説明

保護カバー付き医療用刃物

【解決手段】保護カバー18は、不使用状態で刃体7に被せられるとともに使用可能状態Qで刃体7から退避する刃体保護部19と、刃体保護部19から延設されてホルダの溝部10,11に嵌め込まれる一対の腕部20,21とを備えている。ホルダの把持面13aは、使用可能状態Qで保護カバー18の両腕部20,21によりホルダの周方向で二分割され、両腕部20,21の外面20b,21b間で把持可能に露出している。
【効果】使用可能状態Qでホルダの把持面13aを直接把持することができるので、ホルダを安定性良く把持して使用感を良くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刃体を保護する保護カバーを有する眼科用メスなどの医療用刃物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1では、ホルダの頭部側に対し移動可能に支持された保護カバーが刃体に被せられる不使用状態と刃体を露出させる使用可能状態とを取り得る医療用刃物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−339722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、筒状の保護カバーがホルダの頭部側外周に挿嵌され、その保護カバーが刃体を露出させる使用可能状態で、筒状の保護カバーの外面を把持しなければならず、保護カバーを移動させるためにホルダの頭部と保護カバーとの間に生じるがたつきにより悪影響を受けて、使用感が悪くなる問題があった。特に、眼科用メスや脳外科用メスなどによる顕微鏡下での手術ではそのがたつきが多大な悪影響を及ぼす。
【0005】
この発明は、保護カバー付き医療用刃物において保護カバーの形態を改良して使用感を良くすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
後記実施形態の図面(図1〜5に示す第1実施形態、図6に示す第2実施形態、図7に示す第3実施形態)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる保護カバー付き医療用刃物は、ホルダ1の頭部2に刃体7を備え、そのホルダ1の頭部2側に対し移動可能に支持された保護カバー18が刃体7に被せられる不使用状態Pと刃体7を露出させる使用可能状態Qとを取り得る。その不使用状態Pと使用可能状態Qとのうち少なくとも使用可能状態Qで、ホルダ1の外側に設けた把持面13aをこの保護カバー18から把持可能に露出させている。請求項1の発明では、使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを直接把持することができ、ホルダ1を安定性良く把持して使用することができる。
【0007】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記保護カバー18は、不使用状態Pで刃体7に被せられるとともに使用可能状態Qで刃体7から退避する刃体保護部19と、その刃体保護部19から延設されてその不使用状態Pと使用可能状態Qとのうち少なくとも使用可能状態Qでホルダ1の把持面13aに対し並ぶ外面20b,21bを有する支持部20,21を備え、少なくとも使用可能状態Qで前記ホルダ1の把持面13aはこの支持部20,21の外面20b,21bから把持可能に露出している。請求項2の発明では、刃体7を保護し得る本来の形態を有する刃体保護部19のほかに、使用可能状態Qでホルダ1の把持面13aに対し並ぶ外面20b,21bが生じる形態を有する支持部20,21を保護カバー18に設けたので、その支持部20,21により、ホルダ1の頭部2側に対し保護カバー18を移動可能に支持することができるばかりでなく、使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを直接把持することができる。
【0008】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記ホルダ1の把持面13aは、ホルダ1の頭部2と尻部4とを結ぶ長手方向Xに対する周方向Rにおいて、少なくとも使用可能状態Qで前記保護カバー18の支持部20,21の外面20b,21bにより複数分割され、その支持部20,21の各外面20b,21bとホルダ1の各把持面13aとが周方向Rで交互に並ぶ。請求項3の発明では、使用可能状態Qでホルダ1の周方向Rへ各把持面13aを配設して容易に把持することができる。
【0009】
請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記保護カバー18の支持部20,21の外面20b,21bにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度αよりも、前記ホルダ1の把持面13aにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度βを大きく設定した。請求項4の発明では、使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを広範囲に設定して容易に把持することができる。
