健康器具
【課題】ゲルマニウムと同等以上に健康維持効果があり、安価であり、使い勝手の良い健康器具を提供する。
【解決手段】IT産業用のシリコンウエハー廃棄物を粉砕して得たシリコン破砕片fを樹脂結合剤rで結合し、加圧して、直径が6〜30mm、厚さが2〜3.2mmの薄円板状のペレットに成形し、さらに片面を研磨している。シリコン破砕片fの研磨面はよく波動を発生しマイナスイオンを飛ばすので健康改善効果が高い。また、薄円板状に成形しているので、人体のどの部分にでも貼付することができる。表面を研磨しているので、各シリコン破砕片fからの波動が一定の方向に向けて放射され、マイナスイオン発生量も多いので、健康改善効果が高くなる。人体のツボや肘や膝などの屈曲部も含め、どの部分にも貼付しやすし、縁に丸みがあるので、肌を傷つけることなく使用できる。
【解決手段】IT産業用のシリコンウエハー廃棄物を粉砕して得たシリコン破砕片fを樹脂結合剤rで結合し、加圧して、直径が6〜30mm、厚さが2〜3.2mmの薄円板状のペレットに成形し、さらに片面を研磨している。シリコン破砕片fの研磨面はよく波動を発生しマイナスイオンを飛ばすので健康改善効果が高い。また、薄円板状に成形しているので、人体のどの部分にでも貼付することができる。表面を研磨しているので、各シリコン破砕片fからの波動が一定の方向に向けて放射され、マイナスイオン発生量も多いので、健康改善効果が高くなる。人体のツボや肘や膝などの屈曲部も含め、どの部分にも貼付しやすし、縁に丸みがあるので、肌を傷つけることなく使用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康器具に関する。従来より知られている健康法として、ツボを刺激する指圧、マッサージ、ツボ押し、お灸、ハリなどがある。また、血行を促進する健康器具として、磁石を用いた磁気治療具、ゲルマニウム製のペレットなどがよく使われている。本発明は、シリコンを主材とする健康器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、健康の維持に最も定評のある物質はゲルマニウム(Ge)であり、ついでトルマリンなどである。実際多くの人のアンケートを取っても、各種の疾患に対する治癒力は大きいと認められている。ただしゲルマニウムは、高純度のもの(非常に高価)には効能があるが、低純度のもの(安価)には効果がないとの声が一般的である。ともかく、ゲルマニウムを用いた健康器具としては、特許文献1,2のものがある。
【0003】
ところで、ゲルマニウム(Ge)は半導体として使用され、トランジスターの開発からはじまった。その欠点としては、地殻の元素の存在度が極めて少ないことにある。すなわち、文献によると、Siの存在度は27.72%で、Geは1.5ppmである。したがって、GeはシリコンSiのほぼ100万分の4であって、きわめて少なく非常に高価である。
【0004】
一方、ゲルマニウムよりも豊富に存在するシリコンを用いた健康器具として、特許文献3,4のものがある。
特許文献3は、遠赤外線を放射するセラミックをシリコンゴム基材中に分散した健康パップである。
特許文献4は、シリコン樹脂やシリコンゴムからなるシートであって、マイナスイオンを発することを健康増進に利用するものである。
これらの従来例は、シリコン元素そのものを用いたものではなく、構成物質としてシリコン原子を含むが、シリコン樹脂やシリコンゴム等の有機物を用いるものである。
【0005】
ところで、特許文献3の従来技術は主としてセラミックが放射する遠赤外線を利用するものであって、温める効果は期待できても、血行を良くする効果はさほど望めない。
また、特許文献4の従来技術は、シート状の形状で使用するので、人体に適用できる個所に制限があり、かつ適用したときの体の自由な動きを制約するという欠点がある。
さらに、特許文献3,4のシリコン樹脂やシリコンゴム等の有機物はシリコン原子を有するものであっても、シリコン元素とは別の物質であって、本発明のような波動の発生は期待できず、マイナスイオン発生量もわずかなものである。
【0006】
【特許文献1】特開平4−322666号
【特許文献2】特開2006−288594号
【特許文献3】特開平7−88200号
【特許文献4】特開平10−211290号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、ゲルマニウムよりも優れた健康維持効果があり、安価であり、使い勝手の良い健康器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明の健康器具は、IT産業用のシリコンウエハー廃棄物を粉砕して得た破砕片を樹脂結合剤で結合し、薄円板に成形・硬化したのち、該薄円板の表面を研磨したことを特徴とする。
第2発明の健康器具は、第1発明において、前記薄円板が、直径が6〜30mm、厚さが2〜3.2mmの円板であり、該薄円板の縁に丸みが付けられている
【発明の効果】
【0009】
