説明

伝動機構およびそのための構成部品

伝動機構内での使用に好適なケーブルアセンブリーであって、それは少なくとも一つのホイールを含みケーブルアセンブリーは使用時には周囲を少なくとも部分的に通過する。上記ケーブルアセンブリーは少なくとも一つのケーブルを含み、そのケーブルが端部分およびケーブルの端部分を作動可能に連結するためのコネクター器具を備えて無端トラックを形成し、上記コネクター器具は動力伝動部材およびケーブルの端部分を動力伝動部材に対して作動可能に連結するためのカップリングを含み、上記動力伝動部材はケーブルアセンブリーがその外周を通過する時にホイール内の凹部内に受領され得るように構成されている。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的には伝動機構およびそのための構成部品に関し、より詳細には複数のガイド要素周りを移動するように構成された無端トラックを含むタイプの機構に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の一つの特定の用途は装置の搬送への使用に関する。装置搬送の一つの特定な形態はオーストラリヤ特許明細書第27682/02号内に記述されている。特許明細書第27682/02号の内容は関連資料として本明細書内に組み込まれている。この特定出願に関連して以下に発明を記述することは便利ではあるが、本発明の範囲の限定のために取り上げられるべきでないことは理解されるべきである。
【0003】
オーストラリヤ特許明細書第27682/02号においては、無端トラック部材がチェインの形でありそれはスプロケットと協働するような機構が記述されている。チェイン部材の欠点はそれらが比較的に嵩張りかつ重いことである。
【発明の開示】
【0004】
本発明の一つの形態によると、伝動機構内での使用に好適なケーブルアセンブリーが提供されており、それは少なくとも一つのホイールを含みケーブルアセンブリーは使用時には周囲を少なくとも部分的に通過し、上記ケーブルアセンブリーは少なくとも一つのケーブルを含み、そのケーブルが端部分およびケーブルの端部分を作動可能に連結するためのコネクター器具を備えて無端トラックを形成し、上記コネクター器具は動力伝動部材およびケーブルの端部分を動力伝動部材に対して作動可能に連結するためのカップリングを含み、上記動力伝動部材はケーブルアセンブリーがその外周を通過する時にホイール内の凹部内に受領され得るように構成されている。
【0005】
一つの形態においては、複数のホイールが提供され得る。好ましくは、伝動機構の上記または各ホイールはスリーブの形でありこのスリーブはその外周内に形成された複数の溝を備えており、これらの溝は外周面内のキャビテイーと連通している。これらの溝は好ましくは外周面の両エッジに配置されている。
【0006】
ケーブルアセンブリーは更に複数のケーブルを含み、各ケーブルは溝車内の対応する溝およびキャビテイーと組み合わされている。前述したように、各ケーブルは端部分を備えこれらの端部分はコネクター器具により互いに作動可能に連結されていて無端ケーブルまたはトラックを形成している。好ましくは、ケーブル長さに沿い間隔を隔てて配置された複数の連結手段が設けてある。各コネクターは筒状ボデーまたは筒耳の形の動力伝動部材を含み、これらの筒状ボデーまたは筒耳は駆動ホイール内の凹部内に受領され得る端部分を備えている。端部分は回転可能ブッシュを含み得る。一つの特定の用途においては、動力伝動部材はオーストラリヤ特許明細書第27682/02号内に示されかつ記述されているような車に連結されるように適用される。
【0007】
コネクターは更にケーブルの端部を動力伝動部材に作動可能に連結するカップリングを含んでいる。カップリングの一形態は筒状部材の外面に対して固着されるUリンクおよびケーブルの端部上のタングを備えている。タングはケーブルに対してスエージング加工または他の好適な工程により連結され得る。ピンが好ましくは、タングおよびUリンクの間の連結のために備えられている。
【0008】
カップリングの別の形態は上記筒状部材に対して少なくとも部分回転のために装着されているプレートを含んでいる。上記プレートは1または2以上のタング部分を含みかつ上記カップリングは更にそれぞれのタング部分と協働する少なくとも一つのUリンクを含み上記Uリンクはケーブルの端部に対して作動可能に連結されており、上記タングはUリンクに対して作動可能に連結されている。筒状部材の外面上の保持リングを備えてプレートの横方向の動きを制限している。
【0009】
本発明の好ましい実施例が添付図面に関連して以下に記述されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1においてそこには伝動機構が概略記号10で示されており、その伝動機構10は第1ホイール12および第2ホイール16を含んでいる。示されている実施例においてはホイールは溝車14の形のものであり、これはその外周面内に形成されている複数の溝13を備えており、これらの溝はキャビテイー15と連通している。これらの溝車は更に外周面の端部に凹部17を包含している。
【0011】
伝動機構10は更にケーブルアセンブリー20を含み、そのアセンブリーはそれぞれが溝車内の対応する溝およびキャビテイーと組み合わされる複数のケーブル22を包含している。各ケーブル22はそれぞれ端部分24および25を備えており、これらは無端ケーブルまたはトラックを形成するように連結手段30により互いに作動可能に連結されている。図1内に最も良く示されているように、複数の連結手段30はケーブル長さに沿い間隔を隔てて配置されている。各連結手段30は端部分34および35を有する筒状部材または筒耳33の形の動力伝動部材32を含んでおり、上記端部分は凹部17内で受領され得る。端部分34および35は回転可能ブッシュ36および37を包含している。これらの動力伝動部材はオーストラリヤ特許明細書第27682/02号内に示されかつ開示されているような車に連結されるように適用される。
【0012】
カップリング40はケーブルの端部分を動力伝動部材に対して作動可能に連結する。カップリング40は図3内に示されているように筒状部材の外面に固着されているUリンク42およびケーブル端部上のタング43を含んでいる。このタングはケーブルに対してスエージング加工または他の好適な工程により連結され得る。ピン44はタングおよびUリンクの間の連結を提供する。動力伝動部材に対するケーブルの連結の調整のための設備が作られ得る。
