殻)とA(インスタントコーヒー)が絡まり混ざり合うことを促進するためであり、水分であれば普通の水でも良い。できたJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)は、I(食酢)の水分が少ないほどねっとりと固まって粘着性の高い固体が多数できる。これを、D(袋状にした不織布)に900g入れ、その袋の口を折り曲げ、ミシンを使い縫合し、中のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)がD(袋状にした不織布)から出ないようにする。このようにしてできたのが、K(湯たんぽ)である。K(湯たんぽ)は、G(チャック付きのビニール袋)に一個ずつ空気を抜いて密封する。これが図2の状態である。
【0017】
このK(湯たんぽ)は、使用する時に使用者がG(チャック付きのビニール袋)から取り出して、中身のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)がD(袋状にした不織布)に均一に広がるように揺すりながら、広げたタオルの上にそっと置く。K(湯たんぽ)は必ずタオルで包んでから使用する。タオルでK(湯たんぽ)を包むのは、人の発熱や発汗によって酸アルカリの反応を起こす際に発汗が多いと、中のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)がD(袋状にした不織布)の外に溶け出して寝具やパジャマ等を着色する恐れがあるからである。このK(湯たんぽ)は、中身のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)由来の個性的な芳香を放つ。このK(湯たんぽ)は夜寝るときに、使用者が敷布団と掛け布団の間に自分の体と同じように湯たんぽを置いて使用する。このK(湯たんぽ)としての機能を継続させるためには、K(湯たんぽ)を水洗い・洗濯することは、厳禁である。
【0018】
この発明の一実施形態を、図3に示す。
強アルカリ性のH(つぶ状カキ殻)40kgとI(食酢)1.2lをよく混ぜ合わせ、のちに酸性のA(インスタントコーヒー粉末)5kgを加えてさらに攪拌する。ここでI(食酢)を加えるのは、H(つぶ状カキ殻)とA(インスタントコーヒー)が絡まり混ざり合うことを促すためであり、水分であれば普通の水でも代用できる。できたJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)は、I(食酢)の水分が少ないほどねっとりと固まって粘着性の高い固体の集まりとなる。これを、D(袋状にした不織布)に1.8〜2kg入れ、その袋の口をN(ひも)できつく縛り、中のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)がD(袋状にした不織布)から出ないようにする。そして、この固体をさらにL(ポリエステル製の網)でまいて包み、一番最後にM(布)でぐるぐると包み巻きして、M(布)の両端をN(ひも)で強く縛る。このようにしてできたのが、P(枕)である。P(枕)は、O(ビニール袋)に一個ずつ空気を抜いて入れ、袋の口を圧着して密封する。これが図3の状態である。
【0019】
このP(枕)は、使用を開始する時に使用者がG(チャック付きのビニール袋)から取り出して通常の枕と同じように敷布団または寝転んだところの上に置き、使用者の首から頭の部分をこのP(枕)にあてて使用する。使用する時間は、うたた寝の2〜3分でも、ごろ寝の30分でも、夜の睡眠中継続してでも良い。毎日使い続けていくことで、このP(枕)は、使用者の頭の形や首の形状と一致した、まるで鋳型のようにしっくりとくる枕に変化する。それは、O(ビニール袋)からこのP(枕)を開封した時点から、P(枕)の中身のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)の中の液体成分が空気中に蒸発し、H(つぶ状カキ殻)とA(インスタントコーヒー粉末)の結合が強まるためで、このP(枕)を枕として首から頭の部分を当てて使用しなければ、どんどん中身の固化は進み、使用者の首や頭の形に合った枕にはならない。最終的には、枕として使用しても使用しなくてもこのP(枕)は、石のように硬い物体になる。
【0020】
加えて、このP(枕)は、中身のJ(つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物)由来の個性的な芳香を放つ。それは、使い始めが一番強烈で、徐々にその芳香は薄まっていく。この芳香は、インスタントコーヒーの香りが強いものであるが、もしこのにおいが気になる場合には、使用者が使わない時に天日干しすると、早くにおいが薄れてゆく。また、このP(枕)は、以上のような特色と機能を維持するために、水洗い・洗濯は厳禁である。
【実施形態の効果】
【0021】
