説明

便器を保護しそして隠蔽するためのハウジングおよびそれを備えた便器

本発明は特に、頂部が便器鉢と共に水分配チャンネルを区画する内側へ折れ曲がった周縁を備えた便器鉢を保護しそして隠蔽するためのハウジングに関し、該ハウジングは本体(30)と、本体(30)から独立した、便器鉢の周縁(11)をカバーするように本体上に配置される中央が開いたカバー部分(32)から構成されることを特徴とし、ここで本体(30)はカバー部分(32)と相互作用する係留部分(5)を備え、そして該係留部分とカバー(32)は相補形状の接続手段(51,330)を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器のための保護および隠蔽ハウジングおよびそれを備えた便器に関する。
【背景技術】
【0002】
伝統的に便器はセラミック材料から製作される。セラミックはその製作プロセスの間寸法的に不安定な材料である。それ故製造された製品の寸法はコントロールが困難であり、そして製品毎に一定ではない。このことは、便器を組立てられるいくつかの部品で製造するのに不利であり、形状において多様な製品にとっても不利である。
【0003】
セラミックと同程度に強い新しいもっと軽量な材料の出現は事柄を変えつつある。これらは特に“ポリマーコンクリート”として知られた材料である。
【0004】
既存の便器を特に見えない取付具(水入口等)を隠蔽するか、またはそれらの外観を肉眼的に快適にすることにより、包囲するオプションが既に考えられている。
【0005】
FR−A−2592077は、便器を隠蔽することを意図し、便器の上方部分が周辺縁を備え、内部へ折れ曲っているカバーを含んでいるフードまたはハウジングを記載している。このフードは単一部品で、そのためその取付および除去は一定の器用さを必要とする。
【0006】
加えて、そのようなフードは、技術者が水入口および出口パイプが一般に所在する場所である便器の後部を工事しようと望む時には取外し必要とする。
【0007】
設置、維持および保守が容易な便器が設置工事者および使用者に大層要望されている。
【0008】
臭気吸引器、香料拡散器、保守製品拡散器、手洗いシャワーのような種々の容易にアクセス可能な器具の便器内側への集積が望ましい。
【0009】
製作において寸法が安定な新材料の入手可能性は、セラミック部分が維持問題、水分配チャンネルのクリーニング等の源である外殻部分から機能性部品、鉢、水槽等を分離することにより、モジュール化した便器設計の創造を許容する。
【0010】
本発明の目的は、設置および除去が容易で、介入、特に便器の後部での工事を容易化するが、しかし除去可能なカバー部分を備えた便器の通常の使用の間は安定であるハウジングを提供することにより、これらの不便を解決する。
【0011】
本発明のさらなる目的は、いくつかの別々の要素からなる、便器へ適応されることができるハウジングを提供することである。
【0012】
そのため本発明は、便器の鉢の上方部分へ配置され、内側へ向けて下へ曲がっている周囲縁を備え、この周囲縁が鉢と共に水分配チャンネル“R”を区画する保護および隠蔽ハウジングよりなる。
【0013】
このハウジングは本質的に、
−本体と、本体の上に配置されそして便器の周囲縁をカバーすることを意図した本体から独立の中央が開いているカバー部分よりなり;そして
−前記本体は前記カバー部分と相互接続することを意図した係留部分を備え、それによってこれら係留およびカバー部分は相補的形状の接続手段を有することを特徴としている。
【0014】
本体およびカバー部分は二つの独自の部品を形成しているので、それらの設置および除去は特に容易であり、これは特に器用さを必要なしにハウジングの取扱いを許容する。
【0015】
加えて、カバーおよび係留部分は互いに相互接続するので、それらは特に安定な全体を構成する。
【0016】
この構成の他の利益は、それが修飾可能であること、すなわちそれを構成するいくつかのエレメントが全体の機能の後退なしで他のものと交換できることである。特に、種々の安定材料(プラスチック、複合材、ステンレス鋼、木材等)が使用可能なため、この便器の設計が非常に多岐になる。
【0017】
他のしかし限定的でない利益および特徴によれば、
