価値管理装置
【課題】遊技機の各部品(ユニット)ごとに、減価償却に関わる数値をリアルタイムで管理可能とする。
【解決手段】遊技機を構成する構成要素(例えば、部品、ユニット、パーツなど)に付されたICタグ等であって、構成要素を一意に特定する識別情報(例えば、部品ID)を記憶したICタグ等から識別情報を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置である。この価値管理装置は、識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶部と、ICタグ等から読み取った識別情報に対応する構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を算出する価値算出部とを有する。
【解決手段】遊技機を構成する構成要素(例えば、部品、ユニット、パーツなど)に付されたICタグ等であって、構成要素を一意に特定する識別情報(例えば、部品ID)を記憶したICタグ等から識別情報を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置である。この価値管理装置は、識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶部と、ICタグ等から読み取った識別情報に対応する構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を算出する価値算出部とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、価値管理装置に関し、より詳しくは遊技機や周辺機器などの部品、ユニット、パーツなどをリサイクルして使用する場合、その使用の度合いに応じて資産価値を把握することが可能な価値管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に対して、企業が配慮をする必要が高まっている。企業の環境に対する配慮の一環として、できる限りリサイクルを行うことにより、資源の節約、廃棄による環境汚染の防止を図ろうと試みる企業が多くなっている。かかるリサイクルの活用のためいったん顧客に売った製品又はレンタルした製品あるいはその部品を回収し、新たな製品製造のために活用することも行われるようになってきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなリサイクルによる新たな製品の製造を行う場合には、回収した製品あるいは部品を、再利用の為の手入れを行い新たな製品のための在庫部品として保管することとなる。かかる在庫部品は企業会計上は、資産として扱われることとなる。回収してきた製品や部品は市場において使用されているため、新品の製品、部品に比べて耐用年数も短くなっており、資産としての価値も減少しているはずである。
【0004】
しかし、従来の企業会計システムでは、かかる回収した製品、部品をそれぞれの使用した期間などに応じて評価することは行われておらず、必ずしも正確な製品在庫価格、部品在庫価格、個々の製品毎の工場出荷価格などの資産としての評価が行われていなかった。
【0005】
本発明の目的は、遊技機や周辺機器の各部品(ユニット)ごとに、減価償却に関わる数値をリアルタイムで管理可能とすることにある。
【0006】
本発明の別の目的は、工場出荷時の製品一台ごとの正確な工場出荷価格を把握し、リサイクルしたユニットを用いた製品製造における製造原価の把握を容易とすること、そして新品の部品の在庫価格と、回収しリサイクルしたユニットの在庫価格の把握を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する手段として、本発明は以下の特徴を有する。
本発明の第1の態様は、遊技機を構成する構成要素(例えば、部品、ユニット、パーツなど)に付されたICタグ、バーコード、二次元コード(例えば、QRコード(デンソーウェーブ社登録商標)、Maxiコード、DATA MATRIXなど)などの識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報(例えば、部品ID)を記録した識別情報保持手段から識別情報を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置として提案される。
【0008】
この価値管理装置は、識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段(例えば、記憶部)と、識別情報保持手段から読み取った識別情報に対応する構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を算出する算出手段(例えば、価値算出部)とを有することを特徴としている。
【0009】
かかる価値管理装置によれば、遊技機の各部品(ユニット)ごとに、減価償却分を反映させたその構成要素の資産価値をリアルタイムで管理することが可能となる。
【0010】
本発明の第2の態様は、遊技機を構成する構成要素(例えば、部品、ユニット、パーツ)に付された識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報(例えば、部品ID)を記憶した識別情報保持手段を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置として提案される。
【0011】
この価値管理装置は、遊技機又はその構成要素が資産に加わる場合(例えば、倉庫又は工場への搬入時)に、構成要素に付されたICタグ等から識別情報を読み取る搬入側読み取り手段(例えば、搬入側リーダ/ライタ)と、遊技機又はその構成要素が資産からはずれる場合(例えば、倉庫又は工場からの搬出時)に、構成要素に付されたICタグ等から識別情報を読み取る搬出側読み取り手段(例えば、搬出側リーダ/ライタ)と、識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段(例えば、記憶部)と、搬入側読み取り手段及び搬出側読み取り手段から識別情報を受け取り、その構成要素が資産に加わったか又は資産からはずれたかを判定する判定手段(例えば、判定部)と、構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいてその構成要素の取得価額から減価償却累計額を差し引いた残存価額を算出し、判定手段の判定結果及び残存価格に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を決定する算出手段(例えば、価値算出部)とを有することを特徴としている。
【0012】
かかる価値管理装置によれば、リサイクルのために搬出されその後搬入される遊技機の各部品(ユニット)ごとに、減価償却分を反映させたその構成要素の資産価値をリアルタイムで管理することが可能となる。
【0013】
上記価値管理装置は、その遊技機が有する構成要素の資産価値を用いて、各遊技機の資産価値を算出するようにしてもよい。
【0014】
かかる価値管理装置によれば、リサイクルする部品を用いるためそれぞれ異なる資産価値又は製造原価となる遊技機について、工場出荷時(新品時及び再生後の出荷を含む)の製品一台ごとの正確な工場出荷価格を把握し、リサイクルしたユニットを用いた製品製造における製造原価、又は在庫となっている間の資産価値の把握、及び在庫しているリサイクルした部品を含む資産価値の把握を容易とする。
また、上記価値管理装置が読み取る識別情報保持手段は、どのような読み取り手段、媒体により識別情報を読み取るものであってもよく、例えば、無線により読み取りが行われるICタグ、光学的読み取りが行われるバーコード(二次元パーコードを含む)である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、リサイクル可能な遊技機の各部品(ユニット)を用いて新たな遊技機を製造する場合において、各部品(ユニット)について減価償却を考慮して資産価値を管理することができる。
【0016】
本発明野別の態様によれば、工場出荷時の製品一台ごとの正確な工場出荷価格を把握し、リサイクルしたユニットを用いた製品製造における製造原価、及び/又は在庫の資産価値の把握を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付の素面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
[1.概要]
図1は、本実施の形態にかかる資産管理システムの概要を示した図である。
【0018】
遊技機10は、パチンコ機、スロットマシン、ビデオゲーム機など遊技場に配置して遊技者に遊技を提供する装置である。遊技機10は、複数のユニットを組み立てることにより製造される。ユニットは、交換可能な装置、デバイス、基板、であって、例えば、液晶パネル装置、リールユニット、ホッパーユニット、画像処理回路基板などである。遊技機10及びそのユニットには、識別情報保持手段である無線ICタグが付されている。遊技機10及びそのユニットに取り付けられた無線ICタグは、リーダ/ライタ40によって読み取られ、どの遊技機10及びユニットが製造会社20から搬出され、あるいは搬入されたかを検出できるようになっている。
【0019】
以下、遊技機10は、レンタルで無く販売された場合を例に記述する。製造会社20は、無線ICタグを付したユニットを組み立てることなどによって遊技機10を製造する。製造された遊技機10は遊技場30に販売される。遊技場30によって買い取られた遊技機10は製造会社20から遊技場30に搬送される。遊技機10は遊技場30に設置され遊技者の遊技に供され、稼働状態に置かれる。
【0020】
その後、新機種の導入などの理由により遊技場30は遊技機10を廃棄する。製造会社20は廃棄された遊技機10を遊技場30から買い取り、あるいは無償で引き取る。製造会社20は、買い取り又は引き取った使用済み遊技機10を遊技場30から自社の製造工場や倉庫に搬入し、遊技機10が備えているユニットのうち新たな遊技機10を製造するために使用可能なユニット、あるいは耐用年数が経過していないユニットを取り外して使用する。すなわち、ユニットをリサイクルして使用する。
【0021】
さて、遊技機10が製造会社20から遊技場30へ搬出されるまえは、遊技機10は在庫として製造会社20の資産として扱われる。その後、遊技機10が製造会社20から遊技場30へ搬出されると、遊技機10及びそれが備えるユニットは、製造会社20の資産でなくなる。その後、リサイクル用のユニットとして遊技機10が製造会社20に引き取られると、遊技機10のユニットは新たな遊技機10の製造用の部品、あるいは新しく製造された遊技機10として製造会社20の資産となる。
【0022】
さて、使用済みのユニットが組み込まれた新たな遊技機10は、遊技場30によって買い取られると、遊技場30に搬送される。その後、使用済みとなったこの遊技機10は再度遊技場30から製造会社20の製造工場や倉庫に搬入され、遊技機10が備えているユニットのうち新たな遊技機10を製造するために使用可能なものを取り外して、必要に応じた手入れを行いリサイクルして使用する。
【0023】
このように、遊技機10のユニットを繰り返し使用してリサイクルすることにより、資源の節約や産業廃棄物の減量といった環境経営を行うことが可能となる。
【0024】
但し、遊技機10のユニットは使用済みであるため、その資産価値は新品時に比べて減少していく。価値管理装置50は、ユニットの利用回数や使用期間など遊技機10やユニットの資産価値を無線ICタグの読み取り結果に基づいて算出し、リアルタイムで製造会社における部品在庫の価値を把握することを可能とし、もってリアルタイムでの企業の資産価値の把握を可能とする。
【0025】
図2は、本実施の形態にかかる価値管理システムの構成例を示すブロック図である。価値管理システム200は、価値管理装置50と、価値管理装置50に接続されたリーダ/ライタ40A,40Bとを有している。
【0026】
価値管理装置50は、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、必要な場合にはハードディスク装置等の外部記憶装置を具備している装置であって、例えばコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置である。前記ROM、若しくはハードディスク装置などに情報処理装置を価値管理装置201として機能させるためのプログラム、又は価値管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶されており、このプログラムを主メモリ上に載せ、CPUがこれを実行することにより価値管理装置50が実現され、若しくは価値管理方法が実行される。また、上記プログラムは必ずしも情報処理装置内の記憶装置に記憶されていなくともよく、外部の装置(例えば、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダのサーバなど))から提供され、これを主メモリに乗せる構成であってもよい。
【0027】
リーダ/ライタ40(搬出検出側のリーダ/ライタと、搬入検出側のリーダ/ライタを区別するため、それぞれリーダ/ライタ40A,40Bとするが、両リーダ/ライタは装置としては同じ構成/機能を有する装置である)は、ICタグから無線によりICタグに記憶されている情報を読み取り、読み取った情報を価値管理装置50に渡す機能を有する。
【0028】
図2に示す例においては、遊技機10は、3つのユニット、すなわちユニットA(例えば、液晶ディスプレイ装置)、ユニットB(例えば、リールユニット)、ユニットC(例えば、リール駆動モータ)などを含んだ装置である。本発明における「ユニット」とは、本価値管理システムにおいて価値管理の対象となる、装置、部品、構成要素などである。なお、ユニットには、別のユニットを含んでいてもよい。なお、どのような部品を本発明におけるユニットとして扱うかは、どのような部品の価値管理を行うかに従って決定される。どのようにユニットを定めるかは、価値管理システムの使用者に決定に従って自由に定めることが可能であって、装置の物理的構成などに制限されることはない。
【0029】
さて、遊技機10及び各ユニットにはICタグ201が付されている。すなわち、遊技機10にICタグ201が付されていると共に、各ユニットA,B,CにもそれぞれICタグ201が付されている。各ICタグにはそれぞれのICタグを一意に特定できる情報である識別情報が、リーダ/ライタ40により読み取り可能に記憶されている。
【0030】
遊技機10が製造会社20の資産でなくなる状況、例えば、倉庫から搬出されて遊技場30に輸送されるとき、倉庫の搬出口ゲートなどに設けたリーダ/ライタ40Aによりこの遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cに付された各ICタグ201を読み取る。価値管理装置50は、読み取ったICタグの識別情報に基づいて、遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cは製造会社20の資産でなくなったと判定し、この判定に基づいて資産価値の処理を行う。
【0031】
一方、遊技機10が製造会社20の資産となる状況、例えば、遊技場30から倉庫に搬入する際、倉庫の搬入口ゲートなどに設けたリーダ/ライタ40Bによりこの遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cに付された各ICタグを読み取る。価値管理装置50は、読み取ったICタグ201の識別情報に基づいて、遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cは製造会社20の資産になったと判定し、この判定に基づいて資産価値の処理を行う。
【0032】
また、価値管理装置50は、各ユニットの資産価値について減価償却額を反映させる処理である減価償却反映処理を行い、残存価値をリアルタイムで把握する機能を有している。
【0033】
図3は、価値管理装置50の一例を示す機能ブロック図である。価値管理装置50は、リーダ/ライタ40A,40Bからの識別情報に応じて、遊技機10及び/又はこの遊技機10内のユニットが製造会社20の資産からはずれたのか、あるいは資産に加わったのかを判定する判定部301と、遊技機10及びこの遊技機10内のユニットの残存価値、資産価値を算出する価値算出部302と、価値算出部302により算出された遊技機10及び/又はこの遊技機10内のユニットの残存価値、資産価値を記憶する記憶部303とを有する。また、価値算出部302は、遊技機1台ごとにその遊技機中の全ユニットの残存価値を集計して、その遊技機10の価値(個別遊技機価値と呼ぶ)を算出する。算出された各遊技機10の価値は、記憶部303によって記憶され、製造原価計算などに利用される。
【0034】
記憶部303に記憶された残存価値、資産価値、及び個別遊技機価値は、価値管理装置50に接続された経理システム304によって利用可能である。経理システム304は、バランスシート(B/S)、損益計算書、などの書類作成に、記憶部303に記憶された残存価値、資産価値を利用することにより、より正確な財務状況をこれら書類に反映させることが可能となる。
【0035】
また、経理システム304は、記憶部303に記憶された個別遊技機価値を利用して、遊技機の製造原価計算を行うことができる。
【0036】
[2.価値管理装置の動作例]
次に、価値管理装置50の動作例について説明する。
[2.1.新遊技機完成時]
まず、新品のあるユニットが組み込まれた新しい遊技機10が出荷待ちになって、製造会社20の倉庫に保管されているとき、価値管理装置201は図4に示すような、価値管理テーブル400を記憶している。
【0037】
価値管理テーブル400は、記憶部303に記憶されるデータであって、各ユニットに付されたICタグ201が記憶格納する識別情報と、そのICタグ201が付されたユニットの残存価値、資産価値を記憶する。
【0038】
価値管理テーブル400は、ユニットごとに一つのレコード401を有しており、各レコード401は、部品IDフィールド402、種別IDフィールド403,搬入年月日フィールド404、搬出年月日フィールド405,ステイタスフィールド406,取得年月日フィールド407,取得原価フィールド408,減価償却累計額フィールド409,残存価額フィールド410,資産価値フィールド411を有している。
【0039】
部品IDフィールド402は、ICタグ201が付されたユニットを一意に特定する情報である部品IDを格納するフィールドである。なお、ICタグ201は、部品IDそのものを格納していてもよいし、ICタグ201の識別情報と部品IDとを一対一の関係となるように定めた、識別情報を格納していてもよい。
【0040】
種別IDフィールド403は、そのレコード401のユニットの種類を特定する情報である種別IDを格納するフィールドである。例えば、2つのリールユニットがあるものとすると、これら2つのリールユニットにはそれぞれ別の部品IDが設定されるが、ユニットの種類としては同一なので、種別IDは同一となる。
【0041】
搬入年月日フィールド404は、そのレコード401に対応するユニットが製造会社20に搬入されるなどして、製造会社の資産となった年月日を格納するフィールドである。
【0042】
搬出年月日フィールド405は、そのレコード401に対応するユニットが製造会社20から搬出されるなどして、製造会社20の資産からはずれた年月日を格納するフィールドである。
【0043】
ステイタスフィールド406は、そのレコード401に対応するユニットが製造会社20の資産になっているのか否かを示すステイタス情報を格納するフィールドである。このステイタス情報は、搬入年月日フィールド404、及び搬出年月日フィールド405の情報を比較することにより、判定部301が決定する。
【0044】
取得年月日フィールド407は、そのユニットを新規に取得した年月日(例えば、そのユニットを新規に購入した年月日で、リサイクルで取得した日時ではない)を格納する。
【0045】
取得原価フィールド408は、そのユニットの償却の基礎となる価格である取得価格(例えば、当該ユニットの購入価格)を格納する。
【0046】
減価償却累計額フィールド409は、取得年月日から現在までに発生した減価償却額の累計を格納する。
【0047】
残存価額フィールド410は、現時点でのそのユニットの資産としての価額、すなわち取得原価から減価償却累計額を差し引いた価額を格納する。
【0048】
資産価値フィールド411は、資産価額にそのユニットが製造会社20の資産であるか否かを反映した情報を格納する。この例では、資産であると判定されている場合には、資産価額フィールド410に格納された価額と同額の価額が格納され、資産でない(なくなった)と判定されている場合には、0円が格納される。
【0049】
図4に示す例では、新規のユニットであってある遊技機10に組み込まれている状態のユニットについて、レコード410を有する価値管理テーブル400を示している。このユニットは、製造会社20が「2004/1/1」(2004年1月1日)に購入したものである。部品IDフィールド402には、このユニットを一意に特定する部品ID「123456」が格納され、種別IDフィールド403には、このユニットの種別(例えば、リールユニット)を特定する情報である種別ID「10000」が格納されている。搬入年月日フィールド404には、このユニットが製造会社20に搬入された年月日(部品として購入した年月日)「2004/1/1」が格納される。搬出年月日フィールド405には、このユニットは製造会社から搬出されたことはないため、空白である。ステイタスフィールド406には、このユニットが製造会社20の資産であることを表す「在庫」というステイタス情報が格納されている。取得年月日フィールド407には、このユニットの取得年月日である「2004/1/1」が格納されている。取得原価フィールド408には、このユニットの取得原価(購入価格)である「¥50,000」が格納されている。減価償却累計額フィールド409には、まだ減価償却が発生していないため「¥0」が格納されている。資産価額フィールド410には、取得原価「¥50,000」から減価償却累計額「¥0」を差し引いた「¥50,000」が格納されている。資産価値フィールド411には、このユニットが製造会社20の資産であるため、資産価額フィールド都道額の「¥50,000」が格納されている。
【0050】
なお、このレコードに格納されている各データは、初期データであって価値管理装置50が自動的に入力するものではなく、購買データなどに基づいてデータのトランスファーにより生成したり、あるいはオペレータが購入時の書類などに基づいて入力して生成することが一般的である。
【0051】
記憶部303には、上記価値管理テーブル400の他に、減価償却累計額を決定するための減価償却額テーブルを有している。図5に減価償却額テーブルの例を示す。減価償却額テーブル500は、各種別IDごとに一つのレコード501を有しており、各レコード501は、種別IDフィールド502,耐用年数フィールド503,一年目減価償却費フィールド504,二年目減価償却費フィールド505,三年目減価償却費フィールド506,…を有している。なお、減価償却費フィールドの数は耐用年数に応じて定まる。例えば、耐用年数が5年であれば、一年目減価償却費フィールド504から五年目減価償却費フィールドをそのレコード501は有することとなる。なお、図5に示す例では、定額法による減価償却に対応した内容になっているが、定率法に対応した減価償却額テーブルを用いても本実施の形態は成立することは言うまでもない。
【0052】
種別IDフィールド502は、価値管理テーブル400の種別IDフィールド403と共通の種別IDを用いる。価値算出部302は、価値管理テーブル400の減価償却累計額フィールド409に減価償却額の累計を格納させる際に、種別IDフィールド403の種別IDをキーにして減価償却額テーブル500の中から、同一の種別IDを有するレコード501を検索し、そのレコード501の耐用年数フィールド503,一年目減価償却費フィールド504,二年目減価償却費フィールド505,三年目減価償却費フィールド505,…を参照して、減価償却額の累計を算出し、算出した累計を価値管理テーブル400の減価償却累計額フィールド409に格納させる。
【0053】
[2.2.新遊技機搬出時]
次に、上記のユニットを有する遊技機10が遊技場30に販売され、製造会社20から搬出されたときの、価値管理装置50の動作を説明する。
【0054】
搬出を検出するリーダ/ライタ40Aが設けられた場所を、上記ユニットを有する遊技機10が通過したものとする。搬出を検出するリーダ/ライタ40Aは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0055】
一台の遊技機10には複数のユニットがあり、すなわち複数のICタグ201が搬出を検出するリーダ/ライタ40Aによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグについて価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0056】
図6は、図5の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた遊技機10が搬出された際に、価値管理装置50によって更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0057】
図6に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬出年月日フィールド405の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、搬出が行われた年月日を2004年3月1日(2004/3/1)とする。搬入年月日フィールド404の更新は行わない。
【0058】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より新しいので、価値管理装置50より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「売却」という情報を格納する。
【0059】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500(図5参照)から減価償却累計額を取得する。例えば、取得年月日より現在年月日が一年以上二年未満である場合、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504に格納された値を取得し、減価償却累計額フィールド409に格納する。また、取得年月日より現在年月日が二年以上三年未満である場合、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504、二年目減価償却費フィールド505に格納された値を取得しこれらの値を合計して、減価償却累計額フィールド409に格納する。
【0060】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。
【0061】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産でなくなったことを示す「売却」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、0円を格納する。
【0062】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Aが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。
【0063】
[2.3.使用済み遊技機搬入時]
次に、上記のユニットを有する遊技機10が遊技場30から製造会社20に回収され、製造会社20に搬入された場合の、価値管理装置50の動作を説明する。
【0064】
搬入を検出するリーダ/ライタ40Bが設けられた場所を、上記ユニット(図5,6で扱ったユニット)を有する遊技機10が通過したものとする。搬入を検出するリーダ/ライタ40Bは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0065】
搬出の説明と同様であるが、一台の遊技機10には複数のユニットがある。すなわち遊技機10に含まれる複数のICタグ201すべてが搬入を検出するリーダ/ライタ40Bによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグ201について価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0066】
図7は、図4、6の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた遊技機10が使用後に搬入されることによって、価値管理装置50に更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0067】
図7に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬入年月日フィールド404の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、搬入が行われた年月日を2005年2月1日(2005/2/1)とする。一方、搬出年月日フィールド404の更新は行わない。
【0068】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、搬出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より古いので、価値管理装置50より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「回収」という情報を格納する。
【0069】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500から減価償却累計額を取得する。図7の例では、取得年月日より現在年月日が一年以上二年未満であるため、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504に格納された値を取得し、減価償却累計額フィールド409に格納する。図7の例では、図5に示す減価償却額テーブル500の一年目減価償却費フィールド504に格納されている値「¥10,000」が減価償却累計額フィールド409に格納されることになる。
【0070】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。図7の例では、取得価額「¥50,000」から減価償却累計額「¥10,000」を差し引いた額「¥40,000」が残存価額フィールド410に格納されることになる。
【0071】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産になったことを示す「回収」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410に格納された「¥40,000円」を格納する。
【0072】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Bが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。
【0073】
このように、価値管理装置50が価値管理テーブル400の更新を行うことにより、回収した遊技機10のユニットを、新たな遊技機10を製造するための部品として会社の資産として把握できるようにすると共に、その資産価値について減価償却費を反映させることができる。
【0074】
[2.4.再生遊技機搬出時]
次に、上記の使用済みユニットを組み込んだ新たな遊技機10(再生遊技機と呼ぶ)が遊技場30に販売され、製造会社20から搬出されたときの、価値管理装置50の動作を説明する。
【0075】
搬出を検出するリーダ/ライタ40Aが設けられた場所を、上記ユニットを有する再生遊技機10が通過したものとする。搬出を検出するリーダ/ライタ40Aは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0076】
一台の再生遊技機10には複数のユニットがあり、すなわち複数のICタグ201が搬出を検出するリーダ/ライタ40Aによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグについて価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0077】
図8は、図4、6,7の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた再生遊技機10が搬出された際に、価値管理装置50によって更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0078】
図8に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬出年月日フィールド405の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、搬出が行われた年月日を2006年7月1日(2006/7/1)とする。搬入年月日フィールド404の更新は行わない。
【0079】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、搬出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より新しいので、価値管理装置50、より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「売却」という情報を格納する。
【0080】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500から減価償却累計額を取得する。図8に示す例では、取得年月日より現在年月日が二年以上三年未満であるため、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504、二年目減価償却費フィールド505に格納された値を取得しこれらの値を合計して、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、図8の例では、図5に示す減価償却額テーブル500の一年目減価償却費フィールド504に格納されている値「¥10,000」及び二年目減価償却費フィールド505に格納されている値「¥10,000」の合計額「¥20,000」が減価償却累計額フィールド409に格納されることになる。
【0081】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。図8に示す例では、取得価格「¥50,000」より減価償却累計額「¥20,000」を差し引いた「¥30,000」が残存価額フィールド410に格納される。
【0082】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産でなくなったことを示す「売却」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、0円を格納する。
【0083】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Aが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。
【0084】
[2.5.使用済み再生遊技機搬入時]
次に、遊技場30に送られた再生遊技機10が遊技場30から製造会社20に回収され、製造会社20に搬入された場合の、価値管理装置50の動作を説明する。
【0085】
搬入を検出するリーダ/ライタ40Bが設けられた場所を、上記ユニット(図5,6で扱ったユニット)を有する使用済み再生遊技機10が通過したものとする。搬入を検出するリーダ/ライタ40Bは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0086】
一台の使用済み再生遊技機10には複数のユニットがある。すなわち遊技機10に含まれる複数のICタグ201すべてが搬入を検出するリーダ/ライタ40Bによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグ201について価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0087】
図9は、図4、6、7,8の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた遊技機10が使用後に搬入されることによって、価値管理装置50に更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0088】
図9に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬入年月日フィールド404の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、使用済み再生遊技機10の搬入が行われた年月日を2007年5月1日(2007/5/1)とする。一方、搬出年月日フィールド404の更新は行わない。
【0089】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、搬出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より古いので、価値管理装置50より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「回収」という情報を格納する。
【0090】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500から減価償却累計額を取得する。図9の例では、取得年月日より現在年月日が三年以上四年未満であるため、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504、二年目減価償却費フィールド505、三年目減価償却費フィールド506のそれぞれに格納された値を取得し、減価償却累計額フィールド409に格納する。図9の例では、図5に示す減価償却額テーブル500の一年目減価償却費フィールド504に格納されている値「¥10,000」、二年目減価償却費フィールド505に格納されている値「¥10,000」、及び三年目減価償却費フィールド506に格納されている値「¥10,000」の合計額である「¥30,000」が減価償却累計額フィールド409に格納されることになる。
【0091】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。図7の例では、取得価額「¥50,000」から減価償却累計額「¥30,000」を差し引いた額「¥20,000」が残存価額フィールド410に格納されることになる。
【0092】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産になったことを示す「回収」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410に格納された「¥20,000円」を格納する。
【0093】
これにより、このレコード401に対応するユニットであって、減価償却が反映された資産価値として「¥20,000」を有するユニットが製造会社20の資産となっていることが把握できる。
【0094】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Bが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。従って、本実施の形態にかかる資産管理システム200、資産管理装置50によれば、搬入された使用済み再生遊技機10が有するユニット(ICタグが付されているユニットに限る)のすべてについて、リアルタイムで減価償却が反映された資産価値を把握することが可能となる。
【0095】
このように、価値管理装置50が価値管理テーブル400の更新を行うことにより、回収した遊技機10のユニットを、新たな遊技機10を製造するための部品として会社の資産として把握できるようにすると共に、その資産価値についてを反映した減価償却費を反映させることができる。
【0096】
[3.遊技機の資産価値の管理]
上記価値管理装置50は、遊技機10それぞれの資産価値を管理することも可能である。例えば、すべて新品のユニットで構成されている遊技機と、使用済みのリサイクルしたユニットを用いた遊技機10の資産価値は、使用済みユニットの減価償却分を考慮すれば、異なった扱いとすべきである。価値管理装置50は、上記価値管理テーブル400を用いて、遊技機10それぞれの資産価値を管理する。
【0097】
図10は、価値管理装置50が遊技機10それぞれの資産価値を管理するために生成する、遊技機構成部品テーブルの例である。遊技機構成部品テーブル1000は、遊技機10を一意に特定する情報であるシリアルナンバーと、その遊技機10に含まれるユニットとを対応づけて記憶するためのテーブルである。図10に示す例では、遊技機構成部品テーブル1000は、遊技機10ごとに一つのレコード1001を有している。各レコード1001は、シリアルナンバーフィールド1002と、部品IDフィールド1003,1004,1005,…を有している。シリアルナンバーフィールド1002は、遊技機10に付されたICタグ201が格納する識別情報、又はこれに対応する情報、例えば、遊技機のシリアルナンバー、あるいは遊技機IDナンバーが格納される。部品IDフィールド1003,1004,1005,…は、その遊技機10を構成するユニットの部品IDを格納するフィールドである。通常、遊技機10が有するユニットの個数分の部品IDフィールド1003,1004,1005,…が設けられることになる。遊技機構成部品テーブル1000で用いる部品IDと、価値管理テーブル400の部品IDフィールド402で用いる部品IDは共通である。
【0098】
一台ずつ遊技機10をリーダ/ライタ40B(40Aでもその他のリーダ/ライタでもよい)により読み取りさせると、遊技機10に付されたICタグ201の読み取りと同時に、その遊技機10を構成するユニットに付されたICタグ201の読み取りも行われる。そこで、これら同時に読み取りできたICタグの識別情報を互いに関連づけて一つのレコード1001に格納することにより、価値管理装置50は、遊技機構成部品テーブル1000を生成する。
【0099】
さらに、価値管理装置50は、遊技機構成部品テーブル1000に基づいて、各遊技機10の資産価値を把握するための遊技機価値テーブル1001を生成する。図11は、遊技機価値テーブル1001の一例を示す図である。図11に示す例では、遊技機価値テーブル1001は、遊技機10ごとに一つのレコード1101を有している。各レコード1101は、シリアルナンバーフィールド1102と、部品残存価額フィールド1103,1104,1105,…を有している。
【0100】
シリアルナンバーフィールド1102は、遊技機10に付されたICタグ201が格納する識別情報、又はこれに対応する情報、例えば、遊技機のシリアルナンバー、あるいは遊技機IDナンバーが格納される。遊技機構成部品テーブル1000のシリアルナンバーフィールド1002と遊技機価値テーブル1100のシリアルナンバーフィールド1102とにおいては、共通の識別情報を使用する。
【0101】
価値管理装置50は、シリアルナンバーフィールド1102が有する識別情報と同一の識別情報を格納したシリアルナンバーフィールド1002を有するレコード1001を遊技機構成部品テーブル1000から抽出し、抽出したレコード1001の各部品IDフィールドから部品IDを取得する。次に、価値管理装置50は、取得した部品IDに対応する部品IDを有するレコード401を価値管理テーブル400から抽出し、抽出したレコード401の残存価額フィールド410から残存価額を取得し、部品残存価額フィールド1103,1104,1105、…に格納する。この処理により価値管理装置50は、遊技機価値テーブル1100を生成する。
【0102】
各レコード1101の部品残存価額フィールド1103,1104,1105、…の残存価額を合計することにより、シリアルナンバーフィールド1102の識別情報によって特定される遊技機10の価値が、減価償却を反映させた価値として把握することができる。
【0103】
かかる遊技機価値テーブル1100を生成する価値管理装置50によれば、従来不可能であった、リサイクル/リユースによって発生する減価償却を製品個々に反映させて、管理することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本実施の形態にかかる資産管理システムの概要を示した図
【図2】本実施の形態にかかる価値管理システムの構成例を示すブロック図
【図3】価値管理装置の機能ブロック図
【図4】価値管理テーブルの例を示す図
【図5】減価償却額テーブルの例を示す図
【図6】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図7】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図8】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図9】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図10】遊技機構成部品テーブルの例を示す図
【図11】遊技機価値テーブルの例を示す図
【符号の説明】
【0105】
10…遊技機
20…製造会社
30…遊技場
40…リーダ/ライタ
50…価値管理装置
200…資産管理システム
201…(無線)ICタグ
301…判定部
302…価値算出部
303…記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、価値管理装置に関し、より詳しくは遊技機や周辺機器などの部品、ユニット、パーツなどをリサイクルして使用する場合、その使用の度合いに応じて資産価値を把握することが可能な価値管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に対して、企業が配慮をする必要が高まっている。企業の環境に対する配慮の一環として、できる限りリサイクルを行うことにより、資源の節約、廃棄による環境汚染の防止を図ろうと試みる企業が多くなっている。かかるリサイクルの活用のためいったん顧客に売った製品又はレンタルした製品あるいはその部品を回収し、新たな製品製造のために活用することも行われるようになってきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなリサイクルによる新たな製品の製造を行う場合には、回収した製品あるいは部品を、再利用の為の手入れを行い新たな製品のための在庫部品として保管することとなる。かかる在庫部品は企業会計上は、資産として扱われることとなる。回収してきた製品や部品は市場において使用されているため、新品の製品、部品に比べて耐用年数も短くなっており、資産としての価値も減少しているはずである。
【0004】
しかし、従来の企業会計システムでは、かかる回収した製品、部品をそれぞれの使用した期間などに応じて評価することは行われておらず、必ずしも正確な製品在庫価格、部品在庫価格、個々の製品毎の工場出荷価格などの資産としての評価が行われていなかった。
【0005】
本発明の目的は、遊技機や周辺機器の各部品(ユニット)ごとに、減価償却に関わる数値をリアルタイムで管理可能とすることにある。
【0006】
本発明の別の目的は、工場出荷時の製品一台ごとの正確な工場出荷価格を把握し、リサイクルしたユニットを用いた製品製造における製造原価の把握を容易とすること、そして新品の部品の在庫価格と、回収しリサイクルしたユニットの在庫価格の把握を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する手段として、本発明は以下の特徴を有する。
本発明の第1の態様は、遊技機を構成する構成要素(例えば、部品、ユニット、パーツなど)に付されたICタグ、バーコード、二次元コード(例えば、QRコード(デンソーウェーブ社登録商標)、Maxiコード、DATA MATRIXなど)などの識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報(例えば、部品ID)を記録した識別情報保持手段から識別情報を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置として提案される。
【0008】
この価値管理装置は、識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段(例えば、記憶部)と、識別情報保持手段から読み取った識別情報に対応する構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を算出する算出手段(例えば、価値算出部)とを有することを特徴としている。
【0009】
かかる価値管理装置によれば、遊技機の各部品(ユニット)ごとに、減価償却分を反映させたその構成要素の資産価値をリアルタイムで管理することが可能となる。
【0010】
本発明の第2の態様は、遊技機を構成する構成要素(例えば、部品、ユニット、パーツ)に付された識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報(例えば、部品ID)を記憶した識別情報保持手段を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置として提案される。
【0011】
この価値管理装置は、遊技機又はその構成要素が資産に加わる場合(例えば、倉庫又は工場への搬入時)に、構成要素に付されたICタグ等から識別情報を読み取る搬入側読み取り手段(例えば、搬入側リーダ/ライタ)と、遊技機又はその構成要素が資産からはずれる場合(例えば、倉庫又は工場からの搬出時)に、構成要素に付されたICタグ等から識別情報を読み取る搬出側読み取り手段(例えば、搬出側リーダ/ライタ)と、識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段(例えば、記憶部)と、搬入側読み取り手段及び搬出側読み取り手段から識別情報を受け取り、その構成要素が資産に加わったか又は資産からはずれたかを判定する判定手段(例えば、判定部)と、構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいてその構成要素の取得価額から減価償却累計額を差し引いた残存価額を算出し、判定手段の判定結果及び残存価格に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を決定する算出手段(例えば、価値算出部)とを有することを特徴としている。
【0012】
かかる価値管理装置によれば、リサイクルのために搬出されその後搬入される遊技機の各部品(ユニット)ごとに、減価償却分を反映させたその構成要素の資産価値をリアルタイムで管理することが可能となる。
【0013】
上記価値管理装置は、その遊技機が有する構成要素の資産価値を用いて、各遊技機の資産価値を算出するようにしてもよい。
【0014】
かかる価値管理装置によれば、リサイクルする部品を用いるためそれぞれ異なる資産価値又は製造原価となる遊技機について、工場出荷時(新品時及び再生後の出荷を含む)の製品一台ごとの正確な工場出荷価格を把握し、リサイクルしたユニットを用いた製品製造における製造原価、又は在庫となっている間の資産価値の把握、及び在庫しているリサイクルした部品を含む資産価値の把握を容易とする。
また、上記価値管理装置が読み取る識別情報保持手段は、どのような読み取り手段、媒体により識別情報を読み取るものであってもよく、例えば、無線により読み取りが行われるICタグ、光学的読み取りが行われるバーコード(二次元パーコードを含む)である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、リサイクル可能な遊技機の各部品(ユニット)を用いて新たな遊技機を製造する場合において、各部品(ユニット)について減価償却を考慮して資産価値を管理することができる。
【0016】
本発明野別の態様によれば、工場出荷時の製品一台ごとの正確な工場出荷価格を把握し、リサイクルしたユニットを用いた製品製造における製造原価、及び/又は在庫の資産価値の把握を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付の素面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
[1.概要]
図1は、本実施の形態にかかる資産管理システムの概要を示した図である。
【0018】
遊技機10は、パチンコ機、スロットマシン、ビデオゲーム機など遊技場に配置して遊技者に遊技を提供する装置である。遊技機10は、複数のユニットを組み立てることにより製造される。ユニットは、交換可能な装置、デバイス、基板、であって、例えば、液晶パネル装置、リールユニット、ホッパーユニット、画像処理回路基板などである。遊技機10及びそのユニットには、識別情報保持手段である無線ICタグが付されている。遊技機10及びそのユニットに取り付けられた無線ICタグは、リーダ/ライタ40によって読み取られ、どの遊技機10及びユニットが製造会社20から搬出され、あるいは搬入されたかを検出できるようになっている。
【0019】
以下、遊技機10は、レンタルで無く販売された場合を例に記述する。製造会社20は、無線ICタグを付したユニットを組み立てることなどによって遊技機10を製造する。製造された遊技機10は遊技場30に販売される。遊技場30によって買い取られた遊技機10は製造会社20から遊技場30に搬送される。遊技機10は遊技場30に設置され遊技者の遊技に供され、稼働状態に置かれる。
【0020】
その後、新機種の導入などの理由により遊技場30は遊技機10を廃棄する。製造会社20は廃棄された遊技機10を遊技場30から買い取り、あるいは無償で引き取る。製造会社20は、買い取り又は引き取った使用済み遊技機10を遊技場30から自社の製造工場や倉庫に搬入し、遊技機10が備えているユニットのうち新たな遊技機10を製造するために使用可能なユニット、あるいは耐用年数が経過していないユニットを取り外して使用する。すなわち、ユニットをリサイクルして使用する。
【0021】
さて、遊技機10が製造会社20から遊技場30へ搬出されるまえは、遊技機10は在庫として製造会社20の資産として扱われる。その後、遊技機10が製造会社20から遊技場30へ搬出されると、遊技機10及びそれが備えるユニットは、製造会社20の資産でなくなる。その後、リサイクル用のユニットとして遊技機10が製造会社20に引き取られると、遊技機10のユニットは新たな遊技機10の製造用の部品、あるいは新しく製造された遊技機10として製造会社20の資産となる。
【0022】
さて、使用済みのユニットが組み込まれた新たな遊技機10は、遊技場30によって買い取られると、遊技場30に搬送される。その後、使用済みとなったこの遊技機10は再度遊技場30から製造会社20の製造工場や倉庫に搬入され、遊技機10が備えているユニットのうち新たな遊技機10を製造するために使用可能なものを取り外して、必要に応じた手入れを行いリサイクルして使用する。
【0023】
このように、遊技機10のユニットを繰り返し使用してリサイクルすることにより、資源の節約や産業廃棄物の減量といった環境経営を行うことが可能となる。
【0024】
但し、遊技機10のユニットは使用済みであるため、その資産価値は新品時に比べて減少していく。価値管理装置50は、ユニットの利用回数や使用期間など遊技機10やユニットの資産価値を無線ICタグの読み取り結果に基づいて算出し、リアルタイムで製造会社における部品在庫の価値を把握することを可能とし、もってリアルタイムでの企業の資産価値の把握を可能とする。
【0025】
図2は、本実施の形態にかかる価値管理システムの構成例を示すブロック図である。価値管理システム200は、価値管理装置50と、価値管理装置50に接続されたリーダ/ライタ40A,40Bとを有している。
【0026】
価値管理装置50は、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、必要な場合にはハードディスク装置等の外部記憶装置を具備している装置であって、例えばコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置である。前記ROM、若しくはハードディスク装置などに情報処理装置を価値管理装置201として機能させるためのプログラム、又は価値管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶されており、このプログラムを主メモリ上に載せ、CPUがこれを実行することにより価値管理装置50が実現され、若しくは価値管理方法が実行される。また、上記プログラムは必ずしも情報処理装置内の記憶装置に記憶されていなくともよく、外部の装置(例えば、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダのサーバなど))から提供され、これを主メモリに乗せる構成であってもよい。
【0027】
リーダ/ライタ40(搬出検出側のリーダ/ライタと、搬入検出側のリーダ/ライタを区別するため、それぞれリーダ/ライタ40A,40Bとするが、両リーダ/ライタは装置としては同じ構成/機能を有する装置である)は、ICタグから無線によりICタグに記憶されている情報を読み取り、読み取った情報を価値管理装置50に渡す機能を有する。
【0028】
図2に示す例においては、遊技機10は、3つのユニット、すなわちユニットA(例えば、液晶ディスプレイ装置)、ユニットB(例えば、リールユニット)、ユニットC(例えば、リール駆動モータ)などを含んだ装置である。本発明における「ユニット」とは、本価値管理システムにおいて価値管理の対象となる、装置、部品、構成要素などである。なお、ユニットには、別のユニットを含んでいてもよい。なお、どのような部品を本発明におけるユニットとして扱うかは、どのような部品の価値管理を行うかに従って決定される。どのようにユニットを定めるかは、価値管理システムの使用者に決定に従って自由に定めることが可能であって、装置の物理的構成などに制限されることはない。
【0029】
さて、遊技機10及び各ユニットにはICタグ201が付されている。すなわち、遊技機10にICタグ201が付されていると共に、各ユニットA,B,CにもそれぞれICタグ201が付されている。各ICタグにはそれぞれのICタグを一意に特定できる情報である識別情報が、リーダ/ライタ40により読み取り可能に記憶されている。
【0030】
遊技機10が製造会社20の資産でなくなる状況、例えば、倉庫から搬出されて遊技場30に輸送されるとき、倉庫の搬出口ゲートなどに設けたリーダ/ライタ40Aによりこの遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cに付された各ICタグ201を読み取る。価値管理装置50は、読み取ったICタグの識別情報に基づいて、遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cは製造会社20の資産でなくなったと判定し、この判定に基づいて資産価値の処理を行う。
【0031】
一方、遊技機10が製造会社20の資産となる状況、例えば、遊技場30から倉庫に搬入する際、倉庫の搬入口ゲートなどに設けたリーダ/ライタ40Bによりこの遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cに付された各ICタグを読み取る。価値管理装置50は、読み取ったICタグ201の識別情報に基づいて、遊技機10及びこの遊技機10内のユニットA,B、Cは製造会社20の資産になったと判定し、この判定に基づいて資産価値の処理を行う。
【0032】
また、価値管理装置50は、各ユニットの資産価値について減価償却額を反映させる処理である減価償却反映処理を行い、残存価値をリアルタイムで把握する機能を有している。
【0033】
図3は、価値管理装置50の一例を示す機能ブロック図である。価値管理装置50は、リーダ/ライタ40A,40Bからの識別情報に応じて、遊技機10及び/又はこの遊技機10内のユニットが製造会社20の資産からはずれたのか、あるいは資産に加わったのかを判定する判定部301と、遊技機10及びこの遊技機10内のユニットの残存価値、資産価値を算出する価値算出部302と、価値算出部302により算出された遊技機10及び/又はこの遊技機10内のユニットの残存価値、資産価値を記憶する記憶部303とを有する。また、価値算出部302は、遊技機1台ごとにその遊技機中の全ユニットの残存価値を集計して、その遊技機10の価値(個別遊技機価値と呼ぶ)を算出する。算出された各遊技機10の価値は、記憶部303によって記憶され、製造原価計算などに利用される。
