説明

伝導加熱

テストスロットアセンブリが、記憶装置のテストのために提供される。テストスロットアセンブリは、記憶装置、又は記憶装置搬送器により支持される記憶装置を受け取り、支持するように構成されている。テストスロットアセンブリは伝導加熱アセンブリも含む。伝導加熱アセンブリは、記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、テスト中の記憶装置の加熱に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスクドライブ製造者は典型的に、一連の要求仕様に従って製造されたディスクドライブをテストする。多数のディスクドライブを直列的に又は並列的にテストするテスト機器及び技術が存在する。製造者は多数のディスクドライブを同時にテストする傾向がある。ディスクドライブテストシステムは典型的には、テストのためにディスクドライブを受け取る多数のテストスロットを有する一つ以上のラックを含む。
【0003】
ディスクドライブの直ぐ周辺のテスト環境は規制される。より高い容量と、より速い回転速度と、より小さいヘッドクリアランスを有する最新世代のディスクドライブは、振動により敏感である。過大な振動はテスト結果の信頼性と電気的接続の完全性に影響を与える場合がある。テスト条件下では、ドライブ自体が支持構造又は隣接するユニットへの固定を通して振動を伝播する場合がある。この震動の「クロストーク」は外部源の震動と共に、バンプエラー、ヘッドスラップ、及び非同期回転振れ精度(non repeatable run-out(NRRO))の一因となり、これは結果として、より低いテスト歩留り及び増加した製造コストとになり得る。
【0004】
ディスクドライブ又は他の記憶装置の製造中に、記憶装置の温度を制御すること(例えば記憶装置が、所定の温度範囲にわたって動作するようにするために)は一般的である。この理由により、記憶装置の直ぐ周辺のテスト環境は規制される。テスト環境における最小の温度変動は、正確なテスト条件のために、及び記憶装置の安全のために重要であり得る。いくつかの周知のテストシステムでは、複数のディスクドライブデバイスの温度は、ディスクドライブデバイスの全てに共通している冷却空気又は加熱空気を使用することによって調節される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
概して、本開示は、テスト中の記憶装置の加熱に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、記憶装置を搬送するため、及び記憶装置をテストスロット内に載置するための記憶装置搬送器が提供される。記憶装置搬送器は、記憶装置を受け取り、支持するように構成されているフレームを含む。記憶装置搬送器はまた、フレームと関連付けられている伝導加熱アセンブリを含む。伝導加熱アセンブリは、フレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている。
【0007】
別の態様において、テストスロットアセンブリは、記憶装置搬送器及びテストスロットを含む。記憶装置搬送器は、記憶装置を受け取り、支持するように構成されているフレーム、及び伝導加熱アセンブリを含む。伝導加熱アセンブリは、フレームと関連付けられ、このフレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている。テストスロットは、記憶装置搬送器を受け取り、支持するためのテスト区画を含む。
【0008】
更なる態様では、記憶装置テストシステムは、記憶装置搬送器と、テストスロットと、テスト電子機器と、を含む。記憶装置搬送器は、記憶装置を受け取り、支持するように構成されたフレーム、及び伝導加熱アセンブリを含む。伝導加熱アセンブリは、フレームと関連付けられ、このフレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている。テストスロットは、記憶装置搬送器を受け取り、支持するためのテスト区画、及び接続インターフェース回路を含む。テスト電子機器は、テスト区画内に配置された記憶装置への1つ以上のテストルーティンと通信するように構成されている。接続インターフェースボードは、記憶装置搬送器がテスト区画内に配置されたときに、伝導加熱アセンブリとテスト電子機器との間に電気通信を提供するように構成されている。
【0009】
他の態様によると、方法は記憶装置の機能性をテストすることと、テスト中に熱伝導を介して記憶装置を加熱することと、を含む。
【0010】
開示される方法の実施形態、システム、及びデバイスは、1つ以上の以下の特徴を含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態において、クランプ機構は、フレームと動作可能に関連付けられている。クランプ機構は、伝導加熱アセンブリを動かして、フレームにより支持される記憶装置と接触するように動作し得る。クランプ機構は、テストスロットのテスト区画内の記憶装置搬送器をクランプするように構成されてもよい。
【0012】
いくつかの場合には、伝導加熱アセンブリは1つ以上の電気加熱エレメント(たとえば抵抗加熱器)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリはプリント回路(例えば、プリント配線板、フレキシルブルプリント回路等)を含んでもよい。プリント回路は1つ以上の導電性層を含んでもよい。1つ以上の電気加熱エレメントは1つ以上の導電性層に組み込まれてもよい。
【0013】
記憶装置搬送器はまた、温度センサ(例えば熱電対)を含んでもよい。温度センサは、記憶装置の温度を測定するために、フレームにより支持される記憶装置と接触するように配置されてもよい。いくつかの実施例では、クランプ機構は、フレームと動作可能に関連付けられている。クランプ機構は、伝導加熱アセンブリ及び温度センサを動かして、フレームにより支持される記憶装置と接触するように動作し得る。
【0014】
いくつかの場合では、伝導加熱アセンブリは1つ以上の電気加熱エレメント(例えば抵抗加熱器)、及び1つ以上の電気加熱エレメントと電気通信するコンタクト端子を含んでもよく、テストスロットは、接続インターフェース回路、及びこの接続インターフェース回路と電気通信する導電性コンタクト(例えば、ばね接点、ポゴピン等)を含んでもよい。導電性コンタクトは、記憶装置搬送器がテスト区画内に配置されたときに、伝導加熱アセンブリのコンタクト端子に係合するように配置され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリは、1つ以上の電気加熱エレメント(例えば抵抗加熱器)、及びこの1つ以上の電気加熱エレメントと電気通信する第1ブラインドメイト・コネクタと、を含み、テストスロットは、接続インターフェース回路、及びこの接続インターフェース回路と電気通信する第2ブラインドメイト・コネクタを含む。第2ブラインドメイト・コネクタは、記憶装置搬送器がテスト区画内に配置されたときに、第1ブラインドメイト・コネクタに係合するように配置され得る。
【0016】
テスト電子機器は、伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、記憶装置搬送器は、温度センサ(例えば熱電対)を含み、接続インターフェースボードは、記憶装置搬送器がテスト区画内に配置されたときに、温度センサとテスト電子機器との間に電気通信を提供するように構成され、テスト電子機器は、少なくとも一部において温度センサから受け取った信号に基づいて、伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成されている。別の方法として又は追加で、制御ポイントとしての働きをすることができる別個の温度センサが接続インターフェースボード上に提供されてもよい。接地線に取り付けられている温度検知デバイスを有することも可能であり、これは記憶装置の温度と相関する。
【0017】
方法は抵抗加熱器を用いて記憶装置を加熱することを含んでもよい。方法はまた、記憶装置を抵抗加熱器と接触させることを含んでもよい。いくつかの場合では、記憶装置を抵抗加熱器と接触させることは、抵抗加熱器を動かして、記憶装置と接触するようにクランプ機構を起動させることを含み得る。
【0018】
方法は、記憶装置を支持する記憶装置搬送器を、テストスロット内へ挿入することも含み得る。記憶装置を加熱することは、記憶装置搬送器及び支持された記憶装置がテストスロット内に配置されている間に、記憶装置を熱伝導によって加熱することを含み得る。
【0019】
別の態様では、テストスロットアセンブリは、テスト中に記憶装置を収容するために提供される。テストスロットアセンブリは、記憶装置を受け取り、支持するハウジングを含み、テスト中に記憶装置の温度を制御するために、制御された環境を提供する。
【0020】
別の態様では、テストスロットアセンブリは、ハウジングと関連付けられている伝導加熱アセンブリも含む。伝導加熱アセンブリは、ハウジングによって収容される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている。更なる態様では、記憶装置を搬送するため、及び記憶装置をテストスロット内に載置するための記憶装置搬送器が提供される。記憶装置搬送器は、記憶装置を受け取り、支持するように構成されている。この態様では、テストスロットアセンブリは、記憶装置搬送器を受け取り、支持するためのテスト区画、及び接続インターフェース回路を含む。
【0021】
更なる態様では、記憶装置テストシステムは、テストスロット及びテスト電子機器を含む。テストスロットは、記憶装置及び伝導加熱アセンブリを受け取るように構成されたテスト区画を含む。伝導加熱アセンブリは、テスト区画と関連付けられ、テスト区画に収容される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている。テスト電子機器は、テスト区画内に配置された記憶装置への1つ以上のテストルーティンと通信するように構成されている。
【0022】
更なる態様では、記憶装置テストシステムのテストスロットは、記憶装置搬送器により支持される記憶装置を認識し、載置するように構成されている。記憶装置搬送器は、記憶装置を受け取り、支持するように構成されているフレームを含む。
【0023】
他の態様によると、方法は記憶装置の機能性をテストすることと、テスト中に熱伝導を介して記憶装置を加熱することと、を含む。
【0024】
開示される方法の実施形態、システム、及びデバイスは、1つ以上の以下の特徴を含み得る。
【0025】
いくつかの実施形態において、クランプ機構は、テストスロットと動作可能に関連付けられている。クランプ機構は、伝導加熱アセンブリを動かして、記憶装置と接触するように動作し得る。クランプ機構は、テストスロットのテスト区画内の記憶装置をクランプするように構成されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、クランプ機構は、テストスロットと動作可能に関連付けられている。クランプ機構は、テストスロットのテスト区画内の記憶装置及び記憶装置搬送器をクランプするように構成されてもよい。クランプ機構は、それが記憶装置搬送器によって支持されている間に、伝導加熱アセンブリを動かして、記憶装置と接触するように動作し得る。