−上から見て、ハウジングは大体U字形を有し、その両翼は便器の鉢の一端から他端へ延び、そして翼の端は本体の上方外形線から後部および上部へ突出する接合エレメントによって接続されており、これら接合エレメントが係留部分のための支持体を形成する。
−前記接合エレメントは、接合エレメントと仕切り壁の間の積極的接続を形成するため、仕切り壁と接触するのに適した表面を有する。
−前記係留部分は前記便器鉢へ供給する水槽を形成する。
−前記係留部分は戸棚のベースを形成する。
−相補形状を有する前記接続手段は玉継手のタイプである。
−前記カバー部分は、カバー、便座または男性用便器を形成するフラップのような可動エレメントへ接続することを意図した少なくとも一つの砲身を保持する溝の形の少なくとも一つの軸受よりなる。
【0018】
本発明は、以下に掲げた特徴の一つに従ったハウジングを備えた便器鉢にも関する。
【0019】
一つの有益な特徴に従えば、鉢と共に水分配チャンネルを区画する内側へ向って下へ曲がっている周囲縁は、鉢とは別の部材から構成される。
【0020】
特に好ましい具体例によれば、前記周囲縁および鉢は各自互いに対面するノッチを有し、このノッチの対へ水入口パイプが挿入される。
【0021】
他の具体例によれば、便器のハウジングは係留ベースプレートに支持され、そしてヒボットタイプのリンクを介してベースプレートへ相互接続される。
【0022】
本発明の他の特徴および利益は、本発明のいくつかの具体例の以下の詳細な説明を読む時に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1に示した便器の鉢は、本発明に従った隠蔽および保護ハウジングを取付けることができる便器の典型例である。これは“ポリマーコンクリート”のようなこの分野で知られた任意の好適な材料から製作することができる。
【0024】
この便器1は鉢10を含み、その上部には内側へ向って下方へ曲がった周囲縁が配置されている。
【0025】
鉢の底へはサイフォンを形成する排水出口パイプ100が接続される。
【0026】
このパイプへノズル101が注ぎ、その上端は便器1の背後へその上縁から少し高い位置において延びる。このノズルは、例えば沈澱物を捕捉する材料を先端に備えた除去自在な幹を挿入するためのものであり、この幹の頂部には有利にはノズルの閉鎖栓を備える。
【0027】
最後に少なくとも1本の可撓性パイプ21が便器1の鉢10へ水を供給する。
【0028】
図2は、便器1の特に有利な具体例を図示する。この便器1は、鉢10と、そして二つの別々の部品からなる縁11で構成される。
【0029】
図3がもっと詳しく示すように、縁11は、上部支持表面を形成する平坦なベース110および二つの平行な翼111および112を備えた伝統的な逆U字形構造を有する。
【0030】
翼112は、鉢10の壁の延長部中へ延びているが、翼111は鉢の内側へ垂れ下がっている内壁を構成する。
【0031】
翼112の端部113と鉢の上周囲縁102とは、両者の係合によって縁11が鉢10上に支持され、その位置に維持されるように形成される。これら端部と周縁は相補的に係合する保持壁となる。外側へ向っているベース110の延長部110’は、鉢10の冠12、およびハウジング3の上部ストップ302のカバーを許容し、それにより特にカバー部分が清掃のため除去された時、便器鉢/ハウジング連結の密着を確実にする。しかしながらこれは一例であり、他の相互接続手段が勿論可能である。
【0032】
縁11は、鉢10と共に通常便器1の内側の水分配チャンネルRを区画する。
【0033】
図2に示されているように、縁11はその後部に半円形の二つのノッチ114を含んでいる。同様に鉢10の壁の対応する区域にも一対の同じ形のノッチがあるが、ただし上向に開いている。
【0034】
これらのノッチは、縁11が鉢10の上に支持される時円形の開口120を構成するように互いに対面している。
【0035】
縁が鉢の上に設置される前に、共通の上流セクション2の一部である2本の可撓性パイプ21がノッチ120に係合される。
【0036】
この目的のため、パイプの端部210はノッチと係合し、そして鉢10の内部へ僅かに突出するように構成される。完全な水密性を確実にするため唇が設けられる。
