説明

保湿矯正トリートメント法

【課題】多くの毛髪は、紫外線・物理的刺激・化学的刺激などによりその内部結合力を失っている、その為、物質間引力も失い水分・その他有効成分を維持吸着させることが出来ず乾燥し、損傷を進行させている、この事は、そのつど毛髪のコンディションを改善するための従来のトリートメント法では、有効成分が毛髪内部にとどまる事ができず、短期間で毛髪外部へ流出してしまう、また、水分もこの物質間引力が低い事によって、毛髪内部の水分子の運動量が高まると毛髪外部へ飛び出してしまい、毛髪のコンディション低下へつながっている。
【解決手段】毛髪内部のケラチン蛋白質に対して過度な化学的反応を防ぎ、毛髪内部の物質間引力を高める事により有効成分を毛髪内にとどめ、ツヤ・質感・手触り感を良質なものとし、その効果を長期にわたり持続させる。又、毛髪の形状を変化させる事によりそのスタイル性・美観をバランスの良い状態でそのコンディションを整えやすくすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容技術における毛髪に対して最大限水分定着を起こさせるため、毛髪内部の環境を整える技法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術では、トリートメント効果のある成分を現状の毛髪内外部環境に定着させる方法がとられる。
【0003】
従来の技術法では、加熱アイロンによりトリートメント効果のある成分を定着・固定する技術があり、これは、有効成分に熱を加えてその成分を固定する方法で毛髪はその成分を長期に持続する毛髪自体の力はない。
【発明の開示】

