説明

位置および方向を推定するシステムおよび方法

【課題】 位置および方向を推定するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】 照射光を照射する1つ以上の光照射部を備える照射光送信装置と、前記照射光を受光する1つ以上の受光部を備える受光装置と、前記照射光送信装置あるいは前記受光装置のうちの1つを備える遠隔装置と、前記各受光部で受光する前記照射光の特性を測定して、前記測定された特性を用いて遠隔装置の少なくとも1つの位置と方向を推定する推定装置とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
目標の位置および方向を推定するシステムおよび方法に関する。より詳しくは、赤外線光の指向方向に係る受発光信号減衰特性を用いて対象の位置と方向を推定するモーションセンシング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動する物体または、対象の3次元位置と方向を推定する技術は、従来映画、グラフィックス/アニメーション産業などで高価/大型モーションキャプチャ装備を用いて3次元空間内物体および人体、動物などの動きをセンシングすることに主に活用されてきた。
【0003】
しかし、ゲーム産業関連CE(Consumer Electronics)向けのモーションセンシング技術が注目をあび始めることで、低価格/小型モーションキャプチャによる3次元位置および方向推定方法が数多く開発された。
【0004】
空間で3D位置を推定する方法は、大きくカメラを用いる方法と赤外線光を用いる方法、慣性センサを用いる方法に区別することができる。
【0005】
カメラを用いる方法の場合、複数の2Dカメラを用いてカメラ映像内に結像するマーカー/光源の位置を空間上の3次元位置に変換が可能である。しかし、カメラ解像度およびマーカーの大きさなどによって精密度が左右され、高精密なセンシングが難しい。
【0006】
超音波を用いる方法の場合、超音波が空気中で音速(約340m/s)で進むことを利用して、超音波が発信部から受信部まで到達した時間(TOF;Time of Flight)を測定すれば、距離を計算することができる。3つ以上の同一時点の距離情報を取得した後に、三角測量方式などの方法によって3次元位置を計算する。超音波の場合、カメラのような高価な装備に比べて低価格の装備で高精密なセンシングが可能であるという長所を有する。しかし、超音波は音波間の干渉によって同時発信が困難であり、空気中の超音波信号減衰時間(3mの距離で約100msec所要)を勘案すれば、移動体に対するリアルタイムの位置推定が難しいという限界を有する。
【0007】
慣性センサの場合、加速度、ジャイロセンサを用いて取得される運動および重力加速度、角速度を用いて計算される運動加速度成分を積分して3次元位置を推定することはできる。しかし、時間の経過に応じて誤差が累積し、短い時区間以内だけで位置推定が可能であり、長時間の位置推定には適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施形態により、赤外線光の指向方向に係わる受発光信号減衰特性を用いて対象の位置と方向を推定するシステム及び方法を提供する。
【0009】
また、本発明の実施形態は、各受光部で光照射部別に照射した照射光の強度を測定し、前記測定した照射光の距離に応じて変化する強度と受光指向特性および発光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定する位置および方向を推定するシステムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一側面において、照射光を照射する1つ以上の光照射部を備える照射光送信装置と、前記照射光を受光する1つ以上の受光部を備える受光装置と、前記照射光送信装置あるいは前記受光装置を備える遠隔装置および前記各受光部で受光する前記照射光の強度を測定して、前記照射光の距離に応じて変化する強度と受光指向特性および発光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定する推定装置とを備える位置および方向を推定するシステムを提供する。
【0011】
この時、前記光照射部が1つであれば前記受光部は少なくとも3つ以上で構成され、前記光照射部が2つであれば前記受光部は少なくとも2つ以上で構成され、前記光照射部が3つ以上であれば前記受光部は少なくとも1つ以上で構成されることができる。
【0012】
この時、前記照射光送信装置に2つ以上の前記光照射部が含まれる場合、前記各光照射部の指向方向が互いに異なり、前記指向方向の間の角度が予め設定される。
【0013】
この時、前記受光装置に2つ以上の前記受光部が含まれる場合、前記各受光部の位置と指向方向は予め設定される。
【0014】
この時、前記照射光送信装置は、2つ以上の前記光照射部を備える場合、前記光照射部が順次前記照射光を照射するようにし、前記受光装置は前記各受光部を介して受光される前記照射光の順序によって前記光照射部を区分してもよい。
【0015】
この時、前記照射光送信装置は、2つ以上の前記光照射部を備える場合、前記照射光送信装置は前記照射光を送信する前に、同期信号を送信して前記受光装置と同期化してもよい。
【0016】
この時、前記照射光送信装置は、2つ以上の前記光照射部を備える場合、前記照射光送信装置は備えている変調部を用いて前記光照射部別に互いに異なる周波数の照射光を同時に照射し、前記受光装置は前記各受光部を介して受光される前記互いに異なる周波数の照射光をフィルタを用いて分離して前記光照射部を区分してもよい。
【0017】
この時、前記光照射部は、前記照射光を周辺光またはノイズに強い予め設定された周波数で照射してもよい。
【0018】
この時、前記受光指向特性は、前記受光部で前記照射光を受光する時の指向方向によって受光される強度が変化する特性である。
【0019】
この時、前記発光指向特性は、前記光照射部から前記照射光を照射する時の指向方向によって受光される強度が変化する特性である。
【0020】
この時、前記推定装置は、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が3つで、前記遠隔装置の3軸の方向がすべて固定された場合、または、前記光照射部の数が3つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向がすべて固定された場合、前記遠隔装置の3次元位置を推定することができる。
【0021】
