説明

作業車両

【課題】左右ブレーキぺダルを左右に並列配置した作業車両において、左右ブレーキぺダルの左右方向に長い足踏み部裏側に左右ブレーキ連結手段をコンパクトに配設する。
【解決手段】走行車体に左右方向の軸回りに左右ブレーキぺダルを別個に回動自在に軸支し、該左右ブレーキぺダルにおける左右方向に長い一方の足踏み部の裏側に係止連結体を取り付け、他方の左右方向に長い足踏み部の裏側にブレーキ連結ソレノイドを取り付け、前記ブレーキ連結ソレノイドを左右方向に沿った筒状体と、筒状体内に配設されている固定コイル及び可動コイルと、筒状体に左右方向に移動自在に内装されていて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピンと、該ソレノイド連結ピンを復帰移動させる復帰バネを構成したことを特徴とする作業車両とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両に関し、左右ブレーキ連結解除装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ステアリング系に連動する旋回検出器と、前輪の周速を後輪の周速と略等速にする低速状態と旋回時に旋回検出器に連動して前輪の周速を後輪の周速よりも大にする高速状態とに切り換える高低速切換装置とを備え、左右の後輪ブレーキを操作する左右一対のブレーキぺダルを連結解除自在にしたトラクタにおいて、左右一対のブレーキぺダルの連結を検出して高低速切換装置が高速状態に切り換わることを防止するための連結検出器を設け、路上走行の安全を図ったものは公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−104249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、左右ブレーキぺダルを左右に並列配置した作業車両において、左右ブレーキぺダルの左右方向に長い足踏み部を有効に利用して左右ブレーキ連結解除手段をコンパクトに配設すると共に、路上走行時における左右ブレーキの連結を自動的に確保し、路上走行の安全を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、走行車体に左右方向の軸(21b)回りに左右ブレーキぺダル(21,21)を別個に回動自在に軸支し、該左右ブレーキぺダル(21,21)における左右方向に長い一方の足踏み部(21a)の裏側に係止連結体(22)を取り付け、他方の左右方向に長い足踏み部(21a)の裏側にブレーキ連結ソレノイド(23)を取り付け、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右方向に沿った筒状体(23a)と、筒状体(23a)内に配設されている固定コイル及び可動コイルと、筒状体(23a)に左右方向に移動自在に内装されていて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン(23b)と、該ソレノイド連結ピン(23b)を復帰移動させる復帰バネを構成したことを特徴とする作業車両とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)を設け、該左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)を入りにし、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)の固定コイルに通電すると、固定コイルが励磁されて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン(23b)を退避側に移動し左右ブレーキの非連結状態となるようにしたことを特徴とする作業車両とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1及び請求項2の発明において、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの非連結状態に作動している場合において、所定時間が経過すると、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に切り換えるコントローラ(26)を設けたことを特徴とする作業車両とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の発明において、車体の前後傾斜調節手段あるいは左右傾斜調節手段を設け、前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)を設け、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの非連結状態に作動している場合において、前記前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)が所定角度以上の傾斜を検出すると、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に切り換える機能を前記コントローラ(26)に付加したことを特徴とする作業車両とする。
【0009】