【0037】
他の具体例によれば、1本の水パイプが存在する。
【0038】
本発明に従った保護ハウジングは特に図5に見られる。この図では簡略化のため鉢10のみを示した便器1のまわりの位置にハウジングが示されている。
【0039】
このハウジング3の本体30は、上から見て大体U字形であり、便器1の前部に対向して支持されたカーブしたベース100と、そして両翼301および302を有する。
【0040】
この本体は全体構造へ美的外観を与えるように特定のカーブした形を持つことができる。換言すると、翼301および302は本体が所定位置にある時厳密に垂直配向を持つ必要はない。
【0041】
二つの翼301および302は、本体の上部外形線Pの背後および上方へ突出する接合エレメント31によって接続される。
【0042】
詳しくは、各翼301および302は、その自由端に隣接して垂直延長部310を有し、該延長部は内側へ向って直角に折れ曲がり、外形線支持部311を形成する。加えて、接合エレメント31は垂直に配置された底プレート312を備え、これは延長部310と外形線支持部311の各自へ接合される。この後部アセンブリは当業者が種々の設備(水栓等)の設置を提供し得る自由寸法のハウジングとして役立つ空間307を構成する。
【0043】
底プレート312は隔壁(図示せず)と接触し、それと積極的な接続を形成する適切な表面を構成する。この目的のため、その中に楕円形のそしてねじの挿入に特に適した孔313が形成される。
【0044】
図7に示したハウジングの本体は、上に記載した具体例と大部分同じであるが、翼301および302が垂直延長部310から水平表面303によって分離されている点が異なる。これらは接合エレメントの幅を減らす。
【0045】
図6は、三脚4の上に支持された便器を備えた本発明に従ったハウジングを示す。
【0046】
ハウジング3の本体30上にその中心に開口0を有するカバー部分32が支持されることが注目される。このカバー部分は便器の周囲縁11をカバーするように設けられる。この目的のため、カバー部分32は支持表面を形成する平坦なベース320と、二つの平行な翼321および322を有する逆U字形のストレート部分を有する。好ましい具体例においては、内側の翼322は外側の翼321より長く、縁11の最下端をこえて便器鉢10の中へ部分的に入るように設計することができる。
【0047】
本体30とカバー部分32の間を相互接続する手段は、鉢10と縁11の相互接続手段と同じタイプでよい。
【0048】
図20に示した他の具体例によれば、鉢10が不安定な材料から製造される時、縁11は逆L字形を有し、そしてハウジング30のストップ302をカバーする。カバー部分32は水分配チャンネルRを区画する逆U字形を形成する翼322および323を備えている。翼326はカバー部分のための追加の固定を提供し、ハウジング30の横方向密着性を確実にする。
【0049】
図21に示した好ましい具体例によれば、鉢が鉢の寸法がコンスタントに保たれることを許容する材料から製造される時、縁12は鉢自体内に設けられる。逆L字形を有し、そして外側へ向いて配向される縁12がハウジングのストップ302をカバーする。
【0050】
鉢が縁部分11を含まない時、水パイプは、少なくとも一つのノッチまたはオリフィスを備えたカバー部分へ直接接続される。図4に示した管の端部210が便器鉢またはカバー部分の翼へ係止される。
【0051】
図8は便器鉢の支持体の変形例を示す。この支持体4’は床上に置かれることを意図した四角形ベースプレート40’を有する。長辺にカット部400’が開いており、プレート40’を床へ固定するためのねじの挿入を許容する。
【0052】
ベースプレート40’の短辺から脚を形成する同形のカバープレート41’が延びており、その頂部は便器鉢のための支持表面42’を形成するように水平方向に曲がっている。開口420’はねじ(図示せず)のような固定手段の挿入を許容する。
【0053】
プレート41’の外側には小さい水平脚410’を持っていることが注目される。この脚はハウジングの本体30の設置のためのガイドおよびストップを構成し、それによってハウジング本体の下縁が脚上の位置へスライドするように形成され、このためハウジング本体を垂直方向に除去する運動を防止する。
