説明

光学シート、面光源装置および表示装置

【課題】優れた視野角特性をもたらすことができる光学シートを提供する。
【解決手段】光学シート60は、本体部65と、本体部の入光側に並べて配置された単位プリズム70と、を有する。各単位プリズムは第1面71および第2面72を有する。入光面角度θbは、単位プリズムの頂部75から単位プリズムの基端部74へ向けて、大きくなるように変化する。頂部側直線TEL2は、前記本体部のシート面に対して45°以上55°以下の角度をなす。基端部側直線DEL2は、前記本体部のシート面に対して60°以上70°以下の角度をなす。頂部と基端部とを結ぶ直線SL2から第2面までの最大離間距離Dx2の、頂部と基端部との間の距離Dy2に対する比が、0.04以上0.06以下である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入光側に複数の単位プリズムを有する光学シートに係り、優れた視野角特性をもたらすことができる光学シートに関する。また、本発明は、優れた視野角特性を呈する面光源装置および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
面状に光を照射する面光源装置が、例えば液晶表示装置に組み込まれ液晶表示パネルを背面側から照明するバックライトとして、広く普及している(例えば、特許文献1)。液晶表示装置用の面光源装置は、大別すると、光学部材の直下に光源を配置する直下型と、光学部材の側方に光源を配置するエッジライト型(サイドライト型とも呼ぶ)と、に分類される。
【0003】
サイドライト型(エッジライト型)の面光源装置は、直下型の面光源装置と比較して、面光源装置の薄型化を可能にするといった構造的特徴を有している。この構造的特徴から、エッジライト型面光源装置は、これまで主としてノート型パーソナルコンピュータ(以下において、単に「ノート型PC」とも呼ぶ)用の表示装置に適用されてきた。サイドライト型の面光源装置は、典型的には、導光板と、導光板の側方に配置された光源と、導光板の出光側に配置された多数の光学シートと、を有している。多数の光学シートとして、光を拡散するための光拡散シートや透過光を偏向するための集光シート等が例示される。
【0004】
そして昨今では、導光方向に延びる単位形状要素によって出光面が形成された導光板と、この導光板の出光面に向けて単位プリズムが突出するように形成されたプリズムシートと、の組み合わせが検討されつつある。このような導光板によれば、単位形状要素によって、導光方向に直交する方向に進む光の成分を正面方向に或る程度集光させることができるので、同様の機能を有する別途の光学シートを面光源装置から排除することができる。また、
【0005】
このような導光板から出射する光の出射方向は、導光方向に沿った面内において極めて強い指向性を呈するようになる。導光板の集光側に配置されたプリズムシームは、単位プリズムでの全反射により、このような強い指向性を持った光に対して、極めて効果的に光を正面方向に集光させる。
【0006】
すなわち、導光方向に延びる単位形状要素を有した導光板および入光側に単位プリズムが形成されたプリズムシートによれば、二つの光学部材によって、二方向における集光が可能となり、優れた正面方向輝度を確保することができる。
【0007】
ところで、今般、携帯電話に代表される携帯端末の急速な普及にともない、サイドライト型の面光源装置の携帯端末への適用が急速に拡大している。サイドライト型の面光源装置は、薄型化が可能な点において携帯端末への適用に非常に適している。さらに、単位形状要素を有した導光板と、入光側に単位プリズムを有するプリズムシートと、を含むサイドライト型の面光源装置によれば、優れた正面方向輝度を確保しながら、更なる薄型化を実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−226503
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、入光側に単位プリズムを有する従来のプリズムシートは、導光方向に沿った面内において、光の進行方向を極めて狭い角度範囲に絞り込むことができる。一方、導光板には、主たる機能として、導光方向に沿った出射光量の分布を均一化させることが求められている。このため、導光板の出光面をなす単位形状要素による集光機能は、プリズムシートの集光機能と同程度にまで強くはならない。結果として、面光源装置の発光面上における導光方向を含む面内での輝度の角度分布における半値角(ピーク輝度の半分の輝度が確保される方向の正面方向からの傾斜角)は、面光源装置の発光面上における導光方向に直交する方向を含む面内での輝度の角度分布における半値角と比較して、非常に狭くなる。このような視野角特性は、特定の用途、例えば、垂直視野角が狭く水平視野角が広く設定されるテレビ受像機やコンピューター用の表示装置においては、理想とされてきた。
【0010】
その一方で、本件発明者らが、単位形状要素を有した導光板と、入光側に単位プリズムを有するプリズムシートと、を含んだサイドライト型の面光源装置を携帯端末に適用したところ、薄型化が可能となる点において非常に好都合であるが、視認性が著しく劣化することに気付いた。本件発明者らがさらに検討を重ねた上で、この不具合が、次のことに起因していると予想した。
【0011】
すなわち、携帯端末は利用者の手で保持されるため、利用者は携帯端末の表示面を近い位置から観察することになる。このため、利用者が表示面上の各位置を観察する方向は大きく異なるようになる。一方、入光側に単位プリズムを有する従来のプリズムシートは、導光板からの光の進行方向を、極めて狭い角度範囲内に絞り込み、半値角も非常に狭くなる。このため、観察者によって観察される映像の明るさは、表示面上の各位置において、大きく異なるようになり、結果として、映像の視認性が著しく劣化する。
【0012】
加えて、昨今の携帯端末の多くでは、表示面に表示される映像の向きが、表示面の向きに応じて変化する。このため、表示面上の各方向における視野角特性が、同様の傾向を有していることが好ましい。上述したように、入光側に単位プリズムを有する従来のプリズムシートを用いた場合には、導光方向を含む面内での輝度の角度分布における半値角と、導光方向に直交する方向を含む面内での輝度の角度分布における半値角とが大きく異なってしまっている。したがって、携帯端末の表示面の向きを変えて映像を観察する場合、向きを変える前後において、観察される映像から受ける印象が大きく変化することになる。
【0013】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであって、優れた視野角特性をもたらすことができる光学シートを提供することを目的とする。また、本発明は、優れた視野角特性を呈する面光源装置および表示装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による光学シートは、
シート状の本体部と、
前記本体部の入光側に並べて配置され、各々が配列方向と交差する方向に線状に延びる、複数の単位プリズムと、を備え、
各単位プリズムは、前記本体部のシート面と平行な方向に互いに対向して配置された第1面および第2面を有し、
前記本体部の法線方向と前記単位プリズムの配列方向との両方に平行な主切断面において、前記単位プリズムの前記第2面が前記本体部のシート面に対してなす角度を入光面角度とすると、前記入光面角度は、前記本体部から最も離間した前記単位プリズムの頂部から前記本体部に最も接近した前記単位プリズムの基端部へ向けて、大きくなるように変化し、
前記主切断面において、前記頂部と前記基端部との間の前記本体部のシート面に沿った距離の5%の長さだけ前記頂部から前記基端部の側へずれた前記第2面上の位置と、前記頂部と、を結ぶ頂部側直線は、前記本体部のシート面に対して45°以上55°以下の角度をなし、且つ、前記頂部と前記基端部との間の前記本体部のシート面に沿った距離の5%の長さだけ前記基端部から前記頂部の側へずれた前記第2面上の位置と、前記基端部と、を結ぶ基端部側直線は、前記本体部のシート面に対して60°以上70°以下の角度をなし、
前記主切断面において、前記頂部と前記基端部とを結ぶ直線から、当該直線と直交する方向に沿って当該直線から最も離間する前記第2面上の位置までの離間距離の、前記頂部と前記基端部との間の距離に対する比(Dx2/Dy2)は、0.04以上0.06以下である。
【0015】
本発明による光学シートにおいて、前記基端部側直線が前記本体部のシート面に対してなす角度と、前記頂部側直線が前記本体部のシート面に対してなす角度と、の差は、12°以上であるようにしてもよい。
【0016】
本発明による光学シートにおいて、前記第1面および前記第2面が互いに接続する位置において、前記単位プリズムの前記頂部が画成され、前記主切断面において、前記第1面および前記第2面は、前記頂部を通過して前記本体部の法線方向に延びる軸線を中心として、対称性を有するようにしてもよい。
【0017】
本発明による面光源装置は、
出光面と、第1方向に対向して配置された一対の側面と、を有する導光板と、
前記一対の側面のうちの前記第1方向における前記一側の側面に対応して設けられた光源と、
前記導光板の前記出光面に対向して配置された、上述した本発明による光学シートのいずれかと、を備え、
前記単位プリズムの配列方向が前記第1方向と平行となり、且つ、各単位プリズムの前記第1面が前記第1方向における一側に位置するともに前記第2面が前記第1方向における他側に位置するようにして、前記光学シートおよび前記導光板が配置されている。
