説明

使い捨て吸収性物品

【課題】より清浄で、より衛生的で、より乾いた態様の生理用ナプキン、パンティライナーを提供する。
【解決手段】吸収性コアと、ユーザーの身体に対して着用される上面を有する疎水性トップシート14を有し、トップシートは不織布及び有孔フィルムの群から作製される。1平方メートル当たり0.30〜3.5グラムの範囲の微量の繊維性超吸収性材料が、トップシートの下面と密接する第2トップシート内の繊維状マトリックスに提供され、繊維状マトリックスはセルロース及び二成分繊維と共に不織布キャリア上に超吸収性材料をエアレイイングすることによって作製される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トップシートによって被覆されている吸収性コアを有する女性用衛生製品などの使い捨て吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
女性用衛生製品などの使い捨て吸収性物品は着用者の身体からの流体を吸収するように設計されており、当該技術分野において周知である。女性用衛生製品の使用者は、いくつかの懸案事項を有している。生理用パッドなどの製品、具体的には生理ナプキンからの漏れは有意な懸案事項である。着用者の身体に対する製品の感触もまた懸案事項である。かかる製品のユーザーは、かかる製品の表面が、一般的な布又は親水性の不織布材料が歴史的に提供してきたものよりも、より清浄で、より衛生的で、より乾いた態様を提供することを望んでいる。
【0003】
より良好な快適性を提供するために、現在の生理用ナプキン製品は典型的に、可撓性で、柔らかい感触で着用者の皮膚に対して刺激がないトップシートが提供されている。このトップシートはそれ自体が、排出された流体を保持しない。むしろトップシートは流体透過性であり、流体が吸収性コア内に流れるのを可能にする。
【0004】
長年にわたって、トップシートは、より清浄で、より乾いており、かつより快適な使用中の経験を提供するために改善されてきた。一部の女性用衛生製品では、トップシートは疎水性材料で作製されている。これらの材料は非親和性不織布と、高嵩高性不織布と、より有意な質感(微細な孔、フィルム構造体内に流体を捕捉することができる塊等)を備えるより柔軟なフィルムと、を含む場合があり、有孔の可塑性フィルム、天然繊維(例えば、木材繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維若しくはポリプロピレン繊維)から、又は天然繊維と合成繊維の組み合わせからなど広範囲の材料から製造され得る。これらの材料の疎水性の性質は、製品によって吸収された液体から着用者の皮膚を隔絶するのに役立ち、「再湿潤」として既知の現象を低減させることによって快適さを改善する。
【0005】
吸収性コアは当該技術分野において既知であり、従来、繊維のもつれた塊、すなわち吸収メカニズム(ここでは流体は繊維材料それ自体によって取り込まれる)、及びウィッキングメカニズム(ここでは流体は繊維間の毛管の隙間を通じて分散され、かつそこに貯蔵される)の両方によって流体を吸収することができる繊維状ウェブを有する。
【0006】
吸収性コアの吸収能力を改善する1つの方法は、流体を吸収し、この流体を保持するゲルを形成する超吸収性材料、例えば高分子ゲル化材料(ヒドロゲル形成材料、超吸収体ポリマー等とも呼ばれる)を添加することである。超吸収性材料は、粒子状の形体で提供され、並びに、ティッシュ層内に包まれる又は内包される場合がある。このように包まれた又は内包されたコアはしばしばティッシュラミネートコアと呼ばれる。例えば、1990年8月21日に発行された米国特許第4,950,264号(Osborn)及び1991年4月23日に発行された同第5,009,653号(Osborn)を参照のこと。これらは生理用ナプキン製品で使用されるティッシュラミネートコアを開示している。
【0007】
超吸収性材料は尿及び同様の水系流体の吸収に非常に良好であるが、その一方で、それらは血液系流体をはるかに遅く吸収する(それらは尿を、それらが血液系流体を吸収するよりも10〜12倍速く吸収する)。セルロースフラフ、すなわち一般的なコア材料は、従来の超吸収性材料が実施するよりも、はるかに速く血液系流体を吸収するために、女性用衛生製品の再湿潤、乾燥度、及び吸収容量において有意な改善を提供するには比較的高いレベルの超吸収性材料が必要とされる。従来、女性用衛生製品のコアにおける超吸収性材料の濃度は、材料が1平方メートル当たり5〜200グラムとなる範囲内である。
【0008】
この濃度において、より大きな超吸収性材料粒子は粗いサンドペーパー様の質感を生じさせるように作用する場合がある。この効果は特に超薄型の衛生パッド及びパンティライナーでユーザーの快適さを低減させる場合がある。更に、膨張した超吸収性材料粒子は繊維マトリックス内で空洞を充填することによって吸収性コア内の流体移動を遅らせる場合があり、したがって繊維マトリックスの透過性を制限する。トップシート付近でこれが生じたとき、これは製品の他の部分への流体の移動を減じる場合があり、製品の容量を効果的に減少させ、その効果を低減させる。したがって、超吸収性材料は従来、女性用衛生製品においてトップシートから離れて動かされ、時にはバックシート付近のコアの層にのみ、又は主にこの層に適用されている。
【0009】