この時、前記推定装置は、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が4つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロール(roll)とピッチ(pitch)が固定された場合、または、前記光照射部の数が4つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールとピッチが固定された場合、前記遠隔装置の3次元位置と前記遠隔装置の3軸方向のうちヨー(yaw)を推定することができる。
【0022】
この時、前記推定装置は、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が4つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、または、前記光照射部の数が4つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、前記遠隔装置の2次元平面上の位置と前記遠隔装置の3軸方向のうち2次元平面上の方向のピッチとヨーを推定することができる。
【0023】
この時、前記推定装置は、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が5つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、または、前記光照射部の数が5つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、前記遠隔装置の3次元位置と前記遠隔装置の3軸方向のうちピッチとヨーを推定することができる。
【0024】
この時、前記推定装置は、前記光照射部の数が2つで、前記受光部の数が2つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、前記遠隔装置の2次元平面上の位置と前記遠隔装置の3軸方向のうち2次元平面上の方向のピッチとヨーを推定することができる。
【0025】
この時、前記推定装置は、前記光照射部の数が2つ以上で、前記受光部の数が3つ以上の場合、または、前記光照射部の数が3つ以上で、前記受光部の数が2つ以上の場合、前記遠隔装置の3次元位置と前記遠隔装置の3軸方向のロール、ピッチ、およびヨーを推定することができる。
【0026】
一方、前記1つ以上の光照射部のうち少なくとも1つは、電子機器をコントロールするリモコンの赤外線発信部であり、前記照射光送信装置は、前記遠隔装置の位置と方向を検出するために照射光を照射する場合と前記電子機器をコントロールする照射光を照射する場合に、互いに異なるコードでエンコーディングして送信し、前記受光装置は、前記リモコンの赤外線発信部で動作可能な光照射部の照射光を復号化し、前記遠隔装置の位置および方向を計算するための前記照射光と判断される場合に、受光した前記照射光を前記推定装置に提供してもよい。
【0027】
一側面において、1つ以上の光照射部を備える照射光送信装置から照射光を照射するステップと、1つ以上の各受光部で前記照射光を受光するステップと、前記各受光部で受光した前記照射光の強度を測定するステップと、前記測定した照射光の距離に応じて変化する強度と受光指向特性および発光指向特性を用いて前記照射光送信装置あるいは前記受光装置を備える遠隔装置の位置と方向を推定するステップとを備える位置および方向を推定する方法が提供される。
【0028】
この時、前記光照射部が1つであれば前記受光部は少なくとも3つ以上で構成され、前記光照射部が2つであれば前記受光部は少なくとも2つ以上で構成され、前記光照射部が3つ以上であれば前記受光部は少なくとも1つ以上で構成されることができる。
【0029】
この時、前記照射光送信装置に2つ以上の前記光照射部が含まれる場合、前記各光照射部の指向方向が互いに異なり、前記指向方向の間の角度が予め設定される。
【0030】
この時、前記受光装置に2つ以上の前記受光部が含まれる場合、前記各受光部の位置と指向方向は予め設定される。
【0031】
この時、前記照射光送信装置は、2つ以上の前記光照射部を備える場合、前記照射光を照射するステップは前記光照射部が順次前記照射光を照射するようにし、前記照射光を受光するステップは受光される前記照射光の順序によって前記光照射部を区分してもよい。
【0032】
この時、前記照射光送信装置は、2つ以上の前記光照射部を備える場合、前記照射光を照射するステップに先立ち同期信号を送信して前記受光装置と同期化するステップをさらに備えることができる。
【0033】
この時、前記照射光送信装置は、2つ以上の前記光照射部を備える場合、前記照射光を照射するステップは、前記光照射部を介して互いに異なる周波数の照射光を照射し、前記照射光を受光するステップは前記互いに異なる周波数を用いて前記照射光を送信した前記光照射部を区分してもよい。
【0034】
この時、前記照射光を照射するステップは、前記照射光を周辺光またはノイズに強い予め設定された周波数で照射してもよい。
【0035】
この時、前記受光指向特性は、前記光照射部から前記照射光を受光する時の指向方向によって受光される強度が変化する特性である。
【0036】
この時、前記発光指向特性は、前記光照射部から前記照射光を照射する時の指向方向によって受光される強度が変化する特性である。
【0037】
この時、前記位置と方向を推定するステップは、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が3つで、前記遠隔装置の3軸の方向がすべて固定された場合、または、前記光照射部の数が3つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向がすべて固定された場合、前記遠隔装置の3次元位置を推定することができる。
【0038】
この時、前記位置と方向を推定するステップは、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が4つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールとピッチが固定された場合、または、前記光照射部の数が4つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールとピッチが固定された場合、前記遠隔装置の3次元位置と前記遠隔装置の3軸方向のうちヨーを推定することができる。
【0039】
この時、前記位置と方向を推定するステップは、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が4つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、または、前記光照射部の数が4つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、前記遠隔装置の2次元平面上の位置と前記遠隔装置の3軸方向のうち2次元平面上の方向のピッチとヨーを推定することができる。