【0018】
本発明による面光源装置において、
前記導光板は、シート状の基部と、前記第1方向と交差する配列方向に並べて前記基部の前記光学シート側に設けられた単位形状要素と、を有するようにしてもよい。
【0019】
本発明による面光源装置において、前記基部の法線方向と前記単位形状要素の前記配列方向との両方に平行な導光板の主切断面において、前記単位形状要素の外輪郭が前記基部のシート面に対してなす角度を出光面角度とすると、前記基部のシート面に沿った前記単位形状要素の幅のうちの20%以上35%以下に対応する前記外輪郭上の領域において、前記単位形状要素の前記出光面角度が10°以上35°以下となっていてもよい。
【0020】
本発明による面光源装置において、前記単位形状要素の前記出光面角度は、前記基部から最も離間した前記単位形状要素の前記外輪郭上の頂部から前記基部に最も接近した前記単位形状要素の前記外輪郭上の基端部へ向けて、大きくなるように変化してもよい。
【0021】
本発明による面光源装置において、前記導光板の主切断面における前記単位形状要素の前記外輪郭上の全域において、前記出光面角度は10°以上60°以下となっていてもよい。
【0022】
本発明による面光源装置において、前記導光板の主切断面における前記基部のシート面に沿った前記単位形状要素の幅のうちの30%以上80%以下に対応する前記外輪郭上の領域にて、前記出光面角度が30°より大きく60°以下となっていてもよい。
【0023】
本発明による面光源装置において、前記導光板の主切断面における前記単位形状要素の前記配列方向に沿った幅Waに対する、前記主切断面における前記単位形状要素の前記基部の出光側面からの高さHaの比(Ha/Wa)が、0.3以上0.4以下となっていてもよい。
【0024】
本発明による面光源装置において、
前記単位形状要素は、前記導光板の主切断面において、前記基部上に一辺が位置するとともに前記外輪郭上における前記出光側面から最も離間した頂部と前記出光側面に接続する各基端部との間に二辺が位置する五角形形状、或いは、前記五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状を有し、
前記外輪郭上における前記頂部と各基端部との間に位置する前記二辺のうち、前記頂部側の一辺の出光面角度が10°以上35°以下であり、前記基端部側の一辺の出光面角度が30°より大きく60°以下であるようにしてもよい。
【0025】
本発明による面光源装置において、前記基部は、樹脂からなる主部と、前記主部中に分散された拡散成分と、を含むようにしてもよい。
【0026】
本発明による面光源装置が、前記一対の側面のうちの前記第1方向における他側の側面に対応して設けられた第2の光源を、さらに備えるようにしてもよい。
【0027】
本発明による表示装置は、
上述した本発明による面光源装置のいずれかと、
前記面光源装置に対向して配置された透過型表示パネルと、を備える。
【0028】
本発明による表示装置が、前記光源に接続された制御装置をさらに備え、
前記導光板は、基部と、前記基部の一側の面上に一方向に配列され前記出光面をなす複数の線状の単位形状要素と、を有し、
前記光源は、前記一方向に配列された複数の点状発光体を含み、
前記制御装置は、表示されるべき映像に応じて各点状発光体の出力を調節するように構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、優れた視野角特性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、表示装置および面光源装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図2は、図1の面光源装置の作用を説明する図である。
【図3】図3は、図1の面光源装置に組み込まれた導光板を示す斜視図である。
【図4】図4は、導光板の作用を説明するための図であって、図3のIV−IV線に沿った断面において導光板を示す図である。
【図5】図5は、図4に対応する断面図であって、導光板の作用を説明するための図である。
【図6】図6は、図1の面光源装置に組み込まれた光学シートを示す斜視図である。
【図7】図7は、光学シートの作用を説明するための図であって、図6のVII−VII線に沿った光学シートの部分断面図である。
【図8】図8は、図7に対応する断面図であって、光学シートの単位プリズムを示す断面図である。
【図9】図9は、図7と同様の断面において、光学シートの一変形例を説明するための図である。
【図10】図10は、図4と同様の断面において、導光板の一変形例を説明するための図である。
【図11】図11は、図4と同様の断面において、導光板の他の変形例を説明するための図である。
【図12】図12は、図1に対応する図であって、面光源装置の一変形例を示す図である。
【図13】図13は、サンプル1に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図14】図14は、サンプル2に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図15】図15は、サンプル3に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図16】図16は、サンプル4に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図17】図17は、サンプル5に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図18】図18は、サンプル6に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図19】図19は、サンプル7に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図20】図20は、サンプル8に係る面光源装置の発光面での輝度分布を示すグラフである。
【図21】図21は、サンプル1〜8に係る面光源装置の導光板の出光面での輝度分布を示すグラフである。
【図22】図22は、各サンプルに係る面光源装置に組み込まれた導光板を、当該導光板の主切断面で示す図であって、導光板の単位形状要素の断面形状を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0032】
図1〜図8は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち、図1は、液晶表示装置および面光源装置の概略構成を示す断面図であり、図2は、面光源装置の作用を説明するための断面図である。図3は、面光源装置に含まれた導光板を示す斜視図であり、図4および図5は、導光板の主切断面を示す断面図である。図6は、面光源装置に含まれた光学シートを示す斜視図であり、図7は、光学シートの主切断面を示す断面図である。なお、図1および図2の断面は、図3におけるA−A線および図6におけるVII−VII線に沿った断面に対応している。
【0033】
図1に示すように、表示装置10は、液晶表示パネル15と、液晶表示パネル15の背面側に配置され液晶表示パネル15を背面側から面状に照らす面光源装置20と、液晶表示パネル15および面光源装置20を制御する制御装置18と、を備えている。表示装置10は、表示面11を有している。
【0034】
図示された液晶表示パネル15は、出光側に配置された上偏光板13と、入光側に配置された下偏光板14と、上偏光板13と下偏光板14との間に配置された液晶セル12と、を有している。このうち、液晶セル12は、ガラス等からなる一対の支持板と、支持板間に配置された液晶と、液晶分子の配向を一つの画素を形成する領域毎に電場によって制御する電極と、を有する部材である。制御装置18は、画素毎の液晶分子の配向を制御するように構成されている。この結果、液晶表示パネル15は、面光源装置20からの光の透過および遮断を画素毎に制御するシャッターとして機能し、面光源装置20からの面状光を選択して透過させることにより、画像を形成するようになる。液晶表示パネル15の詳細については、種々の公知文献(例えば、「フラットパネルディスプレイ大辞典(内田龍男、内池平樹監修)」2001年工業調査会発行)に記載されており、ここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
【0035】
次に、面光源装置20について説明する。面光源装置20は、面状に光を発光する発光面21を有し、液晶表示パネル15を背面側から照明する装置である。図1に示すように、面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板30と、導光板30の側方に配置された光源24a,24bと、を有している。導光板30は、液晶表示パネル15側の主面によって構成された出光面31と、出光面31に対向するもう一方の主面からなる裏面32と、出光面31および裏面32の間を延びる側面と、を有している。そして、導光板30の側面の一部分によって少なくとも一つの入光面が形成され、この入光面に対向して光源24a,24bが配置されている。また、側面の一部分によって一つの入光面33に対向する反対面34も形成され、当該一つの入光面33から導光板30に入射した光は、概ね、当該一つの入光面33と、当該一つの入光面33に対向する反対面34と、を結ぶ第1方向(導光方向)に導光板30内を導光されるようになる。加えて、面光源装置20は、導光板30の裏面32に対向して配置された反射シート22と、導光板30の出光面31に対向して配置された光学シート60と、をさらに有している。光学シート60の出光面が面光源装置20の出光面21を構成している。反射シート22は、導光板30の裏面32に対向するようにして配置され、導光板30を裏面側から覆っている。
