体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法
【課題】身体の仰臥位等における体部分の時々刻々の重量変化・変動を可及的に正確に測定・記録するための体部位等別重量変動測定システムを提供する。
【解決手段】身体の仰臥位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための体部位等重量測定ユニット1と、体部位等重量測定ユニット1から受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から受信した身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における体部分重量測定データから求めた平均全身体重と、立位による身体の立位全身体重との重量差を求める手段と、重量差が所定値以下であった時、前記体部分重量測定データを用いて体部分別重量変動と体部分別重量とを決定し、記憶装置に記憶する手段等を備えている。
【解決手段】身体の仰臥位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための体部位等重量測定ユニット1と、体部位等重量測定ユニット1から受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から受信した身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における体部分重量測定データから求めた平均全身体重と、立位による身体の立位全身体重との重量差を求める手段と、重量差が所定値以下であった時、前記体部分重量測定データを用いて体部分別重量変動と体部分別重量とを決定し、記憶装置に記憶する手段等を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の任意の体位(例えば、仰臥位など)における、ある特定の体部位(或いは、複数の体部位)や体部位部分(或いは、複数の体部位部分)、或いは、複数の任意の体部分の重量の変化(変動)を経時的に、非常に短時間(例えば、秒単位或いは、それ以下)から必要に応じて長時間(例えば、分、時間単位、或いは、それ以上)にわたり、可及的に精密に測定・記録・解析することにより、被測定者の生理・代謝・栄養・健康状態の把握・維持・増進等に役立てることができる体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人間の健康状態を評価する上で体重測定は非常に重要である。一般に、人間の体重は立位で体重測定器を使用して全身の重量を測定し、その数値は、通常の成人では飲食物等による変動を除けば、ある任意の一定時間(期間)内は不変であることを前提として扱われてきた。即ち、体重とは立位での全身体重を意味し、それは一定時間内において本質的に静的なものであるというのが世界のこれまでの常識である。
【0003】
一方、生活習慣病の予防等の観点からはいわゆる肥満予防が大切であり、単に、体重のみならず、体内脂肪量、特に、体幹部に集中している内臓脂肪量等を知ることが重要である。更に、高齢者に多い骨粗鬆症の予防の観点からは体幹部のみならず、体肢部の骨密度や骨量を反映する上・下肢部の重量を知ることも重要である。このように、人間の健康の維持・増進には、全身体重のみならず、人体の各体部位別の重量を把握することが非常に重要であり、それを可能にするための最新の従来技術としては、本出願人による特許「体部位別重量測定システム」(特許文献1)がある。この発明によれば、ある時点における被測定者の頭部、体幹部、両腕部、両脚部などの重量測定が±50g程度の精度で測定できる。
【0004】
しかし、この発明においても、各体部位の重量はあくまでも静的なもので、ある任意の一定時間(期間)内はほぼ不変であることを前提として扱われており、その意味では、この最新の従来技術、即ち、体部位別重量測定を基礎とする体重測定技術においても、人体や体部位の重量に対する基本的な考え方は従来の常識と変わっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4290704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の現状に鑑み本発明は、従来の全身体重測定に用いる各種の体重計測技術や特許文献1に記載の技術等を利用し、更に、それらの従来技術のいずれにも欠落していた新しい視点・技術、即ち、「体内の物質移動等がもたらす体部位等の重量変動は立位では計測困難であるが横臥位等では理論的に計測可能であること」、及び、「人体をn個の支点で支えることで全体重をn個の部分に分けて、それらの部分重量変動を測定することが理論的には可能であること」を採用することにより、血流等に起因する体内の動的状態がもたらす仰臥位等における特定の体部位・体部位部分や任意の体部分などの時々刻々の重量変化・変動を可及的に正確・詳細に測定・記録・解析するための体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムを提供するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定システムを提供するものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する手段とを備え、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求める手段と、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムを提供するものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定システムを各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に組込み、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力するように構成したことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムの利用システムを提供するものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法を提供するものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定することを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定方法を提供するものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶するステップとを実行し、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求めるステップと、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法を提供するものである。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項5乃至7のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定方法を各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器で用いられる計測・解析方法と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に於いて実行し、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法の利用方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の「体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法」は従来、全く不明であった体部位等における時々刻々の重量変動について精密、且つ詳細に測定・記録・解析することにより、私たちの体内で常に営まれている、生命維持等に不可欠な血流をはじめとする各種物質移動等に伴う重量変化・変動等を始めて明らかにし、人々の健康の評価・維持・増進等に役立つ情報の取得を可能にすると共に、現在の医療機器等の進歩・発展や新規医療機器・健康機器の開発にも大きく寄与できる。
【0016】
例えば、具体的には、見かけ上、測定時における被測定者の体内・体外間の物質移動が認められない場合には、その測定結果を単独に、或いは、他の多種・多様な多くの医療機器等による計測結果との関連のもとに解析することで、被測定者の体内における生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立つ情報を得ることが可能になる。
【0017】
また、見かけ上、測定時における被測定者の体内・体外間の物質移動等が認められる場合には、その意図的な物質移動過程等の最適化に利用でき、例えば、人工透析等々における血液等の移動・処理・操作過程などの最適化が可能になると考えられ、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立つ情報が得られる。
【0018】
更に、本システムの全体、或いは、その一部を手術台等に組み込むことにより、各種外科的施術等における様々なプロセス制御等の最適化に利用でき、或いは診察台等に組み込むことにより、診察上に有効なデータを取得することができ、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立つ情報を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の体部位等別重量変動測定システムの全体構成の模式図である。
【図2】本発明の体部位等重量測定ユニットの説明図である。
【図3】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムの機能図である。
【図4】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた処理のフローチャート図である。
【図5】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムによる測定結果を示す表である。
【図6】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法による体部分別重量変動と体部分別重量の決定のフローチャート図である。
【図7】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Aの胸部について重量変動を示したグラフである。
【図8】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Aの腹部について重量変動を示したグラフである。
【図9】本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムの機能図である。
【図10】本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムを用いた処理のフローチャート図である。
【図11】本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法による体部分別重量変動と体部分別重量の決定のフローチャート図である。
【図12】本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムの機能図である。
【図13】本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムを用いた処理のフローチャート図である。
【図14】本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法による体部分別重量変動と体部分別重量の決定のフローチャート図である。
【図15】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Bの胸部について重量変動を示したグラフである。
【図16】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Bの腹部について重量変動を示したグラフである。
【図17】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Aの全身重量について重量変動を示したグラフである。
【図18】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Bの全身重量について重量変動を示したグラフである。
【図19】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが深呼吸をした場合の左腕部について重量変動を示したグラフである。
【図20】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが深呼吸をした場合の頭部について重量変動を示したグラフである。
【図21】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが呼吸を一時的に止めた場合の左腕部について重量変動を示したグラフである。
【図22】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが呼吸を一時的に止めた場合の頭部について重量変動を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
尚、上記測定制御・データ処理ユニット及び体部位等重量測定ユニットはCPUを備えたコンピュータであり、上記各手段は、CPUが必要なコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現される手段であり、以下に記載される測定制御・データ処理ユニットについても同様である。
【0021】
図1は本発明による体部位等別重量変動測定システムの全体構成の一例を模式的に示した図である。この場合は、身体を仰臥位に於いて、通常一般的に分けることができる6体部位(頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部)から成る複数の体部分に分け、更に、そのうち健康評価上もっとも重要とされている体幹部、つまり一体化している胴体部を二つの体部位部分、即ち、上部胴体部(胸部)と下部胴体部(腹部)の2つの体部分に分けた例を示したものである。
【0022】
即ち、胴体部(体部位)の重量を、その体部位部分である胸部重量と腹部重量に2分割したものといえる。要するに、図1では、身体を7体部分(5体部位と2体部位部分)に分けて、それぞれの重量変動を測定する例であり、7個の体部位等重量測定ユニット1及び1a(1は体部位を測定する体部位等重量測定ユニット、1aは体部位部分、或いは、体部位以外の体部分を測定する体部位等重量測定ユニット。但し、1と1aは同じ機能を有する重量測定ユニットである。)と1個の測定制御・データ処理ユニット(測定制御・データ処理・解析用コンピュータ)2からなる体部位等別重量変動測定システムを示している。尚、本発明では、体部位等別重量変動測定に於いて、身体を仰臥位にすることが好適であるが、これに限定されるものではなく、その他の体位で体部位等別重量変動測定を行うことも可能である。
