説明

仮想化環境構築支援システム及び仮想化環境構築支援方法

【課題】コンピュータの仮想化環境構築の設定ミス及び設計ミスを低減すること。
【解決手段】過去に構築した実績仮想化環境構築情報を格納したデータベースサーバ320と、仮想化環境を構築するための標準仮想化環境構築情報を格納したデータウェアハウス(DWH)サーバ330と、仮想化環境を構築するスプリクトを生成するビジネスロジックサーバとを備え、ビジネスロジックサーバ310が、ユーザが設定した利用ハードウェアと利用リソース情報に類似する実績仮想化環境構築情報をデータベースサーバ330から取得し、データウェアハウスサーバ330から標準仮想化環境構築情報を取得し、これら取得した実績仮想化環境構築情報及び標準仮想化環境構築情報を基に仮想化環境構築情報を生成するスプリクトを生成する仮想化環境構築支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータシステムにおける仮想化環境の構築を支援することができる仮想化環境構築支援システム及び仮想化環境構築支援方法に係り、特にユーザからの要求に適合した仮想化環境の構築を支援することができる仮想化環境構築支援システム及び仮想化環境構築支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコンピュータシステムにおいては、物理的なコンピュータサーバ上に独立したオペレーティングシステム(OS)を持って動作する論理的なコンピュータである仮想マシンを生成する仮想化技術が採用されており、この仮想マシンは物理コンピュータと同様に動作し、独自の仮想CPU(Central Processing Unit)、仮想メモリ、仮想ハードディスクが含まれる。この仮想マシンを構築する技術が記載された文献としては、下記の特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−3257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記の特許文献1記載の技術は、ネットワークデバイスを介するデータ転送に用いられるバッファのデータコピーによるオーバヘッドを招くことなく、複数のゲストOSがネットワークデバイスを共有することができる仮想化環境のコンピュータシステムを構築することが記載されているが、昨今、仮想化技術を利用したハードウェア構成の設定ミスや技術者の知識不足による設計ミスなどが増加傾向にある。また、OSやハードウェアにバンドルされる仮想化技術は、エンドユーザでも気軽に使用できる状況にあり、今後、ベンダにはユーザ主体の仮想化計画に対するコンサルティングのような役割も求められることが予想される。
【0005】
従来、仮想化技術をユーザが導入するに当たっては、ソフトウェアベンダを利用して設計から構築を進めていく方式が多数を占めており、その際にソフトウェアベンダの設計担当者による構築の設計ミスによって本来の仮想化メリットを充分に享受できない、又は、ボトルネックが発生することによる性能劣化を招く課題があった。
【0006】
また、ソフトウェアベンダの設計担当者が正しい設計を行った場合であっても、それを正当に評価する機能が存在せず、同時にフィードバックもままならないという課題もあった。
【0007】
本発明の目的は、手動及び利用者の知識のみに頼った仮想化技術による設定ミス及び設計ミスを低減し、ユーザが受動的に最適な仮想環境を構成できる仮想化環境構築支援システム及び仮想化環境構築支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために請求項1記載の本発明は、コンピュータの仮想化環境を構築するための過去に構築した実績仮想化環境構築情報を格納したデータベースサーバと、コンピュータの仮想化環境を新たに構築するための標準仮想化環境構築情報を格納したデータウェアハウスサーバと、仮想化環境を構築する簡易プログラムであるスプリクトを生成するビジネスロジックサーバとを備え、前記ビジネスロジックサーバが、ユーザが設定した仮想化環境構築条件を基にユーザ条件に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築するスプリクトを生成する仮想化環境構築支援システムであって、前記ビジネスロジックサーバが、ユーザが設定した利用ハードウェアと利用リソース情報に類似する実績仮想化環境構築情報を前記データベースサーバから取得し、前記データウェアハウスサーバから前記標準仮想化環境構築情報を取得し、前記取得した実績仮想化環境構築情報及び標準仮想化環境構築情報を基に前記ユーザからの利用ハードウェアと利用リソース情報に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築する仮想化環境構築情報を生成するスプリクトを生成することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記特徴の仮想化環境構築支援システムにおいて、前記データベースサーバが、前記実績仮想化環境構築情報として、コンピュータの仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したハードウェアの構成を示す実績利用ハードウェア情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したアプリケーションの情報を示す実績利用アプリケーション情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したソフトウェアやハードウェアを動作させるのに必要なリソースの情報を示す実績使用リソース情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