非親和性不織布トップシートの特性はコア内の流体を保持するのに役立つが、かかるトップシートが流体をはじく傾向は、トップシートを通じて吸収性コア内に流れずに、流体がトップシートから流れ出るというリスクを生じさせる。この課題は特に、失禁製品が一般に直面する噴出流速よりも、一般に1時間当たり1〜3グラム未満の流体の流速に直面する女性用衛生製品に関して厳しい。女性用衛生製品内に流れる、かかる流体に関して、それはトップシートの疎水性特性だけではなく、身体表面への流体の自然接着もまた克服しなければならない。
【0010】
これらの懸案事項に対処するために、トップシートの上面を親水性にする工程が取られる。これは、米国特許第4,950,254号に記載のように例えば界面活性剤で上面を処理することによって実施されている。しかしながら、この方法でトップシートを処理することは、ユーザーに皮膚に対してそれをより快適性の少ないものにする場合がある。
【0011】
吸収性コアへ流体が確実に流れるのを助けるために、疎水性の非親和性トップシートを備える一部の女性用衛生製品は、トップシートの直下の第2トップシート20と呼ばれるものと共に作製されている。この第2トップシート20は流体透過性トップシート上の流体を獲得し、それを下層の吸収性コアに分配するように設計されている。第2トップシートが流体を吸収性コアに確実に移動させるのを助けるために、第2トップシートは典型的に、エアレイドティッシュ・ウェブ、又はトップシートを通じて流体を引き込むのに十分な毛管現象を有する合成不織布から作製される。流量が吸収性コアまで確実に続くように、第2トップシートは一般に吸収性コアよりもより多くの透過性、かつ吸収性コアより少ない毛管現象を備えて設計されている。
【0012】
第2トップシートが、疎水性トップシートにわたって流体をつなぐ可能性を高めるのに役立つ一方で、非親和性不織布トップシートを通じて、及び吸収性コア又は第2トップシートのいずれかへ流体が流れるのを促進するための新しく、より良い方法への必要性が残っている。
【0013】
流体移送は一般に、流体が向けられる層の毛管現象を高めることによって達成されてきた。これはいくつかの方法によって行うことができる。例えば、流体が向けられるべき層の密度を高くすることは、その層内の平均孔径を小さくし、密度を高くくさせていない層に関してこの層の毛管現象を小さくする。あるいは、高表面積を有する微細繊維及び粒子のブレンドは、流体が向けられるべき層に追加されてもよい。単位体積当たりの面積は、特定の基材の毛細管圧に強い影響を有するため、これらの高表面積繊維はその層において、より高い垂直のウィッキングを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第4,950,264号
【特許文献2】米国特許第5,009,653号
【特許文献3】米国特許第4,950,254号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、これらの従来の方法において第2トップシートの毛管現象を高める試みは、第2トップシートを流体に対してより強く、かつより良い競合となり、したがって流体がより低い、吸収性コアの下層に移動するのを妨げる。このように、改善された吸収特性を有する吸収性物品への必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
疎水性不織布又は穿孔フィルムトップシートのつなぎ問題はまた、非常に異なる方法で対処され得るということが発見されている。かかるトップシートの下面と密接する微量の超吸収性材料を提供することは、より効果的な流体つなぎを可能にし、かつコアへの流体の後に続く移動を著しく邪魔することなく、トップシートを通じた流体吸収の開始を改善するということが見出されている。
【0017】
繊維性超吸収性材料は、この目的に関して特に有用であることが見出されている。この材料は繊維性マトリックスに固定されてもよく、又は1平方メートル当たり約125g未満の坪量を有するエアレイド層でトップシートと密接して配置されてもよい。かかるエアレイド層の坪量は、1平方メートル当たり100グラム未満であることが好ましく、最も好ましくは、かかる層の坪量が1平方メートル当たり80グラム未満である。
【0018】
ウェブ又はエアレイド層内で、1平方メートル当たり0.30〜3.5gの超吸収性材料が有用であると考えられる。濃度は、1平方メートル当たり2.5グラムであるのが好ましく、最も好ましくは1平方メートル当たり1.5グラム未満である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を使用する生理用ナプキンの一実施形態の斜視図。
【図2】図1の生理用ナプキンの線2−2でとった断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、様々な使い捨て吸収性物品に使用することができるが、生理用ナプキン及びパンティライナーなどの女性用衛生製品において特に有用である。本発明を使用する使い捨て吸収性物品の一実施形態は、図1及び図2に示されている生理用ナプキン10である。
【0021】
例示されている生理用ナプキン10は、使用中にユーザーの身体に接触する、身体に面する面を有する。反対側の、衣服に面する面は、使用中にユーザーの衣服と接触する。
【0022】
