説明

作業機械の記録装置

【課題】長期間にわたる作業機械の稼働状況に関する情報を作業機械側で記憶できる作業機械の記録装置を提供する。
【解決手段】EEPROM24の第2の領域24bに記憶させた1週間分の日報情報に基づいて、1週間分の日報情報の記憶に必要な容量よりも小さい容量の週報情報を生成するように構成した。そして、生成した週報情報に係る1週間分の日報情報を第2の領域24bから消去して第2の領域24bを開放するように構成した。また、第3の領域24cに記憶させた1月分の週報情報に基づいて、1月分の週報情報の記憶に必要な容量よりも小さい容量の月報情報を生成するように構成した。そして、生成した月報情報に係る1月分の週報情報を第3の領域24cから消去して第3の領域24cを開放するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の稼働状況を記録する記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
作業機械の稼働状況を記録する装置が知られている。この装置で記録された作業機械の稼働状況の情報は、たとえば予防保全の観点から部品交換時期を予測する際などに利用されたりする(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−204208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した特許文献に記載の装置にもあるように一般に、作業機械の稼働状況に関する情報を管理センタに送信することを前提としている。そのため、長期間にわたる作業機械の稼働状況に関する情報を作業機械側で記憶できるように構成されていない。また、長期間にわたる作業機械の稼働状況に関する情報を作業機械側で記憶できるようにするためには、大容量のメモリが必要になるため、コスト増を招くこととなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1) 請求項1の発明による作業機械の記録装置は、作業機械の稼働状態に関する情報について、日毎にそれぞれ日報情報として生成する日報情報生成手段と、日報情報生成手段で生成した日報情報を少なくとも1週間分記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段で記憶されている1週間分の日報情報を編集して、1週間分の日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成する週報情報生成手段と、週報情報生成手段で生成した週報情報を少なくとも1ヶ月分記憶する第2の記憶手段と、週報情報生成手段での週報情報の生成の際の編集で利用された日報情報を第1の記憶手段から消去する第1の情報消去手段と、第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の週報情報を編集して、1ヶ月分の週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成する月報情報生成手段と、月報情報生成手段で生成した月報情報を記憶する第3の記憶手段と、月報情報生成手段での月報情報の生成の際の編集で利用された週報情報を第2の記憶手段から消去する第2の情報消去手段とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明による作業機械の記録装置は、作業機械の稼働状態に関する情報について、日毎にそれぞれ日報情報として生成する日報情報生成手段と、日報情報生成手段で生成した日報情報を少なくとも1週間分記憶する第1の記憶手段と、日報情報生成手段で新たに生成した日報情報のデータ容量と第1の記憶手段の空き容量とを比較して、新たに生成した日報情報を第1の記憶手段で記憶できるか否かを判断する第1の記憶可否判断手段と、新たに生成した日報情報を第1の記憶手段で記憶できないと第1の記憶可否判断手段で判断した場合に、第1の記憶手段で記憶されている日報情報のうち、最も古い日報情報から順に1週間分の日報情報を編集して、当該1週間分の日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成する週報情報生成手段と、週報情報生成手段で生成した週報情報を少なくとも1ヶ月分記憶する第2の記憶手段と、週報情報生成手段での週報情報の生成の際の編集で利用された日報情報を第1の記憶手段から消去する第1の情報消去手段と、週報情報生成手段で新たに生成した週報情報のデータ容量と第2の記憶手段の空き容量とを比較して、新たに生成した週報情報を第2の記憶手段で記憶できるか否かを判断する第2の記憶可否判断手段と、新たに生成した週報情報を第2の記憶手段で記憶できないと第2の記憶可否判断手段で判断した場合に、第2の記憶手段で記憶されている週報情報のうち、最も古い週報情報から順に1ヶ月分の週報情報を編集して、当該1ヶ月分の週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成する月報情報生成手段と、月報情報生成手段で生成した月報情報を記憶する第3の記憶手段と、月報情報生成手段での月報情報の生成の際の編集で利用された週報情報を第2の記憶手段から消去する第2の情報消去手段とを備えることを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の作業機械の記録装置において、週報情報生成手段は、第1の記憶手段で記憶されている1週間分の日報情報に基づいて、日報情報における回数の情報について1日毎の回数を1週間分積算した回数を週報情報における回数の情報として編集し、月報情報生成手段は、第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の週報情報に基づいて、週報情報における回数の情報について1週間毎の回数を1月分積算した回数を月報情報における回数の情報として編集することを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項1または請求項2に記載の作業機械の記録装置において、週報情報生成手段は、第1の記憶手段で記憶されている1週間分の日報情報に基づいて、日報情報における稼働時間の情報について1日毎の稼働時間を1週間分積算した稼働時間を週報情報における稼働時間の情報として編集し、月報情報生成手段は、第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の週報情報に基づいて、週報情報における稼働時間の情報について1週間毎の稼働時間を1月分積算した稼働時間を月報情報における稼働時間の情報として編集することを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項1または請求項2に記載の作業機械の記録装置において、週報情報生成手段は、第1の記憶手段で記憶されている1週間分の日報情報に基づいて、日報情報における最大値の情報について、各日の最大値の情報のうち最も大きい値を週報情報における最大値の情報として編集し、月報情報生成手段は、第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の週報情報に基づいて、週報情報における最大値の情報について、各週の最大値の情報のうち最も大きい値を月報情報における最大値の情報として編集することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、日毎にそれぞれ日報情報として生成し、生成した1週間分の日報情報を編集して、1週間分の日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成し、週報情報の生成の際の編集で利用された日報情報を第1の記憶手段から消去するように構成した。そして、1ヶ月分の週報情報を編集して、1ヶ月分の週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成し、月報情報の生成の際の編集で利用された週報情報を第2の記憶手段から消去するように構成した。これにより、長期間にわたる作業機械の稼働状況等、各部の状態についての種々の情報を記憶するのに必要な容量を削減できるので、作業機械の稼働状況等の情報の長期にわたる記録と、記憶に必要な記憶手段の記憶容量削減の双方が可能となる。したがって、長期間にわたって記録された作業機械の各部の状態についての情報に基づいて、適切なメンテナンスが可能となるとともに、記憶手段のコスト増を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施の形態に係る作業機械の記録装置が適用されるクレーンの外観側面図である。
【図2】巻上用油圧モータを駆動するための油圧回路を示す図である。
【図3】本実施の形態のクレーンの制御に係るブロック図である。
【図4】日報情報等の生成、記憶処理に関する処理の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1〜4を参照して、本発明による作業機械の記録装置の一実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係る作業機械の記録装置が適用される作業機械の一例であるクレーンの外観側面図である。クレーンは、走行体1と、旋回輪2を介して走行体上に旋回可能に設けられた旋回体3と、旋回体3に回動可能に軸支されたブーム4とを有する。旋回体3には巻上ドラム5と起伏ドラム6が搭載されている。巻上ドラム5には巻上ロープ5aが巻回され、巻上ドラム5の駆動により巻上ロープ5aが巻き取りまたは繰り出され、フック7が昇降する。起伏ドラム6には起伏ロープ6aが巻回され、起伏ドラム6の駆動により起伏ロープ6aが巻き取りまたは繰り出され、ブーム4が起伏する。
【0009】
巻上ドラム5は巻上用油圧モータにより駆動され、起伏ドラム6は起伏用油圧モータにより駆動される。これら油圧モータの回転は不図示のブレーキ装置によって制動可能である。巻上用油圧モータを駆動する油圧回路と、起伏用油圧モータを駆動する油圧回路とは構成が同様であるので、以下の説明では、巻上用油圧モータを駆動する油圧回路について説明し、起伏用油圧モータを駆動する油圧回路についての説明を省略する。図2は、巻上用油圧モータを駆動するための油圧回路を示す図である。
【0010】
図2に示すように、この油圧回路には、エンジン10で駆動されるメインポンプ11と、メインポンプ11から供給される圧油により回転する巻上用油圧モータ12と、この油圧モータ12で駆動される巻上ドラム5と、メインポンプ11から油圧モータ12への圧油の流れを制御する制御弁13と、巻き下げ時の戻り管路L1に設けられたカウンタバランス弁14とが設けられている。この油圧回路には、制御弁13を駆動するために操作される操作レバー15と、操作レバー15の操作量に応じたパイロット圧P16を発生させるパイロット弁16a,16bと、パイロット弁16a,16bに圧油を供給するパイロットポンプ17と、制御弁13の巻上側および巻下側パイロットポートへ供給されるパイロット圧P18,P19をそれぞれ制御する電磁比例弁18,19とが設けられている。
【0011】
この油圧回路には、パイロット弁16aによって制御されるパイロット圧を検出する巻上リモコン圧力センサ31と、パイロット弁16bによって制御されるパイロット圧を検出する巻下リモコン圧力センサ32と、メインポンプ11の吐出圧力を検出するポンプ吐出圧力センサ33とが設けられている。また、この油圧回路には、巻き上げ時に油圧モータ12に供給される圧油の圧力検出する巻上圧力センサ(モータ保持圧力センサ)34と、巻き下げ時に油圧モータ12に供給される圧油の圧力検出する巻下圧力センサ35とが設けられている。なお、この油圧回路には、図2において図示しない各種センサが設けられているが、これらについては後述する。
【0012】
また、巻上ドラム5と油圧モータ12との間には図示しないウインチの減速機が設けられており、この油圧モータ12内部には、巻上ドラム5を停止させるための図示しないネガブレーキ装置が設けられている。ネガブレーキ装置は、ブレーキ解除のための圧油(ブレーキ解除圧油)が供給されてブレーキ解除圧が上昇するとブレーキを解除し、ブレーキ解除圧が低下するとブレーキを作動させる。ブレーキ解除圧油は、パイロットポンプ17から不図示のブレーキ解除電磁弁を介して供給される。
【0013】
制御弁13は、巻上側および巻下側パイロットポートへ供給されるパイロット圧P18,P19に応じて切換量が制御される。パイロット圧P18,P19は、操作レバー15の操作量に応じたパイロット圧P16と、電磁比例弁18,19の減圧度とに応じて決定される。なお、詳細な説明は省略するが、電磁比例弁18,19の減圧度は、たとえば、巻上ドラム5(油圧モータ12)を緩停止させる際に、後述するコントローラ20からの制御信号によって制御される。
【0014】
図3は、本実施の形態のクレーンの制御に係るブロック図である。コントローラ20は、クレーンの各部を制御する制御回路であり、CPU21の他、制御プログラムを格納するROM22、作業エリアのRAM23、および、各種設定値などを記憶する不揮発メモリであるEEPROM24等を有する。CPU21は、これら各メモリ22〜24にアクセスして制御プログラムを実行し、各種の制御を行う。なお、図3では、本発明による作業機械の記録装置に関連する構成を主に図示し、その他のクレーン各部の制御に関する構成についての図示を省略する。
【0015】
コントローラ20には、巻上リモコン圧力センサ31と、巻下リモコン圧力センサ32とが接続されている。また、コントローラ20には、クレーンの稼働時間を計時するアワーメータ41と、後述するモーメントリミッタ装置28の動作の一時的な解除を指示する解除スイッチ42と、現在の日時の情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)45とが接続されている。コントローラ20には、これら各センサやスイッチ等からの信号が入力される。また、コントローラ20には、後述する日報情報を衛星通信網や携帯電話網などの外部の通信網を介してクレーンを管理する不図示の管理センタへ送信するための通信装置51が接続されている。
【0016】
なお、クレーンには、エンジン10の制御を行う公知のECU27と、公知のモーメントリミッタ装置28とが設けられている。コントローラ20には、ECU27からのエンジン出力トルクおよびエンジン出力回転数の情報と、モーメントリミッタ装置28からのウインチ出力トルク、吊り荷重、吊り荷移動速度、および負荷率の情報が入力される。なお、負荷率は、任意の作業半径における限界荷重に対する実荷重の比である。モーメントリミッタ装置28には、ブーム4の起伏角度を検出するブーム角度計43と、吊り荷の荷重を検出する荷重検出器44とが接続されている。
【0017】
コントローラ20は、電磁比例弁18,19、および不図示のブレーキ解除電磁弁に制御信号を出力して、これらの電磁弁を制御する。また、コントローラ20は、クレーンの各部の動作状態や、モーメントリミッタ装置の動作状態など各種情報を表示するように制御信号を表示装置25に出力する。
【0018】
このように構成されるクレーンでは、オペレータによって操作レバー15が巻き上げ方向に操作されると、巻上ドラム5が巻き上げ方向に回動されて、巻上ロープ5aが巻き取られ、フック7が上昇する。オペレータによって操作レバー15が巻き下げ方向に操作されると、巻上ドラム5が巻き下げ方向に回動されて、巻上ロープ5aが繰り出され、フック7が下降する。具体的には、クレーンの各部は次のように操作する。すなわち、オペレータによって操作レバー15が巻き上げ方向に操作されると、パイロット弁16aが操作レバー15の操作量に応じたパイロット圧P16でパイロット圧油を電磁比例弁18に供給する。このパイロット圧油は、電磁比例弁18を介して制御弁13の巻上側パイロットポートへ供給される。これにより、制御弁13のスプールが起動されて、油圧モータ12が巻上ドラム5を巻き上げ方向に回動させるように、メインポンプ11からの圧油が油圧モータ12へ供給される。
【0019】
これと略同期して、コントローラ20から不図示のブレーキ解除電磁弁へブレーキを解除するように制御信号が出力される。これにより、ブレーキ解除電磁弁を介してブレーキ解除圧油が不図示のネガブレーキ装置に供給され、ブレーキが解除される。このように、油圧モータ12の回動開始のタイミングに合わせてブレーキを解除することで、巻上ドラム5がスムーズに回転を始める。オペレータによって操作レバー15が巻き下げ方向に操作された場合も同様である。
【0020】
−−−日報情報について−−−
本実施の形態のクレーンでは、クレーンの各部の状態についての種々の情報を収集し、日報情報としてEEPROM24に記憶させる。具体的には、CPU21は、たとえば、コントローラ20に入力されたRTC45の現在の日時の情報、巻上リモコン圧力センサ31や巻下リモコン圧力センサ32の圧力信号の変化に基づいて、任意の日の0時から24時までの24時間の間の操作レバーの操作回数や操作時間をEEPROM24に記憶させる。CPU21は、たとえば、コントローラ20に入力されたRTC45の現在の日時の情報およびアワーメータ41の情報に基づいて、任意の日の0時から24時までの24時間の間のアワーメータ41の積算値、すなわち、稼働時間の情報をEEPROM24に記憶させる。
【0021】
CPU21は、たとえば、コントローラ20に入力されたRTC45の現在の日時の情報および解除スイッチ42の操作信号に基づいて、任意の日の0時から24時までの24時間の間の解除スイッチ42の操作回数の情報をEEPROM24に記憶させる。CPU21は、たとえば、コントローラ20に入力されたRTC45の現在の日時の情報およびモーメントリミッタ装置28からの負荷率の情報に基づいて、任意の日の0時から24時までの24時間の間の負荷率の最大値の情報をEEPROM24に記憶させる。
【0022】
CPU21は、不図示のエンジンキーがオンされている間に上述した情報の収集およびEEPROM24への記録(書き込み)を行う。CPU21は、RTC45の現在の日時の情報に基づいて、現在の時刻が24時0分0秒(すなわち翌日の0時0分0秒)よりも前であれば(日付が変わる前であれば)、その日に収集した情報をEEPROM24の所定の領域(以下、第1の領域24aと呼ぶ)に記憶させる。そして、現在の時刻が24時0分0秒(すなわち翌日の0時0分0秒)を超えていれば(日付が変われば)、CPU21は、前日に収集して第1の領域24aに記憶させた情報(日報情報)をEEPROM24の第1の領域24aとは異なる所定の領域(以下、第2の領域24bと呼ぶ)に記憶させる。
【0023】
具体的には、CPU21は、たとえば2011年5月16日には、2011年5月16日の0時から24時(2011年5月17日の0時)までの間で不図示のエンジンキーがオンされている間に収集した日報情報(以下、2011年5月16日の日報情報と呼ぶ)を第1の領域24aに記憶させる。CPU21は、2011年5月17日の0時以降で不図示のエンジンキーが最初にオンされた際に、第1の領域24aに記憶された2011年5月16日の日報情報を第2の領域24bに記憶させる。なお、CPU21は、2011年5月16日から翌17日にかけて連続して不図示のエンジンキーがオンされていた場合には、2011年5月17日の0時0分0秒を過ぎると、第1の領域24aに記憶された2011年5月16日の日報情報を第2の領域24bに記憶させる。そして、CPU21は、第1の領域24aに記憶された2011年5月16日の日報情報を第1の領域24aから消去して第1の領域24aを開放する。また、CPU21は、2011年5月16日の日報情報を、通信装置51を介して不図示の管理センタへ送信するよう各部を制御する。
【0024】
CPU21は、2011年5月17日には、2011年5月17日の0時から24時(2011年5月18日の0時)までの間で不図示のエンジンキーがオンされている間に収集した情報(以下、2011年5月17日の日報情報と呼ぶ)を、解放された第1の領域24aに記憶させる。CPU21は、2011年5月18日の0時以降で不図示のエンジンキーが最初にオンされた際に、第1の領域24aに記憶された2011年5月17日の日報情報を、第2の領域24bのうち、前日に記憶された「2011年5月16日の日報情報」を記憶している領域とは別の領域に記憶させる。そして、CPU21は、第1の領域24aに記憶された2011年5月17日の日報情報を第1の領域24aから消去して第1の領域24aを開放する。また、CPU21は、2011年5月17日の日報情報を通信装置51を介して、不図示の管理センタへ送信するよう各部を制御する。以降、同様に第1および第2の領域24bへの記憶動作が繰り返されて、第2の領域24bに日々の日報情報が蓄積されて記憶される。
【0025】
このようにして収集されて第2の領域24bに記憶された日報情報の項目には、上述したように、たとえば、操作レバーの操作回数や操作時間の情報、稼働時間の情報、解除スイッチ42の操作回数の情報、負荷率の最大値の情報などが挙げられる。
【0026】
−−−週報情報について−−−
上述したように、第2の領域24bに日々の日報情報が蓄積されるが、EEPROM24の記憶容量には限りがあるため、所定の日数分しか日報情報を記憶できない。そこで、本実施の形態では、第2の領域24bとしてあらかじめ確保した記憶領域の空き容量が新たな日報情報を記憶するのに必要な容量を下回ったと判断されると、第2の領域24bに記憶された日報情報のうち、古いものから順に1週間分の情報を後述する週報情報として編集する。そして、週報情報として編集された日報情報を第2の領域24bから消去することで、第2の領域24bの空き容量を増加させる。なお、後述するように、1週間分の週報情報の記憶に必要な容量は、1週間分の日報情報の記憶に必要な容量よりも小さい。また、週報情報は、EEPROM24の記憶領域のうち、上述した第1の領域24aおよび第2の領域24bとは異なる所定の領域(以下、第3の領域24cと呼ぶ)に記憶される。
【0027】
すなわち、CPU21は、第1の領域24aに記憶させた日報情報を第2の領域24bに記憶させようとしたときに第2の領域24bの空き容量が不十分であると判断すると、次のようにして、週報情報を生成する。具体的には、CPU21は、第2の領域24bに記憶された日報情報のうち、古いものから順に1週間分の情報の各項目について、記憶する期間の単位を1日から1週間に変更する。たとえば、CPU21は、当該1週間分の日報情報に基づいて、操作レバーの操作回数や操作時間の情報に関し、当該1週間を通した操作レバーの操作回数や操作時間の情報を生成する。たとえば、CPU21は、当該1週間分の日報情報に基づいて、稼働時間の情報に関し、当該1週間を通した稼働時間の情報を生成する。
【0028】
たとえば、CPU21は、当該1週間分の日報情報に基づいて、解除スイッチ42の操作回数の情報に関し、当該1週間を通した解除スイッチ42の操作回数の情報を生成する。たとえば、CPU21は、当該1週間分の日報情報に基づいて、負荷率の最大値の情報に関し、当該1週間を通して最も大きな負荷率の値を当該1週間における負荷率の最大値の情報とする。
【0029】
このように生成された週報情報では、たとえば操作レバーの操作回数の情報に関し、7日間のうちのn日目の日報情報における操作レバーの操作回数がAn回(すなわち1日目の日報情報における操作レバーの操作回数がA1回、2日目の日報情報における操作レバーの操作回数がA2回、7日目の日報情報における操作レバーの操作回数がA7回)であった場合、週報情報における操作レバーの操作回数がA1からA7までの合計回数である(A1+A2+A3+A4+A5+A6+A7)回として記憶されている。また、週報情報では、たとえば操作レバーの操作時間の情報に関し、n日目の日報情報における操作レバーの操作時間がBn秒(すなわち1日目の日報情報における操作レバーの操作時間がB1秒、2日目の日報情報における操作レバーの操作時間がB2秒、7日目の日報情報における操作レバーの操作時間がB7秒)であった場合、週報情報における操作レバーの操作時間がB1からB7までの合計時間である(B1+B2+B3+B4+B5+B6+B7)秒として記憶されている。
【0030】
また、週報情報では、たとえば解除スイッチ42の操作回数の情報に関し、n日目の日報情報における解除スイッチ42の操作回数がCn回(すなわち1日目の日報情報における解除スイッチ42の操作回数がC1回、2日目の日報情報における解除スイッチ42の操作回数がC2回、7日目の日報情報における解除スイッチ42の操作回数がC7回)であった場合、週報情報における解除スイッチ42の操作回数がC1からC7までの合計回数である(C1+C2+C3+C4+C5+C6+C7)回として記憶されている。また、週報情報では、たとえば負荷率の最大値の情報に関し、n日目の日報情報における負荷率の最大値がDn%(すなわち1日目の日報情報における負荷率の最大値がD1%、2日目の日報情報における負荷率の最大値がD2%、7日目の日報情報における負荷率の最大値がD7%)であった場合、週報情報における負荷率の最大値として、D1〜D7のうち、最も大きな値が記憶されている。
【0031】
このように、CPU21は、日報情報における回数の情報について1日毎の回数を1週間分積算した(足し合わせた)回数を週報情報における回数の情報として編集(生成)する。CPU21は、日報情報における稼働時間の情報について1日毎の稼働時間を1週間分積算した稼働時間を週報情報における稼働時間の情報として編集する。CPU21は、日報情報における最大値の情報について、各日の最大値の情報のうち最も大きい値を週報情報における最大値の情報として編集する。なお、例示はしていないが、同様に、CPU21は、日報情報における最小値(最少値)の情報について、各日の最小値(最少値)の情報のうち最も小さい(少ない)値を週報情報における最小値(最少値)の情報として編集する。したがって、1週間分の週報情報の容量は、1週間分の日報情報の容量の略7分の1となる。
【0032】
CPU21は、上述のようにして週報情報を生成すると、生成した週報情報に係る1週間分の日報情報を第2の領域24bから消去して第2の領域24bを開放する。そしてCPU21は、解放された第2の領域24bに、第1の領域24aに記憶された日報情報を記憶させると共に、第1の領域24aに記憶された日報情報を消去して第1の領域24aを開放する。
【0033】
なお、週報情報を作成する際に、後述する月報情報作成の便宜上、月の初日を週報情報の生成対象期間の初日とするようにしてもよい。そして、週報情報を生成する際に、後述する月報情報作成の便宜上、月の末日が含まれる場合、1週間分に満たなくても、週報情報の生成対象期間の末日を当該月の末日とするようにしてもよい。具体的には、たとえば、2011年5月1日から2011年5月28日までの4週間については、それぞれ1週間(7日間)の日報情報に基づいてそれぞれ週報情報を生成し、2011年5月29日から2011年5月31日までの3日間の日報情報に基づいて週報情報を生成するようにしてもよい。
【0034】
−−−月報情報について−−−
上述したように、第3の領域24cに各週の週報情報が蓄積されるが、EEPROM24の記憶容量には限りがあるため、所定の期間分しか週報情報を記憶できない。そこで、本実施の形態では、第3の領域24cとしてあらかじめ確保した記憶領域の空き容量が新たな週報情報を記憶するのに必要な容量を下回ったと判断されると、第3の領域24cに記憶された週報情報のうち、古いものから順に1月分の情報を後述する月報情報として編集する。そして、月報情報として編集された週報情報を第3の領域24cから消去することで、第3の領域24cの空き容量を増加させる。なお、1月分の月報情報の記憶に必要な容量は、1月分の週報情報の記憶に必要な容量よりも小さい。また、月報情報は、EEPROM24の記憶領域のうち、上述した第1の領域24a〜第3の領域24cとは異なる所定の領域(以下、第4の領域24dと呼ぶ)に記憶される。
【0035】
すなわち、CPU21は、第2の領域24bに記憶された日報情報に基づいて週報情報を生成する際に、第3の領域24cの空き容量が不十分であると判断すると、次のようにして、月報情報を生成する。具体的には、CPU21は、第3の領域24cに記憶された週報情報のうち、古いものから順に1月分の情報の各項目について、記憶する期間の単位を1週間から1月に変更する。たとえば、CPU21は、当該1月分の週報情報に基づいて、操作レバーの操作回数や操作時間の情報に関し、当該1月を通した操作レバーの操作回数や操作時間の情報を生成する。たとえば、CPU21は、当該1月分の週報情報に基づいて、稼働時間の情報に関し、当該1月を通した稼働時間の情報を生成する。
【0036】
たとえば、CPU21は、当該1月分の週報情報に基づいて、解除スイッチ42の操作回数の情報に関し、当該1月を通した解除スイッチ42の操作回数の情報を生成する。たとえば、CPU21は、当該1月分の週報情報に基づいて、負荷率の最大値の情報に関し、当該1月を通して最も大きな負荷率の値を当該1月における負荷率の最大値の情報とする。
【0037】
このように、CPU21は、週報情報における回数の情報について1週間毎の回数を1月分積算した(足し合わせた)回数を月報情報における回数の情報として編集する。CPU21は、週報情報における稼働時間の情報について1週間毎の稼働時間を1月分積算した稼働時間を月報情報における稼働時間の情報として編集する。CPU21は、週報情報における最大値の情報について、各週の最大値の情報のうち最も大きい値を月報情報における最大値の情報として編集する。なお、例示はしていないが、同様に、CPU21は、週報情報における最小値(最少値)の情報について、各週の最小値(最少値)の情報のうち最も小さい(少ない)値を月報情報における最小値(最少値)の情報として編集する。
【0038】
CPU21は、上述のようにして月報情報を生成すると、生成した月報情報に係る1月分の週報情報を第3の領域24cから消去して第3の領域24cを開放する。そしてCPU21は、解放された第3の領域24cに、新たに生成した週報情報を記憶させるとともに、生成した週報情報に係る1週間分の日報情報を第2の領域24bから消去して第2の領域24bを開放する。
【0039】
−−−フローチャート−−−
図4は、上述した日報情報等の生成、記憶処理に関する処理の動作を示したフローチャートである。本実施の形態のクレーンの不図示のエンジンキーがオンされると、図4に示す処理を行うプログラムが起動され、コントローラ20のCPU21で実行される。ステップS1において、RTC45から現在の日時の情報を取得してステップS3へ進む。
ステップS3において、ステップS1で取得した現在の日時の情報と、その前に取得していた現在の日時の情報とを比較して、日付が変わっているか否かを判断する。
【0040】
ステップS3が否定判断されると、すなわち、日付が変わっていないと判断されるとステップS5へ進み、クレーンの各部の状態についての種々の情報を収集してステップS7へ進む。ステップS7において、ステップS5で収集した情報を日報情報として第1の領域24aに記憶させてステップS37へ進む。
【0041】
ステップS37において、不図示のエンジンキーがオフされたか否かを判断する。ステップS37が肯定判断されると、本プログラムを終了する。ステップS37が否定判断されるとステップS1へ戻る。
【0042】
ステップS3が肯定判断されると、すなわち、日付が変わったと判断されるとステップS9へ進み、第2の領域24bとしてあらかじめ確保した記憶領域の空き容量が新たな日報情報を記憶するのに必要な容量を下回っているか否か、すなわち、第2の領域24bの空き容量が不十分であるか否かを判断する。ステップS9が肯定判断されるとステップS11へ進み、第3の領域24cとしてあらかじめ確保した記憶領域の空き容量が新たな週報情報を記憶するのに必要な容量を下回っているか否か、すなわち、第3の領域24cの空き容量が不十分であるか否かを判断する。
【0043】
ステップS11が肯定判断されるとステップS13へ進み、第3の領域24cに記憶された週報情報のうち、古いものから順に1月分の情報を読み込んでステップS15へ進む。ステップS15において、ステップS13で読み込んだ週報情報に基づいて、上述したように月報情報を生成してステップS17へ進む。ステップS17において、ステップS15で生成した月報情報を第4の領域24dに記憶させてステップS19へ進む。ステップS19において、ステップS15で生成した月報情報に係る1月分の週報情報を第3の領域24cから消去して第3の領域24cを開放してステップS21へ進む。
【0044】
ステップS21において、第2の領域24bに記憶された日報情報のうち、古いものから順に1週間分の情報を読み込んでステップS23へ進む。ステップS23において、ステップS23で読み込んだ日報情報に基づいて、上述したように週報情報を生成してステップS25へ進む。ステップS25において、ステップS23で生成した週報情報を第3の領域24cに記憶させてステップS27へ進む。ステップS27において、ステップS23で生成した週報情報に係る1週間分の日報情報を第2の領域24bから消去して第2の領域24bを開放してステップS31へ進む。
【0045】
ステップS31において、第1の領域24aに記憶された日報情報を第2の領域24bに記憶させて、すなわち、第1の領域24aに記憶された日報情報を第2の領域24bにコピーしてステップS33へ進む。ステップS33において、ステップS31で第2の領域24bにコピーした日報情報に係る、第1の領域24aに記憶された日報情報を第1の領域24aから消去して第1の領域24aを開放してステップS35へ進む。ステップS35において、ステップS31で第2の領域24bに記憶させた日報情報を、通信装置51を介して不図示の管理センタへ送信するよう各部を制御してステップS5へ進む。
【0046】
なお、ステップS11が否定判断されるとステップS21へ進む。また、ステップS9が否定判断されるとステップS31へ進む。
【0047】
上述の説明では、次の作用効果を奏する。
(1) 第2の領域24bに記憶させた1週間分の日報情報に基づいて、1週間分の日報情報の記憶に必要な容量よりも小さい容量の週報情報を生成するように構成した。そして、生成した週報情報に係る1週間分の日報情報を第2の領域24bから消去して第2の領域24bを開放するように構成した。また、第3の領域24cに記憶させた1月分の週報情報に基づいて、1月分の週報情報の記憶に必要な容量よりも小さい容量の月報情報を生成するように構成した。そして、生成した月報情報に係る1月分の週報情報を第3の領域24cから消去して第3の領域24cを開放するように構成した。これにより、長期間にわたるクレーンの稼働状況等、各部の状態についての種々の情報を記憶するのに必要な容量を削減できるので、クレーンの稼働状況等の情報の長期にわたる記録と、記憶に必要なメモリの容量削減の双方が可能となる。したがって、長期間記録にわたって記録されたクレーンの各部の状態についての情報に基づいて、適切なメンテナンスが可能となるとともに、メモリのコスト増を抑制できる。
【0048】
(2) 第2の領域24bの空き容量が不十分である場合に週報情報を生成するように構成した。また、第3の領域24cの空き容量が不十分である場合に月報情報を生成するように構成した。これにより、第2の領域24bの容量の範囲内で長期間にわたる日報情報を記憶でき、第3の領域24cの容量の範囲内で長期間にわたる週報情報を記憶できるので、詳細な情報を長期間記憶できる。これにより、クレーンの適切なメンテナンスに資する。
【0049】
(3) 日報情報における回数の情報について1日毎の回数を1週間分積算した回数を週報情報における回数の情報として編集するように構成した。また、日報情報における稼働時間の情報について1日毎の稼働時間を1週間分積算した稼働時間を週報情報における稼働時間の情報として編集するように構成した。また、日報情報における最大値の情報について、各日の最大値の情報のうち最も大きい値を週報情報における最大値の情報として編集するように構成した。これにより、情報の精度劣化を抑制しつつ1週間分の日報情報の記憶に必要な容量と比べて1週間分の週報情報の記憶に必要な容量を小さくできるので、記憶に必要なメモリの容量を抑制しつつ、クレーンのメンテナンスに必要な各種の情報を長期間記憶でき、クレーンの適切なメンテナンスに資する。
【0050】
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、日報情報から週報情報を生成し、週報情報から月報情報を生成するように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、2週間分の日報情報から1つの2週間情報を生成するように構成してもよい。また、たとえば、2月分の週報情報から1つの2月分の月報情報を生成するように構成してもよい。すなわち、上述の説明では、1日、1週、1月を単位として各情報を生成するように構成しているが、各情報を生成する期間の単位は、1日、1週、1月に限定されない。
【0051】
(2) 上述の説明では、月の初日を週報情報の生成対象期間の初日とし、月の末日を週報情報の生成対象期間の末日とした場合の月報情報の生成について言及したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、ある月に属する日が少なくとも3週間分(21日間)含まれる4週間分または5週間分の週報情報に基づいて、当該月の月報情報を生成するようにしてもよい。
【0052】
(3) 上述の説明では、作業機械の一例としてクレーンについて言及しているが、本発明はこれに限定されず、ショベルやホイールローダ等の他の作業機械に適用してもよい。
(4) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
【0053】
なお、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、作業機械の稼働状態に関する情報について、日毎にそれぞれ日報情報として生成する日報情報生成手段と、日報情報生成手段で生成した日報情報を少なくとも1週間分記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段で記憶されている1週間分の日報情報を編集して、1週間分の日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成する週報情報生成手段と、週報情報生成手段で生成した週報情報を少なくとも1ヶ月分記憶する第2の記憶手段と、週報情報生成手段での週報情報の生成の際の編集で利用された日報情報を第1の記憶手段から消去する第1の情報消去手段と、第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の週報情報を編集して、1ヶ月分の週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成する月報情報生成手段と、月報情報生成手段で生成した月報情報を記憶する第3の記憶手段と、月報情報生成手段での月報情報の生成の際の編集で利用された週報情報を第2の記憶手段から消去する第2の情報消去手段とを備えることを特徴とする各種構造の作業機械の記録装置を含むものである。
また、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、作業機械の稼働状態に関する情報について、日毎にそれぞれ日報情報として生成する日報情報生成手段と、日報情報生成手段で生成した日報情報を少なくとも1週間分記憶する第1の記憶手段と、日報情報生成手段で新たに生成した日報情報のデータ容量と第1の記憶手段の空き容量とを比較して、新たに生成した日報情報を第1の記憶手段で記憶できるか否かを判断する第1の記憶可否判断手段と、新たに生成した日報情報を第1の記憶手段で記憶できないと第1の記憶可否判断手段で判断した場合に、第1の記憶手段で記憶されている日報情報のうち、最も古い日報情報から順に1週間分の日報情報を編集して、当該1週間分の日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成する週報情報生成手段と、週報情報生成手段で生成した週報情報を少なくとも1ヶ月分記憶する第2の記憶手段と、週報情報生成手段での週報情報の生成の際の編集で利用された日報情報を第1の記憶手段から消去する第1の情報消去手段と、週報情報生成手段で新たに生成した週報情報のデータ容量と第2の記憶手段の空き容量とを比較して、新たに生成した週報情報を第2の記憶手段で記憶できるか否かを判断する第2の記憶可否判断手段と、新たに生成した週報情報を第2の記憶手段で記憶できないと第2の記憶可否判断手段で判断した場合に、第2の記憶手段で記憶されている週報情報のうち、最も古い週報情報から順に1ヶ月分の週報情報を編集して、当該1ヶ月分の週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成する月報情報生成手段と、月報情報生成手段で生成した月報情報を記憶する第3の記憶手段と、月報情報生成手段での月報情報の生成の際の編集で利用された週報情報を第2の記憶手段から消去する第2の情報消去手段とを備えることを特徴とする各種構造の作業機械の記録装置を含むものである。
【符号の説明】
【0054】
5 巻上ドラム 6 起伏ドラム
20 コントローラ 21 CPU
24 EEPROM 24a 第1の領域
24b 第2の領域 24c 第3の領域
24d 第4の領域 28 モーメントリミッタ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の稼働状態に関する情報について、日毎にそれぞれ日報情報として生成する日報情報生成手段と、
前記日報情報生成手段で生成した前記日報情報を少なくとも1週間分記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段で記憶されている1週間分の前記日報情報を編集して、1週間分の前記日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成する週報情報生成手段と、
前記週報情報生成手段で生成した前記週報情報を少なくとも1ヶ月分記憶する第2の記憶手段と、
前記週報情報生成手段での前記週報情報の生成の際の編集で利用された前記日報情報を前記第1の記憶手段から消去する第1の情報消去手段と、
前記第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の前記週報情報を編集して、1ヶ月分の前記週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成する月報情報生成手段と、
前記月報情報生成手段で生成した前記月報情報を記憶する第3の記憶手段と、
前記月報情報生成手段での前記月報情報の生成の際の編集で利用された前記週報情報を前記第2の記憶手段から消去する第2の情報消去手段とを備えることを特徴とする作業機械の記録装置。
【請求項2】
作業機械の稼働状態に関する情報について、日毎にそれぞれ日報情報として生成する日報情報生成手段と、
前記日報情報生成手段で生成した前記日報情報を少なくとも1週間分記憶する第1の記憶手段と、
前記日報情報生成手段で新たに生成した前記日報情報のデータ容量と前記第1の記憶手段の空き容量とを比較して、前記新たに生成した前記日報情報を前記第1の記憶手段で記憶できるか否かを判断する第1の記憶可否判断手段と、
前記新たに生成した前記日報情報を前記第1の記憶手段で記憶できないと前記第1の記憶可否判断手段で判断した場合に、前記第1の記憶手段で記憶されている前記日報情報のうち、最も古い前記日報情報から順に1週間分の前記日報情報を編集して、当該1週間分の前記日報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる週毎の週報情報を生成する週報情報生成手段と、
前記週報情報生成手段で生成した前記週報情報を少なくとも1ヶ月分記憶する第2の記憶手段と、
前記週報情報生成手段での前記週報情報の生成の際の編集で利用された前記日報情報を前記第1の記憶手段から消去する第1の情報消去手段と、
前記週報情報生成手段で新たに生成した前記週報情報のデータ容量と前記第2の記憶手段の空き容量とを比較して、前記新たに生成した前記週報情報を前記第2の記憶手段で記憶できるか否かを判断する第2の記憶可否判断手段と、
前記新たに生成した前記週報情報を前記第2の記憶手段で記憶できないと前記第2の記憶可否判断手段で判断した場合に、前記第2の記憶手段で記憶されている前記週報情報のうち、最も古い前記週報情報から順に1ヶ月分の前記週報情報を編集して、当該1ヶ月分の前記週報情報のデータ容量よりも少ないデータ容量となる1ヶ月毎の月報情報を生成する月報情報生成手段と、
前記月報情報生成手段で生成した前記月報情報を記憶する第3の記憶手段と、
前記月報情報生成手段での前記月報情報の生成の際の編集で利用された前記週報情報を前記第2の記憶手段から消去する第2の情報消去手段とを備えることを特徴とする作業機械の記録装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の作業機械の記録装置において、
前記週報情報生成手段は、前記第1の記憶手段で記憶されている1週間分の前記日報情報に基づいて、前記日報情報における回数の情報について1日毎の回数を1週間分積算した回数を前記週報情報における回数の情報として編集し、
前記月報情報生成手段は、前記第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の前記週報情報に基づいて、前記週報情報における回数の情報について1週間毎の回数を1月分積算した回数を前記月報情報における回数の情報として編集することを特徴とする作業機械の記録装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の作業機械の記録装置において、
前記週報情報生成手段は、前記第1の記憶手段で記憶されている1週間分の前記日報情報に基づいて、前記日報情報における稼働時間の情報について1日毎の稼働時間を1週間分積算した稼働時間を前記週報情報における稼働時間の情報として編集し、
前記月報情報生成手段は、前記第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の前記週報情報に基づいて、前記週報情報における稼働時間の情報について1週間毎の稼働時間を1月分積算した前記稼働時間を月報情報における稼働時間の情報として編集することを特徴とする作業機械の記録装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の作業機械の記録装置において、
前記週報情報生成手段は、前記第1の記憶手段で記憶されている1週間分の前記日報情報に基づいて、前記日報情報における最大値の情報について、各日の最大値の情報のうち最も大きい値を前記週報情報における最大値の情報として編集し、
前記月報情報生成手段は、前記第2の記憶手段で記憶されている1ヶ月分の前記週報情報に基づいて、前記週報情報における最大値の情報について、各週の最大値の情報のうち最も大きい値を前記月報情報における最大値の情報として編集することを特徴とする作業機械の記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−56743(P2013−56743A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196175(P2011−196175)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(503032946)日立住友重機械建機クレーン株式会社 (104)
【Fターム(参考)】