【0027】
いくつかの場合には、伝導加熱アセンブリは1つ以上の電気加熱エレメント(たとえば抵抗加熱器)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリはプリント回路(例えば、プリント配線板、フレキシルブルプリント回路等)を含んでもよい。プリント回路は1つ以上の導電性層を含んでもよい。1つ以上の電気加熱エレメントは1つ以上の導電性層に組み込まれてもよい。
【0028】
テストスロットアセンブリはまた、温度センサ(例えば熱電対)を含んでもよい。温度センサは、記憶装置の温度を測定するように配置されてもよい。いくつかの実施例において、クランプ機構は、テストスロットと動作可能に関連付けられている。クランプ機構は、伝導加熱アセンブリ及び温度センサを動かして、支持される記憶装置と接触するように動作し得る。
【0029】
いくつかの場合では、伝導加熱アセンブリは、1つ以上の電気加熱エレメント(例えば抵抗加熱器)を含んでもよく、テストスロットは、接続インターフェース回路と電気通信する接続インターフェース回路を含んでもよい。
【0030】
いくつかの実施形態は、接続インターフェースボードを有する。接続インターフェースボードは、テスト電子機器との電気通信を提供するように構成されてもよく、テスト電子機器は、伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成されてもよい。接続インターフェースボードは、伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、テストスロットアセンブリは、温度センサ(例えば熱電対)を含み、接続インターフェースボードは、温度センサとテスト電子機器との間に電気通信を提供するように構成され、接続インターフェースボードは、少なくとも一部において温度センサから受け取った信号に基づいて、伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成されている。別の方法として又は追加で、制御ポイントとしての働きをすることができる別個の温度センサが接続インターフェースボード上に提供されてもよい。接地線に取り付けられている温度検知デバイスを有することも可能であり、これは記憶装置の温度を相関させる。いくつかの構成では、テスト電子機器は、記憶装置の出力を測定し、記憶装置の実際の温度と、温度センサによって測定された温度との間のいずれかの誤差を補正するように構成されている。いくつかの構成では、接続インターフェースボードは、記憶装置がテスト区画内に配置されたときに、伝導加熱アセンブリとの電気通信を提供する。
【0031】
方法は抵抗加熱器を用いて記憶装置を加熱することを含んでもよい。方法はまた、記憶装置を抵抗加熱器と接触させることを含んでもよい。いくつかの場合では、記憶装置を抵抗加熱器と接触させることは、抵抗加熱器を動かして、記憶装置と接触するようにクランプ機構を起動させることを含み得る。
【0032】
方法は、記憶装置をテストスロット内へ挿入することも含み得る。記憶装置を加熱することは、支持された記憶装置がテストスロット内に配置されている間に、記憶装置を熱伝導によって加熱することを含み得る。
【0033】
方法は、記憶装置を支持する記憶装置搬送器を、テストスロット内へ挿入することも含み得る。記憶装置を加熱することは、記憶装置搬送器及び支持された記憶装置がテストスロット内に配置されている間に、記憶装置を熱伝導によって加熱することを含み得る。
【0034】
方法はまた、記憶装置を、テストスロットのテスト区画内に挿入することと、記憶装置をテストスロットのテスト区画内にクランプするため、及び伝導加熱アセンブリを記憶装置と物理的に接触させる両方のために、クランプ機構と係合することと、を含む。
【0035】
実施形態では、以下の利点の1つ以上を挙げることができる。
【0036】
伝導加熱は、テストスロットアセンブリと、その内部に支持される記憶装置との間に提供されてもよい。伝導加熱は、既知の対流加熱方法よりも、より有効であることができ、したがってエネルギー消費の低減に役立つことができる。
【0037】
伝導加熱は、可動部(例えば、対流加熱にしばしば採用されているブロワー又はファン)の使用を伴わずに、又はこれらの限定された/低減された使用を伴って、実施することができ、したがって震動の発生を制限するのに役立つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】記憶装置テストシステムの斜視図。
【図2】テストスロットアセンブリの斜視図。
【図3A】自己テスト及び機能性テスト回路の概略図。
【図3B】自己テスト及び機能性テスト回路の概略図。
【図4】搬送ステーションの斜視図。
【図5】トート及び記憶装置の斜視図。
【図6A】記憶装置テストシステムの平面図。
【図6B】記憶装置テストシステムの斜視図。
【図7】記憶装置搬送器の分解斜視図。
【図8】クランプ機構の斜視図。
【図9A】ばねクランプの斜視図。
【図9B】ばねクランプの斜視図。
【図10】一対のアクチュエータの斜視図。
【図11A】記憶装置搬送器のフレームの斜視図。
【図11B】記憶装置搬送器のフレームの斜視図。
【図12】伝導加熱アセンブリの斜視図。
【図13】図12の伝導加熱アセンブリからの一対のプリント配線板の平面図。
【図14】一対のばね板の斜視図。
【図15A】記憶装置搬送器の側面図。
【図15B】線15B−15Bに沿ってとった図15Aの記憶装置搬送器の断面図。
【図15C】図15Bからの詳細図。
【図15D】線15D−15Dに沿ってとった図15Aの記憶装置搬送器の断面図。
【図16A】ばねクランプが係合位置にある記憶装置搬送器の断面平面図。
【図16B】図16Aからの詳細図。
【図16C】伝導加熱アセンブリが係合位置にある記憶装置搬送器の断面正面図。
【図17A】記憶装置を支持している記憶装置搬送器の斜視図及び平面図。
【図17B】記憶装置を支持している記憶装置搬送器の斜視図及び平面図。
【図18】記憶装置にクランプされた記憶装置搬送器(storage device transported)の平面図。
【図19】テストスロットの斜視図。
【図20】接続インターフェースボードの斜視図。
【図21】図19のテストスロット(前側カバーは取り外れされている状態の)からのテスト区画の斜視図。
【図22A】テストスロットに挿入された、記憶装置を支持している記憶装置搬送器を示す平面図。
【図22B】図22Aからの詳細図。
【図23】組み込まれた抵抗加熱器を備えるフレキシブルプリント回路の平面図。
【図24】図23のフレキシブルプリント回路を備える伝導加熱アセンブリの斜視図。
【図25】搬送器のフレーム(隠線で示されている)に載置された図23のフレキシブルプリント回路を備える伝導加熱アセンブリの斜視図。
【図26】記憶装置を支持し、デバイスインターフェースボードとの接続のために位置合わせされる記憶装置搬送器の斜視図。
【図27】記憶装置を支持し、デバイスインターフェースボードとの接続(ブラインドメイト・コネクタを介して)のために位置合わせされる記憶装置搬送器の斜視図。
【図28】組み込まれた抵抗加熱器及び熱電対を備える一対のプリント配線板の平面図。
【図29】プリント配線板の露出面上に柔軟な材料を備える温度検出アセンブリの斜視図。
【図30A】テストスロットアセンブリの斜視図。
【図30B】テストスロットアセンブリ及び記憶装置の斜視図。
【図31A】自己テスト及び機能性テスト回路の概略図。
【図31B】自己テスト及び機能性テスト回路の概略図。
【図32A】記憶装置テストシステムの平面図。
【図32B】記憶装置テストシステムの斜視図。
【図33】テストスロットの斜視図。
【図34】接続インターフェースボードの斜視図。
【図35A】テストスロットアセンブリの分解斜視図。
【図35B】テストスロットの斜視図。
【図36】クランプ機構の斜視図。
【図37】一対のアクチュエータの斜視図。
【図38】伝導加熱アセンブリの斜視図。
【図39】図38の伝導加熱アセンブリからの一対のプリント配線板の平面図。
【図40】テストスロットに挿入された記憶装置を示す平面図。
【図41】組み込まれた抵抗加熱器を備えるフレキシブルプリント回路の平面図。
【図42】図41のフレキシブルプリント回路を備える伝導加熱アセンブリの斜視図。
【図43】組み込まれた抵抗加熱器及び熱電対を備える一対のプリント配線板の平面図。
【図44】プリント配線板の露出面上に柔軟な材料を備える温度検出アセンブリの斜視図。
【0039】
様々な図面における同様の参照記号は同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
システムの概要
【0041】
図1に示されるように、記憶装置テストシステム10は、複数のテストラック100(例えば、10個のテストトラックが示されている)、装填ステーション200、及びロボット300を含む。各テストラック100は複数のテストスロットアセンブリ120を保持する。図2に示されるように、各テストスロットアセンブリ120は、記憶装置搬送器400及びテストスロット500を含む。記憶装置搬送器400は、記憶装置600を捕捉するために(図5)(例えば装填ステーションから)、及び記憶装置600をテストのためにテストスロット500のうちの1つに搬送するために使用される。
【0042】
本明細書で使用されるとき、記憶装置には、ディスクドライブ、半導体ドライブ、メモリ装置、及び検証のために非同期テストを必要とするあらゆる装置が挙げられる。ディスクドライブは一般に、磁気表面を備える高速回転する円盤上にデジタルにコード化されたデータを格納する不揮発性の記憶装置である。ソリッドステートドライブ(SSD)は、永続データを保存するための半導体メモリを使用するデータ記憶装置である。SRAM又はDRAM(フラッシュメモリの代わりに)を使用するSSDは、RAMドライブと呼ばれることが多い。用語「ソリッドステート」は一般にソリッドステート電子機器を電気機械的な装置と区別する。
【0043】
図3Aを参照すると、いくつかの実装では、記憶装置テストシステム10はまた、テストスロット500と通信している少なくとも1つのコンピュータ130を含む。コンピュータ130は、記憶装置600の在庫管理及び/又は記憶装置テストシステム10を制御する自動化インターフェースを提供するように構成されてもよい。テストラック100のそれぞれの内部で、テスト電子機器160は、各テストスロット500と通信している。テスト電子機器160は、テストスロット500内に受け取られたディスクドライブ600と通信するように構成されている。テスト電子機器160は、テストアルゴリズムを実行し、テスト下の記憶装置の状態(例えば温度)をモニターする。
【0044】