に使用した業務又は用途を示す実績業務用途情報とを予め格納し、前記データウェアハウスサーバが、前記標準仮想化環境構築情報として、前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ハードウェア構成情報と前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要なハードウェア及びソフトウェアの設定を行うための標準的パラメータ情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ストレージ設定情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ネットワーク設定情報とを格納したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、コンピュータの仮想化環境を構築するための過去に構築した実績仮想化環境構築情報を格納したデータベースサーバと、コンピュータの仮想化環境を構築するための標準仮想化環境構築情報を格納したデータウェアハウスサーバと、仮想化環境を構築する簡易プログラムであるスプリクトを生成するビジネスロジックサーバとを備え、前記ビジネスロジックサーバが、ユーザが設定した仮想化環境構築条件を基にユーザ条件に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに構築するスプリクトを生成するコンピュータシステムの仮想化環境構築支援方法であって、前記ビジネスロジックサーバに、ユーザが設定した利用ハードウェアと利用リソース情報に類似する実績仮想化環境構築情報を前記データベースサーバから取得する工程と、前記データウェアハウスサーバから前記標準仮想化環境構築情報を取得する工程と、前記取得した実績仮想化環境構築情報及び標準仮想化環境構築情報を基に前記ユーザからの利用ハードウェアと利用リソース情報に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築する仮想化環境構築情報を生成するスプリクトを生成する工程とを実行させることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、前記特徴の仮想化環境構築支援方法において、前記データベースサーバに、前記実績仮想化環境構築情報として、コンピュータの仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したハードウェアの構成を示す実績利用ハードウェア情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したアプリケーションの情報を示す実績利用アプリケーション情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したソフトウェアやハードウェアを動作させるのに必要なリソースの情報を示す実績使用リソース情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に使用した業務又は用途を示す実績業務用途情報とを予め格納し、前記データウェアハウスサーバに、前記標準仮想化環境構築情報として、前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ハードウェア構成情報と前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要なハードウェア及びソフトウェアの設定を行うための標準的パラメータ情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ストレージ設定情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ネットワーク設定情報とを格納させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明による仮想化環境構築支援システム及び仮想化環境構築支援方法は、前記ビジネスロジックサーバに、ユーザが設定した利用ハードウェアと利用リソース情報に類似する実績仮想化環境構築情報を前記データベースサーバから取得する工程と、前記データウェアハウスサーバから前記標準仮想化環境構築情報を取得する工程と、前記取得した実績仮想化環境構築情報及び標準仮想化環境構築情報を基に前記ユーザからの利用ハードウェアと利用リソース情報に適合した仮想化環境情報を生成するスプリクトを生成する工程とを実行することによって、過去に実績のある仮想化環境構築情報を基にユーザ要求に基づき且つ設定ミス及び設計ミスを低減した仮想化環境構築を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態による仮想化環境構築支援システムを示す図
【図2】本発明の実施形態によるビジネスロジック生成処理の動作フローを示す図
【図3】本発明の本実施形態によるマッチング処理の動作フローを示す図
【図4】本発明の本実施形態による案件情報を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明による仮想化環境構築支援システム及び仮想化環境構築支援方法の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
本実施形態による仮想化環境構築支援システムは、図1に示す如く、ユーザ10のクライアントPC110が設置されたユーザ環境100に接続され、管理者からの設定に応じたセキュリティサーバによる暗号化処理を行うネットワーク部200と、このネットワーク部200に接続され、ユーザ10のクライアントPC110に対して仮想環境構築の支援処理を実行するコントロール部300とを備える。