【0034】
記憶部303に記憶された残存価値、資産価値、及び個別遊技機価値は、価値管理装置50に接続された経理システム304によって利用可能である。経理システム304は、バランスシート(B/S)、損益計算書、などの書類作成に、記憶部303に記憶された残存価値、資産価値を利用することにより、より正確な財務状況をこれら書類に反映させることが可能となる。
【0035】
また、経理システム304は、記憶部303に記憶された個別遊技機価値を利用して、遊技機の製造原価計算を行うことができる。
【0036】
[2.価値管理装置の動作例]
次に、価値管理装置50の動作例について説明する。
[2.1.新遊技機完成時]
まず、新品のあるユニットが組み込まれた新しい遊技機10が出荷待ちになって、製造会社20の倉庫に保管されているとき、価値管理装置201は図4に示すような、価値管理テーブル400を記憶している。
【0037】
価値管理テーブル400は、記憶部303に記憶されるデータであって、各ユニットに付されたICタグ201が記憶格納する識別情報と、そのICタグ201が付されたユニットの残存価値、資産価値を記憶する。
【0038】
価値管理テーブル400は、ユニットごとに一つのレコード401を有しており、各レコード401は、部品IDフィールド402、種別IDフィールド403,搬入年月日フィールド404、搬出年月日フィールド405,ステイタスフィールド406,取得年月日フィールド407,取得原価フィールド408,減価償却累計額フィールド409,残存価額フィールド410,資産価値フィールド411を有している。
【0039】
部品IDフィールド402は、ICタグ201が付されたユニットを一意に特定する情報である部品IDを格納するフィールドである。なお、ICタグ201は、部品IDそのものを格納していてもよいし、ICタグ201の識別情報と部品IDとを一対一の関係となるように定めた、識別情報を格納していてもよい。
【0040】
種別IDフィールド403は、そのレコード401のユニットの種類を特定する情報である種別IDを格納するフィールドである。例えば、2つのリールユニットがあるものとすると、これら2つのリールユニットにはそれぞれ別の部品IDが設定されるが、ユニットの種類としては同一なので、種別IDは同一となる。
【0041】
搬入年月日フィールド404は、そのレコード401に対応するユニットが製造会社20に搬入されるなどして、製造会社の資産となった年月日を格納するフィールドである。
【0042】
搬出年月日フィールド405は、そのレコード401に対応するユニットが製造会社20から搬出されるなどして、製造会社20の資産からはずれた年月日を格納するフィールドである。
【0043】
ステイタスフィールド406は、そのレコード401に対応するユニットが製造会社20の資産になっているのか否かを示すステイタス情報を格納するフィールドである。このステイタス情報は、搬入年月日フィールド404、及び搬出年月日フィールド405の情報を比較することにより、判定部301が決定する。
【0044】
取得年月日フィールド407は、そのユニットを新規に取得した年月日(例えば、そのユニットを新規に購入した年月日で、リサイクルで取得した日時ではない)を格納する。
【0045】
取得原価フィールド408は、そのユニットの償却の基礎となる価格である取得価格(例えば、当該ユニットの購入価格)を格納する。
【0046】
減価償却累計額フィールド409は、取得年月日から現在までに発生した減価償却額の累計を格納する。
【0047】
残存価額フィールド410は、現時点でのそのユニットの資産としての価額、すなわち取得原価から減価償却累計額を差し引いた価額を格納する。
【0048】
資産価値フィールド411は、資産価額にそのユニットが製造会社20の資産であるか否かを反映した情報を格納する。この例では、資産であると判定されている場合には、資産価額フィールド410に格納された価額と同額の価額が格納され、資産でない(なくなった)と判定されている場合には、0円が格納される。
【0049】
図4に示す例では、新規のユニットであってある遊技機10に組み込まれている状態のユニットについて、レコード410を有する価値管理テーブル400を示している。このユニットは、製造会社20が「2004/1/1」(2004年1月1日)に購入したものである。部品IDフィールド402には、このユニットを一意に特定する部品ID「123456」が格納され、種別IDフィールド403には、このユニットの種別(例えば、リールユニット)を特定する情報である種別ID「10000」が格納されている。搬入年月日フィールド404には、このユニットが製造会社20に搬入された年月日(部品として購入した年月日)「2004/1/1」が格納される。搬出年月日フィールド405には、このユニットは製造会社から搬出されたことはないため、空白である。ステイタスフィールド406には、このユニットが製造会社20の資産であることを表す「在庫」というステイタス情報が格納されている。取得年月日フィールド407には、このユニットの取得年月日である「2004/1/1」が格納されている。取得原価フィールド408には、このユニットの取得原価(購入価格)である「¥50,000」が格納されている。減価償却累計額フィールド409には、まだ減価償却が発生していないため「¥0」が格納されている。資産価額フィールド410には、取得原価「¥50,000」から減価償却累計額「¥0」を差し引いた「¥50,000」が格納されている。資産価値フィールド411には、このユニットが製造会社20の資産であるため、資産価額フィールド都道額の「¥50,000」が格納されている。
【0050】
なお、このレコードに格納されている各データは、初期データであって価値管理装置50が自動的に入力するものではなく、購買データなどに基づいてデータのトランスファーにより生成したり、あるいはオペレータが購入時の書類などに基づいて入力して生成することが一般的である。
【0051】
記憶部303には、上記価値管理テーブル400の他に、減価償却累計額を決定するための減価償却額テーブルを有している。図5に減価償却額テーブルの例を示す。減価償却額テーブル500は、各種別IDごとに一つのレコード501を有しており、各レコード501は、種別IDフィールド502,耐用年数フィールド503,一年目減価償却費フィールド504,二年目減価償却費フィールド505,三年目減価償却費フィールド506,…を有している。なお、減価償却費フィールドの数は耐用年数に応じて定まる。例えば、耐用年数が5年であれば、一年目減価償却費フィールド504から五年目減価償却費フィールドをそのレコード501は有することとなる。なお、図5に示す例では、定額法による減価償却に対応した内容になっているが、定率法に対応した減価償却額テーブルを用いても本実施の形態は成立することは言うまでもない。
【0052】
種別IDフィールド502は、価値管理テーブル400の種別IDフィールド403と共通の種別IDを用いる。価値算出部302は、価値管理テーブル400の減価償却累計額フィールド409に減価償却額の累計を格納させる際に、種別IDフィールド403の種別IDをキーにして減価償却額テーブル500の中から、同一の種別IDを有するレコード501を検索し、そのレコード501の耐用年数フィールド503,一年目減価償却費フィールド504,二年目減価償却費フィールド505,三年目減価償却費フィールド505,…を参照して、減価償却額の累計を算出し、算出した累計を価値管理テーブル400の減価償却累計額フィールド409に格納させる。
【0053】
[2.2.新遊技機搬出時]
次に、上記のユニットを有する遊技機10が遊技場30に販売され、製造会社20から搬出されたときの、価値管理装置50の動作を説明する。
【0054】
搬出を検出するリーダ/ライタ40Aが設けられた場所を、上記ユニットを有する遊技機10が通過したものとする。搬出を検出するリーダ/ライタ40Aは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0055】
一台の遊技機10には複数のユニットがあり、すなわち複数のICタグ201が搬出を検出するリーダ/ライタ40Aによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグについて価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0056】
図6は、図5の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた遊技機10が搬出された際に、価値管理装置50によって更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0057】
図6に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬出年月日フィールド405の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、搬出が行われた年月日を2004年3月1日(2004/3/1)とする。搬入年月日フィールド404の更新は行わない。
【0058】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より新しいので、価値管理装置50より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「売却」という情報を格納する。
【0059】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500(図5参照)から減価償却累計額を取得する。例えば、取得年月日より現在年月日が一年以上二年未満である場合、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504に格納された値を取得し、減価償却累計額フィールド409に格納する。また、取得年月日より現在年月日が二年以上三年未満である場合、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504、二年目減価償却費フィールド505に格納された値を取得しこれらの値を合計して、減価償却累計額フィールド409に格納する。
【0060】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。
【0061】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産でなくなったことを示す「売却」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、0円を格納する。
【0062】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Aが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。
【0063】
[2.3.使用済み遊技機搬入時]
次に、上記のユニットを有する遊技機10が遊技場30から製造会社20に回収され、製造会社20に搬入された場合の、価値管理装置50の動作を説明する。
【0064】
搬入を検出するリーダ/ライタ40Bが設けられた場所を、上記ユニット(図5,6で扱ったユニット)を有する遊技機10が通過したものとする。搬入を検出するリーダ/ライタ40Bは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0065】
搬出の説明と同様であるが、一台の遊技機10には複数のユニットがある。すなわち遊技機10に含まれる複数のICタグ201すべてが搬入を検出するリーダ/ライタ40Bによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグ201について価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0066】