【0013】
図4ないし図6内に示されているようにカップリング40は筒状部材上に枢動可能に装着されているプレート42の形の連結部材41を含んでいる。プレート42の横方向の動きは保持リング44により制限されている。プレート42はその上にタング43および45を含んでいる。カップリング手段は更にケーブルの端部に対しスエージ加工されたUリンク46を含んでいる。ピン48はタング43およびそれと協働するUリンクの間の連結を提供する。
【0014】
分かるように、ケーブルアセンブリーのためには幾らの数のケーブルでも提供され得る。一つの形態においては動力伝動部材は分割され得る。もし所望されるならば溝車もまた分割され得る。動力伝動部材間の距離は調時された順序で外周を移動する装置に適合するように変更可能である。
【0015】
本発明のシステムの利点はそれが嵩張らずかつ比較的に軽量でありかつ更にスリップおよびクリープに伴う問題を軽減し得ることを含んでいる。
【0016】
評価されることは、組立位置にある時、1または2以上の動力伝動部材32がホイール12内の凹部17内に配置されることである。ホイールが回ると一つの伝動部材が凹部から外れかつ更なる伝動部材が噛合状態となるであろう。
【0017】
最後に、各種の変更、修正および/追加が本発明の精神または領域から離れることなく各種の構成および配置内に組み合わされ得ることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明による駆動器具の概略側面図である。
【図2】図1内に示されている駆動器具の一部の詳細図である。
【図3】図1および図2内に示されている第1実施例の一部の詳細図である。
【図4】器具の第2実施例の概略平面図である。
【図5】図A内に示されている器具の端面図である。
【図6】図4および図5内に示されて器具の部分の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝動機構内での使用に好適なケーブルアセンブリーであって、それは少なくとも一つのホイールを含みケーブルアセンブリーは使用時には周囲を少なくとも部分的に通過し、上記ケーブルアセンブリーは少なくとも一つのケーブルを含み、そのケーブルが端部分およびケーブルの端部分を作動可能に連結するためのコネクター器具を備えて無端トラックを形成し、上記コネクター器具は動力伝動部材およびケーブルの端部分を動力伝動部材に対して作動可能に連結するためのカップリングを含み、上記動力伝動部材はケーブルアセンブリーがその外周を通過する時にホイール内の凹部内に受領され得るように構成されている、ケーブルアセンブリー。
【請求項2】
請求項1に記載のケーブルアセンブリーであって、伝動機構の上記または各ホイールはスリーブの形でありこのスリーブはその外周内に形成された複数の溝を備えており、これらの溝は外周面内のキャビテイーと連通しており、これらの溝は外周面の両エッジに配置されており、ケーブルアセンブリーは更に複数のケーブルを含み、各ケーブルは溝車内の対応する溝およびキャビテイーと組み合わされている、ケーブルアセンブリー。
【請求項3】
請求項1に記載のケーブルアセンブリーであって、各ケーブルは端部分を備えこれらの端部分はコネクター器具により互いに作動可能に連結されていて無端ケーブルまたはトラックを形成し、そこにはケーブル長さに沿い間隔を隔てて配置された複数の連結手段が設けてある、ケーブルアセンブリー。
【請求項4】
請求項3に記載のケーブルアセンブリーであって、そこではコネクター器具が筒状ボデーまたは筒耳の形の動力伝動部材を含み、これらの筒状ボデーまたは筒耳は駆動ホイール内の凹部内に受領される端部分を備えている、ケーブルアセンブリー。
【請求項5】
請求項4に記載のケーブルアセンブリーであって、端部分が回転可能ブッシュを含んでいる、ケーブルアセンブリー。
【請求項6】
前記請求項の何れかに記載のケーブルアセンブリーであって、カップリングが筒状部材の外面上に固着されているUリンクおよび上記Uリンクに対して作動可能に連結されているケーブルの端部上のタングを含んでいる、ケーブルアセンブリー。
【請求項7】
請求項7に記載のケーブルアセンブリーであって、タングがケーブルに対してスエージング加工により連結されている、ケーブルアセンブリー。
【請求項8】
請求項8に記載のケーブルアセンブリーであって、タングおよびUリンクの間を連結するためのピンを含んでいる、ケーブルアセンブリー。
【請求項9】
請求項1ないし5の何れかに記載のケーブルアセンブリーであって、カップリングが上記筒状部材に対して少なくとも部分回転のために装着されているプレートを含み、上記プレートが1または2以上のタング部分を含みかつ上記カップリングが更にそれぞれのタング部分と協働する少なくとも一つのUリンクを含み上記Uリンクはケーブルの端部に対して作動可能に連結されており、上記タングはUリンクに対して作動可能に連結されている、ケーブルアセンブリー。
【請求項10】
請求項9に記載のケーブルアセンブリーであって、更に筒状部材の外面上の保持リングを含んでプレートの横方向の動きを制限している、ケーブルアセンブリー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−514899(P2007−514899A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544166(P2006−544166)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【国際出願番号】PCT/AU2004/001670
【国際公開番号】WO2005/058733
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(504169050)マーティン・ゲスナー・プロプライエタリー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】MARTIN GESSNER PTY LTD
【Fターム(参考)】