説明

光ファイバ余長処理具及び自動車用情報伝送具

【課題】簡便な方法で光ファイバに対して余長処理を施すことができ、余長処理するファイバ長を自由に選択することができるとともに、余長処理を施すこととなる光ファイバにおいて、商用上、支障をきたす程度に大きな光伝送損失が発現してしまうことのない光ファイバ余長処理具を提供する。
【解決手段】光ファイバ余長処理具10aは、略平板形状を有し、光ファイバ7を長手方向に亘って嵌入させる嵌入溝12が形成されている光ファイバ嵌入面11を備えている。そして、嵌入溝12は、一箇所または複数箇所のカーブ12cを有し、カーブ12cの曲率半径のうち最小曲率半径は、前記光ファイバを曲げることにより曲げられた部分の光ファイバにおいて光伝送損失が発現する曲げ半径より大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを用いてワイヤーハーネスを作製するときに光ファイバのファイバ長の方が設計上の長さよりも長いために、余ってしまった光ファイバの長さを調整する光ファイバ余長処理具及びその光ファイバ余長処理具を用いた自動車用情報伝送具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車内には多くの電子機器が搭載されており、その電子機器は、金属導体からなる複数本の電線を束ねたワイヤハーネスを用いて、互いに電気的に接続されている。そして、ワイヤハーネスを用いて接続することにより、信号(情報)をある電子機器から別の電子機器へと伝達することができ、その結果、電子機器をオートメーション化して動作させることができる。
【0003】
ワイヤハーネスを製作するときには、ワイヤハーネスに内蔵することとなる電線の長さを、そのワイヤハーネスを用いて接続することとなる電子機器間のワイヤハーネス長よりも多少長めに設定して、電線を切断する。なぜならば、ワイヤハーネスを用いて電子機器を接続するとき、ワイヤハーネスを曲げたり、分岐させたりするため、折曲点または分岐点において、内蔵されている電線が内側を通ることになるか外側を通ることになるかで、電線長が異なってしまうためである。従って、折曲点または分岐点において、電線が外側を通る場合を想定して、電線を長めに切断するため、折曲点または分岐点において内側を通ることとなった電線では、その長さが余ってしまう。そして、その余った電線は、できるだけ小さな巻径に巻かれて、わずかな空間に収納されている。
【0004】
ところで、電子機器間に伝送する信号量の増加に伴い、最近では、金属導線からなる電線の代わりに光ファイバを用いることがある。この場合、信号光を伝送させる光ファイバと複数本の絶縁電線とを包含する複合ハーネスを用いて、電子機器間同士を接続する。従って、上述の電線を束ねたワイヤハーネスを用いて電子機器間同士を接続する場合と同じく、光ファイバ及び絶縁電線を長めに切断するため、折曲点及び分岐点において内側を通ることとなった光ファイバや絶縁電線では、その長さが余ってしまう。絶縁導線の長さが余った場合には、上述のように、その余った絶縁導線を、できるだけ小さな巻き径に巻いて、わずかな空間に収納することができる。しかし、光ファイバの長さが余った場合には、その余った光ファイバを巻いてしまうと、光ファイバは、巻かれることにより曲がってしまうため、その曲がっている部分では、光伝送損失が増加する虞がある。
【0005】
光伝送損失を増加させることなく、余った長さの光ファイバを処理する方法として、例えば、特許文献1には、図9に示すように、長手方向に亘って、光ファイバ心線60を嵌入させる心線嵌入溝を備えた光ファイバ心線用保護材50が開示されている。光ファイバ心線用保護材50は、可撓性を有する材料により帯状に形成されており、光ファイバ心線60を嵌入可能な心線嵌入溝が長手方向に沿って設けられている。心線嵌入溝は、溝下部の断面形状が光ファイバ心線60の断面形状に略等しい円形であり、溝上部の開口部へ向かう方向に従って両溝壁から溝内側に突出して溝幅が小さくなるように形成されてなる。この突出部分が心線嵌入溝からの光ファイバ心線60の脱離を阻止する脱離阻止突起52,52となっている。これにより、光ファイバ心線60は嵌入溝に嵌入固定されることとなるため、外的要因により光ファイバ心線に及ぼされる側圧や曲率半径の小さな曲げ変形を抑止するとともに、樹脂層の破損をも抑止することができる、と記載されている。そして、断面略台形の下底側の面には、両面接着テープ53の一方の面が接着されており、ワイヤハーネスの外周に光ファイバ心線用保護材50を巻回させることにより、ファイバ長の過不足を防ぐことができる、とも記載されている。
【0006】
