説明

作業機械の冷却装置の清掃用構造

【課題】作業機械の冷却装置の清掃用構造に関し、冷却装置の裏面側に容易にアクセスし、冷却装置を裏面側から良好に清掃することができるようにする。
【解決手段】冷却装置10,11と、冷却装置10,11に冷却風を導入する冷却ファン4と、冷却ファン4と冷却装置10,11との間の空間を囲繞するシュラウド20と、シュラウド20に形成された開口部26と、第1のヒンジ50によりシュラウド20に取り付けられ、開口部26を開閉可能に覆う蓋体30と、蓋体30の閉状態を保持する丸落とし40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の作業機械の冷却装置の清掃用構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、油圧ショベル等の作業機械では、機外から外気を冷却風として吸気し、ラジエータ,オイルクーラ等の冷却装置に通風させて冷却している。ところが、作業機械は、ダム,トンネル,河川,道路等における建設や改修の作業や、ビル,建築物等の取り壊し作業等に使用されるため、作業に伴って発生する粉塵等の異物が多く混入した大気雰囲気下で使用されることが多い。このため、上記の冷却装置を冷却する冷却風には異物が含まれることとなる。
【0003】
このような異物は、冷却装置のコアに堆積して冷却性能の低下を招く可能性があり、例えば、特許文献1記載の技術のように、異物防除ネットを設けることによって、これらの冷却装置の内部に異物が混入しないようにすることが行なわれている。そして、異物防除ネットを日常点検し、異物防除ネットに堆積した異物を清掃することが行なわれている。
また、このような異物防除ネットを装備したとしても冷却装置自体の異物堆積を皆無にすることはできないので、エアコンプレッサ等の機器を使用し、異物防除ネット及び冷却装置に圧縮エア(高圧空気)を吹き付けることで、冷却装置に付着堆積した異物を吹き払い除去して、冷却装置自体を清掃することが行なわれている。
【0004】
圧縮エアの吹き付けは、一般に、サイドドアを開放し、冷却装置の正面側(機体側方)から行なわれるようになっている。つまり、図6に示すように、上部旋回体(機体)1には、その後端部にカウンタウエイト2が配設され、カウンタウエイト2前方に、右側から順に、エンジン3、冷却ファン4、冷却装置5が配設されている。そして、冷却ファン4が導入する冷却風の流路は、冷却風が機体左側から右側に流れるように形成され、冷却装置5は、冷却風流路上流側にその正面を向けて配置されるようになっている。したがって、図6に二点鎖線で示すようにサイドドア6を開放すると、冷却装置5の正面に臨むことができるようになっている。
【0005】
ところで、このような冷却装置の正面側からの清掃に加え、裏面側(冷却ファン側)からの清掃をもすることができれば望ましい。
このような要望に対し、特許文献2には、冷却ファンを囲むように設けたシュラウドの一部に、蓋により開閉可能な開口部を形成し、開放した開口部から洗浄用ノズルを差し込んで冷却装置の清掃を裏面側から行なう技術が開示されている。蓋は、ボルトによりシュラウドに取り付けられている。
【特許文献1】特許第3553782号公報
【特許文献2】特開平7−133720号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2記載の技術によれば、冷却装置の裏面側に良好にアクセスし、裏面側からも冷却装置を清掃することができるようになっている。
しかしながら、特許文献2記載のようなボルト締めの蓋によれば、ボルトを外す手間がかかったり、ボルトを外すためのレンチ等の道具が必要であるので道具の常備が必要であったり、また、ボルトを外した際にボルトを転がして紛失してしまうおそれがある。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、冷却装置の裏面側に容易にアクセスし、冷却装置を裏面側から良好に清掃することができるようにした、作業機械の冷却装置の清掃用構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造は、作業機械に備えられた冷却装置と、該冷却装置に冷却風を導入する冷却ファンと、該冷却ファンと該冷却装置との間の空間を囲繞するシュラウドと、該シュラウドに形成された開口部と、第1のヒンジにより該シュラウドに取り付けられ、該開口部を開閉可能に覆う蓋体と、該蓋体の閉状態を保持する丸落としとを備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造は、請求項1記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造において、該シュラウドは、上部壁と、該上部壁に所定の角度を有して連接する裏壁とを有し、該開口部は、該上部壁に形成され、該第1のヒンジは、該上部壁と該裏壁とがなす角部に配置されていることを特徴としている。