【0015】
前記ネットワーク部200は、前記ユーザ環境100に対する外部ネットワーク向けのファイアウォール210と、前記コントロール部300に対する内部ネットワーク向けのファイアウォール211と、前記クライアントPC110に対するウェブページを提供するためのデータ通信プロトコルであるHTTP(HyperText Transfer Protocol)モジュール221及びユーザからのアクセス時のログインからログオフ迄のセッション情報222を有するWeb(ウェブ)サーバ220と、ユーザ情報の暗号化及び復号化を行うセキュリティモジユール231を有するセキュリティサーバ230と、ユーザを認証するための認証モジュール241を有する認証サーバ240とを備える。
【0016】
前記コントロール部300は、ユーザ情報や仮想化環境を構築するための各種情報を格納するためのデータベース(DB)サーバ320と、このデータベースサーバ320に格納した各種情報を分析するプログラムであるデータウェアハウス(DWH:Data WareHouse)を制御するためのDWHサーバ330と、ユーザ10からの仮想化環境構築条件情報を基にユーザに最適な仮想化構成の候補であるビジネスロジックを生成するビジネスロジックサーバ310とを備える。
【0017】
前記データベースサーバ320は、複数のユーザのユーザ情報321と、この複数ユーザが過去に利用した複数のハードウェア構成を格納した実績利用ハードウェア情報322と、同様にユーザが過去に利用した複数のアプリケーション構成を格納した実績利用アプリケーション(APP)情報323と、同様にユーザが過去に利用した複数のリソースを格納した実績使用リソース情報324と、同様にユーザが過去に利用した複数の業務や用途の内容を格納した実績業務用途情報325とから成る過去実績に基づく仮想化環境の案件情報を格納している。この案件情報は、図4の符号610に示す如く、ソフトウェアベンダの名称と、CPU(Central Processing Unit)の動作クロック、メモリ容量、外部ネットワークに対する入出力速度、磁気ディスク装置に対する入出力速度の各情報から成るサーバ情報620と、前記CPU他のハードウェアの使用率630と、事務又は開発等の業務用途640と、利用アプリケーション650の各項目情報から構成される。前記使用リソース情報とは、ソフトウェアやハードウェアを動作させるのに必要なCPUの処理速度、メモリ容量、ハードディスクの容量などの情報である。
【0018】
前記DWHサーバ330は、任意のコンピュータの仮想化環境を新たに構築するために必要な標準的なハードウェア構成情報331と、前記仮想化環境を新たに構築するために必要なハードウェア及びソフトウェアの設定を行うための標準的なパラメータ情報332と、前記仮想化環境を新たに構築するために必要な標準ストレージ設定情報333と、前記仮想化環境を新たに構築するために必要な標準ネットワーク設定情報334とを予め格納している。
【0019】
前記ビジネスロジックサーバ310は、ユーザーインターフェースとしての役割を提供するプログラムであるパワーシェル(PowerShell)を生成するPowerShell生成モジュール311と、時系列に蓄積された大量の業務データ各項目間の関連性を分析するプログラムであるデータウェアハウス(Data WareHouse)を登録及び抽出するためのDWH登録抽出モジュール312と、前記データベースサーバ320を操作するためのDB操作モジュール313とを備える。なお、前記サーバは、CPU、後記する類似案件リスト他の情報を一時的に記憶するメモリ、基本OS(オペレーティングシステム)と各種ソフトウェアとデータを記憶する磁気ディスク装置等のデータ記憶手段、表示部、キーボード等の入出力機器、各種インターフェース機器を含むものであり、前記モジュールとは、ソフトウェアによって実現する機能要素である。
【0020】
[動作]
本実施形態による仮想化環境構築支援システムは、図1に示すユーザ10がクライアントPC110を用いてWebサーバ220のHTTPモジュール221にアクセスする工程と、前記アクセスを受け付けたWebサーバ220がユーザ10から入力された識別番号や認証番号を用いて認証サーバ240の認証モジュール241が正当なユーザであることを認証する工程と、正当なユーザであると認証したとき、Webサーバ220上にユーザ情報入力フォームを表示し、このユーザ情報入力フォームを用いてユーザが仮想化環境を構築するための条件情報(例えば、利用するハードウェア、使用リソース、指定業務又は用途、アプリケーションの条件情報)をユーザが入力する工程と、この入力した条件情報を基にビジネスロジックサーバ310がユーザ入力条件と類似する実績のある仮想化環境情報をデータベースサーバ320から抽出する工程と、この抽出した類似仮想化環境情報の案件リストをユーザ10に提供し、ユーザ10が選択した類似仮想化環境情報を基に新たに作成する仮想環境設定を自動化するためのスクリプトによるビジネスロジックを生成する生成処理を行う工程と、この構築したスクリプトをWebサーバ220の公開フォルダにユーザがダウンロード可能な状態にて公開する工程とを実行することによって、ユーザの環境及び要求に応じた最適な仮想化環境の構築を支援することができる。
【0021】
この仮想化環境構築支援システムによるビジネスロジック生成処理は、図2に示す如く、ビジネスロジックサーバ310が、Webサーバ220から入力されたリクエストである前記条件情報を取得するステップ410と、DWH登録抽出モジュール312によってDWHサーバ330から前記ユーザが入力した条件情報に最適な仮想化環境のサーバ構成候補を判断し、類似案件リストを生成するステップ415とを実行する。
【0022】
