説明

位置情報提供判定システム、方法およびプログラム

【課題】利用者の負担を増やすことなく位置情報の流出を防止し、かつ有用な位置情報を活用し忘れてしまうことを防止する位置情報提供判定システムを提供する。
【解決手段】サーバ装置10と、サーバ装置10とネットワークを介して通信可能な携帯端末20とを備え、携帯端末20は、位置情報を取得することが可能であり、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較する位置情報比較手段21と、位置情報比較手段21による比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するアラート22手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報提供判定システム、位置情報提供判定方法および位置情報提供判定用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
位置情報を取得できる携帯端末が普及し、その位置情報を用いたサービスの開発が進められている。例えばGPS(Global Positioning System)や加速度センサ等の測位デバイスやセンサデバイスを用いることで、多くの携帯端末では位置情報を取得できるようになっている。これらの機能を統合的に利用することにより、利用者の位置情報を取得し、その位置情報を記録しておくことが多くの携帯端末で可能となっている。このように位置情報を記録しておくことにより、利用者はそれらの情報を後日確認することができる。
【0003】
ここで、位置情報を用いたサービスを提供するサービスサイトの利用にあたって、携帯端末からサービスの提供を受けるために必要な情報に位置情報を付加して送信することを許可するように登録したとする。この場合、携帯端末からサービスサイトに送信する情報には常に位置情報が自動的に付加されてしまい、利用者が知られたくない位置情報(例えば、自宅の位置等)が外部に流出してしまう危険性が生じる。
【0004】
このような個人情報の流出を防ぐために、例えば特許文献1には、位置情報の提供の可否を、位置情報が要求される毎に、音声メッセージもしくは文字メッセージにより確認する方法が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、利用者が自宅や会社等の位置を定義し、定義した位置を示す情報に基づいて位置情報を提供するか否かを決定する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−159063号公報
【特許文献2】特許第4105094号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された方法を適用した場合には、利用者は位置情報を提供するか否かを、提供を要求される度に選択する必要がある。また、特許文献2に記載された方法を適用した場合には、利用者は位置情報を提供しない場所については全て事前に定義を行う必要がある。
【0008】
このように、上記の方法を適用すると、携帯端末で取得した位置情報を付加するか否かを毎回確認する必要があることや、自宅の位置等のプライバシー情報を事前に登録する必要があるため、利用者にとって面倒な動作が増えることになる。
【0009】
また一方で、個人情報の流出を恐れ、位置情報を他の情報に自動的に付加しないよう利用者が登録することがある。この場合には、旅行先等のように位置情報を記録しておくことが後日有用となる場面であっても、他の情報(例えば、旅行先での撮影画像)に位置情報を付加しないままにしてしまうことがある。特許文献1,2に記載された方法では、位置情報を他の情報に自動的に付加しないように登録している利用者が、旅行等で特別な場所に行った際に、取得した位置情報を他の情報に付加することを忘れてしまうことを防ぐことは出来ない。
【0010】
そこで、本発明は、利用者の負担を増やすことなく位置情報の流出を防止し、かつ有用な位置情報を活用し忘れてしまうことを防止する位置情報提供判定システム、位置情報提供判定方法および位置情報提供判定用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による位置情報提供判定システムは、サーバ装置と、サーバ装置とネットワークを介して通信可能な携帯端末とを備え、携帯端末は、位置情報を取得することが可能であり、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較する位置情報比較手段と、位置情報比較手段による比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するアラート手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明による位置情報提供判定システムは、サーバ装置と、サーバ装置とネットワークを介して通信可能な携帯端末とを備え、携帯端末は、位置情報を取得することが可能であり、サーバ装置に対して位置情報を付加した所定の情報を送信する送信手段を含み、サーバ装置は、携帯端末から位置情報を付加した所定の情報を受信して蓄積し、判定対象の位置情報を、以前蓄積した位置情報と比較するサーバ用位置情報比較手段と、サーバ用位置情報比較手段による比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の付加の有無に対するアラートを出力するサーバ用アラート手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明による位置情報提供判定方法は、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較し、比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力することを特徴とする。
【0014】
本発明による位置情報提供判定プログラムは、コンピュータに、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較する位置情報比較処理と、比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するアラート処理とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、利用者の負担を増やすことなく位置情報の流出を防止し、かつ有用な位置情報を活用し忘れてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】位置情報提供判定システムが実行する処理例を示す流れ図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図4】位置情報提供判定システムの最小の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施形態1.
