説明

便器装置

【課題】機能装置を良好に作動させることができる便器装置を提供する。
【解決手段】便器装置1は、ケーシング52内にファン53を内蔵した部屋暖房装置50が固定され、便器本体2の上面2Tに載置可能なベースプレート41を備えている。ベースプレート41は便器本体2の上面2Tより後方に張り出した張出部41Hを有している。張出部41Hには、ファン53の上流側に形成された吸気路48の上流端が上方から連通し、下方を向いて開口する吸気口47が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の便器装置が開示されている。この便器装置は、便器本体に設けられた便鉢の上方に回動可能に取り付けられた便座及び便蓋と、便座及び便蓋の後方であり、便器本体の上面に取り付けられたタンクカバーとを有している。タンクカバー内には、ファンを有する機能装置が組み込まれている。機能装置はカートリッジ式の脱臭剤を有しており、トイレ室内の脱臭を行うことができる。また、ファンの上流側に形成された吸気路の上流端が連通する吸気口は、便座及び便蓋に近いタンクカバーの下部に設けられ、下方を向いて開口している。このため、機能装置は、便鉢内の臭気も吸気口から吸引し、脱臭することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−45357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の便器装置では、機能装置の吸気口が便器本体の上面近傍で下方を向いて開口しているため、吸気口への空気の流入抵抗が大きく、空調装置の吸気流量が少なくなってしまう。このため、機能装置の能力を良好に発揮することができない虞がある。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、機能装置を良好に作動させることができる便器装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の便器装置は、ケーシング内にファンを内蔵した機能装置が固定され、便器本体の上面に載置可能なベースプレートを備えた便器装置であって、
前記ベースプレートは前記便器本体の上面より後方に張り出した張出部を有し、
張出部には、前記ファンの上流側に形成された吸気路の上流端が上方から連通し、下方を向いて開口する吸気口が形成されていることを特徴とする。
【0007】
この便器装置では、吸気口が張出部に形成されているため、吸気口の下方近傍に便器本体の上面が存在せず、吸気口の下方に広い空間を設けることができる。このため、吸気口は、空気の流入抵抗が少なく、下方に広がる広い空間から空気を吸引することができる。つまり、ファンの駆動に従い、機能装置は十分な空気を吸気口から吸引することができる。
【0008】
したがって、本発明の便器装置は、機能装置を良好に作動させることができる。
【0009】
前記機能装置は前記吸気口を覆うフィルターを有しており、前記ベースプレートには、外縁部から挿入されたフィルターを吸気口を覆う位置に案内するガイド部が設けられ得る。この場合、ガイド部がベースプレートに設けられているため、ベースプレートに設けられた吸気口に対して、フィルターを適正な位置に確実に案内し、配置することができる。また、吸気口は下方に向いて開口しているため、ファンの駆動時に空気が吸引されるとともにフィルターの下面に吸い付いたほこり等は、ファンの駆動が停止すると下方に落下する。このため、フィルターがほこり等により詰まり難く、機能装置は空気を良好に吸引することができるため、機能装置を良好に作動させることができる。
【0010】
前記ベースプレートは、外縁部に設けられ、前記フィルターが挿入される挿入口を有し、挿入口よりも前後方向にずれた内側に前記吸気口が設けられており、前記ガイド部は、前記フィルターを前記挿入口から挿入するに従い、フィルターの側面が当接し、挿入方向と交差する斜め方向にフィルターを案内する傾斜面を有し得る。この場合、フィルターを吸気口に直接的に装着することができ、フィルターと吸気口との隙間をなくし、吸気路へのほこり等の侵入を少なくすることができる。また、排気路に対して、吸気口を前後方向にオーバーラップする位置に配置することができる。このため、機能装置のベースプレートに対する配置面積を小さくすることができる。
【0011】