特許文献2には、図10に示すように、光ファイバ71とメタルワイヤ72とを束ねてなる光ファイバ複合ハーネス70が開示されている。この光ファイバ複合ハーネス70では、光ファイバ71及びメタルワイヤ72はチューブ73に保護されており、チューブ73には、光ファイバ71の長手方向を連続して支持するガイド74が設けられている。そして、光ファイバ71は、ガイド74により支持されているため、メタルワイヤ72からの側圧を受けることはないとともに、ガイド74により位置固定されているため、ファイバ長の過不足を防ぐことができる、と記載されている。
【特許文献1】特開2003−29051号公報
【特許文献2】特開2002−372656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の発明では、ワイヤハーネスの外周に巻回させた光ファイバ心線用保護材50に光ファイバ心線60を巻回させなければならないため、工程が煩雑化する。また、光ファイバ心線用保護材50をワイヤハーネスの外周に巻回し、その光ファイバ心線用保護材50に光ファイバ心線60を嵌入させるため、光ファイバ心線60を曲げることとなる。従って、曲げられた光ファイバ心線60の部分において、光伝送損失が発現する虞がある。
【0008】
また、特許文献2の発明では、ガイド74により光ファイバ71の位置が固定されることにより、光ファイバ71に対して余長処理を施す。従って、光ファイバ71のファイバ長は、ガイド74の長手方向の長さにより決まってしまうため、自由自在にファイバ長の過不足を防ぐことができない虞がある。すなわち、ファイバ長の余長分を所望の長さにすることができない虞がある。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡便な方法で光ファイバに対して余長処理を施すことができ、余長処理するファイバ長を自由に選択することができるとともに、余長処理を施すこととなる光ファイバにおいて、商用上、支障をきたす程度に大きな光伝送損失が発現してしまうことのない光ファイバ余長処理具及びその光ファイバ余長処理具を備えた自動車用情報伝送具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の光ファイバ余長処理具は、略平板形状を有し、光ファイバを長手方向に亘って嵌入させる嵌入溝が形成されている光ファイバ嵌入面を備え、前記嵌入溝は、一箇所または複数箇所のカーブを有し、前記カーブの曲率半径のうち最小曲率半径は、前記光ファイバを曲げることにより曲げられた部分の光ファイバにおいて光伝送損失が発現する曲げ半径より大きい。
【0011】
ここで、光ファイバ余長処理具とは、例えば、光ファイバ(特には、自動車のワイヤーハーネスと一緒に使用される光ファイバ)を用いてある電子機器と別の電子機器とをコネクタを介して接続する場合に、その光ファイバの全長よりもある電子機器と別の電子機器とを結ぶ距離の方が短いときに、光ファイバの切断を行うことなく余ってしまう光ファイバの長さを調整するための器具のことである。また、光伝送損失が発現する曲げ半径とは、光ファイバとして商用上用いることができない程度の光伝送損失が発現してしまう曲げ半径を意味する。
【0012】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記カーブの最小曲率半径は、15mm以上であることが好ましい。より好ましくは、カーブの最小曲率半径は20mm以上である。カーブの最小曲率半径の上限は、設置する箇所にもよるが、30mm以下、より好ましくは25mm以下である。
【0013】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記光ファイバ嵌入面とは反対側の面及び該光ファイバ嵌入面のうち少なくとも一面には、前記光ファイバ余長処理具を切断するための割り溝が、前記嵌入溝を横断して形成されていることが好ましい。
【0014】
ここで、割り溝が嵌入溝を横断するとは、割り溝が嵌入溝を直接、横断することを意味するとともに、割り溝が光ファイバ嵌入面とは反対側の面に形成されている場合には、嵌入溝が形成されている部分に対向する部分を横断することをも意味する。すなわち、割り溝が光ファイバ嵌入面と反対側の面に形成されている場合には、嵌入溝と割り溝とは、数学的なねじれの位置にあることを意味する。また、割り溝は、深さが光ファイバ余長処理具の厚さの10%以上90%以下に形成されていることが好ましい。
【0015】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記嵌入溝の深さ方向に対して、該嵌入溝は、幅が該嵌入溝の開口において最小に形成されてなることが好ましい。
【0016】
この場合、嵌入溝の横断面における具体的な形状としては、台形が挙げられる。また、その形状は、頂点付近において丸みを帯びている台形であってもよいし、輪郭が丸みを帯びている台形であってもよい。また、嵌入溝の長手方向の一部において、横断面の形状が台形であってもよいし、嵌入溝の長手方向に亘って、横断面の形状が台形であってもよい。