【0040】
この時、前記位置と方向を推定するステップは、前記光照射部の数が1つで、前記受光部の数が5つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、または、前記光照射部の数が5つで、前記受光部の数が1つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、前記遠隔装置の3次元位置と前記遠隔装置の3軸方向のうちピッチとヨーを推定することができる。
【0041】
この時、前記位置と方向を推定するステップは、前記光照射部の数が2つで、前記受光部の数が2つで、前記遠隔装置の3軸の方向のうちロールが固定された場合、前記遠隔装置の2次元平面上の位置と前記遠隔装置の3軸方向のうち2次元平面上の方向のピッチとヨーを推定することができる。
【0042】
この時、前記位置と方向を推定するステップは、前記光照射部の数が2つ以上で、前記受光部の数が3つ以上の場合、または、前記光照射部の数が3つ以上で、前記受光部の数が2つ以上の場合、前記遠隔装置の3次元位置と前記遠隔装置の3軸方向のロール、ピッチ、およびヨーを推定することができる。
【0043】
一方、前記1つ以上の光照射部のうち少なくとも1つは、電子機器をコントロールするリモコンの赤外線発信部で動作可能であり、前記照射光を照射するステップは、前記遠隔装置の位置と方向を検出するために照射光を照射する場合と前記電子機器をコントロールする照射光を照射する場合に、互いに異なるコードでエンコーディングして送信し、前記照射光を受光するステップは、前記リモコンの赤外線発信部で動作可能な光照射部の照射光を復号化し、前記遠隔装置の位置および方向を計算するための前記照射光と判断される場合に、受光した前記照射光を前記推定装置に提供してもよい。
【0044】
他の側面において、照射光を照射する光照射部を2つ以上備え、前記各光照射部の指向方向が互いに異なる方向に向かって、前記指向方向の間の角度が予め設定された角度で構成されるように前記光照射部が配置された位置および方向を推定するシステムの照射光送信装置が提供される。
【0045】
この時、前記光照射部が順次前記照射光を照射するように制御する制御部をさらに備えることができる。
【0046】
この時、前記光照射部別に互いに異なる周波数の照射光を照射するように前記照射光を変調する変調部をさらに備え、前記制御部は、前記互いに異なる周波数の照射光を前記光照射部を介して順次または同時に送信するように制御してもよい。
【0047】
また、他の側面において、2つ以上の光照射部から互いに異なる指向方向を有する照射光を受光する受光部を2つ以上備え、前記各受光部の位置と指向方向は予め設定された位置および方向を推定するシステムの受光装置が提供される。
【0048】
この時、前記受光部は、前記照射光を順次受信し、受信される順序によって対応する光照射部に区分してもよい。
【0049】
この時、前記受光部は、前記照射光がそれぞれ互いに異なる周波数に変調した場合、互いに異なる周波数の前記照射光をフィルタを用いて分離して前記光照射部を区分してもよい。
【発明の効果】
【0050】
各受光部で光照射部別に照射した照射光の強度を測定し、前記測定した照射光の距離に応じて変化する強度と受光指向特性および発光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定する位置および方向を推定するシステムおよび方法に関し、位置だけでなく方向を同時に推定することができ、赤外線ベースで実現が安価で小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】赤外線光の発光指向方向によって赤外線光の受光強度が変化する赤外線の発光指向特性を示す図である。
【図2】赤外線光の発光指向特性および受光指向特性を示す図である。
【図3】発光指向特性と受光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定するシステムの構成を示す図である。
【図4】光照射部が1つの場合の遠隔装置の次元位置および方向を推定する概略的なシステムを示す図である。
【図5】光照射部が2つの場合の遠隔装置の位置および方向を推定する概略的なシステムを示す図である。
【図6】光照射部が2つの場合、位置および方向を推定するための計算時必要なパラメータを表示する図である。
【図7】光照射部が1つの場合、位置および方向を推定する例を示すフローチャートである。
【図8】光照射部が2つの場合、位置および方向を推定する例を示すフローチャートである。
【図9】光照射部が2つの場合、位置および方向を推定する他の例を示すフローチャートである。
【図10】目標の位置および方向を推定する他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、本発明の実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
赤外線光は、光照射部と受光部との間の距離と光照射部の指向方向、受光部指向方向によってその測定強度が変化する特性を有する。
【0054】
図1は、赤外線光の発光指向方向によって赤外線光の受光強度が変化する赤外線の発光指向特性を示す図である。
【0055】
図1を参照すると、赤外線光は決められた距離で赤外線光の指向方向である光照射部の方向角によって赤外線の受光強度が変化する特性を有する。図1において、Z軸は発光赤外線光の強度を示し、X軸とY軸は受光部で光照射部を測定する測定角度を示す。以下の説明において、発光指向特性は赤外線光を発光する指向方向によって受光強度が変化する赤外線の特性である。
【0056】
例えば、図1において、AとBが光照射部から同一の距離に位置する測定ポイントである場合、A方向で測定した光の強度はB方向で測定した光の強度よりも大きい傾向がある。
【0057】
図2は、赤外線光の発光指向特性および受光指向特性を示す図である。図2を参照すると、AとBの受光強度を比較して分かるように、赤外線光の受光強度は、発光指向方向角(θ)によって変化する。
【0058】
図2で、AとBで受信した光である発光した赤外線の光は、それぞれ「0」と「θ」の指向方向角を有する。
【0059】
また、赤外線光の受光強度は、受光部で赤外線光を受光する方向の受光指向方向角(ψ)によっても影響を受ける。以下の説明において、受光指向特性は赤外線光を受光する指向方向によって受光強度が変化する赤外線の特性である。
【0060】
光照射部と受光部との間の距離によって測定される強度は、次の式(1)のような特性を有する。
【0061】
【数1】

