説明

信号切替装置、信号分配装置、表示装置、および信号伝送システム

映像信号通信部、DDC、およびHPDを有するインターフェースを備えるとともに、接続された機器を制御する、または接続された機器に制御される信号切替装置を提供する。スイッチャ(2)は、映像信号入力を選択するスイッチ(30)と、出力先機器から情報を読み取るためのDDC(26c)と、スイッチャ(2)の物理アドレス及び出力先機器の状態を示す情報をDDC(26c)を介して読み取るマイコン(33)と、複数の入力元機器へ情報を出力するためのDDC(22a)、DDC(22b)とを備える。マイコン(33)は、スイッチャ(2)の物理アドレス及び上記情報をEDIDメモリ(32)に格納し、EDIDメモリ(32)から上記情報を読み出してDDC(22a)、DDC(22b)を介して出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、複数の入力信号を切り替える信号切替装置と、入力信号を複数の機器へ出力する信号分配装置と、映像を表示する表示装置と、信号伝送システムとに関する。
【背景技術】
近年、デジタルビデオや、通信衛星放送におけるデジタル技術の普及に鑑みて、こうしたデジタル技術を用いたデジタル機器を、同一のネットワーク上に接続して制御するシステムが構成されつつある。
デジタルインターフェースの一つとして、DVI(Digital Visual Interface)と呼ばれるものがある。このインターフェースは、デジタル映像信号を圧縮無しで伝送することができる高速な信号伝送路と、受信側の機器が表示することができる信号のフォーマット等の情報を上流(信号源側)に提供するために保持するEDID(Extended Display Identification Data)メモリと、前記情報を読み出すためのDDC(DISPLAY DATA CHANNEL)とを有する(例えば、”Digital Visual Interface DVI,revision 1.0”、2.2 Plug and Play specification、[online]、1999年4月2日,Digital Display Working Group、[2002年8月29日検索]、インターネット URL:http://www.ddwg.org/downloads.html参照)。さらに、DVIは、EDIDメモリに記録されている情報が読める状態にあることや、その内容が変化したことを知らせるHPD(Hot Plug Detect)線を備える。HPD線は、それが設けられている機器に上流の機器から電源が供給されたときのみ、上記の内容が変化したことを示す情報を出力できる。
このインターフェース(DVI)に対し、接続されている機器を制御するためのコントロール線を加えることを検討する。例として、欧州で使用されているSCARTコネクタ(CENELEC,EN 50049−1:1997/A1:1998)で用いられるコントロール線を追加することを検討する。
【発明の開示】
コントロール線はDVIを持つ全ての機器の入力と出力の間で接続されバスを構成する。コントロール線では、DVIによって構築されたネットワーク上でそれぞれの機器を特定するための情報である論理アドレスが規定される。論理アドレスは、それぞれの機器の種類(DVD録画再生装置、STB(Set Top Box)、TVなど)と、同種の機器相互間での調停とにより、「STBb」などと決定され、それぞれのコントロール線が追加されたDVIを備えた機器中で保持される。
コントロール線を通じて送られるメッセージのヘッダには、メッセージの送信元の論理アドレスと、メッセージの宛先の論理アドレスとが含まれる。メッセージには、例えば全てのコントロール線が追加されたDVIを備えた機器を宛先とするブロードキャストメッセージも含まれる。それぞれのコントロール線が追加されたDVIを備えた機器は、自身の論理アドレスとヘッダ中の宛先とを比較することによって、ブロードキャストメッセージが自身が対応すべきメッセージであるか否かを判定する。
上述したように、DVIにコントロール線を加えることにより、TV等の表示機器と、DVD録画再生装置などの録画・再生機器とを一本のケーブルだけで接続するインターフェースを実現することができる。
しかしながら、DVIと前記コントロール線とを組み合わせただけでは、ある機器が他の機器を制御することはできない。特にスイッチやデュプリケータといった信号切替・分配装置を含んだシステムにおいては、そのシステムを構成するある機器が他の機器を制御することができることをユーザは所望するが、それは実現されていない。例えば、各機器が電源ON/OFF、EDIDメモリに記録されている情報が読める状態/読めない状態などの各状態において、機器コントロールが可能な状態か否かということは規定されていない。
また、機器コントロールにおいてルート機器は1つとなるように規定されており、「TV」に相当する論理アドレスも1つのみ定められている。しかしながら、ある機器に誤ってあるいは意図的に2台以上のTV(=ルート機器)が接続された場合の上記ある機器の動作や、上記ある機器が誤動作することを防ぐための方法などは規定されていない。
このように、DVIとコントロール線とを組み合わせただけでは、ある機器は、自らに接続されている他の機器を制御することはできない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、映像信号通信部、DDC、およびHPDを有するインターフェースを備えるとともに、接続された機器を制御する、または接続された機器に制御される信号切替装置、信号分配装置、および表示装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、本発明の信号切替装置は、複数の映像信号入力のいずれかを選択する選択手段と、情報を保持するためのメモリと、映像信号の出力先である出力先機器から情報を読み取るための読み取りチャネルと、本体の物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み取りチャネルを介して読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段によって読み取られた情報を前記メモリに格納する格納手段と、前記メモリに格納された情報を読み出す読み出し手段と、複数の映像信号入力の入力元である複数の入力元機器へ情報を出力するための複数の読み出しチャネルと、前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段とを備える。