前記ベースプレートは、前記吸気口の周縁部に沿って立ち上げられた壁部を有し、壁部と前記機能装置のケーシングとが連結されることにより、前記吸気路が形成され得る。この場合、ケーシングのみ又は壁部のみで吸気路を形成するのに比べ、吸気路の断面積を大きくすることができる。つまり、ケーシングのみ又は壁部のみで吸気路を形成する場合、成形手段の制約により、抜き勾配を持たなければならず、吸気路の断面積を徐々に小さくしなければならない。これに対し、壁部とケーシングとにより吸気路を形成するため、抜き勾配の影響を受けずに、吸気路の断面積を大きく形成することができる。
【0012】
側面部及び側面部に連続する上面部を有し、下端が開口したカバーを備え、カバーは前記ベースプレートに対して昇降可能であり、降下時に下端開口からカバー内に前記機能装置及びベースプレートを収納し、上昇時に前記フィルターの端部に設けられた把持部を露出させ得る。この場合、カバーを降下させた際(通常の使用時)、フィルター等をカバーにより隠蔽することができる。このため、便器装置は、側面部に凹凸のない、すっきりとした形状にすることができ、見栄えをよくすることができる。また、カバーを上昇させた際、フィルターの把持部が露出するので、フィルターを容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例の水洗式便器の側面図である。
【図2】実施例の水洗式便器の要部切欠き側面図である。
【図3】実施例の水洗式便器の要部斜視図である。
【図4】後側ベースプレートの断面図である。
【図5】機能部の斜視図である。
【図6】機能部の断面図である。
【図7】フィルター装着前の要部断面図である。
【図8】フィルター装着過程の要部断面図である。
【図9】フィルター装着過程の要部断面図である。
【図10】フィルター装着完了時の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の便器装置が取り付けられた水洗式便器を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
【実施例】
【0015】
実施例の水洗式便器は、図1及び図2に示すように、便器本体2と、便器本体2の上面2Tに載置された便器装置1とを有している。便器装置1は、後側ベースプレート41、前側ベースプレート42及びカバー10を備えている。
【0016】
後側ベースプレート41には、便器洗浄装置、部屋暖房装置50、スピーカー61を有する音楽再生装置及び昇降装置70等の機能装置が固定されている。後側ベースプレート41の左右外縁部の下面には、化粧板30が取り付けられている。化粧板30は、便器本体2の左右側面の後方を被覆し、便器本体2の後部に配置される便器洗浄装置等を隠蔽している。また、化粧板30の上部には、前後方向に延びる複数のスリット孔31が前後及び上下に複数個ずつ整列して設けられている。スリット孔31の内側には、部屋暖房装置50の温風吹出し口51及び音楽再生装置のスピーカー61が配置されている。
【0017】
後側ベースプレート41は、図4に示すように、前部に設けられた係止部46に頭部3Aが係止され、下方に延びるボルト3を有している。ボルト3を便器本体2の上面から上下方向に貫設された取付孔に挿通し、ナット4が締め付けられている。これにより、後側ベースプレート41は、便器本体2の上面2Tに固定されている。便器本体2の上面2Tに固定された後側ベースプレート41は、便器本体2の上面2Tより後方に張り出した張出部41Hを有している。
【0018】
前側ベースプレート42は、図2に示すように、後側ベースプレート41に固定された昇降装置70に取り付けられている。前側ベースプレート42には、局部洗浄装置80、局部乾燥装置、LEDを用いた照明装置等の機能装置及び各機能装置を制御する制御板90が固定されている。前側ベースプレート42及び前側ベースプレート42に固定された各種機能装置は、後側ベースプレート41に対し昇降可能である。つまり、前側ベースプレート42及び前側ベースプレート42に固定された各種機能装置は、便器本体2の上面2Tから所定距離上方までの間を昇降可能である。
【0019】
カバー10は、側面部10A及び側面部10Aに連続する上面部10Bを有し、下端が開口している。前側の側面部10Aは、前方に向けて下り勾配の傾斜面に形成されており、便蓋20及び便座21の支持部11が上方に突出して設けられている。便蓋20及び便座21は、支持部11に回動自在に軸支されている。カバー10は前側ベースプレート42にビスBにより固定されている。このため、カバー10も、前側ベースプレート42とともに、後側ベースプレート41に対し昇降可能であり、便器本体2の上面2Tから所定距離上方までの間を昇降可能である。カバー10は前側ベースプレート42とともに昇降するので、スムーズに昇降することができる。
【0020】