請求項5の発明は、左右ブレーキぺダル(21,21)を別個に回動自在に軸支し、該左右ブレーキぺダル(21,21)を連結解除するブレーキ連結解除手段(31)を設け、該ブレーキ連結解除手段(31)を連結解除するブレーキ連結アクチュエータ(28)を設け、ブレーキ連結解除手段(31)を連結解除する左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)、左右ブレーキ連結自動入切スイッチ(SW2)及び前輪増速旋回制御自動入切スイッチ(SW3)を設けた作業車両において、前記左右ブレーキ連結自動入切スイッチ(SW2)が自動入り状態で、前記左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)が切りで連結解除状態で、且つ、前記前輪増速旋回制御自動入切スイッチ(SW3)が自動切りの場合には、前記ブレーキ連結解除アクチュエータ(28)を左右ブレーキの連結状態にするコントローラ(26)を設けたことを特徴とする作業車両とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、左右ブレーキぺダル(21,21)における左右方向に長い一方の足踏み部(21a)の裏側に係止連結体(22)を取り付け、他方の左右方向に長い足踏み部(21a)の裏側にブレーキ連結ソレノイド(23)を取り付け、ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右方向に沿った筒状体(23a)と、筒状体(23a)内に配設されている固定コイル及び可動コイルと、筒状体(23a)に左右方向に移動自在に内装されていて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン(23b)と、ソレノイド連結ピン(23b)を復帰移動させる復帰バネと構成したので、ブレーキ連結ソレノイド(23)に通電あるいは停止することにより、ソレノイド連結ピン(23b)を突出移動あるいは退避移動し左右ブレーキの連結状態あるいは非連結状態とすることができる。
【0011】
また、左右一方のブレーキぺダル(21)の左右方向に長い足踏み部(21a)の裏面にブレーキ連結ソレノイド(23)を配設したので、取付スペースの確保が容易となり、左右方向に長い足踏み部(21a)によりブレーキ連結ソレノイド(23)を隠すことができ見栄えを良くしコンパクトに構成することができる。また、左右ブレーキぺダル(21,21)の踏み込み力がブレーキ連結ピン(23b)の長手方向に直交するする方向に作用するので、作動負荷を少なくし、ブレーキ連結ソレノイド(23)の耐久性を高めることができる。
【0012】
請求項2の発明によると、請求項1の発明の前記効果に加えて、左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)を入りにし、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)の固定コイルに通電すると、固定コイルが励磁されて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン(23b)を退避側に移動し左右ブレーキの非連結状態となるようにしたので、オペレータの意志による左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)の入り操作で左右ブレーキを非連結状態とすることができ誤作動を防止することができる。また、作業車両では左右ブレーキの連結状態での使用時間が多く、非連結状態での使用時間が少ないのが通常であり、使用時間の少ない左右ブレーキの非連結状態のときにブレーキ連結ソレノイド(23)に通電しソレノイド連結ピン(23b)を退避移動するようにしたので、バッテリの電力使用量を少なくし省エネ運転をすることができる。
【0013】
請求項3の発明によると、請求項又は請求項2の発明の前記効果に加えて、ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの非連結状態に作動している場合において、所定時間が経過すると、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に切り換えるコントローラ(26)を設けたので、作業車両の圃場外の走行時において、ブレーキ連結ソレノイド(23)が左右ブレーキの非連結状態にあっても、所定時間が経過すると、左右ブレーキの連結状態に自動的に変更することができ、左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)の切り換え操作忘れによる不具合を回避し、安全に路上走行をすることができる。
【0014】
請求項4の発明によると、請求項1乃至請求項3の発明の前記効果に加えて、前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)が所定角度以上の傾斜を検出すると、ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に切り換える機能を前記コントローラ(26)に付加したので、ブレーキ連結ソレノイド(23)が左右ブレーキの非連結状態に操作されていても、作業車両の圃場の出入り口の走行時に前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)が所定角度以上の傾斜を検出すると、ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に自動的に切り換えることができ、左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)の切り換え操作忘れがあっても路上を安全に走行することができる。
【0015】