第1発明で用いるシリコンウエハーの破砕片は、非常に純度が高いもので、シリコン元素そのものといってよい。そして、シリコン元素は電子を飛ばすことによって、波動を発生し、マイナスイオンを放出するが、表面研磨していると波動やマイナスイオンの発生量が多く、しかも一方向に指向するので、健康改善効果が高くなる。また、温度が低くても波動を発生するので、肌に密着しなくても健康改善効果が期待できる。さらに、薄円板状に成形しているので、人体のどの部分にでも貼付することができる。
第2発明の寸法の薄円板は人体のツボや肘や膝などの屈曲部も含め、どの部分にも貼付しやすし、縁に丸みがあるので、肌を傷つけることなく使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
つぎに、本発明の実施形態を説明する。
(本発明の技術原理)
本発明者は、電子と波動を発生し、その波動が人体に及ぶと血行が良くなりそれに関連して肉体的、精神的な健康増進効果があることを発見し、本発明を完成するに至った。
電子と波動の発生の原理は既に知られていることであるが、半導体の原子核の外側の軌道(価電子帯)を回っている電子が、その外側の禁制帯を越えて伝導帯にまで飛び出すと、そのショックで波動を発生するものと考えられている。この波動は、空気中の圧力の高い部分と低い部分が連続して伝動していくもので、水中波によく似ており、それが人体の患部等に向けられると、圧力変動の影響を受けて血行が改善され、肉体的な健康改善効果を生ずる。また、その時にマイナスイオンを放出することから人の脳を安定化させ、精神的な健康改善効果も生ずるものである。これが本発明の技術原理である。
【0011】
本発明が用いるシリコン元素には、つぎのような特徴がある。
従来から健康によいとされてきたゲルマニウムは、その原子核の外側の軌道を電子が回っており、外側の軌道(価電子帯)を回っている電子は、その外側に禁制帯があるため、なかなか電子が最外部の伝導帯まで飛び出せない。しかし、いったん飛び出すと強い電子が放射され、そのショックで波動が発生する。そして、ゲルマニウムは温度の上昇(約30℃と云われている)により、幾分伝導性が増し、Ge−Ge結合が切れて電子が飛び出しやすくなる。したがって、ゲルマニウムを用いた健康器具は肌に直接、接触して約30℃以上に温まって初めて効能を発揮する。逆に云うと、肌に接触しない場合は、ゲルマニウムは効能を発揮しない。
これに対し、シリコン元素はそのような温度依存性はなく、肌に密着せずともよく、下着等の上から着用しても波動やマイナスイオンが出て、健康増進効果を得ることができるので、実用性が非常に高いという特徴がある。
【0012】
(本実施形態に係る健康器具の構成)
そして、シリコン元素からの波動の発生は、シリコンが塊状であるよりも、粉砕された破砕片状である方が多い。その理由は表面積が多くなるからではないかと考えられる。ただし、余り細かく粉砕し粉末状になったものは好ましくない。粉末は粉体の表面積が増え、粉体表面に酸化膜SiO2の皮膜ができやすく、電子や波動の発生が幾分低下することが考えられ、また全体的に暗黒色を呈し、見た眼の印象が悪くなって、波動やマイナスイオンによるせっかくの体調改善効果が人の感性の面から相殺されてしまうからである。
【0013】
シリコンの破砕片を得るにあたっては、シリコンウエハーを破砕して得るが、そのシリコンウエハーはIT産業用のシリコンウエハーであると非常に純度が高いので好ましい。また、IT産業用のシリコンウエハーの産廃物を用いると、純度が高いうえに、安価に入手できるので、この点でも好ましい。
IT産業用のシリコンウエハーは、シリコンの溶塊(インゴット)をスライスして薄片にし数々の研磨工程を経て、いわゆるベアウエハーを作成し、処理後いろいろな種類の配線を行いIT産業用の素子を製造する。ベアウエハーの段階で多くの廃棄物が出るので、この廃棄物を利用してもよい。また、配線後のウエハーを薬液処理や研磨によって配線部の大部分を除去したものの粉砕廃棄物も利用できる。これらのシリコンウエハー廃棄物をさらに粉砕し、整粒したものを本発明の健康器具、すなわちシリコンペレットの原料としている。
【0014】
図3は上記したIT産業用のシリコンウエハー廃棄物の元素分析の結果を示す表である。測定場所は、香川県産業技術センター(香川県高松市郷東町587−1)である。
表中最上欄のI社、U社、M社およびK社はIT産業メーカー4社を示す。
IT産業用のシリコンウエハーは完全に近いほど高純度のシリコン元素Siであるが、これを破砕する時にハンマーの鉄分が混入することがある。また、n型半導体やp型半導体を作るために砒素Asや燐P或いはアルミニウムAlや硼素Bなどを添加することがある。さらに、配線後のシリコンウエハーでは、配線物を除去するため、各種の化学処理で配線物を除去したり、研磨して除去するが、取りきれないものが破砕物に残留することがある。このため、上記表に示したようにシリコンウエハー廃棄物の元素は、主としてシリコンからなるが、各種の元素が微量づつ混入している。
このような成分のシリコンウエハー廃棄物は、人体に無害の元素や健康に良い銀(Ag)を含むだけなら、そのまま使用してよいが、人体に有害な、例えば砒素Asなどが混入している場合は、人体の健康維持の面から用いないように選別される。このため、必ず元素分析をしてから、人体に安全なシリコンウエハー廃棄物のみ利用される。
【0015】
シリコンウエハー廃棄物の粉砕の方法は任意であり、たとえばハンマーによる打撃粉砕などの方法が用いられる。
粉砕後はふるい分け、その他任意の手段で整粒するが、粉砕粒子の粒度分布は砥粒のF24〜F46の範囲が好ましい。微粉になると表面が酸化するため効能が小さい上、既述のごとく暗黒色を呈し、しかもその色が支持体や肌につきやすいので好ましくない。
【0016】
上記粒度の破砕片が得られると、その破砕片に結合剤としての樹脂を加え、成形したものを加熱などの方法で硬化してペレット状に製造する。
製造条件は、以下が好ましい。
結合剤:フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂
樹脂重量:シリコン重量=6〜35:100
成形法:プレス法、流しこみ法いずれも可
硬化温度:それぞれの樹脂に適合した温度
適当な充填剤を加えて成形することができる。
【0017】
上記のようにして得られたシリコンペレットは表面研磨される。その理由を以下に説明する。
図4の(A)図は、シリコンペレットに含まれる沢山のシリコン破砕片fの一つを示している。
シリコン破砕片fには幾つかの表面があるが、ある表面P1はきれいな表面であっても、別の表面P2は酸化してシリカSiO2層ができていたり、あるいは配線後のシリコンウエハーのように意図的に設けたシリカSiO2層があると、電子や波動の発生が少ないので、本発明には不適である。
ところで、前記成形工程を終えたばかりのシリコンペレットは、(B)図に示すように、沢山のシリコン破砕片fが合成樹脂rgで強固に結合されている。この状態でのシリコン破砕片fは、シリカSiO2層で被覆されているものが含まれており、しかも表面は同一表面上になく、あらゆる方面に向いている。このため、各シリコン破砕片fから放射される波動eはランダムな方向に向いており、全体として波動の発生量は少ない。
そこで、表面を研磨して全てのシリコン破砕片fの表面が直線Lに一致するように磨くと(C)図に示すようになる。この状態では、各シリコン破砕片fの研磨面は全く被覆されていないシリコンそのものであり、電子や波動が飛び出しやすくなるわけである。また、電子や波動は発生面に垂直に飛散するため、磨いて飛散方向を平行にそろえておけば電子や波動eが人肌面に対し飛んでいく総量が多くなる。このため、健康改善効果が研磨前よりも相当高くなる。
【0018】
以上の工程により、本実施形態の健康器具SPは、薄円板状であり片面が研磨されたシリコンペレットに成形される。
ペレット寸法は、以下を例示できる。Φは直径、Tは厚さを意味する。
6mmΦ × 約 2mmT
8mmΦ × 約 2mmT
20mmΦ × 約2.8mmT
25mmΦ × 約3.0mmT
30mmΦ × 約3.2mmT
上記の寸法であると、人体各所のツボを広めにおおうように貼ったり、また肘とか膝などの屈曲部にも貼りやすいという利点がある。
【0019】
図1はペレット状に成形された本発明の健康器具SPを示す。(A)図は斜視図、(B)図は正面図である。
健康器具SPの片面は、成形後に研磨されて研磨面S1となっており、反対面は研磨していない非研磨面S2となっている。なお、両面を研磨面としても差し支えない。研磨面S1は非研磨面S2よりも平滑な面となっており、研磨面S1は人肌側に向けて用いられる。
また、ペレット形状の縁には丸みrが付けられ、人肌を傷付けないようにされている。
健康器具SPの片面を研磨して研磨面S1にするのは、記述のごとく波動の放射を効率よくするためである。すなわち、ペレット中のシリコン破砕片からは波動が放射されるが、その方向は各破砕片の表面に直角な方向である。破砕片の各表面はランダムなので、放射される波動もランダムな向きとなるが、この場合は波動同士が干渉し合って、波動のもつエネルギーを弱めてしまう。これを解消するため、ペレット形状の片面を研磨面S1すると、同一平面上に揃った表面の表面積が多くなるので、波動の放射方向も揃えられ、波動のもつエネルギーがより多く人体側に向けられる。この結果、人への健康増進効果が高められることになる。
【0020】
(本実施形態に係る健康器具の使用方法)
図2は本発明の健康器具SPの使用方法を示している。
(A)図は、人肌面に健康器具SPの研磨面S1を当てて、絆創膏1で固定する方法である。
この方法は直接痛いところに絆創膏で貼ることができるので、絆創膏に負けない場合は最も好ましい。治験者の中には、負けないタイプの絆創膏を探してきて使用している人もいる。何日も貼りっぱなしでお風呂にも入っている人もいるが、多くの人は毎日貼り替えている。
同(B)図は人肌面に健康器具SPを両面テープ2で貼り付ける方法である。絆創膏に負けやすい人は、この方法が適している。
【0021】
図2の(C)図は人肌面に健康器具SPの研磨面S1を当て、非研磨面S2にマジックテープ(登録商標)を貼付している。この方法だと、腕や足にサポータ4を着用し、その内側へ健康器具SPを入れると、サポータがズレ防止の役割を果して任意の位置で固定できる。
同(D)図は(C)図の取付方法に加え、健康器具SPと人肌の間に布またはサポータ5を介在させたものである。絆創膏で直接貼るのが苦手な人は、このように繊維間でペレットを留める方式を取るとよい。
上記(C),(D)のように、マジックテープつきのペレットをサポータで保持する方法が絆創膏や両面テープで固定するより好評の場合がある。皮膚からはがす作業がいらないことと皮膚が負ける心配がないからである。また、ゲルマニウムと異なり、本発明で用いるシリコンからは電子や波動が布や紙或いはサポータを通り越して肌に貫入するので、このような使い方に利点が大きい。
【0022】
本発明の健康器具はペレット状に形成されているので、つぎのような用法も適切である。
患部すなわち痛いところに直接貼るのが一般的であるが、その疾病のツボに貼っても同様な効果が出る。この場合は小径のペレットを貼るとよい。
直接貼るのが好ましくない場合は布やサポータ等の繊維を介して患部に取り付けるとよい。既述のごとく研磨面S1からの波動は空中を飛んで伝わり間に繊維があっても効能を発揮する。
治験者を対象とした実地実験では肩凝り、腰痛、腱鞘炎、膝痛などの疾患を持っている人に著効が得られている。
【0023】
(本実施形態の健康器具の効果)
実際に使用した結果を図5の表に示す。
図5中の被験者13名は、出願人企業の従業員である。表中で、「SP」は本発明の健康器具であるシリコンペレットを示し、「数字」Φは直径を示している。
「使用方法 ⇒ 結果」欄が示すように、いずれの被験者も症状の改善があったことが分る。
【0024】
(実証実験)
つぎに、本発明の健康器具の実証実験を行った。
1.血行確認試験
前記図5の表におけるKhが被実験者である。比較例1として、繊維で袋状にした襟巻きを作製した。実施例1として比較例1の襟巻きの中に本発明の健康器具(20mmΦ×2.8mmTのものを3個)を入れたものを作製した。比較例1および実施例1とも装着位置は首であり、いわゆるツボの廉泉、人迎である。
用いた機器:サーマルビジョン LAIRD-3ASH ニコン社製
場所日時:香川県産業技術センター 平成19年12月11日
測定方法:比較例1の実験を14時40分から開始し、5分間測定した。しばらく休憩させ、体温が平常に安定してから実施例1を15時4分から測定開始し、5分間測定した。
【0025】
実験の結果:図6の(A)図は実施例1の健康器具を着用した被験者の顔の測定写真、同(B)図は比較例1の襟巻きを着用した被験者の顔の測定写真である。各図面の元になった写真では、色帯が27.7℃から36.9℃まで15段階に分けている。図6では白黒に変ったので判別が難しいが、顔面の濃度の濃い部分ほど高温であることを示している。両図を比較すると分るように、(A)図の方が額や眼のまわり、顎の部分の濃度が高くなっているので、本発明の健康器を使った方が頭や手の血行が良くなって暖かくなっていることが明らかである。
【0026】
2.脳波測定試験
被験者は図5の表におけるTkである。
図9に示すように眼に関するツボは6ヶ所ほどあるが、これまでの経験から太陽と晴明を選んで直径8mmの健康器具SPを貼り付けて脳波を測定した(実験例1という)。また、健康器具SPを用いない状態で脳波を測定した(実験例2という)。用いた脳波計は、(株)フットテクノ製「アルファマスター脳波計」である。健康器具SPを用いた実験例1の結果を図7に示し、健康器具SPを用いない実験例2の結果を図8に示す。実験日時は、平成17年7月7日である。
図7では図8比べ、α波が増加し、β波が減少していることが分る。このことから本発明の健康器具SPの使用は、脳の安定化にも効果のあることが明らかである。
【0027】
3.マイナスイオン発生状況の確認
図10は本発明の健康器具を円板に成形した半製品、いわゆるシリコンペレットの研磨時のマイナスイオン発生状況を示している。実験日時は、平成19年11月12日である。
本発明の健康器具SPは製造時にペレット形状に成形した後で研磨するが、この際に多量のマイナスイオンを発生する。同(A)図はシリコンペレットの場合、(B)図は通常金属の場合を示し、太線はプラスイオン、細線はマイナスイオンの発生量を示している。用いたイオン測定器は、フィーサ(株)製「FIC2000」である。
同図から明らかなように、シリコンペレットの研磨時には大量のマイナスイオンが発生しているので、この傾向はシリコンペレットが皮膚と摩擦する場合にも認知でき、人の健康に良いことが分る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る健康器具を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図である。
【図2】本発明に係る健康器具の使用方法の説明図である。
【図3】シリコンウエハー廃棄物の元素分析結果を示す表である。
【図4】シリコンペレットの表面研磨の説明図である。
【図5】本発明の健康器具による治療結果を示す表である。
【図6】本発明に係わる実施例1と比較例1の実証実験の結果を示す写真である。
【図7】実験例1の脳波測定結果を示すグラフである。
【図8】実験例2の脳波測定結果を示すグラフである。
【図9】眼のツボの説明図である。
【図10】マイナスイオン発生量の測定グラフである。
【符号の説明】
【0029】
SP 健康器具
S1 研磨面
S2 非研磨面
1 絆創膏
2 両面テープ
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康器具に関する。従来より知られている健康法として、ツボを刺激する指圧、マッサージ、ツボ押し、お灸、ハリなどがある。また、血行を促進する健康器具として、磁石を用いた磁気治療具、ゲルマニウム製のペレットなどがよく使われている。本発明は、シリコンを主材とする健康器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、健康の維持に最も定評のある物質はゲルマニウム(Ge)であり、ついでトルマリンなどである。実際多くの人のアンケートを取っても、各種の疾患に対する治癒力は大きいと認められている。ただしゲルマニウムは、高純度のもの(非常に高価)には効能があるが、低純度のもの(安価)には効果がないとの声が一般的である。ともかく、ゲルマニウムを用いた健康器具としては、特許文献1,2のものがある。
【0003】
ところで、ゲルマニウム(Ge)は半導体として使用され、トランジスターの開発からはじまった。その欠点としては、地殻の元素の存在度が極めて少ないことにある。すなわち、文献によると、Siの存在度は27.72%で、Geは1.5ppmである。したがって、GeはシリコンSiのほぼ100万分の4であって、きわめて少なく非常に高価である。
【0004】
一方、ゲルマニウムよりも豊富に存在するシリコンを用いた健康器具として、特許文献3,4のものがある。
特許文献3は、遠赤外線を放射するセラミックをシリコンゴム基材中に分散した健康パップである。
特許文献4は、シリコン樹脂やシリコンゴムからなるシートであって、マイナスイオンを発することを健康増進に利用するものである。
これらの従来例は、シリコン元素そのものを用いたものではなく、構成物質としてシリコン原子を含むが、シリコン樹脂やシリコンゴム等の有機物を用いるものである。
【0005】
ところで、特許文献3の従来技術は主としてセラミックが放射する遠赤外線を利用するものであって、温める効果は期待できても、血行を良くする効果はさほど望めない。
また、特許文献4の従来技術は、シート状の形状で使用するので、人体に適用できる個所に制限があり、かつ適用したときの体の自由な動きを制約するという欠点がある。
さらに、特許文献3,4のシリコン樹脂やシリコンゴム等の有機物はシリコン原子を有するものであっても、シリコン元素とは別の物質であって、本発明のような波動の発生は期待できず、マイナスイオン発生量もわずかなものである。
【0006】
【特許文献1】特開平4−322666号
【特許文献2】特開2006−288594号
【特許文献3】特開平7−88200号
【特許文献4】特開平10−211290号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、ゲルマニウムよりも優れた健康維持効果があり、安価であり、使い勝手の良い健康器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明の健康器具は、IT産業用のシリコンウエハー廃棄物を粉砕して得た破砕片を樹脂結合剤で結合し、薄円板に成形・硬化したのち、該薄円板の表面を研磨したことを特徴とする。
第2発明の健康器具は、第1発明において、前記薄円板が、直径が6〜30mm、厚さが2〜3.2mmの円板であり、該薄円板の縁に丸みが付けられている
【発明の効果】
【0009】
第1発明で用いるシリコンウエハーの破砕片は、非常に純度が高いもので、シリコン元素そのものといってよい。そして、シリコン元素は電子を飛ばすことによって、波動を発生し、マイナスイオンを放出するが、表面研磨していると波動やマイナスイオンの発生量が多く、しかも一方向に指向するので、健康改善効果が高くなる。また、温度が低くても波動を発生するので、肌に密着しなくても健康改善効果が期待できる。さらに、薄円板状に成形しているので、人体のどの部分にでも貼付することができる。
第2発明の寸法の薄円板は人体のツボや肘や膝などの屈曲部も含め、どの部分にも貼付しやすし、縁に丸みがあるので、肌を傷つけることなく使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
つぎに、本発明の実施形態を説明する。
(本発明の技術原理)
本発明者は、電子と波動を発生し、その波動が人体に及ぶと血行が良くなりそれに関連して肉体的、精神的な健康増進効果があることを発見し、本発明を完成するに至った。
電子と波動の発生の原理は既に知られていることであるが、半導体の原子核の外側の軌道(価電子帯)を回っている電子が、その外側の禁制帯を越えて伝導帯にまで飛び出すと、そのショックで波動を発生するものと考えられている。この波動は、空気中の圧力の高い部分と低い部分が連続して伝動していくもので、水中波によく似ており、それが人体の患部等に向けられると、圧力変動の影響を受けて血行が改善され、肉体的な健康改善効果を生ずる。また、その時にマイナスイオンを放出することから人の脳を安定化させ、精神的な健康改善効果も生ずるものである。これが本発明の技術原理である。
【0011】
本発明が用いるシリコン元素には、つぎのような特徴がある。
従来から健康によいとされてきたゲルマニウムは、その原子核の外側の軌道を電子が回っており、外側の軌道(価電子帯)を回っている電子は、その外側に禁制帯があるため、なかなか電子が最外部の伝導帯まで飛び出せない。しかし、いったん飛び出すと強い電子が放射され、そのショックで波動が発生する。そして、ゲルマニウムは温度の上昇(約30℃と云われている)により、幾分伝導性が増し、Ge−Ge結合が切れて電子が飛び出しやすくなる。したがって、ゲルマニウムを用いた健康器具は肌に直接、接触して約30℃以上に温まって初めて効能を発揮する。逆に云うと、肌に接触しない場合は、ゲルマニウムは効能を発揮しない。
これに対し、シリコン元素はそのような温度依存性はなく、肌に密着せずともよく、下着等の上から着用しても波動やマイナスイオンが出て、健康増進効果を得ることができるので、実用性が非常に高いという特徴がある。
【0012】
(本実施形態に係る健康器具の構成)
そして、シリコン元素からの波動の発生は、シリコンが塊状であるよりも、粉砕された破砕片状である方が多い。その理由は表面積が多くなるからではないかと考えられる。ただし、余り細かく粉砕し粉末状になったものは好ましくない。粉末は粉体の表面積が増え、粉体表面に酸化膜SiO2の皮膜ができやすく、電子や波動の発生が幾分低下することが考えられ、また全体的に暗黒色を呈し、見た眼の印象が悪くなって、波動やマイナスイオンによるせっかくの体調改善効果が人の感性の面から相殺されてしまうからである。
【0013】
シリコンの破砕片を得るにあたっては、シリコンウエハーを破砕して得るが、そのシリコンウエハーはIT産業用のシリコンウエハーであると非常に純度が高いので好ましい。また、IT産業用のシリコンウエハーの産廃物を用いると、純度が高いうえに、安価に入手できるので、この点でも好ましい。
IT産業用のシリコンウエハーは、シリコンの溶塊(インゴット)をスライスして薄片にし数々の研磨工程を経て、いわゆるベアウエハーを作成し、処理後いろいろな種類の配線を行いIT産業用の素子を製造する。ベアウエハーの段階で多くの廃棄物が出るので、この廃棄物を利用してもよい。また、配線後のウエハーを薬液処理や研磨によって配線部の大部分を除去したものの粉砕廃棄物も利用できる。これらのシリコンウエハー廃棄物をさらに粉砕し、整粒したものを本発明の健康器具、すなわちシリコンペレットの原料としている。
【0014】
図3は上記したIT産業用のシリコンウエハー廃棄物の元素分析の結果を示す表である。測定場所は、香川県産業技術センター(香川県高松市郷東町587−1)である。
表中最上欄のI社、U社、M社およびK社はIT産業メーカー4社を示す。
IT産業用のシリコンウエハーは完全に近いほど高純度のシリコン元素Siであるが、これを破砕する時にハンマーの鉄分が混入することがある。また、n型半導体やp型半導体を作るために砒素Asや燐P或いはアルミニウムAlや硼素Bなどを添加することがある。さらに、配線後のシリコンウエハーでは、配線物を除去するため、各種の化学処理で配線物を除去したり、研磨して除去するが、取りきれないものが破砕物に残留することがある。このため、上記表に示したようにシリコンウエハー廃棄物の元素は、主としてシリコンからなるが、各種の元素が微量づつ混入している。
このような成分のシリコンウエハー廃棄物は、人体に無害の元素や健康に良い銀(Ag)を含むだけなら、そのまま使用してよいが、人体に有害な、例えば砒素Asなどが混入している場合は、人体の健康維持の面から用いないように選別される。このため、必ず元素分析をしてから、人体に安全なシリコンウエハー廃棄物のみ利用される。
【0015】
シリコンウエハー廃棄物の粉砕の方法は任意であり、たとえばハンマーによる打撃粉砕などの方法が用いられる。
粉砕後はふるい分け、その他任意の手段で整粒するが、粉砕粒子の粒度分布は砥粒のF24〜F46の範囲が好ましい。微粉になると表面が酸化するため効能が小さい上、既述のごとく暗黒色を呈し、しかもその色が支持体や肌につきやすいので好ましくない。
【0016】
上記粒度の破砕片が得られると、その破砕片に結合剤としての樹脂を加え、成形したものを加熱などの方法で硬化してペレット状に製造する。
製造条件は、以下が好ましい。
結合剤:フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂
樹脂重量:シリコン重量=6〜35:100
成形法:プレス法、流しこみ法いずれも可
硬化温度:それぞれの樹脂に適合した温度
適当な充填剤を加えて成形することができる。
【0017】
上記のようにして得られたシリコンペレットは表面研磨される。その理由を以下に説明する。
図4の(A)図は、シリコンペレットに含まれる沢山のシリコン破砕片fの一つを示している。
シリコン破砕片fには幾つかの表面があるが、ある表面P1はきれいな表面であっても、別の表面P2は酸化してシリカSiO2層ができていたり、あるいは配線後のシリコンウエハーのように意図的に設けたシリカSiO2層があると、電子や波動の発生が少ないので、本発明には不適である。
ところで、前記成形工程を終えたばかりのシリコンペレットは、(B)図に示すように、沢山のシリコン破砕片fが合成樹脂rgで強固に結合されている。この状態でのシリコン破砕片fは、シリカSiO2層で被覆されているものが含まれており、しかも表面は同一表面上になく、あらゆる方面に向いている。このため、各シリコン破砕片fから放射される波動eはランダムな方向に向いており、全体として波動の発生量は少ない。
そこで、表面を研磨して全てのシリコン破砕片fの表面が直線Lに一致するように磨くと(C)図に示すようになる。この状態では、各シリコン破砕片fの研磨面は全く被覆されていないシリコンそのものであり、電子や波動が飛び出しやすくなるわけである。また、電子や波動は発生面に垂直に飛散するため、磨いて飛散方向を平行にそろえておけば電子や波動eが人肌面に対し飛んでいく総量が多くなる。このため、健康改善効果が研磨前よりも相当高くなる。
【0018】
以上の工程により、本実施形態の健康器具SPは、薄円板状であり片面が研磨されたシリコンペレットに成形される。
ペレット寸法は、以下を例示できる。Φは直径、Tは厚さを意味する。
6mmΦ × 約 2mmT
8mmΦ × 約 2mmT
20mmΦ × 約2.8mmT
25mmΦ × 約3.0mmT
30mmΦ × 約3.2mmT
上記の寸法であると、人体各所のツボを広めにおおうように貼ったり、また肘とか膝などの屈曲部にも貼りやすいという利点がある。
【0019】
図1はペレット状に成形された本発明の健康器具SPを示す。(A)図は斜視図、(B)図は正面図である。
健康器具SPの片面は、成形後に研磨されて研磨面S1となっており、反対面は研磨していない非研磨面S2となっている。なお、両面を研磨面としても差し支えない。研磨面S1は非研磨面S2よりも平滑な面となっており、研磨面S1は人肌側に向けて用いられる。
また、ペレット形状の縁には丸みrが付けられ、人肌を傷付けないようにされている。
健康器具SPの片面を研磨して研磨面S1にするのは、記述のごとく波動の放射を効率よくするためである。すなわち、ペレット中のシリコン破砕片からは波動が放射されるが、その方向は各破砕片の表面に直角な方向である。破砕片の各表面はランダムなので、放射される波動もランダムな向きとなるが、この場合は波動同士が干渉し合って、波動のもつエネルギーを弱めてしまう。これを解消するため、ペレット形状の片面を研磨面S1すると、同一平面上に揃った表面の表面積が多くなるので、波動の放射方向も揃えられ、波動のもつエネルギーがより多く人体側に向けられる。この結果、人への健康増進効果が高められることになる。
【0020】
(本実施形態に係る健康器具の使用方法)
図2は本発明の健康器具SPの使用方法を示している。
(A)図は、人肌面に健康器具SPの研磨面S1を当てて、絆創膏1で固定する方法である。
この方法は直接痛いところに絆創膏で貼ることができるので、絆創膏に負けない場合は最も好ましい。治験者の中には、負けないタイプの絆創膏を探してきて使用している人もいる。何日も貼りっぱなしでお風呂にも入っている人もいるが、多くの人は毎日貼り替えている。
同(B)図は人肌面に健康器具SPを両面テープ2で貼り付ける方法である。絆創膏に負けやすい人は、この方法が適している。
【0021】
図2の(C)図は人肌面に健康器具SPの研磨面S1を当て、非研磨面S2にマジックテープ(登録商標)を貼付している。この方法だと、腕や足にサポータ4を着用し、その内側へ健康器具SPを入れると、サポータがズレ防止の役割を果して任意の位置で固定できる。
同(D)図は(C)図の取付方法に加え、健康器具SPと人肌の間に布またはサポータ5を介在させたものである。絆創膏で直接貼るのが苦手な人は、このように繊維間でペレットを留める方式を取るとよい。
上記(C),(D)のように、マジックテープつきのペレットをサポータで保持する方法が絆創膏や両面テープで固定するより好評の場合がある。皮膚からはがす作業がいらないことと皮膚が負ける心配がないからである。また、ゲルマニウムと異なり、本発明で用いるシリコンからは電子や波動が布や紙或いはサポータを通り越して肌に貫入するので、このような使い方に利点が大きい。
【0022】
本発明の健康器具はペレット状に形成されているので、つぎのような用法も適切である。
患部すなわち痛いところに直接貼るのが一般的であるが、その疾病のツボに貼っても同様な効果が出る。この場合は小径のペレットを貼るとよい。
直接貼るのが好ましくない場合は布やサポータ等の繊維を介して患部に取り付けるとよい。既述のごとく研磨面S1からの波動は空中を飛んで伝わり間に繊維があっても効能を発揮する。
治験者を対象とした実地実験では肩凝り、腰痛、腱鞘炎、膝痛などの疾患を持っている人に著効が得られている。
【0023】
(本実施形態の健康器具の効果)
実際に使用した結果を図5の表に示す。
図5中の被験者13名は、出願人企業の従業員である。表中で、「SP」は本発明の健康器具であるシリコンペレットを示し、「数字」Φは直径を示している。
「使用方法 ⇒ 結果」欄が示すように、いずれの被験者も症状の改善があったことが分る。
【0024】
(実証実験)
つぎに、本発明の健康器具の実証実験を行った。
1.血行確認試験
前記図5の表におけるKhが被実験者である。比較例1として、繊維で袋状にした襟巻きを作製した。実施例1として比較例1の襟巻きの中に本発明の健康器具(20mmΦ×2.8mmTのものを3個)を入れたものを作製した。比較例1および実施例1とも装着位置は首であり、いわゆるツボの廉泉、人迎である。
用いた機器:サーマルビジョン LAIRD-3ASH ニコン社製
場所日時:香川県産業技術センター 平成19年12月11日
測定方法:比較例1の実験を14時40分から開始し、5分間測定した。しばらく休憩させ、体温が平常に安定してから実施例1を15時4分から測定開始し、5分間測定した。
【0025】
実験の結果:図6の(A)図は実施例1の健康器具を着用した被験者の顔の測定写真、同(B)図は比較例1の襟巻きを着用した被験者の顔の測定写真である。各図面の元になった写真では、色帯が27.7℃から36.9℃まで15段階に分けている。図6では白黒に変ったので判別が難しいが、顔面の濃度の濃い部分ほど高温であることを示している。両図を比較すると分るように、(A)図の方が額や眼のまわり、顎の部分の濃度が高くなっているので、本発明の健康器を使った方が頭や手の血行が良くなって暖かくなっていることが明らかである。
【0026】
2.脳波測定試験
被験者は図5の表におけるTkである。
図9に示すように眼に関するツボは6ヶ所ほどあるが、これまでの経験から太陽と晴明を選んで直径8mmの健康器具SPを貼り付けて脳波を測定した(実験例1という)。また、健康器具SPを用いない状態で脳波を測定した(実験例2という)。用いた脳波計は、(株)フットテクノ製「アルファマスター脳波計」である。健康器具SPを用いた実験例1の結果を図7に示し、健康器具SPを用いない実験例2の結果を図8に示す。実験日時は、平成17年7月7日である。
図7では図8比べ、α波が増加し、β波が減少していることが分る。このことから本発明の健康器具SPの使用は、脳の安定化にも効果のあることが明らかである。
【0027】
3.マイナスイオン発生状況の確認
図10は本発明の健康器具を円板に成形した半製品、いわゆるシリコンペレットの研磨時のマイナスイオン発生状況を示している。実験日時は、平成19年11月12日である。
本発明の健康器具SPは製造時にペレット形状に成形した後で研磨するが、この際に多量のマイナスイオンを発生する。同(A)図はシリコンペレットの場合、(B)図は通常金属の場合を示し、太線はプラスイオン、細線はマイナスイオンの発生量を示している。用いたイオン測定器は、フィーサ(株)製「FIC2000」である。
同図から明らかなように、シリコンペレットの研磨時には大量のマイナスイオンが発生しているので、この傾向はシリコンペレットが皮膚と摩擦する場合にも認知でき、人の健康に良いことが分る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る健康器具を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図である。
【図2】本発明に係る健康器具の使用方法の説明図である。
【図3】シリコンウエハー廃棄物の元素分析結果を示す表である。
【図4】シリコンペレットの表面研磨の説明図である。
【図5】本発明の健康器具による治療結果を示す表である。
【図6】本発明に係わる実施例1と比較例1の実証実験の結果を示す写真である。
【図7】実験例1の脳波測定結果を示すグラフである。
【図8】実験例2の脳波測定結果を示すグラフである。
【図9】眼のツボの説明図である。
【図10】マイナスイオン発生量の測定グラフである。
【符号の説明】
【0029】
SP 健康器具
S1 研磨面
S2 非研磨面
1 絆創膏
2 両面テープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンウエハーを粉砕して得た破砕片を樹脂結合剤で結合し、薄円板に成形・硬化したのち、該薄円板の表面を研磨した
ことを特徴とする健康器具。
【請求項2】
前記薄円板が、直径が6〜30mm、厚さが2〜3.2mmの円板であり、該薄円板の縁に丸みが付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の健康器具。
【請求項1】
シリコンウエハーを粉砕して得た破砕片を樹脂結合剤で結合し、薄円板に成形・硬化したのち、該薄円板の表面を研磨した
ことを特徴とする健康器具。
【請求項2】
前記薄円板が、直径が6〜30mm、厚さが2〜3.2mmの円板であり、該薄円板の縁に丸みが付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の健康器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【公開番号】特開2009−284918(P2009−284918A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137381(P2008−137381)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(593198278)株式会社日本グレーン研究所 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(593198278)株式会社日本グレーン研究所 (2)
【Fターム(参考)】
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