説明

光伝送システム、送信器、受信器及び制御方法

【課題】受信器側が送信器側の調整状態を把握することが可能な光伝送システムを提供する。
【解決手段】 送信器(100)と受信器(200)とで構成する光伝送システムであり、送信器(100)は、送信器(100)の状態を特定するための状態情報を信号に付加して受信器(200)側に送信する。受信器(200)は、送信器(100)から送信された信号に付加された状態情報を取得し、その取得した状態情報を基に、送信器(100)の状態を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長距離伝送を行う光伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
伝送速度が40Gbit/s以上の長距離伝送システムでは、波長分散や偏波分散の耐力を向上させるため、シンボルレートの低い変調方式を適用することが多い。シンボルレートを低減するためには、例えば、多値位相変調方式を用いることが好ましい。
【0003】
しかし、多値位相変調方式の送受信器は、送信器の制御箇所が多く、複雑化しており、送信器の調整(例えば、LN変調器のバイアス制御など)に時間がかかってしまう。
【0004】
また、送信器の調整は、光信号を出力した状態で実施する必要があるため、調整中に出力される光信号が伝送路を通って対向側の受信器に入力されることになる。対向側の受信器は、入力された光信号が正常な光信号か、または、調整段階の光信号かを判別することができない。また、受信器は、主信号の導通を確認した時点で通常運用に移行するため、調整段階の光信号を受信し、主信号の導通を確認してしまうと、通常運用に移行してしまうことになる。しかし、調整段階の光信号は、例えば、図3に示すように、調整完了段階(通常運用段階)の光信号よりも信号品質が悪いため、調整段階の光信号を受信した状態で通常運用に移行してしまうと、通信品質が劣化し、所望の通信特性を満たすことができない状況が発生してしまう。図3は、送信器から出力する信号の出力レベルの一例を示しており、光出力を開始してから調整段階の状態までは、信号の出力レベルが動的に変動し、安定した出力レベルの信号を出力することができない。その後、調整段階が完了した状態になると、安定した出力レベルの信号を出力することができる。送信器の調整を行うと、図3に示すように、光レベルの変動が発生する場合がある。但し、図3に示す状態は一例であり、光レベルが一定でも、送信波形が崩れている場合もある。
【0005】
受信器は、図3に示すような調整段階の光信号を受信した状態で通常運用に移行してしまうと、通信品質が劣化し、所望の通信特性を満たすことができない状況が発生してしまう。このため、送信器の状態を受信器側で把握し、調整段階の光信号を受信した状態で通常運用に移行してしまうことを回避することが可能な仕組みの開発が必要視されることになる。
【0006】
なお、本発明より先に出願された技術文献として、例えば、特許文献1;特開昭62−51321号公報には、受信部の光電気変換回路にて監視している光入力レベルの情報をオーバーヘッド情報として対向装置に伝送し、その情報により対向装置の送信部の電気変換回路の光出力レベルを制御する技術について開示されている。
【0007】
上記特許文献1では、電気変換回路の光出力レベルを制御することで、発光素子の負荷を伝送路距離に応じた適切なものにし、近距離の場合の負荷を軽減することを可能にしている。また、近距離の場合に、不必要な受光素子への過大光入力を防止することを可能にしている。
【0008】
また、特許文献2;特開2008-135821号公報には、受信局側は、受信信号からCN特性を検出し、そのCN特性を送信局側に送信し、送信局側は、CN特性に基づき電光変換部への入力レベルを調整すると共に、その入力レベル調整情報を受信局側に送信し、受信局側は、入力レベル調整情報に基づき利得を調整する技術について開示されている。
【0009】
上記特許文献2では、受信局側と送信局側とで各種情報を送受信することで、光伝送区間の状態の如何に関わらず、最適な状態での送受信を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開昭62−51321号公報
【特許文献2】特開2008−135821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1、2には、送信器と受信器との間で情報を送信し、その情報を基に各種制御を行う技術について開示されている。
【0012】
しかし、上記特許文献1、2には、受信器側が送信器側の状態を把握することを可能にする仕組みについては何ら記載も示唆もされていない。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、受信器側が送信器側の状態を把握することが可能な光伝送システム、送信器、受信器及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有することとする。
【0015】
<光伝送システム>
本発明にかかる光伝送システムは、
送信器と受信器とで構成する光伝送システムであって、
前記送信器は、
前記送信器の状態を特定するための状態情報を信号に付加して前記受信器側に送信する送信手段を有し、
前記受信器は、
前記送信器から送信された前記信号に付加された前記状態情報を取得する受信手段と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する特定手段と、
を有することを特徴とする。
【0016】
<送信器>
本発明にかかる送信器は、
送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングして受信器側に送信することを特徴とする。
【0017】
<受信器>
本発明にかかる受信器は、
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する受信手段と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する特定手段と、
を有することを特徴とする。
【0018】
<制御方法>
本発明にかかる制御方法は、
送信器で行う制御方法であって、
送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングする工程と、
前記OTNフレームを受信器側に送信する工程と、
を有することを特徴とする。
【0019】
本発明にかかる制御方法は、
受信器で行う制御方法であって、