【0017】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記嵌入溝の深さ方向に対して、該嵌入溝は、幅が狭く、または、略同一に形成されていてもよい。
【0018】
前記嵌入溝の深さ方向に対して、該嵌入溝の幅が狭く形成されている場合、嵌入溝の横断面における形状の具体例としては、略「V」字状、または、略「U」字状が挙げられる。嵌入溝の長手方向の一部において、略「V」字状、または、略「U」字状であってもよいし、嵌入溝の長手方向に亘って、略「V」字状、または、略「U」字状であってもよい。
【0019】
前記嵌入溝の深さ方向に対して、該嵌入溝の幅が略同一に形成されている場合、嵌入溝の横断面における形状の具体例としては、矩形が挙げられる。また、その形状は、頂点付近において丸みを帯びている矩形であってもよいし、輪郭が丸みを帯びている矩形であってもよい。また、嵌入溝の長手方向の一部において、横断面の形状が矩形であってもよいし、嵌入溝の長手方向に亘って、横断面の形状が矩形であってもよい。
【0020】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記嵌入溝を覆う蓋部材を備えていてもよく、光ファイバ嵌入面を覆う蓋部材を備えていてもよい。
【0021】
また、本発明の光ファイバ余長処理具において、ハロゲン元素が配合されていない樹脂組成物からなることが好ましい。
【0022】
ここで、ハロゲン元素が配合されていない樹脂組成物とは、ハロゲン元素が配合されていない樹脂にハロゲン元素が配合されていない難燃剤などを配合してなる樹脂組成物を意味する。ハロゲン元素が配合されていない樹脂の具体的としては、ポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられ、難燃剤の具体例としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどが挙げられる。
【0023】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記嵌入溝に嵌入される光ファイバは、ファイバ横断面において、プラスチックからなるコアと、前記コアを覆っているプラスチックからなるクラッドと、前記クラッドを覆っている樹脂層とを備えてなるプラスチック光ファイバが好ましい。
【0024】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記嵌入溝は、複数本の光ファイバを嵌入させてもよい。
【0025】
また、本発明の光ファイバ余長処理具では、前記嵌入溝は、分岐部を有していてもよい。
【0026】
嵌入溝が分岐部を有していることにより、複数本の嵌入溝が形成されうる。例えば、一本の嵌入溝が複数個の分岐点を備えていてもよい。また、一本の嵌入溝が2つの分岐点を備えており、その2つの分岐点を結んでまた別の嵌入溝が形成されていてもよい。
【0027】
本発明の自動車用情報伝送具は、本発明の光ファイバ余長処理具の嵌入溝に嵌入されている光ファイバと絶縁導線とからなる。
【0028】
ここで、自動車用情報伝送具とは、例えば複合ハーネスやワイヤーハーネスなどである。
【発明の効果】
【0029】
本発明の光ファイバ余長処理具の嵌入溝は、一箇所または複数箇所のカーブを有しており、そのカーブの曲率半径のうち最小曲率半径は、光ファイバを曲げることにより曲げられた部分の光ファイバにおいて光伝送損失が発現する曲げ半径より大きい。従って、この嵌入溝に光ファイバを嵌入させても、光ファイバにおいて、商用上、支障をきたす程度に大きな光伝送損失が発現することはない。また、嵌入溝を形成しさえすれば、光ファイバに対して余長処理を施すことができるため、非常に簡便な方法で光ファイバに対して余長処理を施すことができる。
【0030】
また、光ファイバ嵌入面における嵌入溝の形状は限定されていない。従って、嵌入溝の形状を変更して余長処理を施すことにより、余った光ファイバを切断することなく、所望の光ファイバ長に調整することができる。
【0031】
本発明の自動車用情報伝送具は上記の光ファイバ余長処理具を備えている。そのため、自動車用情報伝送具内の光ファイバは、非常に簡便な方法で余長処理が施されるとともに所望の光ファイバ長に調整できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されない。
【0033】
《発明の実施形態1》
実施形態1では、図1、2、3及び4を用いて、光ファイバ余長処理具10aの構造及び成形方法を説明する。なお、図1は、複合ハーネス1内における光ファイバ余長処理具10aを示す図であり、図2は、光ファイバ余長処理具10aの構造を示す図、図3は、光ファイバ余長処理具10aの嵌入溝12に嵌入されている光ファイバ7の構造を示す斜視図、図4は、嵌入溝12を形成するときに用いる上側金型110の斜視図及び下側金型120の斜視図を示す。ここで、図1では、光ファイバ余長処理具10aを明確に示すために、光ファイバ7の上方に設けられている複合ハーネス1及び絶縁電線3,3,…を省略している。