【0036】
なお、図示する例において、液晶表示装置10の表示面11および面光源装置20の発光面21とともに、導光板30の出光面31は、四角形形状に形成されている。すなわち、導光板30は、全体的に、一対の主面(出光面31および裏面32)を有する四角形板状の部材として構成されている。したがって、一対の主面間に画成される側面は四つの面を含んでいる。そして、図1に示すように、側面のうちの第1方向に対向する二つの面が、入光面33,34をなしている。言い換えると、上述した一つの入光面が第1入光面33として機能し、この一つの入光面に対向する反対面が第2入光面34として機能するようになっている。そして、図1に示すように、第1入光面33に対向して第1光源24aが設けられ、第2入光面34に対向して第2光源24bが設けられている。また、本実施の形態における導光板30は、第1方向に沿った各位置において、一定の断面形状を有するようになっている。
【0037】
第1光源24aおよび第2光源24bは、例えば、線状の冷陰極管等の蛍光灯や、点状のLED(発光ダイオード)や白熱電球等の種々の態様で構成され得る。本実施の形態において、第1光源24aおよび第2光源24bの各々は、対応する入光面33,34の長手方向に沿って、並べて配置された多数の点状発光体、具体的には、多数の発光ダイオード(LED)によって、構成されている。なお、図3には、第1光源24aをなす多数の点状発光体25の配置位置が示されている。制御装置18は、各点状発光体25の出力、すなわち、各点状発光体25の点灯および消灯、及び/又は、各点状発光体25の点灯時の明るさを、他の点状発光体の出力から独立して調節し得るように構成されている。
【0038】
反射シート22は、導光板30の裏面32から出射した光を反射して、再び導光板30内に入射させるための部材である。反射シート22は、白色の散乱反射シート、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等から、構成され得る。
【0039】
なお、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
【0040】
また、本明細書において「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。そして、本実施の形態においては、導光板30の板面、光学シート60のシート面、反射シート22のシート面、液晶表示パネルのパネル面、表示装置10の表示面11、面光源装置20の発光面21、後述する導光板30の基部40のシート面、後述する導光板30の基部40の出光側面41、後述する光学シート60の本体部65のシート面、および、後述する光学シート60の本体部65の入光側面66等は、互いに平行となっている。さらに、本明細書において「正面方向」とは、面光源装置20の発光面21に対する法線の方向nd(例えば、図2および図4参照)であり、本実施の形態においては、表示装置10の表示面11への法線方向、導光板30の板面への法線方向、光学シート60のシート面への法線方向、全体的かつ大局的に見た場合における導光板30の出光面31への法線方向、等にも一致する。
【0041】
さらに、本明細書において、「単位形状要素」、「単位光学要素」、「単位プリズム」、「単位レンズ」といった用語は、入射光に対して種々の光学的作用(例えば、反射や屈折)を及ぼし得る形状を有した要素(光学要素)を意味するものである。また、「単位形状要素」、「単位光学要素」、「単位プリズム」および「単位レンズ」等の用語は、光学要素として、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。
【0042】
次に、図2〜図5を主に参照して、導光板30についてさらに詳述する。図2および図3によく示されているように、導光板30は、板状に形成された基部40と、基部40の一側面(出光側面)41上に形成された複数の単位形状要素(単位光学要素、単位プリズム)50と、を有している。基部40は、一対の平行な主面を有する平板状の部材として構成されている。そして、光学シート60に対面しない側に位置する基部40の他側の面42によって、導光板30の裏面32が構成されている。
【0043】
図2に示すように、基部40は、樹脂からなる主部44と、主部44中に分散された拡散成分45と、を有している。ここでいう拡散成分45とは、基部40内を進む光に対し、反射や屈折等によって、当該光の進路方向を変化させる作用を及ぼし得る成分のことである。このような拡散成分45の光拡散機能(光散乱機能)は、例えば、主部44をなす材料とは異なる屈折率を有した材料から拡散成分45を構成することにより、あるいは、光に対して反射作用を及ぼし得る材料から拡散成分45を構成することにより、付与され得る。主部44をなす材料とは異なる屈折率を有する拡散成分45として、金属化合物、気体を含有した多孔質物、さらには、単なる気泡が例示される。なお、図1および図2以外の図においては、拡散成分45を省略している。
【0044】
次に、基部40の一側面41上に設けられた単位形状要素50について説明する。図3によく示されているように、複数の単位形状要素50は、第1方向に交差し且つ基部40の一側面41(基部40のシート面)と平行な配列方向に沿って、基部40の一側面41上に、配列されている。各単位形状要素50は、基部40の一側面41上を、その配列方向と交差するようにして線状に延びている。
【0045】
とりわけ本実施の形態において、複数の単位形状要素50は、基部40の一側面41上に、第1方向と直交する第2方向(配列方向)に隙間無く並べて配列されている。したがって、導光板30の出光面31は、単位形状要素50の出光側面51によって構成されている。また、各単位形状要素50は、第2方向と直交する第1方向に沿って、直線状に延びている。さらに、各単位形状要素50は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有するようになっている。また、本実施の形態において、複数の単位形状要素50は、互いに同一に構成されている。
【0046】
次に、図4および図5に示された断面、すなわち、単位形状要素の配列方向(第2方向)および基部40のシート面(基部40の一側面41、導光板30の板面)への法線方向ndの両方向に平行な断面(以下においては、単に「導光板の主切断面」とも呼ぶ)における、各単位形状要素50の断面形状について説明する。本実施の形態において、単位形状要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51は、当該外輪郭が基部40のシート面に対してなす角度である出光面角度θaが、10°以上35°以下となる領域(第1領域)Z1を含んでいる。そして、出光面角度θaが10°以上35°以下となっているこの第1領域Z1は、基部40のシート面(より具体的には、第2方向)に沿った単位形状要素50の全幅Waのうちの20%以上35%以下の幅に対応する外輪郭51上の領域を占めている。
【0047】
すなわち、出光面角度θaが10°以上35°以下となっている第1領域Z1は、正面方向ndに投影された場合に、単位形状要素50の全幅のうちの20%以上35%以下を占めるようになる。図4に示された例においては、単位形状要素50の配列方向に沿った単位形状要素50の第1領域Z1の幅Waaは、単位形状要素50の全幅Waに対して20%以上35%以下となっている。この結果、正面方向ndから導光板30の出光面31を観察した場合、単位形状要素50の出光側面(外輪郭)51が占めている領域のうちの20%以上35%以下の領域において、単位形状要素50の出光面角度θaが10°以上35°以下となっている。このように、出光面角度θaが、10°以上35°以下となる第1領域Z1を単位形状要素50の出光側面51に設けることによって、優れた正面方向輝度を確保することができるとともに、単位形状要素50の配列方向に沿った面内での輝度の角度分布において、正面方向から大きく傾斜した方向への輝度(明るさ)の第2ピーク(サイドローブ)が、発生することを効果的に防止することが可能となる。
【0048】
なお、ここでいう出光面角度θaとは、上述したように、導光板30の主切断面において、単位形状要素50の出光側面(外輪郭)51が基部40のシート面に対してなす角度である。図4に示す例のように、単位形状要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51が折れ線状に形成されている場合には、折れ線を構成する各直線部と基部40のシート面との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))が出光面角度θaとなる。一方、後述する変形例にように、単位形状要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51が曲面によって構成されることもある(図10および図11参照)。そして、曲面状の単位形状要素50の外輪郭51については、当該外輪郭への接線TLと基部40のシート面との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))を、出光面角度θaとして特定することとする。