【0010】
請求項2の発明を前提とする請求項5の発明において、前記保護カバー18の支持部は互いに離間されて保護カバー18の刃体保護部19からホルダ1の長手方向Xに沿って延設された複数の腕部20,21を有し、前記ホルダ1にはこの保護カバー18の各腕部20,21が嵌め込まれる溝部10,11を設け、前記ホルダ1の把持面13aは、ホルダ1の頭部2と尻部4とを結ぶ長手方向Xに対する周方向Rにおいて、少なくとも使用可能状態Qで前記保護カバー18の各腕部20,21により複数分割され、その各腕部20,21の外面20b,21bとホルダ1の各把持面13aとが周方向Rで交互に並ぶ。請求項5の発明では、保護カバー18の各腕部20,21をホルダ1の各溝部10,11に嵌め込むことにより、使用可能状態Qでホルダ1の各把持面13aを保護カバー18から露出させ易くするとともに周方向Rへ配設して容易に把持することができる。
【0011】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項3または請求項4の発明を前提とする第6の発明において、前記支持部20,21の各外面20b,21bは保護カバー18の刃体保護部19からホルダ1の長手方向Xに沿って延設され、前記ホルダ1の各把持面13aはこの支持部20,21の各外面20b,21bに沿って延びている。第6の発明では、使用可能状態Qでホルダ1の把持面13aを保護カバー18から露出させ易くするとともに周方向Rへ配設して容易に把持することができる。
【0012】
請求項2または請求項3または請求項4の発明、または第6の発明を前提とする第7の発明において、前記ホルダ1には前記保護カバー18の支持部20,21が嵌め込まれる溝部10,11を設けている。第7の発明では、保護カバー18の支持部20,21をホルダ1の溝部10,11に嵌め込むことにより、使用可能状態Qでホルダ1の把持面13aを保護カバー18から露出させ易くするとともに周方向Rへ配設して容易に把持することができる。
【0013】
請求項5の発明を前提とする第8の発明においては、前記保護カバー18の各腕部20,21の外面20b,21bにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度αよりも、前記ホルダ1の各把持面13aにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度βを大きく設定した。第8の発明では、使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを広範囲に設定して容易に把持することができる。
【0014】
請求項5の発明または第8の発明を前提とする第9の発明において、前記保護カバー18の各腕部20,21はそれらの自由端部20a,21a間の間隔を互いに広げ得る可撓性を有している。第9の発明では、保護カバー18の各腕部20,21を互いに広げてホルダ1の各溝部10,11に対し容易に嵌め込むことができ、各腕部20,21を各溝部10,11に組み付け易い。
【0015】
第9の発明を前提とする第10の発明において、前記各腕部20,21の自由端部20a,21aにはそれらの間隔の広がりを規制する規制部22を設けている。第10の発明では、保護カバー18の各腕部20,21をホルダ1の各溝部10,11に嵌め込んだ状態で各溝部10,11の広がりを規制部22により規制してホルダ1に対する保護カバー18の移動操作を円滑に行うことができる。
【0016】
第10の発明を前提とする第11の発明において、前記保護カバー18の各腕部20,21が嵌め込まれる溝部10,11はホルダ1の長手方向Xへ延設され、ホルダ1にはこれらの溝部10,11を互いに貫通する案内孔部12を設け、この案内孔部12に前記各腕部20,21の規制部22を保護カバー18の移動に伴い移動可能に嵌め込んだ。第11の発明では、ホルダ1の案内孔部12により各腕部20,21の規制部22を収容してホルダ1に対する保護カバー18の移動操作を円滑に行うことができる。
【0017】
請求項2から請求項5の発明のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜11の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第12の発明において、前記保護カバー18の支持部20には指当部23を設けている。第12の発明では、保護カバー18の指当部23に指を当てがってホルダ1に対する保護カバー18の移動操作を円滑に行うことができる。
【0018】
第12の発明を前提とする第13の発明において、前記指当部23を有する腕部20は保護カバー18の移動方向Xに対し交差する方向の両側のうち一方の側へ撓み得る弾性を有し、その腕部20を前記ホルダ1の溝部10に対し弾性力に抗して嵌め込む際に生じる復帰力が溝部10の内面に向けて付与される。第13の発明では、不使用状態P及び使用可能状態Qで、保護カバー1の腕部20の有する弾性により腕部20を溝部10の内面に圧接して保持することができる。