図3Bを参照すると、パワーシステム170は、記憶装置テストシステム10に電力を供給する。パワーシステム170は、テストスロット500に受け取られた記憶装置600への電力を監視し、及び/又はこれを制御してもよい。図3Bで図示されている実施例では、各テストトラック100内のテスト電子機器160は、少なくとも1つのテストスロット500と通信している少なくとも1つの自己テストシステム180を含む。自己テストシステム180は、テストラック100及び/又は特定のサブシステム(例えばテストスロット500)が正しく機能しているかどうかをテストする。自己テストシステム180は、クラスターコントローラ181、テストスロット500内に受け取られた記憶装置(SD)600とそれぞれが電気通信する1つ以上の接続インターフェース回路182、及びこの接続インターフェース回路182と電気通信する1つ以上のブロックインターフェース回路183を含む。クラスターコントローラ181は、いくつかの実施例では、約120個の自己テスト及び/又は60個の記憶装置600の機能性テストの容量で1つ以上のテストプログラムを実行するように構成されている。接続インターフェース回路182及びブロックインターフェース回路183は、自己テストをするように構成されている。しかしながら、自己テストシステム180は、記憶装置テストシステム10の1つ以上の構成要素上で自己テストルーティンを実施し、制御するように構成された自己テスト回路184を含んでもよい。クラスターコントローラ181は、イーサネット(登録商標)(例えばギガビットイーサネット)を介して自己テスト回路184と通信してもよく、これは汎用非同期送受信(UART)シリアルリンクを介して、ブロックインターフェース回路183と、そして接続インターフェース回路182及び記憶装置600上で通信してもよい。UARTは通常、コンピュータ又は周辺装置のシリアルポートの上でシリアル通信のために使用される個々の集積回路(又はその一部)である。ブロックインターフェース回路183は、テストスロット500の電力及び温度を制御するように構成され、各ブロックインターフェース回路183は、1つ以上のテストスロット500及び/又は記憶装置600を制御してもよい。
【0045】
いくつかの実施例では、テスト電子機器160はまた、少なくとも1つのテストスロット500と通信している少なくとも1つの機能性テストシステムを含んでもよい。機能性テストシステム190は、記憶装置搬送器400によってテストスロット500に保持され、及び/又は支持されている、受け取られた記憶装置600が正しく機能しているかどうかをテストする。機能性テストは、記憶装置600によって受け取られた電力量、動作温度、データの読み出し及び書き込み能力、並びに異なる温度におけるデータの読み出し及び書きこみ能力(例えば、熱い状態での読み出し、及び冷たい状態で書き込み、又はその逆)をテストすることを含み得る。機能性テストは、記憶装置600の全てのメモリセクタをテストしてもよく、又は単に無作為にテストしてもよい。機能性テストは、記憶装置600の動作温度、並びに記憶装置600との通信のデータの完全性もテストしてもよい。機能性テストシステム190は、クラスターコントローラ181、及びこのクラスターコントローラ181と電気通信している少なくとも1つの機能性インターフェース回路191を含む。接続インターフェース回路182は、テストスロット500及び機能性インターフェース回路191内に受け取られた記憶装置600と電気通信している。機能性インターフェース回路191は、記憶装置600に機能性テストルーティンを通信するように構成されている。機能性テストシステム190は、クラスターコントローラ181と、1つ以上の機能性インターフェース回路191との間に電気通信を提供する通信スイッチ192(例えばギガビットイーサネット)を含んでもよい。コンピュータ130、通信スイッチ192、クラスターコントローラ181、及び機能性インターフェース回路191はイーサネットのネットワーク上で通信することが好ましい。しかしながら、他の形態の通信が使用されてもよい。機能性インターフェース回路191は、パラレルATアタッチメント(IDE、ATA、ATAPI、UDMA及びPATAとしても知られるハードディスクインターフェース)、SATA、又はSAS(Serial Attached SCSI)を介して接続インターフェース回路182に通信してもよい。
【0046】
図4を参照すると、いくつかの実装では、搬送ステーション200は、搬送ステーションハウジング210、この搬送ステーションハウジング210上に配置される複数のトート提示支持システム220を含む。各トート提示支持システム220は、記憶装置テストシステム10によるサービスのための提示位置において、記憶装置トート260を受け取り、これを支持するように構成されている。
【0047】
トート提示支持システム220は、搬送ステーションハウジング210の同じ側面上それぞれ配置されており、お互いに対して垂直に配置されている。各トート提示支持システム220は、お互いに対して異なる高さを有する。いくつかの実施例では、図4に示されるように、トート提示支持システム220は、記憶装置トート260によって画定される、対応するアーム溝部266(図5)によって受け取られるように構成されたトート支持アーム226を含む。
【0048】
トート移動器230は、搬送ステーションハウジング210上に配置され、これに対して動くように構成されている。トート移動器230は、記憶装置テストシステム10によるサービスのために(例えばロボット300(図1)による)、トート提示支持システム220と、トート260がその中に載置され、搬送ステーション200から(例えばオペレータによって)降ろされることができるステージ領域250との間にトート260を搬送するように構成されている。
【0049】
図5に図示されるように、トート260は、トート本体262を含み、これはそれぞれが記憶装置600を収容するように構成されている複数の記憶装置レセプタクル264(例えば示されるように18個)を画定する。記憶装置レセプタクル264のそれぞれは、受け取られた記憶装置600の中央部分を支持し、非中央部分に沿って(例えば、記憶装置の側面、前側エッジ及び/又は後ろ側エッジ)、記憶装置600の操作を可能にするように構成された記憶装置支持265を含む。トート本体262はまた、搬送ステーションハウジング210のトート支持アーム226(図4)と係合するように構成されているアーム溝部266を画定し、これによってトート260を支持する(例えばロボット300(図1)によるサービスのために)。
【0050】
図6A及び6Bを参照すると、ロボット300はロボットアーム310、及びこのロボットアーム310の遠位端に配置されたマニピュレータ312(図6A)を含む。ロボットアーム310は、床面316に垂直である第1軸(図6B)を規定し、ロボットの動作領域318内で、第1軸314を中心に所定の弧を通って回転し、第1軸314から放射状に延びるように動作し得る。ロボットアーム310は、搬送ステーション200におけるトート260とテストラック100との間で記憶装置600を移送することによって、各テストスロット500を個別にサービスするように構成されている。特に、ロボットアーム310は、マニピュレータ312を用いて記憶装置搬送器400をテストスロット500のうちの1つから取り除き、次いで記憶装置搬送器400を用いて、搬送ステーション200において記憶装置600を記憶装置レセプタクル264のうちの1つから回収し、次いで記憶装置搬送器400を、その内部の記憶装置600と共に、記憶装置600のテストのためにテストスロット500に戻すように構成されている。テストの後で、ロボットアーム310は、テストスロット500のうちの1つから記憶装置搬送器400を、支持された記憶装置600と共に回収し、それを記憶装置搬送器400の操作によって(即ち、マニピュレータ312を用いて)搬送ステーション200における記憶装置レセプタクル264のうちの1つに戻す(又は、それをテストスロット500のうちの別のものに移動させる)。
【0051】
記憶装置搬送器
【0052】
図7に示されるように、記憶装置搬送器400は、フレーム410、クランプ機構450、及び伝導加熱アセンブリ490を含む。伝導加熱アセンブリは、フレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱されるのを可能にする。
【0053】
図8に示されるように、クランプ機構450は、それぞれがアクチュエータ454及び一対のばねクランプ(即ち、近位ばねクランプ456a及び遠位ばねクランプ456b)を含む、一対のクランプアセンブリ452を含む。図9A及び9Bを参照すると、ばねクランプ456a、456bは、ベース部分458、並びにそれぞれがこのベース部分458に接続された近位端462及び変位可能な遠位端464を有する第1ばねアーム460a及び第2ばねアーム460bを含む。ばねクランプ456a、456bは板金(例えばステンレス鋼)から形成されることができる。それらの近位端462と遠位端464との間では、ばねアーム460a、460bは、狭い領域466、広い領域468、及びそれらの間の一対のエッジ470を画定する。図9Aで図示されるように、第1ばねアーム460aは、緩衝器474を有する第1嵌合部材472を含む。緩衝器474は、例えば熱可塑材、熱硬化材等から形成することができる。図9Bに示されるように、第2ばねアーム460bは、突出部478を画定する第2嵌合部材476を含む。ばねクランプ456a、456bのそれぞれはまた、ベース部分458から外側に延在する一対の載置タブ480を含む。フレーム410を備えるアセンブリに従って、載置タブ480は、フレーム410の側壁418内で(図11A及び11B)ばねクランプ456a、456bを定位置に保持するのに役立つ。アセンブリに従って、ばねクランプ456a、456bはフレーム410に載置され、アクチュエータ454と動作可能に関連付けられている(例えば、フレーム内の記憶装置600をクランプするために、及び/又はテストスロット500のうちの1つの内部でフレームをクランプするために)。
【0054】
図10を参照すると、アクチュエータ454のそれぞれは、駆動機構を画定する内面481a及び外面481bを含む。駆動機構は楔482及び凹み483を含む。アクチュエータ454はまた、内面481aと外面481bとの間に延びる開口部484を画定する。それらの近位端485において、アクチュエータ454は、フレーム410に対するアクチュエータ454の動きを制御するためにマニピュレータ312(図6A)と係合可能であるように構成されているアクチュエータソケット486を含む。
【0055】
図11A及び11Bに図示されるように、フレーム410は面板412を含む。第1面414に沿って、面板412はくぼみ416を画定する。くぼみ416は、ロボットアーム310のマニピュレータ312(図6A)によって開放可能に係合されてもよく、これはロボットアーム310が記憶装置搬送器400を把持し、動かすことを可能にする。面板412はまた、ベベルエッジ417(図11B)を含む。記憶装置搬送器400がテストスロット500のうちの1つに挿入されたときに、面板412のベベルエッジ417は、テストスロット500の相補的ベベルエッジ515(図19)に突き当りシールを形成し、これは、以下に記載のとおり、テストスロット500の中への空気の出入りを阻止するのに役立つ。
【0056】
フレーム410はまた、面板412の第2面420から外側に延在する一対の側壁418、及び側壁418の間に延在し、これらを接続する底板422を含む。側壁418及び底板422は一緒に、実質的にU型の開口部を画定し、これは記憶装置搬送器400がトート220内の記憶装置支持体226から記憶装置600を把持して離すのに使用されるのを可能にする。
【0057】
フレーム410はまた、記憶装置領域402aとプレナム領域402bとの間に配置されているプレナム壁部401を含む。空気流(例えば搬送器400に支持されている記憶装置を冷却するための)は、側壁418のうちの1つにおける入口の開口部403を介して、プレナム領域402b内へと向けることができる。空気流は次いで、プレナム壁部401における空気流開口部404を通って記憶装置領域402aの方に送達され得る。フレーム410は成型プラスチックから形成されてもよい。
