説明

保温兼保冷剤を内包する容器若しくはケースやカバー類

【課題】食品の味覚を出来るだけ損失しないで作りたての食感を維持する容器を提供する。
【解決手段】使用する皿や食品容器本体、又はこれ等を保温するカバーなど本体に厚さ持たせその部分に空間を設けその空間に保温保冷剤を仕込む。大量に料理を短時間に作る必要がある現場、例えば食堂或いは老人ホームなど、大量の料理を同時に作ることは出来ないので先に作った料理は冷めやすく、また特に食堂では先に料理を作り置きし、お客さんの選択が決まって再度加熱する店などが多いが、これ等も本皿を利用することにより再加熱の必要も無く省エネ効果と同時に、二度手間などによる人件費の無駄も無くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
つい先日まで全く触れようとしなかった先進国の米国が、オバマ大統領になって急転換した政策は、今や世界的に叫ばれ始めたCO2問題、低炭素社会、地球温暖化問題、グリーン問題であるが、米国の参入によりやっと人類が生存する宇宙船地球号の環境を守り未来の子供たちに残すべき環境問題が世界的レベルでクローズアップされてきた。これ等は燃焼問題、特に有限資源である石油の場合は再生産可能物質であるバイオマス燃料に比較し約4倍の酸素を、石炭は約2.2倍の酸素量を必要とする為、地球の汚染は18世紀後半からイギリスで始まった産業革命以来、此処約200年で急速に汚染されてきた。そして今や牛のゲップでさえカウントされ始めCO2取引としてグリーンの購入権さえ世界的通貨にならんとしている社会情勢となった。一般生活においても照明技術の開発や屋内やビルの冷暖房など、今や省エネは先進各国の国家的プロジェクトとなり21世紀の需要なテーマーとなり、本件はこれ等省エネを兼ねた食生活に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の家庭においては通常、台所や部屋の冷暖房は、電気やガスや石油が主流でありビルの室内温度は夏場で24〜25℃冬場で20℃前後に設定され、夜の外灯の照明は白熱電灯から蛍光灯、そして最近ではLEDと省エネ化が進み、化石燃料に代わり天然の太陽のパワーを借りた太陽熱温水器や太陽光発電、或いは同様に自然界のパワーを利用した風力発電などの天然エネルギーの開発、或いは植物発酵によるバイオマス発電やバイオマスエネルギー或いは既存技術に関してもクーラーやテレビや電気コタツも省資源型、省エネ型に変わってきた。本発明はこれ等の技術ほど大掛かりでは無いが、小規模でも毎日のことであり大量使用される日常の生活用品の省エネを兼ね、且つ毎日の食事を楽しく美味しく迎えることが出来るよう日常生活物の中での改善を図ろうとするものである。
【0003】
わが国もいよいよ本格的な高齢者社会に突入したが、夫婦共稼ぎ家族の増加ともに孤独死も珍しくなくなった。昨年1年間、東京だけでも年間1800人以上の人が孤独死している。特に独居老人などは毎日の料理も面倒になり食欲なども次第に衰えると、世の中が益々億劫になってくる。食と睡眠は生命の基本であり食が満足であると睡眠をも誘うことができる。本発明はこれら食に関することで、せめて料理だけでも暖かさ冷たさその時の季節に合った適温の物を食べることにより、心も暖かく豊かな食生活を送ることができる。
【0004】
駅弁などでも暖かさ必要とするすき焼き弁当では石灰粉末を容器裏側に仕込み、水と接触させ水和反応による反応熱によっての加温システム、或いは特開2000−139703などは電気による加熱装置と保温保冷を目的とした電気貯留容器であり、特開平5−262602などは鉄粉の酸化反応を元とした科学的発熱反応を利用した殺虫剤の気化装置であり特開2004−−149727などは同様に鉄粉の酸化反応熱を利用した保温用発熱装置などあるが、本発明はこれ等の保温保冷装置とは思想を根本的に異にするもので食に関する技術を提供するものである。
【0005】
【特許文献1】 特開2000−139703
【特許文献2】 特開特開平5−262602
【特許文献3】 特開2004−−149727
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は料理の旨い下手は別として、鍋物やすき焼きなど熱い鍋から直接箸して食す料理では無く、先ずは出された料理が冷めない皿、逆に真夏の場合の冷たさを売り物にする料理などの場合、一般に皿盛りして食す料理については直ぐ食べないと短時間で冷めてしまう。特に老人ホームや社員食堂など或いは作り置きする食堂などの店において使用する皿本体或いは容器本体、又はこれ等を保温するカバーなど本体容器の厚さ部分に空間を持たせその空間に保温・保冷剤を仕込んだ容器を提供することにより、或いは保温保冷剤を仕込んだカバーの使用により食品の味や美味しさを維持し食感に必要とする適宜温度を維持することが出来る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