【0049】
また、本実施の形態において、単位形状要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51は、出光面角度θaが、30°より大きく60°以下となる領域(第2領域)Z2をさらに含んでいる。そして、出光面角度θaが30°より大きく60°以下となっているこの第2領域Z2は、導光板の主切断面における基部40のシート面(より具体的には、第2方向)に沿った単位形状要素50の全幅Waのうちの30%以上80%以下の幅に対応する外輪郭51上の領域を占めている。すなわち、出光面角度θaが30°より大きく60°以下となっている第2領域Z2は、正面方向ndに投影された場合に、単位形状要素50の全幅Waのうちの30%以上80%以下を占めるようになる。結果として、正面方向から導光板30の出光面31を観察した場合、単位形状要素50の出光側面(外輪郭)51が占めている領域のうちの30%以上80%以下の領域において、単位形状要素50の出光面角度が30°より大きく60°以下となっている。このように、出光面角度θaが、30°より大きく60°以下となる第2領域Z2を単位形状要素50の出光側面51に設けることによって、単位形状要素50の配列方向(第2方向)に沿った光の成分に対して優れた集光機能を発揮することが可能となる。
【0050】
さらに、本実施の形態において、単位形状要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51上の全域において、出光面角度θaは10°以上60°以下となっている。このような、導光板30を用いることによって、正面方向ndから大きく傾斜した方向への輝度の第2ピーク(サイドローブ)の発生を防止することが可能になるとともに、単位形状要素50の配列方向(第2方向)に沿った光の成分に対して優れた集光機能を発揮することができる。
【0051】
加えて、本実施の形態において、単位形状要素50の出光面角度θaは、基部40から最も離間した単位形状要素50の外輪郭51上の頂部52aから基部40に最も接近した単位形状要素50の外輪郭51上の基端部52bへ向けて大きくなるよう、変化する。このような導光板30によれば、正面方向ndから大きく傾斜した方向への輝度の第2ピーク(サイドローブ)の発生を防止する機能、並びに、単位形状要素50の配列方向(第2方向)に沿った光の成分を集光させる機能の両方がより効果的に発揮されるようになる。
【0052】
なお、単位形状要素50の外輪郭51上の頂部52aから基端部52bへ向けて出光面角度θaが大きくなるよう変化するとは、出光面角度が常に増大するように変化し続けることのみを意味するものではない。図4に示す例のように、単位形状要素50の主切断面における外輪郭51が折れ線状または折れ線の折れ曲がり部を面取りしてなる形状からなり、出光面角度θaが変化しない領域があってもよい。すなわち、ここでいう、単位形状要素50の外輪郭51上の頂部52aから基端部52bへ向けて出光面角度θaが大きくなるように変化する形状とは、頂部52aでの出光面角度θaよりも基端部52bでの出光面角度θaの方が大きく、且つ、頂部52aから基端部52bへ向けて出光面角度θaが小さくなるように変化する箇所を含んでいない形状も含む。
【0053】
ところで、図4および図5に示された一具体例としての単位形状要素50は、導光板30の主切断面において、基部40の一側面(出光側面)41上に一辺が位置するとともに外輪郭41上における頂部52aと各基端部52bとの間に二辺が位置する五角形形状、或いは、この五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状となっている。また、図示する例においては、正面方向輝度を効果的に上昇させること、および、第2方向に沿った面内での輝度の角度分布に対称性を付与することを目的として、単位形状要素50の主切断面における断面形状は、正面方向ndを中心として、対称性を有している。すなわち、図4および図5によく示されているように、各単位形状要素50の出光側面51は、正面方向を中心として対称的に構成された一対の折れ面37,38によって構成されている。一対の折れ面37,38は、互いに接続されて頂部52aを画成している。各折れ面37,38は、頂部52aを画成する第1傾斜面37a,38aと、第1傾斜面37a,38aへ基部40の側から接続する第2傾斜面37b,38bと、を有している。一対の第1傾斜面37a,38aは正面方向ndを中心として対称的な構成を有するとともに、一対の第2傾斜面37b,38bも正面方向ndを中心として対称的な構成を有している。
【0054】
そして、図4に示された単位形状要素50は、主切断面での外輪郭51上における頂部52aと各基端部52bとの間に位置する二つの辺のうち、第1傾斜面37a,38aによって構成される頂部52a側の辺は、10°以上35°以下の出光面角度θa1を有し、第2傾斜面37b,38bによって構成される基端部52b側の辺は、30°より大きく60°以下の出光面角度θa2を有している。すなわち、単位形状要素50の出光側面51の上述した第1領域Z1は、正面方向ndを中心として対称的に構成された一対の第1傾斜面37a,38aが配置されている領域となり、単位形状要素50の出光側51面の上述した第2領域Z2は、正面方向を中心として対称的に構成された一対の第2傾斜面37b,38bが配置されている領域となる。
【0055】
なお、単位形状要素50の全体的な構成として、導光板30の主切断面における基部40のシート面に沿った単位形状要素50の幅Waに対する、導光板30の主切断面における基部40の法線方向に沿った単位形状要素50の基部40からの突出高さHaの比(Ha/Wa)が、0.3以上0.4以下となっていることが好ましい。このような単位形状要素50によれば、出光側面51での屈折および反射により、単位形状要素50の配列方向(第2方向)に沿った光の成分に対して優れた集光機能を発揮することが可能となり且つサイドローブの発生を効果的に抑制することも可能となる。
【0056】
なお、本件明細書における「五角形形状」とは、厳密な意味での五角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略五角形形状を含む。また同様に、本明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」および「対称」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
【0057】
ここで、導光板30の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、単位形状要素50の具体例として、幅Wa(図4参照)を0.05mm以上0.5mm以下とすることができる。また、単位形状要素50の主切断面における外輪郭51が折れ線の折れ曲がり部を面取りしてなる形状となっている場合、主切断面において、面取りされた箇所の曲率半径の値が単位形状要素50の幅Waの値以下となっていることが好ましい。面取りされた部分の曲率半径が単位形状要素50の幅Waの値よりも大きくなっている場合、単位形状要素50が期待された機能を発揮することができなくなるためである。一方、基部40の厚みは、0.5mm〜6mmとすることができる。
【0058】
以上のような構成からなる導光板30は、基材上に単位形状要素50を賦型することにより、あるいは、押し出し成型により、作製することができる。導光板30の基部40の主部44および単位形状要素50をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。一方、拡散成分45は、一例として、平均粒径が0.5〜100μm程度であるシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子を、用いることができる。
【0059】
電離放射線硬化型樹脂を基材上に硬化させることによって導光板30を作製する場合、単位形状要素50とともに、単位形状要素50と基材との間に位置するようになるシート状のランド部を、基材上に形成するようにしてもよい。この場合、基部40は、基材と電離放射線硬化型樹脂によって形成されたランド部とから構成されるようになる。また、基材として、拡散成分とともに押し出し成型された樹脂材料からなる板材を、用いることができる。
【0060】
一方、押し出し成型で作製された導光板30においては、基部40と、基部40の一側面41上の複数の単位形状要素50と、が一体的に形成され得る。また、押し出し成型によって導光板30を作製する場合、単位形状要素50が、基部40の主部44をなす材料と同一の樹脂材料と、基部40の拡散成分45をなす粒子と、から構成されてもよい。あるいは、いわゆる共押し出しにより導光板30が作製され、基部40が、樹脂材料からなる主部44と、主部44中に分散された拡散成分45と、から構成され、その一方で、単位形状要素50が、基部40の主部44をなす材料と同一の樹脂材料と、基部40の拡散成分45とは別途の機能を有した粒子と、から構成されてもよいし、あるいは、基部40の主部44をなす材料と同一の樹脂材料のみから構成されてもよい。
【0061】
