説明

便採取用便器

【課題】簡便かつ楽に検便用の便を採集するシステムを提供する。
【解決手段】(イ)様式トイレ(1)の便器(12)の内部に通常の水溜部(11)、機構部(7)から延びる駆動棒(8)により前後及び左右に伸縮し、表面に便受け部(10)の有る、ゴムなどの伸縮膜(9)により覆われた便移送部(13)を設け、主に余分なに便を掻き取るための掻き落とし棒(6)を移送部(13)の表面に沿って動くように設ける。
(ロ)検便を行う人(4)の背面には便器の内部を洗浄するための水槽や強制洗浄のための機構を設けた便器洗浄部(2)の他に検便採取棒(3)を取り付ける採取棒保持腕(14)を設けた採取棒駆動部(15)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は食品の加工、並びに販売作業に係わる人などは定期的に便を採取し、検査を受けなければならない。この際、簡便に便を採取するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は便を一時的に和式便器などの、水のない部分に保持するか、あるいは水没しないようトイレットペーパー等に保持させ、検便採取棒の先端を保持した便に擦り合わせて採取していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのためには直接紙に便を保持したり、便を観察したりとあまり気の乗る作業ではない為、毛嫌いされていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
検便採取の為の機構を便器に取付けることにより、検便サンプルを必要とする人は検便採取棒を機構部の所定の位置に取り付けたり、直接取り扱うことにより簡単に便を採取できるシステムとした。
【発明の効果】
【0005】
便座などに採取機構を設けてある為、便に直接関与する割合が減るため頻度の高い検便に対しても嫌悪感を抱くことが少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に本発明の実施形態を図1〜図8を用いて説明する。
(イ)様式トイレ(1)の便器(12)の内部に通常の水溜部(11)、機構部(7)から延びる駆動棒(8)により前後及び左右に伸縮し、表面に便受け部(10)の有る、ゴムなどの伸縮膜(9)により覆われた便移送部(13)を設け、主に余分なに便を掻き取るための掻き落とし棒(6)を便移送部(13)の表面に沿って動くように設ける。
(ロ)検便を行う人(4)の背面には便器の内部を洗浄するための水槽や強制洗浄のための機構を設けた便器洗浄部(2)の他に検便採取棒(3)を取り付ける採取棒保持腕(14)を設けた採取棒駆動部(15)を設ける。
本発明は以上の構成で、本発明を使用の際は、便を採取する人(4)は初めに検便採取棒(3)を採取棒保持腕(14)に取り付け、便座(16)に座り、本システムの駆動電源を入れることにより便移送部(13)が所定の位置までせり出し、人(4)の排便を待つ。人(4)が排便を完了したことを確認した後、排便完了のスイッチを押すことにより、便移送部(13)は後ろに後退し、更に掻き落とし棒(6)が便移送部(13)及び水溜部(11)まで移動し、便受け部(10)からはみ出した便を取り除く。便移送部(13)が所定の位置まで後退した後、採取棒保持腕(14)が下降し、便受け部(10)の中の便(5)から便(5)を採取し、初めの位置に戻り、便の採取は完了する。人(4)は残りの便や尿を排出し、通常の排便と同じような後処理を行う。この間便移送部(13)は後退した状態とし、掻き落とし棒(6)は水溜部(11)の内部まで移動し、便器洗浄部(2)から水が排出され内部のものは綺麗に洗われ、洗浄が完了し、掻き落とし棒(6)は便移送部(13)の上部まで移動し次の人(4)を待つ。
この際便移送部(13)は背面ではなく便器の前面側に設けてもよい。 また回転式の便ストッパー板(17)を出すことにより便保持部(18)を設けてもよい。この際検便採取棒(3)はこの便ストッパー板(17)に沿って可動するように設ける。便ストッパー板(17)は使用後、水溜部(11)に水没し、容易に洗浄出来る
便受け部(10)は駆動棒(8)を分割することにより凹み部を設ける方法でもよい。掻き落とし工程や便の状態を確認するために光学センサを用いても良い。又便移送部(13)を固定し、便器(12)の前方を伸ばし人(4)の座る便座(16)を動かすことにより便(5)を検便採取棒(2)に近づける構造でもよい。さらに便座(16)を後ろ側に動かし人(4)が直接採取する方法でもよい。更に掻き落とし棒(6)の他に洗浄用にブラシを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の側面よりみた部分透過側面図である。
【図2】本発明の採取棒に便を付着している部分透過側面図である。
【図3】本発明の便座が移動する場合の部分透過側面図である。
【図4】本発明の便座が移動する場合の人が前側に移動した状態の部分透過側面図である。
【図5】本発明の便移送部を便器の前に設けた部分透過側面図である。
【図6】本発明の便保持部が回転式とした部分透過側面図である。
【図7】本発明の便移送部を設けず便座が動く方法の透過側面図である。
【図8】本発明の便移送部を設けず便座が動く方法で、人が後ろに後退した状態の透過側面図である。
【符号の説明】
【0008】
1.洋式トイレ
2.便器洗浄部
3.検便採取棒
4.人
5.便
6.掻き落とし棒
7.機構部
8.駆動棒
9.伸縮膜
10.便受け部
11.水溜部
12.便器
13.便移送部
14.採取棒保持腕
15.採取棒駆動部
16.便座
17.便ストッパー板
18.便保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
様式トイレ(1)の便器(12)の内部に通常の水溜部(11)の他に面が平滑もしくは凹みのある可動式若しくは固定式の便受け部(10)あるいは、便保持部(18)を設ける。
以上の構成の便採取用便器。
【請求項2】
便座(16)を前側若しくは後ろ側に可動とした請求項1の便採取用便器。
【請求項3】
検便採取棒(3)を便(5)に接触させるための検便採取棒(3)及び機構部(7)を設けた請求項1若しくは請求項2の便採取用便器。
【請求項4】
掻き落とし棒(6)を設けた請求項1若しくは請求項2若しくは請求項3の便採取用便器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−122420(P2011−122420A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299393(P2009−299393)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(393026294)
【出願人】(393026308)株式会社ユーコム (11)
【Fターム(参考)】