説明

人工栽培された観賞用植物の洗浄方法

【課題】観賞用植物を電解水により洗浄して、その残留農薬を除去し、或いは殺菌を行い、以って、安全な状態で提供できるようにする。
【解決手段】人工栽培された観賞用植物の洗浄方法であって、所定量のpH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を準備し、噴霧手段により前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を観賞用植物に噴霧し、その後に水道水によるリンス洗浄を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工栽培された観賞用植物の洗浄方法に関し、詳しくは、観葉植物を含む観賞用植物、例えば、バラの花、に付着した残留農薬の除去、或いは殺菌を図る洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、収穫した植物、特に、食品、薬材となり得る植物は、その安全性に対する意識が高まって久しい。特に、残留農薬或いは食中毒菌による人体への影響が問題となっている。
また、人工栽培(自生植物ではなく、人工肥料或いは農薬投与による育成)による観葉植物についても、これを病院、ホテル、オフィス、飲食店等に設置鑑賞する場合に、単に水洗されただけでは、投与された農薬が微量に残留しており、これが揮散して入院患者や来院者に対して悪影響を及ぼす等の問題が議論され始めている。勿論、企業室内に設置する場合にも同様であって、そこに長期間身を置く従業員は勿論、来訪者に対しても悪影響を及ぼす。尚、本発明においては、大気汚染、間接的環境汚染も問題とし、自生植物もこれを採取し、観賞用植物として用いる場合には、これを人工栽培したものの範疇に入るものとする。
【0003】
こうした問題を解消する一つの方法は、従前のように、水の洗浄だけでなく、洗剤、アルコール等を用いて植物を出来るだけ丁寧に洗浄することである。
しかし、こうした従前の洗浄方法は、一般食品となる植物に対しては、問題はないが、鑑賞目的の植物に対しては、その変色、損傷が問題となって、有効な手段とは言えない。
【0004】
最近、バラやランの花の用途が拡大している。従前のように、鉢植えのまま園芸鑑賞用として、或いは摘み取って(採取)、生け花として用いるだけでなく、採取したバラの花を大量に風呂に浮かべたバラ風呂、更には、バラは勿論、ラン等を西洋料理、会席料理、ケーキ等において花(花びら)を使用するなどして鑑賞用のみならず食用としても用いることも行われている。
【0005】
上述したバラの花を多目的に使用する方法について、食品衛生上の明確な基準が確定されておらず、一般に無秩序に実施されているが、将来、必ず問題視されることは明らかであり、バラ風呂にあっては、バラの育成に使用した残留農薬が溶け出して、入浴者の健康上の問題となる虞があると供に食品として供せられる場合には食中毒菌の残留と併せて問題となることが明らかである。
【0006】
ところで、これまで、切り花の鮮度を保持する方法として、強酸性水又は強アルカリ水に活けることは行われていたが、残留農薬の除去や滅菌目的で花を洗浄しようとすることは全く行われていなかった。また、観葉植物について言えば、単に水洗を行う程度であった。
こうした従来技術としては、次のものが挙げられる。
【特許文献1】特開2005−8542。
【特許文献2】特平2000−109401。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者は、観葉植物を含む観賞用植物について、残留農薬(例えば、有機リン化合物、有機塩素系、カーバメート系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、生物農薬:スピノサド、エマメクチン安息香酸等)或いは食中毒菌(例えば、MRSAなどの感染病原菌、サルモネラ菌、病原性大腸菌)に対する安全性を確保する有効な手段を模索していたものである。
特に、バラ等の鑑賞を兼ねた食用或いは入浴用に供するためには、洗浄によって残留農薬が除去でき、滅菌を行うことができるだけでなく、バラ等の花が変質しないようにすることが求められる。
また、鉢植えのまま観葉植物をオフィスや病院に設置する場合にも、残留農薬の揮散に伴う入院患者、来院者、従業員に対する健康問題が解消されねばならない。
【0008】