次に、図2、図6〜図8を主に参照して、光学シート60についてさらに詳述する。光学シート60は、透過光の進行方向を変化させる機能を有した部材である。とりわけ、ここで説明する光学シート60は、入光側から入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させ、正面方向の輝度を集中的に向上させるためのシート状部材である。図2および図6によく示されているように、光学シート60は、板状に形成された本体部65と、本体部65の入光側面66上に形成された複数の単位プリズム(単位形状要素、単位光学要素、単位レンズ)70と、を有している。本体部65は、一対の平行な主面を有する平板状の部材として構成されている。そして、導光板30に対面しない側に位置する本体部65の出光側面67によって、面光源装置20の発光面21をなす光学シート60の出光面が構成されている。
【0062】
次に、本体部65の入光側面66上に設けられた単位プリズム70について説明する。図6によく示されているように、複数の単位プリズム70は、本体部65の入光側面66上に並べて配置されている。各単位プリズム70は、線状に形成され、その配列方向と交差する方向に延びている。
【0063】
本実施の形態において、複数の単位プリズム70は互いに同一に構成されている。そして、図示する例において、各単位プリズム70は直線状に延びている。また、各単位プリズム70は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有するようになっている。さらに、複数の単位プリズム70は、その長手方向に直交する方向に沿って、本体部65の入光側面66上に隙間無く並べられている。
【0064】
なお、上述してきたように、光学シート60は、導光板30に重ねられるようにして配置され、光学シート60の単位プリズム70が導光板30の出光面31に対面するようになっている。また、図1および図2に示すように、光学シート60は、単位プリズム70の長手方向が導光板30による導光方向(導光板30の入光面33と当該入光面に対向する反対面34とを結ぶ第1方向)と交差するように、導光板30に対して位置決めされている。より厳密には、単位プリズム70の長手方向が導光板30による導光方向(つまり、第1方向)と直交するとともに、単位プリズム70の配列方向が導光板30による導光方向と平行になるように、光学シート60が導光板30に対して位置決めされている。
【0065】
各単位プリズム70は、本体部65のシート面と平行な方向に互いに対向して配置された第1面71および第2面72を有するようになっている。第1面71は、第1方向における一側(図1および図2の紙面における左側)に位置し、第2面72は、第1方向における他側(図1および図2の紙面における右側)に位置している。そして、第2面72は、主として、第1方向における一側に配置された第1光源24aから発光された光であって、導光板30内を進み、その後、第1面71を介して光学シート60へ入射する光に対し、偏向作用を及ぼす。一方、第1面71は、主として、第1方向における他側に配置された第2光源24bから発光された光であって、導光板30内を進み、その後、第2面72を介して光学シート60へ入射する光に対し、偏向作用を及ぼす。
【0066】
図7および図8によく示されているように、第1面71および第2面72は、それぞれ本体部65から延び出るとともに互いに接続されている。第1面71および第2面72が本体部65にそれぞれ接続する位置において、単位プリズム70の基端部74が画成されている。また、第1面71および第2面72が互いに接続する位置において、本体部65から最も入光側に突出した単位プリズム70の頂部(先端部)75が画成されている。また、光源24a,24bおよび導光板24が導光方向における中心位置Pc(図2参照)を中心として対称的な構成を有していることに対応し、一実施の形態として図示された単位プリズム70をなす第1面71および第2面72は、頂部75を通過して光学シート60の法線方向ndに延びる面を中心として、対称的(線対称)に形成されている。
【0067】
上述したように、また図6に示すように、本体部65のシート面への法線方向nd(本体部65の入光側面66、光学シート60のシート面)および単位プリズム70の配列方向の両方に平行な断面(以下においては、単に「導光板の主切断面」とも呼ぶ)における各単位プリズム70の断面形状は、当該単位プリズム70の長手方向(直線状に延びている方向)に沿って一定となっている。以下において、光学シート60の主切断面における単位プリズム70の断面形状についてさらに詳細に説明する。なお、図1および図2では、光学シートの主切断面と平行な断面において、面光源装置20(表示装置10)が示されている。
【0068】
図7に示すように、本実施の形態においては、光学シートの主切断面における各単位プリズム70の断面形状は、入光側(導光板の側)に向けて先細りしていく形状となっている。つまり、主切断面において、本体部65のシート面と平行な単位プリズム70の幅は、本体部65の法線方向ndに沿って本体部65から離間するにつれて小さくなっていく。
【0069】
また、図示された本実施の形態において、光学シートの主切断面において、単位プリズム70の外輪郭は、直線部をつなぎ合わせてなる、或いは、直線部をつなぎ合わせるとともにつなぎ目を面取りしてなる形状を有している。言い換えると、単位プリズム70の外輪郭は、折れ線状に、或いは、折れ線の角部を面取りしてなる形状に、形成されている。図7およびに示された例では、単位プリズム70の第1面71および第2面72は、それぞれ、三つの直線部71a,71b,71c,72a,72b,72cからなる折れ線状に形成されている。ただし、図示された例に限られず、光学シートの主切断面における単位プリズムの外輪郭が、一以上の弧(円弧または楕円弧)を含んで構成されるようにしてもよいし、一以上の弧(円弧または楕円弧)および一以上の直線部を含んで構成されるようにしてもよい。
【0070】
本実施の形態において、光学シート60の主切断面において単位プリズム70の外輪郭(入光側面をなす第1面71および第2面72)が、本体部65のシート面に対してなす角度を入光面角度θbとすると、この入光面角度θbは、第1面71内または第2面72内において一定とはなっていない。図6および図7に示すように、入光面角度θbは、第1面71内および第2面72内において、本体部65から最も離間した当該単位プリズムの頂部75から本体部65に最も接近した当該単位プリズム60の基端部74へ向けて、大きくなるように変化する。このような単位プリズム60によれば、第1面71および第2面72のうちの、正面方向ndに対する傾斜角度が比較的に小さくなる方向に進む比較的に立ち上がった光L73が主として入射するようになる基端部74側の領域、並びに、正面方向ndに対する傾斜角度が非常に大きくなる方向に進む比較的に寝た光L74が主として入射するようになる頂部75側の領域の両方において、優れた集光機能を確保することができる。
【0071】
ここでいう入光面角度θbとは、上述したように、光学シート60の主切断面において、単位プリズム60の入光側面(第1面71および第2面72)が本体部65のシート面に対してなす角度である。図7に示す例のように、単位プリズム70の主切断面における入光側面(第1面71および第2面72)が折れ線状に形成されている場合には、折れ線を構成する各直線部と本体部65のシート面との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))が入光面角度θbとなる。一方、後述する変形例にように、単位プリズム70の主切断面における外輪郭(第1面71および第2面72)が曲面によって構成されることもある(後述する図9参照)。そして、曲面状の単位プリズム70の外輪郭(第1面71および第2面72)については、当該外輪郭への接線TLと本体部65のシート面との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))を、入光面角度θbとして特定することとする。
【0072】
なお、単位プリズム70の外輪郭(第1面71および第2面72)上の頂部75から基端部74へ向けて入光面角度θbが大きくなるよう変化するとは、入光面角度θbが常に増大するように変化し続けることのみを意味するものではない。図7に示す例のように、単位プリズム70の主切断面における外輪郭(第1面71および第2面72)が折れ線状または折れ線の折れ曲がり部を面取りしてなる形状からなり、入光面角度θbが変化しない領域があってもよい。すなわち、ここでいう、単位プリズム70の外輪郭(第1面71および第2面72)上の頂部75から基端部74へ向けて入光面角度θbが大きくなるように変化する形状とは、頂部75での入光面角度θbよりも基端部74での入光面角度θbの方が大きく、且つ、頂部75から基端部74へ向けて入光面角度θbが小さくなるように変化する箇所を含んでいない形状も含む。
【0073】