【0054】
部分43’は支持体4’と協力して設備(臭気吸引器等)の保持を許容するプレートである。
【0055】
半懸架式便器のための図23に記載した好ましい具体例によれば、ハウジング30は上から見て一般に半円形で、そして横から見て台形の壁で構成される係留ベースプレート7上に支持される。図24に示したこのベースプレート7は脚71,71’,72によって床へ固定される。ベースプレートの周縁に支持されるハウジングはベースプレート中へ侵入し、そしてベースプレートの垂直壁と接触する連続したまたは連続しないリップを備えている。ハウジングはそのベースに位置するクロスビームを備え、二つの翼301,302を連結する。図24に示した半円形のベースプレートは可能な形状の一例に過ぎない。
【0056】
ベースプレートとハウジングの間の連結は、乾燥したプラスター様の隔壁に沿って懸架した便器の設置を許容する。
【0057】
レバータイプ形状効果により、支持点Aにおけるハウジングとベースプレート間の連結は、クロスビーム35によって便器上の座した使用者の荷重を隔壁Cへ伝えることを許容し、使用者の体重はその軸が前記支持点Aである便器の垂直回転を生ぜしめ、そしてこの回転を上方向へ配向させる。図5のプレート312から隔壁を引き離す力は、前記隔壁C上のクロスビーム35の荷重支持表面により殆どゼロになる。
【0058】
好ましい具体例によれば、クロスビーム35は仕切り壁Mへ固定のための孔を備えている。有利には、引離し力は垂直面に発生し、これは乾燥した壁にとっては特に有利な解決法である。
【0059】
この係留ベースプレート解決法は便器の容易な設置を許容することにある。もし鉢10が寸法的に安定な材料でつくられるならば、その縁12は鉢の周縁上に支持される。もしそれがセラミック製であれば、鉢はハウジングの内側で図3の連続または不連続ストップ306上に支持される。
【0060】
図9はハウジングの本体30、カバー部分32および係留部分5の部分図を示す。
【0061】
開口0をこえるカバー部分の後方には堅固なパッドが延びていることが注目される。
【0062】
横方向にそして上向きに、溝の形の軸受が延びており、カバー、便座または折り畳み式男性用便器を形成するフラップのような可動エレメントへ接続された、相補形状の砲身を保持する。このアセンブリ原理は本出願人のWO−A−20051055792およびフランス出願FR0601871000に記載されている。
【0063】
この砲身の背後にはカーブした輪郭のハウジング330があり、その横方向開口は後向きで、そして少し下向きである。
【0064】
このハウジングはこれから記載する係留部分5へ接続するための手段を構成する。
【0065】
この係留部分はハウジングの本体30を相互連結することを意図する。図9の具体例においては、この部分は便器1へ供給する水槽54のベースを構成する。
【0066】
ハウジングの本体へ固定するため、部分5はその下方に内面が本体30との係合のためのリブ53を有する二つの垂直隔壁52を含んでいる。
【0067】
図11は、係留部分5とハウジング30の間の相互接続手段を示し、詳しくはハウジング30の接合エレメント31の相補形リブと部分5のリブ53が係合する。
【0068】
図10は、相互接続手段の他の具体例を示し、リブと溝が設けられている。ここで部分5に設けられた相補形輪郭と外形線支持体311とが係合する。
【0069】
再び図9を参照すると、部分5のベースはその前部に堅固な部分51を備え、その形状はハウジング330と厳密に相補的である。
【0070】
ハウジング330の下向きの配向を考慮すると、相補的手段330と51が相互接続できることを確実にするため、カバー部分が水平面に対し鋭角を形成する方向(矢印f)に係合し、そして部分51がハウジング330と相互接続する時、部分32に対し反時計方向(矢印g)の部分回転運動を加え、部分5がハウジングの本体30上に支持されることができるようにすることが必要である。
【0071】