本発明は、かかる問題に鑑み、人工栽培された観賞用植物の残留農薬を除去し、また、バラの花等の花を変質させることがないように洗浄して残留農薬を除去し、或いは殺菌を行い、以って、観賞用植物を設置することに伴う環境汚染を防止し、或いは入浴用乃至食用として安全な花を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる人工栽培された観賞用植物の洗浄方法は、請求項1に記載の通り、
所定量のpH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を準備し、
噴霧手段により前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を観賞用植物に噴霧し、
その後に水道水によるリンス洗浄を行う、
という手段を講じたものである。
尚、本発明に言う観賞用植物とは、観葉植物を含むもので、農薬、肥料などを投与されて人工栽培(自生ではないもの。但し、自生の場合でも環境汚染が考えられるので、観賞用として供されるものは含まれる)されたものを言う。
【0010】
本発明にかかる人工栽培された観賞用植物の洗浄方法は、請求項3に記載の通り、
人工栽培された観賞用植物の洗浄方法であって、
pH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を準備し、
これらの強酸性電解水又は強アルカリ性電解水の何れか一方による洗浄を先行して行い、
その後に水道水によるリンス洗浄を行い、
次いで、他方の前記強酸性電解水又は前記強アルカリ性電解水による洗浄を行い、
しかる後に再度水道水によるリンス洗浄を行って乾燥させることを特徴とする、
という手段を講じたものである。
尚、本発明に言う観賞用植物とは、観葉植物を含むもので、農薬、肥料などを付与されて人工栽培(自生ではないもの。但し、自生の場合でも環境汚染が考えられるので、観賞用として供されるものは含まれる)されたものを言う。
【0011】
本発明にかかる人工栽培された観賞用植物の洗浄方法は、請求項4に記載の通り、
pH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を水槽に準備し、
観賞用植物として採取したバラの花の茎部を把持して前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水に浸漬して洗浄し、
しかる後にバラの花を乾燥させる、
という手段を講じたものである。
尚、本発明にいうバラとは、1200種以上ある品種の全てが対象となるが、特に、バラ風呂として使用可能なもの、花弁を食用に出来るものが含まれる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1の発明によれば、強酸性電解水を用いた場合には、その殺菌作用によって、観賞用植物に付着或いは寄生している害虫、食中毒菌(MRSAなどの感染病原菌、サルモネラ菌、病原性大腸菌等)を殺菌でき、又、強アルカリ性電解水を用いたときには、その油質やタンパク質などの有機物に対する分解作用(殺菌作用も併せ持つ)から、残留農薬(例えば、有機リン化合物の例えば、ジメチル−2,2−ジクロルビニルフォスフェートを加水分解させ無機化し、激減させる)の分解除去が期待でき、安全な観賞用植物を、病院、オフィス等に提供し、或いは、花を入浴用として用いたり、食用として供することができる。
このように、強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を観賞用植物の農薬除去用として用いることは本発明の特徴である。
【0013】
本発明の請求項3の発明によれば、強酸性電解水による殺菌作用によって、観賞用植物に付着或いは寄生している害虫、食中毒菌を殺菌でき、且つ、強アルカリ性電解水によって残留農薬の分解除去も同時にでき、上述したように安全な観賞用植物を提供できながら、しかも、水道水によるリンスによって、観賞用植物に対する強酸性電解水及び強アルカリ性電解水が残留することがなく、花等に対して変色を来たす虞がなく、観賞用としての価値を落とさないものである。
【0014】
本発明の請求項4の発明によれば、強酸性電解水を用いた場合には、その次亜鉛素酸の殺菌作用によって、バラの花に付着或いは寄生している害虫、食中毒菌(MRSAなどの感染病原菌、サルモネラ菌、病原性大腸菌等)を殺菌でき、又、強アルカリ性電解水を用いたときには、その油質やタンパク質などの有機物に対する分解作用から、バラに残留する農薬の分解除去が期待でき(殺菌作用も併せ持つ)、洗浄したバラを入浴用として用いることが出来、或いは、食用として安全に供することができる。