また、図8に示すように、光学シート60の主切断面において、単位プリズム70の頂部75と基端部74との間の本体部65のシート面に沿った距離La,Lbの5%の長さLa1,Lb1だけ頂部75から基端部74の側へずれた第1面71および第2面72上の頂部近傍位置Pa1,Pa2と、頂部75と、を結ぶ頂部側直線TEL1,TEL2が、本体部65のシート面に対して45°以上55°以下の角度(この角度を「頂部側傾斜角度」とも呼ぶ)θx1,θx2をなすようになっている。加えて、図8に示すように、光学シート60の主切断面において、単位プリズム70の頂部75と基端部74との間の本体部65のシート面に沿った距離La,Lbの5%の長さLa2,Lb2だけ基端部74から頂部75の側へずれた第1面71および第2面72上の基端部近傍位置Pb1,Pb2と、基端部74と、を結ぶ頂部側直線DEL1,DEL2が、本体部65のシート面に対して60°以上70°以下の角度(この角度を「基端部側傾斜角度」とも呼ぶ)θy1,θy2をなすようになっている。またさらに、図7に示すように、光学シートの主切断面において、単位プリズム70の頂部75と基端部74とを結ぶ直線SL1,SL2から、当該直線SL1,SL2と直交する方向に沿って当該直線SL1,SL2から最も離間する第1面71または第2面72上の位置までの離間距離Dx1,Dx2の、単位プリズム70の頂部75と基端部74との間の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)は、0.04以上0.06以下となっている。
【0074】
本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が、上述した条件を満たす場合、光学シート60が優れた集光機能を発揮するとともに、単位プリズム70の配列方向に沿った面内で広い視野角を確保し得ることが、知見された。すなわち、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が、上述した条件を満たす場合、光学シート60の出光面上で、正面方向に比較的に高い輝度を確保することができ、且つ、単位プリズム70の配列方向および正面方向に沿った面内で測定される輝度の角度分布において半値角を拡大することができる。
【0075】
さらに、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が、上述した条件を満たす光学シートを、出光面を単位形状要素によって形成された導光板と、単位形状要素50の配列方向と単位プリズムの配列方向とが直交するようにして、重ねて用いる場合、次のことが実現され得ることも知見された。まず、導光板30の導光方向および導光板30の法線方向の両方に沿った面内における導光板30の出光面31上での輝度の角度分布は、正面方向から大きく傾斜した方向にピーク輝度を持つようになる。そして、このピーク輝度が65°以上75°以下となっている場合、光学シート60の出光面上において単位プリズム70の配列方向および正面方向に沿った面内で計測された輝度の角度分布における半値角と、単位プリズム70の長手方向および正面方向に沿った面内で計測された輝度の角度分布における半値角と、を概ね同様の大きさとすることができる。結果として、導光板30および光学シート60を表示装置10に組み込むと、当該表示装置からの映像光は、直交する二方向において同様の視野角特性を呈することができる。
【0076】
また、本件発明者らがさらに研究を重ねたところ、基端部側直線DEL1,DEL2が本体部65のシート面に対してなす基端部側傾斜角度θy1,θy2と、頂部側直線TEL1,TEL2が本体部65のシート面に対してなす頂部側傾斜角度θx1,θx2との差が、12°以上25°以下となっている場合に、単位プリズム70の配列方向(第1方向)に沿った面内での輝度分布における半値角と、単位プリズム70の長手方向(第2方向)に沿った面内での輝度分布における半値角と、を概ね同一とすることができた。そして、このような導光板30および光学シート60が組み込まれた表示装置、とりわけ、携帯端末の表示装置が、異なる二方向において、目視では判別不可能な視野角特性を呈するようになった。
【0077】
以上の構成からなる光学シート60の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、単位プリズム70の具体例として、光学シート60のシート面に沿った幅Wb(図7参照)を0.02mm以上0.3mm以下とすることができ、光学シート60のシート面への法線方向ndに沿った単位プリズム70の本体部65の入光側面66からの高さHb(図7参照)を0.02mm以上0.25mm以下とすることができる。一方、本体部65の厚みは、0.1mm〜0.6mmとすることができる。
【0078】
以上のような構成からなる光学シート60は、例えば、上述した導光板30の作製に用いられる材料を用いて、上述した導光板30の作製と同様に、基材上に単位プリズム70を賦型することにより、あるいは、押し出し成型により、作製され得る。
【0079】
次に、以上のような構成からなる表示装置10の作用について説明する。
【0080】
まず、図2に示すように、光源24b,24bをなす発光体25で発光された光は、入光面33,34を介し、導光板30に入射する。図2には、一例として、第1光源24aから第1入光面33を介して導光板30に光が入射する例が示されている。以下、この図2に示された例に基づいて面光源装置20および表示装置10の作用について説明する。ただし、導光板30は、第1方向における中央位置Pcを中心として対称的な構成を有している。また、第1光源24aおよび第2光源24bは、第1方向に導光板30を挟んで、対称的に構成されている。さらに、光学シート60等の面光源装置20の他の構成要素、および、液晶表示パネル15も、同様に対称性を有している。このような構成の対称性にともない、第2光源24bから第2入光面34を介して導光板30に入射する光に対しても、以下の説明が同様に当てはまる。
【0081】
図2に示すように、導光板30へ入射した光L21,L22は、導光板30の出光面31および裏面32において、反射、とりわけ導光板30をなす材料と空気との屈折率差に起因して全反射を繰り返し、導光板30の入光面33と反対面(他方の入光面)34とを結ぶ第1方向(導光方向)へ進んでいく。
【0082】
ただし、導光板30の基部40内には拡散成分45が分散されている。このため、図2に示すように、導光板30内を進む光L21,L22は、拡散成分45によって進行方向を不規則に変更され、全反射臨界角未満の入射角度で出光面31および裏面32に入射することもある。この場合、当該光は、導光板30の出光面31および裏面32から、出射し得るようになる。出光面31から出射した光L21,L22は、導光板30の出光側に配置された光学シート60へと向かう。一方、裏面32から出射した光は、導光板30の背面に配置された反射シート22で反射され再び導光板30内に入射して導光板30内を進むことになる。
【0083】
導光板30内を進行する光と、導光板30内に分散された拡散成分45と、の衝突は、導光板30内の導光方向に沿った各区域において、生じる。このため、導光板30内を進んでいる光は、少しずつ、出光面31から出射するようになる。これにより、導光板30の出光面31から出射する光の導光方向(第1方向)に沿った光量分布を均一化させることができる。
【0084】
とりわけ、図4に示すように、単位形状要素50の主切断面における断面形状は、正面方向を中心として対称的に配置された五角形形状または当該五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状となっている。より詳細には上述したように、導光板30の出光面31は、導光板30の裏面32に対して傾斜した折れ面37,38として、構成されている。そして、この折れ面37,38からなる出光面31で全反射して導光板30内を進む光およびこの折れ面37,38からなる出光面31を通過して導光板30から出射する光は、この折れ面37,38からなる出光面31によって、以下に説明する作用を及ぼされるようになる。まず、折れ面37,38からなる出光面31で全反射して導光板30内を進む光に対して及ぼされる作用について説明する。
【0085】
図4には、出光面31および裏面32において全反射を繰り返しながら導光板30内を導光方向(第1方向)に進む光L41,L42の光路が、導光板の主切断面内に示されている。上述したように、導光板30の出光面31は、正面方向を中心として対称的に配置された五角形形状または当該五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状を断面形状として有している単位形状要素50の出光側面51によって形成され、より具体的には、基部40の一側面41への法線方向ndを挟んで互いに逆側に傾斜した二種類の折れ面37,38を含んでいる。また、互いに逆側に傾斜した二種類の折れ面37,38は、第2方向に沿って、交互に並べられている。そして、図4に示すように、導光板30内を出光面31に向けて進み出光面31に入射する光L41,L42は、多くの場合、二種類の折れ面37,38のうちの、導光板の主切断面において基部40の一側面41への法線方向ndを基準として当該光の進行方向とは逆側に傾斜した傾斜面へ入射する。
【0086】
この結果、図4に示すように、導光板30内を進む光L41,L42は、出光面31の折れ面37,38で全反射する多くの場合、導光板の主切断面においてその進行方向は正面方向ndを中心として逆側に向くようになる。つまり、当該光の第2方向に沿った成分が、出光面31での全反射により、逆側に向かされやすくないっている。このようにして、導光板30内を第1方向(導光方向)に誘導される光は、出光面31で全反射する度に、その第2方向における進行方向を逆転されやすくなっている。この結果、光源24a,24bの発光体25から第1方向に対して大きく傾斜した方向に発光され導光板30内に入射した光も、第2方向への移動を規制されながら、主として第1方向へ進むようになる。これにより、導光板30の出光面31から出射する光の第2方向に沿った光量分布を、光源24a,24bの構成(例えば、発光体25の配列)や、発光体25の出力によって、調節することが可能となる。