請求項5の発明によると、左右ブレーキ連結自動入切スイッチ(SW2)が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)が切りで連結解除状態で、且つ、前輪増速旋回制御自動入切スイッチ(SW3)が自動切りの場合には、ブレーキ連結解除アクチュエータ(28)を左右ブレーキの連結状態にすることができ、路上走行時における左右ブレーキの非連結状態を解消し、路上走行の安全を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】トラクタ全体の側面図である。
【図2】トラクタ全体の平面図である。
【図3】トラクタのミッションケース部の側面図である。
【図4】トラクタのミッションケース部の平面図である。
【図5】左右ブレーキぺダルの足踏み部の裏面側を示す図、足踏み部の側面図である。
【図6】制御ブロック図、左右ブレーキ連結スイッチの回路図である。
【図7】制御ブロック図である。
【図8】フローチャートである。
【図9】フローチャートである。
【図10】フローチャートである。
【図11】フローチャートである。
【図12】フローチャートである。
【図13】フローチャートである。
【図14】フローチャートである。
【図15】フローチャートである。
【図16】制御ブロック図である。
【図17】左右ブレーキぺダルの連結構成を示すブロック図で有る。
【図18】トラクタの前後方向中間部の平面図である。
【図19】ミッションケース部の側面図、平面図である。
【図20】ブレーキ連結ソレノイドの側面図、平面図である。
【図21】左右ブレーキぺダルの連結構成の斜視図、切断平面図である。
【図22】左右ブレーキぺダルの足踏み部の裏面側を示す図、制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいてこの発明を農業用トラクタに施した実施例について説明する。
まず、図1及び図2に基づき本発明を備えた農用トラクタの全体構成について説明する。
【0018】
トラクタは走行車体1の前側部にエンジンE(図示省略)を搭載し、エンジンEをボンネット2で被覆し、エンジンEからの回転動力をミッションケース3内の油圧式無段変速装置及びギヤ式副変速装置で変速し、左右前輪4,4及び左右後輪5,5へ伝達している。
【0019】
また、ミッションケース3の後側上部にはシート6を設け、その左右両側に左右フェンダ7,7を設けている。また、走行車体1の後側にはシリンダケース8を設け、シリンダケース8の後側部に左右リフトアーム9,9を上下回動自在に設け、3点リンク機構10により連結したロータリ耕耘装置11を昇降可能に連結している。
【0020】
また、エンジンEの後方には、ハンドルフレーム15を立設し、その上部にステアリングハンドル16を設けている。走行車体1の後部に後側安全フレーム19を立設している。
【0021】
次に、図3乃至図6に基づき左右後輪ブレーキの連結解除構成について説明する。
ミッションケース3には左右方向の軸21b回りに左右ブレーキぺダル21,21を別個に回動自在に軸支し、左右ブレーキぺダル21,21におけるブレーキアーム上部の左右方向に長い足踏み部21a,21aの裏側部にブレーキ連結解除手段を設けている。このブレーキ連結解除手段は、一方の足踏み部21a裏面に取り付けられている係止連結体22と、他方の足踏み部21a裏面に取り付けているブレーキ連結ソレノイド23とで構成されている。
【0022】
このブレーキ連結ソレノイド23は、左右方向に沿った筒状体23aと、筒状体23aの内部に配設されている固定コイル及び可動コイルと、筒状体23aに左右方向に移動自在に内装されていて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン23bと、ソレノイド連結ピン23bを退避側に復帰させる復帰バネとで構成している。
【0023】
しかして、ソレノイド連結ピン23bが筒状体23aの一側から他側に突出し係止連結体22に係合し、左右ブレーキぺダル21、21が連結状態となったり、あるいは、ソレノイド連結ピン23bが退避し係止連結体22から離脱し、左右ブレーキぺダル21、21が非連結状態となるように構成されている。
【0024】
また、図6(A)に示すように、左右ブレーキ連結スイッチSW1をコントローラ26の入力側に接続し、コントローラ26の出力側に駆動手段を経由してブレーキ連結ソレノイド23を連結している。なお、左右ブレーキ連結スイッチSW1を図6(B)に示すように、バッテリからの通電回路に設けてもよい。
【0025】
しかして、左右ブレーキ連結スイッチSW1を入りにし、ブレーキ連結ソレノイド23の固定コイルに通電すると、固定コイルが励磁されて、可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン23bを復帰バネに抗して引き付け退避側に移動させ、左右他側の係止連結体23の孔部から離脱し、左右ブレーキぺダル21,21が非連結状態となる。
【0026】
また、左右ブレーキ連結スイッチSW1を切りにすると、ブレーキ連結ソレノイド23の固定コイルへの通電が停止し、固定コイルが消磁され可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン23bの吸引力が無くなり、ブレーキ連結ピン23bが復帰バネによりにより左右他側に突出移動し、左右ブレーキぺダル21,21が連結状態となる。
【0027】
前記構成によると、左右ブレーキぺダル21,21上部の左右方向に長い足踏み部21a,21aの裏面にブレーキ連結解除手段である係止連結体22、ブレーキ連結ソレノイド23を配設したので、ブレーキ連結解除手段の取付スペースの確保が容易となり、左右ブレーキぺダル21,21が非踏み込み状態ではフロアから上方に離れた位置にあってメンテナンス作業が容易となり、また、足踏み部21a,21aによりブレーキ連結解除手段が隠されて見栄えがよくコンパクトに構成できる。また、左右ブレーキぺダル21,21の踏み込み操作力がブレーキ連結ピン23bの長手方向に対して直交するする方向に作用するので、作動負荷を少なくしながら一体作動し、ブレーキ連結ソレノイド23の耐久性を高めることができる。
【0028】
また、左右ブレーキ連結スイッチSW1を入りにし、ブレーキ連結ソレノイド23の固定コイルに通電すると、可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン23bが退避側に移動し左右ブレーキぺダル21,21を非連結状態となるようにし、また、左右ブレーキ連結スイッチSW1を切りにすると、ブレーキ連結ソレノイド23の固定コイルへの通電が停止し、ブレーキ連結ピン23bが復帰バネの作用によりに突出移動し左右ブレーキぺダル21,21が連結作動状態となるようにすると、オペレータの意志による左右ブレーキ連結スイッチSW1の入り操作で左右ブレーキぺダル21,21を非連結状態とすることができて誤作動を防止し、路上走行時の安全を図ることができる。また、トラクタでは左右ブレーキの連結状態での使用時間が多く、非連結状態での使用時間が少ないことが通常であり、使用時間の少ない非連結状態のときにブレーキ連結ソレノイド23に通電するようにすることにより、バッテリの電力使用量を少なくし省エネ運転をすることができる。
【0029】
また、左右ブレーキ連結スイッチSW1が左右ブレーキの非連結状態に操作されている場合には、コントローラ26の指令により所定時間のタイマ作動状態とし、タイマカウント手段の所定時間のカウントが終了すると、左右ブレーキの連結指令を出力し、左右ブレーキ連結スイッチSW1を切りにしたり、あるいは、ブレーキ連結ソレノイド23への通電を停止し、左右ブレーキの連結状態に復帰させるようにしてもよい。
【0030】
前記構成によると、トラクタが圃場外の走行状態になると、左右ブレーキ連結スイッチSW1が入り状態で左右ブレーキの非連結状態にあっても、所定時間が経過すると、左右ブレーキの連結状態に自動的に変更することができ、左右ブレーキ連結スイッチSW1の操作忘れを防止し安全である。
【0031】
また、車体の前後傾斜調節手段あるいは左右傾斜調節手段を設け、前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)を設けたトラクタにおいて、左右ブレーキ連結スイッチSW1が左右ブレーキの非連結状態に操作されている場合には、前後傾斜センサSE1、左右傾斜センサSE2が所定角度以上の傾斜を検出すると、圃場から出た路上走行になると判定し、コントローラ26から左右ブレーキの連結指令を出力し、ブレーキ連結ソレノイド23の通電を停止し左右ブレーキの連結状態に復帰させるようにしてもよい。
【0032】
前記構成によると、トラクタの所定角度以上の傾斜走行をし圃場外の走行になると、左右ブレーキ連結スイッチSW1が入りで左右ブレーキの非連結状態であっても、左右ブレーキの連結状態に自動的に変更することができ、左右ブレーキ連結スイッチSW1の操作忘れを防止できて安全である。
【0033】
次に、図7及び図8に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1を有し、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2及び前輪増速旋回制御自動入切スイッチSW3を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有し、旋回時に後輪の周速よりも前輪の周速を増速する前輪増速旋回制御手段を備えたトラクタにおいて、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りで左右ブレーキが非連結状態で、前輪増速旋回制御自動入切スイッチSW3が自動切りの場合において、コントローラ26の指令により前記ブレーキ連結アクチュエータを作動させて左右ブレーキ連結解除手段を作動し、左右ブレーキを連結状態とするようにしている。なお、図8はその制御フローチャートを示すものである。
【0034】
前記構成によると、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの左右ブレーキの非連結状態で、前輪増速旋回制御自動入切スイッチSW3が自動切りの場合には、非作業状態と判定しブレーキ連結アクチュエータを作動し左右ブレーキの連結状態とするので、路上走行時に左右ブレーキを連結状態とし安全を確保することができる。
【0035】
次に、図9に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1を有し、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、路上走行と圃場走行とを切りかえる走行モード切換スイッチSW4を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、走行モード切換スイッチSW4が路上走行操作状態の場合には、コントローラ26の指令により前記アクチュエータを作動させてブレーキ連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21を連結状態とするようにしている。なお、図9は制御フローチャートを示す。
【0036】
前記構成によると、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、走行モード切換スイッチSW4が路上走行操作状態の場合には、左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とするので、路上走行時に左右ブレーキの独立制動状態を防止でき安全である。