次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。本実施形態では、位置情報を用いてサービスを提供するシステムに位置情報提供判定システム10を適用する例について説明する。
【0018】
図1に示すように、位置情報を用いてサービスを提供するシステムは、携帯端末100とサーバ装置200とを含む。また、携帯端末100とサーバ装置200とは、ネットワークを介して相互に接続されている。
【0019】
本実施形態では、位置情報提供判定システム10は、携帯端末100の内部に組み込まれているものとする。位置情報提供判定システム10は、携帯端末100の構成要素のうちの、位置情報取得部110、位置情報蓄積部111、位置情報送信判定部112および情報送信部113を含む。位置情報提供判定システム10は、携帯端末100が取得した位置情報のうちの送信可能であると判定された位置情報のみを、位置情報を用いたサービスを提供するサーバ装置200に送信する。
【0020】
携帯端末100は、具体的には、携帯電話機やPHS端末によって実現される。以下、携帯端末100に含まれる各構成要素について説明する。
【0021】
位置情報取得部110は、現在地の位置情報を取得する機能を備えている。位置情報取得部110は、例えば、GPS衛星が発するGPS信号を受信し、受信したGPS信号に基づいて、位置情報を算出する。
【0022】
位置情報蓄積部111は、位置情報とその位置情報を取得した時刻等の判定用情報とを対応付けて蓄積する。位置情報蓄積部111は、具体的には、メモリ等の記憶装置によって実現される。
【0023】
位置情報送信判定部112は、位置情報取得部110が取得した位置情報をサーバ装置200に送信する際に、取得した位置情報や判定用情報について、位置情報蓄積部111が蓄積する位置情報および判定用情報を参照し、送信の可否を判定する機能を備えている。また、位置情報送信判定部112は、判定結果に基づいて、必要があれば利用者に対してアラートを出力する機能を備えている。位置情報送信判定部112は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末のCPUによって実現される。
【0024】
情報送信部113は、位置情報送信判定部112による判定結果およびアラートに対する利用者の入力操作に従って、サーバ装置200に取得した位置情報を送信する機能を備えている。具体的には、情報送信部113は、取得した位置情報を送信可能と判定した場合に、サーバ装置200にネットワークを介して送信する。情報送信部113は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。
【0025】
サーバ装置200は、具体的には、プログラムに従って動作するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置によって実現される。サーバ装置200は、情報蓄積部210および情報取得部211を含む。サーバ装置200では、情報取得部211は、携帯端末100からネットワークを介して受信した位置情報を情報蓄積部210に蓄積する。
【0026】
次に、位置情報提供判定システムが実行する処理について説明する。図2は、位置情報提供判定システムが実行する処理例を示す流れ図である。
【0027】
位置情報取得部110は、位置情報を取得し、取得した位置情報(以下、取得位置情報という)を位置情報蓄積部111に蓄積させる。このとき、位置情報取得部110は、例えば取得した位置情報と、位置情報を取得した日時等の情報とを対応付けて、位置情報蓄積部111に蓄積させる。なお、位置情報取得部110は、利用者が位置情報を取得する操作を行ったタイミングに限らず、例えば利用者が携帯端末の撮影機能等の他の機能を利用したタイミングや、所定期間ごとに自動的に位置情報を取得する構成であってもよい。
【0028】
そして、取得位置情報を使用する際やサーバ装置200に保管させる際に、位置情報送信判定部112は、位置情報蓄積部111から取得位置情報が示す位置(以下、単に現在位置ともいう)付近の位置情報を抽出し、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数をカウントする(ステップS101)。具体的には、位置情報送信判定部112は、取得位置情報と位置情報蓄積部111に蓄積されている過去に取得した位置情報とを比較し、両者の示す位置が所定の距離内にある場合に、過去に取得した位置情報が現在位置付近で取得したものであると判断する。
【0029】
なお、本実施形態では、説明を簡略化するために、取得位置情報が利用者の現在位置を示す例について説明するが、取得位置情報が示す位置はこれに限られない。例えば、過去に取得した位置情報を使用する場合には、その位置情報が示す位置を本例における現在位置として扱うものとする。また、取得位置情報の使用方法については、例えば、位置情報を利用したサービスを提供するサーバ装置200に対して、そのサービスを受けるために、所定の情報に取得位置情報を付加して送信することが考えられる。また、例えば、撮影画像に取得位置情報を付加して保存することが考えられる。
【0030】
次いで、位置情報送信判定部112は、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数が、あらかじめ定められた上限閾値以上であるか否かを判断する(ステップS102)。
【0031】
ステップS102において、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数が上限閾値以上であると判断した場合には、位置情報送信判定部112は、取得位置情報が利用者のプライベートな場所を示す位置情報であると判断する(ステップS103)。
【0032】