【0062】
ここで、Iは測定される強度であり、rは光照射部と受光部との間の距離である。
【0063】
光照射部の指向方向によって測定される強度は、次の式(2)のような特性を有する。
【0064】
【数2】

【0065】
ここで、Iは測定される強度であり、κは光照射部の減衰特性を示す変数であり、θは光照射部が指向する方向角である。
【0066】
受光部指向方向によって測定される強度は、次の式(3)のような特性を有する。
【0067】
【数3】

【0068】
ここで、Iは測定される強度であり、λは受光部減衰特性を示す変数であり、ψは受光部が指向する方向角である。
【0069】
それで、光照射部と受光部との間の距離と光照射部の指向方向、受光部指向方向に係る特性をすべて考慮して測定される赤外線光の信号強度は、次の式(4)のように測定することができる。
【0070】
【数4】

【0071】
ここで、Iは測定される強度であり、rは光照射部と受光部との間の距離であり、αは光照射部と受光部特性を考慮したスケールファクタであり、κは光照射部の減衰特性を示す変数であり、θは光照射部が指向する方向角であり、λは受光部減衰特性を示す変数であり、ψは受光部が指向する方向角である。
【0072】
図3は、発光指向特性と受光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定するシステムの構成を示す図である。
【0073】
図3を参照すると、位置と方向を推定するシステムは、遠隔装置310、照射光送信装置320、受光装置330、および推定装置340を備える。
【0074】
遠隔装置310は、位置と方向を推定する目標装置として照射光送信装置320を備える。図3の例で遠隔装置310は、照射光送信装置320を備えているが、照射光送信装置320の代わりに受光装置330を備えてもよい。すなわち、遠隔装置310は、照射光送信装置320、あるいは受光装置330を備える。
【0075】
照射光送信装置320は、1つ以上の光照射部321,322と制御部325とを備え、変調部323とエンコーダ324とをさらに備えてもよい。
【0076】
光照射部321,322は、照射光を照射する。この時、光照射部321,322が2つ以上の場合、各光照射部321,322の指向方向が互いに異なって指向方向の間の角度が予め設定される。そして、光照射部321,322から照射する照射光は、赤外線光(Infrared light)であってもよい。赤外線光は例えば0.7マイクロメータ(micrometer)から300マイクロメータの間の波長を有することができる。
【0077】
1つ以上の光照射部321,322のうち少なくとも1つは、電子機器をコントロールするリモコンの赤外線発信部で動作してもよい。
【0078】
エンコーダ324は、遠隔装置310の位置と方向を検出するために照射光を照射する場合と電子機器をコントロールする制御信号としての照射光を照射する場合に、互いに異なるコードでエンコーディングする。
【0079】
変調部323は、照射光を周辺光またはノイズに強いように高いキャリアの予め設定された周波数に変調してもよい。また、変調部323は、光照射部321,322が2つ以上の場合、光照射部321,322別に予め設定された互いに異なる周波数の照射光が出力されるように照射光を変調する。
【0080】
制御部325は、光照射部321,322、変調部323、およびエンコーダ324を制御する。そして、制御部325は、光照射部321,322が2つ以上の場合、光照射部321,322が順次照射光を照射するように制御する。例えば、順次的な照射は各光照射部のそれぞれが他の光照射部と互いに異なる予め設定されたスロットに光を照射する制御を含む。この時、制御部325は、照射光を送信する前に、光照射部321,322のうち少なくとも1つを介して同期信号を送信し、受光装置330と同期化してもよい。
【0081】
別の方法として、制御部325は、光照射部321,322が2つ以上の場合、変調部323を用いて光照射部321,322別に互いに異なる周波数の照射光を同時に照射するように制御する。互いに異なる周波数は、少なくとも2つの照射光の間の干渉を最小化するために選択される。
【0082】
受光装置330は、1つ以上の受光部331,332,334を備え、フィルタ335とデコーダ336とをさらに備えてもよい。
【0083】
受光部331,332,334は、光照射部321,322から照射する照射光を受光する。この時、受光部331,332,334が2つ以上の場合、各受光部331,332,334の位置と指向方向は予め設定することができる。すなわち、受光部331,332,334の位置と指向方向は、それぞれ異なるように設定することができる。
【0084】
照射光を順次照射した場合、照射光の受信装置(330)は照射光が受光される予め設定された順序によって光照射部321,322を区分してもよい。この時、光照射部321,322が2つ以上の場合、受光部331,332,334は、照射光送信装置320から照射光を受光する前に同期信号を受信すれば、照射光送信装置320と同期化する。
【0085】
照射光が互いに異なる周波数で照射される場合、互いに異なる周波数の照射光をフィルタ335を用いて分離して予め設定された周波数に対応する光照射部321,322を区分する。
【0086】
フィルタ335は、光照射部321,322の照射光が予め設定された互いに異なる予め設定された周波数に変調して同時に照射される場合に、受光された照射光を周波数別に分析してもよい。
【0087】
デコーダ336は、リモコンの赤外線発信部で動作可能な光照射部の照射光を復号化し、遠隔装置310の位置と方向を検出するために、照射光であるのか、または電子機器をコントロールする制御信号としての照射光であるのかを判断する。そして、判断結果遠隔装置310の位置と方向を検出するために照射光と判断されれば、デコーダ336は受光した照射光を推定装置340に提供する。
【0088】