図7は、図4、6の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた遊技機10が使用後に搬入されることによって、価値管理装置50に更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0067】
図7に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬入年月日フィールド404の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、搬入が行われた年月日を2005年2月1日(2005/2/1)とする。一方、搬出年月日フィールド404の更新は行わない。
【0068】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、搬出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より古いので、価値管理装置50より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「回収」という情報を格納する。
【0069】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500から減価償却累計額を取得する。図7の例では、取得年月日より現在年月日が一年以上二年未満であるため、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504に格納された値を取得し、減価償却累計額フィールド409に格納する。図7の例では、図5に示す減価償却額テーブル500の一年目減価償却費フィールド504に格納されている値「¥10,000」が減価償却累計額フィールド409に格納されることになる。
【0070】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。図7の例では、取得価額「¥50,000」から減価償却累計額「¥10,000」を差し引いた額「¥40,000」が残存価額フィールド410に格納されることになる。
【0071】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産になったことを示す「回収」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410に格納された「¥40,000円」を格納する。
【0072】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Bが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。
【0073】
このように、価値管理装置50が価値管理テーブル400の更新を行うことにより、回収した遊技機10のユニットを、新たな遊技機10を製造するための部品として会社の資産として把握できるようにすると共に、その資産価値について減価償却費を反映させることができる。
【0074】
[2.4.再生遊技機搬出時]
次に、上記の使用済みユニットを組み込んだ新たな遊技機10(再生遊技機と呼ぶ)が遊技場30に販売され、製造会社20から搬出されたときの、価値管理装置50の動作を説明する。
【0075】
搬出を検出するリーダ/ライタ40Aが設けられた場所を、上記ユニットを有する再生遊技機10が通過したものとする。搬出を検出するリーダ/ライタ40Aは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0076】
一台の再生遊技機10には複数のユニットがあり、すなわち複数のICタグ201が搬出を検出するリーダ/ライタ40Aによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグについて価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0077】
図8は、図4、6,7の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた再生遊技機10が搬出された際に、価値管理装置50によって更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0078】
図8に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Aから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬出年月日フィールド405の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、搬出が行われた年月日を2006年7月1日(2006/7/1)とする。搬入年月日フィールド404の更新は行わない。
【0079】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、搬出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より新しいので、価値管理装置50、より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「売却」という情報を格納する。
【0080】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500から減価償却累計額を取得する。図8に示す例では、取得年月日より現在年月日が二年以上三年未満であるため、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504、二年目減価償却費フィールド505に格納された値を取得しこれらの値を合計して、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、図8の例では、図5に示す減価償却額テーブル500の一年目減価償却費フィールド504に格納されている値「¥10,000」及び二年目減価償却費フィールド505に格納されている値「¥10,000」の合計額「¥20,000」が減価償却累計額フィールド409に格納されることになる。
【0081】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。図8に示す例では、取得価格「¥50,000」より減価償却累計額「¥20,000」を差し引いた「¥30,000」が残存価額フィールド410に格納される。
【0082】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産でなくなったことを示す「売却」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、0円を格納する。
【0083】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Aが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。
【0084】
[2.5.使用済み再生遊技機搬入時]
次に、遊技場30に送られた再生遊技機10が遊技場30から製造会社20に回収され、製造会社20に搬入された場合の、価値管理装置50の動作を説明する。
【0085】
搬入を検出するリーダ/ライタ40Bが設けられた場所を、上記ユニット(図5,6で扱ったユニット)を有する使用済み再生遊技機10が通過したものとする。搬入を検出するリーダ/ライタ40Bは、価値管理装置50に読み取ったICタグからの識別情報を送る。価値管理装置50は、搬出を検出するリーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいて価値管理テーブル400の更新を行う。
【0086】
一台の使用済み再生遊技機10には複数のユニットがある。すなわち遊技機10に含まれる複数のICタグ201すべてが搬入を検出するリーダ/ライタ40Bによって読み取られる。価値管理装置50は、各ICタグ201について価値管理テーブル400のレコード401の更新を行う。すなわち、価値管理装置50は、各ICタグ201から読み取った識別情報ごとに、価値管理テーブル400の対応するレコード401を特定する。
【0087】
図9は、図4、6、7,8の価値管理テーブル400のレコード401に対応するユニットを組み込まれた遊技機10が使用後に搬入されることによって、価値管理装置50に更新された価値管理テーブル400の例を示している。
【0088】
図9に示す例において、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、リーダ/ライタ40Bから受け取った識別情報に基づいてレコード401を特定し、この特定したレコード401の搬入年月日フィールド404の情報を、価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダに基づいて現在年月日に更新する。この例では、使用済み再生遊技機10の搬入が行われた年月日を2007年5月1日(2007/5/1)とする。一方、搬出年月日フィールド404の更新は行わない。
【0089】
また、価値管理装置50、より詳しくは判定部301は、搬入年月日フィールド404,搬出年月日フィールド405を比較して比較結果に基づいてステイタスフィールド406の情報を更新する。この例では、搬出年月日フィールド405に格納されている年月日が搬入年月日フィールド404に格納されている年月日より古いので、価値管理装置50より詳しくは判定部30は、ステイタスフィールド406に「回収」という情報を格納する。
【0090】
また、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、減価償却累計額フィールド409の更新を行う。価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は価値管理装置50のタイマ、あるいはカレンダから取得した現在年月日と、取得年月日フィールド407に格納された取得年月日を比較して、現時点での減価償却累計額を算出し、減価償却累計額フィールド409に格納する。具体的には、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、種別IDフィールド403に格納された種別IDをキーにして、前述した減価償却額テーブル500から減価償却累計額を取得する。図9の例では、取得年月日より現在年月日が三年以上四年未満であるため、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、対応する種別IDを有するレコード501の一年目減価償却費フィールド504、二年目減価償却費フィールド505、三年目減価償却費フィールド506のそれぞれに格納された値を取得し、減価償却累計額フィールド409に格納する。図9の例では、図5に示す減価償却額テーブル500の一年目減価償却費フィールド504に格納されている値「¥10,000」、二年目減価償却費フィールド505に格納されている値「¥10,000」、及び三年目減価償却費フィールド506に格納されている値「¥10,000」の合計額である「¥30,000」が減価償却累計額フィールド409に格納されることになる。
【0091】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、取得原価フィールド408に格納された価値から減価償却累計額フィールド409に格納された価値を差し引いた価額を算出し、これを残存価額フィールド410に格納する。図7の例では、取得価額「¥50,000」から減価償却累計額「¥30,000」を差し引いた額「¥20,000」が残存価額フィールド410に格納されることになる。
【0092】
またさらに、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、資産価値フィールド411を更新する。すなわち、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、ステイタスフィールド406の情報を参照して、資産であるか否かを反映した価額を資産価値フィールド411に格納する。この例では、ステイタスフィールド406には、資産になったことを示す「回収」という情報が格納されているので、価値管理装置50、より詳しくは価値算出部302は、残存価額フィールド410に格納された「¥20,000円」を格納する。
【0093】
これにより、このレコード401に対応するユニットであって、減価償却が反映された資産価値として「¥20,000」を有するユニットが製造会社20の資産となっていることが把握できる。
【0094】
価値管理装置50は、上記のようなレコード401の更新を、リーダ/ライタ40Bが検出したICタグ201すべて、すなわちICタグの付されたユニットすべてについて行う。従って、本実施の形態にかかる資産管理システム200、資産管理装置50によれば、搬入された使用済み再生遊技機10が有するユニット(ICタグが付されているユニットに限る)のすべてについて、リアルタイムで減価償却が反映された資産価値を把握することが可能となる。
【0095】
このように、価値管理装置50が価値管理テーブル400の更新を行うことにより、回収した遊技機10のユニットを、新たな遊技機10を製造するための部品として会社の資産として把握できるようにすると共に、その資産価値についてを反映した減価償却費を反映させることができる。
【0096】
[3.遊技機の資産価値の管理]
上記価値管理装置50は、遊技機10それぞれの資産価値を管理することも可能である。例えば、すべて新品のユニットで構成されている遊技機と、使用済みのリサイクルしたユニットを用いた遊技機10の資産価値は、使用済みユニットの減価償却分を考慮すれば、異なった扱いとすべきである。価値管理装置50は、上記価値管理テーブル400を用いて、遊技機10それぞれの資産価値を管理する。
【0097】
図10は、価値管理装置50が遊技機10それぞれの資産価値を管理するために生成する、遊技機構成部品テーブルの例である。遊技機構成部品テーブル1000は、遊技機10を一意に特定する情報であるシリアルナンバーと、その遊技機10に含まれるユニットとを対応づけて記憶するためのテーブルである。図10に示す例では、遊技機構成部品テーブル1000は、遊技機10ごとに一つのレコード1001を有している。各レコード1001は、シリアルナンバーフィールド1002と、部品IDフィールド1003,1004,1005,…を有している。シリアルナンバーフィールド1002は、遊技機10に付されたICタグ201が格納する識別情報、又はこれに対応する情報、例えば、遊技機のシリアルナンバー、あるいは遊技機IDナンバーが格納される。部品IDフィールド1003,1004,1005,…は、その遊技機10を構成するユニットの部品IDを格納するフィールドである。通常、遊技機10が有するユニットの個数分の部品IDフィールド1003,1004,1005,…が設けられることになる。遊技機構成部品テーブル1000で用いる部品IDと、価値管理テーブル400の部品IDフィールド402で用いる部品IDは共通である。
【0098】
一台ずつ遊技機10をリーダ/ライタ40B(40Aでもその他のリーダ/ライタでもよい)により読み取りさせると、遊技機10に付されたICタグ201の読み取りと同時に、その遊技機10を構成するユニットに付されたICタグ201の読み取りも行われる。そこで、これら同時に読み取りできたICタグの識別情報を互いに関連づけて一つのレコード1001に格納することにより、価値管理装置50は、遊技機構成部品テーブル1000を生成する。
【0099】
さらに、価値管理装置50は、遊技機構成部品テーブル1000に基づいて、各遊技機10の資産価値を把握するための遊技機価値テーブル1001を生成する。図11は、遊技機価値テーブル1001の一例を示す図である。図11に示す例では、遊技機価値テーブル1001は、遊技機10ごとに一つのレコード1101を有している。各レコード1101は、シリアルナンバーフィールド1102と、部品残存価額フィールド1103,1104,1105,…を有している。
【0100】
シリアルナンバーフィールド1102は、遊技機10に付されたICタグ201が格納する識別情報、又はこれに対応する情報、例えば、遊技機のシリアルナンバー、あるいは遊技機IDナンバーが格納される。遊技機構成部品テーブル1000のシリアルナンバーフィールド1002と遊技機価値テーブル1100のシリアルナンバーフィールド1102とにおいては、共通の識別情報を使用する。
【0101】
価値管理装置50は、シリアルナンバーフィールド1102が有する識別情報と同一の識別情報を格納したシリアルナンバーフィールド1002を有するレコード1001を遊技機構成部品テーブル1000から抽出し、抽出したレコード1001の各部品IDフィールドから部品IDを取得する。次に、価値管理装置50は、取得した部品IDに対応する部品IDを有するレコード401を価値管理テーブル400から抽出し、抽出したレコード401の残存価額フィールド410から残存価額を取得し、部品残存価額フィールド1103,1104,1105、…に格納する。この処理により価値管理装置50は、遊技機価値テーブル1100を生成する。
【0102】
各レコード1101の部品残存価額フィールド1103,1104,1105、…の残存価額を合計することにより、シリアルナンバーフィールド1102の識別情報によって特定される遊技機10の価値が、減価償却を反映させた価値として把握することができる。
【0103】
かかる遊技機価値テーブル1100を生成する価値管理装置50によれば、従来不可能であった、リサイクル/リユースによって発生する減価償却を製品個々に反映させて、管理することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本実施の形態にかかる資産管理システムの概要を示した図
【図2】本実施の形態にかかる価値管理システムの構成例を示すブロック図
【図3】価値管理装置の機能ブロック図
【図4】価値管理テーブルの例を示す図
【図5】減価償却額テーブルの例を示す図
【図6】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図7】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図8】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図9】価値管理装置によって更新された価値管理テーブルの例を示す図
【図10】遊技機構成部品テーブルの例を示す図
【図11】遊技機価値テーブルの例を示す図
【符号の説明】
【0105】
10…遊技機
20…製造会社
30…遊技場
40…リーダ/ライタ
50…価値管理装置
200…資産管理システム
201…(無線)ICタグ
301…判定部
302…価値算出部
303…記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機を構成する構成要素に付された識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報を記録した前記識別情報保持手段を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置であって、
前記識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段と、
前記識別情報保持手段から読み取った識別情報に対応する構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を算出する算出手段と、
を有することを特徴とする価値管理装置。
【請求項2】
遊技機を構成する構成要素に付された識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報を記憶した前記識別情報保持手段を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置であって、
遊技機又はその構成要素が資産に加わる場合に、構成要素に付された識別情報保持手段から識別情報を読み取る搬入側読み取り手段と、
遊技機又はその構成要素が資産からはずれる場合に、構成要素に付された識別情報保持手段から識別情報を読み取る搬出側読み取り手段と、
前記識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段と、
前記搬入側読み取り手段及び搬出側読み取り手段から識別情報を受け取り、その構成要素が資産に加わったか又は資産からはずれたかを判定する判定手段と、
前記構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいてその構成要素の取得価額から減価償却累計額を差し引いた残存価額を算出し、前記判定手段の判定結果及び残存価格に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を決定する算出手段と
を有することを特徴とする価値管理装置。
【請求項3】
前記価値管理装置は、その遊技機が有する構成要素の資産価値を用いて、各遊技機の資産価値を算出することを特徴とする、請求項2に記載の価値管理装置。
【請求項4】
前記識別情報保持手段は、ICタグ、バーコード、又は二次元コードである、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の価値管理装置。
【請求項1】
遊技機を構成する構成要素に付された識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報を記録した前記識別情報保持手段を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置であって、
前記識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段と、
前記識別情報保持手段から読み取った識別情報に対応する構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を算出する算出手段と、
を有することを特徴とする価値管理装置。
【請求項2】
遊技機を構成する構成要素に付された識別情報保持手段であって、構成要素を一意に特定する識別情報を記憶した前記識別情報保持手段を読み取ることにより、構成要素の現在の資産価値を管理する価値管理装置であって、
遊技機又はその構成要素が資産に加わる場合に、構成要素に付された識別情報保持手段から識別情報を読み取る搬入側読み取り手段と、
遊技機又はその構成要素が資産からはずれる場合に、構成要素に付された識別情報保持手段から識別情報を読み取る搬出側読み取り手段と、
前記識別情報に対応づけて、構成要素の取得年月日及び取得価額を記憶する記憶手段と、
前記搬入側読み取り手段及び搬出側読み取り手段から識別情報を受け取り、その構成要素が資産に加わったか又は資産からはずれたかを判定する判定手段と、
前記構成要素の取得年月日及び取得価額に基づいてその構成要素の取得価額から減価償却累計額を差し引いた残存価額を算出し、前記判定手段の判定結果及び残存価格に基づいて、その構成要素の現在の資産価値を決定する算出手段と
を有することを特徴とする価値管理装置。
【請求項3】
前記価値管理装置は、その遊技機が有する構成要素の資産価値を用いて、各遊技機の資産価値を算出することを特徴とする、請求項2に記載の価値管理装置。
【請求項4】
前記識別情報保持手段は、ICタグ、バーコード、又は二次元コードである、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の価値管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−299280(P2007−299280A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127762(P2006−127762)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【出願人】(391065769)株式会社セタ (89)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【出願人】(391065769)株式会社セタ (89)
【Fターム(参考)】
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