【0034】
図1に示すように、複合ハーネス1は、複数本の絶縁電線3,3,…と後述の光ファイバ7とを内包している。光ファイバ7は、一方のコネクタ5からでて、図2(a)に詳細を示す光ファイバ余長処理具10aの嵌入溝12に嵌入され、他方のコネクタ5へと入っていく。これにより、一方のコネクタ5から出力された信号は、光ファイバ7内を伝送されて他方のコネクタ5へと入力される。また、光ファイバ7の全長は、2つのコネクタ5,5間を結ぶハーネス内の最短距離よりも長く、その余分な長さ分の光ファイバは、光ファイバ余長処理具10aを用いて処理される。ここで、光ファイバ7は、図3に示すように、横断面において、アクリル樹脂製コア8aとコア8aを被覆しフッ素樹脂製クラッド8bとを備える光ファイバ素線8と、光ファイバ素線8を被覆するナイロン樹脂やポリエチレン樹脂などの樹脂層9とからなる。
【0035】
光ファイバ余長処理具10aは、光ファイバ7を嵌入することとなる光ファイバ嵌入面11を備えている。
【0036】
また、光ファイバ余長処理具10aは、ハロゲン元素が配合されていない樹脂組成物からなる平板である。このように、光ファイバ余長処理具10aをハロゲン元素が配合されていない樹脂組成物から形成することにより、例えば、使用後の光ファイバ余長処理具10aを焼却処分しても、ダイオキシンなどの有害ガスが発生することはなく、光ファイバ余長処理具10aは、環境に優しい光ファイバ余長処理具である。また、光ファイバ余長処理具10aが熱可塑性樹脂を用いて形成されていれば、光ファイバ余長処理具10aをリサイクル可能であるため更に好ましい。なお、ハロゲン元素が配合されていない樹脂組成物とは、例えば、ポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂などのハロゲン元素が配合されていない樹脂に、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの難燃剤が配合されてなる樹脂組成物を意味する。
【0037】
光ファイバ嵌入面11には、図2(a)の平面図に示すように、光ファイバ7のファイバ横断面における外周の一部を長手方向に亘って嵌入させることとなる嵌入溝12が形成されている。
【0038】
嵌入溝12は、複数箇所のカーブ12cを有しており、カーブ12cの曲率半径のうち最小曲率半径は、光ファイバ7を曲げることにより曲げられた部分の光ファイバにおいて光伝送損失が発現する曲げ半径より大きい。従って、光ファイバ7を嵌入溝12に嵌入させても、光ファイバ7において光伝送損失が発現してしまうことはない。そのため、図1に示すように、光ファイバ余長処理具10aを用いてコネクタ5,5同士を接続すると、光ファイバ7において、光伝送上、支障をきたす程度の光伝送損失が生じてしまうことはないため、一方のコネクタ5から他方のコネクタ5へと情報を伝達することができることとなる。
【0039】
具体的には、カーブ12cの曲率半径のうち最小曲率半径は、15mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。カーブ12cの曲率半径のうち最小曲率半径が大きければ大きいほど、カーブ12cにおいて光伝送損失が発現する虞は低くなる。しかし、カーブ12cの曲率半径のうち最小曲率半径をあまりに大きくしてしまうと、光ファイバ余長処理具10aが大きくなりすぎてしまう場合があるため、光ファイバ余長処理具10aを設置する箇所にもよるが、カーブ12cの曲率半径のうち最小曲率半径は、30mm以下であることが好ましく、25mm以下であれば更に好ましい。
【0040】
また、嵌入溝12は、具体的には、光ファイバ嵌入面11において、3回に亘って曲げられて形成されている。従って、嵌入溝12に光ファイバ7を嵌入させることにより、嵌入溝12の全長分だけ、光ファイバ7の余分な長さを処理することができる。すなわち、樹脂製基板に嵌入溝12を形成し、その嵌入溝12に対して光ファイバ7を嵌入させることにより、光ファイバ7に対して余長処理を施すことができるため、光ファイバ余長処理具10aを用いれば、非常に簡便に光ファイバ7の余長処理を行うことができる。また、光ファイバ嵌入面11における嵌入溝12の形状は限定されていないため、その形状を自在に選択することにより、余長処理を施す光ファイバの余長を自在に設定することができる。以上より、例えば、この光ファイバ余長処理具10aを用いて、複合ハーネス1内の光ファイバ7に対して余長処理を施せば、複合ハーネス1内において光ファイバ7の長さの過不足が生じることはない。
【0041】