請求項3記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造は、請求項1又は2記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造において、該シュラウドの底壁の該冷却装置側の角部に第2のヒンジが配設され、該シュラウドは、該第2のヒンジにより該冷却装置側の角部を中心に全体が該冷却装置と反対側に傾動するように配設されていることを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造は、請求項1〜3の何れか1項に記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造において、該蓋体は、エンジンを始動するためのエンジンキーを鍵とする錠前を有し、該錠前の鍵穴に該エンジンキーが差し込まれ解錠された状態で開放されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造によれば、シュラウドに清掃用の開口部を設けるので、この開口部にエアコンプレッサ等のノズルを差し込んで圧縮エアを吹き付け、冷却装置の清掃を冷却ファン側(裏面側)からも良好に行うことができる。したがって、例えば、複数の冷却装置を冷却風流路に対して前後方向に(流路方向に)重合させて配置した場合であっても、冷却風流路下流側の冷却装置に容易にアクセスし清掃することができる。
【0012】
また、通常の作業時(清掃時以外)には、開口部を蓋体で閉じることで冷却ファンの冷却風導入効果を損なうことがない。
さらに、開口部の閉状態を保持する構造に丸落としを用いているので、ボルト締め等で蓋体を取り付ける場合と比べ、ボルト等の部品を開閉の際に紛失することがなく、また、開閉するための道具が不用となり、容易に開口部を開閉することができる。
【0013】
請求項2記載の本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造によれば、開口部をシュラウドの上部壁に形成するので、一般に歩行可能に形成された作業機械の上部旋回体上に作業者が昇り、上方から開口部に容易にアクセスすることができる。また、蓋体を取り付ける第1のヒンジの回動中心をシュラウドの角部に配置するので、開口部をより広く確保することができる。また、角部以外、即ち壁面上に回動中心が位置するように第1のヒンジを配置した場合には、蓋体を取り付けるために、第1のヒンジとシュラウドの壁面との間に、蓋体の厚みに等しいスペーサを介装することが必要となるが、第1のヒンジをシュラウドの角部に配置すれば、そのようなスペーサを不要にすることができる。
【0014】
請求項3記載の本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造によれば、シュラウド全体が冷却装置と反対側に傾動するので、シュラウド全体を傾動させた場合には、シュラウドと冷却装置との間に広い開口を確保することができる。したがって、冷却装置により大きな面積でアクセスし、冷却装置の清掃をより容易に行なうことができる。
請求項4記載の本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造によれば、エンジンを始動するためのエンジンキーを鍵とする錠前を備えたので、エンジンをかけている状態では錠前を解錠して蓋体を開くことができず、蓋体を開いて冷却装置を清掃するときには、エンジンの作動を不可能にすることができる。そして、作業機械は、通常、エンジンキーによって、エンジンの駆動のほか、電気系統への電力の供給が開始されるようになっているので、作業者は、エンジンとともに冷却ファンが停止した状態で冷却装置を清掃することができる。また、エンジンキーを用いた錠前を、清掃中のエンジンの作動を不可能にする安全装置とするので、シンプルで安価且つ信頼性が高い安全装置を備えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