【0019】
第13の発明を前提とする第14の発明において、前記不使用状態Pで、保護カバー18の腕部20とホルダ1の溝部10とには、その腕部20の弾性力により係止されてホルダ1に対する保護カバー18の移動を規制するとともにその腕部20の弾性力に抗してその係止が解除されてホルダ1に対する保護カバー18の移動を許容する係止部20a,14を設けている。第14の発明では、不使用状態Pで、保護カバー18の腕部20の有する弾性により腕部20を溝部10に対し係脱して保持することができる。
【0020】
請求項2から請求項5の発明のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜14の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第15の発明において、前記不使用状態Pと使用可能状態Qとでそれぞれ保護カバー18の支持部20,21をホルダ1に対し保持解除可能に保持する保持部20a,14,22,12,15,16,24を設けている。第15の発明では、不使用状態P及び使用可能状態Qで保護カバー18をホルダ1に保持することができる。
【0021】
請求項2の発明を前提とする第16の発明において、前記保護カバー18の支持部は互いに離間されて保護カバー18の刃体保護部19からホルダ1の長手方向Xに沿って延設された一対の腕部20,21を有し、前記ホルダ1にはこの保護カバー18の両腕部20,21が嵌め込まれる溝部10,11を設け、前記ホルダ1の把持面13aは、ホルダ1の頭部2と尻部4とを結ぶ長手方向Xに対する周方向Rにおいて、少なくとも使用可能状態Qで前記保護カバー18の両腕部20,21により二分割され、その両腕部20,21の外面20b,21bとホルダ1の両把持面13aとが周方向Rで交互に並ぶ。第16の発明では、保護カバー18の両腕部20,21をホルダ1の両溝部10,11に嵌め込むことにより、使用可能状態Qでホルダ1の両把持面13aを保護カバー18から露出させ易くするとともに周方向Rへ配設して容易に把持することができる。
【0022】
第16の発明を前提とする第17の発明において、前記保護カバー18の両腕部20,21の外面における周方向Rの両端縁部がなす円周角度αよりも、前記ホルダ1の両把持面13aにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度βを大きく設定した。第17の発明では、使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを広範囲に設定して容易に把持することができる。
【0023】
第16の発明または第17の発明を前提とする第18の発明において、前記保護カバー18の両腕部20,21はそれらの自由端部20a,21a間の間隔を互いに広げ得る可撓性を有している。第18の発明では、保護カバー18の両腕部20,21を互いに広げてホルダ1の両溝部10,11に対し容易に嵌め込むことができ、各腕部20,21を各溝部10,11に組み付け易い。
【0024】
第18の発明を前提とする第19の発明において、前記両腕部20,21の自由端部20a,21aにはそれらの間隔の広がりを規制する規制部22を設けている。第19の発明では、保護カバー18の両腕部20,21をホルダ1の両溝部10,11に嵌め込んだ状態で両溝部10,11の広がりを規制部22により規制してホルダ1に対する保護カバー18の移動操作を円滑に行うことができる。
【0025】
第19の発明を前提とする第20の発明において、前記保護カバー18の両腕部20,21のうち一方の腕部20が嵌め込まれる溝部10と他方の腕部21が嵌め込まれる溝部11とはホルダ1の長手方向Xへ延設され、ホルダ1にはこれらの溝部10,11を互いに貫通する案内孔部12を設け、この案内孔部12に前記両腕部20,21の規制部22を保護カバー18の移動に伴い移動可能に嵌め込んだ。第20の発明では、ホルダ1の案内孔部12により両腕部20,21の規制部22を収容してホルダ1に対する保護カバー18の移動操作を円滑に行うことができる。
【0026】
第16〜20の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第21の発明において、前記保護カバー18の両腕部20,21のうち少なくとも一方の腕部20の外面20aにはホルダ1の溝部10から突出する指当部23を設けている。第21の発明では、保護カバー18の指当部23に指を当てがってホルダ1に対する保護カバー18の移動操作を円滑に行うことができる。
【0027】
第21の発明を前提とする第22の発明において、前記指当部23を有する腕部20は保護カバー18の移動方向Xに対し交差する方向の両側のうち一方の側へ撓み得る弾性を有し、その腕部20を前記ホルダ1の溝部10に対し弾性力に抗して嵌め込む際に生じる復帰力が溝部10の内面に向けて付与される。第22の発明では、不使用状態P及び使用可能状態Qで、保護カバー18の腕部20の有する弾性により腕部20を溝部10の内面に圧接して保持することができる。