このステップ415による類似案件リスト生成処理の詳細は、図1に示すビジネスロジックサーバ310が、図3に示す如く、データベースサーバ320から実績利用ハードウェア情報322を取得するステップ510と、このステップ510によって取得した実績利用ハードウェア情報322にユーザが入力したハードウェア条件が存在するか否かを判定し、存在しないと判定したときに後記のステップ530に移行するステップ515と、前記ステップ515においてユーザが入力した実績としてのハードウェア条件が存在すると判定したとき、ユーザが入力した使用リソースと類似した案件情報がデータベースサーバ320の実績使用リソース情報324に存在するか否かを判定し、存在しないと判定したときに後記のステップ530に移行するステップ520と、このステップ520においてユーザが入力した使用リソースと類似した案件情報が存在すると判定したとき、この存在した案件情報をメモリの類似案件リストに追加するステップ525と、前記ステップ515又は520又は525に続いてユーザが指定した業務や用途と同じ案件情報が実績業務用途情報325に存在するか否かを判定し、存在しないと判定したときに後記のステップ540に移行するステップ530と、このステップ530においてユーザ指定の業務や用途と同じ案件情報が存在すると判定したとき、この存在した案件情報をメモリの類似案件リストに追加するステップ535と、前記ステップ530又は535に続いてユーザが指定した主要アプリケーションと同じ利用情報が実績利用APP情報323に存在するか否かを判定し、存在しないと判定したときに後記のステップ550に移行するステップ540と、このステップ540においてユーザ指定の主要アプリケーションの利用情報が存在すると判定したとき、この存在した案件情報をメモリの類似案件リストに追加するステップ550とを順次実行することによって、ユーザが入力した各種条件に類似する仮想化環境のビジネスロジックを抽出することができる。
【0023】
前記図2のステップ415に続いて本実施形態によるビジネスロジックサーバ310は、前記ユーザが前記類似案件リストから最適と思われる類似案件を選択してスプリクト(簡易プログラム)作成候補とするステップ420と、ユーザの条件情報に含まれる仮想化ソフトウェアがPowerShellに対応しているか否かを判定し、対応していないと判定したときに後記のステップ435に移行するステップ425と、このステップ415においてユーザ指定の仮想化ソフトウェアがPowerShellに適合していると判定したとき、PowerShell生成モジュール311を呼び出すステップ430と、この呼び出したPowerShell生成モジュール311がDWHの判断した仮想化環境のサーバ構成を生成するためのスプリクトを前記DWHサーバ330に格納した標準ハードウェア構成情報331と標準パラメータ情報332と標準ストレージ設定情報333と標準ネットワーク設定情報334とを参照して生成するステップ435と、このステップ435によって生成されたスクリプトをWebサーバ220の公開フォルダに配置するステップ440と、管理者が予め設定したセキュリティ機能が有効か否かを判定し、有効でないと判定したときに後記のステップ460に移行するステップ445と、このステップ445においてセキュリティ機能が有効かであると判定したときにセキュリティサーバ230のセキュリティモジュール231を呼びだして生成したスクリプトを暗号化するステップ450と、この暗号化したスクリプトをWebサーバ220の公開フォルダに上書きによって再配置するステップ455と、ユーザが入力したユーザ情報と利用ハードウェア情報と業務用途情報と利用リソース情報とをデータベースサーバ320に登録するステップ470とを実行することによって、ユーザからの条件に最適な仮想化環境をユーザに提供することができる。
【0024】
このように本実施形態による仮想化環境構築支援システムは、ビジネスロジックサーバ310が、ユーザ10からの条件情報(例えば、利用するハードウェア、使用リソース、指定業務又は用途、アプリケーションの条件情報)に類似する過去の実績仮想化環境情報をデータベースサーバ320から取得し、この取得した仮想化環境情報を基にDWHサーバ330に予め登録した仮想化環境の標準ハードウェア構成情報331と標準パラメータ情報と標準ストレージ設定情報と標準ネットワーク設定情報とを参照してコンピュータの仮想化環境を新たに生成するスプリクトを生成することによって、過去の実績に基づく設計設定ミスの少ないユーザニーズに適合した仮想化環境の生成を支援することができる。
【符号の説明】
【0025】
10 ユーザ、100 ユーザ環境、200 ネットワーク部、
210 ファイアウォール、211 ファイアウォール、220 Webサーバ、
221 HTTPモジュール、222 セッション情報、
230 セキュリティサーバ、231 セキュリティモジュール、
40 認証サーバ、241 認証モジュール、300 コントロール部、
310 ビジネスロジックサーバ、311 生成モジュール、
312 登録抽出モジュール、313 操作モジュール、
320 データベースサーバ、321 ユーザ情報、
322 実績利用ハードウェア情報、323 利用APP情報
324 実績使用リソース情報、325 実績業務用途情報、
330 DWH(データウェアハウス)サーバ、
331 標準ハードウェア構成情報、332 標準パラメータ情報、
333 標準ストレージ設定情報、334 標準ネットワーク設定情報


