説明

低張力連続二軸伸長可能吸収体

液体不透過性外カバー(42)、外カバー(42)と重なる関係にある液体透過性身体側ライナー(44)、外カバー(42)と身体側ライナー(44)との間に置かれた連続弾性吸収性芯(28)を含む動的適合性吸収性物品である。連続弾性吸収性芯(28)は、約60から約325グラムの力を付与した時、約80から約400パーセント伸長できる。連続弾性吸収性芯(28)は、物品の股部分に張力減少形状を持つことができる。付加的に、連続弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び、乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、材料の連続片から形成され、低張力で弾性特性を持つ、吸収性物品の吸収性芯に関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品は、使い棄てオムツ、トイレ訓練用パンツ、使い棄て水泳パンツ、大人失禁用衣類、女性用衛生製品、外傷用手当用品及び赤ちゃん用パッドを含む様々な用途に使用される。吸収性物品の「働き馬」は、吸収性芯であり、目標とされる排出物を集積し、保持する物品の部分である。この働き馬成分は、物品の他の成分に対して厚くて嵩高である。結果的に、吸収性芯は、物品の柔軟性及び順応性を減少し、着用者上に或いは着用者に対して物品のフィット性を不利な形で妥協させることになる。「良い」フィット性は、吸収性物品の良い性能と相関するものと一般的に理解される。
【0003】
本発明の吸収性芯は、これまでの吸収性芯に関連した不完全性を克服する。吸収性物品に使用できる材料についての技術的進歩及びその結果生まれた改良は、より良いフィット性の吸収性物品をもたらしてきた。例えば、何年も前に、着用者の脚部の周りのオムツのフィット性を改善するため、更にガスケット効果を得るために、脚部弾性材が使い棄てオムツに導入された。結果的に、伸長可能性及び弾性が、使い棄てオムツ及び他の吸収性物品の他の成分に与えられた。見逃してはならないこととして、様々の構成及びデザインが、吸収性芯を伸長可能な又は弾性のあるものに形成するように提案された。吸収性物品の全体的形態又は構成によっては、吸収性芯に「伸長性」を備えさせることは有益となり得る。有益性は、最も嵩高な成分が大きな柔軟性を持ち、吸収性物品の他の成分が備える伸張性又は柔軟性を損なうことがないことによってもたらされる全体的なフィット性の改善を含む。
【0004】
一般的に言って、材料が「伸長可能」であれば、材料の長さ又は他の寸法が力の付与により増加できるものと理解される。同じことが、「弾性のある」と説明された材料についても言うことができる。「伸長可能性」と「弾性」の基本的違いは、長さその他の寸法の増加を生じさせる力が除かれた時、材料が収縮する程度にある。伸長可能な材料は、弾性のある材料と同じようには、元の長さ又は寸法に戻らない。伸長可能な又は弾性のある材料は、吸収性芯を含む、ほとんどのどの吸収性物品の成分として選択することができる。特定の吸収性物品の設計において、このような材料の選択が様々な形で考えられている。すなわち、材料において達成し得る伸びの大きさ、伸びの大きさを達成するのに必要な力、力の除去により材料に生じる収縮の大きさ及び材料が収縮する速さなどである。材料が吸収性物品のそれぞれの成分として選択された状態では、その材料は、身に付けるのが容易で、心地よく適合し、望まれる機能を果たす物品を提供するために、すべて共同して作用しなければならない。
【0005】
吸収性物品の成分の形成に使用される材料は、伸長能力を材料に組み込むことにより(ネック付与又はクレープ加工などにより)、又は、弾性材料(LYCRA弾性ストランドなど)を材料に組み込むことにより、伸長可能な又は弾性のあるものにすることができる。吸収性物品の実際の成分(すなわち、外カバー、ライナー、収容フラップなど)も又、伸長能力を成分に組み込むこと(プリーツ化又はセグメント化など)により、又は、弾性材料を成分に組み込むことにより、伸長可能な又は弾性のあるものにすることができる。一般的に言えば、材料及び成分は、大きな力の付与なしに伸び又は伸長を容易に与えるように選択され、かつ意図されている。そうでなければ、吸収性物品は着用者にとって使用しにくく、或いは不快感を与えるものとなるであろう。
【0006】
伸長可能性又は弾性を吸収性物品の吸収性芯に組み込むために、試みがなされてきた。これらの試みは、伸長能力の組み込み及び弾性材料の組み込みのどちらも含む。伸長能力を「組み込む」ための1つの方法には、吸収性芯の典型的長さを、自由に移動するセグメントに分解することである。セグメント化された吸収性芯は、典型的には、連続片又は一体の吸収性芯より大きい伸長可能性を持つであろう。例えば、長さ6インチの一体的吸収性芯が、1インチのセグメントを6つ持つ吸収性芯にセグメント化されるように変更されると、このセグメント化した吸収性芯は、連続した(6インチの長さの)吸収性芯が持つ固有の伸長可能性より大きい可能性を持つであろう。独立に移動する区分に解体すると、セグメント化した芯は、一体的吸収性芯の全体にわたり移動の自由度が増加する。セグメント化した芯は、伸長可能な又は弾性のある外カバー及びライナー成分の関連した動きに容易に順応することができる。セグメント化した吸収性芯により利点が与えられるのであるが、吸収性芯の性能並びに液体のすばやい分散及び保持能力について妥協が必要になる。芯のセグメント間の「破断」又は「非連続性」は液体の吸い上げを妨げる。結果的に、セグメント化は伸長可能性又は弾性を組み込む1つの手法ではあるが、セグメント化は欠点を持っている。
【0007】
弾性材料を従来の超吸収体とフラフ(木質パルプ)との混合物に組み込むことにより、吸収性芯に弾性が組み込まれてきた。例えば、LYCRA弾性ストランドのような弾性材料が、弾性吸収性芯の形成のために、超吸収体及び木質パルプに組み込まれてきた。その結果、吸収性構造は伸びかつ収縮する能力を持つことになった。幾つかの実施において、比較的多い量の弾性材料(すなわち30%より大きい)が、吸収性構造に組み込まれてきた。このような吸収性芯は確かに弾性特性を持つものであるが、その吸収能力は減少する可能性がある。超吸収体及び木質パルプが大巾に弾性材料に取って替えられたことで、吸収能力が減少する可能性がある。潜在的な結果は、吸収性芯が、非弾性芯と同等の吸収能力を持つためには、大きいサイズが必要だということである。余分な嵩高性は、弾性芯がもたらす柔軟性及び順応性という有益性を妨害するものとなる。
【0008】
弾性が吸収性芯に組み込まれる時、吸収性芯は低張力で伸びるものであることが望ましいことが知られている。すなわち、吸収性芯は最小限の力(又は張力)の付与で伸びるか又は伸びを生じるものであることが望ましい。典型的には、吸収性物品の吸収性芯は、物品の中央部分を形成し、他の成分は吸収性芯の周りを形成する。もし吸収性芯が、伸びる為に比較的大きい力の付与を必要とするものであれば、他の成分に組み込まれた伸長可能な能力又は弾性能力は小さく見えることになるであろう。従って、中央成分及び嵩高な成分を、比較的小さい力の付与で伸長可能にすることが望まれる。幾つかの用途において、吸収性芯は、低張力のもとで伸長可能であり、吸収性芯は、力を緩めた時ほとんど完全に(すなわち90%より大きく)収縮する。全部に近い収縮が成分の弾性の指標になるのであるが、完全に近い収縮は望ましいものではないであろう。吸収性物品又は吸収性芯の成分に対する伸長力は、典型的には、物品を着用しているときに、着用者又は介護人から与えられるものである。物品が着用されるときに或る程度の伸びの「記憶」を形成し、完全にではないが、おおよそ完全に収縮することが望まれる。物品の弾性成分のある程度の「固定」(すなわち決して完全な収縮ではない)が、個々の着用者に物品のあつらえの適合性を提供するためには望ましい。弾性成分による、完全より小さい、すなわち完全に近い収縮は、弾性成分が個々の着用者の形に順応するためのある程度の「譲歩の余地」を残しておくので、吸収性物品により心地よいフィット性を与えることができる。更に、高い収縮性を持つ吸収性芯は、吸収性物品の他の成分と適合する弾性特性を保持しない。吸収性物品の他の成分(すなわち外カバー及びライナー)とは不均衡に収縮する弾性吸収性芯は、うまく適合せず、更に性能が落ちる可能性がある。例えば、もし吸収性芯が他の成分より多く収縮すると、物品は集束し、着用者にとって心地よいものではなくなる。
【0009】
普通は、吸収性芯を伸長可能な又は弾性のあるものにしようとする目的は、伸長可能性又は弾性が組み込まれた吸収性物品の他の成分との間で、適合性を創り出すことである。すなわち、他の成分の伸長能力及び伸び能力が「妨げられる」か又は減少することが無いように、吸収性芯が伸長可能になることが望ましい。伸長可能な材料は、吸収性物品により良い適合性を提供することが知られているが、性能に損失を払ってまでフィット性の改善が達成されるべきではない。従って、伸長可能な吸収性芯は少なくとも、従来の非伸長吸収性芯と同様の性能を持つことが重要である。物品性能の1つの側面は、湿潤した時又は負荷を受けた時の吸収性芯の一体性である。
【0010】
従って、目標とする排出物の分散及び流出が阻害されないように、連続する伸長可能な吸収性芯の必要性がある。更に、芯の中で吸収性材料の目立った入れ替わり無しに弾性特性を保持する吸収性芯の必要性がある。付加的に、むやみに収縮しないような管理された収縮性を持つ、低い力(又は張力)の付与により伸長可能な吸収性芯の必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、部分的には、液体不透過性外カバー、液体透過性身体側ライナー、及び連続弾性吸収性芯を含む動的適合性吸収性物品に、向けられている。本発明の吸収性物品は、吸収性物品の使用の循環を通して、着用者に順応性及び心地よい適合性を提供するための動的適合性である(すなわち着用時に良い適合性を提供し、物品が負荷を受け始める時に良い適合性を与え、更に物品が完全に負荷を受け終えた後にも良い適合性を与える)。身体側ライナーは、外カバーと重なる関係で設けられ、更に吸収性芯は、外カバーと身体側ライナーの間に置かれる。本発明の1つの態様において、連続弾性吸収性芯は、約60から約325グラムの力が加えられ、或いは力を受けたとき、約80から約400パーセント伸びることができる。違った言い方をすれば、連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約80%伸びる時、約60から約325グラムの張力を持つことができる。付加的に、連続吸収性芯は、最初の長さの約100、200、300又は400%(又はその他の寸法)伸びる時、同じ範囲の張力を持つことができる。更に望ましくは、連続弾性吸収性芯は、約100から約250グラムの力で約80から約400%伸びることができる。これは、連続弾性吸収性芯が80%伸ばされる時も、又は約80から約400%(すなわち、100,200,300又は400パーセント)の間のどんな伸長率にでも伸ばされる時も、約100から約250グラムの張力を持つ、ということと同じ意味である。
【0012】
別の態様において、連続弾性吸収性芯は、伸長力を弛めた時、元来の寸法の約80%しか回復することができない。すなわち、弾性吸収性芯は、伸長力を除去した後、元の寸法の約80%以内にまでしか収縮できない。違った言い方をすれば、伸長後の寸法は、元の寸法の約120%になる。例えば、吸収性物品(及びすなわち吸収性芯)が物品着用に際して伸長され又は引き伸ばされ、吸収性物品が着用者に締結され又は固定されてしまうと、吸収性芯は、元の長さ及び/又は幅の約80%しか回復しない。
【0013】
吸収性芯を十分に引き伸ばし又は伸長するのに必要な力又は張力を減少するために、本発明の連続弾性吸収性芯は、吸収性芯の股部分に張力減少形状を持つことができる。典型的な吸収性芯は、吸収性物品(典型的には、吸収性物品が使い棄てオムツ、トイレ訓練用パンツ、大人用失禁用衣類又は女性用衛生物品の時)の前面側腰部分、股部分、及び後面側腰部分の間に延びる、砂時計型又は長方形の形を持つ。吸収性芯の股部分の張力は、吸収性芯への1つ又はそれより多いスリット或いは切り込みを組み込むことにより減少させることができる。スリット又は切り込みは、使用中に吸収性芯の股部分で付与されている張力を減少するように構成されている。スリットは、吸収性芯の縦方向又は横方向に方向付けされ、吸収性芯及びスリットの選択された形態のサイズに応じて、約0.125インチから約2インチまでの長さとすることができる。別の張力減少形状においては、吸収性芯の股部分は、吸収性芯の他の部分より狭い幅(横方向により狭い寸法)を持つものとすることができる。
【0014】
別の形態において、本発明の連続弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び、乾燥時引張強度の少なくとも95%である湿潤時引張強度を持つものとすることができる。引張強度は、吸収性芯が破れるか又は破断するのに必要な力の測定値である。典型的には、吸収性芯の湿潤時引張強度は、もし計測できるならば、乾燥時引張強度よりはるかに小さい(湿潤吸収性芯は、破壊されずに計測装置に設置することさえできないことが多い)。本発明の弾性吸収性芯では、湿潤時引張強度は、乾燥時引張強度とほとんど同じか又は乾燥時引張強度より大きい。
【0015】
付加的に、本発明の連続弾性吸収性芯は、吸収性芯の弾性能力を寄与する又は付与する、約10から約20重量%の弾性材料を含むことができる。より特定的には、本発明の連続弾性吸収性芯は、約13から約17重量%の弾性材料を含むことができる。
【0016】
連続弾性吸収性芯を含むことに加えて、本発明の動的適合性吸収性物品は、二軸伸長可能材料を含む液体不透過性外カバーを含むことができる。二軸伸長可能材料とは、外カバー及び/又は吸収性物品の縦方向及び横方向のような、少なくとも2つの方向に伸びる材料のことである。二軸伸長可能材料は、引張力の付与により伸長する能力があり、更に吸収性物品の効果的機能によって力を除去した時、元の寸法に不完全に又は完全に近く収縮する能力がある材料である。別の態様において、本発明の吸収性物品は、二軸弾性材料を含む液体不透過性外カバーを含むことができる。二軸弾性材料は、力の付与により伸長する能力があり、力を除去した時、実質的に元来の寸法に収縮する材料である。本発明の動的適合性吸収性物品は、更に、二軸伸長可能性材料及び/又は二軸弾性材料のいずれかを含む身体側ライナーを含むことができる。外カバー及び身体側ライナー材料の伸長可能特性及び弾性特性は、吸収性芯と組み合わせて吸収性物品の効果的機能及び性能に応じて、選択され、入れ換えることができる。
【0017】
別の形態において、本発明は、液体不透過性二軸伸長可能外カバー、液体透過性二軸伸長可能身体側ライナー、及び連続弾性吸収性芯を含む動的適合性吸収性物品に関する。身体側ライナーは、外カバーと重なる関係にあり、吸収性芯が外カバーと身体側ライナーの間に置かれている。連続弾性吸収性芯は、約60から約325グラムの力の付与により、約80から約400パーセント伸びることができる。違った言い方をすれば、連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約80から約400パーセントの間の割合で芯が伸長される時、約60から約325グラムの張力を持つ。更に特定的には、吸収性芯は、約100から約250グラムの力により約80から約400パーセント伸長することができる。これは、芯が約80%伸長するか、又は最初の長さの約400%までのどんな割合にも伸長する時、約100から約250グラムの張力を持つ弾性吸収性芯と同じである。別の態様において、連続弾性吸収性芯は、伸長力を弛めた時、元の寸法の約80%より多くは回復できない。元の寸法は、縦方向又は横方向のいずれでもよい。付加的に、吸収性芯は、乾燥時引張強度及び、乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つ。
【0018】
本発明は又、液体不透過性外カバー、液体透過性身体側ライナー、及び連続弾性吸収性芯を含む動的適合性吸収性物品に関する。身体側ライナーは、外カバーと重なる関係にあり、吸収性芯が外カバーと身体側ライナーの間に置かれている。連続弾性吸収性芯は、伸長力を弛めた時、元の寸法の約80%より少なくしか回復できない。すなわち、連続弾性吸収性芯が引き伸ばされた時、吸収性芯は、伸長力を除去しても完全には収縮しないということである。更に、弾性吸収性芯は、約25%より少ない弾性材料を含む。
【0019】
本発明のこの態様における弾性吸収性芯は又、比較的低張力の付与により引き伸ばすことができる。例えば、弾性吸収性芯は、約60から約325グラムの力の付与により、約80から約400パーセント伸びることができる。更に特定的には、弾性吸収性芯は、約100から約250グラムの力の付与により、約80から約400パーセント伸びることができる。形状適合性及び身体適合性弾性吸収性芯に関連する利点は、典型的には、着用者が着用するときに吸収性物品は通常は引っ張られたり伸長されたりするので、物品の着用時に最初に認識される。この物品の着用を容易にするためには、物品が低レベルの力の付与で伸長可能であることが望まれる。着用者により心地よいフィット性を提供するために、吸収性物品には、使用中に低い張力を与えることが望ましい。例えば、物品の股部分に、着用時及び負荷を受けている間、低張力を与えることが望ましい。従って、本発明の弾性吸収性芯は、股部分に張力減少形状を持つことができる。張力減少形状の1つの例は、吸収性芯が1つ又はそれより多いスリット(縦方向又は横方向のいずれにでも方向付けられている)を持つことである。スリットは、集中した力を減じることができ、吸収性芯全体にわたって力を分散するのを助けることができる。別の張力減少形状として、弾性吸収性芯が股部分に狭い幅を持つことである。狭い幅は、物品の他の成分を集束させて破壊する可能性のある余分な材料を排除する。
【0020】
本発明の連続弾性吸収性芯は、「湿潤時」一体性を維持することができ、負荷を受けている間又は物品が着用されている時に、おびただしく解体することは無い。吸収性芯の全体的完全さの維持は、使用中の物品のフィット性を改善し、物品からの排出物の漏れを妨げることに寄与する。従って、弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び、乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つことができる。更に吸収性物品の張力の減少、及び物品の吸収能力及び貯蔵能力を妨げない目的の他に、本発明の弾性吸収性芯は、柔軟性を与えるために比較的低い割合の弾性材料を持つ。例えば、連続弾性吸収性芯は、約10から約20重量パーセントの弾性材料を含むことができる。更に特定的には、弾性吸収性芯は、約13から約17重量パーセントの弾性材料を含むことができる。
【0021】
本発明の物品は、様々な外カバー及び身体側ライナーの材料を含むことができる。例えば、外カバー材料は、最小量の伸び特性を持ち、1つ又はそれより多い方向に伸長可能で、1つ又はそれより多い方向に弾性がある。同様に、身体側ライナー材料は、本質的に非伸長性、1つ又はそれより多い方向に伸長可能、及び1つ又はそれより多い方向に弾性がある、ものとすることができる。外カバー及び身体側ライナー材料は、使用される時に吸収性物品望ましい機能に適した伸び特性を持つように選択される。
【0022】
吸収性物品の適合範囲及び適合性を最大にするために、物品が、液体不透過性二軸伸長可能外カバー、液体透過性二軸伸長可能身体側ライナー、及び外カバーと身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯を含むことが望ましい。二軸伸長可能身体側ライナーは、二軸伸長可能外カバーと重なる関係にある。連続弾性吸収性芯は、張力が弛められた時、元の寸法の約80%より小さく回復することができ、吸収性芯は、約25%の弾性材料を含むことができる。吸収性芯の元の寸法は、伸長力の付与の前の吸収性芯の長さ又は幅である。伸長力は、典型的には、物品を着用するときに吸収性芯及び吸収性物品に加わる力のことである。吸収性物品は、物品の固有の伸長特性を「活性化する」ための最低限の力で着用できることが望ましい。低張力物品に寄与するために、本発明の弾性吸収性芯は、約60から約325グラムの力の付与で約80から約400パーセント伸びることができる。更に特定的には、弾性吸収性芯は、約100から約250グラムの力の付与で約80から約400パーセント伸びることができる。連続弾性吸収性芯は、負荷を受けた後(湿潤した時)その一体性を維持し、乾燥時引張強度を持つことができ、更に乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つことができる。
【0023】
これまでに述べてきた概略的な説明及びこれから説明する詳細の両方が例示であり、特許請求された本発明に更なる説明を提供するものであることが理解されるべきである。ここに組み込まれこの明細書の一部を成す添付図面は、物品及び本発明の方法の更なる理解を示し、提供するものである。この説明とともに、図面が本発明の様々な態様を示す。
【0024】
本発明は、本発明についての以下の詳細な説明及び添付図面を参照することにより、十分に理解されるであろうし、更なる利点が明らかになるであろう。図において、同じ数字は同様の要素を示す。図面は単に代表となるもので、特許請求の範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、吸収性物品の使用の全期間にわたり、吸収性物品に改善したフィット性を提供できる連続弾性吸収性芯に関するものである。本発明の弾性吸収性芯は、吸収機能の性能を過剰に阻害しない量の弾性材料を含む。本発明の弾性吸収性芯は、高張力なしに伸びを提供する。高張力の弾性成分は、着用者にとって吸収性物品を不快なものにさせ、更に物品の性能に影響を及ぼす。付加的に、本発明の弾性吸収性芯は、伸長力が除去された後に元の長さ(又は幅)の約80%より少ない範囲までしか収縮できない。不完全な収縮は、吸収性芯が、着用者への吸収性物品のよりあつらえ品的な付け心地及び心地よいフィット性を形成するのを可能にする。更に、本発明の連続弾性吸収性芯は、湿潤した時その一体性を維持することができる。
【0026】
本発明の開示は、本発明の「態様」という用語又は他の似た用語により、個々に又は全体的に説明される様々な成分、要素、構成、形態、配列、及び他の特徴に関して述べられる。開示された発明の様々な形式は、1つ又はそれより多い様々な特徴及び態様を組み込むものとすることができ、そのような特徴及び態様は、どんな望ましい有効な組み合わせででも用いることができる。
【0027】
本開示で使用される時、「含む」、「含まれる」の用語及び基盤用語「含む」からの他の派生用語は、述べられた特徴、要素、部品、段階、又は成分の存在を特定する、制限なしの用語と意図されており、更に、1つ又はそれより多い他の特徴、要素、部品、段階、成分又はそれらのグループの存在又は付加を妨げる意図は無いこともまた認識されるべきである。
【0028】
本発明の吸収性物品は、幼児の下胴部の周りに着用されるのに適した使い棄てオムツ物品に関して説明される。本発明の物品は、大人用失禁用製品、トイレ訓練用パンツ、使い棄て水泳用パンツ、女性用衛生製品、及び他の個人ケアー或いは健康ケアー衣類などの他の型の吸収性物品にも、同様に適合することができることを理解されたい。
【0029】
図1は、全体が20で示された本発明の再締結可能な使い棄てオムツの例を代表的に示すものである。図2は、図1の再締結可能なオムツの、締結されないで、伸ばされ、着用者の肌に接触するのに適合したオムツの表面が観察者側に向けられ、更に下側にある特徴が見えるようにオムツを部分的に切り取って、平坦な状態でおかれた状態を代表的に示したものである。図2に示すように、オムツ20は前側腰領域22、後側腰領域24、前側及び後側腰領域22及び24の間に延び、これらを接合する股領域26、縦方向38、及び横方向40を定める。前側腰領域22は、着用された時、着用者の前面に位置するオムツ20の部分を含み、後側腰領域24は、着用された時、着用者の後面に位置するオムツ20の部分を含む。オムツ20の股領域26は、着用された時、着用者の脚部の間に位置し、更に着用者の下胴部を覆う。
【0030】
オムツ20は、横方向両側の1対の側部縁30、縦方向両側1対の腰部縁32、着用者に接触するように形成された内側表面34、及び内側表面34とは反対側の使用する着用者の衣服に接触するように形成された外側表面36を定める。図示されたオムツ20はまた、実質的に、液体不透過性外カバー及び外カバー42と重なる関係で該外カバー42に結合することができる液体透過性身体側ライナー44を含む。連続弾性吸収性芯28は、外カバー42及び身体側ライナー44の間に位置される。オムツ20の横方向両側の1対の側部縁30は、全体として曲線から成る脚部開口を更に定める外カバー42の側部縁により定められる。オムツ20の腰部縁32は、全体として外カバー42の腰部縁により定められ、更に着用した時着用者の腰部を囲むように形成された腰開口を定める。連続弾性吸収性芯28は、着用者から排出された身体滲出液を収容するように、及び/又は吸収するように形成される。当業者に知られているように、オムツ20は更に、脚部弾性材54、収容フラップ56、及び腰部弾性材58を含む。オムツ20の個々の成分は、オムツ20の意図された使用に応じて任意に定め得ることを認識すべきである。
【0031】
オムツ20は更に、再締結可能な機械的締結用具60を含む。機械的締結用具60は、オムツ20の両側の側部縁30を対向する腰領域に解除可能な状態で係合する。機械的締結用具60は、ボタン、ピン、スナップ、粘着性テープファスナー、粘着剤、マッシュルーム・ループ型ファスナー、及びフック及びループ型のファスナーなど、機械的係合のために知られている様々の材料及び表面を含む。更に、使い棄てオムツ20は、オムツ20の使用中に解除可能な状態で係合される締結用具60に対向した、前側又は後側腰領域22及び24に配置された取り付けパネル66を含む。
【0032】
オムツ20は様々な適した形から成ることができる。例えば、図2に示されるように、締結していない形態においては、オムツ20は、全体的に長方形型、T型、又は、ほぼ砂時計型をしている。示した実施形態において、オムツ20は全体として、締結していない形態においてはI型をしている。本出願と関連して使用するのに適したオムツ形態、及びオムツにおける使用に適した他のオムツ成分の例示として、1989年1月17日に付与された、Meyer他の米国特許第4,798,603号、1993年1月5日に付与された、Bernardin他の米国特許第5,176,668号、1993年1月5日に付与された、Bruemmer他の米国特許第5,176,672号、1993年3月9日に付与された、Proxmire他の米国特許第5,192,606号、1996年4月23日に付与された、Hanson他の米国特許第5,509,915号に記載されたものがあり、これらの特許は引用によりここに組み入れられる。本発明の様々な態様及び形態は、柔軟さ、身体順応性、着用者の肌の減少した赤染、肌への水和作用の減少、身体滲出液の改善された収容、改良された美的外観の示差的組み合わせを提供することができる。
【0033】
オムツ20の様々な成分は、接着剤、音波接着及び熱接着又はそれらの組み合わせなどの適した接着方法の様々な型を用いて互いに一体に組み立てられる。示した実施形態において、例えば、外カバー42及び身体側ライナー44は互いに組み立てられ、更にホットメルト接着剤、圧力感応性接着剤などを使用して連続弾性吸収性芯28が組み立てられる。接着剤は、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン化された層、接着剤のスプレーパターン又は分離した線状、渦巻状、又は点状に配列された接着剤の形で施される。代替的に、連続弾性吸収性芯28は、ボタン、フック・ループ型ファスナー、接着テープファスナー、及び同様なものといった従来の締結用具を使用して外カバー42と結合することができる。オムツ20の他の成分も、同様の方法を使用して互いに適切に結合することができる。同様に、弾性部材54及び58、更に機械的締結用具60のような他のオムツ成分も、上述した取り付け機構の使用によりオムツ20物品に組み立てることができる。望ましくは、オムツ成分のほとんどは、製造経費を削減するために超音波接着技術を使用して共に組み立てられる。
【0034】
図1−2に代表的に示されるように、オムツ20の外カバー42は、液体透過性又は液体不透過性のいずれの材料からでも適切に作られる。外カバー42は概して、実質的に液体不透過性の材料から形成されることが好ましい。典型的な外カバーは、薄いプラスチックフィルムその他の可撓性液体不透過性材料から製造することができる。例えば、外カバー42は、約0.013ミリメートル(0.5mil)から約0.051ミリメートル(2.0mils)の厚さを持つポリエチレンフィルムから形成することができる。外カバー42の材料は、熱により又は接着により互いに積層することができる。連続して又はビード、スプレー、並行した渦巻き又は同様のもののように断続して付与されるのに適したラミネート接着剤は、米国、ウイスコンシン州、ウオーワトウサに所在するBostik−Findley Inc.又は米国、ニュージャージー州、ブリッジウオーターに所在するNationaol Starch and Chemical Companyから入手できる。もし、より布に近い感触を外カバー42に与えたいのであれば、外カバー42は、ポリオレフィン繊維のスパンボンドウエブのような、外側表面にラミネート加工された不織布を持つポリオレフィンフィルムから形成することができる。例えば、約0.015ミリメートル(0.6mil)の厚さを持つ、伸びにより薄くなったポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレン繊維のスパンボンドウエブに熱により積層することができる。ポリプロピレン繊維は、約1.5から2.5デニール/フィラメントの厚さを持つことができ、不織布は約17グラム/平方メートル(0.5オンス/平方ヤード)の基本重量を持つ。外カバー42はポリエチレン/ポリプロピレン二成分繊維のような二成分繊維を含むことができる。布様の外カバーなどの形成方法は当業者に知られている。外カバー42は、伸長可能な外カバーでありこの様な外カバーは、2000年5月3日付でRoessler他の米国特許出願番号第09/563,417号に記載されている。出願番号第09/563,417号の開示は、現在の開示に一致する範囲で引用によりここに組み入れられる。外カバー42は又、二軸伸長可能外カバーであり、このような外カバーは、2000年10月27日付でVukos他の米国特許出願番号第09/698,512号に記載されている。
【0035】
材料が「二軸伸長可能な」と呼ばれるときは、材料が、互いに垂直な2つの方向に伸長可能性を持つ、すなわち機械方向及び横方向に、又は縦方向(前から後ろ)及び横方向(側から側)に伸長可能性を持つという意味である。更に、「伸長可能な」とは、材料が破断することなく、少なくとも1つの方向に、少なくとも50%だけ(最初の(伸長していない)長さの少なくとも150%にまで)、適したものとして少なくとも100%だけ(最初の長さの少なくとも200%にまで)、望ましくは少なくとも150%だけ(最初の長さの少なくとも250%にまで)伸長できるという意味である。「伸長可能な」という用語は、伸長するが著しく収縮はしない材料、並びに弾性材料を含む。「弾性のある」材料は、より完全に収縮する(元来の寸法の100%に近く)傾向をもつが、100%収縮する必要は無いと理解されている。
【0036】
外カバー42は、吸収性芯28に近接又は隣接する選択領域に望ましいレベルの液体不透過性を与えるように、全体的に又は部分的に構成され又は処理された、織成又は不織繊維ウエブ層から形成することができる。更に外カバー42は任意に、湿気が吸収性芯28から逃げるのを許容するが、液体滲出物が外カバー42を通って通過することは防ぐマイクロポーラス「通気性」材料から作ることができる。例えば、外カバー42は、マイクロポーラスフィルムに積層された湿気透過性不織表面層を含むものとすることができる。適した「通気性」外カバー材料は、McCormack他の米国特許第5,695,868号、及び1998年12月1日に付与されたGood他の米国特許第5,843,056号に記載されており、その説明は引用によりここに組み入れられる。更に外カバー42は、ストレッチサーマルラミネート(STL),ネックボンデッドラミネート(NBL)、又はストレッチボンデッドラミネート(SBL)材料のようなエラストマー材料とすることができる。このような材料の製造方法は、当業者に良く知られており、1987年5月5日に付与されたWisneski他の米国特許第4,663,220号、1993年7月13日に付与されたMorman他の米国特許第5,226,992号、及び1987年4月8日に付与されたTaylor他の名義による欧州特許EP0217 032に記載されており、これらの開示は、引用によりここに組み入れられる。外カバー42はエンボス加工されるか又は、そうでなければより美的な楽しめる外観を提供するため、つや消し仕上げが施される。
【0037】
二軸伸長可能外カバーに適した材料は、二軸伸長可能材料及び二軸弾性伸長可能材料を含む。外カバー材料に適した1つの例として、横方向40に60%ネック付与され、縦方向38に60%クレープ加工された0.3osyポリプロピレンスパンボンドに、3グラム/平方メートル(gsm)のスチレンーイソピレンースチレンベースの接着剤Findley2525Aにより、20%濃度の二酸化チタンを持つ8gsmのPEBAX2533フィルムがラミネートされたものがある。外カバー42は、横方向に及び/又は縦方向に、少なくとも50%(外カバー42の最初(伸長されていない)の幅及び/又は長さの少なくとも150%にまで)まで適当に伸長させることができる。更に適したものとして、外カバー42は、横方向に及び/又は横向きに、少なくとも100%(外カバー42の伸長されていない幅又は長さの少なくとも200%にまで)まで伸長させることができる。より更に適したものとして、外カバー42は、横方向に及び/又は縦方向に、少なくとも150%(外カバー42の伸長されていない幅又は長さの少なくとも250%にまで)まで伸長させることができる。50%伸長時の外カバーの伸長力は、外カバー材料の幅3インチ(7.62cm)片の計測で、50から1000グラムの間が適当であり、100から600グラムの間が更に適当である。
【0038】
伸長可能な外カバー42を形成するのに適当な別の例は、伸長可能なポリマーから作られ、約1−100グラム/平方メートル(gsm)の基本重量、適当なものとして約5−50gsm、更に適当なものとして10−30gsmの基本重量を持つスパンボンド熱可塑性不織布のような、熱可塑性不織布である。不織布の形成のために適した伸長可能なポリマーは、例えば、主たるポリプロピレン鎖の中の、アタクチック及びアイソタクチックプロピレン基の両方を持つプロピレンベースのポリマーのような、ある可塑性ポリオレフィンを含む。可塑性ポリオレフィン(FPO's)は、Rexene Corporationより販売されている。更に、ヘテロ相プロピレンーエチレンコポリマーも含まれ、Himont Corporationより「カタロイ」として販売されている。ヘテロ相ポリマーは、反応器の中で異なる段階で、異なるレベルのプロピレン及びエチレンを付加することにより形成された反応器混合物である。ヘテロ相ポリマーは、典型的には、第一ポリマーセグメントAの重量比約10−90%、第二ポリマーセグメントBの重量比約10−90%、及び第三ポリマーセグメントCの重量比約0−20%を含む。ポリマーセグメントAは、少なくとも80%が結晶で、重量比約10%までのエチレンを持つホモポリマー又はランダムコポリマーのように、重量比約90−100%のプロピレンを含む。ポリマーセグメントBは、結晶は50%より少なく、重量比約30−70%のエチレンを持つ、重量比約30−70%のランダムにコポリマー化されたプロピレンを含む。任意のポリマーセグメントCは、重量比約80−100%のエチレン及び0−20%のランダムにコポリマー化されたプロピレンを含む。
【0039】
他の伸長可能ポリマーは、0.900グラム/cm3より小さい、好ましくは約0.870−0.890グラム/cm3の密度を持つ、エチレンーアルファオレフィンコポリマーのような、低密度のポリエチレン(VLDPE)を含むことができる。好ましいVLDPEの密度はシングルサイト触媒により得られる。他の伸長可能なポリマーは、重量比10%より多いC2又はC4−C12コモノマーを、好ましくは重量比約15−85%のコモノマーを含み、エチレンが好ましいコモノマーである、ランダムなプロピレンーアルファオレフィンコポリマーを含むことができる。
【0040】
外カバー42が二軸伸長可能材料を含むものである場合には、内側フィルム層は、薄い(1−50ミクロン、適したものとして5−25ミクロン、更に適したものとして10−20ミクロン)プラスチックフィルムから製造されることが望ましいが、他の伸長可能液体不透過性材料を使用することもできる。フィルムは、熱可塑性ポリマーと、炭酸カルシウムのような、重量比30−70%の粒状無機物フィラーの混合物を含むことができる。フィルムは、フィラー粒子の周りにボイドを形成して通気性を得るために、少なくとも単軸配向される。フィルムを形成するのに適した伸長可能なポリマーは、ポリエチレンのオレフィニン系コポリマーなどのような、伸長可能なオレフィンポリマーを含む。より特定的には、他の伸長可能なポリマーは、KRATONエラストマー性樹脂の商標でKRATON Polymers,Inc.から入手できる、スチレンーイソピレンースチレン、スチレンーブタジエンースチレン、スチレンーエチレン/ブチレンースチレン、又はスチレンーエチレン/プロピレンースチレンを含むオレフィニン系コポリマーのような、ジブロック、トリブロック、テトラブロック、その他の多ブロックエラストマー性コポリマー、LYCRAポリウレタンの商標でE.I.du Pont de Nemours Co.から入手できるものを含むポリウレタン、PEBAXポリエステルブロックアミドの商標でAto Chemical Companyより入手可能なポリエーテルブロックアミドを含むポリアミド、HYTRELポリエステルの商標でE.I.Du Pont de Nemours Co.から入手できるもののようなポリエステル、及びAFFINITYの商標でDow Chemical Co.から入手できる、約0.91グラム/ccより小さい密度を持つ、シングルサイト又はメタロセン触媒により得られるポリオレフィンを含む。
【0041】
二軸伸長可能外カバー42に適した付加的な材料は、スパンボンドラミネート、メルトブローンラミネート、スパンボンドーメルトブローンースパンボンドラミネート、又は伸長可能ポリマーを使用して作られるストレッチボンデッドラミネート(SBL)、及びそれらの組み合わせを含む。液体不透過性内部層としての使用に適した液体不透過性フィルム、又は、単層液体不透過性伸長可能外カバー42のより特定的な例示は、米国、バージニア州所在のPliant Corporation of Newsより商業的に入手可能な、0.02ミリメートルのポリエチレンフィルムである。伸長可能な外カバー42が単層の材料である場合には、より布に近い外観を与えるために、エンボス加工及び/又はつや消し仕上げをすることができる。
【0042】
二軸伸長可能外カバー42に適した材料の別の例は、Morman他の米国特許第5,883,028号に記載された、通気性のある弾性フィルム/不織ラミネートであり、この特許は、引用によりここに組み入れられる。二方向に伸長可能性及び収縮可能性を持つ材料の例は、Morman他の米国特許第5,116,662号及びMorman他の米国特許第5,114,781号に記載されており、どちらも引用によりここに組み入れられる。これら2つの特許は、少なくとも2つの方向に伸長可能な複合弾性材料を説明している。この材料は、少なくとも1つの弾性シートと、非直線状に配列された少なくとも3つの部位において該弾性シートに結合された少なくとも1つのネック付与材料又は可逆的ネック付与材料とを有し、ネック付与された又は可逆的にネック付与されたウエブが、少なくともそれらの2つの部位の間でギャザー付けされる。
【0043】
本発明の動的適合性吸収性物品は、外カバー42と重なる関係にある身体側ライナー44を含む。代表的に図2に示すように、身体側ライナー44は、着用者の肌にしなやかで、柔軟な感触で刺激のない身体側表面を適切に提供する。更に身体側ライナー44は、着用者に比較的乾燥した表面を提供するため、吸収性芯28より親水性が少なく、液体がその厚さを通って十分に通り抜けるようにするために、液体透過性になるのに十分なほど多孔性である。適した身体側ライナー44は、多孔性発泡体、網状発泡体、孔あきプラスチックフィルム、天然繊維(例えば木質又は綿繊維)、合成繊維(例えばポリエステル又はポリプロピレン繊維)、又は天然及び合成繊維の混合物などの広範囲のウエブ材料から選択して製造される。身体側ライナー44は、吸収体28に保持された液体から着用者の肌を隔離するのを助けるために、適切に使用される。身体側ライナー44はまた、伸長可能な材料により形成することができ、これは、2000年5月3日付のRoessler他の米国特許出願番号第09/563,417号に記載されている。身体側ライナー44はまた、二軸伸長可能材料から形成することができ、これは、2000年10月27日付のVukos他の米国特許出願番号第09/698,512号に記載されている。
【0044】
様々な織布及び不織布が身体側ライナー44に使用できる。例えば、身体側ライナーは、ポリオレフィン繊維のメルトブローン又はスパンボンドウエブから形成される。身体側ライナー44はまた、天然及び/又は合成繊維から作られるボンデッドカーデッドウエブとすることができる。身体側ライナー44は実質的に疎水性材料から作られ、この疎水性材料は表面活性剤で処理されるか又はそうでなければ、適切な程度の湿潤性及び疎水性を与えるように加工される。本発明の特定の実施形態において、身体側ライナー44は、約20グラム/平方メートルの基本重量及び約0.13グラム/立方センチメートルの密度を持つウエブに形成される、約2.8−3.2デニールから成る不織スパンボンド、ポリプロピレン繊維から形成される。繊維は、AHCOVEL Base N−62の商標でHodgson Textile Chemicals, Inc.より商業的に入手可能な表面活性剤のような、約0.3重量パーセントの活性剤で表面処理される。表面活性剤は,スプレー,プリント、ブラシコーティング又は類似した技術のような従来の方法のいずれで施してもよい。表面活性剤は、身体側ライナー44全体に施されるか又は、オムツの縦方向中心軸に沿った中央部分のように、身体側ライナー44の特定の部分に大きい湿潤性を与えるため、選択的に施すことができる。身体側ライナー44は更に、着用者の肌に移されるように構成されたローション又はトリートメントを含むことができる。身体側ライナー44に付与するのに適切な成分は、2000年11月21日付のKrzysik他の米国特許第6,149,934号に記載されている。
【0045】
身体側ライナー44は、二軸伸長可能とすることができる。身体側ライナー44が二軸伸長可能外カバー42と共に拡がるように使用される場合には、身体側ライナー44が二軸伸長可能であることが望ましい。身体側ライナー44は、二軸伸長可能であるか、又は、二軸伸長可能で、かつ、収縮可能(すなわち弾性のある)である。二軸伸長可能身体側ライナー44は、合成繊維(例えばポリエステル又はポリプロピレン繊維)、合成繊維及び天然繊維の組み合わせ(例えば綿繊維を含む天然繊維)、多孔性発泡体、網状発泡体、孔形成されたプラスチックフィルム,又は同様なもののウエブ材料から広く選択し製造できる。伸長可能身体側ライナー44は、1インチに付き12ストランドを持つ0.4osyKRATON MM G2760ストランドに伸長状態で積層され、次いで弛緩された0.4osy(60%ネック付与の伸長が与えられた)ポリプロピレンスパンボンドのような、KRATON Gストランドを持ちネック付与の伸長が与えられたスパンボンドウエブから適当に構成することがきる。他の適した材料は、ネック付与の伸長が与えられ/クレープ加工されたスパンボンドのような、伸ばすことのできる二軸伸長可能材料である。
【0046】
本発明の動的適合性吸収性物品は、外カバー42と身体側ライナー44の間に配置された連続弾性吸収性芯28を含む。連続弾性吸収性芯28は、ここで詳細に説明される。本発明の動的適合性吸収性物品は、付加的成分を含むことができる。例えば、図1及び2に代表的に示すように、使い棄てオムツ20は、横方向の身体滲出液の流出にバリアを提供するように構成された、1対の収容フラップ56を含むことができる。収容フラップ56は、吸収性芯28の側部縁に近くで、オムツの横方向両側の側部縁30に沿って位置される。各収容フラップ56は、典型的には、オムツ20の少なくとも股領域26において、直立した垂直な形態を維持して着用者の身体に対してシールを形成するように構成された、取り付けされていない縁を定める。収容フラップ56は、吸収性芯28の全体の長さに沿って縦方向に延びるか又は、吸収性芯28の長さに沿って部分的にのみ延びるものとすることができる。収容フラップ56が吸収性芯28より長さが短い場合には、収容フラップ56は、オムツ20の側部縁30に沿って、股部分26のどこにでも選択的に位置決めすることができる。本発明の特定の態様において,収容フラップ56は、身体滲出液をより良く含むために、吸収性芯28の長さ全体に沿って延びる。このような収容フラップ56は、一般的に当業者に良く知られている。例えば、収容フラップ56の適した構成及び配列は、1987年11月3日付でEnloe他の米国特許第4,704,96号に記載されており、この特許は、引用によりここに組み入れられる。
【0047】
本発明の違った形態のオムツ20は、身体滲出液の漏れを更に防ぐために、及び吸収性芯28を更に支持するために、更にオムツ20の腰部縁32及び側部縁30に弾性材を含むことができる。例えば、図1−2に代表的に示すように、本発明のオムツ20は、股領域26でオムツ20の横方向両側の側部縁30に結合された1対の脚部弾性部材54を含むことができる。オムツ20はまた、オムツ20の縦方向両端の腰部縁32に結合された1対の腰部弾性部材58を含むことができる。脚部弾性材54及び腰部弾性材58は、一般的に、使用時に着用者の脚及び腰の周りに適合させて着用者との積極的な接触関係を維持し、オムツ20からの身体滲出液の漏れを効果的に減少又は除去するものである。
【0048】
脚部弾性材54及び腰部弾性材58としての使用に適した材料は、当業者に良く知られている。このような材料の例として、ポリマー性、エラストマー性材料のシート、又はストランド、又はリボンがあり,これらは伸長した位置で外カバー42と接着されるか、或いは外カバーがプリーツ加工されている時に、すなわち弾性圧縮力が外カバー42に与えられている時に,外カバー42に取り付けられる。脚部弾性材54はまた、ポリウレタン、合成ゴム及び天然ゴムなどの材料を含むことができる。
【0049】
本発明の違った形態のオムツ20は更に、着用者に対し、より心地よい、形状的適合性を提供するために、腰部分22及び24の少なくとも1つで腰部縁30の近くに、重ねられたフィットパネル48を含むことができる。例えば図2に示すように、オムツ20は、腰部縁32の近くでオムツ20の内側又は外側表面32及び36のいずれかに重なる関係にあるフィットパネル48を含むことができる。又は、オムツ20の表面34及び36の両方に同時に、フィットパネルを位置させることができる。オムツは、腰部分22及び24の両方の上に位置させられるフィットパネルを含むことができ、オムツは、少なくとも後ろの腰部分24にフィットパネルを含むことが望ましい。望ましくは、フィットパネルは伸長可能であるか又はエラストマー性である。例えば、図2に代表的に示すように、オムツ20は、オムツ20の内側表面34にエラストマー性フィットパネル48を含み、これは、着用者にとって吸収性物品の改良された適合性及び外観を提供するため、横方向40に伸長するように配列される。これは、腰領域に伸長して腰部周辺の寸法を増加させ、オムツ20を着用者に取り付けるのに手助けとなるようにする機構を提供することにより達成される。望ましくは、エラストマー性又は伸長可能なフィットパネル48は、腰部周辺寸法を少なくとも約20パーセント、更に望ましくは少なくとも約40パーセント、より望ましくは少なくとも50パーセントより多く伸長させる。フィットパネル48は更に、着用者に順応したフィット性を最初に与え、次いでそのようなフィット性を物品の使用の間ずっと維持する能力がある。フィットパネル48は、吸収性芯28が、着用者の腰部周りにフィットパネル48及び物品を位置決めするのに悪影響を与えることなく、伸長し、収縮し、身体滲出液を収容する能力を持つように構成されている。従って、このようなフィットパネル48によれば、着用者の動きが吸収体を移動させるかもしれないが、着用者への物品の全体的位置決め及びフィット性が悪影響を受けることはない。このような改善されたフィット性は、吸収性物品からの漏れを減少し、更により美的な満足した外観をもたらす。
【0050】
図2に代表的に示すように、フィットパネル48が内側表面34上に位置される時、該フィットパネルは、オムツ20の吸収性芯28の側部縁を越えて延び、かつ、それぞれの腰部分22又は24において、オムツ20の腰部縁32と概ね同一位置にある。オムツ20の内側表面34に位置される時,フィットパネル48は,オムツ20の股領域26に向かって縦方向内側へ延びる自由端50を定める。特定の実施形態において、フィットパネル48の自由端50は、使用時に、吸収性芯28が身体滲出液を収容し更に保持するために移動し延びるようにさせるため、オムツ20の身体側ライナー44に少なくとも部分的に取り付けられていない状態に形成される。取り付けられていない自由端50は、フィットパネル48と身体側ライナー44の間にポケットを形成し、更に身体滲出液を含むように構成されている。フィットパネル48の自由端50は、直線状でもよいし、着用者に良く適合するように凹形状のような曲線とすることができる。フィットパネル48の腰部縁52もまた、着用者に良く適合するように曲線にすることができる。望ましくは、自由端50が曲線であれば、腰部縁52も曲線とし、複数の物品のための連続するフィットパネル48が互いに重なり合い、材料の連続シートから形成できるようにする。このような形態においては、第一フィットパネルの自由端50は、製造方法を改良し無駄を減少させるため、次のフィットパネルの腰部縁52に対応させる。
【0051】
図2に代表的に示すように、フィットパネル48は、望ましい適合特性及び性能を与える適切な方法で設けられる。望ましくは,フィットパネル48はエラストマー性材料又は伸長可能な材料とすることができる。材料は、ストレッチボンデッドラミネート(SBL)材料、ネックボンデッドラミネート(NBL)材料、エラストマー性フィルム、エラストマー性発泡体材料、又は同様のものを含むことができる。例えば、適したメルトブローンエラストマー性繊維性ウエブは、1987年5月5日付のWisneski他の米国特許第4,663,220号に記載されており、その開示は、先に引用によりここに組み入れられている。繊維性弾性層に固定された不織材料の少なくとも1つの層を含む複合布の例は、1987年4月8日付で付与された欧州特許EP090 010に記載されており、これは、J.Taylor他が発明者として掲載されており、その開示は、先に引用によりここに組み入れられている。NBL材料の例は、1993年7月13日付で付与されたMorman他の米国特許第5,226,992号に記載されており、その開示は、先に引用によりここに組み入れられている。
【0052】
代替的に、フィットパネル48は、ポリマーフィルム、織布、不織布、或いは、外カバー42又は身体側ライナー44に適するとして上述してきた材料などにより形成できる。例えば、フィットパネル48は、外側表面にラミネート加工された不織布を持つポリエチレンフィルムを含むことができる。フィットパネル48は又、望ましい程度の液体不透過性又は、湿潤性及び親水性を与えるために、全体的に又は部分的に構成され又は処理された織繊維ウエブ又は不織繊維ウエブから形成することができる。更に、フィットパネル48は時として、オムツ20のフィットパネル48と身体側ライナー44の間から湿気を除去することを可能にする、マイクロポーラス「通気性」材料から作ることができる。
【0053】
本発明のフィットパネル48の違った実施形態は、望ましい特性を与えるような適した方法でオムツ20に取り付けることができる。例えば、フィットパネル48は、接着剤、超音波接着、熱接着技術及び同様なもの又はそれらの組み合わせを使用してオムツに取り付けることができる。このようなフィットパネル48を含む吸収性物品及びその製造方法は、更に、1997年12月24日付で出版された、ABSORBENT ARTICLE HAVING FIT PANELという名称の、PCT特許出願WO 97/48357に記載されており、この特許は引用によりここに組み入れられる。
【0054】
これまでに示してきたように、本発明の動的適合性吸収性物品は、連続弾性吸収性芯28を含む。本発明の吸収性芯28は、物品の着用者に対し大きな動的適合性と順応性を提供するために、伸長可能な又は延伸可能な材料を利用して形成される。材料は1つの方向に伸長可能又は延伸可能であるか、又は二軸伸長可能又は二軸延伸可能とすることができる。以下に更に詳細に述べるように、吸収性構造は、上部及び底部キャリア層、並びにサージ層53を含むことができる。吸収性芯28は、連続コフォーム層及び保持層を含むことができる。連続コフォーム層及び保持層は、いずれも従来の超吸収体及びパルプ材料を含むことができる。基礎パルプがコフォームされる方法の説明は、米国特許第4,100,324号に述べられており、更にパルプが粒子でコフォームされる方法は、米国特許第4,469,734号に述べられている。
【0055】
超吸収体及びパルプ材料は、超吸収性材料として一般的に知られている高吸収力を持つ材料の粒子で混合された、セルロース系フラフのウエブのような親水性繊維のマトリックスを形成する。例えば、吸収性芯28は(連続コフォーム層及び保持層の両方である)、木質パルプフラフのようなセルロース系フラフの母体と、超吸収性ヒドロゲル形成粒子を含む。木質パルプフラフは、合成繊維、ポリマー繊維、メルトブローン繊維又はメルトブローン繊維及び天然繊維の組み合わせと代えてもよい。超吸収性粒子は、実質的に、親水性繊維と均一に混合されるか又は非均一に混合される。フラフ及び超吸収性粒子は、身体滲出液をより良く含み吸収するために、吸収性芯28の望まれる領域に選択的に位置させられる。超吸収性粒子の濃度は、吸収体28の厚みに応じて様々である。代替的に、吸収性芯28は、繊維性ウエブ及び超吸収性材料のラミネート、又は局部領域に超吸収性材料を維持するための他の適した方法を含むことができる。
【0056】
吸収性芯28は多くの形を持つことができる。例えば、吸収体は長方形、I−型又はT−型である。吸収性芯28は、オムツ20の股領域26では、狭いものが一般的に好まれる。本発明の吸収性芯28は、股領域の幅寸法が約2.5から約12.7センチメートル(1.0から約5.0インチ)、望ましくは約7.6センチメートル(3.0インチ)より大きくなく、更に望ましくは約5.1センチメートル(2.0インチ)より大きくない時、特に有効である。吸収性芯28の狭い股幅寸法は、吸収性芯28に、着用者の脚の間へのより良い適合性を与える。吸収性芯28のサイズ及び吸収能力は、使用しようとする着用者の大きさ及び、使用しようとする吸収性物品に与えられる液体負荷の大きさに適合するものであるべきである。
【0057】
高吸収性材料は、天然ポリマー、合成ポリマー、及び変成天然ポリマー及び材料から選択することができる。高吸収性材料は、シリカゲルのような無機材料、又は交差結合ポリマーのような有機化合物とすることができる。「交差結合した」という用語は、通常は水溶性の材料を、実質的には非水溶性ではあるが膨潤可能な材料にするためのあらゆる手段を指す。このような方法は、例えば、物理的交絡、結晶化領域、共有結合、イオン複合体及び結合体、水素接着のような親水性結合体、及び疎水性結合体或いは、ワンデルワールスを含むことができる。
【0058】
合成材料、ポリマー性材料、高吸収性材料の例は、アルカリ金属及びポリ(アクリル酸)及びポリ(メタクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(ビニールエーテル)、ビニールエーテル及びアルファオレフィンの無水マレインコポリマー、ポリ(ビニールピロリドン)、ポリ(ビニールモルフォリノン)、ポリ(ビニールアルコール)及びそれらの混合物及びコポリマーを含む。更に吸収性芯としての使用に適したポリマーは、加水分解されたアクリルニトリルグラフト澱粉、アクリル酸グラフト澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの天然ポリマー及び変成天然ポリマー、並びにアルギン酸塩、キサンタンゴム、イナゴマメゴムなどの天然ゴム、及び類似の化合物を含む。天然及び、全体又は部分的に合成である吸収性ポリマーの混合物は、また、本発明に有益である。当業者に良く知られたこのような高吸収性材料は、商業的に広く入手できる。本発明の使用に適した超吸収性ポリマーの例は、バージニア州、ポーツマス所在のHoechst Celaneseより入手可能なSANWET IM 3900ポリマー、及びミシガン州、ミッドランド所在のDow Chemical Co.より入手可能なDOW DRYTECH 2035LDがある。
【0059】
高吸収性材料は、広い様々な幾何学的形状のものでもよい。一般的に、高吸収性材料は、分離した粒子の形を取ることが好ましい。しかしながら、高吸収性材料は又、繊維、フレーク状、ロッド、球、針、又は同様なものの形をとることもある。一般的法則として、高吸収材料は、吸収性芯28の総重量に基づき、約5から約90重量パーセントの量が、吸収性芯28に存在する。
【0060】
上部及び下部キャリア層、連続コフォーム層及び保持層は音波により又は他の適した接着方法で共に接着される。上部及び下部キャリア層に適した材料には、61%ネック付与し45%クレープ加工した0.3osy(オンス/平方ヤード)のポリプロピレンが例として挙げられる。ネック付与した又はネック付与の伸長が与えられた材料は、一般的に縦方向に又は機械方向に、制御された方法で、その幅を必要な量にまで減少するために伸長される。制御された伸長は、涼しい室温又はより高温で行われ、伸長された方向の全体の寸法の増加は、布が破断するのに必要な伸びより小さい範囲までに限られ、それはほとんどの場合、元来の伸長されない長さの約1.2から1.4倍である。弛緩された時、ウエブは元来の寸法にまで収縮できる。不織材料をネック付与する工程は、米国特許第4,443,513号、第4,965,122号、第4,981,747号、第5,114,781号、及び第5,244,482号に記載されている(引用によりここに組み入れられる)。
【0061】
クレープ加工には、不織材料の別の取り扱いが含まれる。本質的に、クレープ加工工程は、不織布を潤滑油で被覆し、次にドライブロールと、荒いサンドペーパーのような表面を持つプレートの間で、被膜した布に圧力をかける工程を含む。不織布は、加圧による摩擦力によって、布が移動する方向に波のような様子にしわを寄せられる。クレープ加工の1つの技術は、例えば、Kobayashi他の米国特許第4,810,556号に述べられており、引用によりここに組み入れられる。
【0062】
適したネック付与可能な材料の例は、例えば、スパンボンドウエブ、メルトブローンウエブ、又はボンデッドカーデッドウエブなどの多孔性不織材料を含む。ネック付与可能な材料がメルトブローン繊維のウエブの時は、メルトブローンミクロ繊維を含むものである。ネック付与可能な材料は、例えば、ポリオレフィンのようなポリマーを形成する繊維から作られる。例示的ポリオレフィンは、1つ又はそれより多いポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、及びブチレンコポリマーを含む。有益なポリプロピレンは、例えば、Exxon3445の商標でExxonMobil Chemical Companyより入手可能なポリプロピレン、及びDX 5A09の商標でShell Chemical Companyより入手可能なポリプロピレンを含む。
【0063】
代替的に、ネック付与可能なウエブは、例えば、メルトブローンウエブ、ボンデッドカーデッドウエブ又は他の適した材料の少なくとも1つの層と結合したスパンボンデッドウエブの少なくとも1つの層を持つ、多層材料である。例えば、ネック付与可能な材料は、約0.2から約8オンス/平方ヤード(osy)(約6.8−270グラム/m2、又はgsm)の基本重量を持つスパンボンドポリプロピレンの第一層、約0.2から約4osy(6.8−135gsm)の基本重量を持つメルトブローンポリプロピレンの1つの層、及び約0.2から約8osy(6.8−270gsm)の基本重量を持つスパンボンドポリプロピレンの第二層を持つ多層材料である。上部及び下部キャリア層に適した材料の他の例は、垂直押し出しで撚り合わせた空気通過ボンデッドカーデッドウエブ(TABCW)及びクレープ加工したスパンボンドを含む。
【0064】
吸収性構造は、吸収性芯28全体に液体を効果的に分散させるためのサージ層53(図2に示す)を含む。サージ層53は、別のボンデッドカーデッドウエブに接着した1つのボンデッドカーデッドウエブを含む、ストランド状にされたボンデッドカーデッドウエブ(BCW)とすることができる。サージ層53は、又、高吸上性メルトブローン材料又はボンデッドカーデッドウエブを持つティッシュ層と組み合わせるといった、当業者に知られた他の構造により形成することができる。
【0065】
連続弾性吸収性芯28は、液体の分散及び保持のための連続コフォーム層、及び液体の保持のための保持層を含む。連続コフォーム層は、弾性材料のメルトブローン繊維とコフォームパルプ及び超吸収性粒子により形成される。本発明の弾性吸収性芯28は、芯28を形成する層が芯の縦方向38に一体となっているという意味で「連続して」いる。望ましい態様において、芯28は、セグメントに分割された層からは形成されない。適した連続コフォーム層材料の例示として、Favor880超吸収性材料を50%、ユーカリパルプを40%、及びKRATONエラストマー性樹脂を10%含むコフォーム材料がある。適した保持層材料の例示として、Favor880超吸収性材料を75%、パルプを10%、及びKRATONエラストマー性樹脂を15%含む材料がある。KRATONは、テキサス州、ヒューストンに代表所を置くKRATON Polymers,Inc.より入手可能な商品の商標である。
【0066】
吸収性芯28の連続コフォーム及び保持層は、弾性材料を超吸収性/フラフマトリックスに組み込むことにより弾性にすることができる。選択されるエラストマー(弾性材料)はメルトブローンでも良く、超吸収性/フラフマトリックスが形成される際に取り入れられ、かつ組み込まれるようにすることができる。KRATONエラストマー性樹脂に加えて、吸収性芯28に弾性を施すことができる他の適した弾性材料は、メタロセン触媒により得られたポリオレフィンポリマーである。他の適した弾性材料は、熱可塑性処理させ得る弾性材料を含む。本発明の弾性吸収性芯28層は、それぞれ25%より少ない弾性材料を含むことができる。望ましくは、吸収性芯28層はそれぞれ、弾性材料の重量比約10から約20%を含む。更に明確に、吸収性芯28層はそれぞれ、弾性材料の重量比約13から約17%を含む。特定の態様において、弾性材料は少なくとも最低、重量比約10%とすることができる。弾性材料は、代替的に、個々の吸収性芯28層の少なくとも重量比約13%とすることができる。他の態様においては、弾性材料は、吸収性芯28のそれぞれの層の最大重量比約25パーセントより多くないようにすることができる。弾性材料は、代替的に、吸収性芯28のそれぞれの層の約20パーセントより多くなく、理想的には17%より多くないようにする。
【0067】
本発明の連続弾性吸収性芯28は、約60から約325グラムの力の付与により、約80から約400%延びるか又は伸長することができる。更に特定的には、本発明の弾性吸収性芯28は、約100から約250グラムの力の付与により、約80から約400%延びるか又は伸長することができる。このような比較的小さい力の付与でのこの規模の伸長及び伸びの達成は、結果として低張力弾性吸収性芯28をもたらす。吸収性物品には低張力の弾性成分を与えることが望ましい。低張力弾性成分はより心地よく、より適合した吸収性物品を提供する。低張力材料は又、物品がより平坦に置かれ縮む傾向がないことから、物品の着用をより容易にする。低張力材料は、着用者の肌に刺激をあまり与えず、更に吸収性機能をよく果たす(なぜなら、吸収性材料は着用者の身体によりしっかりと順応することができるから)吸収性物品を提供する。特定の態様において、望ましい伸びを成し遂げるための力は、少なくとも最小で約60グラムとすることができる。その力は代替的に、少なくとも約80グラム、時には少なくとも100グラムでありうる。他の態様においては、望ましい伸びを成し遂げるための力は、最大約325グラムより大きくない。力は代替的に、約250グラムより大きくないものとする。本発明の弾性吸収性芯28は、弾性材料を多量に含む、前に説明した吸収性芯より、実質的に低い張力を持つ。従来技術の吸収性芯の張力と本発明の吸収性芯の張力の比較が以下の表1に示されている。

表1

【0068】
吸収性芯の張力は、SINTECH張力テスト機械に吸収性芯の試料を位置させ、元の長さの180%の伸びにまで試料を引っ張って計測した。破断値(負荷)が材料の力(張力)の測定値である。SINTECH張力テスト機械(Model500/Sのような)は、ノースカロライナ州、Research Triangle Parkに事業所を持つMTS Systems Corporationより入手可能である。「従来技術」の吸収性芯の試料サイズは、機械方向に1インチ(2.54cm)、横断方向に2インチ(5.08cm)であった。SINTECH張力テスト機械で実際に試験された試料の幅は、1インチで、試料は横断方向に伸長された。(SINTECH張力テスト機械は、12インチ/分のクロスヘッドスピードで作動された。)本発明の吸収性芯の試料サイズは、機械方向に2インチ(5.08cm)、横断方向に4インチ(10.16cm)であり、SINTECH張力テスト機械のジョーで試験された材料の面積は、機械方向に1インチ(2.54cm)、横断方向に2インチ(5.08cm)であった。本発明の吸収性芯の試料は、横断方向に伸長された。従来技術の吸収性芯を計測した張力値は、試験した試料の横断方向面積の差を考慮して2倍にされた。従来技術及び本発明はどちらも、試験された横断方向の寸法で、SINTECH張力テスト機械のジョーの中央に配置された。SINTECH張力テスト機械は、40%の破断感応性を持ち、12インチ/分の割合で試料を引っ張るように設定されていた。
【0069】
幾つかの「弾性」材料は、伸びの原因となる力が除去された時、元の長さ又は幅に100%完全に又は本質的に完全に収縮する能力を持っている。力の除去後も完全には収縮せず、元の寸法より長いか又は幅の広いままの、他の「弾性」材料もある。本発明の連続弾性吸収性芯28は、比較的短い時間(およそ1分)以内での伸長力又は伸び力を弛めた時、元の寸法の約80%しか回復しない。オムツのような弾性吸収性芯28は、物品の着用中に、着用者又は介護人によって典型的に伸長され/引き伸ばされている。物品が使用のために伸長され、物品が着用者上に位置決めされ固定された後に、力を加えていた人が力を緩めると、弾性材料には収縮の機会が与えられる。典型的に材料は、着用者に順応した適合性を与えたまま収縮する。本発明の吸収性芯28では、収縮は不完全である。比較的短い時間(およそ1分以内)以内では、元来の寸法の約80%しか回復できない。これは、本発明の吸収性芯28は、少なくとも約20%の「固定」した変形、又はほとんど永久変形を持つことができる、という意味である。例えば、この特徴を持った吸収性芯28は、最初に約5インチの長さを持っていて、100%つまり10インチの長さにまで伸長されると、吸収性芯28は5インチまで完全には収縮しない。代わりに、「収縮した」吸収性芯28は、約6インチの長さを持つであろう。この不完全な収縮は、物品のより良い順応性及びより良い適合性を導くという理由で、吸収性芯には望ましいものとなるであろう。長さ又は幅寸法の不完全な回復は、物品に、着用者が「ぴったりくっつく」結果となり、更によりあつらえの適合性を持った物品を提供する。
【0070】
連続し一体化していることに加えて、吸収性芯28の連続コフォーム層及び保持層は、オムツ20の股部分26に張力減少形状を持つことができる。より低い張力を持つように股部分26において吸収性芯28の形状を変更することの目的は、ここで述べたように低張力に関連する便利さを更に達成するためである。1つの態様において、股部分26の張力は、吸収性芯28にスリット又は開口を与えることにより減少され得る。スリット又は開口は、吸収性芯28の取り込み、吸収及び保持機能を妨げることなく構成される。スリット又は開口は、縦方向38又は横方向40のいずれにも方向付けでき、約0.125インチから約2インチの長さを持つことができる。別の態様において、股部分26の張力は、吸収性芯28の幅を狭くすることにより減少させることができる。例えば、股部分26の吸収性芯28の幅は、張力を減少するために約5から約75%減少させることができる。
【0071】
本発明の弾性吸収性芯28は、液体負荷の後もその一体性を保持することができ、これにより吸収性物品の使用及び性能を改善することができる。従来の吸収性芯は、湿潤した時分断され、その完全さを失う傾向にある。典型的には、吸収性芯の乾燥時引張強度は、明らかに吸収性芯の湿潤時引張強度より高い。本発明の連続弾性吸収性芯28は、乾燥時引張強度の少なくとも95%である湿潤時引張強度を持つ。事実、本発明の吸収性芯28の試験では、乾燥時引張強度より高い湿潤時引張強度さえ示している。従来の吸収性芯及び本発明の吸収性芯28の連続コフォーム層及び保持層を代表する試料の乾燥時及び湿潤時引張強度が計測された。SINTEC張力テスト機械で、2インチ(5.08cm)(機械方向に)、4インチ(10.16cm)(横断方向に)の吸収性芯の試料により乾燥時及び湿潤時引張強度が計測された。12インチ/分(30.48cm/分)のクロスヘッドスピード及び1インチの測定長さが使用された。湿潤時引張強度の試料を用意するために、芯は試験前に2%のCaCl2溶液に20分間浸された。試料はSINTECH張力テスト機械のグリップに固定された。SINTECH張力テスト機械プログラムが始められ、ピーク荷重が計測された。乾燥時及び湿潤時引張強度は以下の表2に示されている。

表2

【0072】
HUGGIES ULTRATRIMオムツ吸収性芯は、0.2g/cm3の密度の40:60の超吸収体/フラフの組み合わせであった。HUGGIESオムツ吸収性芯は機械方向に長い試料寸法(4インチ)を持ち、この試料は機械方向に引っ張られた。本発明の吸収性芯の層を表わす試料は、Stockhausen SXM880超吸収体、Sulfatate HJパルプ、更にKRATON WTC−98−0253の連続コフォーム層及びKRATON G2740の保持層から作られた。本発明の吸収性芯の層を表わす試料は、横断方向に更に長い寸法(4インチ)を持ち、試料は横断方向に引っ張られた。すべての試料に対して、SINTECH張力テスト機械のグリップの間の試験された領域は、約1インチX2インチであった。表2に表わされたテスト結果は、本発明の吸収性芯28は湿潤した時、一体性が改善されるということを示している。本発明の吸収性芯28は、芯の乾燥時引張強度より大きくはならないであろうが、これと凡そ同じ湿潤時引張強度を持つことが期待されている。本発明の吸収性芯28の改善された湿潤時一体性は、より良い適合性及びより良い性能の吸収性物品をもたらす。
【0073】
本発明の弾性吸収性芯28のフィット性及び性能の改善は、本発明の吸収性芯を持っているオムツ及び持っていないオムツを撮影した写真を比較することでわかる。強制的漏れ(又は「失敗」)検査の間、様々なオムツを着用したよちよち歩きの幼児の写真が撮影された。すなわち、研究の一般的目的は、漏れるまでオムツに負荷を与えることによりオムツの性能を調べることであった。図3−6は、弾性吸収性芯の無いオムツを着用している子供と(図3及び4)本発明の弾性吸収性芯28を持つオムツを着用している同じ子供(図5及び6)を撮った写真から描かれたものである。図3及び5は強制的失敗テストの前のオムツを示し、図4及び6は強制的失敗テストの後のオムツを示している。試験されたオムツ(弾性吸収性芯を持っているものと持っていないもの)は、吸収性芯を除いては同様に構成されていた。どちらのオムツも二軸伸長可能外カバーで構成されていた。
【0074】
図3及び5は、強制的漏れ以前の異なったオムツの比較を示している。負荷を受ける前でさえ、図5のオムツは、子供の体型によく適合して更によりぴったりと順応しているように見える。図5のオムツは、股部分及び前側腰部分で材料があまりひだ状になっておらず、更に締結用具はオムツの前側腰部分によりしっかりと取り付けられているように見える。図4及び6は強制的漏れの後のオムツの比較を示している。2つのオムツの性能の違いは、側面写真を基にした図面(図4A及び6A)でよく見ることができる。通常のオムツの使用で与えられる負荷よりはるかに大きい量の液体負荷を加えられても、図6のオムツは十分に通常の形状を保持している。それに反して、図5のオムツは、前側及び後部腰部分で実質的にかなり膨張している。更に、図6のオムツは脚部開口領域でよいシール性を維持しているように見える。図3−6は明らかに、吸収性物品に本発明の弾性吸収性芯28を使用することによるフィット性と性能についての利益点を示している。
【0075】
吸収性物品に使用される吸収性芯における本発明の低張力弾性特性の利用は、改良された適合性及び改良された性能を含む幾つかの有利性を提供する。低張力弾性特性は、経費効率がよく、かつ、吸収性芯の吸収能力が大幅に減少することのない形で達成される。低張力及び不完全な収縮特性は、着用者により良い順応性及び更なる心地よさのある吸収性物品を提供する。
【0076】
図示のために与えられた本発明の吸収性芯の詳細は、この発明の範囲を限定するもとして解釈されるものではないということが認識されるであろう。本発明のほんの幾つかの例示的態様が上記に詳細に述べられているが、当業者は、本発明の新しい教示及び利益から大きく離れることなく、多くの修正が例示的態様において可能であることが、すぐにわかるであろう。従って、これらすべての修正は、本発明の範囲内に含まれることを意図し、以下の特許請求及びすべての均等手段を定義する。更に、幾つかの態様、特に好ましい態様の利点のすべてを達成するものではない多くの態様を考えつくことができ、特定の利点の欠如は、必然的にこのような態様が本発明の範囲外であるという意味に解釈するべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の吸収性物品の例を代表的に示す斜視図である。
【図2】締結されず、伸ばされ、着用者の肌に接触する物品の表面が見る人が直視できるように、更に下側にある特徴が見えるように物品を部分的に切り取って、平坦な形態でおかれた状態の図1の吸収性物品を代表的に示す平面図である。
【図3】従来の吸収性芯を持つオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図3A】従来の吸収性芯を持つオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図4】漏れが起きるまでオムツを負荷した後、図3及び3Aのオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図4A】漏れが起きるまでオムツを負荷した後、図3及び3Aのオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図5】本発明の連続弾性吸収性芯を持つオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図5A】本発明の連続弾性吸収性芯を持つオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図6】漏れるまでオムツに負荷を与えた後、図5のオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【図6A】漏れるまでオムツに負荷を与えた後、図5のオムツを着用した子供の写真を元に描いた正面図及び側面図である。
【符号の説明】
【0078】
20 オムツ
22 前側腰領域
24 後側腰領域
26 股領域
28 連続弾性吸収性芯
42 外カバー
44 身体側ライナー
48 フィットパネル
54 脚部弾性材
56 収容フラップ
58 腰部弾性材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体不透過性外カバーと、
前記外カバーと重なる関係の液体透過性身体側ライナーと、
最初の長さの約80%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つ、前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含むことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項2】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約200%伸ばされる時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約100%伸ばされる時、約100から約250グラムの張力を持つことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記連続弾性吸収性芯は、張力を弛めた時元の寸法の約80%より多くは回復しないことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記連続弾性吸収性芯は、吸収性芯の股部分に張力減少形状を持つことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記張力減少形状は、少なくとも1つのスリットを含むことを特徴とする請求項5に記載の吸収性芯。
【請求項7】
前記張力減少形状は、狭くなった幅を持つ股部分を含むことを特徴とする請求項5に記載の吸収性芯。
【請求項8】
前記連続弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び、前記乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記連続弾性吸収性芯は、約10から約20パーセントの弾性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記連続弾性吸収性芯は、約13から約17パーセントの弾性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記外カバーは、二軸伸長可能材料であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記外カバーは、二軸弾性材料であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項13】
前記身体側ライナーは、二軸伸長可能材料であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項14】
前記身体側ライナーは、二軸弾性材料であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項15】
液体不透過性の二軸伸長可能外カバーと、
前記外カバーと重なる関係の二軸伸長可能身体側ライナーと、
最初の長さの約80%伸ばされた時約60から約325グラムの張力を持つ、前記外カバー及び前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含むことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項16】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約200%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項15に記載の吸収性物品。
【請求項17】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約100%伸ばされた時、約100から約250グラムの張力を持つことを特徴とする請求項15に記載の吸収性物品。
【請求項18】
前記連続弾性吸収性芯は、張力を弛緩した時元の長さの約80%より多くは回復しないことを特徴とする請求項15に記載の吸収性物品。
【請求項19】
前記連続弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び、前記乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つことを特徴とする請求項15に記載の吸収性物品。