カバー10を最も下降させた位置(便器装置の通常使用位置)に降下させた際、カバー10の下端開口からカバー10内に各ベースプレート41、42に固定された各種機能装置及び各ベースプレート41、42が収納される。このため、各種機能装置及び各ベースプレート41、42がカバー10により隠蔽され、便器装置1の側面部が凹凸のない、すっきりとした形状にすることができ、見栄えをよくすることができる。
【0021】
後側ベースプレート41は、図2〜図4に示すように、左右外縁部の後部に上方に立ち上がる左右壁部43Sと、左右壁部43Sの後端部に連続し、後側ベースプレート41の後外縁部の上方に立ち上がる後壁部43Bとを有している。左右壁部43Sの前端部には、後側ベースプレート41の上面から立ち上がり、内側に延びる前壁部43Fが設けられている。左右壁部43S及び後壁部43Bは、カバー10の昇降時にカバー10の側面部10Aの内面が摺動し、昇降を案内している。このため、カバー10の昇降がスムーズに行われる。
【0022】
便器本体2の前方から向かって右側に位置する右壁部43Sの前部には、外側に向けて開口する部屋暖房装置50のフィルターFの第1挿入口44が設けられている。第1挿入口44は、右壁部43Sと前壁部43Fとの角部に設けられているため、前側に向けても開口している。フィルターFは、定期的に取り外され、掃除されるものである。挿入口44の奥側には、スリット状に開口した第2挿入口45が後側ベースプレート41の上面に設けられている。
【0023】
後側ベースプレート41は、右壁部43Sに連続して形成された前壁部43Fの後方に沿って左右横長形状に形成された吸気口47を有している。吸気口47は、張出部41Hに形成されている。吸気口47の下方に便器本体2の上面2Tが存在せず、吸気口47の下方に広がる広い空間に向けて吸気口47は開口している。このため、吸気口47は、空気の流入抵抗が少なく、下方に広がる広い空間から空気を吸引することができる。つまり、後述するファン53の駆動に従い、部屋暖房装置50は十分な空気を吸気口47から吸引することができる。
【0024】
したがって、実施例の水洗式便器は、部屋暖房装置50を良好に作動させることができる。
【0025】
部屋暖房装置50は、図3〜図6に示すように、ケーシング52内にファン53を内蔵している。ファン53は円盤状のシロッコファンであり、回転軸に直交する側面53Aから空気を吸引し、遠心力により円周面から外側へ向けて空気を排出する。
【0026】
部屋暖房装置50のケーシング52は、第1部材54、第2部材55及び第3部材56から形成されている。第1部材54及び第2部材55は略対象形状に形成されている。第1部材54の側面部54S及び第2部材55の側面部55Sの端部同士が接合されている。第1部材54及び第2部材55は、上部にファン53を収納する略円筒空間を形成している。第1部材54及び第2部材55は、上部に形成した略円筒空間の下部に連通し、斜め下方に延びる排気路57を形成している。排気路57を形成する第1部材54及び第2部材55の下部は、後側ベースプレート41に設けられた上下に貫通する開口を挿通し、後側ベースプレート41の下方まで延びている。排気路57の下流端部には、温風吹出し口51が形成されている。温風吹出し口51は、後側ベースプレート41の右外縁部の下面に取り付けられた化粧板30のスリット孔31に対向する位置に配置されている。温風吹出し口51には、温風の吹き出し方向を斜め下方に案内するルーバー51Lが設けられている。ファン53を収納する略円筒空間、排気路57、温風吹出し口51及びルーバー51Lの後部側を第1部材54が形成し、前部側を第2部材55が形成している。第1部材54及び第2部材55には、排気路57の下流側の上部に発熱部58が設けられている。発熱部58は、排気路57に面して配置される発熱体58Fを有している。
【0027】
第2部材55は、ファン53を収納した際、ファン53の回転軸に直交する側面53Aが面する部分に開口55Aが設けられている。第3部材56は、側面部56Sの一部が開口55Aの縁部の上部に沿って取り付けられている。第3部材56の側面部56Sに連続する前面部56Fは、第2部材55と間隔を有した位置に配置されている。第3部材56の下端により、下方に開口する流入口59が形成されている。
【0028】
ファン53が収納されたケーシング52の下部は、後側ベースプレート41に設けられた前壁部43F、後壁部43B及び右壁部43Sの間に嵌め込まれる。この状態で前壁部43Fの上端にケーシング52の第3部材56の下端が連結される。これにより、前壁部43F、ケーシング52の第3部材56及び第2部材55により吸気路48が形成されている。このように吸気路48が形成されるため、吸気路48の断面積を大きくすることができる。吸気路48の下端(上流端)は、後側ベースプレート41の張出部41Hに形成された吸気口47に上方から連通している。