【0058】
重り405(例えば、銅ブロック)はプレナム領域402b内に配置され、底板422に載置される。重り405は、支持された記憶装置とテストスロット500との間のテスト中の振動の伝達を阻止するのに役立つことができる。
【0059】
側壁418は、それらの間に記憶装置600(図5)を受け取るように離間されており、記憶装置600を支持するための表面424を画定する。側壁418はまた、後ろフック426を画定し、これは記憶装置600をテストスロット500から抽出するのに有用であり得る(例えば、テストスロット500内の嵌合コネクタから記憶装置上のコネクタを分離するために)。後ろフック426は開口部427を含み、これは伝導加熱アセンブリ490を収容するのに役立つことができる。側壁418はまた、リードイン428(例えば面取りエッジ)を画定し、これはフレーム410において記憶装置600を中心合わせする際に補助することができる。
【0060】
側壁418はそれぞれ、一対の通過開口部430を画定し、これは側壁418の内面432aと外面432bとの間に延びる。アセンブリに従って、ばねクランプ456a、456bの対応する1つは通過開口部430のそれぞれと関連付けられている。側壁418はまた、側壁418の近位端435から遠位端436まで延在するアクチュエータスロット434を画定する。面板412は、その第1面414と第2面420との間に延びる一対の開口部437(図11A)を画定し、これはアクチュエータスロット434へのアクセスを可能にする。組み立てられたときに、アクチュエータ454(図8)は、アクチュエータスロット434の内部に摺動可能に配置され、ばねアーム456a、456bの移動を起動させるように配置されている。
【0061】
更に図11A及び11Bを参照すると、側壁418はまた貫通孔438を画定する。貫通孔438は、側壁418の内面432aと外面432bとの間に延び、通貨する開口部430間の領域において、アクチュエータスロット434へのアクセスを可能にする。伝導加熱アセンブリはこれらの貫通孔438を介してフレーム410に載置されてもよい。
【0062】
図12に示されるように、伝導加熱アセンブリ490は、一対のプリント配線板(即ち、第1プリント配線板491a及び第2プリント配線板491b)、一対の圧板492、及び一対の弾性付勢機構(ばね板493の形態で示されている)を含み、これはプリント配線板491a、491bを、アセンブリに従ってフレーム410の側壁418の方に付勢するように動作する。図13を参照すると、プリント配線板491a、491bのそれぞれは、プリント配線板491a、491bの対応する第1面488において、導電性層(例えば銅)に組み込まれている抵抗加熱器487を含む。プリント配線板491a、491bは、それらの対応する近位端494aにおいて配線パッド489を含む。プリント配線板491a、491bは、配線パッド489においてプリント配線板491a、491bに半田付けされている配線495を介してお互いに電気的に接続され得る。第1プリント配線板491aは、その遠位端494bにおいて一対のコンタクト端子496を含む。コンタクト端子496は、テストスロット500内で接続インターフェースボード520と電気通信するのを可能にする。プリント配線板491a、491bはFR 4基材から形成されてもよく、エッチングされた銅の表面層を備える。プリント配線板491a、491bのそれぞれは、圧板492の関連付けられた1つに載置される(例えば接着剤又は機械的締結具を介して)。
【0063】
圧板492は実質的に平坦であり、金属又は硬質プラスチックから形成されてもよい。圧板492はそれぞれ、ばね板493の対応する1つに載置される。
【0064】
図14を参照して、ばね板493はそれぞれ、本体部材497、並びに本体部材497の対抗する側部から外側に延在する上方エッジ498a及び下方エッジ498bを含む。本体部材497は、圧板492のうちの1つに取り付けられる(接着剤又は機械的締結具を介して)。ばね板493は、板金、例えばステンレス鋼から形成されてもよい。フレーム410と組み立てられたときに、ばね板493の上方エッジ498a及び下方エッジ498bは、アクチュエータスロット434内に位置し、本体部材497は、フレーム410におけるU型の開口部の方へ、側壁418における貫通孔438を通って延在する。
【0065】
図15Aを参照すると、伝導加熱アセンブリ490、及びフレーム410を備えるクランプ機構のアセンブリに従って、アクチュエータ454はそれぞれ独立して、アクチュエータスロット434(図11A)の1つに対応する内部で摺動可能であり、開放位置と係合位置との間で側壁418に対して可動である。図15B〜15Cに図示されるように、アクチュエータ454が解放位置にあるときに、係合部材472、476は、それらがアクチュエータ454の凹み483(図15C)内に収縮される停止位置の方へ付勢される。図15Dに図示されるように、停止位置にある係合部材472、476と共に、ばね板493は、図15Dに図示されるように圧板492を側壁418に対して位置するように強制する(付勢する)。
【0066】
ばねクランプ456a、456bの第1係合部材472及び第2係合部材476は、面板414の第1面414の方へ、アクチュエータ454を内側に押すことによって係合されてもよい(図16Aに矢印60によって示されているように)。図16A〜16Bを参照すると、係合位置では、アクチュエータ454の楔482が、ばねクランプ456a、456bに係合して、ばねアーム460a、460bの第1係合部材472及び第2係合部材476を、側壁418の内面432a及び外面432bから外側に延在させる。図16B及び16Cに示されるように、係合位置では、緩衝器474(図16B)は圧板492を係合することによって、圧板492、及び取り付けられたプリント基板491a、491bを側壁418から外へ強制する。
【0067】
図17A及び17Bに示されように、ばねクランプ456a、456b、及び圧板492が収縮した状態で、アクチュエータ454が解放位置にあるとき、記憶装置600(図17Bでは隠れている)はプリント配線板491a、491B間でフレーム410内へ挿入され得る。記憶装置600がフレーム410に挿入されている状態で、アクチュエータ454は、係合位置の方に動かされ、第1係合部材472をずらして圧板492と接触させることができ、これによって、プリント配線板が記憶装置600に係合するように、圧板492及び取り付けられたプリント配線板491a、491bのずれを生じさせる。これは、抵抗加熱器487と記憶装置600との間に良好な伝導熱移動のために、プリント配線板491a、491bの記憶装置600との直接接触をもたらし、同時に、図18に示されるように、フレーム410に対する動きに抗して記憶装置600をクランプする。緩衝器474は、記憶装置搬送器400と記憶装置600との間の振動の移動を阻止するのに役立つことができる。加熱器エレメントと記憶装置との間に柔軟なインターフェース材料を添加して、記憶装置の表面の不規則性を調節することも可能である。
【0068】
テストスロット
【0069】
図19に示されるように、テストスロット500は、ベース510、直立壁512a、512b、並びに第1カバー514a及び第2カバー514bを含む。第1カバー514aは、ベース510及び直立壁512a、512bと共に一体成型される。テストスロット500は、後部518及び前部519を含む。後部518は接続インターフェースボード520を収容し、これは接続インターフェース回路182(図3A及び3B)を担持する。図20に示されるように、接続インターフェースボード520は、接続インターフェースボード520の遠位端573に沿って配置される電気コネクタ522を含む。電気コネクタ522は、接続インターフェース回路182(図3A及び3B)と、関連付けられたテストラック100におけるテスト回路(例えば、自己テストシステム180及び/又は機能性テストシステム190)との間に電気通信を提供する。接続インターフェースボード520はまた、テストスロットコネクタ524を含み、これは接続インターフェース回路182とテストスロット500内の記憶装置との間に電気通信を提供する。
【0070】
接続インターフェースボード520はばね接点529も含む。記憶装置搬送器400がテストスロット500に挿入されたときに、ばね接点529は、第1プリント配線板491a上のコンタクト端子496に係合するように配置され、これによってプリント配線板491a、491bと接続インターフェースボード520との間に電気通信を提供する。ポゴピンもまた、ばね接点529の代替として、又はこれと組み合わせて使用されてもよい。別の方法として又は追加で、ブラインド嵌合コネクタの嵌合(即ち、雄及び雌)を使用して、プリント配線板491a、491bと接続インターフェースボード520との間に電気通信を提供してもよい。
【0071】
テストスロット500の前部519は、記憶装置搬送器400のうちの1つを受け取り、支持するためのテスト区画526を画定する。ベース510、直立壁512a、512bと、第1カバー514aは一緒に、テスト区画526へのアクセス(例えば、記憶装置搬送器400を挿入し取り除くための)を提供する第1開放端525、及びテストスロット500中に挿入された記憶装置搬送器400の面板412に突き当たって第1開放端525を介したテストスロット500へ空気の出入りを阻止するシールを提供するベベルエッジ515を画定する。
【0072】
図21に示されるように、テスト区画526の領域において、直立壁512a、512bは係合特徴527を画定し、これは記憶装置搬送器400のばねクランプ456a、456bのための嵌合面を提供し、記憶装置搬送器400がテストスロット500内でクランプされるのを可能にする。例えば、記憶装置搬送器400内の記憶装置600を用いて、並びに解放位置にあるアクチュエータ454を用いて、記憶装置600上のコネクタ610(図17A)がテストスロットコネクタ524と嵌合するまで、記憶装置搬送器400はテストスロット500に挿入され得る。
【0073】
記憶装置搬送器400がテストスロット500内の完全に挿入された位置にある状態で(即ち、記憶装置コネクタ610がテストスロットコネクタ524と嵌合している状態)、アクチュエータ454は係合位置に向けて動かすことができ、ばねクランプ456a、456bの第1係合部材472及び第2係合部材476を、側壁418の内面432a及び外面432bから外側に延びるようにずらす。図22A及び22Bを参照すると、係合位置においては、第2係合部材476は、側壁418の外面432bから外側に延び、テストスロット500内の係合特徴527に係合して、テストスロット500に対する動きに対して記憶装置搬送器400をクランプする。同時に、第1係合部材472は、側壁418の内面432aから外側に延び、伝導加熱アセンブリ490のプリント配線板491a、491bを記憶装置600の方にずらして、記憶装置搬送器400に対する動きに対して記憶装置600をクランプし、プリント配線板491a、491bと記憶装置600との間の良好な熱的接触を提供する。この良好な熱的接触は、テスト中に抵抗加熱器487を介して、記憶装置600の効率的な伝導加熱を可能にする。このクランプの効果はまた、第1プリント配線板491aのコンタクト端子496を、接続インターフェースボード520上のばね接点529と確実に接触させる。