プライベートな場所を示す位置情報であると判断すると、位置情報送信判定部112は、他の情報に取得位置情報を付加するか否かを判断する(ステップS104)。例えば、位置情報送信判定部112は、取得位置情報を同時に保管する画像等の情報に付加するか否かを判断する。また例えば、位置情報送信判定部112は、位置情報を使用するLBSサービス等で使用するために、サービスを受けるために必要なサービス関連情報に取得位置情報を付加するか否かを判断する。以下、位置情報を使用するLBSサービス等で使用するために、サービス関連情報に取得位置情報を付加するか否かを判断した例について説明する。
【0033】
なお、位置情報送信判定部112は、例えば、サービス関連情報等の他の情報に取得位置情報を付加する必要ある、または付加することができる場合に、他の情報に取得位置情報を付加すると判断するようにしてもよい。また、位置情報送信判定部112は、例えば、サービス関連情報等の他の情報に取得位置情報を付加する必要がない、または付加することができない場合に、他の情報に取得位置情報を付加しないと判断するようにしてもよい。また、位置情報送信判定部112は、サービス関連情報等の他の情報に取得位置情報を自動的に付加するように登録されている場合に、取得位置情報を付加すると判断し、そのように登録されていない場合に、取得位置情報を付加しないと判断するようにしてもよい。
【0034】
ステップS104において、サービス関連情報に取得位置情報を付加しないと判断した場合には、情報送信部113は、サービス関連情報に取得位置情報を付加せずに、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する(ステップS106)。また、例えば携帯端末100は、取得位置情報を保管し外部に送信しないように制御する。
【0035】
一方、ステップS104において、サービス関連情報に取得位置情報を付加すると判断した場合には、位置情報送信判定部112は、利用者に対してアラートを出力する(ステップS105)。具体的には、取得位置情報が利用者のプライベートな場所を示していると考えられるため、位置情報送信判定部112は、利用者に対して、サービス関連情報に取得位置情報を本当に付加しても良いか確認するためのアラートを出力する。
【0036】
その後、例えばステップS105において出力したアラートに対して、利用者がサービス関連情報に取得位置情報を付加することを許可する操作を行うと、情報送信部113は、利用者の操作に従って、サービス関連情報に取得位置情報を付加する。そして、情報送信部113は、取得位置情報を付加したサービス関連情報を、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する。
【0037】
また、例えばステップS105において出力したアラートに対して、利用者がサービス関連情報に取得位置情報を付加することを許可する操作を行わない場合には、情報送信部113は、サービス関連情報に取得位置情報を付加せずに、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する。また、例えば携帯端末100は、取得位置情報を保管し外部に送信しないように制御する。
【0038】
また、ステップS102において、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数が上限値閾値以上でないと判断すると、位置情報送信判定部112は、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数が、あらかじめ定められた下限閾値以下であるか否かを判断する(ステップS107)。
【0039】
ステップS107において、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数が下限閾値以下でないと判断した場合には、位置情報提供判定システム10は、処理を終了する(ステップS109)。すなわち、その後の処理については、既存のシステムと同様に実行される。例えば、携帯端末100の情報送信部113が、サービス関連情報に取得位置情報を自動的に付加するように登録されているか否かに基づいて、サービス関連情報に取得位置情報を付加し、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する。
【0040】
一方、ステップS107において、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数が下限閾値以下であると判断した場合には、位置情報送信判定部112は、現在位置が特別な場所(例えば旅行先や外食先等)であると判断する(ステップS108)。
【0041】
現在位置が特別な場所であると判断すると、ステップS104と同様に、位置情報送信判定部112は、サービス関連情報等の他の情報に取得位置情報を付加するか否かを判断する(ステップS110)。以下、位置情報を使用するLBSサービス等で使用するために、サービス関連情報に取得位置情報を付加するか否かを判断した例について説明する。
【0042】
ステップS110において、サービス関連情報に取得位置情報を付加すると判断した場合には、情報送信部113は、サービス関連情報に取得位置情報を付加し、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する(ステップS111)。また、例えば携帯端末100は、取得位置情報に外部に出すことを許可することを示す情報を対応付けて保管する。
【0043】
一方、ステップS110において、サービス関連情報に取得位置情報を付加しないと判断した場合には、位置情報送信判定部112は、利用者に対してアラートを出力する(ステップS112)。具体的には、取得位置情報が利用者にとって特別な場所を示していると考えられるため、位置情報送信判定部112は、位置情報を付加しなくても良いのか確認をするためのアラートを出力する。
【0044】
