説明

使い捨て可能な電磁気エネルギーアプリケータ及びそれを使用する方法

電極キャリアの表面から突出する電圧供給のためのドーム形状エレメント付き使い捨て可能な電極キャリアを備える、皮膚治療装置である。さらに、前記突出するエレメントは、一つのパターン内で離間されている。前記装置は、電圧を少なくともいくつかの突起エレメントに供給するように動作する。前記装置は、前記皮膚の電気的分解を起こし、それにより所望の治療を可能とする電流を引き起こすに十分な大きさで、前記突起エレメントに電圧を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本装置は皮膚の治療及び、特に、皮膚科学及び美容目的のための、電磁エネルギーによる皮膚治療に関する。
【背景技術】
【0002】
肌の引き締め又はしわの削減、皮膚の組織障害の除去及び皮下脂肪層或いは脂肪質組織の削減は、要求が高まっている皮膚科学的及び美容的な治療である。有効な異なる理学療法にあって、高周波の適用が皮膚のしわの除去にあって、或いは他の身体美容処置を行うために、使用される先駆的な技術として、台頭してきている。この技術に関する方法は、一般的に被治療者のターゲット部分又は皮膚のボリューム、及びより深い皮下皮層内における治療される組織のボリュームへの電磁エネルギーの微量な供給に基づいている。このエネルギーは、皮膚内に含まれ、あるいは肌を締め付けるコラーゲンを減少又は破壊する。一般的に、エネルギーは、処置される皮膚の部分に接触されるアプリケータによって伝達され、さらに適切な電磁エネルギー、或いは特にRFエネルギー源によって駆動される。
【0003】
電磁エネルギーは、治療される部分の大きさに適合される接触エレメントを選択することによって被治療者の皮膚のターゲット部分に通常、伝達される。代替的に、複数のエレメントが皮膚のターゲット部分の分散したポイントに接触し、貫通する、複数の接触エレメントを使用することができる。後者の場合、治癒期間は一般的により短い。両方の治療方法とも効果的であるが、ターゲット部分の分散ポイントを治療する複数接触エレメントの使用が皮膚を効果的に引き締め、しわを減少し、さらに皮膚の外観を向上する。
【0004】
現在のところ、皮膚のターゲット部分に電磁エネルギーを供給し、そこに電流を誘導するアプリケータは、複数の治療のために設計されている。これらのアプリケータの適切な操作は、電極又は接触エレメントと皮膚のターゲット部分との間に適用される電気的に導電する液体又はジェルを必要とする。これらの導電性の液体は、一般的に、上部皮膚層角質の抵抗よりも高い抵抗レベルを有し、さらに皮膚及び組織への電流の適用又は誘導を容易にする。電気的導電性の液体又はジェルの電極と皮膚の治療部分間への導入は、アプリケータの次回使用の前にアプリケータを清潔にすることを要求するという点で治療手順を複雑にする。そのようなクリーニング処置は、ある殺菌状態のような操作を、次の患者がアプリケータを使用することに先立ってアプリケータに適用することを一般的に要求する。使い捨て可能アプリケータの使用は当分野では周知であるけれども、これらの使い捨て可能なアプリケータは高価な部品であり、さらに、本業界にあって広く用いられてきてもいない。加えて、これらの使い捨て可能なアプリケータは、電極又は接触エレメントと皮膚の治療部分との間に適用される、電気的伝導性液体又はジェルの使用をさらに要求する。
【0005】
皮膚治療における電気的に導電性の液体又はジェルの使用を避けるアプリケータには、皮膚貫通電極を含むものもある。これらの皮膚貫通電極を使用するとき、処理部分では、電極を皮膚に実際に貫通させるのを確実にするために、十分な量の圧力をアプリケータに適用することが要求される。貫通電極は通常鋭利な切片を有し、手での操作、さらに処置後の電極処理又は廃棄を必要とする。
【0006】
それゆえ、この業界には、皮膚治療の非観血的又は非貫通方法及び、皮膚とアプリケータとの間に電導性の液体又はジェルを適用することなしに乾燥皮膚上で動作することができるアプリケータの必要性がある。さらに、当業界には、使い捨て可能なアプリケータ、又は少なくとも電磁波放射皮膚治療用の使い捨て可能な部品を備えるアプリケータの必要性がある。さらに、当業界では、鋭利な機械的な部品を含むことなく、及び同じような治療結果を作り出すことなく、皮膚を貫通する使い捨て可能なアプリケータの必要性がある。また、当業界では、前記皮膚領域上に治療用の絆創膏を残す必要性を作らないで、比較的広い皮膚領域に影響を与えることができるアプリケータの必要性もある。当業界におけるこれらのあるいは他の必要性は、本明細書にあって記述される様々な具現化例によって満たされる。
【0007】
本発明の装置の一具現化例は、制限されるものではないが、使い捨て可能な、電極キャリアの表面から突出する電圧供給用の複数のドーム型エレメント付きの電極キャリアを備える皮膚治療装置を提供することによって、当業界の様々な必要性を満たす方向に向けられている。さらに、いくつかの具現化例にあっては、前記突起エレメントは、パターン内にあって相互に離れている。本発明の具現化例における前記装置は、電圧を前記突起エレメントの少なくともいくつかに供給するように動作する。前記装置は、電圧を前記突起エレメントに、前記皮膚の電気的な分解にあって十分な結果を得られ、さらにそれによって所望の治療を可能とする電流を引き起こすことができる、ある大きさで供給する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
方法及び装置具体例を含む、本発明の装置の様々な具現化例は、添付の図面を参照することで、非制限的な具現化例により、本明細書にあって開示される。明細書の文書全体にわたって、同一のエレメントには、図面における番号表示は同一である。
【0009】
【図1A】皮膚のターゲット部分に接触し、電圧を供給するためのエレメントアレイを備える本発明の装置の使い捨て可能なフレキシブルキャリアの具現化例の側面図である。
【図1B】図1A及び図1Cに示されるような使い捨て可能なキャリア用の電極及び接触エレメント用の具体例なレイアウトの平面図である。