【0074】
動作の方法
【0075】
使用時に、ロボットアーム310は、マニピュレータ312を用いて記憶装置搬送器400をテストスロット500のうちの1つから取り除き、次いで、記憶装置搬送器400を用いて、搬送ステーション200において記憶装置600を1つの記憶装置レセプタクル264から回収し、次いで記憶装置搬送器400を、その内部の記憶装置600と共に、記憶装置600のテストのために関連付けられているテストスロット500に戻す。テスト中は、テスト電子機器160は、とりわけ、テスト下の記憶装置600の温度調節を含むテストアルゴリズムを実施する。例えば、テスト中に記憶装置600はそれぞれ、約70℃の温度まで加熱される。テスト電子機器160は、伝導加熱アセンブリ490の抵抗加熱器487への電流を制御することによって、テスト下の記憶装置600の加熱を調節することができる。したがって、記憶装置600の高効率な加熱は、主に受動素子(例えば抵抗加熱器487)のみを使用して達成することができる。
【0076】
テストの後で、ロボットアーム310は、テストスロット500から記憶装置搬送器400を、支持された記憶装置600と共に回収し、それを記憶装置搬送器400の操作によって(即ち、マニピュレータ312を用いて)搬送ステーション200における記憶装置レセプタクル224のうちの1つに戻す(又は、それをテストスロット500のうちの別のものに移動させる)。
【0077】
他の実施形態
【0078】
他の実施形態は、以下の「請求項の範囲」内である。
【0079】
例えば、抵抗加熱器が、一緒に配線されている比較的に剛性な一対のプリント配線板における回路に組み込まれている伝導加熱アセンブリの実施形態が記載されてきたが、いくつかの実施形態では、抵抗加熱器はフレキシブルプリント回路の回路に組み込まれてもよい。実施例として、図23は、一対の回路部分(即ち、第1回路部分702a及び第2回路部分702b)と、第1回路部分702a及び第2回路と702bと一体である接続部分704と、を含むフレキシブルプリント回路700を図示する。
【0080】
第1回路部分702a及び第2回路部分702bのそれぞれは、導電性トレースによって画定されている抵抗加熱器706を含む。接続部分704はまた、第1回路部分702a及び第2回路部分702bの抵抗加熱器706間に電気的接続を提供する、導電性トレース708を含む。第1回路部分702aは、その遠位端712において一対のコンタクト端子710を含む。コンタクト端子710は、テストスロット500内で接続インターフェースボード520と電気通信するのを可能にする。組み込まれた抵抗加熱を備える好適なフレキシブルプリント回路は、Watlow Electric Manufacturing Company(Columbia,Missouri)から入手可能である。
【0081】
図24において示されるように、第1回路部分702a及び第2回路部分702bのそれぞれは、圧板プレート492の関連付けられている1つに載置されている(例えば接着剤又は機械的締結具を介して)。圧板492は、追加された剛性及び安定性のために、第1回路部分702a及び第2回路部分702bの全体の裏面に沿って延在し、記憶装置搬送器400がテストスロット500に挿入されたときに、フレキシブルプリント回路700上のコンタクト端子710と、接続インターフェースボード529上のばねコンタクト(図20)との間の良好な電気的接触を提供するのに役立つことができる。
【0082】
あるいは、図25に図示されるように、第1回路部分702a及び第2回路部分702bの遠位端712は、フレーム410の後ろフック426の周辺で、遠位端712がこのフックの形状に一致するように巻き付けられるのを可能にするために、圧板492によって支持されてないままであってよい。第1回路部分702a及び第2回路部分702bの遠位端712は、例えば接着剤を用いて、後ろフック426に取り付けられてもよい。図26に図示されるように、接続インターフェースボード520は、いくつかの実施形態では、フレキシブルプリント回路700のコンタクト端子710との電気接点のためのポゴピン530を含んでもよい。
【0083】
別の方法又は追加で、記憶装置搬送器のプリント回路と、接続インターフェースボードとの間の電気的接続が、ブラインド嵌合コネクタによって提供されてもよい。例えば、図27は、記憶装置搬送器400のプリント回路700と、接続インターフェースボード520との間の電気通信のために、嵌合するブラインド嵌合コネクタ(即ち雄ブラインド嵌合コネクタ721及び雌ブラインド嵌合コネクタ722)が提供されている実施形態を図示する。
【0084】
いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリ490はまた、テスト中に記憶装置搬送器において支持されている記憶装置の温度をモニタリングするために、1つ以上の温度センサを含んでもよい。例えば、図28は、プリント配線板491a、491bが、記憶装置搬送器において支持されている記憶装置の温度を測定するように配置されている熱電対720を含む、1つの実施形態を図示する。特に、プリント配線板491a、491bが記憶装置搬送器400において支持されている記憶装置600に対してクランプされるときに、熱電対720は記憶装置600の表面に接触し、これによって記憶装置600の温度が測定されるのを可能にする。
【0085】
抵抗加熱器487のためのコンタクト端子496に加えて、第1プリント配線板491aはまた、熱電対720に電気的に接続されている熱電対コンタクト端子722が提供される。追加のばね接点又はポゴピンが、接続インターフェースボード520(図20)上に提供されて、接続インターフェースボード520と熱電対720との間に電気通信を提供してもよい。
【0086】
熱電対720は、接続インターフェースボード520を介して、テスト電子機器160(図3A及び3B)と電気通信している状態で配置されてもよい。テスト電子機器160は、少なくとも一部において熱電対720から受け取った信号に基づいて、抵抗加熱器487への電流を制御するように構成されてもよい。
【0087】
熱電対720は、プリント配線板491a、491bのうちの1つに載置されている別個のデバイスの形態で提供されてもよく、又はそれはプリント配線板491a、491bの導電性層に組み込まれてもよい。更に、熱電対が剛性のプリント配線板上に提供されている実施形態が記載されてきたが、熱電対は、例えば、図24〜26に関して上記の実施形態のように、フレキシブルプリント回路を採用する実施形態に組み込まれてもよい。組み込まれた熱電対及び/又は抵抗加熱器を備えるフレキシブルプリント回路は、Watlow Electric Manufacturing Company(Columbia,Missouri)から入手可能である。
【0088】
いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリ490はまた、抵抗加熱器487と、記憶装置搬送器400に支持されている記憶装置との間に追加層として、柔軟な材料、例えばBergquist Company(Chanhassen,MN)によって製造されているSil−Padなどを含んでもよい。例えば、図29は、柔軟な材料730の層が、プリント配線板491a、491bの第1表面488に接着されている実施形態を図示する。柔軟な材料730は、記憶装置搬送器400内にクランプされたときに、支持されている記憶装置の擦過を阻止するのに役立つことができる。柔軟な材料730はまた、記憶装置搬送器400と支持されている記憶装置との間の震動の伝達を更に抑制するのに役立つこともできる。抵抗加熱器と記憶装置との間の柔軟な材料はまた、記憶装置の表面の不規則性を調節し、より効果的な熱移動を可能にする。
【0089】
圧板、及び関連付けられたプリント回路を搬送器のフレームの対応する側壁の方へ付勢するために一対のばね板を利用する記憶装置搬送器の実施形態が記載されてきたが、他の弾性の付勢機構が可能である。
【0090】
複数のばねクランプ(spring claims)を含むクランプ機構の実施形態が記載されてきたが、いくつかの実施形態では、わずか1つのばねクランプが使用されてもよい。
【0091】
テストスロットの他の実施形態が使用されてもよく、記憶装置搬送器は異なる形態をとってもよく、又はテストスロットアセンブリ中に存在しなくてもよい。図30Aに示されるように、各テストスロットアセンブリ120は、テストされる記憶装置600を受け取るために、少なくとも1つのテストスロット500aを含んでもよい。図30Bに示されるように、テストスロットアセンブリ120は、所望の記憶装置搬送器400を含んでもよい。記憶装置搬送器400は、記憶装置600を捕捉するために(例えば装填ステーションから)、及び記憶装置600をテストのためにテストスロット500aのうちの1つに移送するために使用されてもよい。記憶装置搬送器400は、組み込まれた側壁418を有してもよい。いくつかの実装では、側壁は記憶装置搬送器400には存在しない。
【0092】
図31Aを参照して、いくつかの実装において、記憶装置テストシステム10はまた、テストスロット500aと通信している少なくとも1つのコンピュータ130を含む。コンピュータ130は、記憶装置600の在庫管理及び/又は記憶装置テストシステム10を制御する自動化インターフェースを提供するように構成されてもよい。テストラック100のそれぞれの内部で、テスト電子機器160は、各テストスロット500aと通信している。テスト電子機器160は、テストスロット500a内に受け取られたディスクドライブ600と通信するように構成されている。テスト電子機器160は、テストアルゴリズムを実行し、テスト下の記憶装置の状態(例えば温度)をモニターする。
【0093】
図31Bを参照すると、パワーシステム170は、記憶装置テストシステム10に電力を供給する。パワーシステム170は、テストスロット500aに受け取られた記憶装置600への電力を監視し、及び/又はこれを制御してもよい。図31Bで図示されている実施例では、各テストトラック100内のテスト電子機器160は、少なくとも1つのテストスロット500aと通信している少なくとも1つの自己テストシステム180を含む。自己テストシステム180は、テストスロット500a内に受け取られた記憶装置600の自己テストを支持する。自己テストシステム180は、クラスターコントローラ181、テストスロット500a内に受け取られた記憶装置(SD)600とそれぞれが電気通信する1つ以上の接続インターフェース回路182、及びこの接続インターフェース回路182と電気通信する1つ以上のブロックインターフェース回路183を含む。クラスターコントローラ181は、いくつかの実施例では、約120個の自己テスト及び/又は60個の記憶装置600の機能性テストの容量で1つ以上のテストプログラムを実行するように構成されている。接続インターフェース回路182及びブロックインターフェース回路183は、記憶装置の自己テストを支援するように構成されている。記憶装置の自己テストは、記憶装置600によって受け取られた電力量、動作温度、データの読み出し及び書き込み能力、並びに異なる温度におけるデータの読み出し及び書きこみ能力(例えば、熱い状態での読み出し、及び冷たい状態で書き込み、逆もまた同様)をテストすることを含み得る。記憶装置の自己テストは、記憶装置600の全てのメモリセクタをテストしてもよく、又は無作為抽出でテストしてもよい。機能性テストは、記憶装置600の動作温度、並びに記憶装置600との通信のデータの完全性もテストしてもよい。クラスターコントローラ181は、イーサネット(例えばギガビットイーサネット)を介して自己テスト回路184と通信してもよく、これは汎用非同期送受信(UART)シリアルリンクを介して、ブロックインターフェース回路183と、そして接続インターフェース回路182及び記憶装置600上で通信してもよい。UARTは通常、コンピュータ又は周辺装置のシリアルポートの上でシリアル通信のために使用される個々の集積回路(又はその一部)である。ブロックインターフェース回路183は、テストスロット500aの電力及び温度を制御するように構成され、各ブロックインターフェース回路183は、1つ以上のテストスロット500a及び/又は記憶装置600を制御してもよい。