その後、例えばステップS112において出力したアラートに対して、利用者がサービス関連情報に取得位置情報を付加することを許可する操作を行うと、情報送信部113は、利用者の操作に従って、サービス関連情報に取得位置情報を付加する。そして、情報送信部113は、取得位置情報を付加したサービス関連情報を、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する。
【0045】
一方、ステップS112において出力したアラートに対して、利用者がサービス関連情報に取得位置情報を付加することを許可する操作を行わない場合には、情報送信部113は、サービス関連情報に取得位置情報を付加せずに、ネットワークを介してサーバ装置200に送信する。
【0046】
なお、本実施形態のステップS102,107では、閾値として、プライベートであると判断するための上限閾値と、特別な場所であると判断するための下限閾値とを用いているが、これに限らず、共通の閾値のみを使用するようにしてもよい。さらに、用いる閾値は2つに限らず、3つ以上であってもよい。
【0047】
また、出力したアラートに対する応答結果として得た取得位置情報を付加するか否かを示す応答情報を、今後の他の処理の際に参考するために使用しても良い。例えば、携帯端末100は、アラートに対する応答結果として得た取得位置情報を付加するか否かを示す応答情報を記憶部に記憶する。そして、位置情報送信判定部112は、判定対象の位置情報が、過去にアラートを出力し応答結果を得た位置情報とほぼ同一と判断できる場合には、記憶部が記憶する応答情報に基づいて、判定対象の位置情報を付加するか否かを決定する。
【0048】
次に、具体的な例を用いて、本実施形態の動作について説明する。ここでは、利用者は、携帯端末100を保持し、LBS(Location Based Services)サービスを利用しているものとする。また、携帯端末100は、位置情報を取得する機能を備えているものとする。また、利用者は、携帯端末100を用いて位置情報を取得し、取得位置情報と、位置情報によって示される場所に対するコメントや写真等の画像データを含むサービス関連情報とを、サービスを提供するサーバ装置200に対して送信するものとする。
【0049】
まず、携帯端末100は、位置情報を取得すると、取得した位置情報を保管する。その後、携帯端末100は、取得位置情報の付近に何度訪れたことがあるかを、取得位置情報と、位置情報蓄積部111に蓄積している過去に取得した位置情報とを比較することによって確認する。また、携帯端末100は、比較結果によって出力するアラートを変更する。
【0050】
具体的には、位置情報送信判定部112は、取得位置情報と位置情報蓄積部111に蓄積されている過去に取得した位置情報とを比較し、両者の示す位置が所定の距離内にある場合には、現在位置付近に利用者が訪れたことがあると判断する。また、位置情報送信判定部112は、位置情報蓄積部111に蓄積されている過去に取得した位置情報のうちの、現在位置に対して所定の距離内にある位置を示す位置情報の数を、現在位置付近に利用者が訪れた回数としてカウントする。すなわち、位置情報送信判定部112は、過去に現在位置付近で位置情報を取得した回数をカウントする。
【0051】
ここで、例えば利用者の自宅で位置情報を取得した携帯端末100が、利用者の操作に従ってサーバ装置200が提供するサービスを受ける際に、サービス関連情報に取得位置情報を自動的に付加して送信する場合を想定する。すなわち、利用者が無意識のうちに携帯端末100からサーバ装置200に自宅の位置情報を送信してしまう場合を想定する。
【0052】
この場合、現在位置が自宅であるため利用者の滞在機会も多く、自宅の位置を示す位置情報が、過去に取得した位置情報として位置情報蓄積部111に多く蓄積されていると考えられる。したがって、位置情報送信判定部112は、取得位置情報と位置情報蓄積部111に蓄積されている過去に取得した位置情報とを比較すると、現在位置に対して所定の距離内にある位置を示す位置情報が複数あると判断する。
【0053】
比較した結果、現在位置付近の位置を示す過去に取得した位置情報が複数あると判断した場合には、位置情報送信判定部112は、取得位置情報が自宅等のプライベートな場所を示す位置情報であると判断する。そして、現在位置がプライベートな場所であると判断すると、位置情報送信判定部112は、利用者に対して、取得位置情報をサービス関連情報に本当に付加しても良いか確認するためのアラートを出力する。
【0054】
利用者は、このアラートによって、無意識のうちにプライベートな場所を示す位置情報をサービス関連情報に付加しようとしたことに気づくことができる。また、利用者は、アラートを確認した上で、位置情報を付加することを許可する操作を行うことで、プライベートな場所についても取得位置情報をサービス関連情報に付加することができる。
【0055】
また、例えば利用者が旅行中等でプライベートな場所にいない場合において、携帯端末100が、利用者の操作に従ってサーバ装置200が提供するサービスを受ける際に、サービス関連情報に取得位置情報を付加せずに送信する場合を想定する。すなわち、位置情報を記憶しておくことにメリットがあると考えられるにもかかわらず、利用者が位置情報を記憶させ忘れる場合を想定する。
【0056】
この場合、旅行先等で取得した位置情報が示す場所に来ることはあまりないため、現在位置を示す位置情報が、過去に取得した位置情報として位置情報蓄積部111に多く蓄積されていないと考えられる。したがって、位置情報送信判定部112は、取得位置情報と位置情報蓄積部111に蓄積されている過去に取得した位置情報とを比較すると、現在位置に対して所定の距離内にある位置を示す位置情報がない、または少ないと判断する。すなわち、位置情報送信判定部112は、利用者が現在地付近の場所に来たことがない、または来た回数が少ないと判断する。
【0057】
比較した結果、現在位置付近で過去に位置情報を取得した回数があらかじめ定められた下限閾値より少ないときには、位置情報送信判定部112は、取得位置情報を付加することを薦めるアラートを出力する。旅行先や外食先等で取得した位置情報については、その後の履歴として活用できることもあって有用であり、情報を共有する際にも有用であると考えられるためである。