直接食事に利用する皿や保温カバー本体の厚み部分に空間を持たせその空間にシリカゲルや無機塩類や炭水化物或いは熱伝導性の悪い溶液や粉末などを素材とする保温冷剤を直接その容器空間に仕込む為、仕込み容器の空間形状にあわせて固形化しその容器やカバーなどの対象物の容器本体空間に充填し容器本体の一部として形状化する。その結果として食事の際、食品を皿などに盛り付けする場合熱い料理はそのまま、或いは容器皿を事前に加熱することにより当分の間は冷めずに暖かい料理を召し上がることが可能となる。容器がプラスチック製容器や陶磁器容器類の場合は同容器類を成型する場合事前に保温冷剤用の空間を設け、後処理としてその容器の空間に仕込むことが可能で有り金属類容器では保温冷剤用の空間は後付け加工でも十分可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明により大量に料理を短時間に作る必要がある現場、例えば社員食堂或いは老人ホームなど、大量の料理を同時に一瞬に作ることは出来ないのでどうしても先に作った料理は冷めやすく、また特に大衆食堂では先に料理を作り置きし、お客さんの選択が決まって再度加熱する店などが多いが、これ等も本発明の皿を利用することにより再加熱の必要も無く省エネ効果と同時に、二度手間などによる人件費の無駄も無くなる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
上述したように本発明により短時間に大量の食事を用意する必要がある社員食堂や学食などでも早くから事前に料理を用意しても、冷めない料理を提供することが可能となり、老人ホームなど長い間に習慣として身に付いた食事の早い人、遅い人それぞれの習慣の違いにも常に好ましい食事を提供することが可能となり、季節にあった適温の美味しい食事を提供することが出来ることとなる。特に人生において毎日朝食、昼食、夕食とほとんどの人が習慣として食事することは内蔵の健康管理にも大きく影響を与え結果としてその人の寿命にも影響し長寿の人生を送るためにも是非必要なことである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本発明の皿型容器の全体側面図である。
【図2】図2は本発明のカバーの側面断面図である。
【図3】図3は本発明の保温冷用容器の側面断面図である。
【符号の説明】
【0011】
1 容器本体
2 保温冷剤
3 保温冷剤充填孔
4 カバー
5 保温冷用容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックや陶器或いは金属類を素材とした形状物内部に保温冷剤を仕込むことによって、食品や薬剤又は化学薬品、或いはその他の液体や粉末や消耗品類の希望温度を長時間保ち、且つ繰り返し使用することを目的とした容器若しくはカバー又はケース類。
【請求項2】
請求項1の容器若しくはカバー又はケース類を、保温または保冷の為、最初の基本温度を電気装置又は太陽熱或いは溶液によって加温若しくは冷却する装置を装備した請求項1に記載の容器若しくはカバー又はケース類。
【請求項3】
保温冷剤原料としてシリカゲルや無機塩類や炭水化物或いは粉末形状物又は液状溶液を使用した請求項1に記載の容器若しくはカバー又はケース類
【請求項4】
請求項1に記載の容器若しくはカバー又はケース類の保温剤若しくは冷却剤を充填する装置
【請求項5】
請求項1に記載の保温冷剤を装填した容器若しくはカバー又はケース類本体において、重量をより軽く、且つ熱伝導性効率を上げる為の形状を持たせた請求項1に記載の容器若しくはカバー又はケース類。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−203753(P2010−203753A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75095(P2009−75095)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(591273672)株式会社テラボンド (42)
【Fターム(参考)】