【0094】
いくつかの実施例では、テスト電子機器160はまた、少なくとも1つのテストスロット500aと通信している少なくとも1つの機能性テストシステム190を含んでもよい。機能性テストシステム190は、記憶装置搬送器400によってテストスロット500aに保持され、及び/又は支持されている、受け取られた記憶装置600が正しく機能しているかどうかをテストする。機能性テストは、記憶装置600によって受け取られた電力量、動作温度、データの読み出し及び書き込み能力、並びに異なる温度におけるデータの読み出し及び書きこみ能力(例えば、熱い状態での読み出し、及び冷たい状態で書き込み、逆もまた同様)をテストすることを含み得る。機能性テストは、記憶装置600の全てのメモリセクタをテストしてもよく、又は無作為抽出でテストしてもよい。機能性テストは、記憶装置600の動作温度、並びに記憶装置600との通信のデータの完全性もテストしてもよい。機能性テストシステム190は、クラスターコントローラ181、及びこのクラスターコントローラ181と電気通信している少なくとも1つの機能性インターフェース回路191を含む。接続インターフェース回路182は、テストスロット500a及び機能性インターフェース回路191内に受け取られた記憶装置600と電気通信している。機能性インターフェース回路191は、記憶装置600に機能性テストルーティンを通信するように構成されている。機能性テストシステム190は、クラスターコントローラ181と、1つ以上の機能性インターフェース回路191との間に電気通信を提供する通信スイッチ192(例えばギガビットイーサネット)を含んでもよい。コンピュータ130、通信スイッチ192、クラスターコントローラ181、及び機能性インターフェース回路191はイーサネットのネットワーク上で通信することが好ましい。しかしながら、他の形態の通信が使用されてもよい。機能性インターフェース回路191は、パラレルATアタッチメント(IDE、ATA、ATAPI、UDMA及びPATAとしても知られるハードディスクインターフェース)、SATA、又はSAS(Serial Attached SCSI)を介して接続インターフェース回路182に通信してもよい。
【0095】
図32A及び32Bを参照すると、ロボット300はロボットアーム310、及びこのロボットアーム310の遠位端に配置されたマニピュレータ312(図32A)を含む。ロボットアーム310は、床面316に垂直である第1軸(図32B)を規定し、ロボットの動作領域318内で、第1軸314を中心に所定の弧を通って回転し、第1軸314から放射状に延びるように動作し得る。ロボットアーム310は、例えば、搬送ステーション200におけるトート260とテストラック100との間で記憶装置600を移送することによって、各テストスロット500aを個別にサービスするように構成されている。いくつかの実装では、ロボットアーム310は、搬送ステーション200において1つの記憶装置レセプタクル264から記憶装置600を回収し、記憶装置600のテストのために、記憶装置600をテストスロット500a内に搭載する。いくつかの実装では、ロボットアーム310は、マニピュレータ312を用いて記憶装置搬送器400をテストスロット500aのうちの1つから取り除き、次いで記憶装置搬送器400を用いて、搬送ステーション200において記憶装置600を記憶装置レセプタクル264のうちの1つから回収し、次いで記憶装置搬送器400を、その内部の記憶装置600と共に、記憶装置600のテストのためにテストスロット500aに戻すよう構成されている。テストの後で、ロボットアーム310は、テストスロット500aのうちの1つから、支持されている記憶装置600(及び、該当する場合には、記憶装置搬送器400を)回収し、それを、搬送ステーション200において記憶装置レセプタクル264のうちの1つに戻す(又は、それをテストスロット500aのうちの別のものに移動させる)。
【0096】
加熱アセンブリを備えるテストスロット
【0097】
図33に示されるように、テストスロット500aは、ベース510、直立壁512a、512b、並びに第1カバー514a及び第2カバー514bを含む。第1カバー514aは、ベース510及び直立壁512a、512bと共に一体成型される。テストスロット500aは、後部518及び前部519を含む。後部518は接続インターフェースボード520を収容し、これは接続インターフェース回路182(図31A及び31B)を担持している。図34に示されるように、接続インターフェースボード520は、接続インターフェースボード520の遠位端573に沿って配置される電気コネクタ522を含む。電気コネクタ522は、接続インターフェース回路182(図31A及び31B)と、関連付けられたテストラック100におけるテスト回路(例えば、自己テストシステム180及び/又は機能性テストシステム190)との間に電気通信を提供する。接続インターフェースボード520はまた、テストスロットコネクタ524を含み、これは接続インターフェース回路182とテストスロット500a内の記憶装置との間に電気通信を提供する。
【0098】
テストスロット500aの前部519は、記憶装置600を受け取り、支持するためのテスト区画526を画定し、又は所望により、記憶装置600を運ぶための記憶装置搬送器400を画定する。ベース510、直立壁512a、512b、及び第1カバー514aは一緒に、第1開放端525を画定し、これは、テスト区画526へのアクセス(例えば記憶装置600又は記憶装置搬送器400の挿入及び取り外しのための)、及びベベルエッジ515を提供する。いくつかの実装では、ベベルエッジ515は、テストスロット500aに挿入された記憶装置搬送器400の面板に突き当って、第1開放端525を介するテストスロット500aへの空気の出入りを阻止するシールを提供する。
【0099】
図35A及び35Bに示されるように、テストスロット500aは、クランプ機構450及び伝導加熱アセンブリ490を含む。伝導加熱アセンブリ490は、テストスロットにより支持される記憶装置が熱伝導によって加熱されるのを可能にする。クランプ機構450及び伝導加熱アセンブリ490は、いくつかの可能な構成においてはテストスロット500aに含まれてもよい。いくつかの実装では、クランプ機構450は、テストスロット500aの直立壁512a、512bに突き当る。記憶装置600がテストスロット500a内に挿入されるときに、クランプ機構450は、記憶装置600を定位置に固定し、テストスロット500aに対する記憶装置600の一部の動きを減少させる。いくつかの実装では、伝導加熱アセンブリ490は、クランプ機構450に突き当るように配置されてもよく、これによってクランプ機構450は、係合されたときに、伝導加熱アセンブリ490に圧力を適用し、そしてこれは記憶装置600上に圧力を適用する。いくつかの実装では、伝導加熱アセンブリ490はクランプ機構450の圧力の位置とは異なる位置において記憶装置600に接触する。例えば、これらの実装では、クランプ機構450は、記憶装置600上に直接圧力を適用してもよく、又はクランプ機構450は、記憶装置600を含む記憶装置搬送器400に圧力を適用してもよい。いくつかの実装では、伝導加熱アセンブリ490は、記憶装置搬送器400がテストスロット500aに挿入されたときに、伝導加熱アセンブリ490は、記憶装置搬送器400によって受け取られ(例えば、搬送器における一対のポート又は開口部を通じて)、記憶装置600と直接接触するように、テストスロット500a内に配置される。
【0100】
図36に示されるように、クランプ機構450は、それぞれがアクチュエータ454及び一対のばねクランプ(即ち、近位ばねクランプ456a及び遠位ばねクランプ456b)を含む、一対のクランプアセンブリ452を含む。クランプアセンブリ452の内面432におけるばねクランプの部分は、緩衝器474を有する係合部分472を含む。ばねクランプ456a、456bは、例えば、テストスロット500a内に記憶装置600をクランプするために、アクチュエータ454と動作可能に関連付けられている。
【0101】
図37を参照すると、アンカー454のそれぞれは、駆動機構を画定する内面481a及び外面481bを含む。駆動機構は楔482及び凹み483を含む。アクチュエータ454はまた、内面481aと外面481bとの間に延びる開口部484を画定する。それらの近位端485において、アクチュエータ454は、テストスロット500aに対するアクチュエータ454の動きを制御するためにマニピュレータ312(図32A)と係合可能であるように構成されているアクチュエータソケット486を含む。例えば、マニピュレータ312は、アクチュエータ454と係合して、ばねクランプ456a、456bと係合し、記憶装置500aを定位置に固定する。
【0102】
図38に示されているように、伝導加熱アセンブリ490は、一対のプリント配線板(即ち、第1プリント配線板491a及び第2プリント配線板491b)、一対の圧板492、及び一対の弾性付勢機構(ばね板493の形態で示されている)を含み、これはプリント配線板491a、491bを、アセンブリに従ってクランプアセンブリ452の内面432の方に付勢する。
【0103】
図39を参照すると、プリント配線板491a、491bのそれぞれは、プリント配線板491a、491bの対応する第1面488において、導電性層(例えば銅)に組み込まれている抵抗加熱器487を含む。プリント配線板491a、491bは、それらの対応する近位端494aにおいて配線パッド489を含む。プリント配線板491a、491bは、配線パッド489においてプリント配線板491a、491bに半田付けされている配線495を介してお互いに電気的に接続され得る。第1プリント配線板491aは、その遠位端494bにおいて一対のコンタクト端子496を含む。コンタクト端子496は、テストスロット500a内で接続インターフェースボード520と電気通信するのを可能にする。いくつかの実装では、コンタクト端子496は、接続インターフェースボード520に恒久的に接続される(例えば半田付け)。プリント配線板491a、491bはFR 4基材から形成されてもよく、エッチングされた銅の表面層を備える。プリント配線板491a、491bのそれぞれは、圧板492の関連付けられた1つに載置される(例えば接着剤又は機械的締結具を介して)。