【0028】
第22の発明を前提とする第23の発明において、前記不使用状態Pで、保護カバー18の腕部20と溝部10とには、その腕部20の弾性力により係止されてホルダ1に対する保護カバー18の移動を規制するとともにその腕部20の弾性力に抗してその係止が解除されてホルダ1に対する保護カバー18の移動を許容する係止部20a,14を設けている。例えば、一対の腕部20,21が嵌め込まれる溝部10,11のうち、指当部23を有する一方の腕部20が嵌め込まれる一方の溝部10の内面には係止段部14を設け、指当部23を有する一方の腕部20の軸線は他方の腕部21の軸線に対し傾いて設けられて、指当部23を有する一方の腕部20を一方の溝部10に対し弾性力に抗して嵌め込んだ際に生じる復帰力が溝部10における係止段部14側の内面に向けて付与される。第23の発明では、不使用状態Pで、保護カバー18の腕部20の有する弾性により腕部20を溝部10に対し係脱して保持することができる。
【0029】
第16〜23の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第24の発明において、前記不使用状態Pと使用可能状態Qとでそれぞれ保護カバー18の両腕部20,21のうち少なくとも一方をホルダ1に対し保持解除可能に保持する保持部20a,14,22,12,15,16,24を設けている。第24の発明では、不使用状態P及び使用可能状態Qで保護カバー18をホルダ1に保持することができる。
【0030】
請求項2から請求項5の発明のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜24の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第25の発明において、前記保護カバー18の刃体保護部19は、ホルダ1の頭部2の頭端部2aに対し前記不使用状態Pでホルダ1の長手方向Xへ並び、前記使用可能状態Qでホルダ1の頭部2の頭端部2aの外周に嵌め込まれる。第25の発明では、不使用状態Pで刃体7に被せた保護カバー18の刃体保護部19を使用可能状態Qで刃体7から退避させることができる。
【0031】
請求項2から請求項5の発明のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜25の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第26の発明において、前記支持部20,21の外面20b,21bは、使用可能状態Qで前記ホルダ1の把持面13aに対し面一か、または、その把持面13aよりも内側に凹んでいる。第26の発明では、使用可能状態Qでホルダ1の把持面13aを保護カバー18から露出させ易くして容易に把持することができる。
【0032】
請求項2から請求項5の発明のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜26の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第27の発明において、前記保護カバー18において刃体保護部19と支持部20,21とは一体成形されている。第27の発明では、保護カバー18を容易に成形することができるとともに、保護カバー18の部品点数を減らして安価にすることができる。
【0033】
請求項2から請求項5の発明のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜27の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第28の発明において、前記保護カバー18はホルダ1の頭部2側に対し摺接状態で移動可能に支持されている。第28の発明では、保護カバー18をホルダ1に対しがたつきの少ない簡単な構成で移動可能に支持することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明は、ホルダ1の頭部2側に対し移動可能に支持された保護カバー18が刃体7に被せられる不使用状態Pと刃体7を露出させる使用可能状態Qとを取り得る保護カバー付き医療用刃物において、使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを直接把持することができるので、ホルダ1を安定性良く把持して使用感を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】(a)は第1実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物においてホルダに対し保護カバーを分離した状態を示す分解斜視図であり、(b)は(a)に示すホルダを側面から見た部分断面図であり、(c)は(a)の保護カバーをホルダに組み付ける途中状態を示す分解斜視図である。
【図2】(a)は第1実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物において不使用状態を示す組付け斜視図であり、(b)は(a)の医療用刃物を示す側面図である。