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する工程と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する工程と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、受信器側が送信器側の状態を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態の光伝送システムの概要を説明するための図である。
【図2】本実施形態の光伝送システムのシステム構成例を示す図である。
【図3】本発明と関連する光伝送システムで発生する問題状況を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<本実施形態の光伝送システムの概要>
まず、図1を参照しながら、本実施形態の光伝送システムの概要について説明する。
【0023】
本実施形態の光伝送システムは、送信器100と受信器200とで構成する光伝送システムである。
【0024】
本実施形態の送信器100は、送信器100の状態を特定するための状態情報を信号に付加して受信器200側に送信する送信部101を有して構成する。
【0025】
本実施形態の受信器200は、送信器100から送信された信号に付加された状態情報を取得する受信部201と、受信部201で取得した状態情報を基に、送信器100の状態を特定する特定部202と、を有して構成する。
【0026】
本実施形態の光伝送システムは、上記構成を有することで、受信器200は、送信器100から取得した状態情報を基に、送信器100の状態を把握することができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の光伝送システムについて詳細に説明する。
【0027】
<光伝送システムのシステム構成例>
まず、図2を参照しながら、本実施形態の光伝送システムのシステム構成例について説明する。
【0028】
本実施形態の光伝送システムは、送信器100と、受信器200と、を有して構成する。
【0029】
本実施形態の送信器100は、O/E(1)と、OTN(Optical Transport Network) Framer(2)と、E/O(3)と、OH(Over Head)挿入回路(4)と、送信器調整回路(5)と、を有して構成する。
【0030】
O/E(1)は、Client光信号をO/E(光/電気)変換し、Client電気信号を得る。OTN Framer(2)は、O/E(1)で変換されたClient電気信号をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングする。また、OTN Framer(2)は、OH挿入回路(4)から入力されたOH情報をOTNフレームにマッピングする。OH情報には、送信器100の調整状態(調整段階、または、調整完了段階(通常運用段階))を特定するための調整状態情報が付加されており、OTNフレームのOHに格納する。E/O(3)は、OTN Framer(2)でマッピングされたOTNフレームをE/O(電気/光)変換し、波長多重(WDM)光信号を受信器200側に送信する。送信器調整回路(5)は、E/O(3)の調整(例えば、LN変調器のバイアス制御など)を実施すると共に、送信器100の調整状態を特定するための調整状態情報をOH挿入回路(4)に出力する。OH挿入回路(4)は、送信器調整回路(5)から入力された調整状態情報をOH情報に付加し、OTN Framer(2)に出力する。
【0031】
本実施形態の受信器200は、O/E(6)と、OTN Framer(7)と、E/O(8)と、OH抽出回路(9)と、送信器状態検出回路(10)と、Shut Down回路(11)と、を有して構成する。
【0032】
O/E(6)は、送信器100側から受信したWDM光信号をO/E変換し、OTNフレームを得る。OTN Framer(7)は、O/E(6)で変換されたOTNフレームからClient電気信号をデマッピングする。E/O(8)は、OTN Framer(2)でデマッピングされたClient電気信号をE/O(電気/光)変換し、Client光信号を出力する。OH抽出回路(9)は、OTN Framer(7)でデマッピングしたOTNフレームのOHからOH情報を抽出し、その抽出したOH情報の中から送信器100の調整状態を特定するための調整状態情報を送信器状態検出回路(10)に出力する。送信器状態検出回路(10)は、OH抽出回路(9)から入力された調整状態情報を基に、送信器100の状態(調整段階、または、調整完了段階(通常運用段階))を特定する。送信器状態検出回路(10)は、送信器100が調整段階である場合は、Shut Down回路(11)にShut Down指示を行う。また、送信器100が調整完了段階であり、且つ、光信号の導通状態である場合は、Shut Down回路(11)にShut Down解除指示を行う。Shut Down回路(11)は、送信器状態検出回路(10)の指示に従い、E/O(8)から出力するClient光信号をShut Downする。
【0033】
<光伝送システムの処理動作例>
次に、図2を参照しながら、本実施形態の光伝送システムの処理動作例について説明する。
【0034】
まず、送信器100側の処理動作例について説明する。
【0035】
送信器調整回路(5)は、E/O(3)の調整(例えば、LN変調器のバイアス調整など)を行う。送信器調整回路(5)は、E/O(3)の調整中は、送信器100が調整段階である旨の調整状態情報をOH挿入回路(4)に出力し、OH挿入回路(4)は、送信器調整回路(5)から入力された調整状態情報をOH情報に付加し、OTN Framer(2)に出力する。OTN Framer(2)は、OH挿入回路(4)から入力されたOH情報をOTNフレームにマッピングし、調整状態情報をOTNフレームのOHの未使用領域に格納する。調整状態情報がOHに格納されたOTNフレームは、E/O(3)においてE/O変換され、WDM光信号として受信器200側に送信される。
【0036】
次に、受信器200側の処理動作例について説明する。
【0037】