【0023】
このように、それぞれの体部位は外見上は一体化しているが、それぞれ必要に応じて、それぞれの体部位を構成する体部位部分の重量変動測定に適した形状の体部位等重量測定ユニット1及び1aを用いることにより、各体部位部分に分けて重量変動測定が可能である。更に、外見上、一体化している各体部位にとらわれずに、身体を任意の複数の体部分に分けてそれぞれの体部分の重量変動を個別にほぼ同時測定することは、理論的にも実際的にも可能である。
尚、前述したように、本発明に於いて、体部位とは、身体を、通常一般的に分けることができる頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部に大きく機能別に分けたものであり、体部位部分とは、体部位を更に任意、又は、機能別に分けたものであり、体部分とは、身体を体部位、体部位部分に関わらず、任意に分けたものであり、体部位、体部位部分に分けた場合も含まれる。即ち、体部位、体部位部分、及び、「身体を体部位、体部位部分に関わらず、任意に分けた部分」を総称して体部分とする。又、体部位、体部位部分及び体部分を総称して体部位等とする。
【0024】
図2は、体部位等重量測定ユニット1の一例を示す。体部位等重量測定ユニット1は、体部位等重量測定ユニット本体3と、体部位等支持台4とから構成され、体部位等重量測定ユニット本体3は、高さ調整部5、水平位置調整部6が適宜に設けられ、体部位等重量測定ユニット本体3内部には、重量測定部7及びデータ送受信部8が配設されている。体部位等重量測定ユニット1aも同様の機能を有する。
【実施例1】
【0025】
以下、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムについて説明する。
本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムは、各体部分別重量を測定して、各体部分別重量変動と各体部分別重量を決定するものである。
本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示す如く、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニット1及び1aと、体部位等重量測定ユニット1及び1aを制御すると共に、体部位等重量測定ユニット1及び1aから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムである。
尚、前記「身体全体を複数に分割してなる体部分」とは、前述したように「身体全体を、頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部等の体部位、又は、体部位を複数に分割した体部位部分、或いは、体部位及び体部位部分に関わらず、身体を任意に複数に分割したもの」である。
【0026】
前述したように、図1においては、身体が5体部位(頭部、右腕部、左腕部、右脚部、左脚部)と2体部位部分(胸部、腹部)の7体部分に分割されている。従って、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムの体部位等重量測定ユニット1は、図1に適用する場合、5体部位(頭部、右腕部、左腕部、右脚部、左脚部)を測定するものであり、体部位等重量測定ユニット1aは、2体部位部分(胸部、腹部)を測定するものであり、この場合、図示されている胴体部を測定するための体部位等重量測定ユニット1は使用しない。尚、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムに於いて、体部位等重量測定ユニット1aは、前記2体部位部分(胸部、腹部)に限定されるものではなく、他の体部位、体部位部分、或いは、体部分を測定するように設けられてもよい。
【0027】
そして、図3に示す如く、前記体部位等重量測定ユニット1及び1aは、夫々測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定する測定手段(重量測定部7に該当する)11と、測定した体部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニットに送信する送信手段(データ送受信部8に該当する)12とを備えている。
【0028】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1及び1aから体部分重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻(この場合、測定時刻として、近似値である測定制御・データ処理ユニット2がそのデータを受信した時刻をセットする。以下の測定時刻も同様とする。)と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段14と、記憶装置に記憶された身体全体の体部分の所定測定時間内における全ての体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める算出手段15と、所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める算出手段16と、その重量差が所定値以下であるか判断する判断手段17と、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する記憶手段18と、記憶装置から、決定した体部分重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する抽出・出力手段19とを備えている。
【0029】
次に、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法の処理の流れについて図4に従って説明する。
前記体部位等重量測定ユニット1及び1aは、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定し(ステップS1)、測定した体部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS2)。
【0030】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1及び1aから体部分重量測定データを受信すると(ステップS3)、受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS4)、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における全ての体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求め(ステップS5)、前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求め(ステップS6)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS7)、重量差が所定値以下であった時、前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、各体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内における平均値を平均体部分別重量と決定し(ステップS8)、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する(ステップS9)。
そして、外部からの要求により、或いは、自動的に、記憶装置から、決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する(ステップS10)。
【0031】
<体部分別重量変動と体部分別重量の決定手順>
本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の体部分別重量変動と体部分別重量の決定手順について、図5に示す表の記載データを例にとり、図1及び図6を参照しながら更に具体的に説明する。
【0032】
図1で示した、身体を5体部位(頭部、右腕部、左腕部、右脚部、左脚部)と2体部位部分(胸部、腹部)の7体部分に分けて、それぞれの重量変動を測定(ステップS21)した実施例について、各7体部分の重量変動測定結果を図5の表で示した。この実施例に用いた7台の体部位等重量測定ユニットとしての重量計はRS232C出力を標準装備した市販のデジタル台秤〔(株)エー・アンド・デイ社製 FG−30KBM〕で、それぞれの最小表示(目量)を2gに調整した後、図1のように配置して使用した。
【0033】
図5の表に於いて、被測定者Aは立位全身体重47.28kgの女性(年齢34歳)であり、測定時間は約1分間、1回の測定所要時間はほぼ0.1秒である。即ち、測定時刻は午前12時12分55秒から12時13分52秒まで、測定時間は58秒間で測定回数は約0.1秒刻みに580回であり、各体部分の部分重量測定値はそれぞれ580データ、7体部分全体のデータ数は4060個で、図5の表にはその一部、最初と最後の2.5秒間のデータのみを示してある。
【0034】
図5の表の左端の測定番号は測定回数の番号を示す。測定番号1番の時刻(t1に相当)は測定開始時刻12時12分55.0秒(55秒0)を示し、最後の測定番号580番の測定時刻(trに相当)は測定終了時刻12時13分52.9秒(52秒9)を示す。この場合は全身を7個の体部分(頭部、右腕部、左腕部、胸部、腹部、右脚部、左脚部)に分けて、各体部分の重量変動を測定し、図5の表最上段の各体部分名の下に、測定時間内に測定された重量変動データが縦一列に記載されている。また、各測定時刻にほぼ同時に測定された各体部分重量は横並びに記載されており、右端から2列目には各測定時刻における全身重量に相当する7体部分重量の合計値(全身重量)が示され、右端にはその全身重量と立位全身体重との差が示されている。従って、測定時刻tkにおける各体部分重量(Partial Weight of body){PWi(tk)}の総和(Sk)は数式1で表され、
【0035】
【数1】
【0036】
この総和(Sk)を求めるが(ステップS22)、この総和Skはいわば各測定時刻における全身体重に相当する。各測定時刻毎の全身重量に相当するS1からS580の580個の測定値の平均値をSave(平均全身重量)とすると、平均値Saveは数式2で表され、
【0037】
【数2】
【0038】
この平均値Saveを求める(ステップS23)。図5の表の最下段の右端から2列目に示されているように、Save=47.285kgと示されており、立位全身体重(Total
Weight of body=TW、TW=47.28kg)との差〔立位全身体重−平均全身重量〕(ステップS24)は−0.005kgであり、これは図5の表の右端に示されている立位全身体重と各測定時刻における全身重量との差の最下段にある平均値とも一致しており、その絶対値が5g程度(立位全身体重の約0.01%)と非常に小さい。
【0039】
従って、図5の表の結果は、δxを許容範囲とした場合(ステップS25)、「TW−Save≦δxでδxが十分に小さい場合」に相当し、従って、Save=TWと決定し、且つ、測定開始時刻t1から測定終了時刻trの間に測定された各体部分重量の時間的変動VPWiをVPWi=PWi(tk)、(k=1〜r)と決定し得るので、図5の表最上段の各体部分名の下に示されている縦一列に記載されている重量変動データを当該測定時間(58秒間)における当該体部分の重量変動と決定する(ステップS26)。尚、δxが十分に小さくない場合は、ステップS21に戻り、再測定を行う。
【0040】
更に、当該測定時間内における各体部分重量の測定値(580個)の平均値PWiは、数式3で表され、
【0041】
【数3】
【0042】
数式3で求めた平均値PWiをそれぞれ平均体部分別重量PWi(i=1〜n)と決定する(ステップS27)のであるから、図5の表の最下段に提示されている各体部分の重量変動データ(850個)の平均値を四捨五入し、それぞれの体部分重量、即ち、頭部重量は約3.88kg、右腕部は約1.40kg、左腕部は約1.37kg、胸部は約12.02kg、腹部は約20.49kg、右脚部は約4.08kg、左脚部は約4.05kgとそれぞれ決定する。尚、これらの体部分の合計は四捨五入の結果、47.29kgとなり、立位全身体重との差は約0.01kg(立位全身体重の約0.02%)で、十分に小さいといえる。
【0043】
また、前述のように図5の表最上段の各体部分名の下に示されている縦一列に記載されている重量変動データを当該測定時間における当該体部分の重量変動と決定したことにより、各体部分の重量変動について、種々の解析を加えることが可能になる。例えば、胸部と腹部について、それぞれの体部分重量変動を横軸に測定時刻(時:分:秒)、縦軸に重量(kg)をとり、グラフ表示を行うと、図7及び図8のようになる。この周期的な重量変動は呼吸と連動しており、明らかに血流量とも何らかの関連が示唆される。
【実施例2】
【0044】
以下、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムについて説明する。
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、各体部位の重量を測定して、体部位別重量変動と体部位別重量を決定するものである。
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示す如く、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部の6つに分割してなる6体部位の全てを夫々重量測定するための6つの体部位等重量測定ユニット1と、体部位等重量測定ユニット1を制御すると共に、体部位等重量測定ユニット1から受信する体部位重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムである。従って、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於いては、図1に示す2体部位部分(胸部、腹部)測定のための体部位等重量測定ユニット1aは用いない。
【0045】
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、前述したように、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割して測定するものであり、体部位等重量測定ユニット1は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割した全ての体部位を夫々重量測定するように構成されている。
従って、例えば、図1に於いて説明すると、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムは、胴体部を胸部と腹部に分割して測定したが、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、胸部と腹部とに分割せずに、胸部と腹部の代わりに胴体部を測定するものである。
【0046】