【0037】
次に、図10に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、及び、PTO軸の伝動入切を検出するPTO検出センサSE5を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、PTO検出センサSE5がPTOレバーの中立位置操作状態を検出している場合には、コントローラ26の指令により前記アクチュエータを作動させて連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21を連結状態とするようにしている。なお、図10は制御フローチャートを示す。
【0038】
前記構成によると、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、PTO検出センサSE5がPTO非作動の場合には、左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とすることができ、路上走行時に左右ブレーキの独立制動が防止でき安全である。
【0039】
次に、図11に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1を有し、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、副変速装置の変速操作位置を検出する副変速位置検出センサSE6を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、副変速位置検出センサSE6が高速変速位置を検出している場合には、路上走行状態と判定し、コントローラ26の指令により前記アクチュエータを作動させて連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21の連結状態とするようにしている。なお、図11は制御フローチャートを示す。
【0040】
前記構成によると、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、副変速位置検出センサSE6が高速変速位置を検出している場合には、左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とすることができ、路上走行時に左右ブレーキの独立制動を防止でき安全である。
【0041】
次に、図12に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、及び、前輪増速旋回制御入切スイッチSW5を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、前輪増速旋回制御入切スイッチSW5が切りの前輪後輪等速旋回状態の場合には、コントローラ26の指令によりブザーを鳴らしながら前記アクチュエータを作動させて連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21を連結状態とするようにしている。なお、図12は制御フローチャートを示す。
【0042】
前記構成によると、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、前輪増速旋回制御入切スイッチSW5が切りの前輪後輪等速旋回状態の場合には、ブザーを鳴らしながら左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とすることができ、路上走行時に左右ブレーキぺダル21,21の左右独立制動を防止でき安全である。
【0043】
次に、図13に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、及び、走行モード切換スイッチSW4を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、走行モード切換スイッチSW4が路上走行切換状態の場合には、コントローラ26の指令によりブザーを鳴らしながら前記アクチュエータを作動させて連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21を連結状態とするようにしている。なお、図13は制御フローチャートを示す。
【0044】
前記構成によると、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、走行モード切換スイッチSW4が路上走行切換状態の場合には、ブザーを鳴らしながら左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とするので、路上走行時に左右ブレーキぺダル21,21の左右独立制動を防止でき安全である。
【0045】
次に、図14に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、及び、PTO軸の伝動入切を検出するPTO検出センサSE5を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、PTO検出センサSE5が中立位置のPTO切り状態を検出している場合には、コントローラ26の指令によりブザーを鳴らしながら、前記アクチュエータを作動させて連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21を連結状態とするようにしている。なお、図14は制御フローチャートを示す。
【0046】