受信器200は、送信器100から送信されたWDM光信号を受信し、O/E(6)は、受信器200が受信したWDM光信号をO/E変換し、OTNフレームを得る。OTN Framer(7)は、O/E(6)で変換されたOTNフレームからClient電気信号をデマッピングする。OH抽出回路(9)は、OTN Framer(7)でデマッピングしたOTNフレームのOHからOH情報を抽出し、その抽出したOH情報の中から送信器100の状態を特定するための調整状態情報を送信器状態検出回路(10)に出力する。送信器状態検出回路(10)は、OH抽出回路(9)から入力された調整状態情報を基に、送信器100の状態(調整段階、または、調整完了段階(通常運用段階))を特定する。送信器状態検出回路(10)は、送信器100が調整段階である場合は、送信器100が調整段階である旨を示す警報を出力する。また、送信器状態検出回路(10)は、Shut Down回路(11)にShut Down指示を行い、E/O(8)から出力するClient光信号をShut Downする。また、送信器状態検出回路(10)は、送信器100が調整完了段階であり、且つ、光信号の導通状態である場合は、Shut Down回路(11)にShut Down解除指示を行い、E/O(8)からClient光信号を出力するようにする。
【0038】
<本実施形態の光伝送システムの作用・効果>
このように、本実施形態の光伝送システムは、送信器100側は、送信器100側の調整状態を特定するための調整状態情報を主信号に付加して受信器200側に送信しているため、受信器200側は、主信号に付加された調整状態情報を基に、送信器100側の調整状態を特定することができる。
【0039】
また、受信器200側は、調整状態情報を基に、送信器100側が調整段階であると判定した場合は、調整段階である旨を報知し、通常運用に移行するのを回避することができる。その結果、信号品質の悪い調整段階の光信号を受信しても通常運用に移行しないため、通信品質を保つことができる。
【0040】
また、受信器200側は、送信器100側が調整段階であると判定した場合は、Client光信号の出力をシャットダウンすることができる。
【0041】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0042】
例えば、上述したOTNフレームへのマッピング、デマッピングの方法は特に限定せず、様々なマッピング、デマッピングの方法を適用することが可能である。また、送信器100側の調整状態を特定するための調整状態情報は、受信器200側で送信器100側の調整状態を特定することが可能であればあらゆる形式の情報で形成することが可能である。
【0043】
また、上述した本実施形態の送信器100、受信器200における制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
【0044】
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0045】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。なお、リムーバブル記録媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどが挙げられる。
【0046】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することになる。
【0047】
また、本実施形態における光伝送システムは、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0048】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0049】
(付記1)
送信器と受信器とで構成する光伝送システムであって、
前記送信器は、
前記送信器の状態を特定するための状態情報を信号に付加して前記受信器側に送信する送信手段を有し、
前記受信器は、
前記送信器から送信された前記信号に付加された前記状態情報を取得する受信手段と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する特定手段と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【0050】
(付記2)
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、調整段階である旨を報知することを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0051】
(付記3)
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、前記送信器から受信した信号をシャットダウンすることを特徴とする付記1または2記載の光伝送システム。
【0052】
(付記4)
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整完了段階である場合は、前記信号のシャットダウンを解除することを特徴とする付記3記載の光伝送システム。
【0053】
(付記5)
前記送信手段は、
前記状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングして前記受信器側に送信し、
前記受信手段は、
前記OTNフレームから前記状態情報を取得することを特徴とする付記1から4の何れか1項に記載の光伝送システム。
【0054】
(付記6)
前記送信器は、
前記送信器の調整を行う調整手段を有し、
前記送信手段は、前記調整手段により前記送信器を調整した際の状態を前記状態情報として前記OTNフレームにマッピングすることを特徴とする付記5記載の光伝送システム。
【0055】
(付記7)
送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングして受信器側に送信することを特徴とする送信器。
【0056】
(付記8)
前記送信器は、
前記送信器の調整を行う調整手段を有し、
前記調整手段により前記送信器を調整した際の状態を前記状態情報として前記OTNフレームにマッピングすることを特徴とする付記7記載の送信器。
【0057】
(付記9)
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する受信手段と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する特定手段と、
を有することを特徴とする受信器。
【0058】
(付記10)
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、前記送信器から受信した信号をシャットダウンすることを特徴とする付記9記載の受信器。
【0059】
(付記11)
送信器で行う制御方法であって、