好ましい具体例においては、図9に示したカバー部分のハウジング330は、玉継手51に設けたノッチ511に挿入されるピボットタイプブロック34を備える。カバー部分はブロックの軸において垂直回転に入り、これがカバー部分を部分5から取外すことなく持ち上げることを許容する。この構造において、翼512の各自はカバー部分のブロックを支持するため同じ装置を備える。ハウジング330は玉継手51の周縁に支持される。この封入は便器の使用中カバー部分32の垂直および前方移動を防止する効果を有する。同様に、翼321および/または323および/または322も水平面内のカバー部分の運動を防止する。さらに、カバー部分は、もし部分5がハウジングまたは壁へ固定されていなければ、部分5の前方および背後の所定位置において固定を許容する。この解決法は、異なるサブアセンブリが除去自在であるため、便器の容易な保守を許容する。
【0072】
さらに部分5はオリフィス513を備え、便器に付属したノズル101の挿入を許容する。
【0073】
上記の説明から、簡単な手段によってハウジングの種々のエレメント相互の固定が許容されることが理解され、そしてこのアセンブリは可逆的であること、すなわちカバー部分はそれを望むとき単に持ち上げるだけで取外すことができることが理解される。
【0074】
カバー部分のハウジングに対する安定性を完全にするため、そして多分いたずら好きな人々がこのカバー部分の取外しを試みることを防止するため、カバー部分は適当な位置に磁石を含むことができ、ハウジング本体の上部に収容された同様な磁石と相互接続させてもよい。カバー部分が除去できるためには、磁石によって発揮される抵抗に打ち勝つことが必要であり、これがいたずら好きな個人をあきらめさせるのに十分である。
【0075】
図9において、補完形状の接続手段51、330は玉継手タイプのカーブした接触面を持っている。図12に示した具体例においては、図9におけると同様に、ハウジング330および堅固な部分51はカーブした輪郭を持っているが、しかしそれらの向きは完全に水平であり、そのためそれらの相互の係合/脱係合は水平方向においても発生する。
【0076】
図13に示した具体例においては、係留部分5は棚55のベースを構成し、閉位置にあるそのドアは、第9図の軸受を部分的に閉じる輪郭とされる。このような構造の有用性についての情報のため、先に引用した国際特許出願を参照することができる。この戸棚の内側に水槽が設置される。この水槽は係留部分から独立しており、異なるハウジングに取付けることができる。
【0077】
以前の図の具体例と異なり、相補的形状を有する接続手段330および51はそれぞれ堅固な部分とハウジングよりなり、その両方が水平面配向を持っている。
【0078】
図14に関し、係留部分5は小さい厚みのカラム57のベースを構成し、その上方は貯蔵コンパートメント58に形成されている。
【0079】
このカラムは、特に水フラッシュの放出を自動的に作動化する設備を持ち、トイレットに人の存在および不存在を検知する手段570を含むことができる。コンパートメントは保守製品の貯蔵とに使用することができる。もし必要ならば、水槽をカラムに収容された可撓性チューブへ連結し、その下端を便器1中へ侵入させる。
【0080】
図15は他の具体例を示し、仕切り壁C中に挿し込まれたハウジング3は床Sと壁Mの両方へ固定され、水槽(図示せず)は両者を分離するスペース中に設けられる。
【0081】
図16は、懸架便器として知られる便器1の概略図である。それ自体知られている態様で、便器を床上に支持する台座を欠いている。
【0082】
便器は適当な手段によって壁Mのみへ固定される。この目的のため関連するくぎおよびねじを使用することができる。壁へあらかじめ取付けられ、そして便器がその上に配置される引掛け具を備えたプレートと、引掛け具と係合する相互接続手段を有する便器を使用することができる。
【0083】
この構造は完全に安定であるが、床上の支持脚の不存在は、便器が壁から外れ、床に落下することを危惧する使用者に緩和反応を引き起こす。
【0084】
図17および18に示すハウジングは翼305によってそれが床に支持された脚を構成しているとの錯覚を生じさせることにより、この便器の保護と隠蔽を許容する。
【0085】
この目的のため、このハウジング3は便器とマッチするのに適合した形のカーブした本体から構成され、その下方部分は垂直で丸くされ、便器に付属するパイプ金具システムを隠蔽することを意図した中央ゾーン304よりなる。床Sに置かれているとの錯覚を生じさせるのはこの中央ゾーン304である。