【図1C】皮膚のターゲット部分に接触し、電圧を供給するためのエレメントアレイを備える本発明の装置の使い捨て可能なフレキシブルキャリアの具現化例の側面図である。
【図2A】皮膚適用エレメント116に電圧を与える、使い捨て可能キャリア144の取り付け用に適するアプリケータの具現化例の断面図である。
【図2B】皮膚適用エレメントに電圧を与える、使い捨て可能キャリアの取り付け用に適するアプリケータの具現化例の断面図である。
【図2C】使い捨て可能キャリアの取り付けに適するアプリケータの他の具現化例の断面図である。
【図3A】ターゲット上で用いられる図2Aのアプリケータ及びキャリアの具現化例を示す周辺図である。
【図3B】ターゲット上で用いられる図2Aのアプリケータ及びキャリアの具現化例を示す周辺図である。
【図4A】皮膚のターゲット部分内の皮膚212の病気にかかった又は治療される部分を示す、あるいは微細な傷を示す皮膚のターゲット部分の画像である。
【図4B】微細な傷の一を示す十字形を伴う皮膚のターゲット部分内の皮膚の治療される部分のグラフィカルな描写である。
【図5】微細な傷の断面を示す概略図である。
【図6A】複数に分散及び分離した皮膚のボリュームの治療用の冷却設備を一体化した使い捨て可能なフレキシブルな、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアの第3の具体例を示す概略図であり、組み立て体の側面図である。
【図6B】複数に分散及び分離した皮膚のボリュームの治療用の冷却設備を一体化した使い捨て可能なフレキシブルな、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアの第3の具体例を示す概略図であり、図6Aにあって矢印Bの方向から見た上部透視図である。
【図7A】図6A及び図6Bの組み立て体を備えるアプリケータの使用を示す周辺図の異なる外観図である。
【図7B】図6A及び図6Bの組み立て体を備えるアプリケータの使用を示す周辺図の異なる外観図である。
【図8A】使い捨て可能なフレキシブルな、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアの他の具現化例を示す透視図であり、円柱形状を有する3次元キャリアを示す図である。
【図8B】使い捨て可能なフレキシブルな、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアの他の具現化例を示す透視図であり、三角プリズム形状を有する3次元キャリアを示す図である。
【図8C】六角プリズム形状を有する3次元キャリアを示す図である。
【図9A】図8A及び8Cに示されるアプリケータの使用を示す周辺図であり、冷却液供給への結合を有するハンドルを備えるアプリケータを示す図である。
【図9B】図8A及び8Cに示されるアプリケータの使用を示す周辺図であり、図8Cの使い捨て可能なキャリアを用いるアプリケータを示す図である。
【図10A】使い捨て可能な堅い及び柔軟な、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアのさらに他の具現化例を示す図である。
【図10B】使い捨て可能な堅い及び柔軟な、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアのさらに他の具現化例を示す図である。
【図11A】使い捨て可能な堅い及び柔軟な、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアのさらに他の具現化例を示す図である。
【図11B】使い捨て可能な堅い及び柔軟な、電圧を皮膚に供給するために適用されるエレメントキャリアのさらに他の具現化例を示す図である。
【図12】図8Aのキャリア及び3次元本体として構成される従来の電極付きアプリケータの他の具現化例の概略的な模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1Aは、皮膚のターゲット部分に接触するため、さらには電圧を供給するためのエレメントアレイを含む使い捨て可能な柔軟なキャリアの具現化例の側面図である。
【0011】
図1Aに示されている具現化例にあって、キャリア100はフレキシブル基板104を他のフレキシブル基板又は基板104と同じような材料にて作られた補強用裏板、又は他の適切な絶縁材料、に張り付けることによって形成されている。基板104は、様々な材料によって形成されてもよいし、厚さが0.5milから6mil(12.5micronから150micron)の、ポリイミドフィルム又は同様な材料を含む適切な材料の非制限的な具体例によって形成されてよい。基板104は、一方又はその側部/表面112の第1面に、ドーム形状物120によって仕切られる、電圧を皮膚へ伝えるための、小型の(微細な)、離散型の、表面112から突起しているアレイ又はマトリクスアプリケーションエレメント116を有する。
【0012】
図1Bは、図1A及び図1Cに示されるような使い捨て可能なキャリアのための電極及び接触エレメント用の具体的なレイアウトの平面図である。電極124のパターンは基板104の一方の側面に描かれている。電極124のパターンは、導電エレメント116の全体的なアレイ、導電エレメント116のアレイの一グループ、又は導電エレメント116の個々それぞれの、アドレッシングを可能とする。RF電圧(図示しない)源との電気接触は、基板104の第2の側部128上に生成される。キャリア100は、アプリケータに迅速に取り付けられるように構成される。本発明の明細書文脈中の用語「キャリア」は、皮膚適用エレメントへの電圧アレイを有する基板、皮膚適用エレメントへの2次元アレイ又は電圧マトリックスを意味し、さらにこれ以後にて証明されるように、皮膚適用エレメントへの外部表面電圧を有する3次元形状基板である。
【0013】