推定装置340は、信号強度測定部342と位置方向推定部344とを備えてもよい。信号強度測定部342は、各受光部331〜334から受光した照射光の強度を測定する。
【0089】
位置方向推定部344は、受光部331〜334から受光した照射光の距離に応じて変化する強度と受光指向特性および発光指向特性を用いて目標(例えば、遠隔装置310)の位置x,y,zと方向Φ,θ,Ψの一部、またはすべてを推定する。
【0090】
位置方向推定部344は、光照射部321と受光部331〜334の数によって測定できる遠隔装置310の位置x,y,zと方向Φ,θ,Ψが変化する。
【0091】
位置x,y,zと方向Φ,θ,Ψの一部を推定するための光照射部と受光部の最小限の組合せは次の通りである。光照射部が1つであれば、受光部は少なくとも3つ以上で構成される組合せ。光照射部が2つであれば、受光部は少なくとも2つ以上で構成される組合せ。光照射部が3つ以上であれば、受光部は少なくとも1つ以上で構成される組合せが可能である。
【0092】
それで、光照射部の数が1つで、遠隔装置310が照射光送信装置320を備える時の例を図3によって説明する。
【0093】
図3は、光照射部が1つの場合の遠隔装置の位置および方向を推定する概略的なシステムを示す図である。図3を参照すると、遠隔装置310が1つの光照射部321を有する場合、位置方向推定部344は受光部331〜334の数によって測定できる位置x,y,zと方向Φ,θ,Ψは、下の表1のようになる。ここで、x、y、zは3次元座標であり、Φはz軸を基準とするロール角であり、qはx軸を基準とするピッチ角であって、yはy軸を基準とするヨー角である。
【0094】
【表1】

【0095】
表1を参照すると、位置方向推定部344は、光照射部321が1つで、受光部331〜334が3つで、遠隔装置310の3軸の方向Φ,θ,Ψがすべて固定された場合、遠隔装置310の3次元位置x,y,zを推定することができる。
【0096】
一方、光照射部321と受光部331〜334の数が反対の場合もこれと同様である。すなわち、光照射部が3つで、受光部が1つで、遠隔装置310の3軸の方向Φ,θ,Ψがすべて固定された場合、位置方向推定部344は遠隔装置310の3次元位置x,y,zを推定することができる。
【0097】
表1を参照すると、位置方向推定部344は、光照射部321が1つで、受光部331〜334が4つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦとピッチθが固定された場合、遠隔装置310の3次元位置x,y,zと遠隔装置310の3軸方向のうちヨーΨを推定することができる。
【0098】
一方、光照射部321と受光部331〜334の数が反対の場合もこれと同様である。すなわち、光照射部が4つで、受光部が1つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦとピッチθが固定された場合、位置方向推定部344は、遠隔装置310の3次元位置x,y,zと遠隔装置310の3軸方向のうちヨーΨを推定することができる。
【0099】
表1を参照すると、位置方向推定部344は、光照射部321が1つで、受光部331〜334が4つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦが固定された場合、遠隔装置310の2次元平面上の位置x,yと遠隔装置310の3軸方向のうち2次元平面上の方向のピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0100】
一方、光照射部321と受光部331〜334の数が反対の場合もこれと同様である。すなわち、光照射部が4つで、受光部が1つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦが固定された場合、位置方向推定部344は遠隔装置310の2次元平面上の位置x,yと遠隔装置310の3軸方向のうち2次元平面上の方向のピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0101】
表1を参照すると、位置方向推定部344は、光照射部321が1つで、受光部331〜334が5つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦが固定された場合、遠隔装置310の3次元位置x,y,zと遠隔装置310の3軸の方向のうちピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0102】
一方、光照射部321と受光部331〜334の数が反対の場合もこれと同様である。すなわち、光照射部が5つで、受光部が1つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦが固定された場合、位置方向推定部344は遠隔装置310の3次元位置x,y,zと遠隔装置310の3軸の方向のうちピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0103】
次に、光照射部の数が2つで、遠隔装置310が照射光送信装置320を備える時の例を図4によって説明する。
【0104】
図4は、光照射部が2つの場合の遠隔装置の位置および方向を推定する概略的なシステムを示す図である。
【0105】
位置方向推定部344は、受光部331〜334で受光された照射光の距離に応じて変化する強度と受光指向特性および発光指向特性を用いて遠隔装置310の位置x,y,zと方向Φ,θ,Ψを推定する。位置方向推定部344の位置と方向の推定方法を下で図5を参照して詳細に説明しようとする。
【0106】
図5は、光照射部が2つの場合、3次元位置および方向を推定するための計算時に必要なパラメータを表示する図である。図5を参照して、光照射部321,322と受光部331が指向している単位(unit)方向ベクトルをグローバル座標系に対してそれぞれ
【0107】
【数5】