生理用ナプキン10は、図1に示されるように概ね対称的な「砂時計」形状、並びに洋ナシ形状、自転車のシート形状、台形の形状、楔形の形状、又は他方のよりも広い1つの端部を有する他の形状を含む、女性用衛生製品の当該技術分野において既知の任意の形状を有してもよい。生理用ナプキン及びパンティライナーはまた、「フラップ」又は「ウィング」(図1には図示せず)として当該技術分野において既知の横方向延長部が提供されてもよい。かかる延長部は着用者のパンティが汚れるのを防ぐこと、及び生理用ナプキンを定位置に固定して保持することを含むがこれらに限定されない、多くの目的の役割を果たすことができる。
【0023】
生理用ナプキンの上面は全体的に液体透過性トップシート14を有する。下面(図2を参照)は一般的に液体不透過性バックシート16を有し、これは製品の縁部でトップシート14と結合される。吸収性コア18は、トップシート14とバックシート16との間に配置される。第2トップシート20は、吸収性コア18の上部において、トップシートの下で供給されてもよい。
【0024】
トップシート14、バックシート16、及び吸収性コア18はいわゆる「チューブ」製品又はサイドフラップ製品と呼ばれるものを含む、様々な既知の構成で組み立てられてもよい。好ましい生理用ナプキンの構成は一般に、1990年8月21日、Osbornに発行された米国特許第4,950,264号、「Thin,Flexible Sanitary Napkin」、1984年1月10日にDesMaraisに発行された同第4,425,130号、「Compound Sanitary Napkin」、1982年3月30日、Ahrに発行された同第4,321,924号、「Bordered Disposable Absorbent Article」、及び1987年8月18日にVan Tilburgに発行された同第4,589,876号、「Shaped Sanitary Napkin With Flaps」に記載されている。これらの特許はそれぞれ、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0025】
バックシート16及びトップシート14は、様々な方法で一緒に固定することができる。H.B.Fuller Company(St.Paul,Minn)によりHL−1258又はH−2031の名称で製造される接着剤は満足のいくものであることが見出されている。あるいは、トップシート14及びバックシート16は、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、又はクリンプシールによって互いに結合されてもよい。流体不透過性クリンプシール24は、製品の縁部を通じた流体の横方向に移動(「ウィッキング」)に耐性を有することができ、着用者の衣類の面が汚れるのを防ぐ。
【0026】
生理用ナプキンなどに典型的であるように、本発明の生理用ナプキン10は、バックシート16の衣類に面する面上に配置されたパンティー固定用接着剤を有し得る。パンティー固定用接着剤は、この目的のために当該技術分野において用いられる既知の接着剤のいずれかであることができ、当該技術分野において周知であるように、使用前には剥離紙で覆われ得る。フラップ又はウィングが存在する場合、パンティー固定用接着剤は、着用者のパンティーの下面に接触して接着するように、衣類に面する面に適用され得る。
【0027】
本発明を記載する目的のために、生理用ナプキン10の重要な部分は、トップシート14、吸収性コア18、及び第2トップシート20である。これらの構成要素がそれぞれ順に記載される。
【0028】
トップシート14
身体に隣接して柔軟性を提供するために、例示されている生理用ナプキン10のトップシート14は、ユーザーの皮膚に刺激がない、柔軟で、平滑で、可撓性で、多孔質な材料から形成される。トップシート14は、物品によって回収されるべき体液に対して透過性でなくてはならず、したがってナプキンに関しては、膣の排泄物に対して透過性でなくてはならない。
【0029】
一般的に吸収性物品のトップシートは、織布材料及び不織布材料;有孔成形熱可塑性フィルム、有孔プラスチックフィルム及び油圧成形熱可塑性フィルムのポリマー材料;多孔質発泡体;網状発泡体;網状熱可塑性フィルム;並びに熱可塑性スクリムの広範な材料から作製することができる。好適な織布及び不織布材料は、天然繊維(例えば木材繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、若しくはポリエチレン繊維などのポリマー繊維)、又は天然繊維と合成繊維との組み合わせからなるものであってよい。
【0030】
疎水性トップシートは、流体が逆戻りして着用者の皮膚を再湿潤させる傾向を低減させている。したがって、身体と接触する成形フィルム(又は不織布)の表面は乾いた状態に保たれ、これによって身体の汚れが低減されて、着用者に更に快適な感触を与える。
【0031】
本発明で使用するのに好ましいトップシートは、例えばスパンボンドされている、毛羽立てられている、水流交絡、ニードル加工されている、通気結合、又は高嵩高性不織布トップシート、及び有孔二次元若しくは三次元フィルムトップシートから選択される疎水性トップシートである。疎水性又は性質状親水性であり得る嵩高性の有孔成形フィルムトップシートはまた、大量のトップシート質感(体液を捕捉することができ、かつ身体の方に流れる低流量を妨げることができる身体に面する表面上の塊、マイクロテクスチャー、又はフィラメント様の突出部)と共に使用することができる。有孔フィルムは特にそれらが身体の排出物に対して透過性であり、かつ非吸収性であるため、トップシート14に好ましい。
【0032】
好適な成形フィルムトップシートは、1975年12月30日に発行された米国特許第3,929,135号(Thompson)、1982年4月13日に発行された同第4,324,246号(Mullaneら)、1982年8月3日に発行された同第4,342,314号(Radelら)、1984年7月31日に発行された同第4,463,045号(Ahrら)、及び1991年4月9日に発行された同第5,006,394号(Baird)に記載されている。これら特許はそれぞれ参考として本明細書に組み込まれる。他の有孔成形トップシートは、1986年9月2日に発行された米国特許第4,609,518号(Curroら)、及び1986年12月16日に発行された同第4,629,643号(Curroら)に開示されており、これらは参照により組み込まれる。他の好適なトップシート(topshetts)は、例えば米国特許第7,172,801号、同第7,270,861号、同第7,410,683号、同第7,507,459号、同第7,553,532号、同第7,648,752号、同第7,670,665号、同第7,682,686号、同第7,718,243号、及び米国特許出願公開第2005/0281976号、同第2005/0283129号、同第2008/0119807号、同第2009/0030390号、同第2009/0030391号に開示される。本発明に関して1つの有用なトップシートは、上記特許の2つ以上で記載され、Procter & Gamble Company(Cincinnati,Ohio)によって「DRI−WEAVE」として販売されている生理用ナプキンで市販されている成形フィルムである。
【0033】
吸収性コア18
生理用ナプキンの吸収性コア18は、使用中に排泄された体液を貯蔵するように機能する。コア18は、多種多様の寸法及び形状で作製することができ、並びに製品の面にわたって異なる場所において、異なる厚さ、親水性勾配、超吸収体勾配、密度、及び平均坪量を有するように形状加工されてもよい。
【0034】
吸収性コア18は流体分配層、並びに流体貯蔵層を有する場合がある。流体分配層は受容した流体を、下方及び横方向の両方に移動させ、流体貯蔵層よりも大きな透過性、及びこれよりも少ない毛管現象を有する。
【0035】
けん縮セルロース塊、毛羽立てられたセルロース繊維、エアフェルトとしても既知の木材パルプ繊維、及び織物繊維など従来の吸収性材料に加えて、流体貯蔵層はしばしば流体を吸収し、ヒドロゲルを形成する超吸収性材料を含む。これらの材料は典型的に大量の体液を吸収することができ、かつそれらを適度の圧力下で保持することができる。吸収性コア18の流体貯蔵層は、超吸収性材料のみで作製されてもよく、あるいは例えば、毛羽立てられた形体のセルロース繊維又は堅固化された繊維など好適なキャリアに分散されたかかる材料を含んでもよい。酢酸セルロース、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル(オーロンなど)、ポリ酢酸ビニル、不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロンなど)、ポリエステル、その二成分繊維又は3成分繊維、これらの混合物等を含む合成繊維もまた使用されてもよい。流体貯蔵層はまた、再湿潤問題を低下させる、充填剤材料、例えばパーライト、珪藻土、バーミキュライト、又は他の好適な材料を含んでもよい。
【0036】
しかしながら、構造化された吸収性コア18の総吸収能力は、物品の設計負荷及びその目的用語に適合していなければならない。したがって、吸収性コア18の寸法及び吸収能力は、失禁用パッド、パンティライナー、通常の生理用ナプキン、又は夜用の生理用ナプキンのような異なる用途に適合するように変化してもよい。
【0037】
例示されている生理用ナプキンの吸収性コア18は、セルロース繊維及び吸収性ゲル材料、例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願第00/59438号(Walker)に記載されているものから作製される。
【0038】
吸収性コア18は時には吸収性ウェブで使用される他の任意の構成要素も含み得る。例えば、強化性スクリムは吸収性コア18の対応する層内、又は対応する層間に配置されてもよい。
【0039】
吸収性コア18の下面を被覆するバックシート16は、吸収性コア18内の流体が、パンツ、パジャマ、及び下着など、生理用ナプキン20に接触する物品を濡らすのを防ぐ。
したがって、バックシート16は、好ましくは液体不透過性薄膜、又は液体不透過性ではあるが蒸気透過性フィルム/不織布積層体、ミクロ孔質フィルム、有孔成形フィルム、又は蒸気透過性であるか、若しくは蒸気透過性にされているが、実質的に流体には不透過性であるその他のポリマーフィルムから作製される。
【0040】
第2トップシート20
第2トップシート20は、吸収性コア18とトップシート14との間に介在し、排出された体液、特に月経の流体を隣接する透過性(第1)トップシート14を通じて急速に引き込む役割をする。これは、物品パッドの着用者に隣接する第1トップシート14が、比較的清浄で乾燥したままであるのを可能にする。
【0041】
第2トップシート20は1平方メートル当たり125グラム未満の坪量を有することが望ましく、より好ましくはそれが1平方メートル当たり100グラム未満の坪量を有し、最も好ましくはそれが1平方メートル当たり80グラム未満の坪量を有する。例示されている生理用ナプキン10の第2トップシート20は、1平方メートル当たり59グラムの坪量を有する。それはキャリパー厚さ0.75mm、密度0.08グラム/立方センチメートル、及び透過性7.90×10−11m2(80ダーシー)を有する。
【0042】
セルロース繊維
例示されている生理用ナプキン10の第2トップシート20は、親水性セルロース繊維の繊維ウェブ又はマトリックスを有し、これは第2トップシート20の坪量に、1平方メートル当たり34グラム寄与する。この繊維ウェブ又はマトリックスは、水溶性流体、具体的には排泄された水溶性体液を処理するための第1媒体を提供する。このウェブ又はマトリックスは典型的に、流体などを処理するための毛管構造を提供する。かかる流体処理は、トップシート14を通じて流体を取得すること、及びこの流体を吸収性コア18に分配することを含む。ウェブは、取得した少量の液体を保存するか、又は分配できない場合がある。
【0043】
天然の非改質セルロース繊維(例えば綿、エスパルト草、バガス、ケンプ、亜麻、木材パルプ、及び黄麻)、並びに改質セルロース繊維(例えば化学的に改質した木材パルプ、レーヨン等)の両方を含む多くの材料が、このウェブ又はマトリックスを作製するために使用することができる。かかる繊維は化学的手段によって堅固化されてもよい。
【0044】
例示されている第2トップシート20で使用されるセルロース繊維は親水性である。本明細書で使用されるとき、「親水性」という用語は、これらの繊維上に沈着した水性流体(例えば、水性体液)によって濡らされることができる繊維又は繊維の表面について述べる。親水性及び湿潤性は通常、関わる流体及び固体の接触角及び表面張力によって定義される。この点については、American Chemical Societyの出版物、表題「Contact Angle,Wettability and Adhesion」(Robert F.Gould編集)(1964年版権)にて詳細に説明されている。繊維、又は繊維の表面は、流体と繊維若しくはその表面との間の接触角が90度未満のとき、又は流体が繊維の表面全体に自然に広がる傾向があるときに流体によって濡らされている(すなわち親水性)といわれ、通常は両方の条件が共存する。逆に、接触角が90度より大きい場合及び流体が繊維の表面全体に自然に広がらない場合は、繊維又は繊維の表面は疎水性とみなされる。
【0045】
熱可塑性材料
例示されている第2トップシート20の親水性セルロース繊維の構造は、熱可塑性材料によって固めることができる。溶融すると、この熱可塑性材料の少なくとも一部分は、熱可塑性材料の固着箇所になる繊維の交点に移動する。冷却されたとき、これらの交点において熱可塑性材料は固化して、繊維のマトリックス又はウェブ保持する固着箇所を形成する。
【0046】
繊維の熱可塑性微粒子は、この目的のために使用することができる。材料、具体的には熱可塑性繊維は、ポリオレフィン、例えばポリエチレン(例、PULPEX.RTM.)及びポリプロピレン、ポリエステル、コポリエステル、並びに前述の任意のもののコポリマーを含む様々な熱可塑性ポリマーから作製することができる。
【0047】
得られる熱結合されたマトリックスの所望の特性によって、適した熱可塑性材料には、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリスチレン及びポリウレタンなどから誘導された、界面活性剤で処理した熱可塑性繊維又はシリカで処理した熱可塑性繊維など、親水性にされた疎水性繊維が挙げられる。疎水性の熱可塑性繊維の表面は、例えば、繊維に界面活性剤をスプレーすることにより、繊維を界面活性剤に浸すことにより、又は熱可塑性繊維を製造する際にポリマー融解物の一部分として界面活性剤を含むことにより、非イオン性界面活性剤又は陰イオン性界面活性剤などの界面活性剤で処理することにより親水性にしてもよい。融解して再凝固すると、界面活性剤は熱可塑性繊維の表面に留まる傾向がある。好適な界面活性剤には、ICI Americas,Inc.(Wilmington,Del)により製造されたBrij 76などの非イオン性界面活性剤、及びGlyco Chemical,Inc.(Greenwich,Conn)により、Pegosperse.RTM.の商標で販売される様々な界面活性剤が挙げられる。非イオン性界面活性剤の他に、陰イオン性界面活性剤もまた使用できる。これらの界面活性剤は、例えば、熱可塑性繊維1平方センチメートル当たり約0.2〜約1gのレベルで熱可塑性繊維に塗布されてもよい。
【0048】
好適な熱可塑性繊維は、単一ポリマーから製造することもでき(単一成分繊維)、又は1を超えるポリマーから製造することもできる(例えば、二成分繊維)。本明細書で使用するとき、用語「二成分繊維」は、異なるポリマーから製造された熱可塑性シース内に入れられた、1つのポリマーから製造されたコア繊維を含む熱可塑性繊維を指す。シースを含むポリマーは、コア18を構成するポリマーとは異なる、典型的にはより低い温度で溶融することが多い。結果として、これらの複合繊維は、鞘ポリマーの溶融に起因して熱的接合をもたらし、一方で芯ポリマーの望ましい強度特性を保持する。
【0049】
本発明で使用するのに適した二成分繊維には、次のポリマーの組み合わせを有するシース/コア繊維が挙げられる:ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなど。本明細書で使用するのに特に適した二成分熱可塑性繊維は、ポリプロピレン又はポリエステルのコアと、より低い温度で溶融するコポリエステル、ポリエチルビニルアセテート又はポリエチレンのシースとを有するもの(例えば、DANAKLON.RTM、CELBOND.RTM、又はCHISSO.RTM.)である。これらの二成分繊維は、同心又は偏心であり得る。本明細書で使用する時、「同心」及び「偏心」という用語は、鞘が、複合繊維の断面積を通じて、均一又は不均一な厚さを有するか否かを指す。偏心の二成分繊維は、より小さい繊維厚さで、より大きい圧縮強さを提供する際に望ましい。本明細書で使用するのに好適な二成分繊維は、けん縮していない(すなわち曲がっていない)又はけん縮している(すなわち曲がっている)のいずれかであり得る。二成分繊維は定期的に二次元の、すなわち「平板上の」クリンプを達成するために、典型的な紡織繊手段、例えばスタッフィングボックス法又はギアクリンプ法によってけん縮してもよい。
【0050】
二成分繊維の長さは、繊維及びウェブ形成プロセスのために所望される特性によって様々であってもよい。典型的に、エアレイドウェブにおいて、これらの熱可塑性繊維は約2mm〜約12mmの長さ、好ましくは約2.5mm〜約7.5mmの長さ、及び最も好ましくは約3.0mm〜約6.0mmの長さを有する。これらの熱可塑性繊維の特性はまた、繊維の直径(キャリパー)を変動させることによって調整することができる。これらの熱可塑性繊維の直径は典型的に、デニール(9000メートル当たりのグラム)又はデシテックス(10,000メートル値のグラム)を単位として定義される。エアレイド製造機械で使用されるとき、好適なバイコンポーネント熱可塑性繊維は、約0.0001〜約0.002(1.0〜約20)、好ましくは約0.00014〜約0.001(1.4〜約10)、及び最も好ましくは約0.00017〜約0.0007g/m(1.7〜約7デシテックス)の範囲のg/m(デシテックス)を有し得る。
【0051】
例示されている第2トップシート20では、長さ3mmで0.00022(2.2)のg/m(デシテックス)を有する二成分合成繊維が使用され、第2トップシート20の坪量に1平方メートル当たり0.6グラム寄与している。これらの繊維はTrevira GmbH(Germany)からTrevira Type HC255−B BiCo繊維として購入することができる。
【0052】
これらの熱可塑性材料の、特に熱可塑性繊維の圧縮弾性率もまた重要であり得る。熱可塑性繊維の圧縮弾性率は、それらの長さ及び直径だけではなく、それらが作製されるポリマー又はポリマー類の組成物及び特性、繊維の形状及び構成(例えば、同心若しくは偏心、けん縮している若しくはけん縮していない)等の要因によっても影響される。これらの熱可塑性繊維の圧縮弾性における違いは、特性、特に対応する熱結合された繊維マトリックスの密度特性を変えるために使用されてもよい。
【0053】
例示されている生理用ナプキンの第2トップシート20はまた、合成繊維を含んでもよく、これは典型的に結合剤としては機能しないが、繊維状ウェブの機械的特性を変える。これらは、例えばポリエステル繊維、例えばポリエチレンテレフタレート(例、DACRON.RTM.及びKODEL.RTM.)、高融点けん縮ポリエステル繊維(例、Eastman Chemical Co.により作製されるKODEL.RTM.431)親水性ナイロン(HYDROFIL.RTM.)等を含んでもよい。適した繊維は、親水化させた疎水性繊維、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリスチレン及びポリウレタン等から誘導された、界面活性剤処理された、又はシリカ処理された熱可塑性繊維であってもよい。非結合熱可塑性繊維の場合、それらの長さは、これらの繊維に望ましい特性によって様々であってもよい。典型的にそれらは、約0.3〜7.5cm、好ましくは約0.9〜約1.5cmの長さを有する。好適な非結合熱可塑性繊維は、約0.00015〜約0.0035g/m(1.5〜約35デシテックス)、より好ましくは約0.0014〜約0.002g/m(14〜約20デシテックス)の範囲のg/m(デシテックス)を有することができる。
【0054】
超吸収性材料
本発明で使用されるのに好適な吸収性ゲル材料は実質的に非水溶性で、僅かに架橋し、部分的に中和したポリマーゲル材料を含むことが最も多い。この材料は水に接触するとヒドロゲルを形成する。このようなポリマー材料は、重合可能な不飽和の酸含有モノマーから調製することができる。本発明で使用される高分子吸収性ゲル材料の調製で使用するのに好適な不飽和酸性モノマーには、1987年3月31に発行された米国特許第4,654,039(Brandtら)、及び1988年4月19日にRE 32,649号として再発行されたものが挙げられ、これらの両方は参照により組み込まれる。好ましいモノマーはアクリル酸、メタクリル酸、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を含む。アクリル酸それ自体が、高分子ゲル化材料の調製に特に好ましい。不飽和の酸含有モノマーから形成されるポリマー構成成分は、デンプン若しくはセルロースなどの他の種類のポリマー部分にグラフト化されてもよい。この種類のポリアクリレートグラフト化デンプン材料が特に好ましい。従来のタイプのモノマーから調製することができる好ましい高分子ゲル化材料には、加水分解アクリロニトリルグラフト化デンプン、ポリアクリレートグラフト化デンプン、ポリアクリレート、無水マレイン酸系コポリマー、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特に好ましいのはポリアクリレート及びポリアクリレートグラフト化デンプンである。
【0055】
ヒドロゲル形成高分子吸収性ゲル化材料の基本的なポリマー構成成分が何であろうとかかる材料はわずかに架橋されている。架橋は、これらのヒドロゲル形成高分子ゲル化材料を実質的に非水溶性にするのに役立ち、架橋はしたがって、ゲル容積を部分的に決定し、これらの高分子ゲル化材料から形成されるヒドロゲルの抽出可能なポリマー特性を部分的に決定する。好適な架橋剤は当該技術分野において周知であり、例えば1978年2月28日に発行された米国特許第4,076,663号(Masudaら)により詳細に記載されているものが挙げられ、これは参照により組み込まれる。好ましい架橋剤は、不飽和モノカルボン酸又はポリカルボン酸とポリオールとのジエステル又はポリエステル、ビスアクリルアミド、及びジアリルアミン又はトリアリルアミンである。他の好ましい架橋剤は、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリアリルアミンである。架橋剤は一般に、得られるヒドロゲル形成高分子材料の約0.001モル・パーセント〜5モル・パーセントを構成する。より好ましくは、架橋剤はヒドロゲル形成高分子ゲル化材料の約0.01モル・パーセント〜3モル・パーセントを構成するであろう。
【0056】
僅かに架橋したヒドロゲル形成高分子ゲル化材料は、一般に部分的に中和した形で使用される。本発明の目的では、このような材料は、ポリマー形成に用いられるモノマーの少なくとも25モル%、好ましくは少なくとも50モル%が塩生成カチオンで中和された酸性基含有モノマーであるときに、部分的に中和しているとみなされる。好適な塩生成カチオンには、アルカリ金属、アンモニウム、置換アンモニウム及びアミンが挙げられる。総モノマーのうち中和された酸性基を含有するモノマーに使用される割合は、本明細書において「中和度」と呼ばれる。
【0057】
これらの吸収性ゲル化材料は典型的に粒子形状であり、吸収性ゲル化材料は、繊維、シート、又はストリップなどマクロ構造の形体であってもよいということが意図される。これらのマクロ構造は典型的に、粒子状の吸収性ゲル材料を凝集体に形成し、この凝集した材料を好適な架橋剤で処理し、処理した凝集体を圧縮してそれを稠密化し、凝集塊を形成し、次いで圧縮した凝集体を硬化して、架橋剤を粒子状の吸収性ゲル材料と反応させ、合成体の多孔質吸収性マクロ構造を形成することによって調製される。かかる多孔質の吸収性マクロ構造は、1992年4月7日に発行された米国特許第5,102,597号(Roeら)に開示され、これは参照により組み込まれる。
【0058】
開示された生理用ナプキン10に使用される第2トップシート20では、繊維性超吸収性材料が使用される。材料は長さ6mmで0.001(10)g/m(デシテックス)を有する。好適な材料は、Oasis(タイプ111)としてTechnical Absorbents(United Kingdom)から購入することができる。
【0059】
特定の実施形態では、1平方メートル当たり約3.5グラムの微量の超吸収性材料、例えば1平方メートル当たり0.3〜3.5グラムの超吸収性材料、より好ましくは1平方メートル当たり0.3〜2.5グラムの係る材料、並びに最も好ましくは1平方メートル当たり0.3〜1.5グラムのかかる材料を使用することが好ましい。超吸収性材料は、トップシート14の下面と密接して配置されてもよい。例示されている生理用ナプキンで使用される第2トップシート20では、繊維性超吸収性材料は、第2トップシート20の坪量に、1平方メートル当たり0.6g寄与する。
【0060】
第2トップシートの形成
繊維、熱可塑性材料、及び超吸収性材料の混合物は湿式レイイング法及びエアレイイングを含む、様々な技法の任意のものによって層に形成することができる。紙を形成するためにセルロース繊維材料を湿式レイイング技法は当該技術分において周知である。
【0061】
より典型的には、第2トップシート20は、繊維及び熱可塑得性材料の混合物をエアレイイングすることによってであってもよい。一般に、エアレイイングは、実質的に乾燥状態で繊維及び熱可塑性材料を含有している空気流を、典型的に水平に移動しているワイヤ形成スクリーン上で調量(metering)することによって実施され得る。繊維及び熱可塑性材料の混合物をエアレイドするための好適なシステム及び装置は、例えば、1979年6月12日に発行された米国特許第4,157,724(Persson)及び1984年12月25日にRe.31,775号として再発行されたもの、1981年7月14日に発行された米国特許第4,278,113号(Persson)、1981年4月28日に発行された同第4,264,289号(Day)、1982年10月5日に発行された同第4,352,649号(Jacobsenら)、1982年10月12日に発行された同第4,353,687号(Hoslerら)、1985年1月22日に発行された同第4,494,278号(Kroyerら)、1986年12月9日に発行された同第4,627,806号(Johnson)、1987年3月17日に発行された同第4,650,409号(Nistriら)、及び1988年2月16日に発行された同第4,724,980号(Farley)に開示され、これらの全ては参照により組み込まれる。
【0062】
本発明による繊維及び熱可塑性材料の混合物をエアレイイングする具体的に望ましいシステムは、1987年2月3日に発行された米国特許第4,640,810号(Laursenら)に開示されており、これは参照により組み込まれる。
【0063】
例示されている生理用ナプキン10内の第2トップシート20は、セルロース、熱可塑性材料、及び繊維性超吸収性材料を、スパンボンドされているポリプロピレンから作製された不織布キャリア上にエアレイイングすることによって形成される。この不織布キャリアは、第2トップシートの坪量に、1平方メートル当たり10グラム寄与する。繊維性超吸収性材料は、3つの活性形成ヘッドの第2に追加され、それを吸収性エアレイドウェブの中間に配置させる。これは、繊維性超吸収性材料が確実に繊維性マトリックス内に物理的に含有されるようにし、吸収性エアレイドウェブがトップシート14の方を向く上面又は底面のいずれかと共に方向付けられるのを可能にする。1平方メートル当たり2.5グラムのラテックスが、得られる材料の両面にスプレーされる。
【0064】
第2トップシート20及び吸収性コア18を結合されるための異なる方法が存在する。第2トップシート20は、吸収性コア18から別々に形成され、次いで後に、熱結合/緻密化の後に結合されてもよい。あるいは、第2トップシート20、吸収性コアの全て又は一部は他方の上面に形成されてもよい。
【0065】
本明細書で開示した寸法及び値は、列挙した厳密な数値に厳格に限定されるものとして解釈されるものではない。むしろ、別段の指定がない限り、そのような各寸法は、列挙した値と、その値を包含する機能的に等価な範囲との双方を意味することを意図したものである。例えば、「40mm」として開示した寸法は、「約40mm」を意味することを意図したものである。
【0066】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0067】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの身体に対して着用される上面、及び下面を有するトップシート14と、
吸収性コア18と、
前記トップシート14の前記下面と密接する、微量の超吸収性材料と、を有する、使い捨て物品。
【請求項2】
前記トップシート14は疎水性である、請求項1に記載の使い捨て物品。
【請求項3】
前記トップシート14は、不織布トップシート及び有孔フィルムトップシートの群から選択される疎水性トップシートである、請求項2に記載の使い捨て物品。
【請求項4】
使い捨て吸収性物品は生理用ナプキン及びパンティライナーの群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項5】
前記超吸収性材料は繊維性超吸収性材料である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項6】
前記超吸収性材料は繊維性マトリックスに供給される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項7】
前記超吸収性材料はエアレイド層に供給される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項8】
前記超吸収性材料は、1平方メートル当たり約125グラム未満の坪量を有するエアレイド層に供給される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項9】
前記超吸収性材料の濃度は、超吸収性材料が1平方メートル当たり0.30〜3.5グラムとなる範囲内である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
【請求項10】
前記使い捨て物品は、
非親和性不織布又はフィルムトップシート14と、
吸収性コア18と、
第2トップシート20と、を更に含み、
第2トップシート20は、
a)前記吸収性コア18とトップシート14との間に配置され、
b)表面積1平方メートル当たり40〜80グラムの坪量を有し、かつ
c)不織布キャリア上にエアレイドされた、セルロース、二成分繊維、及び1平方メートル当たり0.30〜1.5グラムの繊維性超吸収性材料の混合物を含有する、請求項1及び4〜9のいずれか一項に記載の使い捨て物品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−228517(P2012−228517A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−101552(P2012−101552)
【出願日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【分割の表示】特願2012−535465(P2012−535465)の分割
【原出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】