【0104】
圧板492は実質的に平坦であり、金属又は硬質プラスチックから形成されてもよい。圧板492はそれぞれ、ばね板493の対応する1つに載置される。
【0105】
図40を参照すると、テストスロット500a内に完全に挿入された状態の記憶装置600を共に、アクチュエータ454は、係合位置の方に動かされ、ばねクランプ456a、456bの係合部材472をずらして、クランプアセンブリ452の内面432から外側に延びてもよい。係合位置では、係合部材472は、伝導加熱アセンブリ490のプリント配線板491a、491bを記憶装置600の方にずらして、プリント配線板491a、491bと、記憶装置600との間に良好な熱接触を提供する。この良好な熱的接触は、テスト中に抵抗加熱器487を介して、記憶装置600の効率的な伝導加熱を可能にする。いくつかの実装では、このクランプの効果はまた、第1プリント配線板491aのコンタクト端子496を、接続インターフェースボード520上のばね接点529と固く接触させる。いくつかの実装では、記憶装置600は記憶装置搬送器400内に収容され、クランプ機構450は、記憶装置搬送器400に対する動きに抗して記憶装置600をクランプする。
【0106】
動作の方法
【0107】
使用時に、ロボットアーム310は、搬送ステーション200において1つの記憶装置レセプタクル264から記憶装置600を回収し、記憶装置600のテストのために、記憶装置600を関連するテストスロット500a内に搭載する。いくつかの実装では、ロボットアーム310は、マニピュレータ312を用いて、記憶装置搬送器400をテストスロット500aから取り除き、記憶装置搬送器400を用いて記憶装置600を回収し、次いで記憶装置搬送器400を、記憶装置600のテストのために関連付けられているテストスロット500aに戻す。テスト中は、テスト電子機器160は、とりわけ、テスト下の記憶装置600の温度調節を含むテストアルゴリズムを実施する。例えば、テスト中に記憶装置600はそれぞれ、約70℃の温度まで加熱される。テスト電子機器160は、伝導加熱アセンブリ490の抵抗加熱器487への電流を制御することによって、テスト下の記憶装置600の加熱を調節することができる。したがって、記憶装置600の高効率な加熱は、主に受動素子(例えば抵抗加熱器487)のみを使用して達成することができる。
【0108】
テストの後で、ロボットアーム310は、テストスロット500aのうちの1つから、記憶装置600(及び、幾つかの実施例では、記憶装置搬送器400を)回収し、それを、搬送ステーション200において記憶装置レセプタクル264のうちの1つに戻す(又は、それをテストスロット500aのうちの別のものに移動させる)。
【0109】
更なる実施形態
【0110】
例えば、抵抗加熱器が、一緒に配線されている比較的に剛性な一対のプリント配線板における回路に組み込まれている伝導加熱アセンブリの実施形態が記載されてきたが、いくつかの実施形態では、抵抗加熱器はフレキシブルプリント回路の回路に組み込まれてもよい。実施例として、図41は、一対の回路部分(即ち第1回路部分702a及び第2回路部分702b)と、第1回路部分702a及び第2回路と702bと一体である接続部分704と、を含むフレキシブルプリント回路700を図示する。
【0111】
第1回路部分702a及び第2回路部分702bのそれぞれは、導電性トレースによって画定されている抵抗加熱器706を含む。接続部分704はまた、第1回路部分702a及び第2回路部分702bの抵抗加熱器706間に電気的接続を提供する、導電性トレース708を含む。第1回路部分702aは、その遠位端712において一対のコンタクト端子710を含む。コンタクト端子710は、テストスロット500a内で接続インターフェースボード520と電気通信するのを可能にする。組み込まれた抵抗加熱を備える好適なフレキシブルプリント回路は、Watlow Electric Manufacturing Company(Columbia,Missouri)から入手可能である。
【0112】
図42において示されるように、第1回路部分702a及び第2回路部分702bのそれぞれは、圧板プレート492の関連付けられている1つに載置されている(例えば接着剤又は機械的締結具を介して)。圧板492は、追加された剛性及び安定性のために、第1回路部分702a及び第2回路部分702bの全体の裏面に沿って延在し、フレキシブルプリント回路700上のコンタクト端子710と、接続インターフェースボード520上のばねコンタクト529(図12)との間の良好な電気的接触を提供するのに役立つことができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリ490はまた、テスト中に記憶装置搬送器において支持されている記憶装置の温度をモニタリングするために、1つ以上の温度センサを含んでもよい。例えば、図43は、記憶装置600の温度を測定するように配置されている熱電対720をプリント配線板491a、491bが含む、1つの実施形態を図示する。特に、プリント配線板491a、491bが記憶装置600に対してクランプされるときに、熱電対720は記憶装置600の表面に接触し、これによって記憶装置600の温度が測定されるのを可能にする。熱電対720は、熱電対720の温度に対する抵抗加熱器487の影響を制限するために、抵抗加熱器487から物理的に分離されてもよく、ないしは別の方法で、抵抗加熱器487から断熱されてもよい。いくつかの実装では、熱電対720は、記憶装置600と近接する状態ではあるが直接接触しないときに、記憶装置600の温度を測定する。
【0114】
抵抗加熱器487のためのコンタクト端子496に加えて、第1プリント配線板491aはまた、熱電対720に電気的に接続されている熱電対コンタクト端子722が提供される。いくつかの実施例では、ばね接点又はポゴピンが、接続インターフェースボード520(図34)上に提供されて、接続インターフェースボード520と熱電対720との間に電気通信を提供してもよい。
【0115】
熱電対720は、接続インターフェースボード520を介して、テスト電子機器160(図31A及び31B)と電気通信している状態で配置されてもよい。テスト電子機器160は、少なくとも一部において熱電対720から受け取った信号に基づいて、抵抗加熱器487への電流を制御するように構成されてもよい。あるいは、接続インターフェースボード520は、少なくとも一部において熱電対720から受け取った信号に基づいて、抵抗加熱器487への電流を直接制御するように構成されてもよい。
【0116】
いくつかの構成では、テスト電子機器160は、記憶装置の実際の温度と、熱電対720によって測定された温度との間のいずれかの誤差を補正してもよい。例えば、記憶装置600によって引かれた電力は熱として消散し、記憶装置内部の温度を上昇させるが、この温度上昇は、熱電対720によって十分に測定されない場合がある。テスト電子機器160は、記憶装置600によって引かれた電力を測定し、この測定値を使用して、熱電対720によって測定された温度に関する補正値を算出し、記憶装置600の実際の温度を推定する。熱電対720は、プリント配線板491aのうちの1つに載置されている別個のデバイスの形態で提供されてもよく、又はそれは、プリント配線板491a、491bの導電性層に組み込まれてもよい。更に、熱電対が剛性のプリント配線板上に提供されている実施形態が記載されてきたが、熱電対は、例えば、図42に関して上記の実施形態のように、フレキシブルプリント回路を採用する実施形態に組み込まれてもよい。組み込まれた熱電対及び/又は抵抗加熱器を備えるフレキシブルプリント回路は、Watlow Electric Manufacturing Company(Columbia,Missouri)から入手可能である。
【0117】
いくつかの実施形態では、伝導加熱アセンブリ490はまた、抵抗加熱器487と、記憶装置搬送器400に支持されている記憶装置との間に追加層として、柔軟な材料、例えばBergquist Company(Chanhassen,MN)によって製造されているSil−Padなどを含んでもよい。例えば、図44は、柔軟な材料730の層が、プリント配線板491a、491bの第1表面488に接着されている実施形態を図示する。柔軟な材料730は、テストスロット500a内にクランプされたときに、支持されている記憶装置600の擦過を阻止するのに役立つことができる。抵抗加熱器と記憶装置との間の柔軟な材料はまた、記憶装置600の表面の不規則性を調節し、より効果的な熱移動を可能にする。
【0118】
圧板、及び関連付けられたプリント回路をクランプアセンブリの対応する内面の方へ付勢するために一対のばね板を利用する伝導加熱アセンブリの実施形態が記載されてきたが、他の弾性の付勢機構が可能である。
【0119】
複数のばねクランプを含むクランプ機構の実施形態が記載されてきたが、いくつかの実施形態では、わずか1つのばねクランプが使用されてもよい。
【0120】
他の実施形態は、以下の「請求項の範囲」内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置をテストスロット内に載置するための記憶装置搬送器であって、
前記記憶装置搬送器は、
記憶装置を受け取り、支持するように構成されたフレームと、
前記フレームと関連付けられている伝導加熱アセンブリと
を含み、
前記伝導加熱アセンブリは、前記フレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置される、記憶装置搬送器。
【請求項2】
前記フレームと動作可能に関連付けられているクランプ機構を更に含み、
前記クランプ機構は、前記伝導加熱アセンブリを動かして、前記フレームにより支持される記憶装置と接触させるように動作し得る、請求項1に記載の記憶装置搬送器。
【請求項3】
前記伝導加熱アセンブリは1つ以上の電気加熱エレメントを含む、請求項1に記載の記憶装置搬送器。
【請求項4】
前記1つ以上の電気加熱エレメントは1つ以上の抵抗加熱器を含む、請求項3に記載の記憶装置搬送器。
【請求項5】
前記伝導加熱アセンブリはプリント回路を含み、
前記プリント回路は1つ以上の導電性層を含み、
前記1つ以上の電気加熱エレメントは前記1つ以上の導電性層に組み込まれる、請求項1に記載の記憶装置搬送器。
【請求項6】
前記プリント回路はプリント配線板を含む、請求項5に記載の記憶装置搬送器。
【請求項7】
前記記憶装置の温度を測定するために、前記フレームにより支持される記憶装置に接触するように配置された温度センサを更に含む、請求項1に記載の記憶装置搬送器。
【請求項8】
前記フレームと動作可能に関連付けられているクランプ機構を更に含み、
前記クランプ機構は、前記伝導加熱アセンブリ及び前記温度センサを動かして、前記フレームにより支持される記憶装置と接触させるように動作し得る、請求項7に記載の記憶装置搬送器。
【請求項9】
A.)記憶装置搬送器であって、
i.)記憶装置を受け取り、かつ、支持するように構成されたフレームと、
ii.)前記フレームと関連付けられ、前記フレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている伝導加熱アセンブリと
を含む記憶装置搬送器と、
B.)テストスロットであって、
i.)前記記憶装置搬送器を受け取り、かつ、支持するためのテスト区画を含むテストスロットと