そのうえ、図2(a)に示すように、光ファイバ嵌入面11と反対側の面(光ファイバ余長処理具10aの裏面)には、嵌入溝12を横断して、且つ、略等間隔に、光ファイバ余長処理具10aを切断するための割り溝13,13,13が形成されている。すなわち、割り溝13は、光ファイバ余長処理具10aの裏面であって、嵌入溝12が形成されている部分と対向する部分を、横断して形成されている。そして、各割り溝13に沿って光ファイバ余長処理具10aを切断することにより、嵌入溝12の全長を短くすることができ、その結果、余長処理を施すファイバ長を短く変更することができる。なお、光ファイバ余長処理具10aを切断するためには、刃物を割り溝13,13,13に沿わして切断してもよいし、光ファイバ余長処理具の両端を支持して力を加え、割り溝13に沿って劈開することにより切断してもよい。このとき、割り溝13の深さが、光ファイバ余長処理具10aの厚さの10%以上90%以下であることが好ましい。割り溝13の深さが光ファイバ余長処理具10aの厚さの10%未満であると、上述のように、カッターなどの切断治具を割り溝13に沿わして光ファイバ余長処理具10aを切断することが困難になる傾向にある。また、割り溝13の深さが光ファイバ余長処理具10aの厚さの90%より大きいと、この光ファイバ余長処理具10aを用いて余長処理が施された光ファイバ7と絶縁電線3,3,…とを複合化させて複合ハーネス1などを製造するときに、光ファイバ余長処理具10aは絶縁電線3,3,…などから応力を受け、その応力により割り溝13が不所望の切断を起こす可能性が高くなる傾向にある。また、余長処理を施すファイバの余長が長い場合には、複数個の光ファイバ余長処理具10a,10a,…を用意し、光ファイバ7を各嵌入溝12にそれぞれ嵌入させればよい。以上より、光ファイバ余長処理具10aには上述の割り溝13が形成されているため、余長処理を施す光ファイバの長さを、更に自在に設定することができる。
【0042】
上述の嵌入溝12は、横断面において、図2(c)に示すように、溝の深さ方向に対して、幅が略同一に形成されている。すなわち、嵌入溝12の横断面における形状は、略矩形である。また、嵌入溝12の側壁には接着剤が塗布されているため、光ファイバ7は、嵌入溝12に嵌入されているとともに接着剤を介して嵌入溝12に接着されて一体化されている。従って、光ファイバ7が嵌入溝12から脱離することはない。
【0043】
なお、嵌入溝12に嵌入されている光ファイバ7は、図2(b)に示す蓋部材10bの表面と嵌入溝の底面部とで圧接されて固定されていてもよい。このとき、光ファイバ余長処理具10aと蓋部材10bとは不図示の係止部により係止固定されていることが好ましい。
【0044】
嵌入溝12の横断面における大きさは、嵌入される光ファイバ7の本数と嵌入方法により決まる。複数本の光ファイバを溝の幅方向に並べて嵌入させる場合には、溝の幅は光ファイバ径と本数との積の値程度であればよく、溝の深さは光ファイバ径程度であればよい。逆に、複数本の光ファイバを溝の深さ方向に並べて嵌入させる場合には、溝の深さは光ファイバ径と本数との積の値程度であればよく、溝の幅は光ファイバ径程度であればよい。また、複数本の光ファイバ7を嵌入させるために形成された嵌入溝12に対して一本の光ファイバ7のみを嵌入させる場合、光を伝送しない光ファイバ(ダミーの光ファイバ)を数本用意し、一本の光伝送用の光ファイバ7と光を伝送しない数本の光ファイバとを、一緒に嵌入溝12に嵌入させることで対応できる。以上より、嵌入溝12の横断面は、複数本の光ファイバを嵌入できる大きさを備えても良い。
【0045】
上記の光ファイバ余長処理具10aは、図4(a)に示す下側金型110と、図4(b)に示す上側金型120とを用いて、射出成形により形成される。なお、以下において、高さとは、図4(a)及び(b)の上下方向における長さを意味する。また、表面とは、図4(a)及び(b)に示す図における底面に対向する面を意味し、端面とは、長手方向に対して垂直に延びている面を意味し、側面とは、底面、表面及び2つの端面以外の面を意味する。
【0046】
下側金型110は、下側樹脂固着面110aを備え、且つ、その大部分を占める下側本体部と、下側本体部の左側に一体となっている下側樹脂挿入部110bと、下側本体部の右側に一体となっている下側樹脂挿入部110cとからなる断面略鉤状である。すなわち、下側樹脂固着面110aは、下側金型110の凹部表面である。各部分の高さは、下側本体部が一番低く、下側樹脂挿入部110b、下側樹脂堰止部110cの順に高くなる。
【0047】
上側金型120は、上側樹脂固着面120aを備え、且つ、その大部分を占める上側本体部と、上側本体部の左側に一体となっている上側樹脂挿入部120bと、上側本体部の右側に一体となっている下側樹脂挿入部120cとからなる断面略コの字状である。すなわち、上側樹脂固着面120aは、上側金型120の凹部表面である。各部分の高さは、上側本体部が、上側樹脂挿入部120b及び上側樹脂堰止部120cよりも低く、上側樹脂挿入部120bの高さと上側樹脂堰止部120cの高さとは略同一である。