【0086】
図19に関し、壁Mと仕切り壁Cの間のスペースに収められた枠組6、例えば金属枠組が問題である。
【0087】
この枠組は便器(図では見えない)と、そしてハウジング3の本体30のための固定支持体として役立つ。
【0088】
示した具体例においては、ハウジングは壁Mと仕切りCの間のスペースと部分的に係合される。勿論仕切りCは適当な寸法の開口を持っている。
【0089】
便器およびハウジング本体30の固定はねじ等の適当な手段で実行される。エレメントの容易な分解を許容する技術的手段が好ましく使用される。
【0090】
枠組6は、図示しない水分散槽のための支持手段を構成することができ、水槽は例えば可撓性チューブによって第1に供給ネットワークへ、第2に便器へ接続される。
【0091】
図面には示していないが、本発明に従ったハウジング、そして特にそのカバー部分は、使用者の快適さを増強する追加の器具を備えることができる。先に引用した国際特許出願において提案したように、カバー部分32はフラップと組合せた時、水フラッシュの自動引金、特に電気的タイプの自動引金手段を含むことができる。
【0092】
この部分には、使用者の起立位置への運動を容易化する除去自在のアームレストを保持するためのハウジングを設けることもできる。好ましくは、部分32の上表面は、アームレストが下へ折れた水平位置にある時、アームレストに接続された支持エレメントを保持するための適切な表面よりなる。
【0093】
本発明に従ったハウジングの構造は、形状に関係なく便器の保護および隠蔽を許容する。
【0094】
上の記載から明らかなように、これはその分解が特に容易である。カバー部分および係留部分の除去は、便器の保守のため、またはそれに収められた相補的設備へのアクセスを得るため、便器の後部へのアクセスを特に許容する。
【0095】
便器の設置が容易になると、そのような設置は破れ易い壁にも実施することができる。この場合、当業者はハウジングのクロスビーム35へ連結された係留ベースプレートおよび/または床へ接続されたアングルブラケットのような接続手段を使用する。この解決法は単に一例を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明に従ったハウジングを適用することができる便器の簡単化側面図である。
【図2】鉢と、この独自の部品を形成する縁の形に提供された、そのような便器の斜視図である。
【図3】鉢と縁の部分断面図であって、これら二つの部品が相互接続される態様を示す図である。
【図4】図1および図2の便器と相互接続するために特に適合させた可撓性水入口パイプの斜視図である。
【図5】本発明に従ったハウジングを備えた便器の斜視図であり、図の簡単化のため便器の縁とハウジングのカバー部分は省いてある。
【図6】三脚によって支持された便器の概略正面図であり、ハウジングとそのカバー部分は部分断面で示されている。
【図7】そのようなハウジングの後部の斜視図である。
【図8】便器のための支持体の変形具体例の斜視図である。
【図9】ハウジング(部分的に示した)によって支承されているカバー部分と、水槽のベースを構成している係留部分の分解側面図である。
【図10】ハウジングと係留部分の間の可能な相互接続手段を示す図である。
【図11】ハウジングと係留部分の間の可能な相互接続手段を示す図である。
【図12】図9に示したものとは異なる、相補形状を有する接続手段を備えた、カバー部分と係留部分の部分側面図である。
【図13】係留部分が戸棚のベースを構成する、カバー部分と係留部分の別の部分側面図である。
【図14】係留部分が仕切り壁中に設けられた戸棚のベースを形成している、本発明のハウジングを備えた便器の原理的側面図である。
【図15】壁と仕切り壁に支持された便器とハウジングの側面図である。
【図16】いわゆる懸架便器の側面図である。
【図17】図16に示した便器を保護しそして隠蔽するために設けたハウジングの本体の側面図および正面図である。
【図18】図16に示した便器を保護しそして隠蔽するために設けたハウジングの本体の側面図および正面図である。