【0029】
フィルターFは、複数に分割された網部101を有する平板状の枠部100と、枠部100の一端部に設けられ、上方に立ち上がる把持部102とを有している。フィルターFには、把持部102の上端から延び、枠部100の上面に連結される傾斜片102Aが設けられている。把持部102と傾斜片102Aとの間は前側に開口する凹部102Sが形成されている。枠部100の把持部102側の前側の側面(フィルターFを吸気口47を覆うように装着した際、前側に位置する側面)には、案内片104が張り出して形成されている。また、把持部102側の枠部100の上面には、コ字状に設けられた切欠き溝により形成された弾性片103が設けられている。弾性片103の先端上面には、凸部103Aが設けられている。後側ベースプレート41に形成された第2挿入口45内の上面には、フィルターFを適正位置に挿入した際に凸部103Aが係合する凹部45Bが設けられている。
【0030】
フィルターFの枠部100は、図7〜図10に示すように、前側の側面の先端部において、先端方向に向かって後方に傾斜する第1傾斜側面100Aを有している。また、フィルターFの枠部100は、後側の側面の中間部において、先端方向に向かって後方に傾斜する第2傾斜側面100Bを有している。案内片104の挿入先端側の側面は、挿入方向に向かって枠部100の前側側面に近づく第3傾斜面104Aが形成されている。
【0031】
後側ベースプレート41は、第2挿入口45の前側の側壁を形成し、吸気口47の三方を囲むように上面に突出して形成されたリブ49を有している。リブ49は、吸気口47より前方に位置する前側リブ49Aと、前側リブ49Aの奥側端部に連続し、吸気口47より奥側に位置する奥側リブ49Bと、奥側リブ49Bの後側端部に連続し、吸気口47より後方に位置する後側リブ49Cとから構成されている。吸気口47は、第1挿入口44及び第2挿入口45よりも後方にずれた内側に設けられている。前側リブ49Aには、奥方向に向かって後方に傾斜して設けられた第1傾斜面49P及び第2傾斜面49Qが形成されている。後側リブ49Cには、奥方向に向かって後方に傾斜して設けられた第3傾斜面49Rが形成されている。
【0032】
前側リブ49Aは、第1挿入口44及び第2挿入口45から挿入されたフィルターFを吸気口47を覆う位置に案内するガイド部である。つまり、図8に示すように、フィルターFを第1挿入口44及び第2挿入口45から挿入すると、先ずフィルターFの第1傾斜側面100Aが前側リブ49Aの第1傾斜面49Pに衝突する。これにより、フィルターFは挿入方向と交差する斜め後方にスライドする。さらにフィルターFを挿入方向に移動させると、図9に示すように、フィルターFの側面角部100Cが第2傾斜面49Qに衝突する。これにより、フィルターFは、さらに挿入方向と交差する斜め後方にスライドする。さらにフィルターFを挿入方向に移動させると、案内片104の第3傾斜側面104Aが第2挿入口45を形成する前側リブ49Aに衝突する。これにより、フィルターFは挿入方向と交差する斜め後方にさらにスライドする。その後、図10に示すように、フィルターFは吸気口47を覆う適正な位置に挿入される。この状態で、弾性片103に設けられた凸部103Aが凹部45Bに係合される。
【0033】
このように、後側ベースプレート41に設けられた前側リブ49Aにより、後側ベースプレート41に設けられた吸気口47に対して、フィルターFが適正な位置に確実に案内され、配置される。また、フィルターFを吸気口47に直接的に装着することができるため、フィルターFと吸気口47との隙間をなくし、吸気路48へのほこり等の侵入を少なくすることができる。さらに、排気路57と吸気口47が前後方向にオーバーラップする位置に配置することができる。このため、部屋暖房装置50の後側ベースプレート41に対する配置面積を小さくすることができる。
【0034】
フィルターFが適正な位置に挿入されると、フィルターFの把持部102は、右壁部43Sの外側面と略面一となる。このため、カバー10を右壁部43Sに沿って、スムーズに昇降させることができ、把持部102をカバー10の側面部10Aに隠蔽することができる。このため、便器装置1は、側面部に凹凸のない、すっきりとした形状にすることができ、見栄えをよくすることができる。また、カバー10を上昇させた際、フィルターFの把持部102が露出するので、凹部102Sに指先を挿入するようにして、把持部102を摘まむことができる。このため、フィルターFを容易に取り外すことができる。