と定義する。そして、光照射部321,322から受光部331までの変位を示す方向ベクトルを
【0108】
【数6】

と定義する。
【0109】
また、
【0110】
【数7】

がそれぞれなす角度を
【0111】
【数8】

として、便宜上式(4)でλ=1とした場合、各受光部331〜334で受光される照射光の強度は、次の式(5)、式(6)のように表現することができる。
【0112】
【数9】

【0113】
ここで、
【0114】
【数10】

は、n番目の受光部で受光する第1光照射部331の照射光の強度である。
【0115】
【数11】

【0116】
ここで、
【0117】
【数12】

は、n番目の受光部で受光する第2光照射部332の照射光の強度である。
【0118】
すなわち、2つの光照射部321,322の照射光が、例えば互いに異なる予め設定されたタイムスロットに順次入って来るか、他の例として互いに異なる周波数で受光される場合、式(5)と式(6)の情報は独立して得られる。したがって、受光部331〜334は、それぞれ2つの式を求めるこができる。
【0119】
受光部331〜334が3つである場合は、遠隔装置310の位置と方向に対して6つの式が得られることになる。
【0120】
このうち
【0121】
【数13】

を求めれば、位置と方向のすべてを求めることができるため、各方向ベクトルの成分の9つの未知数を求める問題になる。この時、
【0122】
【数14】

は単位ベクトルであるため、大きさが1で
【0123】
【数15】

の相対的な位置関係は予め与えられるものであるため、結局3つの追加式が与えられることになる。
【0124】
したがって、9つの式から9つの未知数を求めるという問題になるため、最適化方式などの数学式を用いて解決可能である。この時、受光部331〜334の数が増加することになれば、誤差を最小化する正規化問題と考えることができる。
【0125】
位置方向推定部344は、光照射部321,322が2つの場合、受光部331〜334の数によって測定できる位置x,y,zと方向Φ,θ,Ψの種類が次の表2のように変化する。ここで、x、y、zは、3次元座標であり、Φはz軸を基準とするロール角であり、qはx軸を基準とするピッチ角であり、yはy軸を基準とするヨー角である。
【0126】
【表2】