本発明の信号分配装置は、複数の映像信号の出力先である複数の出力先機器の一部又は全部に映像信号を出力するための分配手段と、情報を保持するためのメモリと、複数の前記出力先機器から情報を読み取るための複数の読み取りチャネルと、本体の物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み取りチャネルを介して読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段によって読み取られた情報を前記メモリに格納する格納手段と、前記メモリに格納された情報を読み出す読み出し手段と、映像信号の入力元である入力元機器へ情報を出力するための読み出しチャネルと、前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段とを備える。
本発明の表示装置は、複数の映像のいずれかを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された映像を表示する表示手段と、映像信号の入力元である入力元機器の物理アドレス及び本体の状態を示す情報を保持するためのメモリと、前記メモリに保持された情報を読み出す読み出し手段と、前記入力元機器へ情報を出力するための読み出しチャネルと、前記本体の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段とを備える。
このように、本発明の信号切替装置、信号分配装置、および表示装置は、メモリと、読み出しチャネルとを備え、そのメモリに、本体の物理アドレスと、接続される機器の状態を示す情報、または本体の状態を示す情報とが格納されるので、接続された機器を制御する、または接続された機器に制御される、ということが可能である。
また、本発明の信号伝送システムは、映像信号送信装置と、映像信号処理装置と、映像信号受信装置とを備え、前記映像信号処理装置は、情報を保持するためのメモリと、前記映像信号受信装置から情報を読み取るための読み取りチャネルと、前記映像信号処理装置の物理アドレス及び前記映像信号受信装置の状態を示す情報を前記読み取りチャネルを介して読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段によって読み取られた情報を前記メモリに格納する格納手段と、前記メモリに格納された情報を読み出す読み出し手段と、前記映像信号送信装置へ情報を出力するための読み出しチャネルと、前記映像信号受信装置の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段とを有する。
このように、本発明の信号伝送システムの映像信号処理装置は、メモリと、読み出しチャネルとを備え、そのメモリに、映像信号処理装置の物理アドレスと、映像信号受信装置の状態を示す情報とが格納されるので、本発明の信号伝送システムでは、映像信号送信装置、映像信号処理装置、および映像信号受信装置は、相互に制御する、または制御される、ということが可能である。
つまり、本発明によれば、DVIに制御線を加えて、非圧縮の映像信号伝送に加えて接続された機器の制御が可能となる。
また、DVIを用いたスイッチやデュプリケータなどが実現できる。
さらにTVがスイッチやデュプリケータなどを介して2台以上繋がっていても、スイッチやデュプリケータが切り分けた範囲内で接続された機器の制御を行うことができるという効果がある。
更に、本発明は、本発明の信号切替装置または信号分配装置の特徴的な構成手段をステップとする方法として実現したり、それらのステップを含むプログラムとして実現することもできる。そのプログラムは、CD−ROM等の記録媒体や通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施の形態1および実施の形態2におけるスイッチャ2を含む信号伝送システムの構成を示すブロック図である。
図2は、実施の形態1および実施の形態2におけるスイッチャ2の構成を示す図である。
図3は、実施の形態1および実施の形態2におけるTV1の構成を示す図である。
図4は、実施の形態1の信号伝送システムの動作の各手順を説明するシーケンス図である。
図5は、実施の形態2の信号伝送システムの動作の各手順を説明するシーケンス図である。
図6は、実施の形態3における分配装置10を含む信号伝送システムの構成を示すブロック図である。
図7は、実施の形態3における分配装置10の構成を示す図である。
図8(A)は、TV1が受信することがてきる映像信号のフォーマットを示す図である。
図8(B)は、TV11が受信することができる映像信号のフォーマットを示す図である。
図9は、ディストリビュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
先ず、実施の形態1の信号伝送システムの構成を、図1〜図3を用いて説明する。
図1は実施の形態1の信号伝送システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、実施の形態1の信号伝送システムは、TV1と、スイッチャ2と、録画機a3と、DVDa4と、STBa5と、STBb6とで構成されている。TV1にはスイッチャ2と録画機a3とが接続され、スイッチャ2にはDVDa4とSTBa5とが接続され、録画機a3にはSTBb6が接続されている。
TV1は表示装置である。スイッチャ2は、DVDa4からの映像信号と、STBa5からの映像信号とのいずれかを選択する装置である。録画機a3はSTBb6からの映像信号を録画する装置である。DVDa4はDVDに記録されている映像信号を再生する装置である。STBa5及びSTBb6は、映像信号を受信して出力する装置である。
図1では、TV1、スイッチャ2、録画機a3、DVDa4、STBa5、及びSTBb6を示す各ブロック内に数字が記載されている。数字は、その数字が含まれるブロックが示す装置の物理アドレスである。
物理アドレスは、互いに接続されている各装置がどのように接続されているか(実際はコントロール線の接続のされ方)を特定するための情報である。物理アドレスは、受信側の機器中に設置されたEDIDメモリの所定の位置に保持され、起動時にDDCを通じて読み出される。ここで、受信側の機器とは、TV1とスイッチャ2とについてはTV1を意味し、スイッチャ2とDVDa4とについてはスイッチャ2を意味する。コントロール線が追加されたDVIを備えた機器(例えば、スイッチャ2)は、自身の物理アドレスからそれぞれの子機器(入力側に直接繋がっている機器)の物理アドレスを生成し、自身の論理アドレスとともに保持する。