【図19】便器が壁と仕切り壁の間に置かれた枠組へ接続されている、本発明のハウジングを備えた便器の変形具体例の簡単化した側面図である。
【図20】鉢10がセラミック製の場合の、部品の相互接続を示す部分断面図である。
【図21】鉢が寸法が安定な材料製の場合の、部品の他の相互接続を示す部分断面図である。
【図22】持ち上げられたカバー部分およびこれにより部分5内側に形成されたアクセス可能性を示す全体図である。
【図23】半懸架ハウジングと係留ベースプレートの組合せを示す図である。
【図24】係留ベースプレートを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器の鉢(10)が内側へ向って下へ曲がった周縁内に配置され、該鉢と共に水分配チャンネル(R)を区画する、便器(1)の保護および隠蔽ハウジングであって;
本体(30)と、本体(30)とは独立の本体の上に配置され、便器の周縁(11)をカバーすることを意図した中央が開いたカバー部分(32)から構成され;
前記本体(30)は、前記カバー部分(32)と相互接続することを意図した係留部分(5)を備え、これら係留部分(5)およびカバー部分(32)は相補形状の接続手段(51,330)を持っている;
ことを特徴とするハウジング。
【請求項2】
前記ハウジングは、上から見て大体U字形を有し、その両方の翼(301)は便器(1)の一方の側から他の側へ延び、前記翼の端は必要により本体の上方外形線(P)から上方へ突出する接合エレメント(31)によって連結され、この接合エレメント(31)が前記係留部分(5)のための支持体を形成していることを特徴とする請求項1のハウジング。
【請求項3】
前記接合エレメント(31)は、仕切り壁と接触するのに適した表面(312)を有し、仕切り壁と積極的接続を形成する請求項2のハウジング。
【請求項4】
前記係留部分(5)は、前記便器(1)へ供給する水槽(54)および/または戸棚(55)のベースを構成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかのハウジング。
【請求項5】
前記本体(30)は、台形の係留ベースプレート(7)に支持されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかのハウジング。
【請求項6】
前記接続手段(51,330)は、相補形状を有し、玉継手タイプのカーブした接触表面を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかのハウジング。
【請求項7】
前記カバー部分(32)は、カバー、便座または男性用小便器と形成するフラップのような可動エレメントへ接続された少なくとも一つの砲身を受入れることを意図した溝の形の軸受(331)を構成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかのハウジング。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかのハウジングと、鉢(10)が内側へ向って下方へ曲がった周縁(11)を有する便器よりなるアセンブリ。
【請求項9】
前記周縁(11)は、前記鉢(10)の別の独自の部分を構成している請求項8のアセンブリ。
【請求項10】
前記周縁(11)および前記鉢(10)は、各自互いに対面する少なくとも一つのノッチ(114,120)と、そして前記ノッチの対へ挿入された水入口パイプ(210)を有することを特徴とする請求項9のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2009−522469(P2009−522469A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548022(P2008−548022)
【出願日】平成19年1月2日(2007.1.2)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000002
【国際公開番号】WO2007/077390
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(508198188)
【Fターム(参考)】