【0127】
表2を参照すると、位置方向推定部344は、光照射部321,322が2つで、受光部331〜334が3つの場合、遠隔装置310の3次元位置x,y,zと遠隔装置310の3軸方向のロールΦ、ピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0128】
一方、光照射部321と受光部331〜334の数が反対の場合もこれと同様である。すなわち、光照射部が3つで、受光部が2つの場合、位置方向推定部344は、遠隔装置310の3次元位置x,y,zと遠隔装置310の3軸方向のロールΦ、ピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0129】
表2を参照すると、位置方向推定部344は、光照射部321,322が2つで、受光部331〜334が2つで、遠隔装置310の3軸の方向のうちロールΦが固定された場合、遠隔装置310の2次元平面上の位置x,yと遠隔装置310の2次元平面上の方向のピッチθとヨーΨを推定することができる。
【0130】
以下、上記のように構成された本発明により遠隔装置の位置および方向を推定する方法を図面を参照して説明する。
【0131】
図7は、光照射部が1つの場合、位置および方向を推定する例を示すフローチャートである。
【0132】
図7を参照すると、推定装置はステップS710で各受光部を介して照射光を受光する。そして、推定装置はステップS720で受光部別に受光した照射光の強度を測定する。そして、推定装置はステップS730で受光部格別照射光の距離に応じて変化する強度、受光指向特性、および発光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向の一部を表1のように推定する。
【0133】
図8は、光照射部が2つの場合、位置および方向を推定する例を示すフローチャートである。図8を参照すると、推定装置は、ステップS810で2つの光照射部から互いに異なる予め設定された方向に順次照射される照射光を各受光部を介して受光する。そして、推定装置は、ステップS820で受光部別に受光した照射光の強度を測定する。そして、推定装置は、ステップS830で光照射部から照射光を照射する予め設定された指向方向情報、照射光の強度、受光指向特性、および発光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定する。この時、光照射部が2つ以上で受光部が3つ以上であれば、遠隔装置の3次元位置と3軸方向をすべて推定することができる。
【0134】
図9は、光照射部が2つの場合、位置および方向を推定する他の例を示すフローチャートである。図9を参照すると、推定装置は、ステップS910で2つの光照射部から互いに異なる方向と互いに異なる周波数で照射される照射光を各受光部を介して受光する。そして、推定装置は、ステップS920でフィルタを用いて互いに異なる周波数で受光された照射光を分類する。照射光は2つの光の照射部で同時に照射することができる。
【0135】
そして、推定装置は、ステップS930で受光部別に受光した照射光の強度を測定する。そして、推定装置は、ステップS940で光照射部から照射光を照射する予め設定された指向方向情報、照射光の強度、受光指向特性、および発光指向特性を用いて遠隔装置の位置と方向を推定する。この時、光照射部が2つ以上で受光部が3つ以上であれば、遠隔装置の3次元位置と3軸方向をすべて推定することができる。
【0136】
図10は、目標の位置および方向を推定する他の例を示すフローチャートである。図10を参照すると、推定装置はステップS1010で赤外線光が照射される。例えば、1つ以上の赤外線照射器によって赤外線光を照射してもよい。ステップS1020で照射された光の一部を受信する。例えば、複数の光受信器によって照射された光の一部を受信してもよい。ステップS1030で、各光受信器で受信した照射された光の測定特性を用いて目標の少なくとも1つの位置と方向を推定する。目標は1つ以上の赤外線照射器または複数の光受信器のうち1つを含む遠隔盛業装置であってもよい。測定された特徴は、照射光の強度、照射光の受光指向特性、および照射光の発光指向特性のうち1つ以上を含んでもよい。
【0137】
上述したように、本発明は限定する実施形態と図面によって説明されているが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であればばこのような記載から多様な修正および変形が可能である。
【0138】
したがって、本発明の範囲は、説明した実施形態に限定して決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決められなければならない。
【符号の説明】
【0139】
310:遠隔装置
320:照射光送信装置
321:第1光照射部
322:第2光照射部
323:変調部
324:エンコーダ
325:制御部
330:受光装置
331:第1受光部
332:第2受光部
334:第n受光部
335:フィルタ
336:デコーダ
340:推定装置
342:信号強度測定部
344:位置方向推定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射光を照射する1つ以上の光照射部を備える照射光送信装置と、
前記照射光を受光する1つ以上の受光部を備える受光装置と、
前記照射光送信装置あるいは前記受光装置のうちの1つを備える遠隔装置と、
前記各受光部で受光する前記照射光の特性を測定して、前記測定された特性を用いて遠隔装置の少なくとも1つの位置と方向を推定する推定装置と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記光照射部が1つであれば前記受光部は少なくとも3つ以上で構成され、
前記光照射部が2つであれば前記受光部は少なくとも2つ以上で構成され、
前記光照射部が3つ以上であれば前記受光部は少なくとも1つ以上で構成される、請求項1に記載の位置および方向を推定するシステム。
【請求項3】
前記照射光送信装置に2つ以上の前記光照射部が含まれる場合、前記各光照射部は互いに異なる方向を指向する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記受光装置は、少なくとも2つの受光部が含まれ、前記各受光部の位置と指向方向は予め設定された、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記照射光送信装置は、少なくとも2つの光照射部を備み、
前記各光照射部が順次前記照射光を照射するようにする、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記照射光送信装置は前記照射光を送信する前に、同期信号を送信して前記受光装置と同期化する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記照射光送信装置は、少なくとも2つの光照射部を備え、
前記光照射部別が照射光互いに異なる周波数で同時に照射するようにする、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記推定装置は、
前記測定された特性を用いて前記遠隔装置の3次元位置を推定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記推定装置は、
前記遠隔装置の3次元位置のうち少なくとも1つと前記遠隔装置の3軸方向のうち1つを推定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記推定装置は、
前記遠隔装置の2次元位置のうち少なくとも1つと前記遠隔装置の2軸方向を推定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記推定装置は、
前記遠隔装置の3次元位置のうち少なくとも1つと前記遠隔装置の2軸方向を推定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記推定装置は、