TVなどの表示機器は、信号の最終到着点の機器(ルート機器)であるため、下流の機器から自らの物理アドレスを読み出すことはできない。このため、ルート機器は電源投入時に例えば(0000)という物理アドレスを自ら設定し保持する。ルート機器に直接2台の機器が接続されている場合、それぞれの機器の物理アドレスは(1000)、(2000)と決定される。同様に、物理アドレスが(1000)である機器に3台の機器が接続されている場合、それぞれの機器の物理アドレスは(1100)、(1200)、(1300)と順次決定される。
図1は、ルート機器であるTV1の物理アドレスが(0000)であり、TV1に直接接続されているスイッチャ2および録画機a3の物理アドレスがそれぞれ(1000)、(2000)である状況を示している。また、図1は、物理アドレスが(1000)であるスイッチャ2に直接接続されているDVDa4およびSTBa5の物理アドレスがそれぞれ(1100)、(1200)である状況を示している。
図2は2入力1出力のスイッチャ2の構成を示す図である。
図2に示すように、スイッチャ2は、第1の映像入力側のDVI(以下、「第1入力DVI」という。)を構成する映像入力部20aと、コントロール線(CTL)21aと、DDC22aと、HPD23aとを備えている。また、スイッチャ2は、第2の映像入力側のDVI(以下、「第2入力DVI」という。)を構成する映像入力部20bと、コントロール線(CTL)21bと、DDC22bと、HPD23bとを備えている。また、スイッチャ2は、映像出力側のDVIを構成する映像出力部24cと、コントロール線(CTL)25cと、DDC26cと、HPD27cとを備えている。
更に、スイッチャ2は、スイッチ(SW)30と、EDIDメモリ32と、マイコン33とを備えている。
スイッチ30は、映像入力部20aと、映像入力部20bとのいずれかを選択する。EDIDメモリ32は、TV1の状態を示す情報等を保持するためのメモリである。TV1の状態を示す情報は、例えば、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットを示す情報である。また、TV1の状態を示す情報として、製品に関する情報(型番、シリアル番号、製造社名、製造年月日)や、映像フォーマットに関する情報(画素数、ガンマ、色情報(R,G,Bなど)や、タイミングに関する情報(サンプル数、フレームレート)もある。さらに、EDIDメモリ32には、少なくともスイッチ30によって選択された映像入力部(映像入力部20aまたは映像入力部20b)の物理アドレスが保持される。マイコン33は、EDIDメモリ32によって保持されている情報に基づいてスイッチャ2の状態を管理するとともに、スイッチ30及び、コントロール線21a,コントロール線21b,コントロール線25cを制御する。
ここで、DDC22a,DDC22bは読み出しチャネルの一例であり、DDC26cは読み取りチャネルの一例である。コントロール線21a,コントロール線21b,コントロール線25cは、制御信号伝送路の一例である。読み取り手段、格納手段、読み出し手段、出力手段、電圧検出手段、電源状態制御手段、電源供給手段、及びアドレス設定手段は、マイコン33に含まれている。
図3は2入力のTV1の構成を示す図である。
図3に示すように、TV1は、スイッチャ2と同様に、第1入力DVIと、第2入力DVIとを備えている。すなわち、TV1は、映像入力部20a、コントロール線(CTL)21a、DDC22a、及びHPD23aと、映像入力部20b、コントロール線(CTL)21b、DDC22b、及びHPD23bとを備えている。また、TV1は、スイッチ(SW)41と、EDIDメモリ42と、マイコン43と、モニタ44とを備えている。図3において、図2に示す構成要素と同じ構成要素に関しては、同じ符号を付与し、説明を省略する。
スイッチ41は、映像入力部20aと、映像入力部20bとのいずれかを選択する。EDIDメモリ42は、TV1の状態を示す情報等を保持するメモリである。さらに、EDIDメモリ42は、少なくともスイッチ41によって選択された映像入力部(映像入力部20aまたは映像入力部20b)の物理アドレスを保持する。マイコン43は、EDIDメモリ42によって保持されている情報に基づいてTV1の状態を管理するとともに、スイッチ41を制御する。モニタ44は、スイッチ41によって選択された映像入力部(映像入力部20aまたは映像入力部20b)からの映像信号に基づく映像を表示する。
次に、実施の形態1の信号伝送システムの動作を説明する。
なお、以下の説明では、スイッチャ2の動作を説明するために、TV1、スイッチャ2、およびDVDa4の動作を、図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態1の信号伝送システムの動作の各手順を説明するシーケンス図である。
まず、全ての機器が電源OFFである状態を想定する。つまり、TV1、スイッチャ2、録画機a3、DVDa4、STBa5、及びSTBb6の電源がOFFである状態を想定する。この状態で、ユーザがDVDa4の電源をONにし、PLAYボタンを押す場合を想定する。
この場合、DVDa4は再生を始める(S1)。また、DVDa4はコントロール線に対してプルアップを行い、スイッチャ2に対して電源供給線(未記述)を通して+5ボルト電源を供給する(S2)。また、DVDa4は、スイッチャ2に対してEDIDメモリ32中に保持されているはずの自身の物理アドレスの入手を試みる(S3)。しかしながら、DVDa4以外の機器がまだ電源ONになっていないので、DVDa4は下流の機器(スイッチャ2)から自身の物理アドレスをまだ入手できない。そのため、DVDa4は、自身の物理アドレスを入手できるまでDDC22aを通して、自身の物理アドレスの読み取りのリトライを続ける。
DVDa4はコントロール線21aを通して<Image View On>メッセージをTV1に送る(S4)。DVDa4は、そのメッセージの「送り元」のパラメータに自身の論理アドレスを、「宛先」のパラメータにTV1の論理アドレスを設定する。スイッチャ2のコントロール線21a、コントロール線21b、コントロール線25cは相互に接続されている。そのため、DVDa4からのメッセージはコントロール線に対してプルアップを行う機器が存在する限り、TV1まで届くことができる(S4)。
TV1では、マイコン43が、コントロール線21aを介して<Image View On>メッセージを受け取ると、TV1の電源をONにし(S5)、映像を表示できる状態にする。