【請求項20】
液体不透過性外カバーと、
前記外カバーと重なる関係の液体透過性身体側ライナーと、
前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含み、
前記弾性吸収性芯は、伸長力を弛めた時に元の寸法の約80%より少ない量だけ回復し、前記弾性吸収性芯は約25%より少ない弾性材料を含む、
ことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項21】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約80%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項22】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約200%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項23】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約100%伸ばされた時、約100から約250グラムの張力を持つことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項24】
前記連続弾性吸収性芯は、吸収性芯の股部分において張力減少形状を持つことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項25】
前記張力減少形状は、少なくとも1つのスリットを含むことを特徴とする請求項24に記載の吸収性芯。
【請求項26】
前記張力減少形状は、狭くなった幅を持つ股部分を含むことを特徴とする請求項24に記載の吸収性芯。
【請求項27】
前記連続弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び前記乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項28】
前記連続弾性吸収性芯は、約10から約20パーセントの弾性材料を含むことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項29】
前記連続弾性吸収性芯は、約13から約17パーセントの弾性材料を含むことを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項30】
前記外カバーは、二軸伸長可能材料であることを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項31】
前記外カバーは、二軸弾性材料であることを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項32】
前記身体側ライナーは、二軸伸長可能材料であることを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項33】
前記身体側ライナーは、二軸弾性材料であることを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項34】
液体不透過性二軸伸長可能外カバーと、
前記外カバーと重なる関係の液体透過性二軸伸長可能身体側ライナーと、
前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含み、
前記弾性吸収性芯は、伸張力を弛めた時に元の寸法の約80%より少ない量だけ回復し、前記弾性吸収性芯は約25%より少ない弾性材料を含む、
ことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項35】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約80%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項34に記載の吸収性物品。
【請求項36】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約200%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項34に記載の吸収性物品。
【請求項37】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約100%伸ばされた時、約100から約250グラムの張力を持つことを特徴とする請求項34に記載の吸収性物品。
【請求項38】
前記連続弾性吸収性芯は、乾燥時引張強度及び前記乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤引張強度を持つことを特徴とする請求項34に記載の吸収性物品。
【請求項39】
液体不透過性外カバーと、
前記外カバーと重なる関係の液体透過性身体側ライナーと、
前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含み、
前記弾性吸収性芯は、伸張力を弛めた時に元の寸法の約80%より少ない量だけ回復し、約25%より少ない弾性材料を含み、乾燥時引張強度と、前記乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つ、
ことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項40】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約80%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項41】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約200%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項42】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約100%伸ばされた時、約100から約250グラムの張力を持つことを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項43】
前記連続弾性吸収性芯は、前記吸収性芯の股部分に張力減少形状を持つことを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項44】
前記張力減少形状は、少なくとも1つのスリットを含むことを特徴とする請求項43に記載の吸収性芯。
【請求項45】
前記張力減少形状は、狭くなった幅を持つ股部分を含むことを特徴とする請求項43に記載の吸収性芯。
【請求項46】
前記連続弾性吸収性芯は、約10から約20パーセントの弾性材料を含むことを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項47】
前記連続弾性吸収性芯は、約13から約17パーセントの弾性材料を含むことを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項48】
前記外カバーは、二軸伸長可能材料であることを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項49】
前記外カバーは、二軸弾性材料であることを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項50】
前記身体側ライナーは、二軸伸長可能材料であることを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項51】
前記身体側ライナーは、二軸弾性材料であることを特徴とする請求項39に記載の吸収性物品。
【請求項52】
液体不透過性二軸伸長可能外カバーと、
前記外カバーと重なる関係にある液体透過性二軸伸長可能身体側ライナーと、
前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含み、
前記弾性吸収性芯は、伸張力を弛めた時に元の寸法の約80%より少ない量だけ回復し、約25%より少ない弾性材料を含み、乾燥時引張強度と前記乾燥時引張強度の少なくとも95%の湿潤時引張強度を持つ、
ことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項53】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約80%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項52に記載の吸収性物品。
【請求項54】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約200%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つことを特徴とする請求項52に記載の吸収性物品。
【請求項55】
前記連続弾性吸収性芯は、最初の長さの約100%伸ばされた時、約100から約250グラムの張力を持つことを特徴とする請求項52に記載の吸収性物品。
【請求項56】
液体不透過性外カバーと、
前記外カバーと重なる関係にある液体透過性身体側ライナーと、
最初の長さの約200%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つ、前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含むことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項57】
液体不透過性外カバーと、
前記外カバーと重なる関係にある液体透過性身体側ライナーと、
最初の長さの約300%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つ、前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収性芯と、
を含むことを特徴とする動的適合性吸収性物品。
【請求項58】
液体不透過性外カバーと、
前記外カバーと重なる関係にある液体透過性身体側ライナーと、
最初の長さの約400%伸ばされた時、約60から約325グラムの張力を持つ、前記外カバーと前記身体側ライナーの間に置かれた連続弾性吸収芯と、
を含むことを特徴とする動的適合性吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図6A】
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【公表番号】特表2006−501868(P2006−501868A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−552190(P2003−552190)
【出願日】平成14年10月9日(2002.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2002/032488
【国際公開番号】WO2003/051254
【国際公開日】平成15年6月26日(2003.6.26)
【出願人】(597085132)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】