図9に示す如く、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムの複数の体部位等重量測定ユニット1は、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段(重量測定部7に該当する)11と、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する送信手段(データ送受信部8に該当する)12とを備えている。
【0047】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段21と、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める算出手段15と、所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める算出手段16と、重量差が所定値以下であるか判断する判断手段17と、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する記憶手段22と、記憶装置から、決定した体部位別重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力する抽出・出力手段19とを備えている。
但し、前記記憶手段21、22は、夫々前記記憶手段(図3に於いて14,18)と同様の機能を有するものであり、記憶するデータが異なるものである。
【0048】
次に、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の処理の流れについて図10に従って説明する。
前記体部位等重量測定ユニット1は、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定し(ステップS31)、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS32)。
【0049】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信すると(ステップS33)、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS34)、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求め(ステップS35)、前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求め(ステップS36)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS37)、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記各体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、所定測定時間内の該変動の(時間)平均値を平均体部位別重量と決定し(ステップS38)、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する(ステップS39)。
そして、外部からの要求により、或いは、自動的に、記憶装置から、決定した体部位重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力する(ステップS40)。
【0050】
<体部位別重量変動と体部位別重量の決定手順>
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムにおける体部位別重量変動と体部位別重量の決定手順について図11を参照しながら更に具体的に説明する。
【0051】
先ず、体部位別重量変動の測定開始直前、また、必要に応じ測定終了直後に立位にて立位全身体重を測定し、そのいずれか一方、或いは、両者の平均値をもって測定時間内における平均立位全身体重とする。
即ち、立位全身体重TWは時間tの関数であり、TW=TW(t)であるが、体部位別重量変動の測定に要する一定時間内においては、ほぼ一定であると考えられる。従って、測定開始直前のTWの測定値と測定終了直後のTWの測定値との間に有意の差が無い場合には、そのいずれかを、差がある場合には、両者の平均値をもってTWの値とする。
【0052】
一方、前記立位による立位全身体重の測定と共に、各体部位重量PWiを測定する(ステップS41)。
ある一定の測定時間内における各測定時刻に、ほぼ同時に測定された各体部位別重量(全身を構成する各体部位別重量)の総和(いわば、各測定時刻毎の全身重量に相当する)の当該測定時間内における平均値(平均全身重量)と、前述の記載で求めた前記平均立位全身体重との差が、あらかじめ設定された、ある十分に小さい値よりも小さい場合に、当該測定時間内の各測定時刻に測定された体部位別重量の総和(いわば、各測定時刻毎の全身重量に相当する)の平均値を平均立位全身体重と等しいとし、且つ、当該測定時間内において測定された体部位別重量の時間的変動をそれぞれ体部位別重量変動と決定し、測定された体部位別重量をそれぞれ体部位別重量と決定し、また、体部位別重量(測定値)の平均値をそれぞれ平均体部位別重量と決定する。
【0053】
即ち、全身を構成する体部位数がi個(i=1〜n)である場合、ある特定の(i番目の)体部位重量(Partial
Weight of body=PWi)は時間tの関数であり、PWi=PWi(t)である。
当該測定時間内における最初の測定時刻(いわば測定開始時刻に相当)をt1、最後の測定時刻(いわば測定終了時刻に相当)をtrとし、当該測定時間内における重量変動測定回数の総数をr回とすると、測定開始後k番目の測定時刻はtk(k=1〜r)である。測定時刻tkにおける、ある特定の(i番目の)体部位重量はPWi=PWi(tk)であり、測定時刻tkにおける各体部位重量の総和(Sk)は数式4で表され、
【0054】
【数4】
【0055】
この総和(Sk)を求めるが(ステップS42)、総和Skはいわば測定時刻tkにおける全身重量に相当し、各測定時刻ごとの全身重量に相当するS1からSrのr個の測定値の平均値をSave(平均全身重量)とすると、平均値Saveは数式5で表され、
【0056】
【数5】
【0057】
この平均値Saveを求める(ステップS43)。平均値Saveと前記立位全身体重(平均立位全身体重)TWとの重量差を求め(ステップS44)、その重量差が所定値δx以下であるか判断し(ステップS45)、その重量差が所定値δxより十分に小さい場合、即ち、TW−Save≦δxでδxが十分に小さい場合にはSave=TWであり、且つ、測定開始時刻t1から測定終了時刻trの間に測定された体部位別重量の時間的変動(Variation of PWi=VPWi、i=1〜n)をVPWi=PWi(tk)、(k=1〜r)と決定する(ステップS46)。尚、δxが十分に小さくない場合は、ステップ41に戻り、再測定を行う。
また、当該測定時間内における体部位別重量の測定値(r個)の平均値PWiは数式6で表され、
【0058】
【数6】
【0059】
この平均値PWiをそれぞれ体部位別重量PWi(i=1〜n)と決定する(ステップS47)。
【実施例3】
【0060】
以下、本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムについて説明する。
本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムは、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於ける測定を行い、体部位別重量変動及び体部位別重量を決定した後、特定の体部位を複数に分割した各体部位部分の重量を測定して、体部位部分別重量変動と体部位部分別重量を決定するものである。
例えば、身体を6体部位(頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部)に分け、更に、前記1体部位(胴体部)を2体部位部分(胸部、腹部)に分けて、それぞれの重量変動を測定するものである。
【0061】
本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示す如く、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる体部位の全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニット1と、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニット1aと、前記体部位等重量測定ユニット1及び1aを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニット1及び1aとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムである。
【0062】
図12に示す如く、本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムの前記体部位等重量測定ユニット1及び1aは、夫々測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段11と、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する送信手段12とを備えている。
前記測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段21と、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段15と、所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段16と、重量差が所定値以下であるか判断する手段17と、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する手段22とを備えている。
【0063】
前記体部位等重量測定ユニット1aは、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定する測定手段11と、測定した体部位部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する送信手段12とを備えている。
【0064】
更に、前記測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1aから体部位部分重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段31と、記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求める手段32と、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求める手段33と、重量差が所定値以下であるか判断する手段34と、重量差が所定値以下であった時、前記各体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する手段35と、記憶装置から、決定した体部位別重量又は体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力し、体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する手段36とを備えている。
【0065】
次に、本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の処理の流れについて図13に従って説明する。
前記体部位等重量測定ユニット1は、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定し(ステップS51)、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS52)。
【0066】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信すると(ステップS53)、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS54)、記憶装置に記憶された身体全体の体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求め(ステップS55)、前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求め(ステップS56)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS57)、重量差が所定値以下であった時、前記各体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記各体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し(ステップS58)、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する(ステップS59)。
【0067】
前記体部位等重量測定ユニット1aは、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定し(ステップS60)、測定した体部位部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS61)。
【0068】
前記測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1aから体部位部分重量測定データを受信すると(ステップS62)、受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS63)、記憶装置に記憶された体部位の所定測定時間内における全ての体部位部分重量測定データを用いて、体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求め(ステップS64)、前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求め(ステップS65)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS66)、重量差が所定値以下であった時、前記各体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し(ステップS67)、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する(ステップS68)。
【0069】
そして、外部からの要求により、或いは、自動的に、記憶装置から、決定した体部位別重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力し、或いは、決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する(ステップS69)。
【0070】
<体部位部分別重量変動と体部位部分別重量の決定手順>
本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の体部位部分別重量変動と体部位部分別重量の決定手順について図14を参照しながら更に具体的に説明する。
【0071】
図14に示すように、先に、体部位別重量を決定し(ステップS77)、その後に体部位部分別重量を決定する(ステップS84)。
体部位別重量を決定するステップS71〜S77は、前図11に示した本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於ける各体部位重量変動と各体部位重量の決定手順のステップS41〜S47と同じであるので、説明を省略する。
【0072】
ステップS77の次に、各体部位部分重量PPWiを測定する(ステップS78)。
ある一定の測定時間内における各測定時刻に、ほぼ同時に測定された、ある特定の体部位(または複数の体部位)の各体部位部分重量の総和(いわば、各測定時刻毎の当該体部位別重量に相当する)の当該測定時間内における平均値と前図11に示すフローに於いてステップS47で決定された当該体部位別重量との差が、あらかじめ設定された、ある十分に小さい値よりも小さい場合に、当該測定時間内の各測定時刻に測定された当該体部位の各体部位部分重量の総和(いわば、各測定時刻毎の当該体部位別重量に相当する)の平均値を当該体部位別重量と等しいとし、且つ、当該測定時間内において測定された当該体部位の各体部位部分重量の時間的変動をそれぞれ体部位部分別重量変動と決定し、当該体部位の各体部位部分重量をそれぞれ体部位部分別重量と決定し、また、体部位部分別重量の平均値をそれぞれ平均体部位部分別重量と決定する。
【0073】
即ち、特定の(i番目の)体部位を構成する体部位部分数がj個(j=1〜m)である場合、ある特定の(i番目の)体部位の特定の(j番目の)部分重量(Portions of Partial Weight of body=PPWij)は時間tの関数であり、PPWij=PPWij(t)である。当該測定時間内における最初の測定時刻(いわば測定開始時刻に相当)をt1、最後の測定時刻(いわば測定終了時刻に相当)をtrとし、当該測定時間内における重量変動測定回数の総数をr回とすると、測定開始後k番目の測定時刻はtk(k=1〜r)である。測定時刻tkにおける、ある特定の(i番目の)体部位の特定の(j番目の)部分重量はPPWij=PPWij(tk)であり、測定時刻tkにおけるある特定の(i番目の)体部位の各部分重量の総和(SSk)は数式7で表され、
【0074】
【数7】
【0075】
この総和(SSk)を求めるが(ステップS79)、総和SSkはいわば、測定時刻tkにおけるある特定の(i番目の)体部位重量に相当し、各測定時刻ごとの体部位重量に相当するSS1からSSrのr個の測定値の平均値をSSaveとすると、平均値SSaveは数式8で表され、
【0076】
【数8】
【0077】
この平均値SSaveを求める(ステップS80)。平均値SSaveとステップS77(図11に於いてステップS47に相当する)で求めた前記体部位別重量PWi(i=1〜n)との差が十分に小さい場合、即ち、PWi−SSave≦δxでδxが十分に小さい場合にはSSave=PWiであり、且つ、測定開始時刻t1から測定終了時刻trの間に測定された当該(i番目の)体部位の部分重量の時間的変動(Variation of PPWij=VPPWij、j=1〜m)をVPPWij=PPWij(tk)、(k=1〜r)と決定する(ステップS83)。尚、δxが十分に小さくない場合は、ステップS78に戻り、再測定を行う。
【0078】
また、当該測定時間内における当該(i番目の)体部位の部分別重量の測定値(r個)の平均値PPWijは数式9で表され、
【0079】
【数9】
【0080】
求めた平均値PPWijをそれぞれ体部位部分別重量PPWij(j=1〜m)と決定する(ステップS84)。
尚、ある一定の測定時間内において、ある特定の体部位重量がほぼ一定値とみなされる場合には、ステップS71〜S77のフローに関わりなく、その一定値を当該体部位重量PWiとして用い、前述と同様に、当該体部位の各体部位部分の重量変動、及び体部位部分別重量を決定する。
【0081】
参考までに、図15及び図16に於いて、他の被測定者B〔立位全身体重51.82kgの男性(年齢73歳)〕の胸部及び腹部の体部位部分別重量変動測定データの一部を示すが、この場合にも、被測定者Aの場合と同様な周期的重量変動が観察されることがわかる。尚、他の体部分においても基本的に、ほぼ同様な周期的変動が見られるが、頭部などは頚部等からの微妙な影響を受けるものと思われ、複雑な変動傾向を示す場合がある。また、被測定者Aの当該測定時間内における全身重量を図17に示すが、当然のことながら、図7及び図8に見られるような顕著な周期的変動は見られない。尚、この全身重量の測定時間後半にわずかに見られる変動は呼吸に伴う体の揺動を反映している可能性もあるが、詳細は不明である。
【0082】
図18に被測定者Bの全身重量変動を示すが、図15及び図16に認められたような顕著な周期的変動は被測定者Aの場合と同様に認められない。
更に、被測定者Bの場合〔立位全身体重53.26kg(食後2時間)〕について、深呼吸をした場合の左腕部および頭部の重量変動データを図19及び図20に示す。図19及び図20からわかるように、左腕部および頭部においても深呼吸以前の通常の呼吸状態では図15及び図16と同様な周期的変動が規則的に認められるが、深呼吸(約22時46分55秒〜47分24秒にかけて大きく4回の深呼吸を実施)により、その度ごとにそれぞれの体部分重量が大きく4回変動し、その後、通常呼吸に戻ると、直ちにそれぞれの体部分重量変動は以前の規則正しい周期的変動に自然復帰することがわかる。
【0083】
更に、図21及び図22に示すように、約22時48分58秒〜49分07秒にかけて約10秒間にわたり、被測定者Bの呼吸を一時的に止めてみると、呼吸を止めている間は周期的変動が休止し、通常呼吸の再開に伴い、周期的変動が自然に回復することがわかる。これらのことから、各体部分の重量変動、特に、周期的重量変動と呼吸との関係が強く示唆される。
このように、本発明の体部位等別重量変動測定システムにより、任意の複数の体部分の重量変動測定が可能であり、その個人レベルでの健康管理等々への利用が期待される。
【0084】
尚、本発明の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示したように、単独のシステムとして使用することが可能であるが、本発明の体部位等別重量変動測定システムの全て又は一部を手術台に組み込んで、手術に役立てることも可能である。この場合には、非麻酔下或いは麻酔下での術前・中・後における体部位別重量変動・精密測定・解析により、各種外科的施術(手術を含む)等の開始前、開始時から終了時まで、終了後の全身・各体部位等のレベルでの血液循環状況の把握、麻酔状態の制御、失血や体組織除去・臓器摘出・胎児分娩などによる当該体部位等の重量変動、術後の体内遺留物品の有無チェック等々に利用することが可能である。同様に、本発明の体部位等別重量変動測定システムの全て又は一部を診察台に組み込んで、診察に役立てることも可能である。
【0085】
<特定の体部位等における重量変動測定の利用>
本発明の体部位等別重量変動測定システム及び体部位等別重量変動測定方法は、見かけ上、測定に要する一定時間内における被測定者の体内・体外間の物質移動が認められない場合に、前図6、図11及び図14のフローにより測定し、決定した特定の体部位等における重量変動測定結果を単独に、或いは、呼吸数、心拍数、血圧などのほか、人体の体内環境情報の取得に役立つ各種の画像解析技術(MRI、CT、PET等々)による測定・計測結果や必要に応じて各種生化学的検査結果等との関連のもとに総合的に、且つ詳細に解析し、被測定者の、(1)特定の体部位等における一定時間内での重量変動(増加・減少速度を含む)や単位時間あたりの血液等の流入・保持・流出量の把握を可能ならしめることにより、又、(2)特定の体部位等に存在する特定の組織・臓器等における一定時間内での重量変動(増加・減少速度を含む)や単位時間あたりの血液等の流入・保持・流出量の把握を可能ならしめ、更に、(3)血液以外の体液(例えば、リンパ液、など)、原尿、尿、或いは消化管内容物などの体内代謝産物・排泄物等の生成・蓄積・移動量等に関する経時的重量変動情報の取得を可能ならしめることにより、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立てることができる。
【0086】
<体内・体外間の意図的な物質移動過程等の最適化への利用>
本発明の体部位等別重量変動測定システム及び体部位等別重量変動測定方法は、被測定者の(1)体外から体内への物質移動(点滴等による)、或いは、(2)体内から体外へ、更には体外から体内への血液等の移動処理・操作など{例えば、人工透析(血液透析、血液濾過を含む)、人工心肺などのように一定の(短時間から長時間に及ぶ)時間内に血液等の一部、或いはその大部分を体外に移動し、体外で一定の処理後に体内へ再還流・流入させる場合など}において、被測定者の当該体部位等の重量変化・変動に関する測定データの詳細解析により、当該物質(血液などを含む)の移動・処理・操作などの処理過程等の制御、評価等に役立つ情報の取得を可能ならしめることで、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立てることができる。
【0087】
<外科手術等の術前・中・後における各種のプロセス制御への利用>
本発明の体部位等別重量変動測定システム及び体部位等別重量変動測定方法は、本システムの全体、或いは、その一部を手術台等に組み込むことにより、前述したように、非麻酔下或いは麻酔下での術前・中・後における体部位別重量変動・精密測定・解析により、各種外科的施術(手術を含む)等の開始前、開始時から終了時まで、終了後の全身・各体部位等のレベルでの血液循環状況の把握、麻酔状態の制御、失血や体組織除去・臓器摘出・胎児分娩などによる当該体部位等の重量変動、術後の体内遺留物品の有無チェック等々に利用することにより、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立てることができる。
【符号の説明】
【0088】
1 体部位等重量測定ユニット
2 測定制御・データ処理ユニット
11 測定手段
13 受信手段
14,21,22,31,35 記憶手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の任意の体位(例えば、仰臥位など)における、ある特定の体部位(或いは、複数の体部位)や体部位部分(或いは、複数の体部位部分)、或いは、複数の任意の体部分の重量の変化(変動)を経時的に、非常に短時間(例えば、秒単位或いは、それ以下)から必要に応じて長時間(例えば、分、時間単位、或いは、それ以上)にわたり、可及的に精密に測定・記録・解析することにより、被測定者の生理・代謝・栄養・健康状態の把握・維持・増進等に役立てることができる体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人間の健康状態を評価する上で体重測定は非常に重要である。一般に、人間の体重は立位で体重測定器を使用して全身の重量を測定し、その数値は、通常の成人では飲食物等による変動を除けば、ある任意の一定時間(期間)内は不変であることを前提として扱われてきた。即ち、体重とは立位での全身体重を意味し、それは一定時間内において本質的に静的なものであるというのが世界のこれまでの常識である。
【0003】
一方、生活習慣病の予防等の観点からはいわゆる肥満予防が大切であり、単に、体重のみならず、体内脂肪量、特に、体幹部に集中している内臓脂肪量等を知ることが重要である。更に、高齢者に多い骨粗鬆症の予防の観点からは体幹部のみならず、体肢部の骨密度や骨量を反映する上・下肢部の重量を知ることも重要である。このように、人間の健康の維持・増進には、全身体重のみならず、人体の各体部位別の重量を把握することが非常に重要であり、それを可能にするための最新の従来技術としては、本出願人による特許「体部位別重量測定システム」(特許文献1)がある。この発明によれば、ある時点における被測定者の頭部、体幹部、両腕部、両脚部などの重量測定が±50g程度の精度で測定できる。
【0004】
しかし、この発明においても、各体部位の重量はあくまでも静的なもので、ある任意の一定時間(期間)内はほぼ不変であることを前提として扱われており、その意味では、この最新の従来技術、即ち、体部位別重量測定を基礎とする体重測定技術においても、人体や体部位の重量に対する基本的な考え方は従来の常識と変わっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4290704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の現状に鑑み本発明は、従来の全身体重測定に用いる各種の体重計測技術や特許文献1に記載の技術等を利用し、更に、それらの従来技術のいずれにも欠落していた新しい視点・技術、即ち、「体内の物質移動等がもたらす体部位等の重量変動は立位では計測困難であるが横臥位等では理論的に計測可能であること」、及び、「人体をn個の支点で支えることで全体重をn個の部分に分けて、それらの部分重量変動を測定することが理論的には可能であること」を採用することにより、血流等に起因する体内の動的状態がもたらす仰臥位等における特定の体部位・体部位部分や任意の体部分などの時々刻々の重量変化・変動を可及的に正確・詳細に測定・記録・解析するための体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムを提供するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定システムを提供するものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する手段とを備え、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求める手段と、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムを提供するものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定システムを各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に組込み、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力するように構成したことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムの利用システムを提供するものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法を提供するものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定することを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定方法を提供するものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶するステップとを実行し、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求めるステップと、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法を提供するものである。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項5乃至7のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定方法を各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器で用いられる計測・解析方法と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に於いて実行し、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法の利用方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の「体部位等別重量変動測定システム、測定方法、その利用システム及び利用方法」は従来、全く不明であった体部位等における時々刻々の重量変動について精密、且つ詳細に測定・記録・解析することにより、私たちの体内で常に営まれている、生命維持等に不可欠な血流をはじめとする各種物質移動等に伴う重量変化・変動等を始めて明らかにし、人々の健康の評価・維持・増進等に役立つ情報の取得を可能にすると共に、現在の医療機器等の進歩・発展や新規医療機器・健康機器の開発にも大きく寄与できる。