[一実施形態]
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る作業機械の冷却装置の清掃用構造を示すもので、図1はそのシュラウドと冷却装置と冷却ファンとを示す斜視図及びその丸落としの拡大平面図、図2は図1の要部拡大断面図である。なお、従来技術のものと同じ装置や部材等は同一の符号で説明するとともに、従来技術の説明で用いた図6を適宜流用して説明する。
【0016】
<構成>
ここでは、作業機械の代表的な例である油圧ショベルについて説明する。
油圧ショベルは、下部走行体と、下部走行体上に旋回自在に結合された上部旋回体(機体)と、上部旋回体から前方へ延出するように取り付けられた作業装置とから構成されている。上部旋回体は、図6に示すように、その後端部に、作業装置との重量バランスをとるためのカウンタウエイト2が配設されている。
【0017】
また、カウンタウエイト2の前方の右側には、油圧ショベルの動力源であるエンジン3が配設され、左側には、図1に示すように、エンジン冷却水を冷却するラジエータ(冷却装置)10と、作動油を冷却するオイルクーラ(冷却装置)11と、ラジエータ10及びオイルクーラ11に冷却風を導入する冷却ファン4と、冷却ファン4を覆うファンガード7と、冷却ファン4とラジエータ10及びオイルクーラ11との間の空間を囲繞するシュラウド20とが配設されている。ここでは、ラジエータ10とオイルクーラ11とは、冷却風流路に対して横に並んで一体的に配置されている。また、冷却風流路上流側(機体左側)から順に、ラジエータ10及びオイルクーラ11,シュラウド20,冷却ファン4が、それぞれ冷却風流路上流側に正面を向けて並んで配置されている。
【0018】
シュラウド20は、冷却風が洩れなくラジエータ10及びオイルクーラ11に導入され、冷却ファン4のラジエータ10及びオイルクーラ11への冷却風導入効率を高めるべく、ラジエータ10及びオイルクーラ11の裏面に取り付けられた箱状の部材であって、その裏面をなし、冷却ファン4の羽根先の回転軌跡に干渉しない大きさの円形の穴が形成された四角形状の裏壁21と、裏壁21の四辺からラジエータ10及びオイルクーラ11に向かって延在する周壁22とを備えて構成されている。つまり、周壁22のフランジ部(端辺)が、ラジエータ10及びオイルクーラ11の裏面に取り付けられている。周壁22は、上部壁23と底部壁24と左右側部壁25とからなっている。
【0019】
また、シュラウド20の上部壁23には、図1及び図2に示すように、開口部26が形成されている。そして、エアコンプレッサ等の機器のノズルをこの開口部26に挿入し、ラジエータ10及びオイルクーラ11を冷却ファン4側(裏面側)から清掃できるようになっている。
また、シュラウド20には、開口部26を開閉可能に覆う蓋体30と、蓋体30の閉状態を保持する丸落とし40とが取り付けられている。
【0020】
丸落とし40は、シュラウド20の開口部26の縁部近傍に取り付けられ、中空の筒部41aを有する第一金具41と、蓋体30に取り付けられ、中空の筒部42aを有する第二金具42と、第一金具41の筒部41aと第二金具42の筒部42aとに挿通され、両筒部41a,42a内をスライドすることで第一金具41と第二金具42とを連結可能な丸棒43とを備えて構成されている。
【0021】
蓋体30は、ヒンジ(第1のヒンジ)50により取り付けられており、ヒンジ50は、図2に示すように、その回動軸(回動中心)50aが上部壁23と裏壁21とがなす角部Cに位置するように配置されている。なお、ここでは、上部壁23と裏壁21とは、鈍角で連接しているが、直角に連接していても良い。つまり、裏壁21と周壁22とが所定の角度を有して連接し、シュラウド20にヒンジ50を取り付け可能な角部Cが形成されていれば良い。
【0022】
<作用・効果>
本発明の一実施形態にかかる作業機械の冷却装置の清掃用構造は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
シュラウド20に開口部26が設けられているので、この開口部26にエアコンプレッサ等のノズルを差し込んで圧縮エアを吹き付け、ラジエータ10及びオイルクーラ11の清掃を裏面側からも行なうことができる。したがって、例えば、複数の冷却装置を冷却風流路に対して前後方向に(流路方向に)重合させて配置し、正面側からは冷却風流路下流側の冷却装置にアクセスしにくい場合であっても、冷却風流路下流側の冷却装置に裏面側から容易にアクセスし良好に清掃することができる。
【0023】