前記遠隔装置の2次元位置のうち少なくとも1つと前記遠隔装置の2軸方向を推定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記推定装置は、
前記遠隔装置の3次元位置のうち少なくとも1つと前記遠隔装置の3軸方向を推定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上の光照射部のうち少なくとも1つは、信号を送信して電子機器を遠隔でコントロールする赤外線発信部である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記測定された特性は、前記照射光の強度、前記照射光の受光指向特性、および前記照射光の発光指向特性のうち1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
照射光を照射する光照射部を2つ以上備え、前記各光照射部は互いに異なる方向を指向し、
前記照射光は、前記各照射光の測定された特性に基づいて目標の少なくとも1つの位置と方向を推定するために用いる、目標の位置と方向を推定するために用いる照射光送信装置。
【請求項17】
前記光照射部が順次前記照射光を照射するように制御する制御部をさらに備える、請求項16に記載の目標の位置と方向を推定するために用いる照射光送信装置。
【請求項18】
前記光照射部別に互いに異なる周波数の照射光を照射するように前記照射光を変調する変調部をさらに備える、請求項16に記載の目標の位置と方向を推定するために用いる照射光送信装置。
【請求項19】
少なくとも2つの前記各光照射部は、赤外線を照射する、請求項16に記載の目標の位置と方向を推定するために用いる照射光送信装置。
【請求項20】
2つ以上の光照射部から照射された照射光を受信する互いに異なる指向方向を有する受光部を2つ以上備え、前記各受光部の位置と指向方向は予め設定され、
前記照射光は、前記各照射光の測定された特徴に基づいて目標の少なくとも1つの位置と方向を推定するために用いる、目標の位置と方向を推定するために用いる受光装置。
【請求項21】
前記受光部は、
前記照射光を順次受信し、受信される順序によって対応する光照射部に区分する、請求項20に記載の目標の位置と方向を推定するために用いる受光装置。
【請求項22】
前記受光部は、
前記照射光がそれぞれ互いに異なる周波数に変調した場合、互いに異なる周波数の前記照射光をフィルタを用いて分離して前記光照射部を区分する、請求項20に記載の目標の位置と方向を推定するために用いる受光装置。
【請求項23】
予め設定された角度が互いに異なる方向に整列した少なくとも2つの光照射部と、
前記2つ以上の光照射部から照射光を受光する少なくとも2つの受光部を備え、前記少なくとも2つの各受光部の位置と指向方向は予め設定されたシステム。
【請求項24】
2つの光照射部と3個の受光部を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記照射光は、互いに異なる周波数を有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記照射光は、同時に照射される、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記照射光は、順次照射される、請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記各受光部で受光する前記照射光の特徴を測定し、前記測定された特徴を利用して目標の少なくとも1つの位置と方向を推定する推定装置をさらに備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
前記測定された特徴は、前記照射光の強さ、前記照射光の受光指向特性、および前記照射光の発光指向特性のうちの1つ以上を含む、請求項28に記載のシステム
【請求項30】
光を照射する光照射器と、
前記照射された光の一部を受信する複数の光受信器と、
前記各光受信器で受信した前記照射された光の測定特性を利用して前記目標の少なくとも1つの位置と方向を推定する推定装置と、
を備える、目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項31】
前記測定された特徴は、前記照射された光の強さ、前記照射された光の受光指向特性、および前記照射された光の発光指向特性のうちの1つ以上を含む、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項32】
前記光照射器は、携帯機器(handheld device)に統合し、前記携帯機器が前記目標である、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項33】
前記複数の光受信器のうちの1つ以上は、携帯機器に統合され、前記携帯機器が前記目標である、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項34】
前記光照射器は、ビデオディスプレイに統合される、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項35】
前記複数の光受信器のうちの1つ以上は、ビデオディスプレイに統合される、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項36】
前記照射された光は、赤外線周波数領域内で照射される、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項37】
前記照射された光は、0.7マイクロメーターから300マイクロメーターの間の波長を有する、請求項36に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項38】
前記光照射器は、複数の照射器を含み、各照射器は互いに異なる方向に光を照射するように指向した、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項39】
前記複数の照射器が順次光を照射するように制御するための制御器をさらに備える、請求項38に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項40】
前記複数の各照射器が異なる照射器と互いに異なる波長の光を同時に照射するように制御するための制御器をさらに含む、請求項38に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項41】
前記複数の各光受信器は、互いに異なる位置に位置する、請求項30に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項42】
前記光照射器は、前記ビデオディスプレイを制御するために用いる遠隔制御器の赤外線光送信器としての機能を行う、請求項35に記載の目標の位置と方向を推定するシステム。
【請求項43】
照射器から光が照射されるステップと、
複数の光受信器で前記照射された光の一部を受信するステップと、
前記各光受信器で受信した前記照射された光の測定特性を利用して前記目標の少なくとも1つの位置と方向を推定するステップと、
を含む目標の位置と方向を推定する方法。
【請求項44】
前記測定された特徴は、
前記照射された光の強さ、前記照射された光の受光指向特性、および前記照射された光の発光指向特性のうちの1つ以上を含む、請求項43に記載の目標の位置と方向を推定する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−232335(P2011−232335A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93717(P2011−93717)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【出願人】(592045430)コリア アドヴァンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー (12)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY