説明

使い捨て手袋の携帯型包装体

【課題】持ち運び及び取り出しが容易で破損の可能性が低い使い捨て手袋の包装体を提供する。
【解決手段】使い捨て手袋の手甲部に次の使い捨て手袋の手指部を挿入た使い捨て手袋の連続体を包装体内部で回転可能な棒状体に巻きつけることにより、取り出す際に前記棒状体及び使い捨て手袋の連続体全体が回転することで安全かつ容易に前記使い捨て手袋を1枚1枚引き出すことを可能にし、かつ携帯が容易な構造になされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て手袋を携帯する包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の使い捨て手袋の包装体は、ティッシュボックス様の箱型で据え置きタイプの包装体である。また、大日本印刷株式会社のように1対の手袋を2つ折り、4つ折りにして小さな包装体に収めることも提案されている(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開平8−198357 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の使い捨て手袋の包装体は、ティッシュボックス様の箱型で据え置きタイプの包装体であるため1枚1枚取り出すことが難しく、薄いゴム手袋であると取り出す際に破損する可能性が高いものであった。また複数枚の使い捨て手袋の包装体は携帯可能な大きさではないため、使用の都度箱からバラ状に取り出しポケットやバッグ等にいれて持ち運ぶため、非衛生的であり破損しやすかった。一方、特許文献1の手袋の包装体は一対の手袋のみの包装体であるため、複数枚の手袋を使用するには大量に持ち運ばなければならないなどの問題点がある。
【0005】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたものであり、包装体からの使い捨て手袋の取り出しを容易にすると共に衛生的で破損の可能性を低くし、どこにでも携帯可能な大きさを有するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、包装体の内部に複数の使い捨て手袋が収納されており、使い捨て手袋の手甲部に次の使い捨て手袋の手指部を挿入した使い捨て手袋の連続体を包装体の中に入れ、その使い捨て手袋の連続体の一端部の使い捨て手袋の手甲部基底部を包装体の取り出し口から外に一部突出した状態にしてあることを特徴とするものである。
【0007】
また本発明は、前記包装体内部に回転可能な棒状体が設けられ、前記使い捨て手袋の連続体が巻き込まれていることにより、取り出す際に前記棒状体及び前記使い捨て手袋の連続体全体が回転するようになすことができる。
【0008】
更に本発明は、前記棒状体にスリットが設けられ、前記使い捨て手袋の連続体の他端部の使い捨て手袋の手指部が該スリットに挿入されるようになすことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の使い捨て手袋の携帯用包装体は、包装体から使い捨て手袋を取り出す際の破損を防止するとともに容易に1枚ずつ取り出すことを可能にし、使用者が場所を選ばず携帯することが出来るため、使い捨て手袋が衛生的かつ効率よく使用することを可能とする。
【0010】
また本発明の使い捨て手袋の携帯用包装体は、施設内介護や特に出張介護の現場にあってもヘルパーが簡単かつ安全に持参し使い捨て手袋を用いることが出来る。また少人数のキャンプ等での調理や後片付けの際にも、衛生的かつ場所を選ばず携帯可能である。
【0011】
更に本発明の使い捨て手袋の携帯用包装体は、災害や事件事故等の活動時に出血者や汚物等に触れる危険性及び可能性のある警察官や消防隊員などが携帯使用し、自身の安全を守るには最適である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】 本発明の使い捨て手袋の携帯型包装体の一例を示す一部切欠斜視図
【図2】 図1の使い捨て手袋の携帯型包装体の(イ)断面図、(ロ)軸受けの断面図及び正面図、(ハ)棒状体を示す正面図
【図3】 本発明の携帯型包装体に使用される使い捨て手袋の連続体の一例を示す斜視図
【図4】 本発明の携帯型包装体に使用される使い捨て手袋の連続体を棒状体のスリットにセットした様子を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0014】
本発明の使い捨て手袋の携帯型包装体は、図1に示すように包装体1の内部に使い捨て手袋の連続体Aを巻き付けた棒状体2が設けられて、取り出し口3よりその使い捨て手袋の連続体Aの一端部の基底部4が外に一部突出した状態である。5はカバーであり取り出し口3を覆い取り外し可能にされている。ここで包装体1を構成する素材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の合成樹脂を用いていることが一般的である。また使い捨て手袋を構成する素材としては、天然ゴムやニトリルゴム、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン等の合成樹脂ないし合成ゴムが主に用いられている。
【0015】
図1の携帯型包装体において、棒状体2に使い捨て手袋の連続体Aを巻き付けた後、使い捨て手袋の連続体Aの一端部の基底部4に粘着力の極めて弱いテープを付着させ、使用開始時に5のカバーを取り外し取り出し口3よりそのテープを引っ張ることで取り出しする方式も選択できる。
【0016】
図2においては、使い捨て手袋の連続体Aを巻き付けた棒状体2の先端部6を軸受け7の凹部8に嵌め込み、取り出し口3より使い捨て手袋の連続体Aの一端部の基底部4を引き抜くと、棒状体2を中心に巻き付けた使い捨て手袋の連続体Aが回転し次の使い捨て手袋の基底部4が外に一部突出される。
【0017】
図3においては、使い捨て手袋の手甲部10に次の使い捨て手袋の手指部11を挿入した使い捨て手袋の連続体を示している。
【0018】
図4においては、前記使い捨て手袋の連続体Aをスリット9のある棒状体2に巻き付けるため、前記使い捨て手袋の連続体Aの他端部の使い捨て手袋の手指部11を該スリット9に挿入した状態を示している。
【符号の説明】
【0019】
1包装体、2棒状体、3取り出し口、4基底部、5カバー、6先端部、7軸受け、
8凹部、9スリット、10手甲部、11手指部、A使い捨て手袋の連続体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装体の内部に複数の使い捨て手袋が収納されており、使い捨て手袋の手甲部に次の使い捨て手袋の手指部を挿入した使い捨て手袋の連続体を包装体の中に入れ、その使い捨て手袋の連続体の一端部の使い捨て手袋の手甲部基底部を包装体の取り出し口から外に一部突出した状態にしてあることを特徴とする使い捨て手袋の携帯型包装体。
【請求項2】
前記包装体内に回転可能な棒状体が設けられ、前記使い捨て手袋の連続体が巻き込まれていることにより取り出す際に前記棒状体及び前記使い捨て手袋の連続体全体が回転することを特徴とする請求項1記載の使い捨て手袋の携帯型包装体。
【請求項3】
前記棒状体にはスリットが設けられ、前記使い捨て手袋の連続体の他端部の使い捨て手袋の手指部が該スリットに挿入されてなることを特徴とする請求項2記載の回転可能な棒状体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−116445(P2011−116445A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288330(P2009−288330)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(509349521)有限会社リンクウェイ (1)
【Fターム(参考)】