また、開口部26はシュラウド20の上部壁23に設けられているので、例えば、図6に示したようにサイドドア6を開放して正面側からシュラウド20にアクセスすることは、上述のように特に複数の冷却装置を冷却風流路上に重合させて配置した場合には難しいが、通常は歩行可能に形成された上部旋回体上に作業者が昇り、上方から開口部26に臨めば、この裏側の開口部26に容易にアクセスすることができる。
【0024】
また、通常の作業時(清掃時以外)には、開口部26を蓋体30で閉じれば、冷却ファン4の冷却風導入効果を損なうことがないという利点がある。
また、開口部26の閉状態を保持する構造に丸落とし40を用いているので、ボルト締め等で蓋体30を取り付ける場合と比べて、ボルト等の部品を開閉の際に紛失することがなく、また、開閉するための他の道具が不用となり、容易に開口部26を開閉することができる。
【0025】
また、蓋体30を取り付けるヒンジ50の回動中心50aがシュラウド20の角部Cに配置されるので、開口部26をより広く確保することができる。つまり、図3に示すように、角部C以外、即ち壁面23上に回動中心50aが位置するようにヒンジ50を配置した場合の開口部26の大きさL2と比べて、図2に示す本実施形態の開口部26の大きさL1は広く確保することができる。そして、図3に示したヒンジ50の配置の場合には、蓋体30を取り付けるために、ヒンジ50とシュラウド20の壁面23との間に、蓋体30の厚みに等しいスペーサ60を介装することが必要となるが、ヒンジ50をシュラウド20の角部Cに配置すれば、そのようなスペーサ60を不要にすることができる。
【0026】
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上記実施形態において、ヒンジ50をシュラウド20の角部Cに配置したが、図3に示したような壁面23上に配置する構成に代えても良い。
【0027】
また、上記実施形態において、開口部26をシュラウド20の上部壁23に形成したが、開口部26を形成する場所はこれに限らず、例えば、左右側部壁25の上部に形成しても良い。
また、上記実施形態の構成に加え、図4に示すように、蓋体30に、エンジン3を始動するためのエンジンキー3aを鍵とする錠前31をとりつけ、蓋体30が、錠前31の鍵穴にエンジンキー3aが差し込まれ解錠された状態で開放され、錠前31が施錠された状態で閉状態を保持するように構成しても良い。このようにすれば、錠前31はエンジンキー3aを用いなければ解錠されないので、エンジン3をかけている状態では蓋体30を開くことができず、蓋体30を開いてラジエータ10やオイルクーラ11を清掃するときには、エンジン3を確実に停止した状態にすることができる。
【0028】
そして、エンジンキー3aが錠前31の解錠に使われているときには、油圧ショベルは通常、エンジン3を駆動することができないとともに、その他の電気系統にも電力が供給されないようになっているので、冷却ファン4がエンジン3で駆動される場合には、エンジン3に加え冷却ファン4も確実に作動しないようにすることができるのはもちろんのこと、冷却ファン4がモータにより駆動される場合であっても、モータの種類(例えば、適宜の電源から電力が供給されて作動する電動モータや、エンジン3により駆動される油圧ポンプが吐出する圧油で作動する油圧モータ)に限らず、冷却ファン4も確実に作動しないようにすることができる。
【0029】
また、錠前31は、清掃中のエンジン3や冷却ファン4の作動を不可能にする安全装置として機能する。ここで、錠前31からなる安全装置を、例えば、蓋体30の開状態を検出するセンサと、センサにより蓋体30の開状態が検出されたときにエンジン3及び冷却ファン4の作動を停止する停止手段とからなる安全装置に代えても良いが、油圧ショベルは通常、粉塵が多く且つ振動が大きい環境で作業するため、センサを利用する安全装置の場合には、安全装置の使用に適したセンサの種類の選定が必要となり、また、高価なセンサが必要となるおそれもある。これに対し、エンジンキー3aを鍵とする錠前31からなる安全装置であれば、シンプルでコストが安く且つ信頼性の高い安全装置とすることができる。
【0030】