図1Cは、皮膚のターゲット部分に接触するため、及び電圧を供給するためのアレイエレメントを備える使い捨て可能な剛体のキャリアの具体例の側面図である。この具体例にあって、図1Aに示された具体例と同様に、フレキシブル基板104は、電圧を皮膚に適用するエレメント116のアレイ及び基板104の一方側上に、ある電極パターンを備える。しかし、ガラス−エポキシ又は同様な絶縁材料のような十分な厚さを有する剛体材料によって典型的に形成される、補強材又は剛体の裏板140が、基板104の他方側に貼り付けられる。この構成は、剛体キャリア144を形成する。この具現化例にあっては、前記キャリア144は、様々な方法によってアプリケータ(図示せず)に容易に取り付けられる。例えば、取り付け穴がキャリア144材料を通って空けられ、差し込みタイプピンがキャリア144材料に取り付けられ、あるいは他の素早い取り付けアレンジメントが用いられる。高周波電圧源への接続を可能とする接触アレンジメントは、キャリア144の接触点又は基板104に形成されるそれぞれの接触アレンジメントを用いてやりとりする切片によって、提供される。
【0014】
図2Aは、電圧を皮膚に適用するエレメント116を収納する、使い捨て可能なキャリア144の取り付け用に適切なアプリケータの具現化例の断面図である。図2Aは、RF電圧源208に、さらに可能ならば、冷却流体168源への適切な接続を伴うハンド部164を備える。本明細書の説明にあっては、用語流体は、液体及び気体を含む。矢印170及び172は、アプリケータ160の内外に流れる冷却流体を示す。冷却流体は、使用の間、アプリケータ160の内部に流れ込み、さらにその後に排出される。或いは、冷却材料の継続的な流れは、アプリケータ160に、内外のチューブ又はチャンバを備えることによってアプリケータ160を介して循環する。図2Aに示された具現化例にあって、キャリア144は、ハンド部164に挿入され、差し込みタイプピン176又は素早い組み立て及びハンド部164からのキャリア144の除去ができる接続タイプの他のいかなるものによってもガイドされる。RFエネルギーのような、電磁エネルギーを電導するためのキャリア144への接触は、キャリア144の表面がアプリケータ160の表面に出会うポイントで形成される。代替的に、差し込みタイプピン176は、電気的接触をもたらすかもしれない。
【0015】
RFエネルギーは、RF電圧源208によって生成されたRF電圧を前記接触部に適用することによってキャリア144に提供される。RF電圧源208は、ドーム型エレメント120の個々が動作されるところのモードにて、全てのドーム型エレメント120が同時に動作するところのモードにて、前記エレメントのいくつかがランダムなシーケンスにて処理されるところのモードにて、RF電圧をドーム型形状エレメント120に提供する。
【0016】
図2Bは、皮膚に電圧を供給するエレメント116を収納する、使い捨て可能なキャリア100の取り付けに適するアプリケータの具現化例の断面図である。図2Bは、RF電圧源208に、さらに可能ならば、冷却流体168源への適切な接続を伴うハンド部164を備えるアプリケータ190を示す。図2Bにあって、アプリケータ190は、使い捨て可能なフレキシブルキャリア100に一体化されるか、取り付けられる。スナップオンフレーム194は、キャリア140をハンド部164に取り付ける。電磁エネルギーを電導するための接触は、フレキシブルキャリア100の後部面140がかみ合う接触片を有するように、突起180にて同様に形成される。
【0017】
他の具現化例(図示せず)にあって、アプリケータ160及び/又は190、或いは類似のアプリケータは、冷却流体の適用なしに、動作されるように形成されてもよい。
【0018】
図2Cは、使い捨て可能なキャリアの取り付けに適するアプリケータの他の具現化例の断面図である。この示された具現化例にあって、図1Cに示された剛体の使い捨て可能なキャリア144が、図2A及び2Bにて示されている具現化例のようなアプリケータハンド部200によって仕切られる中空のコアを備えないアプリケータ196に取り付けられるか、又は結合されるように示されている。図示のアプリケータ196の具現化例は、冷却流体の使用を排除する。図2Cに示された具現化例が図1Aに示されるようなキャリア又は他のキャリア構成にて用いられることを理解してほしい。
【0019】
具体的な使い捨て可能なキャリア100及び144は、皮膚科学的又は美容的な皮膚の治療のような目的にて用いられる。ここにて用いられる、用語「皮膚治療」は、皮膚の角質層、真皮、表皮のような様々な皮膚の層の処理、皮膚活性化処置、色素組織障害除去、及びコラーゲン減少又は破壊のような処理を含む。
【0020】
図3Aは、ターゲットに適用されている図2Aのアプリケータ及びキャリアの具現化例及びその周辺を示す周辺図である。図3Bは、ターゲットに当てられている図2Bのアプリケータ及びキャリアの具現化例及びその周辺を示す周辺図である。図示された周囲部分にあって、ターゲットは、皮膚198表面に接触する、ドーム120によって区切られているエレメント116(図1B)などのように、皮膚198のターゲット部分に適用されるドーム型終端120によって区切られている、電圧を皮膚にカップリングする(voltage-to-skin)複数の離間されたエレメント116を含むアプリケータ160又は190によって処理されるように示されている。接触エレメント116のアレイの構造のため、前記接触エレメントは、皮膚198のターゲット部分にあって、複数の分散及び分離位置に適用されることができる。接触エレメント116が置かれると、仮の、瞬間的な、一時的な、或いは安定でさえある電圧が、接触エレメント116とRF電圧208源の間に供給され、治療可能とされる。前記RF電圧源208は、ドームによって区切られている接触エレメント116に電圧を供給し始め、さらに前記供給電圧値を徐々に増加する。皮膚層の上部にある、皮膚角質層は誘電体であり、皮膚に印加されるある電圧が、皮膚角質層の誘電体の強さを超えて皮膚に適用されるまで、前記皮膚角質層は電気的な絶縁破壊に抵抗する、ことが知られている。電圧源208によって供給されるRF電圧が電気的な絶縁破壊の閾値を超えるとき、電気的な放電が生じる。皮膚とアプリケータ160又は190の電極間の導電性流体の省略は、装置に、より高い皮膚の破壊の可能性を起こさせ、エレメント116を満たす個々の電圧の間の短絡回路の発生を防ぐ。前記導電性流体の省略は、RF電圧又はドーム120から皮膚の接触ポイント位置にのみ放射されるエネルギーによって引き起こされるわずかな皮膚損傷の発生を抑えることを容易にする。前記放電は皮膚角質層を切除し、さらに、ドーム120によって区切られる電圧供給エレメント116と前記皮膚の間の結合は、導電結合であるので、ドーム120先端から高い導電性の上皮及び真皮及びより深い位置の皮膚層への電流の流れを可能とする。皮膚の分解によって、電流が、ドーム120と当初接触し、さらに微細な皮膚の傷のアレイ又はマトリックスを発生するドーム120の直近での、皮膚198ボリュームのターゲット部分を加熱及び凝固させる、ことが可能となる。電圧供給エレメント116のドーム形状120は、ドーム120先端と皮膚の接触スポットとの間の電気放電を容易にする。しかし、ドーム120は、皮膚を貫通しない。これらの傷の治癒は、皮膚198のターゲット部分の損傷部212(図4Bを参照)を引き締め、さらにこの皮膚部分に存在するしわを低減又は除去する。
【0021】
図4Aは、皮膚198のターゲット部分内の影響された/治療された皮膚212部分及び微細な傷204を示す皮膚198のターゲット部分の画像である。図4Bは、微細な傷204の位置を示す複数のクロスを伴う皮膚198のターゲット部分内の治療された皮膚212部分のグラフィカルな描写である。
【0022】
図5は微細な傷の断面の概略的な図である。その図は、電極ドーム120の先端から矢印で示すように放射される放電によって切除される、皮膚の角質層234の、領域を示す。前記放電は、さらに表皮236を貫通し、真皮238にまで達する。仮想線242は、電流によって誘発される温度伝達特性を示すために記されている。最大温度は、窪みの中心に存在するように示されている。温度上昇は、脂肪組織244のある深さを含む。前記温度がある値を上回って上昇すると、それはコラーゲンを減少するために動作し、さらにコラーゲン繊維を破壊する。コラーゲン繊維の減少は、皮膚の引き締め及びしわの削減という効果をもたらす。
【0023】
ドーム120によって区切られている接触エレメント116(図1B)アレイが取り付けられている基板の大きさは、影響される皮膚表面212(影響を受けた皮膚面は、治療の後に全体的に赤みを帯びた色となる)の大きさを決定する。電圧供給エレメントを支える基板の現在の大きさは、5×5mmから25×25mmの範囲にある。前記アレイ要素116は、前記基板104、或いは、例えば、12×12の電極、16×16の電極、16×24の電極、又は如何なる他の数及び構造の電極が、均一に或いはランダムなマトリックスに配置されたような、同様の基板の表面に配置される。いくつかの具現化例にあって、ドーム120は、ある種の不規則形状の皮膚領域に適用される形状にて配置される。ドーム120の先端のみ、皮膚198のターゲット部分と接触をする。この接触領域の寸法は、約10から20ミクロンである。したがって、影響される(赤く)皮膚表面に対する損傷された皮膚の表面は、1:10−6である。より詳しくは、この比率は、RF電圧(すなわち、スパーク)の適用によって損傷されるところの、及び皮膚の炎症による処置後に赤みを帯びて残される、皮膚のターゲット部分である、処置される皮膚のターゲット部分の領域に反映する。影響された皮膚の表面は、ドーム120が取り付けられた基板の大きさに全体的に等しい。皮膚の次のターゲット部分の治療のために、アプリケータはステップモーションでパッチ状に皮膚を移動し、処置される皮膚の次のターゲット部分に適用される。これは、処置プロセスをスローダウンするという傾向を有し、さらに複数の処置セッションを要求する。加えて、このタイプの処置は、皮膚上で明らかに視認できる、処置された及び未処置の皮膚のつぎはぎパターンを残す。一般的に、その処置は、前記パターンがあまり目立たなくなるまでにはかなりの時間を要する。
【0024】
損傷された皮膚の表面は極めて狭いので、前記アプリケータユニットを冷却する必要はないし、さらにこのため、全ての処置は、特別な冷却手段を必要とせずに行われるかもしれない。
【0025】
供給される電圧の強さに応じて電流が変化され、さらに皮膚への適用の時間、放電された皮膚の絶縁破壊の結果として、可能とされた又は伝達された電流は、コラーゲン組織の減少又は破壊のための十分な時間の間、高められ、さらに維持される。これは、さらに皮膚198のターゲット部分の引き締め処理を容易とする。典型的に、皮膚へのRF電圧の適用時間は、10マイクロ秒から200マイクロ秒の範囲とされ、さらに電圧値は10ボルトから100ボルトの範囲とされる。
【0026】
前述のアプリケータが適用される処置は、非観血的な処置であることが理解されるべきである。接触エレメント116のアレイのドーム120は、処置される皮膚を貫通しない。患者の皮膚処置の終了以後、皮膚のターゲット部分に電圧を適用又は伝達するために用いられるキャリア100又は144は、アプリケータ160及び190(図2A及び2B)から除去及び処分されるかもしれない。キャリア100又は144は、処置が終了した後に廃棄可能であるけれども、多くの処置にも適し、さらに同じ患者の繰り返しの処置に用いられることができることに、留意すべきである。
【0027】
図6A及び6Bは、複数に分散され、分離された皮膚ボリュームの処置のための冷却部を一体化した使い捨て可能でフレキシブルな、皮膚に電圧を供給するアプリケーションエレメントキャリア(voltage-to-skin application elements carrier)の第3の具現化例を示す概略図である。図6Aは前記組み立て体の側面図であり、図6Bは図6A上の矢印B方向から見た上部透視図である。組み立て体210は、少なくとも一つの柔軟な壁218を有する中空の液体貯蔵庫を有する、冷却部を備えてなる。一具現化例にあって、前記皮膚に電圧を供給するアプリケーションエレメント(voltage-to-skin application elements)を保持する前記フレキシブル基板104は、フレキシブル壁218にラミネートされている。この構成にあって、フレキシブル壁218は、フレキシブル基板108に置き換えられる。他の具現化例にあって、フレキシブルキャリア100は、貯蔵庫214の壁として用いられる。他の冷却手段、例えばサーモ-クーラ、熱パイプ又は同様のものが、流体の代わりに用いられることができる。貯蔵庫214は、エネルギーをフレキシブルキャリア100に導電する接触片226を支える比較的に剛体であるセクション222を含む。全体的に、接触片は、接触片がRF電圧源と良好な電気的接続が得られる限りにあって、前記貯蔵庫の壁の外側部分を含むいかなる位置にも配置される。貯蔵庫214は、流体入力及び出力結合部230及びRF電圧源への電気的結合部(図示せず)を有する。冷却流体は、水又は他の適切な流体でもよい。
【0028】
図7A及び7Bは、図6A及び6Bの組み立て体210を含むアプリケータの使用を示す周辺図の異なる概観図である。アプリケータ250は、RF電圧源と適切に接続され、必要であれば矢印170及び172によって記されている冷却流体の入出力流源にも接続されているハンド部254を備える。動作にあって、使い捨て可能な組み立て体120はハンド部250のガイドに挿入される。ガイド246は、要求されるRF電圧(エネルギー)が使い捨て可能な組み立て体210の接触部226に伝達されるところの金属化された表面を有する。アプリケータ250が、処置されるために皮膚260のターゲット部分に適用され、さらにオペレータ/治癒者が必要又は所望の圧力を適用すると、壁218は治療される皮膚のターゲット部分のタイトな接触と完全な適合を可能とするポジティブな後部圧力を与えるように、前記壁218は皮膚の表面的特徴及び流体を確認する。接触エレメント又はドーム120は、図7A及び7Bに示すように、皮膚に接触し、分散され、分離された複数の位置にて電流を伝達するように構成される。アプリケータ250が皮膚260表面に適用され、RF電圧(エネルギー)がドーム120に供給されると、すでに説明した微細な傷と類似するような、皮膚内にて局部的な電気皮膚分解が発生される。電気放電は、ドーム120、及び電流又は皮膚の微細な傷の開口部に流れるアークと接触する皮膚の複数の部分を切除し、それにより複数の皮膚ボリュームを凝固温度に同時に加熱させる。電流は、前記接触ポイントにて皮膚を、さらに前記接触ポイントの近傍の皮膚ボリュームを凝固する。患者の処置が終了した以降、組み立て体210は破棄される。全体的に、アプリケータ250は、電圧源及び冷却流体に適切に接続するハンド部254を主に備えるので、全体のアプリケータが破棄されるかもしれない。
【0029】
電気放電は皮膚角質層を分解するけれども、電気放電による処置は、前記ドームが皮膚に入らないので非侵襲性処置である。RF電圧源は、単極又は2極の電圧を提供する。前記フレキシブルキャリアのタイプに応じて、電磁エネルギー(RF電圧)は、ドーム120によって区切られている全てのエレメント(図1B)に同時に供給されるか、選択されたエレメント116グループ、又は個々のエレメント116に供給される。RF電圧(電磁エネルギー)は、例えば、ドーム120の3又は4列毎に動作することによって皮膚加熱を最小にするパターン及びシーケンスはもちろん、所定の又はランダムなシーケンスにて、ドーム120に区切られているドーム116に供給される。電磁エネルギーは、異なる電力レベルにて異なるドームに提供されてもよい。
【0030】
図8A及び8Bは、電圧を皮膚に供給する使い捨て可能なフレキシブルなアプリケーションエレメントキャリアの他の具現化例を示す斜視図である。図8Aは、円筒形状を有する3次元キャリア300を示す。導電エレメント116(図1B)は、ドーム120がキャリア300の円柱の面328の外表面304から突き出すように形成される。キャリア300は、固体の円筒又は回転かごタイプ構造でもよい、枠を覆う基板104と同様に、張力調整フレキシブル基板によって生成される。冷却流体306は、キャリア300の回転軸である中空軸308を介してキャリア300に供給される。冷却流体は、キャリア300の内部を介して流れてもよい。キャリア300の側部312は、RF電圧がドーム120にそれを介して供給されるところの接触片316と接する。そのようなキャリア300の構成は、キャリアを比較的広い皮膚部に適用させる。本明細書の文章中にあって、「皮膚の広い部分」は、キャリアの表面、或いは接触電極又は電極キャリアの表面の円周の寸法を超える皮膚の部分の寸法を意味する。
【0031】
キャリア300は、回転対称性を有し、皮膚上を回転することによって隣接の皮膚部の処置のため、早いうちに処置された皮膚部分の熱緩和のためにほどよい時間を提供し、同一の早く処置された皮膚部にほどよい時間で戻されながら、容易に別の位置に配置される。皮膚を横切るキャリア300の新しい位置への配置又は回転は、ドーム120が皮膚に絶え間ない接触をしつづけ、したがって処置されない皮膚の部分又はパッチを離れないように、される。有利には、この具現化例は、処置されないパッチワークタイプの皮膚パターンをなくす。この皮膚処置タイプは、実は継続的な皮膚表面治療処理を表す。使い捨て可能な部分の多くは交換され、そのような交換に要する時間は低減され、並びに前記アプリケータの使用はさらに向上される。
【0032】
図8Bは、三角プリズム形状を有する3次元キャリア320を示す。ドーム120によって区切られるエレメント116(図1B)は、ドーム120がキャリア320の面328の外部表面324から突出するように配置される。キャリア320は、固体の本体又はケージタイプ構造でもよい、三角の枠を覆う基板104と同様に、張力調整フレキシブル基板によって生成される。代替的に、各面は、キャリア144と同様な分離剛体キャリアによって形成されてもよい。冷却流体306は、キャリア320の内部に、キャリア320が回転する中空軸308を介して供給される。キャリア320の側部332は、RF電圧がドーム120にそれを介して供給されるところの接触片336と接する。そのようなキャリア300の構成はその有効寿命を増加させ、使い捨て可能部分の交換に係る時間を低減する。キャリア320は回転対称性を有し、さらに容易に新しい位置に配置される。
【0033】
図8Cは、6角形プリズム形状を有する3次元キャリア340を示す。キャリア300及び320の構成及びその製造方法は、キャリア340に必要な変更を加えて可能となる。全体的に、いかなる多角形形状でも、キャリア300、320及び340と同様なキャリア用に用いられることができる。多角形形状キャリアは、回転対称性を有し、容易にさらに継続的に新しい位置に配置される処置の表面面積は、皮膚のキャリア表面部分よりも広い。
【0034】
図9A及び9Bは図8A及び8Cに示されているアプリケータの使用の様子を示す周辺図である。図9Aは、供給される冷却流体への接続を有するハンドル358を備えるアプリケータ354を示す。矢印360及び362は、アプリケータ354に出入りし、さらにはキャリア300にも入る冷却流体の流れを概略的に示す。キャリア300は、前述したように、皮膚366と絶え間なく接触する。皮膚の上でキャリアを回転することにより、治療される表面が影響を受ける。図9Bは、図8Cの使い捨て可能なキャリア340を用いているアプリケータ370を示す。
【0035】
図10A及び10Bは、電圧を皮膚へ供給する使い捨て可能な剛体及びフレキシブルなアプリケーションエレメントキャリアを実装するアプリケータのさらに他の具現化例を示す。アプリケータ400(図10A)は、エレメント116を区切るドーム120がキャリア404の外部表面408から突出するように構成される、電圧を皮膚に供給する導電エレメント116が実装されているキャリア404を備える。反対側の電極412は、従来の平坦な剛体又は柔軟な電極である。本開示にあって、用語「従来の電極」は、一つの連続的な導電する表面を備える電極を意味する。仮想線416は、RF電圧源418によって提供される誘導電流の流れのラインを概略的に示す。実際には、前記電流は、皮膚420から各ドーム120を通して、分散する方法にてほとんど全ての電極412面と通じるように流れる。ボリューム424は、全てのドーム120によって生成される電流が流れるところの治療されるボリュームを示す。この電流は、ボリューム424を加熱し、さらにコラーゲンを減少又は破壊する。前述したように、キャリア404は、ドーム120によって区切られる全てのエレメント(図示せず)、エレメント116のグループ、又は各個々のエレメント116のアドレッシングを可能とする。エレメント116の適切な量を動作すること及びそれらの動作シーケンスを変化し或いは変更することにより、電流及び組織の共通のボリューム424上の影響を変動することが可能となる。例えば、異なるエレメント116をランダムに動作することによって、均一の又は単一の皮膚の加熱パターンを生成すること、及びホットスポットのフォーメーションを避けることができる。さらに、特定の患者の必要性にあった、パルス周波数、温度、異なるドームの寸法のような治療のパラメータの採用が可能となる。
【0036】
周知のタイプの冷却アレンジメント430が皮膚420及び内部の特定のボリューム424を冷却するために使われてもよい。治療されるボリュームから取り除かれる熱の比率を変化することにより、ボリューム424の治療のパラメータをさらに変化させることが可能である。これは、冷却用流体の温度又は前記流体の流れのレートを変動することによって行われる。
【0037】
図10Bは、特にボリューム424が位置されるところの深さ「h」での、皮膚内の治療ボリューム位置の変化の方法を示す。キャリア404及び従来の電極412は、矢印434で示されるように相互に離間又は接近するように周知の機構によって移動される。キャリア404と電極412の間の距離Lの変更は、皮膚の深さ内での治療されるボリューム424位置の深さhを変更し、それによって患者に治療のための付加的なパラメータを提供することは、適応と個別化を必要とする。これらの具現化例にあって、皮膚と接触される、電圧を皮膚に供給するアプリケーションエレメントの表面に対する前記皮膚と接触された電極の表面の比率は、少なくとも1対1,000,000より広い。
【0038】
図11A及び11Bは、使い捨て可能な剛体及び柔軟な電圧を皮膚に供給するアプリケーションエレメントキャリアを実装するアプリケータの他の具体例を示す。アプリケータ450は、線形又は多角形の形状のような他の形状でも可能であるが、図11A及び11Bに示すものは、円柱形状である。アプリケータ450(図11A)は、ドーム120がキャリア454の表面448から突出するように構成される導電エレメント116(図1B)によって実装される柔軟なキャリア454を備える。表面448は、処置される皮膚のターゲット部分に向けられる。反対側の電極462は、従来の平坦な剛体又は柔軟な電極であり、或いは皮膚に平行に向けられる円柱状表面のセグメントを示す電極である。仮想線466は、RF表面(図示されない)によって提供される誘導電流の流れラインを概略的に示す。アプリケータ450は、動作されると、矢印452によって示されるように、皮膚429の一部を引っ張り込む真空の表面に接続される。それにより、突起が形成され、キャリア454のドーム120及び従来の電極462との良好な接触を形成する。RF電圧がキャリア454及び従来の電極462に供給されると、生成された電流は、分散方法にて、皮膚420に、ほとんど全体の電極462面と接続する各ドーム120から流れる。ボリューム424は、ドーム120の全て及び個々によって生成された電流が流れるボリュームを示す。図8A及び8Bの具体例と同様に、キャリア454は、個々のドーム120のアドレッシングを含みながら、全てのドーム120のアドレッシングを可能とする。適切なドーム120の量を動作することによって、電流の大きさ及び組織424の共通のボリューム上における影響を変化させることが可能となる。さらに治療のパラメータを特定の患者の必要性に適合することが可能となる。他の治療のパラメータバリエーションは、皮膚/組織冷却の導入によって可能となるかもしれない。皮膚の外部の冷却によって、皮膚の電気的抵抗は大きくなり、よって電流はより低い抵抗を有するより深い及びより温かい皮膚層を流れる。処置にあって関与するドーム120をランダムに切り替えることにより、皮膚を介した均一な電流を形成すること、及び電極462上における熱い部分を避けることを可能にする。
【0039】
図12は、図8Aのキャリア及び従来の電極を有する、3次元本体に構成されたアプリケータの他の具体例の概略的な図である。アプリケータ500は、冷却流体供給部508への接続を有するハンドル506を備えて成る。矢印510及び512は、アプリケータ500に出入りし、及びさらにキャリア300、さらには中空の円柱として構成される従来の電極518に入る冷却流体の流れを示す。電極518は、金属又は外部表面が金属コーティングされたプラスチックにて形成される。冷却流体供給部は、冷却流体がキャリア300及び冷却流体供給部に接触する皮膚524部分を冷却するための電極518の内部を通過するように構成される。
【0040】
アプリケータ500は皮膚表面524に適用され、さらに皮膚の突起部528を形成する。皮膚突起部528は、吸引又は機械的な手段によって生成されることができる。例えば、キャリア300及び電極518のような2つのローラを同時に皮膚に適用し、異なる速度又は反対方向に回転することによって、皮膚の突起部を形成することが知られている。RF電圧をキャリア300及び電極518に適用することにより皮膚524に、図10A及び10Bに関連して説明した具体例と同様の方法にて、電極518の対応部分の、皮膚に接触する各ドーム120から流れる電流を発生することが可能となる。突起部528の高さを規制すること及び適切な量のドーム120を動作することにより、治療される皮膚(組織)ボリュームを規制すること、及び治療パラメータを各個々の患者の要求に適合することが可能となる。患者の要求への治療パラメータの付加的な適用は、皮膚/冷却流体の温度及びアプリケータ500の前進速度を変更することによって可能である。
【0041】
本発明の方法及び装置の具現化例を示し、さらに説明してきたが、前記方法及び装置の思想及び範囲に影響を及ぼすことなく、様々な変更が成されることを理解されたい。前記方法の範囲は、それゆえ、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【0042】
本出願の説明及び請求項にあって、各動詞、「備える(comprise)」、「含む(include)」及び「有する(have)」、及びそれらの活用語は、目的語又は動詞の目的語が部材、部品、要素、又は主語又は動詞の主語のパーツの完全なリスティングを必要としないことを示すために用いられる。
【0043】
本発明の装置及び方法は、具現化例の詳細な説明を用いて説明され、その具現化例は、さらに具体的な方法によって提供され、発明の範囲を制限することを意図してはいない。記載されている具現化例は、異なる特徴を備えるが、装置の全ての具体例にてすべてが要求されるとは限らない。本発明の装置及び方法のいくつかの具現化例は、いくつかの特徴とそれら特徴の可能な組み合わせを用いてのみいる。記述されている本発明の装置の様々な具体例及び記載の具体例の中に記載されている特徴の異なる組み合わせを含む本発明の方法の具体例は、当業者によって成されるであろう。
【0044】
本発明は、これまでに特に示され記述されてきたことによって制限されるものでないことは、当業者によって正しく理解されるであろう。さらに正確に言えば、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に離間され、さらにドームによって区切られる各適用エレメントを伴う、皮膚にRF電圧を供給する少なくとも一対のエレメントを一つの表面上に有するキャリアを皮膚のターゲット部分に適用するステップと、
前記皮膚にRF電圧を供給する少なくとも一対のエレメントに、皮膚の電気的分解を発生するために十分なレベルでRF電圧を供給するステップと、
前記RF電圧を皮膚に供給するエレメントに接触する皮膚の少なくとも上部層を、前記皮膚の電気的分解によって除去ステップと、同時に複数の皮膚ボリュームを加熱するための電流を凝固温度に可能とするステップと
を備える、複数の離散及び分離された皮膚ボリュームの非観血的な治療方法。
【請求項2】
前記RF電圧を皮膚に供給するエレメントに接触する皮膚の前記上部層を、前記皮膚の電気的分解によって除去ステップは、さらに溶融を用いる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記治療は前記皮膚表面の断片に作用し、赤みを帯びた皮膚表面によって影響された領域に対する処置された皮膚表面は、前記影響を受けた皮膚面の約1:10−6である請求項1記載の方法。
【請求項4】
治療された表面の皮膚は、前記アプリケータの前記表面の寸法を上回る請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記皮膚の電気的分解によって除去するステップは、さらに微細な傷を生成するステップ、及び前記微細な傷を治癒するステップは、それによってしわを低減する前記皮膚の張りを引き起こすことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
RF電圧を適用する前記ステップは、全てのRF電圧を皮膚に供給するエレメントに同時に又は前記エレメントの選択されたグループに、RF電圧を供給するステップを備える請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記RF電圧を供給するステップは、全てのRF電圧を皮膚に供給するエレメントに、前記皮膚を均一に加熱するランダムな電圧適用パターンにて前記RF電圧を供給する請求項1記載の方法。
【請求項8】
コラーゲン組織を縮小及び破壊するために十分な時間で複数の皮膚ボリュームを同時に加熱する電流を維持するステップをさらに備える請求項1記載の方法。
【請求項9】
皮膚のターゲット部分に、従来の電極である一つの電極と、RF電圧を皮膚に供給するための複数の非常に小さい電極の組み立て体を備える他の電極とを適用するステップと、
前記電極にRF電圧を供給するステップであり、それによって皮膚を加熱する電流を前記皮膚に発生するステップと、
前記RF電圧を皮膚に供給するための複数の非常に小さい接触エレメントの動作の順序を、ホットスポットフォーメーションを避けるようにランダムに変更するステップと
を備える、RF皮膚治療処置にあってホットスポットを避けるための方法。
【請求項10】
皮膚ボリュームのターゲット部分に、一つはRF電圧を皮膚に供給するための複数の接触エレメントである電極と、他は従来の電極である電極とからなる少なくとも二つの電極を適用するステップと、
前記電極にRF電圧を適用するステップ及び前記RF電圧を皮膚に供給するための複数の接触エレメントへの電圧供給の順序を変更するステップであり、当該供給順序変更ステップが皮膚ボリュームのターゲット部分に均一な電流伝達を発生するステップと
を備える、皮膚ボリュームのターゲット部分に電流を誘導する均一のRF電圧を発生するための方法。
【請求項11】
RF電圧を皮膚に供給する離間された複数のエレメントを表面に有する3次元回転対称キャリアを含むアプリケータを前記エレメントが、離散され及び分離された複数の位置にて、皮膚の一部に接触するように、適用するステップと、
前記RF電圧を皮膚に供給するエレメントに接触する皮膚の電気的分解を引き起こすために十分な電圧を供給するためのRF電圧源を起動するステップと、
前記RF電圧を皮膚に供給するエレメントの直近に接触している前記皮膚ボリュームを溶融する電流を可能にするステップと、
前記3次元回転対称キャリアを有するアプリケータを、複数の離間された電圧供給エレメント付きの前記3次元キャリアが前記皮膚に留まるように、皮膚の次のターゲット部分を治療するために継続して回転するステップと
を備える、非侵襲性RF電圧を皮膚に供給する要素によって治療される皮膚のターゲット部分上に、つぎはぎパターンの出現を避けるための方法。
【請求項12】
ドーム型形状の電圧を皮膚に供給するエレメント及び電極が実装されているキャリアを備えるアプリケータであり、前記アプリケータは前記皮膚に接触している前記電圧を皮膚に供給するエレメントの前記表面と、前記皮膚に接触している前記電極の表面との間の関係を少なくとも1対1,000,000より大きいことを特徴とする、RF皮膚治療用のアプリケータ。
【請求項13】
皮膚突起部を生成するために構成されるシステムと、
キャリア面の一つの上に位置された電圧を皮膚に供給する離間されたパターンのエレメント、及び少なくとも一つの従来の電極を伴う少なくとも一つのキャリアは、前記皮膚突起部を受け入れるように構成され、
前記電圧を皮膚に供給するエレメント及び前記従来の電極は、前記突起を形成する前記皮膚の電気的分解を発生するために、RF電圧を受け取り、さらに前記電圧を前記離間された電圧を皮膚に供給するエレメント及び前記電極に供給することを特徴とする離間及び分離された複数の皮膚ボリュームの非侵襲性治療のためのアプリケータ。
【請求項14】
前記キャリア及び前記従来の電極は、剛体タイプ又はフレキシブルタイプのグループの少なくとも一つである請求項13記載のアプリケータ。
【請求項15】
前記キャリア及び前記従来の電極は、3次元形状である請求項14記載のアプリケータ。
【請求項16】
前記キャリア及び前記従来の電極は、中空の3次元形状である請求項15記載のいずれか一つにかかるキャリア及び電極。
【請求項17】
前記キャリア及び従来の電極は、冷却流体供給部との接続を有する、請求項15に記載のいずれか一つにかかるキャリア及び電極。
【請求項18】
前記キャリア及び従来の電極は、中空の3次元形状である請求項14に記載のいずれか一つに係るキャリア及び電極。
【請求項19】
前記キャリア及び従来の電極は、冷却流体供給部との接続を有する、請求項14に記載のいずれか一つに係るキャリア及び電極。
【請求項20】
前記皮膚突起部は機械的手段又は吸引手段によって形成される、請求項13に記載のアプリケータ。
【請求項21】
前記突起部の大きさは、処置される皮膚ボリュームによって決定される請求項13に記載の突起部。
【請求項22】
前記キャリ及び電極を保持するハンド部をさらに備え、前記ハンド部は前記キャリアとそれぞれ接続する、冷却流体及びRF電圧源との接続を有する、請求項13に記載のアプリケータ。
【請求項23】
その表面にRF電圧を皮膚に供給する離間されたエレメントを有するアプリケータと、
前記RF電圧を皮膚に供給するエレメントにRF電圧を供給するために構成された、少なくとも一つのRF電圧供給部、及び前記電圧を皮膚に供給するエレメントの間での電圧供給をランダムに切り換えるための機構を備えるコントローラと、
前記電圧を皮膚に供給するエレメントに印加されるRF電圧の大きさは、前記皮膚の電気的分解を発生し、複数の皮膚ボリュームを溶融温度に同時に加熱するための電流を可能とするのに十分である、
分散及び分離した複数の皮膚ボリュームのための非侵襲性治療のための装置。
【請求項24】
前記RF電圧を皮膚に供給するエレメントは、最大の帯電濃度を提供するように構成される請求項23記載のアプリケータ。
【請求項25】
前記複数の皮膚ボリュームを加熱することは、コラーゲンの減少と破壊を引き起こす、請求項23記載のアプリケータ。
【請求項26】
前記電気的分解は、複数の皮膚のボリュームを溶融温度に同時に加熱する電流を可能とする、請求項23記載のアプリケータ。
【請求項27】
前記治療は、少なくとも1対10−6の比率で、前記アプリケータに接触する皮膚表面の小部分に影響する、請求項23記載のアプリケータ。
【請求項28】
前記治療表面は、前記アプリケータの前記表面の寸法を上回る請求項23記載のアプリケータ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【公表番号】特表2011−505899(P2011−505899A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536585(P2010−536585)
【出願日】平成20年11月23日(2008.11.23)
【国際出願番号】PCT/IL2008/001534
【国際公開番号】WO2009/072108
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(504359488)シネロン メディカル リミテッド (25)
【Fターム(参考)】