【0058】
なお、ここでは、位置情報をサービス関連情報に付加してサーバ装置200に送信する例について説明したが、適用例はこれに限られない。例えば、位置情報提供判定システム10は、位置情報を写真等の画像データに付加して保管するような携帯端末の機能として利用することも可能である。
【0059】
このとき、位置情報を画像データに付加するか否かを判定するための比較処理のタイミングについては、画像データを保管した後に行うことが考えられる。また、所定のサービスを受けようとする際に位置情報を付加するか否かを判定することもあるため、保管した取得位置情報を使用する際に、他の位置情報との比較処理を行うことも考えられる。
【0060】
また、位置情報提供判定システム10が携帯端末100内部に組み込まれているとき、保管した情報に、サーバ装置200等の携帯端末100の外部への位置情報の提供の可否を示す情報を対応づけておくようにしてもよい。このようにすることで、どのようなサービスを使用する際にも位置情報の提供の可否を確認して、保管した情報を用いることができる。これは、携帯端末100で撮影した写真等の画像データに位置情報を付加するなどの際に有用である。位置情報を付加させないことを示す情報を対応付けた写真等の画像データであれば、外部のサービスを提供するサーバ装置に写真等の画像データを送信する際に、位置情報を消去して送信することができるためである。例えば、携帯端末は、撮影画像を保管する際に、撮影画像に対して撮影位置を示す位置情報とともにその位置情報を外部に提供することの可否を示す提供可否情報を付加する。そして、携帯端末は、撮影画像を外部に送信する際には、提供可否情報を参照し、位置情報を削除するか否かを判断する。
【0061】
以上のように、本実施形態では、位置情報提供判定システムは、対象となる位置情報によって示される位置付近で過去に位置情報を取得した回数について閾値判定する。そして、位置情報提供判定システムは、判定結果に基づいて、対象となる位置情報が利用者のプライベートな場所を示していると判断した場合には、利用者に対して、その位置情報を外部に出すことの可否を確認するためのアラートを出力する。また、位置情報提供判定システムは、判定結果に基づいて、対象となる位置情報が利用者にとって特別な場所(例えば利用者がめったに行かない場所)を示していると判断した場合には、利用者に対して、その位置情報の活用を勧めるアラートを出力する。したがって、本実施形態では、利用者の負担を増やすことなく位置情報の流出を防止し、かつ有用な位置情報を活用し忘れてしまうことを防止することができる。
【0062】
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図3は、本発明の第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。本実施形態では、位置情報を用いてサービスを提供するシステムに位置情報提供判定システム20を適用する例について説明する。
【0063】
図3に示すように、位置情報を用いてサービスを提供するシステムは、携帯端末400とサーバ装置300とを含む。また、携帯端末400とサーバ装置300とは、ネットワークを介して相互に接続されている。
【0064】
本実施形態では、位置情報提供判定システム20は、サーバ装置300の内部に組み込まれているものとする。位置情報提供判定システム20は、サーバ装置300の構成要素のうちの、情報取得部310、情報判定部311、位置情報送信判定部312および情報蓄積部313を含む。
【0065】
サーバ装置300は、具体的には、プログラムに従って動作するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置によって実現される。以下、サーバ装置300に含まれる各構成要素について説明する。
【0066】
情報取得部310は、携帯端末400から送信された位置情報を含むサービス関連情報を取得する機能を備えている。具体的には、情報取得部310は、携帯端末400がネットワークを介して送信した位置情報を含むサービス関連情報を受信する。情報取得部310は、例えば、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。
【0067】
情報判定部311は、情報取得部310が取得したサービス関連情報について、どのような情報かを確認、判別し、情報蓄積部313に保管する機能を備えている。情報判定部311は、例えば、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。
【0068】
位置情報送信判定部312は、位置情報をサーバ装置300が提供するサービスで使用する際に、情報蓄積部311から位置情報及び判定用情報を抽出し、抽出した位置情報の送信の可否を判定する機能を備えている。また、位置情報送信判定部312は、判定結果に従って、携帯端末400にアラートを送信する機能を備えている。
【0069】
また、位置情報送信判定部312は、送信したアラートに対する応答結果に従って、サービスでの位置情報の使用の有無を決定する機能を備えている。位置情報送信判定部312は、例えば、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。
【0070】
携帯端末400は、位置情報取得部410、情報送信部411、情報受信部412および情報確認部413を含む。携帯端末400は、具体的には、携帯電話機やPHS端末等によって実現される。以下、携帯端末400に含まれる各構成要素について説明する。
【0071】
位置情報取得部410は、現在地の位置情報を取得する機能を備えている。位置情報取得部110は、例えば、GPS衛星が発するGPS信号を受信し、受信したGPS信号に基づいて、位置情報を算出する。