前記構成によると、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、PTO検出センサSE5がPTO切りの場合には、ブザーを鳴らしながら左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とするので、オペレータの切換認識を高めながら路上走行時に左右ブレーキの独立制動を防止でき安全である。
【0047】
次に、図15に基づき他の実施例について説明する。
左右ブレーキ連結スイッチSW1、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2、及び、副変速装置の変速操作位置を検出する副変速位置検出センサSE6を有し、左右ブレーキぺダル21,21の連結解除手段を作動するブレーキ連結解除モータ28等のアクチュエータを有するトラクタにおいて、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、副変速位置検出センサSE6が高速変速位置を検出している場合には、路上走行状態と判定し、コントローラ26の指令によりブザーを鳴らしながら前記アクチュエータを作動させて連結解除手段を作動し、左右ブレーキぺダル21,21を連結状態とするようにしている。なお、図15は制御フローチャートを示す。
【0048】
前記構成によると、左右ブレーキ連結スイッチSW1が切りの非連結状態で、左右ブレーキ連結自動入切スイッチSW2が自動入り状態で、副変速位置検出センサSE6が高速変速位置を検出している場合には、ブザーを鳴らしながら左右ブレーキぺダル21,21を自動的に連結状態とするので、路上走行時にオペレータの切換認識を高めながら左右ブレーキの独立制動を防止でき安全である。
【0049】
次に、図3乃至図5、図16に基づき他の実施例について説明する。
ミッションケース3には左右方向の軸21b回りに左右ブレーキぺダル21,21を別個に回動自在に軸支し、左右ブレーキぺダル21,21の左右方向に長い足踏み部21a,21aの裏側にブレーキ連結ソレノイド26を設け、左右ブレーキを連結して同時操作可能あるいは左右独立操作可能に構成し、左右ブレーキ連結スイッチSW1を設け、スイッチ入りにすると独立操作状態となり、スイッチを切りにすると同時操作状態になるように構成している。
【0050】
そして、副変速装置操作用の副変速レバーの操作位置を副変速位置検出センサSE6が高速変速状態と検出し、且つ、左右ブレーキ連結スイッチSW1が入りの非連結操作状態でブレーキ連結ソレノイド26が非連結状態の場合には、ブザーを鳴らして警報し、路上走行時における左右ブレーキの連結忘れを防止するようにしている。
【0051】
また、副変速レバーの操作位置を副変速位置検出センサSE6が低速変速状態と検出し、且つ、左右ブレーキ連結スイッチSW1を入りにし左右ブレーキを非連結状態としている場合にのみ、左右ブレーキの連結状態が解除されるように構成してもよい。
【0052】
また、機体後部に昇降可能にロータリ耕耘装置11を連結し、ステアリングハンドル16の近傍に簡単作業機昇降レバーを設け、該レバーを少し上げ操作すると作業機昇降手段を上昇作動し、ロータリ耕耘装置11を所定量上昇させ、また、前記レバーを少し下げ操作すると、ロータリ耕耘装置11を所定量下降させるように構成し、簡単作業機昇降レバーの操作位置を検出する簡単昇降レバー操作位置検出センサSE7を設けているトラクタにおいて、簡単作業機昇降レバーの昇降操作を簡単昇降レバー操作位置検出センサSE7が検出した場合には、圃場での作業中と判定し、左右ブレーキを所定時間だけ非連結状態とし、所定時間が終了すると、左右ブレーキを連結状態に復帰するようにし、路上走行中の安全を確保するようにしてもよい。
【0053】
また、機体後部に昇降可能にロータリ耕耘装置11を連結し、ロータリ耕耘装置11の昇降位置を検出する作業機昇降検出センサSE8を設け、耕耘作業の重作業とそれ以外の軽作業を設定することのできる作業切換スイッチSW6を設けているトラクタにおいて、作業切換スイッチSW6を耕耘作業以外の軽作業に切り換え状態で、且つ、作業機昇降検出センサSE8が作業機の所定高さ以上の上昇を検出すると、左右ブレーキの非連結状態から連結状態に復帰するようにし、路上走行中の安全を確保するようにしてもよい。
【0054】
また、左右ブレーキ連結スイッチSW1が左右ブレーキの非連結状態で、作業切換スイッチSW6を路上走行に切り換えている場合には、モニタ表示画面の警報灯を点滅させながらブザーを鳴らし、この状態で所定時間(例えば5秒)経過すると、エンジン停止手段を作動させてエンジンを停止するようにし、路上走行時における左右ブレーキの非連結状態での走行を停止し安全を確保するようにしてもよい。
【0055】
また、機体後部に昇降可能にロータリ耕耘装置11を連結し、ロータリ耕耘装置11の昇降位置を検出する作業機昇降検出センサSE8を設け、耕耘作業の重作業とそれ以外の軽作業を設定することのできる作業切換スイッチSW6を設け、車速センサSE9を設けているトラクタにおいて、作業切換スイッチSW6を耕耘作業以外の軽作業に切り換えた状態で、且つ、作業機昇降検出センサSE8が作業機の所定値以上の上昇を検出し、車速センサSE9が走行検出をすると、ブレーキ連結ソレノイド23を作動し左右ブレーキの非連結状態から連結状態に復帰するようにし、左右ブレーキの連結忘れを防止し、路上走行の安全を確保するようにしてもよい。
【0056】
次に、図17に基づき左右ブレーキぺダル21,21の連結解除構成の他の実施例について説明する。
左右方向の軸21b回りに左右ブレーキぺダル21,21を別個に回動自在に軸支し、左右ブレーキぺダル21,21の左右方向に長い足踏み部21a,21aの一方の裏側にブレーキ連結解除手段31を軸支している。エンジンの燃料噴射量を調節するスロットルレバー32のアーム部とブレーキ連結解除手段31との間をワイヤケーブル33を介して連結し、スロットルレバー31を中間調節位置から増速側に操作すると、ブレーキ連結解除手段31を解除側に作動し、減速側に操作するとブレーキ連結解除手段31が復帰バネにより左右ブレーキの連結状態となるように構成している。
【0057】
前記構成によると、圃場の作業時に作業負荷に応じてスロットルレバー31を増速側に操作すると、ブレーキ連結解除手段31が解除状態となり、左右ブレーキぺダル21,21を個別に操作し、旋回走行を円滑にしながら作業をすることができる。また、路上走行時に走行負荷にあわせてスロットルレバー31を減速側に操作すると、ブレーキ連結解除手段31が左右ブレーキの連結状態に復帰し、ブレーキ連結解除手段31の操作忘れを防止しながら安全に路上をすることができる。
【0058】
次に、図18乃至図21に基づき左右ブレーキぺダル21,21の連結解除構成の他の実施例について説明する。
フロア36の右側部に左右方向の軸回りに左右ブレーキぺダル21,21を別個に回動自在に軸支し、左右ブレーキぺダル21,21のブレーキアームとの間にブレーキ連結解除手段31を設け、左右ブレーキの連結状態あるいは左右ブレーキの非連結状態に切り換え可能に構成している。トラクタのフロア36の左側前部にクラッチぺダル37を設け、エンジンとミッションケース3との間に設けた主クラッチを入切りし、左側後部の左側フェンダ7の近傍にブレーキ連結解除ぺダル38を配設している。
【0059】
左右ブレーキぺダル21,21の一方にブレーキ連結解除手段31を取り付け、ブレーキ連結解除ぺダル38とブレーキ連結解除手段31との間をワイヤケーブル39により連結している。しかして、ブレーキ連結解除ぺダル38を踏み込むと、ブレーキ連結解除手段31の連結ピン31cが他方の左右ブレーキぺダル21,21の係合部から外れ、左右ブレーキぺダル21,21が非連結状態となるように構成している。なお、ワイヤケーブル39はフロア36の下方で且つミッションケース3の上側に配索している。
【0060】
前記構成によると、ブレーキ連結解除ぺダル38を踏み込む簡単な操作により左右ブレーキの連結解除をすることができる。また、フロア36の右側に左右ブレーキぺダル21,21を配設し、左側部にブレーキ連結解除ぺダル38を配設しているので、左右ブレーキぺダル21,21を操作しながらブレーキ連結解除ぺダル38を操作することができ、左右ブレーキの連結解除を迅速に行なうことができる。また、フロア36の左側前部にクラッチぺダル37を配設し、左側後部にブレーキ連結解除ぺダル38を配設しているので、クラッチぺダル37との操作誤りを防止しながら左右ブレーキの連結解除を円滑に行なうことができる。
【0061】
次に、図19乃至図21によりブレーキ連結解除手段31の具体構成について説明する。
ミッションケース3の右側部に左右ブレーキぺダル21,21を各別に回動自在に軸支し、左ブレーキぺダル21に断面コ字型のベースプレート31aを取り付け、ベースプレート31aの凹部に支持筒体31bを左右方向に沿うように固着し、支持筒体31bにブレーキ連結ピン31cを左右方向に移動自在に嵌合している。ワイヤケーブル39の基端側をブレーキ連結ぺダル38にピン連結し、ワイヤケーブル39の先端側をブレーキ連結ピン31cの左側端部に連結している。また、ブレーキ連結ピン31cの右側端部をベースプレート31aの右側屈折部から右側方に突出し、右ブレーキぺダル31に取り付けられている右側連結板31dの孔部31eに突入し、左右ブレーキを連結状態としたりたり、あるいは、退避離脱し左右ブレーキを非連結状態とするように構成している。ブレーキ連結ピン31cの右側部に復帰バネ31fを介装し、ブレーキ連結ピン31cを右側に突出移動しがちに付勢し、左右ブレーキを連結状態に復帰させるようにしている。
【0062】
なお、ブレーキ連結ピン31cの先端を円錐形にすると、左右ブレーキの連結解除を円滑にすることができる。また、ベースプレート31aに固着した円筒形状のカバーで支持筒体31bを被覆すると、外観を良くすることができる。
【0063】
前記構成によると、ベースプレート31aにワイヤケーブル39の先端側及びブレーキ連結解除手段31を取り付けることができ、部品点数を少なくしコスト低減を図ることができる。また、ワイヤケーブル39にブレーキ連結解除手段31のブレーキ連結ピン31cを直接連結したので、連結ロスを無くし、左右ブレーキの連結解除のフィリングを向上させることができる。
【0064】
次に、図22に基づき左右ブレーキぺダル21,21の左右連結作動構成の他の実施例について説明する。
左右ブレーキぺダル21,21及び左右ブレーキ連結スイッチSW1を備えたトラクタにおいて、左右ブレーキ連結スイッチSW1を左右ブレーキの非連結状態にしている場合でも常にブレーキ連結ソレノイド23を左右ブレーキの連結状態になるように構成している。そして、左右ブレーキぺダル21,21の左右方向に長い足踏み部21a,21aにおける互いに左右両側に離れた部分に左右足踏み検出センサSE3,SE3をそれぞれ設けている。
【0065】
しかして、左右ブレーキ連結スイッチSW1が左右ブレーキの非連結状態に操作されていて、且つ、左右足踏み検出センサSE3,SE3のいずれか一方が足踏み検出した場合にのみ、コントローラ26の指令によりブレーキ連結ソレノイド23を左右ブレーキの非連結状態とし、左右ブレーキぺダル21,21を独立作動状態となるようにしている。
【0066】
前記構成によると、オペレータの意志により左右ブレーキ連結スイッチSW1を左右ブレーキの非連結状態に操作し、且つ、左右足踏み検出センサSE3,SE3のいずれか一方を足踏みした場合にのみ、左右ブレーキぺダル21,21が左右独立作動状態となるので、路上走行時に左右ブレーキを連結状態で作動することができ安全である。
【0067】
また、左右ブレーキ連結スイッチSW1の切換操作を忘れた場合にも、左右足踏み検出センサSE3,SE3のいずれか一方をオペレータが足踏み操作しない限り、左右ブレーキぺダル21,21が左右独立作動状態とならないので安全である。
【0068】
また、前記左右ブレーキの連結解除制御手段にハンドル切れ角センサSE4を付加し、ハンドル切れ角センサSE4が所定角度(あるいは最大切れ角)以上の切れ角を検出した場合にのみ圃場作業と判定し、左右ブレーキぺダル21,21が左右独立作動状態となるにしてもよい。
【符号の説明】
【0069】
21 左右ブレーキぺダル
21a 左右方向に長い足踏み部
21b 左右方向の軸
22 係止連結体
23 ブレーキ連結ソレノイド
23a 筒状体
23b ソレノイド連結ピン
26 コントローラ
28 ブレーキ連結アクチュエータ
31 ブレーキ連結解除手段
SW1 左右ブレーキ連結スイッチ
SW2 左右ブレーキ連結自動入切スイッチ
SW3 前輪増速旋回制御自動入切スイッチ
SE1 前後傾斜センサ
SE2 左右傾斜センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体に左右方向の軸(21b)回りに左右ブレーキぺダル(21,21)を別個に回動自在に軸支し、該左右ブレーキぺダル(21,21)における左右方向に長い一方の足踏み部(21a)の裏側に係止連結体(22)を取り付け、他方の左右方向に長い足踏み部(21a)の裏側にブレーキ連結ソレノイド(23)を取り付け、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右方向に沿った筒状体(23a)と、筒状体(23a)内に配設されている固定コイル及び可動コイルと、筒状体(23a)に左右方向に移動自在に内装されていて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン(23b)と、該ソレノイド連結ピン(23b)を復帰移動させる復帰バネを構成したことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
請求項1の発明において、左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)を設け、該左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)を入りにし、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)の固定コイルに通電すると、固定コイルが励磁されて可動コイルの取り付けられているソレノイド連結ピン(23b)を退避側に移動し左右ブレーキの非連結状態となるようにしたことを特徴とする作業車両。
【請求項3】
請求項1及び請求項2の発明において、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの非連結状態に作動している場合において、所定時間が経過すると、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に切り換えるコントローラ(26)を設けたことを特徴とする作業車両。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の発明において、車体の前後傾斜調節手段あるいは左右傾斜調節手段を設け、前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)を設け、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの非連結状態に作動している場合において、前記前後傾斜センサ(SE1)あるいは左右傾斜センサ(SE2)が所定角度以上の傾斜を検出すると、前記ブレーキ連結ソレノイド(23)を左右ブレーキの連結状態に切り換える機能を前記コントローラ(26)に付加したことを特徴とする作業車両。
【請求項5】
左右ブレーキぺダル(21,21)を別個に回動自在に軸支し、該左右ブレーキぺダル(21,21)を連結解除するブレーキ連結解除手段(31)を設け、該ブレーキ連結解除手段(31)を連結解除するブレーキ連結アクチュエータ(28)を設け、ブレーキ連結解除手段(31)を連結解除する左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)、左右ブレーキ連結自動入切スイッチ(SW2)及び前輪増速旋回制御自動入切スイッチ(SW3)を設けた作業車両において、前記左右ブレーキ連結自動入切スイッチ(SW2)が自動入り状態で、前記左右ブレーキ連結スイッチ(SW1)が切りで連結解除状態で、且つ、前記前輪増速旋回制御自動入切スイッチ(SW3)が自動切りの場合には、前記ブレーキ連結解除アクチュエータ(28)を左右ブレーキの連結状態にするコントローラ(26)を設けたことを特徴とする作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−228957(P2012−228957A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98434(P2011−98434)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)