【発明が解決しようとする問題】
【0004】
以上に述べた従来の技術では、持続性がなく擬似的作用にしか過ぎなく、毛髪内部には、それらを繋ぎ止めるだけの引力が小さく、その持続性は、最長でも1週間ぐらいのものである。
毛髪はその成分が溶出してしまうと逆にダメージが進行する。
又、毛髪の形状を変化させるパーマ法・ストレート法では、毛髪の乾燥が目立つ、この事は毛髪内部の物質間引力が下がることが原因であり、有効成分を毛髪内部にいくら導入しても持続性を期待できない。
又ダメージを持った毛髪を持つ人のストレス感は、日常的にトリートメント剤を使用する事となり自然環境にも悪条件である。
【0005】
本発明では、このような従来の技術法が有していた問題を解決しようとするものであり、手触り感・見た目のツヤ感を今までにない状態に仕上げる事ができ毛髪の内部環境を変えるためその持続性は、従来のトリートメント技術と比較をすると遥かに持続性を上げている。
毛髪内部結合が切断されるまで持続するが、2〜3ヶ月は、問題なくダメージによるストレスを感じないものである。
【課題を解決するための手順】
【0006】
そして、本発明は上記の従来トリートメント法がトリートメント効果のある成分を毛髪に補うのに対し、逆に毛髪内部の環境を変えることによって、毛髪内部のファンデルワールス力・物質間引力を上げる事により水分定着をより強いものに変えることが出来る毛髪処理法である。
この方法の工程では、a)毛髪内部に効率よく最大限水を浸透させることにより、還元剤を毛髪深部にまで誘導・浸透させる b)常温処理による薬剤反応を起こすため毛髪内部のケラチンは、溶解しない c)この工程の薬剤反応を終えた毛髪は、乾燥時でも水分を最大限保有する d)この毛髪に熱アイロンを120〜180℃で2〜4秒テンションをかけプレスし引っ張る事で毛髪内部のケラチンは、圧力の高い湿熱によりαケラチンからβケラチンへ変化し、物質間引力が引き上がるため、密度の高い保湿力を持つ
【0007】
側鎖であるシスチン結合が還元剤により切断された状態で熱により酸化固定されるので毛髪の形状は、使用する加熱アイロンの形状によって変化する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、極めて良質な毛髪状態を維持する事ができ、今まで見ないツヤ感・手触り感を持つ。
還元剤による反応を速やかに低温により処理しているため毛髪には、極度なアルカリ反応を起こさない事により可逆反応によって処理される。
本発明では、従来の還元作用によるパーマ法・縮毛矯正法・カラー法などで起こりうる毛髪乾燥を改善する事が出来る。この事は、毛髪の乾燥ダメージが、毛髪内部の結合力が毛髪処理中に不安定となり水分子を引きとめておく事が出来なくなる事から起こる現象が最大の問題点である。
又処理後従来のトリートメント剤・リンス剤イオン効果を利用し定着を促す商品に関して、その持続力を上げ、その成分がもつ良質な性質を最大限に表現できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
毛髪に、温水を手で揉みこむ状態で浸透を促す。この場合水は、温度が高いほど運動量を持つので毛髪内部に効率よく浸透させることを目的とするため温水を使用し、物理的刺激、揉み込む事によって水分を押し込む。
【0010】
水の運動量を維持するために熱エネルギーを毛髪全体に与える。この事によって毛髪は、充分に水分を吸い膨潤する。水は膨張し毛髪内部で気化する事により毛髪の空孔内の空気を押し出す。
加温機により加温し1〜60分間放置する。
【0011】
1〜36℃の水により毛髪に手で揉みこむように浸透を促す。この場合1〜36℃の水を使う事により毛髪内部の水の運動量が下がり、空孔内で気化していた水分子も液化するため内部圧力低下と共に水密度も上がる事から毛髪外部表面から水を内部へ引き込む事になり運動量の低い水は、毛髪外部に抜けづらくなる。この時に毛髪を揉む事によって毛髪内部の空孔内に残る気体を押し出す現象を促す。
【0012】
還元剤(パーマ液・縮毛矯正剤)1剤pH5.6〜9.6以下の物を使用し毛髪に塗布。前工程の後これらの薬剤は、毛髪内部に浸透しやすくなる、PHは、薬剤が毛髪に塗布された瞬間に内部まで変わる、薬剤の内部有効成分は、すでに浸透している水によりこの濃度差によって毛髪内部に引き込まれる。この事は、小豆や豆類を煮る時に事前に水を浸透させておく事で味を効率よく浸透させふっくらとシンを残さず煮る事からいえる。この状態で薬剤は、空気酸化を最低限に抑え、その効率を最大限に発揮する事ができ毛髪に対しての加水分解を最低限に抑える。
【0013】
毛髪を水ですすぐ事によって毛髪内部に残留する薬剤を良く取り除く。
【0014】
毛髪に1〜36℃水により手で揉みこむように塗布する事により毛髪内部の水の運動量を下げ密度を上げる事を目的とし、内部残留物質をより取り除く事を目的とする。
【0015】
毛髪外部を乾燥させる。ドライヤーにより毛髪外部に付着する水分を取り除く、この場合毛髪自体の温度を上げないために毛髪自体にドライヤーを近付けないようにする
【0016】
毛髪を加熱アイロン120〜180℃により2〜4秒間テンションをかけプレスする。この状態で加熱アイロンを使用する事で、毛髪内部の内部圧力が上がり熱量も上がる事でケラチン蛋白質は、αケラチンからβケラチン並行する、この状態で物質間引力が強まった状態でシスチン結合が熱酸化により結合し固定される。加熱アイロン操作により、毛髪内部の水は気化し空気を押し出し毛髪内部の親水基に水分子は最大限定着する、加熱終了後毛髪内部の熱エネルギーが下がるため水分子の運動量は、下がり毛髪内部に、より固定される。
【0017】
酸化剤(パーマ液・縮毛矯正剤)2剤pH4〜10.5以下の物を使用し毛髪に塗布。加熱アイロンによる熱酸化で充分固定されなかった結合を酸化固定する。
【0018】
毛髪を水ですすぎ必要に応じてリンス・トリートメント剤を塗布し乾燥させる。この場合毛髪内部の物質間引力が強くなっているため内部水分量が安定し、今までに類を見ないツヤ・手触り感を毛髪はもつ、又、リンスもしくはトリートメント剤を使用する事によりそれらの持つ利点を最大限に発揮する。
【0019】
加熱アイロン工程において毛髪は、形状も変化させる事が可能であり、この事は、還元作用によるシスチン結合の切断が毛髪内部にあり加熱アイロンの形状を変えることにより、毛髪は形状を変えその状態で酸化固定される。
【産業上の利用可能性】
従来の毛髪処理法に関して、毛髪自体のファンデルワールス力(物質間引力)に主体を置いた処理法はなく、この効果結果の素晴らしさは、多くの人々に受け入れられます。美容業界全体の活性化につながり、新たな技術進化として、その他様々な毛髪処理法が今までの概念からはずれ新たな商品が、生み出される事になります。メーカー、大手企業の活性化にもつながります。
本発明において、毛髪内部の物質間引力を上げることを目的とした毛髪処理法では、原則ケラチン蛋白質の結合(主鎖であるペプチド結合)を溶解しない事が重要点なので、薬剤の毛髪に対しての導入法も毛髪に負担なく速やかに行えるように様々な自然現象の元で組み立てられています、この事は、毛髪に損傷を殆ど与えない・可逆反応を重点としている為、従来おきている毛髪に対する事故がへることになります。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程(1−1)〜(1−10)からなり、還元剤の性質を用いその毛髪内のシスチン結合を切断した状態で、加熱アイロン処理を加え引っ張る事により、毛髪内部ケラチンが持つ性質のαケラチンからβケラチンに移行する性質を利用し、還元酸化作用によりその蛋白質形状を酸化固定したうえで物質間引力を上げ水分定着を最大限に生かした保湿矯正トリートメント法による毛髪処理法。
工程:
(1−1) 毛髪に、温水を手で揉みこむ状態で浸透を促す。
(1−2) 加温機により加温し1〜60分間放置
(1−3) 1〜36℃の水により毛髪に手で揉みこむように浸透を促す
(1−4) 還元剤(パーマ液・縮毛矯正剤)1剤pH5.6〜9.6以下の物を使用し毛髪に塗布。
(1−5) 毛髪を水ですすぐ
(1−6) 毛髪に1〜36℃の水により手で揉みこむように塗布する。
(1−7) 毛髪を乾燥させる
(1−8) 毛髪を加熱アイロン120〜180℃により2〜4秒間テンションをかけプレスする。
(1−9) 酸化剤(パーマ液・縮毛矯正剤)2剤pH4〜10.5以下の物を使用し毛髪に塗布
(1−10)毛髪を水ですすぎ乾燥させる。
【請求項2】
前記保湿矯正トリートメント法に用いる熱アイロンの形状により毛髪には、形状変化が起こる為、平型熱アイロンを用い、毛髪にストレート形状を与える事を特徴とするストレート毛髪処理法
【請求項3】
前記保湿矯正トリートメント法に用いる熱アイロンの形状により毛髪には、形状変化が起こる為、丸型熱アイロンを用い、毛髪にウェーブ形状を与える事を特徴とするウェーブ毛髪処理法