これまでは、バラの花を薬剤等で洗浄すれば、花そのものが当然に変質(変色或いは損傷)するであろうとの当業者間での先入観があり、これまでには全く試みられていなかったものである。
また、洗浄は、バラの花を強酸性電解水に浸漬して濯ぎ動作で行うだけであるので、花を損傷する虞もなく、又、実験の結果、変色することもなかった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は次のように実施されるのが好ましい。
先ず、請求項2に記載の通り、上記噴霧された前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を回収し、これを前記噴霧手段に供給して再度観賞用植物に噴霧し、所定の観賞用植物に対して使用した後に新たな所定量の強酸性電解水又は強アルカリ性電解水に取り替えるのが好ましい。
この方法により、強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を効率的に使用することができる。即ち、一回散布しただけでは、全てが観賞用植物に接触し、洗浄作用を果すとは限らず、無駄に下方に落下することがあり、これを回収して再使用することで有効利用できる。勿論、所定の観賞用植物に使用した後には、これを新たなものに取り替えることになる。尚、電解水30リットル使用では、50鉢程度の使用で新たな電解水に取り替えるのが好ましい。
【0016】
又、請求項5に記載の通り、前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水の何れか一方による洗浄を先行して行い、次いで、他方の前記強酸性電解水又は前記強アルカリ性電解水による洗浄を行うのが好ましい。
この方法によって、バラに対して、殺菌処理と農薬分解除去の両方を確実に行うことができ、入浴用或いは食用として一層安全に提供できる。
【0017】
又、請求項6に記載の通り、前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水による洗浄の後、前記バラの花を水道水に浸漬し、リンスしてから乾燥させるのが好ましい。
この方法によって、バラの花に強酸性電解水又は強アルカリ性電解水が残留することがなく、これに起因してバラの花が変色したりする虞が回避でき、観賞用(食用)としての価値を下げることなく安全に提供できる。
【0018】
更に、請求項7に記載の通り、前記強酸性電解水が、pH2.81で、前記強アルカリ性電界水が、pH11.5であることが好ましい。
これによって、実施例で記載の通りの実験結果に示す殺菌作用と、残留農薬除去が得られて安全性が確保できる。
【実施例】
【0019】
本発明にかかる観賞用植物の洗浄方法、ここでは観葉植物の洗浄方法に関する好適実施例を図1及び図2に基づいて以下詳述する。
人工栽培された観葉植物として、ここでは、鉢植えとされたドラセナ(マッサンギアナ)6を用いた。このドラセナ6には、実験用として、予め次の農薬を所定量使用し、且つ、通常の水道水による散布、洗浄を行っており、従前の使用状態(展示)を現出しているが、葉には前記農薬が微量ながら残留している状態である。
【0020】
使用した農薬は、天然殺虫剤としてのスピノサド(昆虫の神経系に作用)、テトラコナゾール、DBEDC(ドデシルベンゼンスルホン酸ビスエチレンジアミン銅酢酸塩)、ジノテフラン(薬剤名)、エマメクチン安息香酸塩(観葉植物の害虫、オオタバコガ、ハモグリバエ類、ヨトウムシ類、ミカンキイロアザミウマ用に使用)である。
【0021】
図1に示すように、前記鉢植えドラセナ6は、トレー1の内の載置台2に載置される。この際、鉢の上には、複数個のスポンジ7が載置され、噴霧された電解水が、鉢の土に吸収されないようにしてある。収容トレー1には、循環ホース3が接続され、このホース3にはモーター駆動のポンプ4が接続され、この吐出側にはスプレーガン5が接続されている。前記ポンプ4は常時駆動で、スプレーガン5を使用しないときには、リリーフバルブ8によって、加圧水は自動的に前記トレー1に環流される。
【0022】
先ず、それぞれ30リットルのpH2.81の強酸性電解水と、pH11.5の強アルカリ性電解水を準備し、強アルカリ性電解水から使用した。