【0016】
例えば、具体的には、見かけ上、測定時における被測定者の体内・体外間の物質移動が認められない場合には、その測定結果を単独に、或いは、他の多種・多様な多くの医療機器等による計測結果との関連のもとに解析することで、被測定者の体内における生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立つ情報を得ることが可能になる。
【0017】
また、見かけ上、測定時における被測定者の体内・体外間の物質移動等が認められる場合には、その意図的な物質移動過程等の最適化に利用でき、例えば、人工透析等々における血液等の移動・処理・操作過程などの最適化が可能になると考えられ、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立つ情報が得られる。
【0018】
更に、本システムの全体、或いは、その一部を手術台等に組み込むことにより、各種外科的施術等における様々なプロセス制御等の最適化に利用でき、或いは診察台等に組み込むことにより、診察上に有効なデータを取得することができ、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立つ情報を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の体部位等別重量変動測定システムの全体構成の模式図である。
【図2】本発明の体部位等重量測定ユニットの説明図である。
【図3】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムの機能図である。
【図4】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた処理のフローチャート図である。
【図5】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムによる測定結果を示す表である。
【図6】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法による体部分別重量変動と体部分別重量の決定のフローチャート図である。
【図7】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Aの胸部について重量変動を示したグラフである。
【図8】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Aの腹部について重量変動を示したグラフである。
【図9】本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムの機能図である。
【図10】本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムを用いた処理のフローチャート図である。
【図11】本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法による体部分別重量変動と体部分別重量の決定のフローチャート図である。
【図12】本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムの機能図である。
【図13】本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムを用いた処理のフローチャート図である。
【図14】本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法による体部分別重量変動と体部分別重量の決定のフローチャート図である。
【図15】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Bの胸部について重量変動を示したグラフである。
【図16】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Bの腹部について重量変動を示したグラフである。
【図17】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Aの全身重量について重量変動を示したグラフである。
【図18】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於ける被測定者Bの全身重量について重量変動を示したグラフである。
【図19】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが深呼吸をした場合の左腕部について重量変動を示したグラフである。
【図20】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが深呼吸をした場合の頭部について重量変動を示したグラフである。
【図21】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが呼吸を一時的に止めた場合の左腕部について重量変動を示したグラフである。
【図22】本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定に於いて被測定者Bが呼吸を一時的に止めた場合の頭部について重量変動を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
尚、上記測定制御・データ処理ユニット及び体部位等重量測定ユニットはCPUを備えたコンピュータであり、上記各手段は、CPUが必要なコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現される手段であり、以下に記載される測定制御・データ処理ユニットについても同様である。
【0021】
図1は本発明による体部位等別重量変動測定システムの全体構成の一例を模式的に示した図である。この場合は、身体を仰臥位に於いて、通常一般的に分けることができる6体部位(頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部)から成る複数の体部分に分け、更に、そのうち健康評価上もっとも重要とされている体幹部、つまり一体化している胴体部を二つの体部位部分、即ち、上部胴体部(胸部)と下部胴体部(腹部)の2つの体部分に分けた例を示したものである。
【0022】
即ち、胴体部(体部位)の重量を、その体部位部分である胸部重量と腹部重量に2分割したものといえる。要するに、図1では、身体を7体部分(5体部位と2体部位部分)に分けて、それぞれの重量変動を測定する例であり、7個の体部位等重量測定ユニット1及び1a(1は体部位を測定する体部位等重量測定ユニット、1aは体部位部分、或いは、体部位以外の体部分を測定する体部位等重量測定ユニット。但し、1と1aは同じ機能を有する重量測定ユニットである。)と1個の測定制御・データ処理ユニット(測定制御・データ処理・解析用コンピュータ)2からなる体部位等別重量変動測定システムを示している。尚、本発明では、体部位等別重量変動測定に於いて、身体を仰臥位にすることが好適であるが、これに限定されるものではなく、その他の体位で体部位等別重量変動測定を行うことも可能である。
【0023】
このように、それぞれの体部位は外見上は一体化しているが、それぞれ必要に応じて、それぞれの体部位を構成する体部位部分の重量変動測定に適した形状の体部位等重量測定ユニット1及び1aを用いることにより、各体部位部分に分けて重量変動測定が可能である。更に、外見上、一体化している各体部位にとらわれずに、身体を任意の複数の体部分に分けてそれぞれの体部分の重量変動を個別にほぼ同時測定することは、理論的にも実際的にも可能である。
尚、前述したように、本発明に於いて、体部位とは、身体を、通常一般的に分けることができる頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部に大きく機能別に分けたものであり、体部位部分とは、体部位を更に任意、又は、機能別に分けたものであり、体部分とは、身体を体部位、体部位部分に関わらず、任意に分けたものであり、体部位、体部位部分に分けた場合も含まれる。即ち、体部位、体部位部分、及び、「身体を体部位、体部位部分に関わらず、任意に分けた部分」を総称して体部分とする。又、体部位、体部位部分及び体部分を総称して体部位等とする。
【0024】
図2は、体部位等重量測定ユニット1の一例を示す。体部位等重量測定ユニット1は、体部位等重量測定ユニット本体3と、体部位等支持台4とから構成され、体部位等重量測定ユニット本体3は、高さ調整部5、水平位置調整部6が適宜に設けられ、体部位等重量測定ユニット本体3内部には、重量測定部7及びデータ送受信部8が配設されている。体部位等重量測定ユニット1aも同様の機能を有する。
【実施例1】
【0025】
以下、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムについて説明する。
本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムは、各体部分別重量を測定して、各体部分別重量変動と各体部分別重量を決定するものである。
本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示す如く、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニット1及び1aと、体部位等重量測定ユニット1及び1aを制御すると共に、体部位等重量測定ユニット1及び1aから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムである。
尚、前記「身体全体を複数に分割してなる体部分」とは、前述したように「身体全体を、頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部等の体部位、又は、体部位を複数に分割した体部位部分、或いは、体部位及び体部位部分に関わらず、身体を任意に複数に分割したもの」である。
【0026】
前述したように、図1においては、身体が5体部位(頭部、右腕部、左腕部、右脚部、左脚部)と2体部位部分(胸部、腹部)の7体部分に分割されている。従って、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムの体部位等重量測定ユニット1は、図1に適用する場合、5体部位(頭部、右腕部、左腕部、右脚部、左脚部)を測定するものであり、体部位等重量測定ユニット1aは、2体部位部分(胸部、腹部)を測定するものであり、この場合、図示されている胴体部を測定するための体部位等重量測定ユニット1は使用しない。尚、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムに於いて、体部位等重量測定ユニット1aは、前記2体部位部分(胸部、腹部)に限定されるものではなく、他の体部位、体部位部分、或いは、体部分を測定するように設けられてもよい。
【0027】
そして、図3に示す如く、前記体部位等重量測定ユニット1及び1aは、夫々測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定する測定手段(重量測定部7に該当する)11と、測定した体部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニットに送信する送信手段(データ送受信部8に該当する)12とを備えている。
【0028】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1及び1aから体部分重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻(この場合、測定時刻として、近似値である測定制御・データ処理ユニット2がそのデータを受信した時刻をセットする。以下の測定時刻も同様とする。)と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段14と、記憶装置に記憶された身体全体の体部分の所定測定時間内における全ての体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める算出手段15と、所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める算出手段16と、その重量差が所定値以下であるか判断する判断手段17と、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する記憶手段18と、記憶装置から、決定した体部分重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する抽出・出力手段19とを備えている。
【0029】
次に、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムを用いた体部位等別重量変動測定方法の処理の流れについて図4に従って説明する。
前記体部位等重量測定ユニット1及び1aは、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定し(ステップS1)、測定した体部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS2)。
【0030】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1及び1aから体部分重量測定データを受信すると(ステップS3)、受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS4)、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における全ての体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求め(ステップS5)、前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求め(ステップS6)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS7)、重量差が所定値以下であった時、前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、各体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内における平均値を平均体部分別重量と決定し(ステップS8)、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する(ステップS9)。