【0072】
情報送信部411は、位置情報取得部410が取得した位置情報を含むサービス関連情報を、ネットワークを介してサーバ装置300に送信する機能を備えている。また、情報送信部411は、情報確認部413による確認結果を、アラートに対する応答として、サーバ装置300に送信する機能を備えている。情報送信部411は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。
【0073】
情報受信部412は、サーバ装置300が送信したアラートを受信し、受信したアラートを携帯端末400の表示部に表示させるように制御する機能を備えている。情報受信部412は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。
【0074】
情報確認部413は、アラートによって示される位置情報の使用の可否を確認し、確認結果を情報送信部411に出力する機能を備えている。情報確認部413は、例えば、利用者の入力操作に従って位置情報の使用の可否を確認する。情報確認部413は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末のCPUによって実現される。
【0075】
次に、本実施形態の位置情報提供判定システムが実行する処理について説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。具体的には、本実施形態は、図2に示される処理をサーバ装置300の位置情報送信判定部312が行う点で第1の実施形態と異なる。
【0076】
例えば、本実施形態では、位置情報取得部410が位置情報を取得すると、情報送信部411は、取得位置情報を使用するまたはサーバ装置300に保管するために、ネットワークを介してサーバ装置300に送信する。情報送信部411は、例えば、取得位置情報と携帯端末400の識別情報とを対応付けてサーバ装置300に送信する。その後、位置情報送信判定部312は、図2に示される処理を実行する。
【0077】
また、本実施形態では、位置情報送信判定部312は、図2のステップS105,S115に相当する処理として、ネットワークを介して携帯端末400にアラートを送信する。すると、携帯端末400の情報受信部412は、受信したアラートを表示部に表示するように制御する。そして、アラートを確認した利用者による入力操作に従って、情報確認部413は、確認結果を入力する。その後、情報送信部411は、情報確認部413が入力した確認結果を、アラートに対する応答結果として、サーバ装置300に送信する。アラートに対する応答結果を受信した場合には、位置情報送信判定部312は、応答結果に従って、提供するサービスでの位置情報の使用の有無を決定する。
【0078】
次に、第1の実施形態における携帯端末100のように位置情報提供判定システム10を保持していない携帯端末400とサーバ装置300とを用いた具体例について説明する。
【0079】
サーバ装置300は、位置情報を使用するLBSサービスを提供するサーバであるとする。このとき、サーバ装置300は、携帯端末400から、携帯端末400で取得した取得位置情報を含むサービス関連情報を受信する。サーバ装置300は、受信した取得位置情報を保管し、取得位置情報と保管している過去に受信した位置情報とを比較する比較処理を行う。比較処理については、サーバ装置300は、第1の実施形態における携帯端末100と同様に行う。サーバ装置300は、比較処理を行った結果(すなわち現在位置付近で過去に位置情報を取得した回数)に基づいて送信するアラートを変更する。
【0080】
位置情報に基づいて所定の情報を提供するようなサービス、例えば自宅付近のお店の情報を提供するサービス等を利用者が利用する場合には、個人の位置情報を使用するために、サービスを提供するサーバ装置300に位置情報を保管する方法が必要となる。
【0081】
位置情報提供判定システムは、アラートに対する応答結果に基づいて、取得位置情報と応答結果よって示される位置情報の付加の可否を示す情報とを対応付けて保管するようにしてもよい。このことによって、位置情報提供判定システムは、それらの情報をその後に取得した位置情報の付加の可否判定に使用することができる。また、アラートに対する応答結果として、自宅や会社等の位置情報が示す場所の意味付けを利用者に行ってもらうことも可能である。
【0082】
また、比較処理で用いる閾値や付加の可否を判断する条件については、位置情報を付加して利用するサービスや情報に応じて変更するようにしてもよい。例えば、位置情報送信判定部312は、位置情報を付加して利用するLBSサービスにおいて、位置情報の公開が狭い範囲の友人にのみに限定されているのであれば、プライベートな場所を示す位置情報を付加してもよいと判断するようにしてもよい。これらの条件は、例えば、利用者によってあらかじめ利用するサービス毎に定められているものとする。
【0083】
また、位置情報提供判定システムは、位置情報を他の情報に付加するか否かの判定を、比較処理の結果(すなわち現在位置付近で過去に位置情報を取得した回数)だけではなく、テキスト等の付随する情報も含めて判定することも可能である。
【0084】
また、位置情報提供判定システムは、サーバ装置300の情報蓄積部313に蓄積された他の利用者の位置情報やサービス関連情報を用いるように構成されていてもよい。このことにより、位置情報送信判定部312は、同様の場所で複数の利用者が位置情報を付加している場合には、その位置情報がプライベートな場所を示していないと判断することができる。また、観光地等の位置情報を付加することが有用であると考えられるため、取得位置情報によって示される位置とあらかじめ登録している観光地等の位置とが所定の距離内にある場合には、位置情報送信判定部312は、取得位置情報を付加するよう薦めるアラートを出すことも可能である。また、サーバ装置300は、履歴情報によって同様の場所で複数の利用者が位置情報を付加していると判断できる場合には、その場所を観光地等の特別な場所として登録するようにしてもよい。