前記トレー1に30リットルのpH11.5の強アルカリ性電解水を投入し、ポンプ4を稼動させ、スプレーガン5を把持してドラセナ6の葉に散布する。葉に付着した水滴は、落下してトレー1に戻る。この際、葉に残留している残留農薬を分解し、洗浄、落下させる。また、葉に付着の雑菌も死滅させ、洗浄、落下させる。尚、鉢の上にはスポンジ7が載置されているので、鉢の土への強アルカリ性電解水の浸透を止める。このスポンジ7は、後に取り外し、圧搾して強アルカリ性電解水をトレー1に戻す。上記30リットルの電解水は、実験の結果50鉢の使用で新たな電解水と取り替えるのが好ましいが、100鉢程度使用してからでも問題ないことは分かっている。
【0023】
強アルカリ性電解水による洗浄が終わると、トレー1から鉢を取り出し、図2に示すように、水道水によるリンス洗浄を行い、強アルカリ性電解水が葉に残らないようにする。
次いで、ここでは、上述した強アルカリ性電解水の洗浄も行う。
この後、ドラセナ6の葉を採取し、その残留農薬の検出を行った。結果は次の表に示す通りであった。
【0024】

【0025】
また、ここでは、雑菌の殺菌を目的として、上述の状態のドラセナ6に対して、pH2.81の強酸性電解水による洗浄も行った。
同様のトレー1に強酸性電解水を30リットル投入し、ポンプ4を稼動させ、スプレーガン5を把持してドラセナ6の葉に散布する。葉に付着した水滴は、落下してトレー1に戻る。この際、葉の害虫、雑菌、食中毒菌を死滅させ、洗浄落下させるのである。
また、その後に水道水によるリンス洗浄を行った。
このドラセナ6の葉を採取して、雑菌の検査を行ったところ、検出がされなかった。
上記の実験から、強酸性電解水又は強アルカリ性電解水の少なくとも何れか一方によって観賞用植物を洗浄することで、そこに付着の残留農薬を分解除去し、或いは雑菌を死滅除去できることが分かった。
【0026】
次に、本発明にかかる観賞用植物としてのバラの花の洗浄方法に関する好適実施例を、図3及び図4に基づいて以下詳述する。
(強酸性電解水を用いた洗浄)
バラの萼の基部で茎を切断して花12を採取したもの5個(総重量約30g)を洗浄する。
ここでは、pH2.81で、ORP1166mvの強酸性電解水を水槽10に準備した。その有効塩素濃度は、33.0ppmである。その水温は、12.9℃である。
図3に示すように、この強酸性電解水に、前記バラの花12の切断茎部を手で把持し、浸漬を行い(萼下3cmまで)、4〜5回程度回転させる状態で濯ぎ洗浄を行った。
【0027】
この強酸性電解水から花12を取り出したあと、空中で軽く振り、付着している強酸性電解水を振り落とした。
しかる後、図4に示すように、花12を水道水(pH6.68)を溜めた水槽11に浸漬し、同様に、2回上下させせる動作で濯ぎリンス洗浄を行い、取り出して軽く振って付着している水分を除去した。
しかる後、花12を吊り下げ状態で約5〜6時間自然乾燥させた。
結果は、洗浄前との対比で、食中毒菌の滅菌が確認された。また、花弁の変色(退色)は、少なくとも2日間は見られなかった。
【0028】
(強アルカリ性電解水を用いた洗浄)
同様に、バラの萼の基部で茎を切断して花を採取したもの5個(総重量約30g)を洗浄する。
pH11.1以上の強アルカリ性電解水、ここでは、pH11.5の電解水を水槽に準備した。水温は、12.7℃である。また、ORPは、−863mvである。
【0029】
そこで、採取した前記バラの花を前記強アルカリ性電解水に浸漬して4〜5回程度、左右に振る状態で濯ぎ洗浄した。
しかる後、花を前記強アルカリ性電解水から取り出し、空中で4〜5回程度、左右に振ることで、付着した残留電解水を飛ばした。
その後、吊り下げ状態でバラの花を約5〜6時間自然乾燥させた。
【0030】
結果は、残留の農薬の検査(残留農薬簡易検査キットを用いた)は、有機リン系(チオホスフェ−ト、オキソン)の殺虫剤、カルバート系殺虫剤について、陽性乃至弱陽性が出て、前記強アルカリ性電解水への溶出が認められ、バラの花からの除去乃至減出が認められた。
【0031】
(強酸性電解水と強アルカリ性電解水の併用による洗浄)
ここでは、強酸性電解水又は強アルカリ性電解水の一方による洗浄を先行して行い、その後に水道水によるリンス洗浄を行い、次いで、他方の前記強酸性電解水又は前記強アルカリ性電解水による洗浄を行い、しかる後に水道水によるリンス洗浄を行って乾燥させる。
【0032】
バラは、その萼の基部で茎を切断して採取したものを用いた。
強酸性電解水は、pH2.64で、ORP1161mvのものを準備し、水槽に溜めた。
この電解水に、前記バラの花の切断茎部を手で把持し、浸漬を行い、4〜5回程度、左右に振る状態で濯ぎ洗浄を行った。
しかる後、水道水に浸漬し、濯ぎリンスを行った。
【0033】