スイッチャ2では、マイコン33が、コントロール線のプルアップを検出すると、スイッチャ2の電源をONにする(S6)。または、コントロール線上にメッセージが流れたことを受けて、マイコン33がスイッチャ2の電源をONにしてもよい(S6)。
次に、スイッチャ2のマイコン33がTV1に対して+5ボルト電源を供給する(S7)。TV1では、マイコン43が、+5ボルト電源が供給されたことを検出すると、そのことを示す情報(電源供給に対する応答)をHPD23aを介して出力する(S8)。TV1のEDIDメモリ42には、TV1の物理アドレス(0000)と子機器の物理アドレス(1000)、(2000)とが設定されている。
スイッチャ2では、マイコン33が、TV1に+5ボルト電源が供給されたことを示す情報(電源供給に対する応答)がTV1のHPD23aから出力されたことを検出すると、TV1からスイッチャ2の物理アドレス(1000)をDDC26c経由で読み出し、EDIDメモリ32に設定する(S9)。同時に、マイコン33は、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットも読み出し、EDIDメモリ32に登録する(S9)。映像信号のフォーマットは、TV1が受信することができる映像信号の解像度および周波数を含む。なお、スイッチャ2がTV1からスイッチャ2の物理アドレスやTV1が受信することができる映像信号のフォーマットを読み出す際、TV1のマイコン43が、上記の物理アドレスやフォーマットをEDIDメモリ42から読み出し、DDC22a経由でスイッチャ2へ出力する。
また、マイコン33は、スイッチャ2の子機器の物理アドレス(1100)と(1200)とをEDIDメモリ32に設定する(S10)。更に、マイコン33は、HPD23aからEDIDメモリ32に保持されている情報の内容が変化したことを示す情報を出力する(S11)。
DVDa4は、スイッチャ2のEDIDメモリ32に保持されている情報の内容が変化したことを示す情報がHPD23aから出力されたことを検出すると、スイッチャ2からDVDa4の物理アドレス(1100)をDDC22a経由で読み出し、自らに設けられているメモリに設定する(S12)。同時に、DVDa4は、TV1が受信する映像信号のフォーマットもスイッチャ2から読み出し、自らに設けられているメモリに設定する(S12)。DVDa4は、メモリに設定したフォーマットを、出力する映像信号の設定に反映する。なお、DVDa4がスイッチャ2からDVDa4の物理アドレスやTV1が受信することができる映像信号のフォーマットを読み出す際、スイッチャ2のマイコン33が、上記の物理アドレスやフォーマットをEDIDメモリ32から読み出し、DDC22a経由でDVDa4へ出力する。
DVDa4はコントロール線21aを通して<active source>メッセージをブロードキャストする(S13)。このメッセージにはDVDa4の物理アドレス(1100)が含まれる。TV1では、マイコン43が、コントロール線21aから<active source>メッセージを受け取ると、内部接続をDVDa4側に切り替える(S14)。すなわち、マイコン43が、スイッチ30が映像入力部20aを選択するように、スイッチ30を制御する(S14)。
スイッチャ2では、マイコン33が、コントロール線21aから<active source>メッセージを受け取ると、メッセージ中の物理アドレス(1100)と、EDIDメモリ32に設定されているスイッチャ2の物理アドレス(1000)とを比較する。このとき、マイコン33は、二つの物理アドレスの最初から2桁目(百の位)に着目し、内部接続をDVDa4側に切り替える(S15)。すなわち、マイコン33は、スイッチ30が映像入力部20aを選択するように、スイッチ30を制御する(S15)。このように、マイコン33は、メッセージと、そのメッセージで指定されている物理アドレスとを利用することにより、そのメッセージで特定される制御を適正に行うことができる。
これによりDVDa4からTV1までの映像信号経路が確立され、TV1はDVDa4からの映像信号を受信し、その映像信号に基づく映像を表示する。
上述した実施の形態1では、ユーザがDVDa4の電源をONにし、PLAYボタンを押すことにより、DVDa4は、<Image View On>メッセージをスイッチャ2およびTV1へ送信する。これにより、ユーザが操作することなく、スイッチャ2およびTV1の電源はONになる。その後、DVDa4は、<active source>メッセージをスイッチャ2およびTV1へ送信する。これにより、ユーザが操作することなく、スイッチャ2およびTV1の各スイッチはDVDa4側を選択する。その結果、ユーザがDVDa4の電源をONにし、PLAYボタンを押すことにより、DVDa4からTV1までの映像信号経路が確立される。
このように、コントロール線を通じてメッセージを送出する機器が、コントロール線をプルアップすることにより、他の機器を自動的にメッセージを受け付ける状態にしたり、EDIDを読み取れる状態にしたり、電源をONしたりすることが可能になる。
すなわち、上述した実施の形態1では、メッセージと、そのメッセージで指定されている物理アドレスとを利用することにより、そのメッセージで特定される制御を適正に行うことができる。
なお、上述した実施の形態1では、DVDa4がコントロール線に対してプルアップを行い、スイッチャ2に対して電源供給線を通して電源を供給すると、スイッチャ2の電源はONになる。逆に、コントロール線の電圧がグラウンド電圧に引き下げられた場合、スイッチャ2の電源はOFFになってもよい。
また、上述した実施の形態1では、スイッチャ2のマイコン33は、DVDa4から<Image View On>メッセージを受け取ると、TV1へ電源を供給する。しかしながら、マイコン33は、DVDa4から他のメッセージを受け取った場合に、TV1へ電源を供給してもよい。また、コントロール線21a,コントロール線21b,コントロール線25cが使用されていない場合、マイコン33は、コントロール線21a,コントロール線21b,コントロール線25cへの電源の供給を停止してもよい。このように、マイコン33は、コントロール線21a,コントロール線21b,コントロール線25cの使用の有無に応じて、コントロール線21a,コントロール線21b,コントロール線25cの全部または一部への電源の供給を制御する。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で行われた制御をTV1側から行う場合について、図5を用いて説明する。実施の形態2の信号伝送システムの構成は、実施の形態1の信号伝送システムの構成と同じである。