また、上記実施形態の構成に加え、図5に示すように、シュラウド20の底部壁24のラジエータ10及びオイルクーラ11側の角部Dにヒンジ(第2のヒンジ)70を配設し、シュラウド20全体を、このヒンジ70により上記角部Dを中心にラジエータ10及びオイルクーラ11と反対側(即ち、エンジン3側)に傾動するように構成しても良い。これによれば、シュラウド20全体がエンジン3側に傾動するので、シュラウド20とラジエータ10及びオイルクーラ11との間に広い開口を確保することができる。したがって、ラジエータ10及びオイルクーラ11により大きな面積で直接アクセスし、ラジエータ10及びオイルクーラ11の清掃をより容易に行なうことができる。なお、この場合、冷却ファン4の駆動源は、エンジン3ではなくモータ71とすることが好ましい。つまり、例えばその駆動源をエンジン3とした場合には、シュラウド20を傾けた際にシュラウド20が冷却ファン4や冷却ファン4とエンジン3とを結ぶ軸に干渉しないように工夫が必要となるが、冷却ファン4の駆動源をモータ71とすれば、シュラウド20は冷却ファン4やモータ71等と一体に容易に傾動することができる。
【0031】
さらに、上記実施形態では、本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造を油圧ショベルに適用した場合について説明したが、本発明の作業機械の冷却装置の清掃用構造は、ブルドーザやクレーン等の他の作業機械にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る作業機械の冷却装置の清掃用構造を示す図であって、シュラウドと冷却装置と冷却ファンとの斜視図及びその丸落としの拡大平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る作業機械の冷却装置の清掃用構造を示す図であって、図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る作業機械の冷却装置の清掃用構造と比較する比較例を説明するための、図2に対応した断面図である。
【図4】本発明のその他の実施形態に係る作業機械の冷却装置の清掃用構造を示す図であって、蓋体に錠前を備えた構造を説明するための要部拡大断面図である。
【図5】本発明のその他の実施形態に係る作業機械の冷却装置の清掃用構造を示す図であって、シュラウドと冷却装置と冷却ファンとを機体後方から見たときの背面図である。
【図6】一般的な作業機械の上部旋回体を示す平面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 上部旋回体(機体)
2 カウンタウエイト
3 エンジン
3a エンジンキー
4 冷却ファン
5 冷却装置
6 サイドドア
7 ファンガード
10 ラジエータ(冷却装置)
11 オイルクーラ(冷却装置)
20 シュラウド
21 裏壁
22 周壁
23 上部壁
24 底部壁
25 左右側部壁
26 開口部
30 蓋体
31 錠前
40 丸落とし
41 第一金具
42 第二金具
43 丸棒
50 ヒンジ(第1のヒンジ)
60 スペーサ
70 ヒンジ(第2のヒンジ)
71 モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械に備えられた冷却装置と、
該冷却装置に冷却風を導入する冷却ファンと、
該冷却ファンと該冷却装置との間の空間を囲繞するシュラウドと、
該シュラウドに形成された開口部と、
第1のヒンジにより該シュラウドに取り付けられ、該開口部を開閉可能に覆う蓋体と、
該蓋体の閉状態を保持する丸落としとを備えた
ことを特徴とする、作業機械の冷却装置の清掃用構造。
【請求項2】
該シュラウドは、上部壁と、該上部壁に所定の角度を有して連接する裏壁とを有し、
該開口部は、該上部壁に形成され、
該第1のヒンジは、該上部壁と該裏壁とがなす角部に配置されている
ことを特徴とする、請求項1記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造。
【請求項3】
該シュラウドの底壁の該冷却装置側の角部に第2のヒンジが配設され、
該シュラウドは、該第2のヒンジにより該冷却装置側の角部を中心に全体が該冷却装置と反対側に傾動するように配設されている
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造。
【請求項4】
該蓋体は、エンジンを始動するためのエンジンキーを鍵とする錠前を有し、該錠前の鍵穴に該エンジンキーが差し込まれ解錠された状態で開放される
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の作業機械の冷却装置の清掃用構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate