説明

作業機

【課題】リードカム軸に効率的に潤滑剤を供給し、リードカム軸全体に満遍なく行き渡らせて、この潤滑剤を循環させることにより潤滑剤の無駄を減らすと共に機外への漏出を防止した、圃場環境や水質の汚染を防止する作業機を提供する。
【解決手段】リードカム83の側部に接続した伸縮自在なリードカム軸カバー51の内部に送油ポンプ50からから潤滑剤を供給するだけで、リードカム83の摺動によりリードカム軸カバー51が伸縮して潤滑剤が移動するため、リードカム軸82の全体に潤滑剤を供給することができ、苗載台の移動が円滑に行なわれる。また、リードカム軸カバー51と送油ポンプ50をリターンホースで繋いだことにより、リードカム軸カバー51に過剰な投入された潤滑剤を送油ポンプ50に戻すことができるので、潤滑剤に無駄が生じることが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行車両に苗植え付け装置などの作業装置を連結した乗用型作業機等の作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乗用型作業機の作業車両に連結した苗植え付け装置には移植する稲の苗を載せる苗載台が機体の進行方向左右に摺動可能に配置され、該苗載台を車両の進行方向左右に摺動させるためのリードカムが設けられている。該リードカム上で苗載台をスムーズに摺動させるためにグリスなどの潤滑剤が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−148645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された構成によれば、リードカム軸にグリスを供給する際、苗載台に複数個所形成された注油口を開けて供給する必要があり、作業者の作業工数が増えるとともに、グリスがリードカム軸全体に満遍なく行き渡らないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の課題は、リードカム軸に効率的に潤滑剤を供給し、リードカム軸全体に満遍なく行き渡らせて、この潤滑剤を循環させることにより潤滑剤の無駄を減らすと共に機外への漏出を防止した、圃場環境や水質の汚染を防止する作業機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、苗の端部を受ける苗受枠(81)と、該苗受枠(81)に備える苗取出口(78)と、苗受枠(81)の上側で該苗受枠(81)に沿って左右移動させる溝部を形成した螺子軸(82)と、該螺子軸(82)の溝部に係合する突起体(リード爪)(83a)を有する摺動部材(83)と、前記苗取出口(78)に供給する苗載台(80)の苗取出口(78)に供給された苗を植付ける苗植付装置(37)とを設けた苗移植機において、潤滑剤を送り出す送出装置(50)と、摺動部材(83)の側部に接続し、且つ螺子軸(82)の外周部に伸縮自在な被覆部材(51)と、送出装置(50)から被覆部材(51)に潤滑剤を送出する送出流路(52)とを設けたことを特徴とする苗移植機である。
【0007】
請求項2記載の発明は、被覆部材(51)から送出装置(50)に潤滑剤を戻す帰還流路(53)を設けたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機である。
【0008】
請求項3記載の発明は、被覆部材(51)は摺動部材(83)の左右両側に取り付けられ、前記左右の被覆部材(51)は摺動部材(83)を迂回して中空の連結部材(54)で連結したことを特徴とする請求項1及び2記載の苗移植機である。
【0009】
請求項4記載の発明は、連結部材(54)に分岐部(55)を設け、該分岐部(55)の内部にノズル(55a)を設けたことを特徴とする請求項3記載の苗移植機である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、摺動部材(リードカム)83の側部に接続した伸縮自在な被覆部材(リードカム軸カバー)51の内部に送出装置(送油ポンプ)50から潤滑剤(グリス又はオイル)を送出流路(オイルホース)52を経由して供給しておけば、摺動部材83の摺動により被覆部材51が伸縮して潤滑剤が移動するため、螺子軸(リードカム軸)82の全体に潤滑剤を供給することができ、苗載台80が苗受枠(横枠)81上で移動が円滑に行なわれて作業能率が従来より向上する。
【0011】
また、作業者は送出装置50に潤滑剤を供給するだけでよく、従来のように苗載台80に設けられた複数の投入口から螺子軸82に潤滑剤を投入する必要が無くなり、作業者の労力が軽減されると共にメンテナンス性が向上する。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加えて、被覆部材51と送出装置50を帰還流路(リターンホース)53で繋いだことにより、被覆部材51に過剰に投入された潤滑剤を送出装置50に戻すことができるので、潤滑剤に無駄が生じることが防止される。さらに、被覆部材51内に過剰に投入された潤滑剤が被覆部材51から漏出し、周辺の構成部材に付着したり、圃場に落下して汚染したりすることを防止できるので、機体の掃除が楽になりメンテナンスを容易に行えると共に、圃場の環境が維持される。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加えて、被覆部材51を摺動部材83の左右両側部に設けたことにより、摺動部材83の左右方向への摺動により螺子軸82に満遍なく潤滑剤を供給することができるので、苗載台80の移動が円滑に行なわれて作業能率が従来以上に向上する。
【0014】
また、左右の被覆部材51を中空の連結部材54で連結したことにより、左右の被覆部材51の一側に過剰な量の潤滑剤が供給されても、潤滑剤は中空連結部材54の内部を通過して他側の被覆部材51に移動するので、過剰に投入された潤滑剤が被覆部材51から漏出し、周辺の構成部材に付着したり、圃場に落下して汚染したりすることを防止できるので、機体の掃除が楽になりメンテナンスが容易に行え、圃場の環境が維持される。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加えて、被覆部材51を摺動部材83の左右両側に設け、左右の被覆部材51は摺動部材83を迂回させて互いに連結する中空の連結部材(連結管)54に設けられた分岐部55の内部にはノズル55aがあるので、該ノズル55aと送出装置50を送出流路(オイルホース)52で接続して、その内部に潤滑剤を流すことで左右の被覆部材51内に潤滑剤を供給でき、また中空連結部材54に分岐部55を形成したことにより、この分岐部55に送出流路52を繋ぐことができるので、左右の被覆部材51に同時に潤滑剤を投入することができ、作業能率が向上する。
【0016】
そして、分岐部55の内部にノズル55aを設けたことにより、空気を抜きながら潤滑剤を送出装置50に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施例の田植機の側面図である。
【図2】図1の田植機の平面図である。
【図3】図1の田植機の苗載台の苗送り伝動構成を分かりやすく示す正面図である。
【図4】図1の田植機の苗載台の苗移送量変更装置を分かりやすく示す断面側面図である。
【図5】図1の田植機の苗載台の苗移動量センサを分かりやすく示す断面側面図である。
【図6】図1の田植機の制御ブロック図である。
【図7】図1の田植機の苗載台のリードカムのカバー内と送油ポンプとの間に潤滑剤の循環させる構成を説明する図。
【図8】図1の田植機の苗載台のリードカムのカバー内と横枠へ送油ポンプから潤滑剤を供給する構成を説明する図。
【図9】図1の田植機の苗載台のリードカムのカバー内へ送油ポンプから潤滑剤を供給する構成を説明する図。
【図10】図1の田植機の苗載台のリードカムのカバー内と送油ポンプから潤滑剤を供給し、かつ潤滑剤から空気を抜く構成を説明する図。
【図11】図1の田植機の苗載台のリードカムのカバー内とリードカムへ送油ポンプから潤滑剤を供給する構成(図11(a)の側面図、図11(b)の平面図)を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
この発明の実施の一形態を、以下に説明する。
図1及び図2は、6条植えの施肥装置付きの乗用型の田植機1を示すものであり、この乗用型の田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。
【0019】
走行車体2は、駆動輪である各左右一対の前輪6及び後輪7を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース8が配置され、そのミッションケース8の左右側方に左右一対の前輪ファイナルケース9が設けられ、該前輪ファイナルケース9の変向可能な左右一対の前輪支持部から外向きに突出する前輪車軸に前輪6が取り付けられている。また、ミッションケース8の背面部にメインフレーム10の前端部が固着されており、そのメインフレーム10の後端左右中央部に前後水平に設けた左右一対の後輪ローリング軸を支点にして左右一対の後輪ギヤケース12がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース12から外向きに突出する後輪車軸に後輪7が取り付けられている。
【0020】
原動機となるエンジン13はメインフレーム10の上に搭載されており、該エンジン13の回転動力が、ベルト伝動装置14を介して正逆転切替可能な伝動装置となる油圧式の前後進無段変速装置15へ入力される。そして、該前後進無段変速装置15からの出力がミッションケース8に伝達される。ミッションケース8に伝達された回転動力は、該ミッションケース8内の伝動分岐部で走行用伝動経路と植付用伝動経路とに分岐して伝動され、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース9に伝達されて前輪6を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース12に伝達されて後輪7を駆動する。また、外部取出動力は、取出伝動軸17を介して走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース18に伝達され、それから植付伝動軸19によって苗植付部4へ伝動されるとともに、施肥伝動機構によって施肥装置5へ伝動される。
【0021】
エンジン13の上部はエンジンカバー20で覆われており、その上に座席21が設置されている。座席21の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー22があり、その上方に前輪6を操向操作するハンドル23が設けられている。ハンドル23の右側には、前記前後進無段変速装置15を操作する前後進変速レバー203が設けられている。前後進変速レバー203の操作位置を検出する前後進変速レバーセンサ203a(図6)を設け、この前後進変速レバーセンサ203aは、後述する苗植付装置37の作動速度を判断する植付速度センサとなる。また、前後進変速レバー203のグリップ部には、苗植付部4の昇降操作及び作動の入切操作がおこなえる植付昇降操作スイッチが設けられている。エンジンカバー20及びフロントカバー22の下端左右両側は水平状のフロアステップ26になっている。また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく予備苗載台27が設けられている。
【0022】
昇降リンク装置3は、1本の上リンク70と左右一対の下リンク71を備えている。これらの上リンク70及び下リンク71は、その基部側がメインフレーム10の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム72に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク73が連結されている。そして、縦リンク73の下端部に苗植付部4に回転自在に支承された連結軸74が挿入連結され、連結軸74を中心として苗植付部4がローリング自在に連結されている。メインフレーム10に固着した支持部材と上リンク70に一体形成したスイングアームの先端部との間に昇降エアシリンダ76が設けられており、該昇降エアシリンダ76を伸縮させることにより、上リンク70が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0023】
苗植付部4は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース77、マット苗を載せて左右往復動し、苗を一株分づつ各条の苗取出口78に供給するとともに横一列分の苗を全て苗取出口78に供給すると苗送りベルト79により苗を下方に移送する苗載台80、苗取出口78に供給された苗を苗植付具37aで圃場に植付ける苗植付装置37等を備えている。
【0024】
主に図3、図4に示すように、苗載台80は、苗載面の裏側でその裏面側下部に左右方向に設けた苗受枠となる横枠81に沿って左右動自在に支持されている。また、この苗載台80は、上下に延びる複数の仕切り壁部80a(図2、図4)を備えており、該仕切り壁部80aにより区分されて各条の苗載部80b(図2)が構成され、6条分の苗を搭載できる構成となっている。なお、前記横枠81に6条分の前記苗取出口78が設けられている。伝動ケース77の左右両側から突出して該伝動ケース77内の動力でリードカム83を横方向に左右往復移動させるリードカム軸82が設けられ、リードカム83と苗載台80とが連結されていて、リードカム軸82が駆動回転することにより苗載台80が左右往復動するようにしている。リードカム軸82は、その一端部左端部が伝動ケース77で支持されている。
【0025】
図7に示すように、前記螺旋溝を形成したリードカム軸(螺子軸)82と該リードカム軸82の螺旋溝に係合するリード爪83aを有するリードカム(摺動部材)83とを設け、グリス又はオイルなどの潤滑剤を供給する送油ポンプ50を配置する。リードカム83の側部で、かつリードカム軸82の外周部に伸縮自在なリードカム軸カバー51(被覆部材)と送油ポンプ(送出装置)50からリードカム軸カバー51の内部に潤滑剤を送出するオイルホース(送出流路)52を設ける。また、リードカム軸カバー51から送油ポンプ50に潤滑剤を戻すリターンホース(戻り流路)53を設けている。
【0026】
リードカム83の両側で、該リードカム83を覆っている伸縮自在なリードカム軸カバー51の内部に送油ポンプ50からから潤滑剤(グリス又はオイル)を供給しておけば、リードカム83の摺動によりリードカム軸カバー51が伸縮して潤滑剤が移動するため、リードカム軸82の全体に潤滑剤を供給することができ、苗載台80の移動が円滑に行なわれて作業能率が従来より向上する。
【0027】
また、作業者は送油ポンプ50に潤滑剤を供給するだけでよく、従来のように苗載台80に設けられた複数の投入口からリードカム軸82に潤滑剤を投入する必要が無くなり、作業者の労力が軽減されると共にメンテナンス性が従来より向上する。
【0028】
また、リードカム軸カバー51と送油ポンプ50をリターンホース53で繋いだことにより、リードカム軸カバー51に過剰に投入された潤滑剤を送油ポンプ50に戻すことができるので、潤滑剤に無駄が生じることが防止される。さらに、リードカム軸カバー51内に過剰に投入された潤滑剤がリードカム軸カバー51から漏出し、周辺の構成部材に付着したり、圃場に落下して汚染したりすることを防止できるので、機体の掃除が楽になりメンテナンスを容易に行えると共に、圃場の環境が維持される。
【0029】
さらに、図7に示すように、リードカム軸カバー51をリードカム83の左右両側に設け、左右のリードカム軸カバー51はリードカム83を迂回させて互いに連結する中空の連結管(連結部材)54で接続してもよい。前記連結管54に分岐部55を形成し、該分岐部55の内部にノズル55aを設け、該ノズル55aと送油ポンプ50をオイルホース52で接続して、その内部に潤滑剤を流すことで左右のリードカム軸カバー51内に潤滑剤を供給できる。
【0030】
リードカム軸カバー51をリードカム83の左右両側部に設けたことにより、リードカム83の左右方向への摺動によりリードカム軸82に満遍なく潤滑剤を供給することができるので、苗載台80の移動が円滑に行なわれて作業能率が従来以上に向上する。
【0031】
また、左右のリードカム軸カバー51を中空の連結管54で連結したことにより、左右のリードカム軸カバー51の一側に過剰な量の潤滑剤が供給されても、潤滑剤は中空の連結管54の内部を通過して他側のリードカム軸カバー51に移動するので、過剰に投入された潤滑剤がリードカム軸カバー51から漏出し、周辺の構成部材に付着したり、圃場に落下して汚染したりすることを防止できるので、機体の掃除が楽になりメンテナンスが容易に行え、圃場の環境が維持される。
【0032】
なお、中空連結管54を透明な部材で構成すると、目視で潤滑剤の供給状態を確認できる。また、中空連結管54に分岐部55を設けることで、この分岐部55にオイルホース52を繋ぐことができるので、中空連結管54の左右にあるリードカム軸カバー51に同時に潤滑剤を投入することができ、作業能率が従来より向上する。
【0033】
そして、分岐部55の内部にノズル55aを設けたことにより、空気を抜きながら潤滑剤を送油ポンプ50に戻すことができる。
また、左右のリードカム軸カバー51で余った潤滑剤は、例えば図7に示すように左右のリードカム軸カバー51の各端部からリターンホース53を経由して送油ポンプ50に戻すことができ、過剰に投入された潤滑剤がリードカム軸カバー51から漏出し、周辺の構成部材に付着したり、圃場に落下して汚染したりすることを防止できるので、機体の掃除が楽になりメンテナンス性が従来より向上すると共に、圃場の環境が維持される。
【0034】
さらに、分岐部55に帰還流路53を連結すると、左右の被覆部材51の両方に潤滑剤が過剰に供給されても、中空連結部材54を通過して送出装置50に戻るので、過剰に投入された潤滑剤が被覆部材51から漏出し、周辺の構成部材に付着したり、圃場に落下して汚染したりすることを防止できるので、機体の掃除が楽になりメンテナンス性が従来より向上すると共に、圃場の環境が維持される。
【0035】
また図8に示すように、潤滑剤が送油ポンプ50からオイルホース52を経由して左右のリードカム軸カバー51に送った後、余った潤滑剤を左右のリードカム軸カバー51の端部から横枠81に送るオイルホース56を設けても良い。この場合は、横枠81に送られた潤滑剤は苗載台80の摺動用に利用される。こうしてリードカム軸82と苗載台80の潤滑剤を共用できる。なお、苗載台80の摺動部に塗布されるグリスの量は非常に少なく、摺動することで薄く伸ばされるため、落下や飛散することは殆どない。また、苗載台80の摺動部に残ったグリースを回収する場合には、作業終了後に雑巾等で拭き取ることでよい。
【0036】
また図9に示すように左右のリードカム軸カバー51の各端部にそれぞれ送油ポンプ50からオイルホース52を介して潤滑剤を送り、一方のリードカム軸カバー51内から中央の連結管54を経由して他側のリードカム軸カバー51内に潤滑剤が流れるようにすると、潤滑剤が左右のリードカム軸カバー51の全体に行き渡る。また、左右のリードカム軸カバー51の中央の連結管54の一部、あるいは全体を透明な部材(塩化ビニルなどのプラスチック製の中空パイプ)で構成すると、作業者が潤滑剤の供給量を目視で確認することができ、潤滑剤の不足によるリードカム軸82の焼け付きの発生や、過剰に供給された潤滑剤が圃場に漏出することを防止でき、圃場や水の汚染が防止される。
【0037】
図10に示すように左右のリードカム軸カバー51の各端部に送油ポンプ50からオイルホース2を経由して潤滑剤を送り、中央の連結管54に設けられた分岐管55を経由して潤滑剤に混入した空気をオリフィス57aを有するパイプ57を経由し外部に流出させる構成にしても良い。この場合はオリフィス57aを経由して空気だけが外部に排出できるので、潤滑剤中のエア抜きが可能となる。なお、潤滑剤中に空気が混入していると、内圧の変化により潤滑剤の空白地帯が生じて、潤滑剤が途切れた部分が焼け付いたり、潤滑剤が空気に押されて部材の隙間からはみ出し、漏れ出した潤滑剤が圃場や水を汚染してしまうことがある。そのため、潤滑剤からできるだけ空気を抜いておく必要がある。
【0038】
図11(a)の側面図と図11(b)の平面図に示すように、左右のリードカム軸カバー51の中央にリード爪受け用の軸受59を設け、該軸受59に潤滑剤を左右の送油ポンプ50からそれぞれ供給して左右のリードカム軸カバー51に行き渡らせる。このとき潤滑剤の供給量は左右のリードカム軸カバー51の各端部のオイルホース52,52との接続部に設けたパイプ62で確認する。また、左右のリードカム軸カバー51からの潤滑剤を該軸受59内にそれぞれ供給するホース60,61をリード爪受け用の軸受59の蓋59aに接続して軸受59の内部に潤滑剤を入れる構成にしても良い。
【0039】
図4に示すように、苗載台80の裏面側の上下には、左右方向に長い上側左右移動用案内部材120及び下側左右移動用案内部材121がそれぞれ固着して設けられている。上側左右移動用案内部材120は、側面視で下側が切り欠かれた断面形状に形成されており、下側から支持される回転自在の支持ローラ122が係合している。この支持ローラ122は、上側左右移動用案内部材120に沿う適宜位置4か所に複数個4個設けられ、伝動ケース77の上側に固着された苗載台支持フレーム123の上部に取り付けられている。下側左右移動用案内部材121は、横枠81に上側から載る。従って、苗載台80は、支持ローラ122と横枠81とにより左右方向に移動可能に支持されている。
【0040】
苗載台支持フレーム123には苗載台80が左右移動端に到達したことを検出する左右各々の移動端センサ131(図4)を設け、該移動端センサ131は苗載台80の左右方向端部の裏面側に突出する仕切り壁部80aが当たって検出する構成となっている。
【0041】
苗送りベルト79は、駆動ローラ84と従動ローラ85に巻き掛けられている。駆動ローラ84は左右方向の苗送り駆動軸86と一体回転するように設けられている。苗送り駆動軸86は、各2条毎に設けられ、各々のラチェット機構87により、苗送りベルト79が苗送りする方向にだけ回転を伝達するようになっている。従って、苗送りベルト79が、苗載台80の左右移動端で該苗載台80上の苗を苗受枠81側へ移送する苗移送装置となる。
【0042】
苗送りベルト79の駆動機構は下記の構成となっている。
すなわち、伝動ケース77の左右両側からそれぞれ突出して回転駆動する駆動側アーム88が設けられている。なお、伝動ケース77の右側の駆動側アーム88は、リードカム軸82を介して回転駆動する。また、苗送り駆動軸86の上側には左右方向の中継軸89が各2条毎に設けられ、それに従動側アーム90が取り付けられている。中継軸89と苗送り駆動軸86とは、各々第一アーム91並びに第二アーム92及びリンク93とからなるリンク機構94により伝動連結されている。
【0043】
苗載台80が左右移動行程の端部に到達すると、駆動側アーム88が従動側アーム90にその下側から当たって、中継軸89を所定角度回転させる。その回転がリンク機構94及びラチェット機構87を介して苗送り駆動軸86に伝達される。これにより、苗送りベルト79が所定量だけ作動する。なお、苗載台80が左右移動両端部でそれぞれ苗送り動力を伝達できるように、1個の駆動側アーム88に対して左右に2個の従動側アーム90が同一の中継軸89上に設けられている。駆動側アーム88が従動側アーム90から離れると、中継軸89に係止した図示しないスプリングの張力によって中継軸89及び従動側アーム90は駆動前の位置に戻る。
【0044】
なお、リンク機構94及びラチェット機構87は、右側2条分のものは苗載台80の右端部、中央2条分のものは右から3条目の苗載部80bの右端部、左側2条分のものは苗載台80の左端部に配置されている。中央2条分のリンク機構94及びラチェット機構87は、左右一方側左側に偏位する伝動ケース77の苗送り伝動部77aに対して左右他方側右側に偏位して配置されるので、苗載台80と伝動ケース77を前後に近づけながら、伝動ケース77に干渉しないようにできる。ラチェット機構87には、各々2条分の苗送りベルト79の駆動を入切する苗送りクラッチ(図示せず)を備えている。
【0045】
従って、該苗送りクラッチを操作する苗送りクラッチワイヤ132(図3)が、ラチェット機構87から苗載台80の裏面側で該苗載台80に沿って設けられている。なお、苗送りクラッチワイヤ132の他端は、各2条毎の植付を入切する畦クラッチレバー133(図1、図2)に連結されている。この畦クラッチレバー133は、走行車体2の後部に計3本設けられ、各々の畦クラッチレバーセンサ133a(図6)により操作位置を検出できる構成となっている。
【0046】
また、苗植付部4の苗載台80の前側には、横枠81を上下動させて苗植付装置37(図1、図2)が苗取出口78で取り出す一株あたりの苗の量を変更する苗取り量調節レバー201を設けている。この苗取り量調節レバー201の操作位置を、苗取り量調節レバーセンサ202が検出する構成となっている。
【0047】
駆動側アーム88は、伝動ケース77の苗送り伝動部77aの左右両側の適宜位置に左右各々2個ずつ設けられている。右外側の駆動側アーム88は、苗載台80が左右移動右端に移動したとき、右の中継軸89の右側の従動側アーム90に当たる。右内側の駆動側アーム88は、苗載台80が左右移動右端に移動したとき、中央の中継軸89の右側の従動側アーム90に当たると共に、苗載台80が左右移動左端に移動したとき、右の中継軸89の左側の従動側アーム90に当たる。左内側の駆動側アーム88は、苗載台80が左右移動左端に移動したとき、中央の中継軸89の左側の従動側アーム90に当たると共に、苗載台80が左右移動右端に移動したとき、左の中継軸89の右側の従動側アーム90に当たる。左外側の駆動側アーム88は、苗載台80が左右移動左端に移動したとき、左の中継軸89の左側の従動側アーム90に当たる。従って、計6個の従動側アーム90に対して、駆動側アーム88の個数を4個として数を削減させている。
【0048】
ここで、左右各々の中継軸89における左右各々の従動側アーム90は、該中継軸89の左右中央部に配置しているが、左右中央の中継軸89における左右の従動側アーム90は、該中継軸89の左右両端部に配置している。これにより、左右移動で振り分けて伝動ケース77の左右両側内側の駆動側アーム88から左右中央の中継軸89へ動力を伝達することができると共に、左右内側の駆動側アーム88を左右の中継軸89へ動力を伝達するアームとして兼用できる。また、各中継軸89の左右の従動側アーム90を、各中継軸89において略左右対称な位置に配置でき、各2条毎で略左右中央に配置される後述する苗移動量変更モータ135による苗送り量の変更設定を高精度で行える。
【0049】
苗載台80の各条の苗載部80bの苗送りベルト79近くの適宜位置には、各々苗減少センサ136(図2、図4)を設けている。この苗減少センサ136は、苗の有無を検出することにより、苗載台80上の適宜の位置で苗が減少したことを検出する。また、右から1条目、4条目及び6条目の苗載部80bの苗送りベルト79近くの適宜位置には、各々苗移動量センサ137(図1〜図3、図5)を設けている。この苗移動量センサ137は、スプリング138(図3)で苗側上側に回動する側に付勢されたセンサ取付アーム146(図3)の先端に設けられ、外周面が苗の底面に接触して回転するローラ式であり、その回転角度を検出する回転角度検出型のセンサポテンショメータを備え、苗送りベルト79の苗の移送方向への苗載台80上の苗の移動量を検出する。尚、後述する苗移動量変更モータ135による苗送りベルト79の苗の最大移送量よりも、苗移動量センサ137の外周長が大きくなるよう構成されている。
【0050】
該苗移動量センサ137は、回転角度を0度以上360度未満の角度値として検出し、苗送り作動の前後の角度値から苗の移動量を検出するセンサであるが、苗送り作動の前後で0度の角度値をまたいで検出した場合でも検出できるように、制御装置200(図6)により、360度と苗送り作動前の角度値の差及び苗送り作動後の角度値と0度の差の両方の差を加算して演算するようにしている次の演算式(1)
苗の移動量={360度-苗送り作動前の角度値}+{苗送り作動後の角度値-0度} (1)
により、角度値を検出するだけの簡単なセンサポテンショメータで、苗の移動量を検出できる。
【0051】
また、苗移動量センサ137を苗送りクラッチに近い位置の条に設け、苗移動量センサ137の防護フレームを兼ねる後述する苗移送量変更モータ135のモータ支持フレーム139を、右から1条目、4条目及び6条目の苗載部80bの裏面側のみに設け、モータ支持フレーム139の内側に、苗送りクラッチワイヤ132(図3)を通して、モータ支持フレーム139が苗送りクラッチワイヤ132の防護フレームも兼ねた構成としている。
【0052】
苗移動量センサ137は、苗載部80bの左右中央に位置している。前記苗減少センサ136は、苗移動量センサ137を設けていない苗載部80bでは該苗載部80bの左右中央に位置しているが、苗移動量センサ137を設けた苗載部80bでは該苗載部80bの左右方向一側端に位置している。これにより、苗移動量センサ137を苗減少センサ136に優先して苗載部80bの左右中央に位置させて、苗の移動量を高精度で検出できるようにしている。各条の苗減少センサ136は、苗移動量センサ137より若干苗載台80に沿う上側位置に配置されている。
【0053】
また、苗移動量センサ137を設けた苗載部80bの苗送りベルト79より上側位置には、苗載部80b上の苗の量を判別する各々の苗量センサ140(図3、図5)を設けている。この苗量センサ140は、横枠81から苗載台80に沿って苗1枚分上側の位置横枠81から58cmの位置に設けられ、その位置での苗の有無を検出することにより、苗載台80上の苗の量の大小を判別する。該苗量センサ140は、苗載部80bの左右中央に位置している。
【0054】
各2条毎の苗載部80bにおける左右中央の仕切り壁部80aの裏側には、2条毎に苗送りベルト79による苗の移送量を変更するための苗移送量変更モータ135(図3、図4)を設けている。この苗移送量変更モータ135が、苗移送装置による苗の移送量を変更する苗移送量変更装置となる。苗移送量変更モータ135は、各2条毎の左右中央に配置されているので、苗送り量の変更を各2条毎に適正に精度良く行える。苗移送量変更モータ135のピニオン135a(図4)に噛み合って回動する扇形ギヤ141を設け、該扇形ギヤ141から連結ロッド142を介して中継軸89と一体回転する苗送り規制アーム143(図4)に連結している。尚、苗送り規制アーム143に設けた長孔143aに、連結ロッド142を連結している。
【0055】
従って、苗移送量変更モータ135を駆動して扇形ギヤ141を回動させ、苗送り規制アーム143を長孔143aを介して強制的に上側へ回動させると、苗送り作動で長孔143aにより中継軸89を回動させることができる。そして、駆動側アーム88が従動側アーム90から離れると、中継軸89及び従動側アーム90は、スプリング(図示せず)の張力で、規制部材となる長孔143aの端部に連結ロッド142の端部が当たる位置まで戻る構成となっている。前記苗送り規制アーム143は、右側2条分は右側の従動側アーム90、左側2条分は左側の従動側アーム90と兼用し、中央2条分は専用の中央苗送り規制アーム144で構成している。従って、左右の苗送り規制アームは各々外側の従動側アーム90となるため、連結ロッド142の着脱等のメンテナンスが行い易い。
【0056】
苗載台80の苗載面80c(図4)の上側には、マット苗の床部の上面に当たって該マット苗を苗載面80c側へ押圧する苗押え具130(図4)が設けられている。この苗押え具130により、マット苗を苗送りベルト79側に適度に押圧し、苗送りベルト79で確実に精度良くマット苗を移送できるようにしている。
【0057】
苗植付部4の下部には、中央2条分の苗植付位置を整地するセンターフロート100、及び左右それぞれ外側2条分の苗植付位置を整地するサイドフロート101が設けられている。これらのフロートであるセンターフロート100及びサイドフロート101を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、センターフロート100及びサイドフロート101が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置37により苗が植付けられる。各フロートは圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート100の前部の上下動が上下動検出機構により検出され、その検出結果に応じ前記昇降エアシリンダ76を制御する油圧バルブを切り替えて苗植付部4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
【0058】
施肥装置5は、肥料貯留タンク110に貯留されている肥料を各条の肥料繰出部63によって一定量づつ繰り出し、その肥料を肥料移送ホース111でセンターフロート100及びサイドフロート101に取り付けた施肥ガイド112まで導き、施肥ガイド112の前側に設けた作溝体113によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に吐出するようになっている。モータ114により駆動されるブロア115で発生させた圧力風を左右方向に長いエアチャンバ116を経由して肥料移送ホース111内に吹き込み、肥料移送ホース111内の肥料を苗植付部4側の肥料吐出口施肥ガイド112へ強制的に移送するようになっている。施肥溝内に供給された肥料は、施肥ガイド112及び作溝体113の後方でセンターフロート100及びサイドフロート101に取り付けた覆土板117により覆土される。
【0059】
なお、この発明の実施の形態は乗用型の田植機1について記述したが、本発明は乗用型の田植機に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本件物品についての説明
本件物品は、移植する稲の苗を載せる苗載台を機体左右方向に摺動させるリードカムに効率的にグリスを供給し、このグリスを循環させることによりグリスの無駄を減らすと共に機外への漏出を防止し、圃場環境や水質の汚染を防止することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 田植機 2 走行車体
3 昇降リンク装置 4 苗植付部
5 施肥装置 6 前輪
7 後輪 8 ミッションケース
9 前輪ファイナルケース
10 メインフレーム 12 後輪ギヤケース
13 エンジン 14 ベルト伝動装置
15 前後進無段変速装置
17 取出伝動軸 18 植付クラッチケース
19 植付伝動軸 20 エンジンカバー
21 座席 22 フロントカバー
23 ハンドル 23a ハンドル切れ角センサ
26 フロアステップ 27 予備苗載台
37 苗植付装置 37a 苗植付具
50 送油ポンプ 51 リードカム軸カバー
52 オイルホース 53 リターンホース
54 中空連結管 55 分岐部
55a ノズル 56 オイルホース
57 パイプ 57a オリフィス
59 軸受 59a 蓋
60,61 ホース 62 パイプ
63 肥料繰出部粉粒体繰出部
70 上リンク 71 下リンク
72 リンクベースフレーム
73 縦リンク 74 連結軸
76 昇降エアシリンダ
77 伝動ケース 77a 苗送り伝動部
78 苗取出口 79 苗送りベルト
80 苗載台 80a 仕切り壁部
80b 苗載部 80c 苗載台
81 横枠(苗受枠) 82 リードカム軸
83 リードカム 83a 突起体
84 駆動ローラ 85 従動ローラ
86 苗送り駆動軸 87 ラチェット機構
88 駆動側アーム 89 中継軸
90 従動側アーム 91 第一アーム
92 第二アーム 93 リンク
94 リンク機構 100 センターフロート
101 サイドフロート
110 肥料貯留タンク粉粒体貯留タンク
111 肥料移送ホース粉粒体移送ホース
112 施肥ガイド 113 作溝体
114 モータ 115 ブロア
116 エアチャンバ 117 覆土板
120 上側左右移動用案内部材
121 下側左右移動用案内部材
122 支持ローラ 123 苗載台支持フレーム
130 苗押え具 131 移動端センサ
132 クラッチワイヤ
133 畦クラッチレバー
133a 畦クラッチレバーセンサ
135 苗移送量変更モータ
135a ピニオン 136 苗減少センサ
137 苗移動量センサ
138 スプリン 139 モータ支持フレーム
140 苗量センサ 141 扇形ギヤ
142 連結ロッド 143 苗送り規制アーム
143a 苗送り規制アーム長孔
144 中央苗送り規制アーム
146 センサ取付アーム
200 制御装置
201 苗取り量調節レバー(苗取り量変更装置)
202 苗取り量調節レバー位置センサ
203 主変速レバー 203a 主変速レバーセンサ
204 昇降リンクセンサ
205 副変速レバー 205a 副変速レバーセンサ
206 油圧昇降バルブ
209 サイドクラッチ操作シリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
苗の端部を受ける苗受枠(81)と、該苗受枠(81)に備える苗取出口(78)と、苗受枠(81)の上側で該苗受枠(81)に沿って左右移動させる溝部を形成した螺子軸(82)と、該螺子軸(82)の溝部に係合する突起体(83a)を有する摺動部材(83)と、前記苗取出口(78)に供給する苗載台(80)と苗取出口(78)に供給された苗を植付ける苗植付装置(37)とを設けた苗移植機において、
潤滑剤を送り出す送出装置(ポンプ)(50)と、
摺動部材(83)の側部に接続し、且つ螺子軸(82)の外周部に伸縮自在な被覆部材(51)と、
送出装置(50)から被覆部材(51)に潤滑剤を送出する送出流路(52)とを設けたことを特徴とする苗移植機。
【請求項2】
被覆部材(51)から送出装置(50)に潤滑剤を戻す帰還流路(リターンホース)(53)を設けたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機。
【請求項3】
被覆部材(51)は摺動部材(83)の左右両側に取り付けられ、前記左右の被覆部材(51)は摺動部材(83)を迂回して中空の連結部材(54)で連結したことを特徴とする請求項1及び2記載の苗移植機。
【請求項4】
連結部材(54)に分岐部(55)を設け、該分岐部(55)の内部にノズル(55a)を設けたことを特徴とする請求項3記載の苗移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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