を含む、テストスロットアセンブリ。
【請求項10】
前記伝導加熱アセンブリは、
1つ以上の電気加熱エレメントと、
前記1つ以上の電気加熱エレメントと電気通信するコンタクト端子と
を含み、
前記テストスロットは、
接続インターフェース回路と、
前記接続インターフェース回路と電気通信し、前記記憶装置搬送器が前記テスト区画内に配置されたときに、前記伝導加熱アセンブリの前記コンタクト端子に係合するように配置される導電性コンタクトと
を含む、請求項9に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項11】
前記1つ以上の電気加熱エレメントは1つ以上の抵抗加熱器を含む、請求項10に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項12】
前記伝導加熱アセンブリはプリント回路を含み、
前記プリント回路は1つ以上の導電性層を含み、
前記1つ以上の電気加熱エレメントは前記1つ以上の導電性層に組み込まれる、請求項10に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項13】
前記導電性コンタクトは、ばね接点及びポゴピンからなる群から選択される、請求項11に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項14】
前記記憶装置搬送器は、前記記憶装置の温度を測定するために、前記フレームにより支持される記憶装置に接触するように配置された温度センサを更に含む、請求項9に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項15】
前記記憶装置搬送器は、前記フレームと動作可能に関連付けられているクランプ機構を更に含み、
前記クランプ機構は、前記伝導加熱アセンブリを動かして、前記フレームにより支持される記憶装置と接触させるように動作し得る、請求項9に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項16】
前記クランプ機構は、前記テスト区画内の前記記憶装置搬送器をクランプするように動作し得る、請求項15に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項17】
A.)記憶装置搬送器であって、
i.)記憶装置を受け取り、支持するように構成されたフレームと、
ii.)前記フレームと関連付けられ、前記フレームにより支持される記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置されている伝導加熱アセンブリと
を含む記憶装置搬送器と、
B.)テストスロットであって、
i.)前記記憶装置搬送器を受け取り、支持するためのテスト区画と、
ii.)接続インターフェースボードと
を含むテストスロットと、
C.)前記テスト区画内に配置された記憶装置への1つ以上のテストルーティンと通信するように構成されたテスト電子機器と
を含み、
前記接続インターフェースボードは、前記記憶装置搬送器が前記テスト区画内に配置されたときに、前記伝導加熱アセンブリと前記テスト電子機器との間に電気通信を提供するように構成される、記憶装置テストシステム。
【請求項18】
前記テスト電子機器は、前記伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成される、請求項17に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項19】
前記記憶装置搬送器は、前記記憶装置の温度を測定するために、前記フレームにより支持される記憶装置に接触するように配置された温度センサを更に含む、請求項17に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項20】
前記接続インターフェースボードは、前記記憶装置搬送器が前記テスト区画内に配置されたときに、前温度センサと前記テスト電子機器との間に電気通信を提供するように構成され、
前記テスト電子機器は、少なくとも一部において前記温度センサから受け取った信号に基づいて、前記伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成される、請求項19に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項21】
記憶装置を受け取り、かつ、支持するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングと関連付けられ、前記記憶装置を、熱伝導によって加熱するように配置された伝導加熱アセンブリと
を含む、テストスロットアセンブリ。
【請求項22】
前記伝導加熱アセンブリは1つ以上の電気加熱エレメントを含む、請求項21に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項23】
前記1つ以上の電気加熱エレメントは1つ以上の抵抗加熱器を含む、請求項22に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項24】
前記伝導加熱アセンブリはプリント回路を含み、
前記プリント回路は1つ以上の導電性層を含み、
前記1つ以上の電気加熱エレメントは1つ以上の導電性層に組み込まれる、請求項22に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項25】
前記プリント回路はプリント配線板を含む、請求項24に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項26】
前記プリント回路はフレキシブルプリント回路を含む、請求項24に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項27】
前記ハウジングと動作可能に関連付けられているクランプ機構を更に含み、
前記クランプ機構は、前記伝導加熱アセンブリを動かして、記憶装置と接触させるように動作し得る、請求項21に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項28】
前記テストスロットアセンブリは、前記記憶装置の温度を測定するように配置された温度センサを更に含む、請求項27に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項29】
前記クランプ機構は、前記温度センサを動かして、記憶装置と接触させるように動作し得る、請求項28に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項30】
前記温度センサは熱電対を含む、請求項28に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項31】
前記記憶装置を支持する記憶装置搬送器を更に含む、請求項21に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項32】
前記ハウジングは、前記記憶装置搬送器を受け取り、かつ、支持するように構成される、請求項31に記載のテストスロットアセンブリ。
【請求項33】
A.テストスロットであって、
i.)記憶装置を受け取り、かつ、支持するためのテスト区画と、
ii.)前記テスト区画と関連付けられ、前記記憶装置を熱伝導によって加熱するように配置された伝導加熱アセンブリと
を含むテストスロットと、
B.)前記テスト区画内に配置された記憶装置への1つ以上のテストルーティンと通信するように構成されたテスト電子機器と
を含む、記憶装置テストシステム。
【請求項34】
前記テストスロットは、前記テスト電子機器との電気通信を提供するように構成された接続インターフェースボードを更に含み、
前記テスト電子機器は、前記伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成される、請求項33に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項35】
前記テストスロットは、前記伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成された接続インターフェースボードを更に含む、請求項33に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項36】
前記テスト区画は、前記記憶装置の温度を測定するように配置された温度センサを更に含む、請求項33に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項37】
前記テストスロットは、接続インターフェースボードを更に含み、
前記接続インターフェースボードは、前記温度センサと前記テスト電子機器との間に電気通信を提供するように構成され、かつ、少なくとも一部において前記温度センサから受け取った信号に基づいて前記伝導加熱アセンブリへの電流を制御するように構成される、請求項36に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項38】
前記テスト電子機器は、前記記憶装置の出力を測定し、前記記憶装置の実際の温度と、前記温度センサによって測定された温度との間のいずれかの誤差を補正するように構成される、請求項36に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項39】
前記テストスロットは、前記記憶装置が前記テスト区画内に配置されたときに、前記伝導加熱アセンブリとの電気通信を提供するように構成された接続インターフェースボードを更に含む、請求項33に記載の記憶装置テストシステム。
【請求項40】
記憶装置を、テストスロットのテスト区画内に挿入することと、
前記記憶装置を前記テストスロットの前記テスト区画内にクランプするため、及び伝導加熱アセンブリを動かして前記記憶装置と物理的に接触させるための両方のためにクランプ機構を係合することと
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33】
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【図34】
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【図35A】
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【図35B】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公表番号】特表2012−533834(P2012−533834A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520773(P2012−520773)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/042111
【国際公開番号】WO2011/008937
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(502391840)テラダイン、 インコーポレイテッド (49)
【Fターム(参考)】