そして、外部からの要求により、或いは、自動的に、記憶装置から、決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する(ステップS10)。
【0031】
<体部分別重量変動と体部分別重量の決定手順>
本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の体部分別重量変動と体部分別重量の決定手順について、図5に示す表の記載データを例にとり、図1及び図6を参照しながら更に具体的に説明する。
【0032】
図1で示した、身体を5体部位(頭部、右腕部、左腕部、右脚部、左脚部)と2体部位部分(胸部、腹部)の7体部分に分けて、それぞれの重量変動を測定(ステップS21)した実施例について、各7体部分の重量変動測定結果を図5の表で示した。この実施例に用いた7台の体部位等重量測定ユニットとしての重量計はRS232C出力を標準装備した市販のデジタル台秤〔(株)エー・アンド・デイ社製 FG−30KBM〕で、それぞれの最小表示(目量)を2gに調整した後、図1のように配置して使用した。
【0033】
図5の表に於いて、被測定者Aは立位全身体重47.28kgの女性(年齢34歳)であり、測定時間は約1分間、1回の測定所要時間はほぼ0.1秒である。即ち、測定時刻は午前12時12分55秒から12時13分52秒まで、測定時間は58秒間で測定回数は約0.1秒刻みに580回であり、各体部分の部分重量測定値はそれぞれ580データ、7体部分全体のデータ数は4060個で、図5の表にはその一部、最初と最後の2.5秒間のデータのみを示してある。
【0034】
図5の表の左端の測定番号は測定回数の番号を示す。測定番号1番の時刻(t1に相当)は測定開始時刻12時12分55.0秒(55秒0)を示し、最後の測定番号580番の測定時刻(trに相当)は測定終了時刻12時13分52.9秒(52秒9)を示す。この場合は全身を7個の体部分(頭部、右腕部、左腕部、胸部、腹部、右脚部、左脚部)に分けて、各体部分の重量変動を測定し、図5の表最上段の各体部分名の下に、測定時間内に測定された重量変動データが縦一列に記載されている。また、各測定時刻にほぼ同時に測定された各体部分重量は横並びに記載されており、右端から2列目には各測定時刻における全身重量に相当する7体部分重量の合計値(全身重量)が示され、右端にはその全身重量と立位全身体重との差が示されている。従って、測定時刻tkにおける各体部分重量(Partial Weight of body){PWi(tk)}の総和(Sk)は数式1で表され、
【0035】
【数1】
【0036】
この総和(Sk)を求めるが(ステップS22)、この総和Skはいわば各測定時刻における全身体重に相当する。各測定時刻毎の全身重量に相当するS1からS580の580個の測定値の平均値をSave(平均全身重量)とすると、平均値Saveは数式2で表され、
【0037】
【数2】
【0038】
この平均値Saveを求める(ステップS23)。図5の表の最下段の右端から2列目に示されているように、Save=47.285kgと示されており、立位全身体重(Total
Weight of body=TW、TW=47.28kg)との差〔立位全身体重−平均全身重量〕(ステップS24)は−0.005kgであり、これは図5の表の右端に示されている立位全身体重と各測定時刻における全身重量との差の最下段にある平均値とも一致しており、その絶対値が5g程度(立位全身体重の約0.01%)と非常に小さい。
【0039】
従って、図5の表の結果は、δxを許容範囲とした場合(ステップS25)、「TW−Save≦δxでδxが十分に小さい場合」に相当し、従って、Save=TWと決定し、且つ、測定開始時刻t1から測定終了時刻trの間に測定された各体部分重量の時間的変動VPWiをVPWi=PWi(tk)、(k=1〜r)と決定し得るので、図5の表最上段の各体部分名の下に示されている縦一列に記載されている重量変動データを当該測定時間(58秒間)における当該体部分の重量変動と決定する(ステップS26)。尚、δxが十分に小さくない場合は、ステップS21に戻り、再測定を行う。
【0040】
更に、当該測定時間内における各体部分重量の測定値(580個)の平均値PWiは、数式3で表され、
【0041】
【数3】
【0042】
数式3で求めた平均値PWiをそれぞれ平均体部分別重量PWi(i=1〜n)と決定する(ステップS27)のであるから、図5の表の最下段に提示されている各体部分の重量変動データ(850個)の平均値を四捨五入し、それぞれの体部分重量、即ち、頭部重量は約3.88kg、右腕部は約1.40kg、左腕部は約1.37kg、胸部は約12.02kg、腹部は約20.49kg、右脚部は約4.08kg、左脚部は約4.05kgとそれぞれ決定する。尚、これらの体部分の合計は四捨五入の結果、47.29kgとなり、立位全身体重との差は約0.01kg(立位全身体重の約0.02%)で、十分に小さいといえる。
【0043】
また、前述のように図5の表最上段の各体部分名の下に示されている縦一列に記載されている重量変動データを当該測定時間における当該体部分の重量変動と決定したことにより、各体部分の重量変動について、種々の解析を加えることが可能になる。例えば、胸部と腹部について、それぞれの体部分重量変動を横軸に測定時刻(時:分:秒)、縦軸に重量(kg)をとり、グラフ表示を行うと、図7及び図8のようになる。この周期的な重量変動は呼吸と連動しており、明らかに血流量とも何らかの関連が示唆される。
【実施例2】
【0044】
以下、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムについて説明する。
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、各体部位の重量を測定して、体部位別重量変動と体部位別重量を決定するものである。
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示す如く、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部の6つに分割してなる6体部位の全てを夫々重量測定するための6つの体部位等重量測定ユニット1と、体部位等重量測定ユニット1を制御すると共に、体部位等重量測定ユニット1から受信する体部位重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムである。従って、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於いては、図1に示す2体部位部分(胸部、腹部)測定のための体部位等重量測定ユニット1aは用いない。
【0045】
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、前述したように、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割して測定するものであり、体部位等重量測定ユニット1は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割した全ての体部位を夫々重量測定するように構成されている。
従って、例えば、図1に於いて説明すると、本発明の実施例1の体部位等別重量変動測定システムは、胴体部を胸部と腹部に分割して測定したが、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムは、胸部と腹部とに分割せずに、胸部と腹部の代わりに胴体部を測定するものである。
【0046】
図9に示す如く、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムの複数の体部位等重量測定ユニット1は、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段(重量測定部7に該当する)11と、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する送信手段(データ送受信部8に該当する)12とを備えている。
【0047】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段21と、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める算出手段15と、所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める算出手段16と、重量差が所定値以下であるか判断する判断手段17と、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する記憶手段22と、記憶装置から、決定した体部位別重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力する抽出・出力手段19とを備えている。
但し、前記記憶手段21、22は、夫々前記記憶手段(図3に於いて14,18)と同様の機能を有するものであり、記憶するデータが異なるものである。
【0048】
次に、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の処理の流れについて図10に従って説明する。
前記体部位等重量測定ユニット1は、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定し(ステップS31)、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS32)。
【0049】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信すると(ステップS33)、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS34)、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求め(ステップS35)、前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求め(ステップS36)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS37)、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記各体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、所定測定時間内の該変動の(時間)平均値を平均体部位別重量と決定し(ステップS38)、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する(ステップS39)。
そして、外部からの要求により、或いは、自動的に、記憶装置から、決定した体部位重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力する(ステップS40)。
【0050】
<体部位別重量変動と体部位別重量の決定手順>
本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムにおける体部位別重量変動と体部位別重量の決定手順について図11を参照しながら更に具体的に説明する。
【0051】
先ず、体部位別重量変動の測定開始直前、また、必要に応じ測定終了直後に立位にて立位全身体重を測定し、そのいずれか一方、或いは、両者の平均値をもって測定時間内における平均立位全身体重とする。
即ち、立位全身体重TWは時間tの関数であり、TW=TW(t)であるが、体部位別重量変動の測定に要する一定時間内においては、ほぼ一定であると考えられる。従って、測定開始直前のTWの測定値と測定終了直後のTWの測定値との間に有意の差が無い場合には、そのいずれかを、差がある場合には、両者の平均値をもってTWの値とする。
【0052】
一方、前記立位による立位全身体重の測定と共に、各体部位重量PWiを測定する(ステップS41)。
ある一定の測定時間内における各測定時刻に、ほぼ同時に測定された各体部位別重量(全身を構成する各体部位別重量)の総和(いわば、各測定時刻毎の全身重量に相当する)の当該測定時間内における平均値(平均全身重量)と、前述の記載で求めた前記平均立位全身体重との差が、あらかじめ設定された、ある十分に小さい値よりも小さい場合に、当該測定時間内の各測定時刻に測定された体部位別重量の総和(いわば、各測定時刻毎の全身重量に相当する)の平均値を平均立位全身体重と等しいとし、且つ、当該測定時間内において測定された体部位別重量の時間的変動をそれぞれ体部位別重量変動と決定し、測定された体部位別重量をそれぞれ体部位別重量と決定し、また、体部位別重量(測定値)の平均値をそれぞれ平均体部位別重量と決定する。
【0053】
即ち、全身を構成する体部位数がi個(i=1〜n)である場合、ある特定の(i番目の)体部位重量(Partial
Weight of body=PWi)は時間tの関数であり、PWi=PWi(t)である。
当該測定時間内における最初の測定時刻(いわば測定開始時刻に相当)をt1、最後の測定時刻(いわば測定終了時刻に相当)をtrとし、当該測定時間内における重量変動測定回数の総数をr回とすると、測定開始後k番目の測定時刻はtk(k=1〜r)である。測定時刻tkにおける、ある特定の(i番目の)体部位重量はPWi=PWi(tk)であり、測定時刻tkにおける各体部位重量の総和(Sk)は数式4で表され、
【0054】
【数4】
【0055】
この総和(Sk)を求めるが(ステップS42)、総和Skはいわば測定時刻tkにおける全身重量に相当し、各測定時刻ごとの全身重量に相当するS1からSrのr個の測定値の平均値をSave(平均全身重量)とすると、平均値Saveは数式5で表され、
【0056】
【数5】
【0057】
この平均値Saveを求める(ステップS43)。平均値Saveと前記立位全身体重(平均立位全身体重)TWとの重量差を求め(ステップS44)、その重量差が所定値δx以下であるか判断し(ステップS45)、その重量差が所定値δxより十分に小さい場合、即ち、TW−Save≦δxでδxが十分に小さい場合にはSave=TWであり、且つ、測定開始時刻t1から測定終了時刻trの間に測定された体部位別重量の時間的変動(Variation of PWi=VPWi、i=1〜n)をVPWi=PWi(tk)、(k=1〜r)と決定する(ステップS46)。尚、δxが十分に小さくない場合は、ステップ41に戻り、再測定を行う。
また、当該測定時間内における体部位別重量の測定値(r個)の平均値PWiは数式6で表され、
【0058】
【数6】
【0059】
この平均値PWiをそれぞれ体部位別重量PWi(i=1〜n)と決定する(ステップS47)。
【実施例3】
【0060】
以下、本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムについて説明する。
本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムは、本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於ける測定を行い、体部位別重量変動及び体部位別重量を決定した後、特定の体部位を複数に分割した各体部位部分の重量を測定して、体部位部分別重量変動と体部位部分別重量を決定するものである。
例えば、身体を6体部位(頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部、左脚部)に分け、更に、前記1体部位(胴体部)を2体部位部分(胸部、腹部)に分けて、それぞれの重量変動を測定するものである。
【0061】
本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示す如く、身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる体部位の全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニット1と、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニット1aと、前記体部位等重量測定ユニット1及び1aを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニット1及び1aとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニット2とが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムである。
【0062】
図12に示す如く、本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムの前記体部位等重量測定ユニット1及び1aは、夫々測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段11と、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する送信手段12とを備えている。
前記測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段21と、記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段15と、所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段16と、重量差が所定値以下であるか判断する手段17と、重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する手段22とを備えている。
【0063】
前記体部位等重量測定ユニット1aは、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定する測定手段11と、測定した体部位部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する送信手段12とを備えている。
【0064】
更に、前記測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1aから体部位部分重量測定データを受信する受信手段13と、受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段31と、記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求める手段32と、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求める手段33と、重量差が所定値以下であるか判断する手段34と、重量差が所定値以下であった時、前記各体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する手段35と、記憶装置から、決定した体部位別重量又は体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力し、体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する手段36とを備えている。
【0065】
次に、本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の処理の流れについて図13に従って説明する。
前記体部位等重量測定ユニット1は、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定し(ステップS51)、測定した体部位重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS52)。
【0066】
一方、測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1から体部位重量測定データを受信すると(ステップS53)、受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS54)、記憶装置に記憶された身体全体の体部位の所定測定時間内における全ての体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求め(ステップS55)、前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求め(ステップS56)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS57)、重量差が所定値以下であった時、前記各体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記各体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し(ステップS58)、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する(ステップS59)。
【0067】
前記体部位等重量測定ユニット1aは、測定制御・データ処理ユニット2の制御によって、測定手段(重量測定部7に該当する)11により一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定し(ステップS60)、測定した体部位部分重量測定データを測定制御・データ処理ユニット2に送信する(ステップS61)。
【0068】
前記測定制御・データ処理ユニット2は、体部位等重量測定ユニット1aから体部位部分重量測定データを受信すると(ステップS62)、受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶し(ステップS63)、記憶装置に記憶された体部位の所定測定時間内における全ての体部位部分重量測定データを用いて、体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求め(ステップS64)、前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求め(ステップS65)、重量差が所定値以下であるか判断し(ステップS66)、重量差が所定値以下であった時、前記各体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し(ステップS67)、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する(ステップS68)。
【0069】
そして、外部からの要求により、或いは、自動的に、記憶装置から、決定した体部位別重量を抽出し、抽出した体部位別重量を体部位別、測定時刻順に出力し、或いは、決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する(ステップS69)。
【0070】
<体部位部分別重量変動と体部位部分別重量の決定手順>
本発明の実施例3の体部位等別重量変動測定システムに於ける体部位等別重量変動測定方法の体部位部分別重量変動と体部位部分別重量の決定手順について図14を参照しながら更に具体的に説明する。
【0071】
図14に示すように、先に、体部位別重量を決定し(ステップS77)、その後に体部位部分別重量を決定する(ステップS84)。
体部位別重量を決定するステップS71〜S77は、前図11に示した本発明の実施例2の体部位等別重量変動測定システムに於ける各体部位重量変動と各体部位重量の決定手順のステップS41〜S47と同じであるので、説明を省略する。
【0072】
ステップS77の次に、各体部位部分重量PPWiを測定する(ステップS78)。
ある一定の測定時間内における各測定時刻に、ほぼ同時に測定された、ある特定の体部位(または複数の体部位)の各体部位部分重量の総和(いわば、各測定時刻毎の当該体部位別重量に相当する)の当該測定時間内における平均値と前図11に示すフローに於いてステップS47で決定された当該体部位別重量との差が、あらかじめ設定された、ある十分に小さい値よりも小さい場合に、当該測定時間内の各測定時刻に測定された当該体部位の各体部位部分重量の総和(いわば、各測定時刻毎の当該体部位別重量に相当する)の平均値を当該体部位別重量と等しいとし、且つ、当該測定時間内において測定された当該体部位の各体部位部分重量の時間的変動をそれぞれ体部位部分別重量変動と決定し、当該体部位の各体部位部分重量をそれぞれ体部位部分別重量と決定し、また、体部位部分別重量の平均値をそれぞれ平均体部位部分別重量と決定する。
【0073】
即ち、特定の(i番目の)体部位を構成する体部位部分数がj個(j=1〜m)である場合、ある特定の(i番目の)体部位の特定の(j番目の)部分重量(Portions of Partial Weight of body=PPWij)は時間tの関数であり、PPWij=PPWij(t)である。当該測定時間内における最初の測定時刻(いわば測定開始時刻に相当)をt1、最後の測定時刻(いわば測定終了時刻に相当)をtrとし、当該測定時間内における重量変動測定回数の総数をr回とすると、測定開始後k番目の測定時刻はtk(k=1〜r)である。測定時刻tkにおける、ある特定の(i番目の)体部位の特定の(j番目の)部分重量はPPWij=PPWij(tk)であり、測定時刻tkにおけるある特定の(i番目の)体部位の各部分重量の総和(SSk)は数式7で表され、
【0074】
【数7】
【0075】
この総和(SSk)を求めるが(ステップS79)、総和SSkはいわば、測定時刻tkにおけるある特定の(i番目の)体部位重量に相当し、各測定時刻ごとの体部位重量に相当するSS1からSSrのr個の測定値の平均値をSSaveとすると、平均値SSaveは数式8で表され、
【0076】
【数8】
【0077】
この平均値SSaveを求める(ステップS80)。平均値SSaveとステップS77(図11に於いてステップS47に相当する)で求めた前記体部位別重量PWi(i=1〜n)との差が十分に小さい場合、即ち、PWi−SSave≦δxでδxが十分に小さい場合にはSSave=PWiであり、且つ、測定開始時刻t1から測定終了時刻trの間に測定された当該(i番目の)体部位の部分重量の時間的変動(Variation of PPWij=VPPWij、j=1〜m)をVPPWij=PPWij(tk)、(k=1〜r)と決定する(ステップS83)。尚、δxが十分に小さくない場合は、ステップS78に戻り、再測定を行う。
【0078】
また、当該測定時間内における当該(i番目の)体部位の部分別重量の測定値(r個)の平均値PPWijは数式9で表され、
【0079】
【数9】
【0080】
求めた平均値PPWijをそれぞれ体部位部分別重量PPWij(j=1〜m)と決定する(ステップS84)。
尚、ある一定の測定時間内において、ある特定の体部位重量がほぼ一定値とみなされる場合には、ステップS71〜S77のフローに関わりなく、その一定値を当該体部位重量PWiとして用い、前述と同様に、当該体部位の各体部位部分の重量変動、及び体部位部分別重量を決定する。
【0081】
参考までに、図15及び図16に於いて、他の被測定者B〔立位全身体重51.82kgの男性(年齢73歳)〕の胸部及び腹部の体部位部分別重量変動測定データの一部を示すが、この場合にも、被測定者Aの場合と同様な周期的重量変動が観察されることがわかる。尚、他の体部分においても基本的に、ほぼ同様な周期的変動が見られるが、頭部などは頚部等からの微妙な影響を受けるものと思われ、複雑な変動傾向を示す場合がある。また、被測定者Aの当該測定時間内における全身重量を図17に示すが、当然のことながら、図7及び図8に見られるような顕著な周期的変動は見られない。尚、この全身重量の測定時間後半にわずかに見られる変動は呼吸に伴う体の揺動を反映している可能性もあるが、詳細は不明である。
【0082】
図18に被測定者Bの全身重量変動を示すが、図15及び図16に認められたような顕著な周期的変動は被測定者Aの場合と同様に認められない。
更に、被測定者Bの場合〔立位全身体重53.26kg(食後2時間)〕について、深呼吸をした場合の左腕部および頭部の重量変動データを図19及び図20に示す。図19及び図20からわかるように、左腕部および頭部においても深呼吸以前の通常の呼吸状態では図15及び図16と同様な周期的変動が規則的に認められるが、深呼吸(約22時46分55秒〜47分24秒にかけて大きく4回の深呼吸を実施)により、その度ごとにそれぞれの体部分重量が大きく4回変動し、その後、通常呼吸に戻ると、直ちにそれぞれの体部分重量変動は以前の規則正しい周期的変動に自然復帰することがわかる。
【0083】
更に、図21及び図22に示すように、約22時48分58秒〜49分07秒にかけて約10秒間にわたり、被測定者Bの呼吸を一時的に止めてみると、呼吸を止めている間は周期的変動が休止し、通常呼吸の再開に伴い、周期的変動が自然に回復することがわかる。これらのことから、各体部分の重量変動、特に、周期的重量変動と呼吸との関係が強く示唆される。
このように、本発明の体部位等別重量変動測定システムにより、任意の複数の体部分の重量変動測定が可能であり、その個人レベルでの健康管理等々への利用が期待される。
【0084】
尚、本発明の体部位等別重量変動測定システムは、図1に示したように、単独のシステムとして使用することが可能であるが、本発明の体部位等別重量変動測定システムの全て又は一部を手術台に組み込んで、手術に役立てることも可能である。この場合には、非麻酔下或いは麻酔下での術前・中・後における体部位別重量変動・精密測定・解析により、各種外科的施術(手術を含む)等の開始前、開始時から終了時まで、終了後の全身・各体部位等のレベルでの血液循環状況の把握、麻酔状態の制御、失血や体組織除去・臓器摘出・胎児分娩などによる当該体部位等の重量変動、術後の体内遺留物品の有無チェック等々に利用することが可能である。同様に、本発明の体部位等別重量変動測定システムの全て又は一部を診察台に組み込んで、診察に役立てることも可能である。
【0085】
<特定の体部位等における重量変動測定の利用>
本発明の体部位等別重量変動測定システム及び体部位等別重量変動測定方法は、見かけ上、測定に要する一定時間内における被測定者の体内・体外間の物質移動が認められない場合に、前図6、図11及び図14のフローにより測定し、決定した特定の体部位等における重量変動測定結果を単独に、或いは、呼吸数、心拍数、血圧などのほか、人体の体内環境情報の取得に役立つ各種の画像解析技術(MRI、CT、PET等々)による測定・計測結果や必要に応じて各種生化学的検査結果等との関連のもとに総合的に、且つ詳細に解析し、被測定者の、(1)特定の体部位等における一定時間内での重量変動(増加・減少速度を含む)や単位時間あたりの血液等の流入・保持・流出量の把握を可能ならしめることにより、又、(2)特定の体部位等に存在する特定の組織・臓器等における一定時間内での重量変動(増加・減少速度を含む)や単位時間あたりの血液等の流入・保持・流出量の把握を可能ならしめ、更に、(3)血液以外の体液(例えば、リンパ液、など)、原尿、尿、或いは消化管内容物などの体内代謝産物・排泄物等の生成・蓄積・移動量等に関する経時的重量変動情報の取得を可能ならしめることにより、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立てることができる。
【0086】
<体内・体外間の意図的な物質移動過程等の最適化への利用>
本発明の体部位等別重量変動測定システム及び体部位等別重量変動測定方法は、被測定者の(1)体外から体内への物質移動(点滴等による)、或いは、(2)体内から体外へ、更には体外から体内への血液等の移動処理・操作など{例えば、人工透析(血液透析、血液濾過を含む)、人工心肺などのように一定の(短時間から長時間に及ぶ)時間内に血液等の一部、或いはその大部分を体外に移動し、体外で一定の処理後に体内へ再還流・流入させる場合など}において、被測定者の当該体部位等の重量変化・変動に関する測定データの詳細解析により、当該物質(血液などを含む)の移動・処理・操作などの処理過程等の制御、評価等に役立つ情報の取得を可能ならしめることで、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立てることができる。
【0087】
<外科手術等の術前・中・後における各種のプロセス制御への利用>
本発明の体部位等別重量変動測定システム及び体部位等別重量変動測定方法は、本システムの全体、或いは、その一部を手術台等に組み込むことにより、前述したように、非麻酔下或いは麻酔下での術前・中・後における体部位別重量変動・精密測定・解析により、各種外科的施術(手術を含む)等の開始前、開始時から終了時まで、終了後の全身・各体部位等のレベルでの血液循環状況の把握、麻酔状態の制御、失血や体組織除去・臓器摘出・胎児分娩などによる当該体部位等の重量変動、術後の体内遺留物品の有無チェック等々に利用することにより、被測定者の生理・代謝・栄養状態の把握や健康の維持・増進等に役立てることができる。
【符号の説明】
【0088】
1 体部位等重量測定ユニット
2 測定制御・データ処理ユニット
11 測定手段
13 受信手段
14,21,22,31,35 記憶手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システム。
【請求項2】
前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定システム。
【請求項3】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する手段とを備え、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求める手段と、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定システムを各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に組込み、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力するように構成したことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムの利用システム。
【請求項5】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法。
【請求項6】
前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定することを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定方法。
【請求項7】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶するステップとを実行し、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求めるステップと、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法。
【請求項8】
請求項5乃至7のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定方法を各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器で用いられる計測・解析方法と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に於いて実行し、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法の利用方法。
【請求項1】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分別重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システム。
【請求項2】
前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定システム。
【請求項3】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定システムであって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求める手段と、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶する手段とを備え、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定する測定手段と、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信する手段とを備え、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信する受信手段と、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求める手段と、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求める手段と、
前記重量差が所定値以下であるか判断する手段と、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶する手段と、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力する手段とを備えたことを特徴とする体部位等別重量変動測定システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定システムを各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に組込み、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力するように構成したことを特徴とする体部位等別重量変動測定システムの利用システム。
【請求項5】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を複数に分割してなる全ての体部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットから受信する体部分重量測定データを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部分重量測定データを体部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部分の所定測定時間内における前記体部分重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部分重量測定データが示す重量変動を体部分別重量変動と決定し、前記体部分重量測定データが示す重量を体部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部分別重量と決定し、決定した体部分重量及び平均体部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部分別重量を抽出し、抽出した体部分別重量を体部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法。
【請求項6】
前記体部分は、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割したいずれかの体部位であり、
前記体部位等重量測定ユニットは、身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定することを特徴とする請求項1記載の体部位等別重量変動測定方法。
【請求項7】
身体の仰臥位又はその他の所定の体位に於ける身体全体を頭部、右腕部、左腕部、胴体部、右脚部及び左脚部の6体部位に分割してなる全ての体部位を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位を複数に分割してなる体部位部分を夫々重量測定するための複数の体部位等重量測定ユニットと、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとを制御すると共に、前記体部位等重量測定ユニットと前記体部位等重量測定ユニットとから受信する体部位重量測定データと体部位部分重量測定データとを処理する測定制御・データ処理ユニットとが通信自在に接続された体部位等別重量変動測定方法であって、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
前記測定制御・データ処理ユニットは、
前記体部位等重量測定ユニットから体部位重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位重量測定データを体部位別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された身体全体の全ての体部位の所定測定時間内における前記体部位重量測定データを用いて、身体の全身重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均全身重量を求めるステップと、
前記所定測定時間の前後に測定された立位による身体の立位全身体重、あるいはそれらの平均値を計算して求めた平均立位全身体重と、前記平均全身重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位重量測定データが示す重量変動を体部位別重量変動と決定し、前記体部位重量測定データが示す重量を体部位別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位別重量と決定し、決定した体部位別重量及び平均体部位別重量を記憶装置に記憶するステップとを実行し、
前記体部位等重量測定ユニットは、前記測定制御・データ処理ユニットの制御によって、一定時間間隔で体部位部分の重量を連続的に測定するステップと、
測定した体部位部分重量測定データを前記測定制御・データ処理ユニットに送信するステップとを実行し、
更に、前記測定制御・データ処理ユニットは、前記体部位等重量測定ユニットから体部位部分重量測定データを受信するステップと、
受信した体部位部分重量測定データを体部位部分別に、測定時刻と関連付けて記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置に記憶された所定体部位全体の体部位部分の所定測定時間内における全ての前記体部位部分重量測定データを用いて、所定体部位重量の所定測定時間内における平均値を算出して平均体部位重量を求めるステップと、
前記平均体部位重量と、前記平均体部位重量に該当する体部位の前記決定した平均体部位別重量との重量差を求めるステップと、
前記重量差が所定値以下であるか判断するステップと、
前記重量差が所定値以下であった時、所定測定時間内の前記体部位部分重量測定データが示す重量変動を体部位部分別重量変動と決定し、前記体部位部分重量測定データが示す重量を体部位部分別重量と決定し、さらに、該変動の所定測定時間内の平均値を平均体部位部分別重量と決定し、決定した体部位部分別重量及び平均体部位部分別重量を記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から、前記決定した体部位部分別重量を抽出し、抽出した体部位部分別重量を体部位部分別、測定時刻順に出力するステップとを実行することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法。
【請求項8】
請求項5乃至7のうちいずれか一に記載の体部位等別重量変動測定方法を各種医用又は画像診断システムを含む各種医療関連診断・治療機器で用いられる計測・解析方法と組み合わせ、あるいは検診台、診察台、手術台に於いて実行し、該重量変動測定システムにより決定した重量及び重量変動データを各種の検診、診察、診断、手術などに役立つ関連データの一部として出力することを特徴とする体部位等別重量変動測定方法の利用方法。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1】
【図7】
【図8】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1】
【図7】
【図8】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−135965(P2011−135965A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296615(P2009−296615)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(598095433)
【出願人】(506050307)
【出願人】(510002615)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(598095433)
【出願人】(506050307)
【出願人】(510002615)
【Fターム(参考)】
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