【0087】
次に、折れ面37,38を通過して導光板30から出射する光に対して、折れ面37,38から及ぼされる作用について説明する。図4に示すように、単位形状要素50を介して導光板30から出射する光L41,L42は、導光板30の出光面31をなす単位形状要素50の出光側面51をなす傾斜面37,38において屈折する。この屈折により、主切断面において正面方向ndから傾斜した方向に進む光L41,L42の進行方向(出射方向)は、主として、導光板30内を通過している際における光の進行方向と比較して、正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように、曲げられる。このような作用により、単位形状要素50は、導光方向と直交する第2方向に沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。すなわち、単位形状要素50は、導光方向と直交する第2方向に沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。このようにして、導光板30から出射する光の出射角度は、導光板30の単位形状要素50の配列方向と平行な面内において、正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込まれる。
【0088】
以上のようにして最終的に導光板30の出光面31から出射した光L21,L22は、図2に示すように、光学シート60へ入射する。なお、第1方向における一側に位置する第1光源24aで発光された光L21,L22は、導光板30内を第1入光面33の側から第2入光面34の側へ向けて進んでいる途中に、導光板30の出光面31から出射する。このため、第1光源24aで発光された光L21,L22の導光板30からの出射方向は、正面方向ndと導光方向(第1方向)との両方向に沿った図2の断面において、正面方向ndから第1方向における他側(第2入光面34の側)に傾斜するようになる。通常使用されている導光板30においては、導光板30をなす材料と空気との屈折率差にも影響を受け、導光板30の出光面31から出射する第1光源24aからの光の第1方向成分の出射角度(出射光の第1方向成分と導光板30の板面への法線方向ndとがなす角度)θcは、45°〜85°の範囲内に偏る、傾向がある。同様に、第1方向における他側に位置する第2光源24bからの光の第1方向成分の導光板30からの出射角度θcは、第1光源24aからの光とは正面方向ndを挟んで逆側に45°〜85°傾斜した角度範囲内に偏る、傾向がある。
【0089】
また、上述したように、この光学シート60は、導光板30の側へ向けて頂部75が突出する単位プリズム70を有している。図2によく示されているように、単位プリズム70の長手方向は、導光板30による導光方向(第1方向)と交差する方向、とりわけ本実施の形態では導光方向と直交する第2方向と、平行になっている。
【0090】
この結果、第1方向における一側(図1の紙面における左側)に配置された第1光源24aで発光され導光板30を介して光学シート30へ向かう光L21,L22は、互いに接続された第1面71および第2面72のうちの、第1方向における一側に位置する第1面71を介して単位プリズム70へ入射する。図2に示すように、この光L21,L22は、その後、第1方向における他側(図1の紙面における右側)に位置する第2面72で全反射する。これに対して第1方向における他側に位置する第2光源24bから導光板30を介して光学シート60へ向かう光は、互いに接続された第1面71および第2面72のうちの、第1方向における他側に位置する第2面72を介して単位プリズム70へ入射し、その後、第1方向における一側に位置する第1面71で全反射してその進行方向を変化させるようになる。
【0091】
そして、単位プリズム70のプリズム面(第1面および第2面)71,72での全反射により、図2の断面(第1方向(導光方向)と正面方向ndとの両方向に平行な断面)において正面方向ndから傾斜した方向に進む光L21,L22は、その進行方向が正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように、曲げられる。このような作用により、単位プリズム70は、第1方向(導光方向)に沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。すなわち、光学シート60は、第1方向に沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。
【0092】
なお、このように光学シート60の単位プリズム70によってその進行方向を大きく変化させられる光は、主として、単位プリズム70の配列方向である第1方向に進む成分であり、導光板30の単位形状要素50の傾斜面37,38によって集光させられる第2方向に進む成分とは異なる。したがって、光学シート60の単位プリズム70での光学的作用によって、導光板30の単位形状要素50によって上昇させられた正面方向輝度を害すことなく、さらに、正面方向輝度を向上させることができる。
【0093】
以上のように、面光源装置20では、第1方向(導光方向)に沿った出射光量の分布を均一化させ、さらに、正面方向輝度を向上させ、発光面21から光を面状に発光する。面光源装置20を出光した光は、その後、液晶表示パネル15に入射する。液晶表示パネル15は、面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させる。これにより、液晶表示装置10の観察者が、映像を観察することができるようになる。
【0094】
なお、上述したように、導光板30内に入射した光は、単位形状要素50の出光側面51をなす折れ面37,38によって第2方向への移動を規制されながら、第1方向へ進むようになる。すなわち、光源24a,24bをなす多数の発光体25の各々で発光された光は、導光板30の出光面31のうちの、第2方向における所定の位置に位置し且つ第1方向に延びる特定の領域内から、主として出射することになる。したがって、表示装置10の表示面11に表示される映像に対応して、制御装置18が、各発光体25の出力を調節するようにしてもよい。
【0095】
例えば、表示装置10の表示面11内のある領域に何も表示しない場合、言い換えると、表示装置10の表示面11内のある領域に黒を表示する場合、表示面10の当該領域に対応する導光板30の出光面31の領域に光を供給する点状発光体25を消灯させるようにしてもよい。この場合、面光源装置20からの照明光を表示パネル15で完全に遮断できないことに起因するコントラストの低下といった従来の不具合を解消することができる。また、電気使用量を節約することができ、省エネルギーの観点からも好ましい。
【0096】
さらに、黒を表示する例に限られず、表示面11に表示される映像に対応して各点状発光体25の出力の程度を調節することにより、表示パネル15のみに依存することなく、表示される映像の各領域における明るさを調節するようにしてもよい。このような例においても、表示される像のコントラストを向上させることができるとともに、省エネルギーを実現することができる。
【0097】
ところで、上述したように、入光側に突出する単位プリズムを有した従来のプリズムシートは。極めてすぐれた集光機能を発揮する。この従来のプリズムシートを利用した場合、単位プリズムの配列方向およびプリズムシートの法線方向の両方に沿った面内について計測された輝度の角度分布での半値角は極めて狭くなってしまう。これに対して、この従来のプリズムシートに代えて用いられる上述の光学シート60によれば、入光面角度θbが、第1面71内および第2面72内において、本体部65から最も離間した当該単位プリズムの頂部75から本体部65に最も接近した当該単位プリズム60の基端部74へ向けて、大きくなるように変化する。このような光学シート60によれば、次に説明するように、集光機能が有効に発揮されながら光拡散機能も適切に発揮されて、結果として、十分な正面方向輝度を確保しながら、十分に拡大された半値角を有するようになり、十分に広い視野角を確保することができる。
【0098】
まず、第1方向に沿った成分をより多く含む光(例えば、図7における光L74)は、当然に、単位プリズム70の入光側面(第1面71および第2面72)のうちの本体部60に近接する頂部75側の領域に入射しやすくなる。その一方で、第1方向に沿った成分を比較的に少なく含む光(例えば、図4における光L71,L72,L73)は、概ね、単位プリズム70の入光面(第1面71および第2面72)の全領域に均等に入射し得る。したがって、単位プリズム70の入光側面(第1面71および第2面72)のうちの基端部74から離間した頂部75を含む領域に入射する光は、本体部650に近接した基端部74を含む領域に入射する光との比較において、第1方向に沿った成分が僅かである光をより高い割合で含むようになる。
【0099】