【0048】
また、下側金型110と異なり、上側金型120の上側樹脂固着面120aには、突出した帯状の嵌入溝成形部材121が形成されている。嵌入溝成形部材121は、3回に亘って曲がった形状を示し、その両端面は、それぞれ、上側樹脂固着面120aに垂直な上側樹脂挿入部120bの側面、及び、上側樹脂固着面120aに上側樹脂堰止部120cの側面(以下、「上側金型120の凹部両側面」という。)と接している。そして、嵌入溝成形部材121は、高さが上側金型120の凹部側面の高さよりも高く、その結果、上側金型120の高さ方向に、上側樹脂挿入部120b及び上側樹脂堰止部120cよりも突出してなる。
【0049】
光ファイバ余長処理具10aを形成するためには、図4(b)に示す上側金型120を上下反転させて、下側金型110を覆って上側金型120を位置づける。このとき、図4(c)に示すように、下側樹脂固着面110aと上側樹脂固着面120aとを対向させ、上側樹脂挿入部120bと下側樹脂挿入部110bとを対向させ、且つ、上側樹脂堰止部120cと下側樹脂堰止部110cとを接しさせる。すると、下側樹脂固着面110aを備えた下側本体部が下側樹脂挿入部110b及び下側樹脂堰止部110cより低いために、及び、上側樹脂固着面120aを備えた上側本体部が上側樹脂挿入部120b及び上側樹脂堰止部120cより低いために、上面を上側樹脂固着面120aとし、下面を下側樹脂固着面110aとする空間ができる。また、下側樹脂挿入部110bが下側樹脂堰止部110cよりも低いために、下側樹脂挿入部110bと上側樹脂挿入部120bとの間には隙間ができる。この隙間から、図4(c)に示す矢印の向きに従って、液状化させた樹脂を挿入させ、上述の空間を樹脂で充填させる。樹脂が冷却後、下側及び上側金型110,120を取り外すことにより、光ファイバ余長処理具10aを形成することができる。
【0050】
《発明の実施形態2》
実施形態2では、図5及び6を用いて、光ファイバ余長処理具20aの構造を説明する。そして、本実施形態においては、上記実施形態1と、横断面における嵌入溝22の形状のみを異にする。よって、本実施形態においては、上記実施形態1と重複する部分の説明を省略する。
【0051】
本実施形態における光ファイバ余長処理具20aでは、図5(c)に示すように、嵌入溝22の横断面における形状は、略「V」字である。すなわち、横断面において、嵌入溝22は、幅が狭く形成されている。そのため、図6に示すように、上記実施形態1と同じように、この嵌入溝22の側壁に接着剤25を塗布し、その接着剤25を介して光ファイバ7と嵌入溝25とを接着一体化する。これにより、光ファイバ7は、嵌入溝22に嵌入されているとともに接着剤25を介して嵌入溝22と接着されて一体化されている。なお、この場合も、光ファイバ7は、図5(b)に示す蓋部材10bの表面と嵌入溝22の底面部とで圧接されて固定されてもよい。
【0052】
このような嵌入溝22を備えた光ファイバ余長処理具20は、図4(a)に示す下側金型と、嵌入溝成形部材の横断面が山型である上側金型とを用いて、射出成形により形成することができる。
【0053】
《発明の実施形態3》
実施形態3では、図7及び8を用いて、光ファイバ余長処理具30の構造を説明する。そして、本実施形態においては、上記実施形態1と、光ファイバ嵌入面31における嵌入溝32の形状及び横断面における嵌入溝32の形状を異にする。
【0054】
本実施形態における光ファイバ余長処理具30の嵌入溝32の形状は、図7(a)の平面図に示すように、光ファイバ嵌入面31内において、嵌入溝32が3回に亘って曲がっており、カーブ32cと略直線部32dとからなる。すなわち、カーブ32cの両端はそれぞれ、略直線部32dである。そして、嵌入溝32は、分岐して略直線部32dを形成する嵌入溝と分岐してカーブ32cを経てから別の略直線部32dへ合流する嵌入溝とで構成されている、
このように、3箇所において、嵌入溝32を分岐させることにより、嵌入溝32に嵌入させる複数本の光ファイバ7のうち、一本の光ファイバは、嵌入溝の一端32aから左側の分岐点を経て、中央の分岐点まで嵌入させることができ、別の一本の光ファイバは、嵌入溝の一端32aから左側の分岐点及び中央の分岐点を経て、右側の分岐点まで嵌入させることができ、また別の光ファイバは、嵌入溝の一端32aから嵌入溝の他端32bまで嵌入させることができる。従って、嵌入溝32に同時に嵌入される複数本の光ファイバ7,7,…に対して、余長処理を施すファイバの余長をそれぞれ異にすることができる。
【0055】