【図3】(a)は図2(a)に示す医療用刃物を側面から見た部分断面図であり、(b)は図2(a)に示す医療用刃物を示す部分平面図であり、(c)は図2(a)に示す医療用刃物を示す部分底面図である。
【図4】(a)は第1実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物において使用可能状態を示す組付け斜視図であり、(b)は(a)の医療用刃物を示す側面図であり、(c)は(a)に示す医療用刃物における横断面図である。
【図5】(a)は図4(a)に示す医療用刃物を側面から見た部分断面図であり、(b)は図4(a)に示す医療用刃物を示す部分平面図であり、(c)は図4(a)に示す医療用刃物を示す部分底面図である。
【図6】(a)は第2実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物において不使用状態を示す組付け斜視図であり、(b)は第2実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物において使用可能状態を示す組付け斜視図であり、(c)はその使用可能状態の保護カバー付き医療用刃物を示す側面図である。
【図7】(a)は第3実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物において不使用状態を示す組付け斜視図であり、(b)は第3実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物において使用可能状態を示す組付け斜視図であり、(c)はその使用可能状態の保護カバー付き医療用刃物を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
まず、本発明の第1実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物について図1〜5を参照して説明する。
図1(a)に示す医療用刃物におけるホルダ1は、頭部2から中間部3を経て尻部4にわたり長手方向(前後方向X)へ延びる細長い棒状をなし、尻部4と中間部3との間の柄部5と、頭部2の頭端部2aと中間部3との間の取付部6とに区画されている。このホルダ1の柄部5及び取付部6はプラスチックにより一体成形されている。頭部2はその頭端部2aに挿着された金属製の刃体7を備えている。この取付部6は、頭端部2aから長手方向(前後方向X)へ延びる退避部8と、この退避部8と中間部3との間の把持部9とに区画されている。
【0037】
前記取付部6の退避部8及び把持部9において前後方向Xに対し直交する上下方向Zの両側にはそれぞれ、図1(b)に示すように頭端部2aから中間部3にわたり溝部10,11が形成されている。上側溝部10と下側溝部11とは退避部8と把持部9との間で前後方向Xへ互いに連続している。この把持部9における上側溝部10と下側溝部11とは案内孔部12で互いに貫通されている。この案内孔部12は、上側溝部10の一部と下側溝部11の一部とで上下方向Zへ開放され、前後方向Xで相対向する前後両面と、前後方向X及び上下方向Zに対し直交する左右方向Yで相対向する左右両面とで囲まれている。
【0038】
前記把持部9は上側溝部10と下側溝部11とで左右両側の指当部13に区画されている。左右両指当部13の外側には凹凸状の把持面13aが形成されている。前記案内孔部12の前内面寄りで上側溝部10の右縁には係止段部14(係止部、保持部)が形成されている。図3(c)及び図5(c)に示すようにこの案内孔部12で下側溝部11の左縁(係止段部14が形成された右縁に対する反対側)の前後両側には係止凹部15,16(保持部)が形成されている。前記柄部5の尻部4には上下方向Zに沿った端面を有する端壁部が形成され、その端壁部の下側にはころがり防止用の平坦な載置部17が形成されている。
【0039】
図1(a)に示す医療用刃物における保護カバー18は、ホルダ1の長手方向(前後方向X)へ貫通された筒状の刃体保護部19と、この刃体保護部19の上下両側からホルダ1の尻部4側へ向けてホルダ1の長手方向(前後方向X)へ片持ち梁状に延設された一対の腕部20,21(支持部)とを備えている。この保護カバー18の刃体保護部19及び腕部20,21は透明または半透明のプラスチックにより一体成形されている。この両腕部20,21における前後方向Xの長さ(約43mm)は、保護カバー18全体における前後方向Xの長さ(約60mm)の半分以上に設定されている。この刃体保護部19と上下両腕部20,21との境界部付近における厚みが薄く形成されているため、上下両腕部20,21の自由端部20a,21aは上下方向Zに弾性的に撓み得る可撓性を有し、それらの自由端部20a,21aの間隔を上下方向Zへ互いに広げ得る。上下両腕部20,21は左右方向Yに弾性的に撓み得る可撓性も有している。上側腕部20においては前後方向Xの中間部と刃体保護部19との間の前側部と、その中間部と自由端部20aとの間の後側部とのうち、後側部で左右方向Yの幅が小さく形成され、上側腕部20の後側部の軸線は下側腕部21の軸線に対し真上にはなく左右方向Yで右側(ホルダ1において係止段部14を有する上側溝部10の右縁側)へ若干傾いている。上側腕部20の自由端部20aと下側腕部21の自由端部21aとには鉤状の規制部22が上下方向Zで相対向して突設され、上側腕部20の後側部の軸線の傾きによりそれらの規制部22による規制が解除されている。上側腕部20の自由端部20a上には指当部23が形成されている。図4(c)に示すようにこの指当部23上の指当面23aは左右方向Yに対し上下方向Zへ傾いている。下側腕部21の自由端部21aの左側(ホルダ1において係止段部14を有する上側溝部10の右縁に対する反対側)には係止凸部24(保持部)が形成されている。
【0040】
前記保護カバー18を前記ホルダ1の取付部6に取り付ける際には、図1(c)に示すように上下両腕部20,21の自由端部20a,21aをそれらの弾性力に抗して上下方向Zへ互いに広げ、それらの自由端部20a,21a間に取付部6を挿入するとともに、刃体7を刃体保護部19に挿入して、上側腕部20の後側部の軸線が下側腕部21の軸線に対し真上になるように上側腕部20を弾性力に抗して撓ませた状態で、図2(a)及び図4(a)に示すように上下両腕部20,21を取付部6の上下両溝部10,11に嵌め込むとともに、図3(a)及び図5(a)に示すように上下両腕部20,21の規制部22を案内孔部12に嵌め込む。上側腕部20の規制部22の後面と下側腕部21の規制部22の前面とがそれぞれ傾斜しているため、上下両腕部20,21の自由端部20a,21aがそれらの弾性力により互いに狭まった際に、その後面と前面とが互いに当接して、上下両腕部20,21の規制部22が円滑に係止される。その係止により上下両腕部20,21は上下方向Zへ互いに広がるのを規制される。上側腕部20は復帰力により上側溝部10の右内面(ホルダ1において係止段部14を有する上側溝部10の右縁側)に圧接される。上下両腕部20,21の外面20b,21bは、上下両溝部10,11内に収容され、把持部9の左右両指当部13の把持面13aに対し面一か、または、その把持面13aよりも内側に凹んでいる。上側腕部20の指当部23は上側溝部10の上方へ突出している。
【0041】
図2(a)(b)に示すような不使用時の保護カバー18においては、図3(a)に示すように上側溝部10に嵌め込まれた上側腕部20で規制部22の前側(保持部)が案内孔部12の前内面(保持部)に当接するとともに、図3(b)に示すように上側腕部20の自由端部20a(係止部、保持部)が上側腕部20の復帰力により上側溝部10の係止段部14(係止部、保持部)に係止され、図3(c)に示すように下側溝部11に嵌め込まれた下側腕部21で規制部22の係止凸部24(保持部)が下側溝部11の前側の係止凹部15(保持部)に係止される。下側腕部21の係止凸部24が係止凹部15に係止された状態で、下側溝部11には係止凸部24が係止凹部15から離脱し得るように下側腕部21の自由端部21aが移動し得るだけの移動許容空間を残している。上側溝部10の係止段部14において案内孔部12における左右方向Yの幅は、上側腕部20の規制部22における左右方向Yの幅と下側腕部21の規制部22における左右方向Yの幅との和よりも小さく設定されているため、上側腕部20の自由端部20aが上側溝部10の係止段部14に係止されても、上下両腕部20,21の規制部22が係止されたままとなって、上下両腕部20,21が上下方向Zへ互いに広がるのを規制される。従って、保護カバー18はホルダ1に対し前後方向X及び左右方向Yの移動が規制される。このような不使用状態Pでは、保護カバー18における刃体保護部19が、上下両腕部20,21とともに移動し、刃体7の外周に被せられるとともに頭端部2aに対しホルダ1の長手方向(前後方向X)へ並ぶ。この刃体保護部19の前端部には刃体7の形態に合わせて外側上方へ膨らむ膨出部19aが形成されている。この刃体保護部19で膨出部19a以外の部分の外径は約8.4mmになっている。
【0042】
図4(a)(b)に示すように使用時には前記不使用状態Pにある保護カバー18において上側腕部20の指当部23に対し左右方向Yへ力を加えた後に尻部4側へ力を加えると、下側腕部21の係止凸部24が下側溝部11の前側の係止凹部15から離脱し、図5(a)(b)に示すように、上側腕部20の自由端部20a(係止部、保持部)が上側腕部20の弾性力に抗して上側溝部10の係止段部14(係止部、保持部)から係止解除されて案内孔部12の後内面(保持部)に当接するとともに、上側腕部20の復帰力により案内孔部12の右内面(保持部)に圧接され、図5(c)に示すように下側腕部21の規制部22の係止凸部24(保持部)が下側溝部11の後側の係止凹部16(保持部)に係止される。下側腕部21の係止凸部24が係止凹部16に係止された状態で、下側溝部11には係止凸部24が係止凹部16から離脱し得るように下側腕部21の自由端部21aが移動し得るだけの移動許容空間を残している。このような使用可能状態Qでは、保護カバー18における刃体保護部19が、上下両腕部20,21とともに移動して刃体7から退避し、刃体7を露出させるとともに頭端部2aから退避部8の外周に摺接状態で嵌め込まれる。この使用可能状態Qにおいて刃体7と尻部4との間の全長は約140mmになっている。
【0043】
また、図4(c)に示すように、前記ホルダ1の両把持面13aにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度βは、前記保護カバー18の両腕部20,21の外面20b,21bにおける周方向Rの両端縁部がなす円周角度αよりも大きく設定されている。この両腕部20,21の外面20b,21bにおける円周角度αはそれぞれ約35度に設定され、この両把持面13aにおける円周角度βはそれぞれ約145度に設定されているが、この両円周角度αはそれぞれ約10〜60度に設定することが好ましく、この両円周角度βはそれぞれ約120〜170度に設定することが好ましい。また、この両円周角度αの和は全周角度(360度)に対する3分の1以下に設定することが好ましい。
【0044】
図4(a)(b)に示す使用可能状態Qにある保護カバー18において上側腕部20の指当部23に対し頭部2側へ力を加えると、下側腕部21の係止凸部24が下側溝部11の後側の係止凹部16から離脱し、図2(a)(b)に示す不使用状態Pにすることができる。その場合、前述したように、上側腕部20の自由端部20aが上側腕部20の復帰力により上側溝部10の係止段部14に係止される。
【0045】
なお、図6に示す第2実施形態や図7に示す第3実施形態にかかる保護カバー付き医療用刃物は、第1実施形態と比較して形態を変更し、特にホルダ1の尻部4における平坦な載置部17の形態を変更している。図6に示す尻部4では、端面が左右方向Yへ広がりながら湾曲して傾いて平坦な載置部17に連続するとともに、柄部5の下面もその端面に沿って湾曲して平坦な載置部17に連続し、平坦な載置部17の延長面と柄部5の下面との間に隙間が生じる。図7に示す尻部4では、端面が傾いた三角形状をなして平坦な載置部17に連続し、平坦な載置部17が柄部5の下面と面一で連続している。
【0046】
本実施形態は下記の効果を有する。
* 使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを直接把持することができるので、ホルダ1の頭部2と保護カバー18との間にがたつきが生じていても、ホルダ1を安定性良く把持して使用することができる。従って、使用感を良くすることができ、特に、眼科用メスや脳外科用メスなどによる顕微鏡下での手術が行い易くなる。
【0047】
* 刃体7を保護し得る刃体保護部19から延設した両腕部20,21により、ホルダ1の頭部2側に対し保護カバー18を移動可能に支持することができるばかりでなく、両腕部20,21の外面20b,21b間でホルダ1の把持面13aを露出させてその両外面20b,21bと両把持面13aとをホルダ1の周方向Rへ交互に並べることができる。従って、使用可能状態Qでホルダ1の周方向Rへ両把持面13aを配設して容易に把持することができる。
【0048】
* 使用可能状態Qで保護カバー18から露出するホルダ1の把持面13aを広範囲に設定して容易に把持することができる。
* 保護カバー18の両腕部20,21をホルダ1の両溝部10,11に嵌め込むことにより、使用可能状態Qでホルダ1の両把持面13aを保護カバー18から露出させ易くするとともに周方向Rへ配設して容易に把持することができる。また、両腕部20,21を両溝部10,11に沿って案内して安定性良く移動させることができる。
【0049】
* 保護カバー18の両腕部20,21は、それらの自由端部20a,21a間の間隔を互いに広げ得る可撓性を持たせた簡単な構成になっているとともに、組み付け後に上下方向Zへ互いに広がるのを規制部22により規制されるので、保護カバー18の両腕部20,21を互いに広げてホルダ1の両溝部10,11に対し容易に嵌め込むことができ、両腕部20,21を両溝部10,11に組み付け易く、しかも組み付け後に保護カバー18がホルダ1から分離せず、保護カバー18を紛失することがない。
【0050】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 前記実施形態では、保護カバー18において一対の腕部20,21が刃体保護部19から延設されているとともに、ホルダ1においてその腕部20,21が嵌め込まれる一対の溝部10,11が形成されているが、その腕部や溝部をそれぞれ一つまたは三つ以上設けてもよい。この腕部が一つの場合、その腕部の外面における円周角度は全周角度(360度)に対する3分の1以下に設定することが好ましい。この腕部が三つ以上の場合、その各腕部の外面における円周角度の和は全周角度(360度)に対する3分の1以下に設定することが好ましい。
【0051】
・ 前記実施形態では、図1(a)に示すように保護カバー18をホルダ1から分離した状態で左右方向Yへずれた両腕部20,21の規制部22の係止が解除されているが、この状態でもそれらの規制部22が互いに係止されていてもよい。
【0052】
・ 前記実施形態では、図4(c)に示すようにホルダ1における両指当部13の把持面13aと保護カバー18における両腕部20,21の外面20b,21bとを互いに連続させた外周面の形状を円形にしたが、その外周面の形状を楕円形にしたり四角形や六角形などの多角形にしたりしてもよい。
【0053】
・ 前記実施形態では、保護カバー18において上下両腕部20,21が刃体保護部19から一体に延設されているが、その腕部と刃体保護部とを互いに分離して設けて組み付けてもよい。
【0054】
・ 前記実施形態では、刃体7を頭端部2aに挿着したが、刃体7を頭端部2aに対し着脱可能に挿着して交換可能にしてもよい。また、刃体7の形態を前記実施形態以外の形態に変更してもよい。
【0055】
・ 前記実施形態では、ホルダ1の柄部5及び取付部6や保護カバー18をプラスチックにより一体成形したが、それらを金属により成形してもよい。
・ 前記実施形態で例示したホルダ1や保護カバー18においてそれらの各種寸法及び形態を変更してもよい。
【0056】
・ 前記実施形態では、保護カバー18の刃体保護部19が筒状に形成されているが、刃体保護部に切欠きや貫通孔を形成したり、刃体保護部の下側の長手方向全体に切込みを形成したりして、刃体保護部の断面形状を変更してもよい。
【0057】
・ 前記実施形態では、保護カバー18において一対の腕部20,21のうち一方の腕部20のみに指当部23を設けたが、他方の腕部のみに指当部を設けたり、一対の腕部にそれぞれ指当部を設けたりしてもよい。
【0058】
・ 前記実施形態では、保護カバー18において一対の腕部20,21の規制部22がホルダ1の案内孔部12内で互いに係止されているが、この案内孔部12を省略した場合にはホルダの外周でこれらの規制部を互いに係止させてもよい。
【0059】
・ 前記実施形態では、保護カバー18において一対の腕部20,21がホルダ1の一対の溝部10,11に嵌め込まれているが、これらの溝部10,11を省略した場合にはホルダの外周にこれらの腕部を挿嵌してもよい。
【0060】
・ 前記実施形態において保護カバー18をホルダ1に対し不使用状態Pと使用可能状態Qとに保持する保持部としては例示したもの以外に種々変更することができる。
【符号の説明】
【0061】
1…ホルダ、2…ホルダの頭部、4…ホルダの尻部、7…刃体、10,11…溝部、13a…ホルダの把持面、18…保護カバー、19…刃体保護部、20,21…支持部としての腕部、20b,21b…腕部の外面、P…不使用状態、Q…使用可能状態、X…前後方向(長手方向)、R…周方向、α,β…円周角度。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルダの頭部に刃体を備え、そのホルダの頭部側に対し移動可能に支持された保護カバーが刃体に被せられる不使用状態と刃体を露出させる使用可能状態とを取り得る医療用刃物において、その不使用状態と使用可能状態とのうち少なくとも使用可能状態で、ホルダの外側に設けた把持面をこの保護カバーから把持可能に露出させたことを特徴とする保護カバー付き医療用刃物。
【請求項2】
前記保護カバーは、不使用状態で刃体に被せられるとともに使用可能状態で刃体から退避する刃体保護部と、その刃体保護部から延設されてその不使用状態と使用可能状態とのうち少なくとも使用可能状態でホルダの把持面に対し並ぶ外面を有する支持部とを備え、少なくとも使用可能状態で前記ホルダの把持面はこの支持部の外面から把持可能に露出していることを特徴とする請求項1に記載の保護カバー付き医療用刃物。
【請求項3】
前記ホルダの把持面は、ホルダの頭部と尻部とを結ぶ長手方向に対する周方向において、少なくとも使用可能状態で前記保護カバーの支持部の外面により複数分割され、その支持部の各外面とホルダの各把持面とが周方向で交互に並ぶことを特徴とする請求項2に記載の保護カバー付き医療用刃物。
【請求項4】
前記保護カバーの支持部の外面における周方向両端縁部がなす円周角度よりも、前記ホルダの把持面における周方向両端縁部がなす円周角度を大きく設定したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の保護カバー付き医療用刃物。
【請求項5】
前記保護カバーの支持部は互いに離間されて保護カバーの刃体保護部からホルダの長手方向に沿って延設された複数の腕部を有し、前記ホルダにはこの保護カバーの各腕部が嵌め込まれる溝部を設け、前記ホルダの把持面は、ホルダの頭部と尻部とを結ぶ長手方向に対する周方向において、少なくとも使用可能状態で前記保護カバーの各腕部により複数分割され、その各腕部の外面とホルダの各把持面とが周方向で交互に並ぶことを特徴とする請求項2に記載の保護カバー付き医療用刃物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−72403(P2011−72403A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225073(P2009−225073)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)
【Fターム(参考)】