この実施形態によれば、図1のようにカイロとして用いると、直接肌の上や下着や腹巻きやサポーターやスカーフの下に身につけて使用することができる。また、24時間身につけていても、低温やけどをすることもなく、適度な暖かさを1ヵ月以上保つ。さらに、このカイロを身につけて寝ても、こたつや布団の中にいても、電気カーペットの上にいても、ストーブや暖房器具の前にいても、カイロが高温化する心配はなく、どこででも使用可能である。このカイロの人体への効果は、それと接触している部位の血行を良くし、新陳代謝を促進し、体全体を内部から活性化させ、放射性物質の体内への吸収を防ぎ、体内の不要物を排除していく働きをすることである。
【0022】
人体の発熱と発汗によってカイロの中の人や植物に有益な自然物の酸アルカリ反応が始まり、インスタントコーヒーに含まれるクロロゲン酸を含んだ酸が、他の配合物に含まれるカルシウムやミネラル分を分解し、働きかけ、空気中にミネラル分や遠赤外線と反応熱を放出していくために、反応熱で接触部位が外側から温められるだけでなく、空気中に放出されたミネラル分と遠赤外線を人体が吸収することで、接触部位の内側から血行を良くし新陳代謝を促進し体の芯からも温められる結果となる。最初はサラサラだったカイロの内容物も、人体の発熱と発汗によって反応が進むと固まってくる。中身が固まった後もカイロの効果は変化することなく、持続される。
【0023】
このカイロをおなかと背中に巻き付けて使用すると、特に上記のような使用効果が高い。おなかを温めることで、おなかの中の腸内細菌が活性化し、血の巡りが良くなり体内の老廃物や不要物が排出されることで、使用者自身の体が活性化していくためである。腸内細菌の活動が活発であるので、当然便通もよく、良好な便が排出される。血の巡りが良くなっていくことで、冷え症や神経痛や関節痛の症状は改善し、動きやすい体となる。このおなかと背中に巻き付けて使用する方法は、特に寒くなる頃から暖かくなり始めるまでの時期(晩秋〜初春)に、最適である。使い終わったカイロは、そのまま水に沈めて、できた溶液を植物に葉面散布剤としてかけたり、不織布から中身を取り出して、植物の根元の土にまいたり置いたりすると、肥料としてその植物の生長を助ける。
【0024】
この実施形態によれば、図2のように湯たんぽとして用いると、お湯入れやお湯だしの手間がなく、電力やその他の経費をかけずに1年以上継続して使用でき、やけどの危険性もなく、一晩かけて使用者の体を芯から温め、疲労回復や体の再生や心身のリフレッシュを助ける効果がある。
【0025】
この湯たんぽは、触ってもあまり温かいと感じることはできない、従来の熱発散型の湯たんぽとは全く違う、新しいタイプの湯たんぽである。この湯たんぽは、図3の枕と同じように、ビニール袋から出すと、中身の混合物の液体成分である食酢が蒸発すると同時に、使用直後からインスタントコーヒーに含まれるクロロゲン酸を含んだ酸が、他の配合物に含まれるカルシウムやミネラル分を分解し、働きかけ、空気中にミネラル分や遠赤外線と反応熱を放出していく酸アルカリ反応が始まり、湯たんぽの中身は水分の蒸発と酸アルカリ反応によって、だんだん石のように固まっていく。この湯たんぽは、眠り始めた人の発汗によりその不織布の中の人や植物に有益な自然物の反応が開始・継続されて、眠り続けるとともにだんだんミネラル分と遠赤外線が飛散し続けることで、人体に有用な効果を与える仕組みになっている。
【0026】
この湯たんぽを入れたお布団の中は、放出された自然物由来のミネラル分と遠赤外線が充満していき、それは人体に次々と吸収されていく。
吸収された遠赤外線は、人体内部で熱に変わり、細胞の活動を活発化させ、細胞内の有害物質や脂肪を排出する手助けをし、血行を良くし、体全体の新陳代謝を促進するはたらきをする。また、放出されたミネラル分は、人体が放射性物質を必要な栄養素(ミネラル)だと誤認して取り込む害を防ぎ、人体を保護する防護服のような役目をすると同時に、体内に吸収されて、身体機能の維持と向上に有効に活用される。そのため、この湯たんぽを使用して眠った後は、体中がぽかぽかとして芯から温かく、体の疲れがとれて、体が再生しリフレッシュした感じで、目覚めることができる。使い終わった湯たんぽは、そのまま水に沈めてできた溶液を植物にかけたり、不織布の中の自然物を植物の根元の土に置いたり、ばらまいて使用することで、植物に有効な自然物の栄養素がその植物の生長を助ける。
【0027】
この実施形態によれば、図3のように枕として用いると、この枕がもつ芳香と、だんだん使用者の頭の形にへこんで硬く変化していく枕の形状と、中の自然物が反応して放出する自然物由来のミネラル分と遠赤外線が人体に作用して、人の神経が集中する首や頭に負担とならない枕となり、その枕を使い続けることで、1年以上使用者の神経を和らげ、体のコリをほぐしていく枕となる。
【0028】
言いかえると、この枕を首から頭にかけて神経の集中する部位に使用することで、カイロと同様に首や頭の血行を良くし、新陳代謝を促進し、放出され続けるミネラル分や遠赤外線が口や鼻からも臭気として吸収される相乗効果で、体内に放射性物質や不要物が侵入することを防ぎ、体内の不要物を排除し続け、結果的に体の神経が和らぎ、硬く血行が悪くなった首や肩等の体のコリが解消していくのである。この枕を用いて体を休めたり眠ると、短時間であっても深く眠った満足感が残り、体のコリがほぐれて、心身ともに休まり、質の良い眠りが維持でき、気持ちの良い目覚めを迎えることができる。
【0029】
そして、この枕は、カイロと湯たんぽの特性を併せ持っている点が特徴的である。
首や頭の枕と接する部分の発熱と発汗によって人や植物に有益な自然物の酸アルカリ反応が始まり、インスタントコーヒーに含まれるクロロゲン酸を含んだ酸が、他の配合物に含まれるカルシウムやミネラル分を分解し、働きかけ、空気中にミネラル分や遠赤外線と反応熱を放出していくために、反応熱で接触部位が外側から温められるだけでなく、空気中に放出されたミネラル分と遠赤外線を人体が吸収することで、接触部位の内側から血行を良くし新陳代謝を促進し体の芯からも温められる。この特性は、カイロと同じである。
【0030】
加えて、この内容物の反応により、カイロより多量のミネラル分や遠赤外線が空気中に飛散して、高濃度ミネラル層・高遠赤外線放射層が人体の特に大切な部分である首から頭の布団から出ている部分にかけて形成され、それらが空気中の有害物質や放射性物質を寄せ付けない防護服の役割を果たすとともに、人体に吸収されて有効に利用されていく。この特性は、湯たんぽと同じである。
カイロは体の内部により直接働き、湯たんぽは体の外側からより強く人体を保護するのである。
【0031】
この枕を使用する時、通常流通している枕との違いに誰もが驚く。それは、においと硬さの面で今までの枕の概念に入らないからである。しかし、その個性的な芳香も硬さもこの枕においては、人体に有益に働くための重要な構成要素となっている。その個性的な芳香は、においの成分としてもミネラル分が放出され続けていることを意味する。その硬さは、ツボ押し効果もありコリをほぐしていくためにちょうどいい塩梅の形状として生かされる硬さであり、後に石のように硬くなってからは人の首と頭をしっかり支える支点となる。
【0032】
体に痛いところや病気のある人ほど、この枕を使用すると痛がるが、それを我慢して、毎日少しの時間であっても使い続けることで、枕はその人に合った形に形作られ完成し、その効果も継続して使用者の痛みを軽減したり、その病気の改善の兆しを感じさせたりする。効果が薄れた枕は、まいた不織布や網や布を取り除いて、水に沈めて葉面散布剤をとってそれを植物にかけたり、植物の根元の土に中の自然物を置いたり、ばらまいたりすることで、肥料として植物の生長を助ける。
【他の実施形態】
【0033】
図1の実施形態では、カイロとして、図2の実施形態では、湯たんぽとして、図3の実施形態では、枕として使用したが、他の実施形態では、インスタントコーヒー・ガーリックのいずれかもしくは複数と、カキ殻細粒・その他の貝殻細粒・カニ殻細粒・サンゴ細粒・もみ殻・もみ殻細粒・木炭細粒・ヤシ殻灰・木灰・もみ殻やわら等の有機物燃焼灰のいずれかもしくは複数とを攪拌してできた混合物を、そのまま湿布に配合したり、そのままジェル状の塗り薬に混ぜたり、アルコールや液体にそれらの成分を抽出した溶液を湿布に配合したりジェル状の塗り薬に使用するものでも良い。また、布団やシーツを製造する際にそれらの混合物あるいはカイロや湯たんぽを、内臓もしくははめ込むものでも良い。
【符号の説明】
【0034】
A インスタントコーヒー粉末
B カキ殻粉末
C ヤシ殻灰
D 袋状にした不織布
E インスタントコーヒー粉末とカキ殻粉末とヤシ殻灰の混合物
F カイロ
G チャック付きのビニール袋
【0035】
H つぶ状カキ殻
I 食酢
J つぶ状カキ殻とインスタントコーヒー粉末と食酢の混合物
K 湯たんぽ
L ポリエステル製の網
M 布
N ひも
O ビニール袋
【0036】
P 枕
Q パーミキュライト
R 鉄粉
S 活性炭
T 塩類
U 水
V 不織布をコーティングしてあるビニール袋
W ビニール袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インスタントコーヒー・ガーリックのいずれかもしくは複数と、カキ殻細粒・その他の貝殻細粒・カニ殻細粒・サンゴ細粒・もみ殻・もみ殻細粒・木炭細粒・ヤシ殻灰・木灰・もみ殻やわら等の有機物燃焼灰のいずれかもしくは複数とを攪拌し、それらの混合物を不織布の袋に入れてカイロや湯たんぽのように用いたり、さらにこの固体を網や布で包みこんで枕として用いることを特徴とする人体の発汗を利用した身体への遠赤外線放射剤兼ミネラル補充剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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