説明

低密度ケイ酸塩を含む固体洗濯洗剤組成物

本発明は、(a)1重量%〜40重量%の、嵩密度が200g/L未満及び重量平均粒径が300マイクロメートル未満の低密度ケイ酸塩と、(b)5重量%〜60重量%の洗浄性界面活性剤と、(c)0重量%〜50重量%の炭酸塩と、(d)0重量%〜40重量%の硫酸塩と、(e)0重量%〜30重量%のリン酸塩ビルダーと、(f)0重量%〜5重量%のゼオライトビルダーと、(g)0重量%〜15重量%の水と、を含む、固体洗濯洗剤組成物であって、この組成物の嵩密度が600g/L以下である、固体洗濯洗剤組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低密度ケイ酸塩を含む固体洗濯洗剤組成物に関する。本発明はまた、低密度ケイ酸塩を含む固体洗濯洗剤組成物の製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
固体洗濯洗剤業界における最近の傾向は、ゼオライトを少なくとも大部分、好ましくは全て除去することによって、配合物を化学的にコンパクト化することである。しかし、これら化学的にコンパクト化された固体洗濯洗剤組成物の製造は困難であることが分かっている。
【0003】
本発明者らは、これら化学的にコンパクト化された配合物に低密度ケイ酸塩を混入することにより、従来のバッチ式方法及び更にはバッチ式シングルミキサー法を利用してこれらを製造可能にすることを見出した。洗濯洗剤組成物にケイ酸塩を混入することは知られているが、本発明以前は、嵩密度が小さくかつ重量平均粒径が非常に小さなケイ酸塩を、ゼオライトを少なくとも大部分、好ましくは全て除去することによって化学的にコンパクト化された配合物に、このような化学的にコンパクト化された洗剤組成物を従来のバッチ式方法及び更にはバッチ式シングルミキサー法を利用して製造し得るという見込みでは混入しないと考えられていた。
【0004】
米国特許第3472784号は、酸性液体であるアニオン性界面活性剤を水溶性アルカリ物質と混合することで製造される、自由流動性粒子状洗剤組成物に関し、例示された洗剤組成物にはケイ酸塩が混入されている。
【0005】
米国特許第3597361号は、乾燥洗剤成分の凝集体を製造する方法に関し、例示された方法では液体ケイ酸ナトリウムを使用する。
【0006】
米国特許第3625902号は、洗剤成分の凝集体を製造する方法に関し、液体N−ケイ酸塩とケイ酸マグネシウムとを、例示された家庭用自動食器洗浄機用凝集組成物に混入する。
【0007】
米国特許第4501499号は、凝集装置に関し、これは、ヒュームドシリカと炭酸ナトリウムとのドライミックスと、非イオン性洗剤とポリエチレングリコールとの湿式混合物とからなる供給材料を、混合したときに凝集洗剤を形成するために、均質に凝集するのに有用とされている。
【0008】
米国特許第4919847号は、粒子状洗剤組成物に関し、例示された組成物にはケイ酸塩が含まれている。
【0009】
国際公開特許第96/04359号は、流動床内でLAS酸を中和する洗剤粉末の製造方法に関し、アルカリケイ酸塩が、実施例組成物10に混入されており、更にはこの流動床プロセスにおける適切な流動助剤類等の幾つかの物質のうちの1つであるとも記載されている。
【0010】
国際公開特許第97/12956号は、水和塩を用いたアグロメレーションによる低密度洗剤組成物の製造方法に関し、ケイ酸塩類が、好適な補助洗剤成分であるとして多数の他の成分と共に記載されている。
【0011】
国際公開特許第97/22685号、同第98/58046号、同第98/58047号、同第99/00475号、同第03/016453号及び同第03/016454号は、流動床プロセスに関し、結晶性又は非晶質ケイ酸アルカリ金属塩が、このような流動床プロセスで適切な流動助剤類及び/又は層状物質類等の幾つかの物質のうちの1つであると記載されている。
【0012】
国際公開特許第97/30145号は、無機複塩を用いたアグロメレーションによる低密度洗剤組成物の製造方法に関する。ケイ酸塩は、方法において使用可能な好適なビルダー類であるとして挙げられた多数の成分のうちの1つである。
【0013】
国際公開特許第97/43399号は、アグロメレーション後に誘電体を加熱することによる、低密度洗剤組成物の製造方法に関し、ケイ酸塩類が、好適な補助洗剤成分であるとして多数の他の成分と共に記載されている。
【0014】
国際公開特許第98/14549号及び同第98/14550号は、低密度粒状洗剤組成物の非タワー式連続製造方法に関し、結晶性層状ケイ酸塩が、その方法でコーティング材料として使用される幾つかの好適な微粒子のうちの1つとして記載されている。