【0085】
また、位置情報の付加については、位置情報の付加の有無だけではなく、位置情報を曖昧にすることも含め複数の閾値を設けて判断することも可能である。例えば、位置情報提供判定システムは、現在位置付近で位置情報を取得した回数が所定の第1の上限閾値を超えた場合には、位置情報として都道府県のみを付加し、第2の上限閾値を超えた場合には、位置情報を付加しないように制御するようにしてもよい。
【0086】
以上のように、本実施形態では、位置情報提供判定システムは、対象となる位置情報によって示される位置付近で過去に位置情報を取得した回数について閾値判定する。そして、位置情報提供判定システムは、判定結果に基づいて、対象となる位置情報が利用者のプライベートな場所を示していると判断した場合には、利用者に対して、その位置情報を外部に出すことの可否を確認するためのアラートを出力する。また、位置情報提供判定システムは、判定結果に基づいて、対象となる位置情報が利用者にとって特別な場所(例えば利用者がめったに行かない場所)を示していると判断した場合には、利用者に対して、その位置情報の活用を勧めるアラートを出力する。したがって、本実施形態では、利用者の負担を増やすことなく位置情報の流出を防止し、かつ有用な位置情報を活用し忘れてしまうことを防止することができる。また、本実施形態では、複数の利用者の行動履歴(すわなち過去に取得した位置情報)に基づいて取得位置情報の意味合いを判断することができるため、この場合には、第1の実施形態と比較して、より判断の精度を高めることができる。
【0087】
以上のように、本発明は行動履歴の位置情報から自宅等の利用者にとって意味のある特徴的位置情報の提供を制御する位置情報提供判定システムに関する。本発明による位置情報提供判定システムは、利用者の端末側に位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した位置情報を保管する位置情報蓄積部と、蓄積した位置情報からその位置情報を付加するかを判定する位置情報送信判定部と、を用いることにより取得位置情報の示す場所にいた回数により取得位置情報が利用者にとってプライベートな場所を示しているかどうかを判定しアラートをあげる。
【0088】
また、本発明による位置情報提供判定システムの別の形態では、サービスを提供するサーバ側に利用者の端末から送信された位置情報等の情報を受信する情報取得部と、取得した位置情報を保管する位置情報蓄積部と、蓄積した位置情報からその位置情報をサービスの全利用者が見える位置に置くかを判定する位置情報送信判定部と、を用いることにより取得位置情報の示す場所にいた回数により取得位置情報が利用者にとってプライベートな場所を示しているかどうかを判定しアラートをあげる。
【0089】
以上のことから、本発明による位置情報提供判定システムによれば、端末で取得した位置情報の付加の可否について、毎回利用者にアラートを出すことなく、取得した位置情報の付加忘れや、取得した位置情報の付加による個人情報の流出を防ぐことを可能にする。すなわち、誰でも見ることができるサービス上へ自宅などのプライベートな場所を出してしまうことを防ぐことができ、プライバシーの保護を可能とする。また、プライベートな場所が出てしまうことを恐れることで全く位置情報を付加しない利用者に対して、有用な位置情報を活用するよう促すことができる。
【0090】
次に、本発明による位置情報提供判定システムの最小構成について説明する。図4は、位置情報提供判定システムの最小の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、位置情報提供判定システムは、最小の構成要素として、サーバ装置10と携帯端末20とを備えている。また、携帯端末20は、位置情報比較手段21とアラート手段22とを含む。
【0091】
図4に示す最小構成の位置情報提供判定システムでは、位置情報比較手段21は、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較する。そして、アラート手段22は、比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力する。
【0092】
従って、最小構成の位置情報提供判定システムによれば、利用者の負担を増やすことなく位置情報の流出を防止し、かつ有用な位置情報を活用し忘れてしまうことを防止することができる。
【0093】
なお、本実施形態では、以下の(1)〜(5)に示すような位置情報提供判定システムの特徴的構成が示されている。
【0094】
(1)位置情報提供判定システムは、サーバ装置(例えば、サーバ装置200)と、サーバ装置とネットワークを介して通信可能な携帯端末(例えば、携帯端末100)とを備え、携帯端末は、位置情報を取得することが可能であり(例えば、位置情報取得部110によって実現される)、取得した判定対象の位置情報(例えば、取得位置情報)を、以前取得した位置情報(例えば、位置情報蓄積部111が蓄積している過去に取得した位置情報)と比較する位置情報比較手段(例えば、位置情報送信判定部112によって実現される)と、位置情報比較手段による比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するアラート手段(例えば、位置情報送信判定部112によって実現される)とを含むことを特徴とする。
【0095】
(2)位置情報提供判定システムにおいて、位置情報比較手段は、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較して、判定対象の位置情報が示す位置付近の位置を示す以前取得した位置情報の数をカウントし、アラート手段は、カウント結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するように構成されていてもよい。
【0096】
(3)位置情報提供判定システムにおいて、出力したアラートに対する応答結果として位置情報の登録の有無を示す応答情報を取得し、応答情報を使用することで同様の位置情報の登録の有無を決定する決定手段(例えば、位置情報送信判定部112によって実現される)を含むように構成されていてもよい。
【0097】
(4)位置情報提供判定システムにおいて、サーバ装置(例えば、サーバ装置300によって実現される)と、サーバ装置とネットワークを介して通信可能な携帯端末(例えば、携帯端末400によって実現される)とを備え、携帯端末は、位置情報を取得することが可能であり(例えば、位置情報取得部410によって実現される)、サーバ装置に対して位置情報を付加した所定の情報を送信する送信手段(例えば、情報送信部411によって実現される)を含み、サーバ装置は、携帯端末から位置情報を付加した所定の情報を受信して蓄積し(例えば、情報取得部310が受信し情報蓄積部313に蓄積する)、判定対象の位置情報を、以前蓄積した位置情報と比較するサーバ用位置情報比較手段(例えば、位置情報送信判定部312によって実現される)と、サーバ用位置情報比較手段による比較結果に基づいて、判定対象の位置情報の付加の有無に対するアラートを出力するサーバ用アラート手段(例えば、位置情報送信判定部312によって実現される)とを含むように構成されていてもよい。
【0098】
(5)位置情報提供判定システムにおいて、サーバ用位置情報比較手段は、判定対象の位置情報を、以前蓄積した位置情報と比較して、判定対象の位置情報が示す位置付近の位置を示す以前蓄積した位置情報の数をカウントし、サーバ用アラート手段は、カウント結果に基づいて、判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するように構成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、位置情報を用いるサービスを利用可能な携帯端末を制御する用途に適用可能である。
【符号の説明】
【0100】
100,400 携帯端末
200,300 サーバ装置
110 位置情報取得部
111 位置情報蓄積部
112 位置情報送信判定部
113 情報送信部
210 情報蓄積部
211 情報取得部
310 情報取得部
311 情報判定部
312 位置情報送信判定部
313 情報蓄積部
410 位置情報取得部
411 情報送信部
412 情報受信部
413 情報確認部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、
前記サーバ装置とネットワークを介して通信可能な携帯端末とを備え、
前記携帯端末は、
位置情報を取得することが可能であり、
取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段による比較結果に基づいて、前記判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するアラート手段とを含む
ことを特徴とする位置情報提供判定システム。
【請求項2】
位置情報比較手段は、取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較して、該判定対象の位置情報が示す位置付近の位置を示す以前取得した位置情報の数をカウントし、
アラート手段は、前記カウント結果に基づいて、前記判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力する
請求項1記載の位置情報提供判定システム。
【請求項3】
出力したアラートに対する応答結果として位置情報の登録の有無を示す応答情報を取得し、前記応答情報を使用することで同様の位置情報の登録の有無を決定する決定手段を含む
請求項1または請求項2記載の位置情報提供判定システム。
【請求項4】
サーバ装置と、
前記サーバ装置とネットワークを介して通信可能な携帯端末とを備え、
前記携帯端末は、
位置情報を取得することが可能であり、
前記サーバ装置に対して位置情報を付加した所定の情報を送信する送信手段を含み、
前記サーバ装置は、
前記携帯端末から位置情報を付加した所定の情報を受信して蓄積し、判定対象の位置情報を、以前蓄積した位置情報と比較するサーバ用位置情報比較手段と、
前記サーバ用位置情報比較手段による比較結果に基づいて、前記判定対象の位置情報の付加の有無に対するアラートを出力するサーバ用アラート手段とを含む
ことを特徴とする位置情報提供判定システム。
【請求項5】
サーバ用位置情報比較手段は、判定対象の位置情報を、以前蓄積した位置情報と比較して、該判定対象の位置情報が示す位置付近の位置を示す以前蓄積した位置情報の数をカウントし、
サーバ用アラート手段は、前記カウント結果に基づいて、前記判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力する
請求項4記載の位置情報提供判定システム。
【請求項6】
取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較し、
比較結果に基づいて、前記判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力する
ことを特徴とする位置情報提供判定方法。
【請求項7】
コンピュータに、
取得した判定対象の位置情報を、以前取得した位置情報と比較する位置情報比較処理と、
比較結果に基づいて、前記判定対象の位置情報の登録の有無に対するアラートを出力するアラート処理とを
実行させるための位置情報提供判定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−5183(P2013−5183A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133565(P2011−133565)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】