図5は、実施の形態2の信号伝送システムの動作の各手順を説明するシーケンス図である。
全ての機器が電源OFFである状態から、ユーザがTV1の電源をONにする場合を想定する。TV1は、ルート機器であり、あらかじめ自身の物理アドレス(0000)と、子機器の物理アドレス(1000)、(2000)とをEDIDメモリ42に設定している。ユーザが、TV1のGUIやリモコンを用いる操作などで入力切替しDVDa4を選択する。
TV1は、コントロール線に対してプルアップを行い、コントロール線21a、コントロール線21bを通してDVDa4に<Power ON>メッセージを送る(S21)。TV1は、そのメッセージの「送り元」のパラメータにTV1自身の論理アドレスを設定し、「宛先」のパラメータにDVDa4の論理アドレスを設定する。
DVDa4は<Power ON>メッセージを検出し、電源ONになる(S22)。TV1は、自身が電源OFFである間に他の機器の物理アドレスが変化した可能性があるので、DVDa4の物理アドレスを<Give Physical Address>メッセージを用いて確認する(S23)。つまり、TV1は、<Give Physical Address>メッセージをブロードキャストする(S23)。
スイッチャ2では、マイコン33がコントロール線のプルアップを検出すると本体の電源をONにする(S24)。または、マイコン33は、コントロール線上にメッセージが流れたことを受けて本体の電源をONにしてもよい(S24)。スイッチャ2では、電源ONになると、マイコン33がTV1に対して+5ボルト電源を供給する(S25)。TV1では、マイコン43が、+5ボルト電源を供給されたことを検出すると、HPD23aからTV1の内容が変化したことを示す情報(電源供給に対する応答)を出力する(S26)。
スイッチャ2では、マイコン33が、HPD23aからTV1の内容が変化したことを示す情報(電源供給に対する応答)が出力されたことを検出すると、TV1からスイッチャ2の物理アドレス(1000)をDDC22a経由で読み出す(S27)。また、マイコン33は、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットも読み出す(S27)。マイコン33は、読み出されたスイッチャ2の物理アドレス(1000)をEDIDメモリ32に設定する(S28)。また、マイコン33は子機器の物理アドレス(1100)及び(1200)もEDIDメモリ32に設定する(S28)。さらに、マイコン33は、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットもEDIDメモリ32に設定する(S28)。マイコン33は、EDIDメモリ32に設定されている情報の内容が変化したことを示す情報を、HPD23a、HPD23bから出力する(S29)。
DVDa4は、スイッチャ2から自身の物理アドレス(1100)をDDC22a経由で読み出し、DVDa4内に設けられているメモリに設定する(S30)。DVDa4は、TV1からの<Give Physical Address>メッセージに対して<Report Physical Address>メッセージを用いて回答する(S31)。DVDa4は、そのメッセージの「送り元」のパラメータに自身の論理アドレスを設定し、「宛先」のパラメータにTV1の論理アドレスを設定する。
TV1においては、マイコン43が、スイッチ41がDVDa4側を選択するようスイッチ41を切り替えるとともに(S32)、コントロール線21a、コントロール線21bから<Set Stream Path>メッセージをブロードキャストする(S33)。スイッチャ2では、マイコン33が、コントロール線から<Set Stream Path>メッセージを受け取ると、スイッチ30をDVDa4側に切り替える(S34)。これによりDVDa4からTV1までの映像信号経路が確立される。
TV1では、マイコン43が、コントロール線を通してDVDa4に<PlayCommand>メッセージを送る(S35)。DVDa4は、TV1が受信する映像信号のフォーマットにより再生を開始する(S36)。TV1はDVDa4からの信号を受信し表示する。
以上説明したように、ユーザがTV1に対してDVDa4を選択するように操作することにより、TV1は、コントロール線に対してプルアップを行い、DVDa4に<Power ON>メッセージを送信する。これにより、ユーザが操作することなく、スイッチャ2およびDVDa4の電源はONになる。その後、TV1は、<Set Stream Path>メッセージをブロードキャストする。そのメッセージに基づいて、スイッチャ2ではマイコン33がスイッチ30をDVDa4側に切り替える。これにより、ユーザがスイッチャ2およびDVDa4を操作することなく、DVDa4からTV1までの映像信号経路が確立される。
すなわち、実施の形態1と同様に、コントロール線を通じてメッセージを送出する機器が、コントロール線をプルアップすることにより他の機器を自動的にメッセージを受け付ける状態にしたり、EDIDを読み取れる状態にしたり、電源をONしたりすることが可能になる。また、メッセージと、そのメッセージで指定されている物理アドレスを利用することにより、そのメッセージで特定される制御(ここでは信号経路の確立)を適正に行うことができる。
逆にTV1、DVDa4が両方とも電源OFFになればコントロール線にメッセージを送らない状態になり、コントロール線をプルアップする機器が無くなる。スイッチャ2のマイコン33は、コントロール線21a、コントロール線21bがGNDレベルに戻ったことを検出して、本体の電源をOFFにする。このように、特定の機器以外の機器が全て電源OFFになると、特定の機器も電源OFFにするというアプリケーションを実現することが可能となる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3の信号伝送システムを、図6〜図8を用いて説明する。
図6は実施の形態3の信号伝送システムの構成を示す図である。図6に示すように、実施の形態3の信号伝送システムは、TV1と、TV11と、スイッチャ12と、分配装置10と、DVDa4と、STBa5と、録画機b7と、STBb6とで構成されている。DVDa4、STBa5、録画機b7はスイッチャ12に接続され、スイッチャ12が選択した信号に基づく映像がTV1によって表示される。また、STBb6より出力された信号は分配装置10によって、TV1とTV11とに送られる。
図6において、図1に示す構成要素と同じ構成要素に関しては、同じ符号を付与し、説明を省略する。TV11は表示装置である。スイッチャ12はスイッチャ2と同様の装置である。分配装置10は、STBb6からの信号をTV1およびTV11の一方または双方に出力する装置である。録画機b7は録画機a3と同様の装置である。
図6では、各装置を示すブロック内に数字が記載されている。数字は、その数字が含まれるブロックが示す装置の物理アドレスである。
図7は1入力2出力の分配装置10の構成を示す図である。図7において、図2に示す構成要素と同じ構成要素に対しては、同じ符号を付与し、説明を省略する。図7において、分配器34は映像入力部20aからの映像信号を2つの映像出力部24c、映像出力部24dに分配し、スイッチ31は制御信号伝送路であるコントロール線(CTL)25c、コントロール線(CTL)25dの切り替えを行う。2出力の片方のDVIは映像出力部24d、コントロール線25d、読み取りチャネルであるDDC26d、HPD27dで構成されている。
図6に示すように、分配装置10が存在すると、2台のTV1、TV11を含んだ複数の機器の接続が可能となる。しかしながら、SCARTでのコントロール線の規定ではTVの論理アドレスを有する機器はバス上で1台しか存在することが許されていない。さらに、分配装置10の物理アドレスをTV1とTV11とのどちらから取得してよいかを示す規定が無い。物理アドレスをTV1とTV11との両方から取得すると、異なる値が得られて矛盾が生じたり、制御のたびに分配装置10およびその上流の機器の物理アドレスが変化してしまい正しく制御できないという問題が生じる。
この対策として、分配装置10に、コントロール線の内部接続を行うためのスイッチ31を設け、マイコン33からの制御を受けてTV1とTV11のどちらか一方を選択させる。これにより一度にどちらか一方のTVにのみコントロール線が接続され、論理アドレスの規定違反から免れる。さらに、マイコン33は選択しない側のDDCからは物理アドレスを読み取らないように制限を加える。例えば分配装置10のマイコン33がTV11を選択している場合、スイッチ31はコントロール線25dとコントロール線21aとを接続し、コントロール線25cとコントロール線21aとは接続しない。またマイコン33はDDC26dのみから分配装置10の物理アドレスを読み出し、DDC26cからは読み出さない。そして、マイコン33は、DDC26dから読み出した分配装置10の物理アドレスをEDIDメモリ32に設定する。これにより物理アドレスに関する矛盾も防ぐことができる。
また、実施の形態1などと同様に、分配装置10では、マイコン33が、コントロール線のプルアップを検出すると、本体の電源をONにする。または、マイコン33は、コントロール線上にメッセージが流れたことを受けて本体の電源をONにしてもよい。これにより、分配装置10は、コントロール線がプルアップされることにより自動的にメッセージを受け付ける状態になる。また、分配装置10は、EDIDを読み取れる状態になる。
さらに、分配装置10のマイコン33は、コントロール線21a、コントロール線25c、コントロール線25dがGNDレベルに戻ったことを検出して、本体の電源をOFFにする。このように、特定の機器以外の機器が全て電源OFFになると、特定の機器も電源OFFにするというアプリケーションを実現することが可能となる。物理アドレスの伝達や、メッセージに対する応答などは実施の形態1、実施の形態2と同様である。
図6に示すように、分配装置10がTV11側すなわち映像出力部24d側を選択している場合には、TV1(物理アドレス=0000)、スイッチャ12(1000)、分配装置10(2000)、DVDa4(1100)、STBa5(1200)、録画機b7(1300)、STBb6(2100)がバスに接続されている。TV11は信号を受信して再生することはできるが、メッセージを送って他の機器を制御したり、自身が対応できる映像フォーマットを提示して信号源側にフォーマットを調整させたりすることはできない。
一方図6に示す場合とは異なり、TV1の入力切り替えがスイッチャ12側、すなわち映像入力部20a側を選択しており、かつ分配装置10がTV11側すなわち映像出力部24d側を選択している場合には、TV1(0000)、スイッチャ12(1000)、DVDa4(1100)、STBa5(1200)、録画機b7(1300)が1つ目のバスに接続されている。さらに、TV11(0000)、分配装置10(1000)、STBb6(2100)が2つ目のバスに接続される。この場合、TV1、TV11はそれぞれ独立してルート機器となることができ、メッセージの送受や、信号源側にフォーマットを調整させることができる。
ここで、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットが複数存在し、TV11が受信することができる映像信号のフォーマットも複数存在する場合を想定する。図8(A)に、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットを示し、図8(B)に、TV11が受信することができる映像信号のフォーマットを示す。図8(A)に示すように、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットは(a1)〜(a4)の4種類存在する。それに対し、図8(B)に示すように、TV11が受信することができる映像信号のフォーマットは(b1)〜(b3)の3種類存在する。(a2)に示すフォーマットと、(b1)に示すフォーマットとは共通する。そのため、分配装置10のマイコン33は、共通のフォーマット、すなわち(a2)および(b1)に示すフォーマットで映像信号を出力するように、STBb6にメッセージを送る。そのメッセージにしたがって、STBb6は、(a2)および(b1)に示すフォーマットで映像信号を出力する。これにより、TV1もTV11も、STBb6からの映像信号を受信することができる。
なお、TV1が受信することができる映像信号のフォーマットであって、かつ、TV11が受信することができる映像信号のフォーマットが複数存在する場合、分配装置10のマイコン33は、それら複数のフォーマットが存在することを示すメッセージをSTBb6に送ってもよい。STBb6は、複数のフォーマットの中からいずれかを選択する。その際、最も解像度の高い映像信号を選択させる等の規則を設けておき、STBb6は、その規則に基づいて、複数のフォーマットの中からいずれかを選択してもよい。
また、分配装置10を、図9に示すように、映像出力の内部接続を行うためのスイッチ45を備えるディストリビュータ101に置き換えてもよい。この場合には、マイコン33の選択により、スイッチ45による映像信号の切り替えと、スイッチ31によるコントロール線の切り替えとが連動して行われ、映像信号を選択・配信している方の機器に対して制御を行うことができる。
なお、いずれの実施の形態においても、以上説明した各構成部の機能の全部または一部、または、各ステップの全部または一部をコンピュータにより実行させるプログラムを格納する記録媒体を用いて実現してもよい。
また、上述した実施の形態では、本発明の信号切替装置を2入力1出力のスイッチャ2を例にとって説明し、本発明の信号分配装置を1入力2出力の分配装置10を例にとって説明した。しかしながら、本発明はこれに限定するものではなく、本発明の信号切替装置および信号分配装置は、入力、出力共に、2つ以上を持つ機器であってもよい。
また、上述した実施の形態では、本発明の信号伝送システムにおける映像信号送信装置の一例として、DVDa4およびSTBb6を用いた。また、映像信号処理装置の一例としてスイッチャ2および分配装置10を用いた。また、映像信号受信装置の一例としてTV1およびTV11を用いた。
産業上の利用の可能性
本発明の信号切替装置、信号分配装置、および表示装置は、映像信号通信部、DDC、およびHPDを有するDVI等のインターフェースを介して接続された機器を制御する装置等として有用である。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像信号入力のいずれかを選択する選択手段と、
情報を保持するためのメモリと、
映像信号の出力先である出力先機器から情報を読み取るための読み取りチャネルと、
本体の物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み取りチャネルを介して読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた情報を前記メモリに格納する格納手段と、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出し手段と、
複数の映像信号入力の入力元である複数の入力元機器へ情報を出力するための複数の読み出しチャネルと、
前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段と
を備える信号切替装置。
【請求項2】
前記出力手段は、前記選択手段によって選択された映像信号入力に対応する前記読み出しチャネルのみから、前記出力先機器の状態を示す情報を出力する
請求の範囲第1記載の信号切替装置。
【請求項3】
更に、前記本体の物理アドレスに基づいて、各前記入力元機器の物理アドレスを設定するアドレス設定手段を備え、
前記出力手段は、前記入力元機器毎に、前記アドレス設定手段によって設定された、該当する物理アドレスを出力し、
前記選択手段は、複数の前記入力元機器のいずれかからの前記入力元機器の物理アドレスに対応する映像信号入力を選択する
請求の範囲第2記載の信号切替装置。
【請求項4】
更に、前記出力先機器及び各前記入力元機器との間で機器制御信号を伝送するための複数の制御信号伝送路と、
各前記制御信号伝送路の電圧状態を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段によって得られた検出結果に応じて、本体電源の状態を変化させる電源状態制御手段と
を備える請求の範囲第1記載の信号切替装置。
【請求項5】
前記電源状態制御手段は、前記電圧検出手段によって前記制御信号伝送路がプルアップされたことが検出された場合、前記本体電源を入れる
請求の範囲第4記載の信号切替装置。
【請求項6】
前記電源状態制御手段は、前記電圧検出手段によって前記制御信号伝送路の電圧がグラウンド電圧に引き下げられた場合、前記本体電源を切る
請求の範囲第4記載の信号切替装置。
【請求項7】
更に、前記出力先機器及び各前記入力元機器との間で機器制御信号を伝送するための複数の制御信号伝送路と、
各前記制御信号伝送路の使用の有無に応じて、前記出力先機器及び各前記入力元機器の全部又は一部への電源供給を制御する電源供給制御手段と
を備える請求の範囲第1記載の信号切替装置。
【請求項8】
前記電源供給制御手段は、前記機器制御信号であるメッセージが前記制御信号伝送路へ伝送された場合、電源を供給する
請求の範囲第7記載の信号切替装置。
【請求項9】
前記電源供給制御手段は、前記制御信号伝送路が使用されていない場合、電源の供給を停止する
請求の範囲第7記載の信号切替装置。
【請求項10】
複数の映像信号の出力先である複数の出力先機器の一部又は全部に映像信号を出力するための分配手段と、
情報を保持するためのメモリと、
複数の前記出力先機器から情報を読み取るための複数の読み取りチャネルと、
本体の物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み取りチャネルを介して読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた情報を前記メモリに格納する格納手段と、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出し手段と、
映像信号の入力元である入力元機器へ情報を出力するための読み出しチャネルと、
前記出力先機器の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段と
を備える信号分配装置。
【請求項11】
更に、複数の前記出力先機器のいずれかを選択する選択手段を備え、
前記読み取り手段は、前記選択手段によって選択された前記出力先機器に対応する前記読み取りチャネルのみから、前記出力先機器の状態を示す情報を読み取る
請求の範囲第10記載の信号分配装置。
【請求項12】
更に、前記入力元機器の物理アドレスを設定するアドレス設定手段を備え、
前記読み取り手段は、前記選択手段によって選択された前記出力先機器に対応する読み取りチャネルのみから前記本体の物理アドレスを読み取り、
前記アドレス設定手段は、前記読み取り手段によって読み取られた前記本体の物理アドレスに基づいて、前記入力元機器の物理アドレスを設定する
請求の範囲第11記載の信号分配装置。
【請求項13】
更に、各前記出力先機器及び前記入力元機器との間で機器制御信号を伝送するための複数の制御信号伝送路と、
各前記制御信号伝送路の電圧状態を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段によって得られた検出結果に応じて、本体電源の状態を変化させる電源状態制御手段と
を備える請求の範囲第10記載の信号分配装置。
【請求項14】
前記電源状態制御手段は、前記電圧検出手段によって前記制御信号伝送路がプルアップされたことが検出された場合、前記本体電源を入れる
請求の範囲第13記載の信号分配装置。
【請求項15】
前記電源状態制御手段は、前記電圧検出手段によって前記制御信号伝送路の電圧がグラウンド電圧に引き下げられた場合、前記本体電源を切る
請求の範囲第13記載の信号分配装置。
【請求項16】
更に、各前記出力先機器及び前記入力元機器との間で機器制御信号を伝送するための複数の制御信号伝送路と、
各前記制御信号伝送路の使用の有無に応じて、各前記出力先機器及び前記入力元機器の全部又は一部への電源供給を制御する電源供給制御手段と
を備える請求の範囲第10記載の信号分配装置。
【請求項17】
前記電源供給制御手段は、前記機器制御信号であるメッセージが前記制御信号伝送路へ伝送された場合、電源を供給する
請求の範囲第16記載の信号分配装置。
【請求項18】
前記電源供給制御手段は、前記制御信号伝送路が使用されていない場合、電源の供給を停止する
請求の範囲第16記載の信号分配装置。
【請求項19】
前記出力手段は、複数の前記出力先機器の状態を示す情報のうちの共通する情報のみを出力する
請求の範囲第10記載の信号分配装置。
【請求項20】
複数の映像のいずれかを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された映像を表示する表示手段と、
映像信号の入力元である入力元機器の物理アドレス及び本体の状態を示す情報を保持するためのメモリと、
前記メモリに保持された情報を読み出す読み出し手段と、
前記入力元機器へ情報を出力するための読み出しチャネルと、
前記本体の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段と
を備える表示装置。
【請求項21】
映像信号送信装置と、映像信号処理装置と、映像信号受信装置とを備え、
前記映像信号処理装置は、
情報を保持するためのメモリと、
前記映像信号受信装置から情報を読み取るための読み取りチャネルと、
前記映像信号処理装置の物理アドレス及び前記映像信号受信装置の状態を示す情報を前記読み取りチャネルを介して読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた情報を前記メモリに格納する格納手段と、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出し手段と、
前記映像信号送信装置へ情報を出力するための読み出しチャネルと、
前記映像信号受信装置の状態を示す情報を前記読み出しチャネルを介して出力する出力手段とを有する
信号伝送システム。
【請求項22】
複数の映像信号入力のいずれかを選択する選択ステップと、
映像信号の出力先である出力先機器から情報を読み取るための読み取りチャネルを介して、自らの物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて読み取った情報をメモリに格納する格納ステップと、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出しステップと、
複数の映像信号入力の入力元である複数の入力元機器の一部又は全部へ情報を出力するための読み出しチャネルを介して、前記出力先機器の状態を示す情報を出力する出力ステップと
を含む信号切替方法。
【請求項23】
複数の映像信号の出力先である複数の出力先機器の一部又は全部に映像信号を出力するための分配ステップと、
複数の前記出力先機器の一部又は全部から情報を読み取るための読み取りチャネルを介して、自らの物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて読み取った情報をメモリに格納する格納ステップと、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出しステップと、
映像信号の入力元である入力元機器へ情報を出力するための読み出しチャネルを介して、前記出力先機器の状態を示す情報を出力する出力ステップと
を含む信号分配方法。
【請求項24】
複数の映像信号入力のいずれかを選択する選択ステップと、
映像信号の出力先である出力先機器から情報を読み取るための読み取りチャネルを介して、本体の物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて読み取った情報をメモリに格納する格納ステップと、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出しステップと、
複数の映像信号入力の入力元である複数の入力元機器の一部又は全部へ情報を出力するための読み出しチャネルを介して、前記出力先機器の状態を示す情報を出力する出力ステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項25】
複数の映像信号の出力先である複数の出力先機器の一部又は全部に映像信号を出力するための分配ステップと、
複数の前記出力先機器の一部又は全部から情報を読み取るための読み取りチャネルを介して、自らの物理アドレス及び前記出力先機器の状態を示す情報を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて読み取った情報をメモリに格納する格納ステップと、
前記メモリに格納された情報を読み出す読み出しステップと、
映像信号の入力元である入力元機器へ情報を出力するための読み出しチャネルを介して、前記出力先機器の状態を示す情報を出力する出力ステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【国際公開番号】WO2005/006740
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【発行日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511604(P2005−511604)
【国際出願番号】PCT/JP2004/010243
【国際出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】