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータの仮想化環境を構築するための過去に構築した実績仮想化環境構築情報を格納したデータベースサーバと、コンピュータの仮想化環境を新たに構築するための標準仮想化環境構築情報を格納したデータウェアハウスサーバと、仮想化環境を構築する簡易プログラムであるスプリクトを生成するビジネスロジックサーバとを備え、前記ビジネスロジックサーバが、ユーザが設定した仮想化環境構築条件を基にユーザ条件に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築するスプリクトを生成する仮想化環境構築支援システムであって、前記ビジネスロジックサーバが、ユーザが設定した利用ハードウェアと利用リソース情報に類似する実績仮想化環境構築情報を前記データベースサーバから取得し、前記データウェアハウスサーバから前記標準仮想化環境構築情報を取得し、前記取得した実績仮想化環境構築情報及び標準仮想化環境構築情報を基に前記ユーザからの利用ハードウェアと利用リソース情報に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築する仮想化環境構築情報を生成するスプリクトを生成する仮想化環境構築支援システム。
【請求項2】
前記データベースサーバが、前記実績仮想化環境構築情報として、コンピュータの仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したハードウェアの構成を示す実績利用ハードウェア情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したアプリケーションの情報を示す実績利用アプリケーション情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したソフトウェアやハードウェアを動作させるのに必要なリソースの情報を示す実績使用リソース情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に使用した業務又は用途を示す実績業務用途情報とを予め格納し、前記データウェアハウスサーバが、前記標準仮想化環境構築情報として、前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ハードウェア構成情報と前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要なハードウェア及びソフトウェアの設定を行うための標準的パラメータ情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ストレージ設定情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ネットワーク設定情報とを格納した請求項1記載の仮想化環境構築支援システム。
【請求項3】
コンピュータの仮想化環境を構築するための過去に構築した実績仮想化環境構築情報を格納したデータベースサーバと、コンピュータの仮想化環境を新たに構築するための標準仮想化環境構築情報を格納したデータウェアハウスサーバと、仮想化環境を構築する簡易プログラムであるスプリクトを生成するビジネスロジックサーバとを備え、前記ビジネスロジックサーバが、ユーザが設定した仮想化環境構築条件を基にユーザ条件に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築するスプリクトを生成するコンピュータシステムの仮想化環境構築支援方法であって、前記ビジネスロジックサーバに、ユーザが設定した利用ハードウェアと利用リソース情報に類似する実績仮想化環境構築情報を前記データベースサーバから取得する工程と、前記データウェアハウスサーバから前記標準仮想化環境構築情報を取得する工程と、前記取得した実績仮想化環境構築情報及び標準仮想化環境構築情報を基に前記ユーザからの利用ハードウェアと利用リソース情報に適合した仮想化環境を仮想コンピュータシステムに新たに構築する仮想化環境構築情報を生成するスプリクトを生成する工程とを実行させる仮想化環境構築支援方法。
【請求項4】
前記データベースサーバに、前記実績仮想化環境構築情報として、コンピュータの仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したハードウェアの構成を示す実績利用ハードウェア情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したアプリケーションの情報を示す実績利用アプリケーション情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に利用したソフトウェアやハードウェアを動作させるのに必要なリソースの情報を示す実績使用リソース情報と前記仮想化環境を実現するためにユーザが過去に使用した業務又は用途を示す実績業務用途情報とを予め格納し、前記データウェアハウスサーバに、前記標準仮想化環境構築情報として、前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ハードウェア構成情報と前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要なハードウェア及びソフトウェアの設定を行うための標準的パラメータ情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ストレージ設定情報と前記前記仮想コンピュータシステムに仮想化環境を構築するために必要な標準的ネットワーク設定情報とを格納させる請求項3記載の仮想化環境構築支援方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−242964(P2011−242964A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113870(P2010−113870)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】