【0035】
フィルターFを取り外す際には、後側リブ49CがフィルターFを案内するガイド部になる。つまり、図9に示すように、フィルターFを引き抜くと、フィルターFの第2傾斜側面100Bが後側リブ49Cの第3傾斜面49Rが衝突する。これにより、フィルターFが引き抜き方向と交差する斜め前方にスライドする。さらにフィルターFを引き抜くと、フィルターFの第2傾斜側面100Bが第2挿入口45を形成する後側の側壁に衝突する。これにより、フィルターFが引き抜き方向と交差する斜め前方にスライドし、第2挿入口45及び第1挿入口44からフィルターFを引き抜くことができる。
【0036】
本発明は、上記記述及ぶ図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例では、便器装置に組み込まれた部屋暖房装置に適用したが、便器装置に組み込まれ、ファンを有する温風乾燥機、部屋冷房装置及び空気清浄機に適用してもよい。
(2)実施例では、後側ベースプレート及び前側ベースプレートを備えていたが、便器本体の上面より後方に張り出した一つのベースプレートであってもよい。この場合、カバーをベースプレートに固定せず、カバーのみを昇降させてもよい。
(3)実施例では、吸気路をベースプレートの壁部と部屋暖房装置のケーシングとで形成したが、ベースプレートの壁部又は部屋暖房装置のケーシングのどちらか一方で形成してもよい。
(4)便器装置は既存の便器洗浄装置を有する水洗式便器に取り付けられるものであってもよい。この場合、便器洗浄装置をベースプレートに固定しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は水洗式便器及び便器本体に取り付けられる局部洗浄装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0038】
2…便器本体
2T…(便器本体の)上面
10…カバー
10A…側面部
10B…上面部
41、42…ベースプレート(41…後側ベースプレート、42…前側ベースプレート)
41H…張出部
43F…前壁部
47…吸気口
48…吸気路
49A…前側リブ(ガイド部)
49P、49Q…傾斜面(49P…第1傾斜面、49Q…第2傾斜面)
50…部屋暖房装置(機能装置)
52…ケーシング
53…ファン
102…把持部
F…フィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング内にファンを内蔵した機能装置が固定され、便器本体の上面に載置可能なベースプレートを備えた便器装置であって、
前記ベースプレートは前記便器本体の上面より後方に張り出した張出部を有し、
張出部には、前記ファンの上流側に形成された吸気路の上流端が上方から連通し、下方を向いて開口する吸気口が形成されていることを特徴とする便器装置。
【請求項2】
前記機能装置は前記吸気口を覆うフィルターを有しており、前記ベースプレートには、外縁部から挿入されたフィルターを吸気口を覆う位置に案内するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の便器装置。
【請求項3】
前記ベースプレートは、外縁部に設けられ、前記フィルターが挿入される挿入口を有し、挿入口よりも前後方向にずれた内側に前記吸気口が設けられており、前記ガイド部は、前記フィルターを前記挿入口から挿入するに従い、フィルターの側面が当接し、挿入方向と交差する斜め方向にフィルターを案内する傾斜面を有していることを特徴とする請求項2記載の便器装置。
【請求項4】
前記ベースプレートは、前記吸気口の周縁部に沿って立ち上げられた壁部を有し、壁部と前記機能装置のケーシングとが連結されることにより、前記吸気路が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の便器装置。
【請求項5】
側面部及び側面部に連続する上面部を有し、下端が開口したカバーを備え、カバーは前記ベースプレートに対して昇降可能であり、降下時に下端開口からカバー内に前記機能装置及びベースプレートを収納し、上昇時に前記フィルターの端部に設けられた把持部を露出させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の便器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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