カーブ32cの横断面の形状は、図7(b)に示すように、上記実施形態1と同様、矩形である。そのため、図8(a)に示すように、カーブ32cの嵌入溝の側壁へ接着剤25を塗布して、接着剤25を介して光ファイバ7と嵌入溝32とを接着一体化する。略直線部32dの横断面の形状は、図7(c)に示すように、嵌入溝32の深さ方向に対して、嵌入溝32は、幅が嵌入溝の開口において最小に形成されている。そのため、図8(b)に示すように、開口周辺の嵌入溝は、光ファイバ7が嵌入溝32からの光ファイバ7の脱離防止ストッパーとして機能する。従って、そのため、上記実施形態1及び2の光ファイバ余長処理具10a,20aの嵌入溝12,22に、それぞれ、光ファイバ7を嵌入させて固定する場合に比べて、更に簡便に光ファイバ7を嵌入溝32へ嵌入させて固定することができる。
【0056】
上記のような光ファイバ余長処理具30は、カーブ32cを形成する上側金型と略直線部32dを形成する上側金型との2種類の上側金型と、上記実施形態1に記載されている下側金型とを用いて、射出成形により形成される。
【0057】
これら2種類の上側金型を上下反転させて、且つ、異種の上側金型を交互に並べて、下側金型に対向させる。それにより、上面を各上側金型の樹脂固着面とし、下面を下側樹脂固着面とする空間が形成され、その空間に液状化させた樹脂を挿入する。そして、樹脂が冷却したら、まず、カーブ32cを形成する上側金型を取り外し、そののち、図7(a)に示す矢印の方向に、略直線部32dを形成する上側金型をスライドさせて取り外す。これにより、光ファイバ余長処理具30を形成することができる。
【0058】
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1、2及び3について、以下のような構成としてもよい。
【0059】
嵌入溝12,22,32の曲がる回数は、2回以下であってもよいし、4回以上であってもよい。また、嵌入溝12,22,32は、その一部のみが曲がっていてもよいし、蛇行に限定されることはなく、例えば、円弧を描くように曲がっていてもよい。
【0060】
嵌入溝12の横断面の形状は、嵌入溝32の略直線部32dの横断面の形状と同じく台形であっても構わない。なお、台形状嵌入溝の形成工程は、矩形状嵌入溝の形成工程よりも困難を要する。しかし、台形状嵌入溝に光ファイバを嵌入させるときには、矩形状嵌入溝に光ファイバを嵌入させる場合と異なり、接着剤を塗布する工程を経る必要はなく、また、蓋部材を用意する必要はない。
【0061】
また、嵌入溝12,22,32は、射出成形により形成されるとしたが、切削成形により形成されてもよい。なお、切削成形により嵌入溝を形成すると、切削屑などが発生してしまうため、射出成形により形成される方が好ましい。
【0062】
光ファイバ嵌入面11,21,31は、数学的に厳密な平面に限定されることはなく、嵌入溝12,22,32に光ファイバ7を嵌入させたときに、光伝送損失が増大してしまわない程度に湾曲した曲面であってもよい。
【0063】
割り溝13は、それぞれ、光ファイバ嵌入面11,21,31に形成されていてもよい。しかし、光ファイバ嵌入面11,21,31に対向する面(光ファイバ余長処理具10a,20a,30の裏面)に、割り溝13が形成されている方が好ましい。なぜならば、光ファイバ嵌入面11,21,31に形成されている場合に比べて、嵌入溝12,22,32が損傷されてしまう虞は低いためである。
【0064】
また、割り溝13は、光ファイバ嵌入面11,21,31の辺に対して平行に形成されていなくてもよい。割り溝13に沿って光ファイバ余長処理具10a,20a,30を切断したときに、嵌入溝12,22,32の全長が短くなるように、割り溝13が形成されていればよい。
【0065】
光ファイバ7は、図6及び8に示すように、接着剤25を用いて嵌入溝12,22,32に接着固定されてもよいし、図2(b)及び図5(b)に示す蓋部材10bを用いて蓋部材10bの表面と嵌入溝12,22,32の底面部とで圧接固定されてもよい。接着剤を用いて光ファイバ7を嵌入溝12,22に接着すると、長期使用により接着剤は劣化する虞があるものの、光ファイバ余長処理具10a,20aは絶縁電線3,3,…に覆われるとともに、光ファイバ余長処理具10aを用いて余長処理された光ファイバ7と絶縁電線3,3,…とは一体化された上、絶縁テープで巻回されてワイヤーハーネス内に内包される。従って、接着剤の劣化のみに起因する光ファイバ7の脱離はおこりにくい。つまり、接着剤は、光ファイバ7をワイヤーハーネスに内包するまでの間、光ファイバ7と光ファイバ余長処理具10a,20aとを接着固定していればよい。そのため、接着剤の長期使用による劣化を考慮する必要はない。
【0066】
また、光ファイバ余長処理具10a,20aを長期間に亘って使用するのであれば、蓋部材10bを用いて、光ファイバ7の脱離を防止する方が好ましい。このとき、蓋部材10bは、光ファイバ嵌入面11,21を覆って形成されている必要はなく、少なくとも、嵌入溝12,22の上方を覆うように形成されていればよい。また、蓋部材10bは、光ファイバ余長処理具10a,20aが備えている嵌入溝12,22に対応する凹部が形成されていてもよい。また、蓋部材10bは、光ファイバ余長処理具10a,20aに対して、接着剤により接着固定されていてもよいし、紐などを用いて、縛り付けて固定されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上説明したように、本発明は、光ファイバを用いてワイヤーハーネスを作製するときに光ファイバの光ファイバ長の方が設計上の長さよりも長いため、余ってしまった光ファイバの長さを調整する光ファイバ余長処理具について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】実施形態1における複合ハーネス1内における光ファイバ余長処理具10aを示す図である。
【図2】実施形態1における光ファイバ余長処理具10aの構造を示す図である。
【図3】実施形態1における光ファイバ余長処理具10aの嵌入溝12に嵌入されることとなる光ファイバ7の斜視図である。
【図4】実施形態1における嵌入溝12を形成するときに用いる下側金型110及び上側金型120の斜視図である。
【図5】実施形態2における光ファイバ余長処理具20aの構造を示す図である。
【図6】実施形態2における光ファイバ余長処理具20aの嵌入溝22に光ファイバ7が嵌入された様子を示す図である。
【図7】実施形態3における光ファイバ余長処理具30の構造を示す図である。
【図8】実施形態3における光ファイバ余長処理具30の嵌入溝32に光ファイバ7が嵌入された様子を示す図である。
【図9】従来例における光ファイバ心線用保護材50を示す図である。
【図10】従来例における光ファイバ複合ハーネス70を示す図である。
【符号の説明】
【0069】
3 絶縁電線
7 光ファイバ
10a,20a,30 光ファイバ余長処理具
11,21,31 光ファイバ嵌入面
12,22,32 嵌入溝
12c,22c,32c カーブ
13 割り溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略平板形状を有し、
光ファイバを長手方向に亘って嵌入させる嵌入溝が形成されている光ファイバ嵌入面を備え、
前記嵌入溝は、一箇所または複数箇所のカーブを有し、
前記カーブの曲率半径のうち最小曲率半径は、前記光ファイバを曲げることにより曲げられた部分の光ファイバにおいて光伝送損失が発現する曲げ半径より大きいことを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項2】
請求項1に記載されている光ファイバ余長処理具において、
前記カーブの最小曲率半径は、15mm以上であることを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項3】
請求項1または2に記載されている光ファイバ余長処理具において、
前記光ファイバ嵌入面とは反対側の面及び該光ファイバ嵌入面のうち少なくとも一面には、前記光ファイバ余長処理具を切断するための割り溝が、前記嵌入溝を横断して形成されてなることを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載されている光ファイバ余長処理具において、
前記嵌入溝の深さ方向に対して、該嵌入溝は、幅が該嵌入溝の開口において最小に形成されていることを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一つに記載されている光ファイバ余長処理具において、
前記嵌入溝の深さ方向に対して、該嵌入溝は、幅が狭く、または、略同一に形成されていることを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載されている光ファイバ余長処理具において、
前記光ファイバ余長処理具は、ハロゲン元素が配合されていない樹脂組成物からなることを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載されている光ファイバ余長処理具において、
前記嵌入溝に嵌入される光ファイバは、
ファイバ横断面において、プラスチックからなるコアと、
前記コアを覆っているプラスチックからなるクラッドと、
前記クラッドを覆っている樹脂層と
を備えてなることを特徴とする光ファイバ余長処理具。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載されている光ファイバ余長処理具の嵌入溝に嵌入されている光ファイバと絶縁電線とからなる自動車用情報伝送具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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