送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングする工程と、
前記OTNフレームを受信器側に送信する工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【0060】
(付記12)
前記送信器は、
前記送信器の調整を行う調整手段を有し、
前記調整手段により前記送信器を調整した際の状態を前記状態情報として前記OTNフレームにマッピングすることを特徴とする付記11記載の制御方法。
【0061】
(付記13)
受信器で行う制御方法であって、
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する工程と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【0062】
(付記14)
前記受信器は、
前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、前記送信器から受信した信号をシャットダウンすることを特徴とする付記13記載の制御方法。
【0063】
(付記15)
送信器のコンピュータに、
前記送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングする処理と、
前記OTNフレームを受信器側に送信する処理と、を実行させることを特徴とするプログラム。
【0064】
(付記16)
前記送信器は、
前記送信器の調整を行う調整手段を有し、
前記調整手段により前記送信器を調整した際の状態を前記状態情報として前記OTNフレームにマッピングすることを特徴とする付記15記載のプログラム。
【0065】
(付記17)
受信器のコンピュータに、
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する処理と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する処理と、を実行させることを特徴とするプログラム。
【0066】
(付記18)
前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、前記送信器から受信した信号をシャットダウンする処理を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記17記載のプログラム。
【符号の説明】
【0067】
100 送信器
101 送信部
1 O/E
2 OTN Framer
3 E/O
4 OH挿入回路
5 送信器調整回路
200 受信器
201 受信部
202 特定部
6 O/E
7 OTN Framer
8 E/O
9 OH抽出回路
10 送信器状態検出回路
11 Shut Down回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信器と受信器とで構成する光伝送システムであって、
前記送信器は、
前記送信器の状態を特定するための状態情報を信号に付加して前記受信器側に送信する送信手段を有し、
前記受信器は、
前記送信器から送信された前記信号に付加された前記状態情報を取得する受信手段と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する特定手段と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【請求項2】
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、調整段階である旨を報知することを特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
【請求項3】
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整段階である場合は、前記送信器から受信した信号をシャットダウンすることを特徴とする請求項1または2記載の光伝送システム。
【請求項4】
前記受信器は、
前記特定手段により特定した前記送信器の状態が、前記送信器の調整完了段階である場合は、前記信号のシャットダウンを解除することを特徴とする請求項3記載の光伝送システム。
【請求項5】
前記送信手段は、
前記状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングして前記受信器側に送信し、
前記受信手段は、
前記OTNフレームから前記状態情報を取得することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の光伝送システム。
【請求項6】
前記送信器は、
前記送信器の調整を行う調整手段を有し、
前記送信手段は、前記調整手段により前記送信器を調整した際の状態を前記状態情報として前記OTNフレームにマッピングすることを特徴とする請求項5記載の光伝送システム。
【請求項7】
送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングして受信器側に送信することを特徴とする送信器。
【請求項8】
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する受信手段と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する特定手段と、
を有することを特徴とする受信器。
【請求項9】
送信器で行う制御方法であって、
送信器の状態を特定するための状態情報をOTN(Optical Transport Network)フレームにマッピングする工程と、
前記OTNフレームを受信器側に送信する工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
受信器で行う制御方法であって、
送信器の状態を特定するための状態情報がマッピングされたOTN(Optical Transport Network)フレームを受信し、該受信したOTNフレームから前記状態情報を取得する工程と、
前記状態情報を基に、前記送信器の状態を特定する工程と、
を有することを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−129812(P2012−129812A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279769(P2010−279769)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】