次いで、pH11.5の電解水を水槽に準備した。
ここに、強酸性電解水の洗浄と水道水のリンスを行った前記バラの花を浸漬し、4〜5回程度回転させる濯ぎ洗浄を行い、しかる後に、再度、水道水へ浸漬して、リンス洗浄を行い、後に、約6時間の自然乾燥を行った。
結果は、上述した食中毒菌の殺菌効果及び残留農薬の除去乃至減少効果が確認された。
この際、花弁の変色等は見られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明にかかる観賞用植物の洗浄方法は、滅菌、残留農薬の除去を期待できるもので、観賞用は勿論、バラの花の場合には食用、入浴用など、人体への影響が懸念される種々の用途に広く実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明にかかる洗浄方法の一形態の一工程を示す斜視図。
【図2】本発明にかかる洗浄方法の一形態の一工程を示す斜視図。
【図3】本発明にかかる洗浄方法の他の形態の一工程を示す斜視図。
【図4】本発明にかかる洗浄方法の他の形態の一工程を示す斜視図。
【符号の説明】
【0036】
1:トレー
2:載置台
3:ホース
4:ポンプ
5:スプレーガン
6:ドラセナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工栽培された観賞用植物の洗浄方法であって、
所定量のpH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を準備し、
噴霧手段により前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を観賞用植物に噴霧し、
その後に水道水によるリンス洗浄を行う、
ことを特徴とする観賞用植物の洗浄方法。
【請求項2】
上記噴霧された前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水を回収し、これを前記噴霧手段に供給して再度観賞用植物に噴霧し、
所定の観賞用植物に対して使用した後に新たな所定量の強酸性電解水又は強アルカリ性電解水に取り替える、
ことを特徴とする請求項1に記載の観賞用植物の洗浄方法。
【請求項3】
人工栽培された観賞用植物の洗浄方法であって、
pH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を準備し、
これらの強酸性電解水又は強アルカリ性電解水の何れか一方による洗浄を先行して行い、
その後に水道水によるリンス洗浄を行い、
次いで、他方の前記強酸性電解水又は前記強アルカリ性電解水による洗浄を行い、
しかる後に再度水道水によるリンス洗浄を行って乾燥させることを特徴とする、
観賞用植物の洗浄方法。
【請求項4】
人工栽培された観賞用植物の洗浄方法であって、
pH3以下の強酸性電解水又はpH11以上の強アルカリ性電解水を準備し、
観賞用植物として採取したバラの花の茎部を把持して前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水に浸漬して洗浄し、
しかる後にバラの花を乾燥させることを特徴とする、
観賞用植物の洗浄方法。
【請求項5】
前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水の何れか一方による洗浄を先行して行い、
次いで、他方の前記強酸性電解水又は前記強アルカリ性電解水による洗浄を行う、
ことを特徴とする請求項4に記載の観賞用植物の洗浄方法。
【請求項6】
前記強酸性電解水又は強アルカリ性電解水による洗浄の後、前記バラの花を水道水に浸漬し、リンスしてから乾燥させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の観賞用植物の洗浄方法。
【請求項7】
前記強酸性電解水が、pH2.81で、前記強アルカリ性電界水が、pH11.5であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の観賞用植物の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−193877(P2010−193877A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−205279(P2009−205279)
【出願日】平成21年8月15日(2009.8.15)
【出願人】(505331270)株式会社小鉄 (2)