【0015】
国際公開特許第99/03966号は、流動床ドライヤー内でノズルの高さを調節することによって低密度洗剤組成物を製造する方法に関し、ケイ酸ナトリウムが、例示された組成物に混入されている。
【0016】
国際公開特許第00/24859号は、洗剤粒子及びその製造方法に関し、ケイ酸塩類が、実施例の洗剤組成物へ混入するのに好適な成分として例示されている。
【0017】
国際公開特許第00/37605号は、アグロメレーションによる低嵩密度洗剤組成物の製造方法に関し、ケイ酸塩類が、好適な補助洗剤成分であるとして多数の他の成分と共に記載されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、特許請求の範囲で定義するような、固体洗濯洗剤組成物及びその製造方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
固体洗濯洗剤組成物
固体洗濯洗剤組成物は、嵩密度が600g/L以下、好ましくは500g/L以下、又は450g/L以下、又は400g/L以下、又は更に350g/L以下である。粉末の嵩密度の測定方法については、以下において更に詳述する。
【0020】
固体洗濯洗剤組成物のケーキ強度は、一般に、5N〜20Nである。
【0021】
固体洗濯洗剤組成物は、一般に、3重量%〜10重量%の水を含んでいる。固体洗濯洗剤組成物の水分量の決定方法については、以下において更に詳述する。
【0022】
低密度ケイ酸塩
組成物は、低密度ケイ酸塩を含んでいる。一態様では、この組成物は、1重量%〜40重量%の低密度ケイ酸塩を含んでいる。一態様では、低密度ケイ酸塩の嵩密度は、200g/L未満、又は150g/L未満、又は100g/L未満である。一態様では、低密度ケイ酸塩の重量平均粒径は、300マイクロメートル未満、又は200マイクロメートル未満、又は更には100マイクロメートル未満である。一般に、低密度ケイ酸塩は、瞬間気流乾燥法で入手可能であるか又は入手される。
【0023】
一般に、低密度ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウム塩である。
【0024】
洗浄性界面活性剤
組成物には、5重量%〜60重量%の洗浄性界面活性剤が含まれている。洗浄性界面活性剤は、アニオン性洗浄界面活性剤類、カチオン性洗浄性界面活性剤類、非イオン性洗浄性界面活性剤類、双極性イオン性洗浄性(detersive)界面活性剤類、両性洗浄性界面活性剤類、及びこれらの混合物から選択することができる。
【0025】
好ましくは、洗浄性界面活性剤は、アニオン性洗浄界面活性剤を含む。好適なアニオン性洗浄界面活性剤類は、平均エトキシル化度が1〜10、好ましくは3〜7の、直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換エトキシル化C12〜18アルコール硫酸塩類のような、アルコキシル化アルコール硫酸塩アニオン性洗浄界面活性剤類である。他の好適なアニオン性洗浄界面活性剤は、直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換C8〜18アルキルベンゼンスルホン酸塩類、好ましくは直鎖の非置換C10〜13アルキルベンゼンスルホン酸塩類のような、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン性洗浄界面活性剤類である。別の好適なアニオン性洗浄界面活性剤類は、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩類、アルキルホスホン酸、アルキルカルボン酸、又はこれらの任意の混合物である。
【0026】
洗浄性界面活性剤は、非イオン性洗浄性界面活性剤類を含む場合もある。好適な非イオン性洗浄性界面活性剤類は、平均アルコキシル化度が1〜20、好ましくは3〜10のC8〜18アルキルアルコキシル化アルコール類から選択され、最も好ましくは、平均アルコキシル化度が3〜10のC12〜18アルキルエトキシル化アルコール類及びこれらの混合物である。
【0027】
洗浄性界面活性剤は更に、カチオン性洗浄性界面活性剤類を含む場合もある。好ましいカチオン性洗浄性界面活性剤類は、モノ−C6〜18アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロライド類であって、より好ましくは、モノ−C8〜10アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロライド、モノ−C10〜12アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロライド及びモノ−C10アルキルモノ−ヒドロキシエチルジ−メチル四級アンモニウムクロライドである。
【0028】
炭酸塩
組成物には、0重量%〜50重量%の炭酸塩が含まれている。好ましい炭酸塩は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及びこれらの混合物である。最も好ましい炭酸塩は、炭酸ナトリウムである。
【0029】
硫酸塩
組成物には、0重量%〜40重量%の硫酸塩が含まれている。好ましい硫酸塩は、硫酸ナトリウムである。
【0030】
リン酸塩ビルダー
組成物には、0重量%〜30重量%のリン酸塩ビルダーが含まれている。組成物は、リン酸塩ビルダーを本質的に含まないことが好ましい場合もある。リン酸塩ビルダーを本質的に含まないとは、一般には、組成物が、故意に添加されたリン酸塩ビルダーを含まないことを意味する。これは、組成物が極めて良好な環境プロファイルを有するのが望ましい場合に、特に推奨される。リン酸塩ビルダー類としては、トリポリリン酸ナトリウムが挙げられる。
【0031】
ゼオライトビルダー
組成物には、0重量%〜5重量%のゼオライトビルダーが含まれている。組成物は、ゼオライトビルダーを本質的に含まないことが好ましい場合もある。ゼオライトビルダーを本質的に含まないとは、一般には、組成物が、故意に添加されたゼオライトビルダーを含まないことを意味する。これは、非水溶性の残留物(例えば、布地表面に沈着する可能性があるもの)の量を最小限にするために、組成物に非常に高い水溶性が望まれる場合や、透明な洗浄液を有することが極めて望ましい場合にも、特に好ましい。ゼオライトビルダー類としては、ゼオライトA、ゼオライトX、ゼオライトP及びゼオライトMAPが挙げられる。
【0032】
補助洗剤成分
組成物は、補助洗剤成分を含んでいてもよい。好適な補助洗剤成分は、過炭酸塩類及び/又は過ホウ酸塩類等の過酸素供給源、好ましくは過炭酸ナトリウムであって、この過酸素供給源が好ましくは、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸塩、又はこれらの混合塩を包含する混合物類等のコーティング材料によって少なくとも部分的にコーティングされ、好ましくは完全にコーティングされているものと、テトラアセチルエチレンジアミン等の漂白活性化剤と、ノナノイルオキシベンゼスルホン酸塩等のオキシベンゼンスルホン酸塩漂白活性化剤類と、カプロラクタム漂白活性化剤類と、N−ノナノイル−N−メチルアセタミド等のイミド漂白活性化剤類と、N,N−フタロイルアミノペルオキシカプロン酸、ノニルアミドペルオキシアジピン酸又はジベンゾイルペルオキシド等の予め形成された過酸類と、高分子カルボン酸塩類であって、好ましくはマレイン酸とアクリル酸とそれらの塩とのコポリマー類と、アミラーゼ類、カルボヒドラーゼ類、セルラーゼ類、ラッカーゼ類、リパーゼ類、オキシダーゼ類、ペルオキシダーゼ類、プロテアーゼ類、ペクチン酸リアーゼ類及びマンナナーゼ類等の酵素類と、シリコーン系発泡抑制剤類等の発泡抑制系類と、蛍光増白剤類と、光退色剤と、粘土、シリコーン及び/又は四級アンモニウム化合物等の布地柔軟化剤類と、ポリエチレンオキシド等の凝集剤類と、ポリビニルピロリドン、ポリ4−ビニルピリジンN−オキシド並びに/又はビニルピロリドン及びビニルイミダゾールのコポリマー等の移染防止剤類と、疎水変性セルロース及びイミダゾールとエピクロロヒドリンとの縮合によって生成されるオリゴマー類等の布地保全構成成分と、アルコキシル化ポリアミン類及びエトキシル化エチレンイミンポリマー類等の汚れ分散助剤及び汚れ再付着防止助剤と、カルボキシメチセルロース及びポリエステル類等の再付着防止成分類と、香料と、スルファミン酸又はその塩類と、クエン酸又はその塩類と、並びに橙色色素、青色色素、緑色色素、紫色色素、ピンク色色素等の着色料類と、又はこれらの任意の混合物と、から選択される。
【0033】
洗剤組成物のバッチ式製造方法
本発明の一態様では、洗剤組成物のバッチ式製造方法が提供されており、(i)第1組成物を形成するように出発原料をミキサーに導入して、混合する工程であって、その第1組成物のケーキ強度が、好ましくは20N〜80Nであることと、(ii)固体洗剤組成物を形成するように、好ましくは嵩密度が200g/L未満及び好ましくは重量平均粒径が100マイクロメートル未満の固体粒子状物質をミキサーに導入して、混合する工程であって、好ましくは固体洗剤組成物のケーキ強度が、第1組成物のケーキ強度よりも小さいことと、が含まれている。
【0034】
一般に、工程(ii)において、液状物質を固体粒子状質と共にミキサーに導入する。一般に、液状物質が、酸性のアニオン性洗浄界面活性剤前駆体を含む。一般に、工程(ii)の固体粒子状物質が、低密度ケイ酸塩である。一般に、工程(i)において、低密度ケイ酸塩の第1の分量がミキサーに加えられ、続いて工程(ii)において、低密度ケイ酸塩の第2の分量がミキサーに加えられる。
【0035】
洗剤組成物の製造方法
本発明の一態様では、洗剤組成物の製造方法が提供され、ケイ酸塩出発原料を噴霧乾燥塔内で噴霧乾燥することで、好ましくは嵩密度が200g/L未満及び好ましくは重量平均粒径が100マイクロメートル未満の低密度ケイ酸塩が形成される。
【0036】
粉末の嵩密度の測定方法
嵩密度は、典型的に以下の方法で求められる。
【0037】
概要:500mLのメスシリンダを粉末で満たし、その試料の重量を測定して、粉末の嵩密度をg/Lで算出する。
【0038】
装置:
1.はかり。はかりは、0.5gの検出感度を有する。
2.メスシリンダ。メスシリンダは、500mLの容量を有する。シリンダは、20℃で500gの水を使用して、500mLのしるしを付ける必要がある。シリンダは、500mLのしるしで切断して、滑らかに研削する。
3.じょうご。じょうごは、円筒形の円錐であって、上開口部の直径が110mm、底開口部の直径が40mm、及び側面の傾斜が水平に対して76.4°である。
4.スパチュラ。スパチュラは、メスシリンダの直径の少なくとも1.5倍の長さを有する平坦な金属片である。
5.ビーカー。ビーカーは、600mLの容量を有する。
6.トレイ。トレイは、金属又はプラスチック製の正方形であって、滑らかかつ平らであり、メスシリンダの直径の少なくとも2倍の辺長を有する。
7.リングスタンド。
8.リングクランプ。
9.金属ゲート。金属ゲートは、少なくともじょうごの底開口部の直径よりも大きな直径を有する滑らかな円形ディスクである。
【0039】
条件:手順は、温度20℃、圧力1×10Nm−2及び相対湿度25%の条件で、室内で実施する。
【0040】
手順:
1.はかりを用いて、0.5g単位でメスシリンダを秤量する。上に向けた開口部が水平となるように、トレイ中にメスシリンダを定置する。
2.リングクランプ上にじょうごを担持させた後、じょうごの上端部が水平になりかつ所定の位置で動かないようにリングスタンドに固定する。じょうごの底部の位置が、メスシリンダの上端部中心から38mm上にあるように、じょうごの高さを調節する。
3.じょうごの底開口部に対する気密性蓋部材を形成するように、金属ゲートを担持させる。
4.ビーカーを24時間経過した粉末試料で完全に満たして、その粉末試料を、じょうごの上端部よりも2cm上の高さからじょうごの上開口部に注ぐ。
5.粉末試料をじょうご内に10秒間とどまらせた後、じょうごの底開口部が開口するように金属ゲートを迅速かつ完全に除去して、粉末試料がメスシリンダを完全に満たしてじょうご上端部を超える(overtop)ほどに粉末試料をメスシリンダに落とした。粉末試料の流動以外の、タッピング、移動、接触、振盪等のような他の外力をメスシリンダに与えない。これは、粉末試料の任意の更なる圧密を最小限に抑えるためである。
6.粉末試料をメスシリンダ内に10秒間とどまらせた後、メスシリンダが正確に満杯となるように、スパチュラの平坦な縁部を用いてじょうご上端部を超えた部分(overtop)を注意深く除去する。じょうご上端部を超えた部分を注意深く除去すること以外の、タッピング、移動、接触、振盪等のような他の外力をメスシリンダに与えない。これは、粉末試料の任意の更なる圧密を最小限に抑えるためである。
7.粉末試料を少しもこぼすことなく、速やかにかつ注意深くメスシリンダをはかりに移動させる。メスシリンダとその粉末試料内容物の重量を、0.5g単位で測定する。
8.工程7で測定したメスシリンダとその粉末試料内容物の重量から、工程1で測定したメスシリンダの重量を減じることにより、メスシリンダ内の粉末試料の重量を算出する。
9.この他の2つの複製粉末試料についても、工程1〜8を速やかに繰り返す。
10.全部で3つの粉末試料の平均重量を求める。
11.工程10で算出した平均重量に2.0を乗じることにより、粉末試料の嵩密度(g/L)を求める。
【実施例】
【0041】
定義
HLAS:C11〜13直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(アニオン性界面活性剤の酸性前駆体)
LAS:C11〜13直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アニオン性界面活性剤)
【0042】
(実施例1)
F20ベラ(Bella)パドルミキサーのスイッチを入れて、チップ速度1.4m秒−1で運転する。
【0043】
工程(i)1642gの軽量炭酸ナトリウムと500gの低密度ケイ酸ナトリウム(嵩密度120g/L、重量平均粒径240マイクロメートル)とをF20ベラパドルミキサーに加えて、第1組成物を形成する。
【0044】
工程(ii)次いで、噴霧システム(Spray Systems)95/01の加圧ノズルを介して、2450gのHLAS液体を、F20ベラパドルミキサーの内に4分かけて噴霧する。HLASの温度は60℃である。HLASを噴霧添加すると同時に、3483gの軽量炭酸ナトリウムを更にF20ベラパドルミキサーに加える。次いで、噴霧システム95/01の加圧ノズルを介して、710gの47重量%活性水生ポリマー溶液を、F20ベラパドルミキサー内に噴霧する。次いで、2707gの硫酸ナトリウムと、1674gの低密度ケイ酸ナトリウム(嵩密度120g/L)と、156gの微量乾燥成分(増白剤と硫酸マグネシウムとカルボキシメチルセルロース粉末とを包含するもの)とを、F20ベラパドルミキサーに加える。上記全成分の添加時間合計は7分である。次いで、F20ベラパドルミキサー内で形成された固体洗濯洗剤組成物を、パドルミキサーから回収する。固体洗濯洗剤組成物の嵩密度は600g/L未満であり、次の組成物を有していた。
20.5重量% LAS
35.6重量%炭酸ナトリウム
16.5重量%ケイ酸ナトリウム
20.6重量%硫酸ナトリウム
3.2重量%水
2.5重量%ポリマー
1.1重量%微量成分
【0045】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体洗濯洗剤組成物であって、
(a)1重量%〜40重量%の、嵩密度が200g/L未満及び重量平均粒径が300マイクロメートル未満の低密度ケイ酸塩と、
(b)5重量%〜60重量%の洗浄性界面活性剤と、
(c)0重量%〜50重量%の炭酸塩と、
(d)0重量%〜40重量%の硫酸塩と、
(e)0重量%〜30重量%のリン酸塩ビルダーと、
(f)0重量%〜5重量%のゼオライトビルダーと、
(g)0重量%〜15重量%の水と、を含み、
前記組成物の嵩密度が600g/L以下である、固体洗濯洗剤組成物。
【請求項2】
前記洗剤組成物のケーキ強度が5N〜20Nである、請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項3】
前記組成物が、3重量%〜10重量%の水を含む、請求項1又は2に記載の洗剤組成物。
【請求項4】
前記低密度ケイ酸塩の嵩密度が100g/L未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項5】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗剤組成物のバッチ式製造方法であって、
(i)第1組成物を形成するように出発原料をミキサーに導入して、混合する工程と、
(ii)固体洗剤組成物を形成するように固体粒子を導入して、混合する工程と、を含む、方法。
【請求項6】
工程(ii)において、液状物質を前記固体粒子状物質と共に前記ミキサーに導入する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記液状物質が酸性のアニオン性洗浄界面活性剤前駆体を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
工程(ii)の前記固体粒子状物質が低密度ケイ酸塩である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
工程(i)において、低密度ケイ酸塩の第1の分量が前記ミキサーに加えられ、続いて工程(ii)において、前記低密度ケイ酸塩の第2の分量が前記ミキサーに加えられる、請求項8に記載の方法。

【公表番号】特表2011−520026(P2011−520026A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509536(P2011−509536)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/041758
【国際公開番号】WO2009/151799
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】