つまり、図7に示すように、単位プリズム70の基端部74側のプリズム面(第1面71および第2面72)には、正面方向ndに対して大きく傾斜しない方向に進む光L73が主として入射し、このような光L73は、光学シート60のシート面に対して比較的に大きく傾斜したプリズム面71c,72cで反射して、その進行方向を変化させる。また、単位プリズム70の頂部75側のプリズム面(第1面71および第2面72)には、正面方向ndに対して非常に大きく傾斜した方向に進む光L74も入射し、このような光L74は、光学シート60のシート面に対して比較的に大きく傾斜していないプリズム面71a,72aで反射して、その進行方向を変化させる。すなわち、単位プリズム70の反射面として機能する第1面71および第2面72の各位置における入光面角度θbは、当該位置への光の入射方向の傾向に応じて変化しており、光学シート60への入射光に対して優れた集光機能を発揮するようになっている。
【0100】
また、一例を図21に示すように、導光板30の出光面31上で計測された導光方向と正面方向との両方に平行な面内での輝度の角度分布におけるピーク角度は、正面方向ndから非常に大きく傾斜する、例えば65°以上75°以下の角度を正面方向に対してなす傾向がある。当該輝度の角度分布では、必然的に、半値角も極めて小さくなる。そして、入光側に突出する単位プリズムを有した従来のプリズムシートは、このように極めて強い方向性を有した導光板からの出射光に対し、例えば図20に示すように極めて強い集光機能を発揮することになっていた。
【0101】
一方、ここで説明した光学シート60によれば、単位プリズム70の第1面71内で入光面角度θbが変化し、単位プリズム70の第2面72内でも入光面角度θbが変化する。このため、或る方向に進んで光学シート60の単位プリズム70に入射する光L71,L72,L73は、単位プリズム70の第1面71内および第2面72内における入射位置に応じて、光学シート60から出射する際の進行方向が変化する。このため、本実施の形態による光学シートによれば、光学シート60の出光面上で計測された導光方向(単位プリズム70の配列方向)に沿った面内での輝度の角度分布における半値角を、従来のプリズムシートを用いた場合と比較して、大きくすることができる。
【0102】
すなわち、本実施の形態の光学シート10によれば集光機能を有効に発揮しながら、光学シート60の出光面上で計測された導光方向(単位プリズム70の配列方向)に沿った面内での輝度の角度分布における半値角を十分な大きさとすることができる。したがって、出光面31上で計測された導光方向と正面方向との両方に平行な面内での輝度の角度分布においてピーク角度が正面方向から65°以上75°以下だけ傾斜した方向に現れるようになる導光板30と組み合わせて、この光学シート60を表示装置10に組み込んだ際に、表示面11内の各位置を観察する際の観察方向が大きく異なったとしても、表示面上の各位置に観察される映像の明るさが大きくばらつくことはない。これにより、観察される映像の明るさのバラツキに起因した視認性の悪化を効果的に防止することができる。このため、光学シート60が携帯端末用の表示装置に適用され、観察者が表示装置11を近接した位置から観察したとしても、観察される映像の明るさのバラツキに起因した視認性の悪化を効果的に防止することができる。この点において、本実施の形態による光学シート60、並びに、本実施の形態による光学シート60と導光板30の組み合わせは、携帯端末用の表示装置10への適用に適していると言える。
【0103】
加えて、ここで説明した光学シートによれば、上述したように、頂部側直線TEL1,TEL2と本体部65のシート面とによってなされる角度である頂部側傾斜角度θx1,θx2が、45°以上55°以下となっている。また、基端部側直線DEL1,TEL2と本体部65のシート面とによってなされる角度である基端部側傾斜角度θy1,θy2が、60°以上70°以下となっている。加えて、単位プリズム70の頂部75と基端部74とを結ぶ直線SL1,SL2に対する、当該直線SL1,SL2に直交する方向に沿って当該直線SL1,SL2から最も離間する第1面71または第2面72上の位置までの離間距離Dx1,Dx2の比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が、0.04以上0.06以下に設定されている。
【0104】
本件発明者らが、鋭意研究を重ねたところ、後述する実施例でも実証されているように、これら三つの条件が同時に満たされる場合、入光側に突出した単位プリズム70が、導光板30の単位形状要素70の集光機能に対応した程度の集光機能を発揮するようになることが知見された。本件発明者らの実験結果からすれば、上記三つの条件が満たされる場合、光学シートの主切断面における単位プリズム70の外輪郭(第1面71および第2面72)が、当該単位プリズム70の頂部75と基端部74とを結ぶ直線SL1,SL2から、適度に膨出するようになる。これにより、光学シート60が、導光板30から出射する強い指向性を有した光の進行方向を全体的に補正し、且つ、当該光を適度に拡散させることができる。
【0105】
結果として、導光板30の出光面31上で計測された導光方向と正面方向との両方に平行な面内での輝度の角度分布においてピーク角度が正面方向から65°以上75°以下だけ傾斜した方向に現れるようになる導光板30上に、この光学シート60を設けた場合、
光学シート60の出光面上で計測される単位プリズム70の配列方向(第1方向)と正面方向ndとの両方に平行な面内での視野角特性と、光学シート60の出光面上で計測される単位形状要素50の配列方向(第2方向)と正面方向ndとの両方に平行な面内での視野角特性を同様とすることができる。したがって、光学シート60の出光面上で計測される単位プリズム70の配列方向(第1方向)と正面方向ndとの両方に平行な面内での輝度の角度分布における半値角と、光学シート60の出光面上で計測される単位形状要素50の配列方向(第2方向)と正面方向ndとの両方に平行な面内での輝度の角度分布における半値角と、を概ね同一の値とすることができる。さらには、光学シート60の出光面上で計測される単位プリズム70の配列方向(第1方向)と正面方向ndとの両方に平行な面内での輝度の角度分布と、光学シート60の出光面上で計測される単位形状要素50の配列方向(第2方向)と正面方向ndとの両方に平行な面内での輝度の角度分布とが、同一のグラフ上において、概ね同一の輪郭を有するようにすることも可能となる。
【0106】
この場合、この導光板30と光学シート60とを組み込まれた表示装置10では、直交する二方向での視野角特性、例えば、水平方向の視野角と、水平方向に直交する方向での視野角特性を同一とすることも可能である。したがって、表示装置の向きに応じて表示される映像の向きが変化する携帯端末用の表示装置に、上述してきた導光板30および光学シート60が適用された場合には、携帯端末の向きを変化させたとしても、同様のあかるさで映像が向きを変えて表示されるようになり、向きを変える前後において観察される映像から受ける印象が大きく変化することはない。この点において、本実施の形態による光学シート60、並びに、本実施の形態による光学シート60と導光板30の組み合わせは、携帯端末用の表示装置10への適用に適していると言える。
【0107】
また、本件発明者らがさらに研究を重ねたところ、基端部側直線DEL1,DEL2が本体部65のシート面に対してなす基端部側傾斜角度θy1,θy2と、頂部側直線TEL1,TEL2が本体部65のシート面に対してなす頂部側傾斜角度θx1,θx2との差が、12°以上25°以下となっている場合に、単位プリズム70の配列方向(第1方向)に沿った面内での輝度分布における半値角と、単位プリズム70の長手方向(第2方向)に沿った面内での輝度分布における半値角と、をより安定して概ね同一とすることができた。そして、このような導光板30および光学シート60が組み込まれた表示装置、とりわけ、携帯端末の表示装置が、より安定して、異なる二方向において目視では判別不可能な視野角特性を呈するようになった。
【0108】
ところで、本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、正面方向に対して45°程度傾斜したプリズム面(傾斜面)を有する線状の単位形状要素50を導光板30に設けた場合、単位形状要素の配列方向に沿った面内での輝度の角度分布に、正面方向ndから大きく傾斜した角度域に第2の明るさのピークが発生すること、すなわち、いわゆるサイドローブが出現することが知見された。サイドローブを形成する光は、正面方向から大きく傾斜した方向に進む光であって、映像を有効に形成する光として観察者によって認識され得ない光である。すなわち、サイドローブの発生は、単に正面方向から大きく傾斜した方向において思いがけず映像が明るく観察されるようになるだけでなく、観察者によって有効に観察され得る映像を形成しないといった点において、光源で発光された光を有効に使用しているとは言えない。すなわち、サイドローブの発生は、エネルギー効率の面においても好ましくない。
【0109】
サイドローブの発生原因は次のように推定される。図4を参照しながら既に説明したように、導光板30内を出光面31に向けて進み出光面31に入射する光L41,L42は、多くの場合、二種類の折れ面37,38のうちの、導光板の主切断面において基部40の一側面41への法線方向ndを基準として当該光の進行方向とは逆側に傾斜した傾斜面へ入射する。しかしながら、図5に示すように、光L51の進行方向と正面方向ndとによってなされる角度が小さい場合、当該光L51は、法線方向ndを基準として当該光の進行方向と同じ側に傾斜した傾斜面へも入射し得る。そしてこの場合、当該光L51は、入射したプリズム面(図5では傾斜面37)で全反射し得り、多くの場合、当該プリズム面に対向する反対側の傾斜面(図7では傾斜面38)へ入射する。
【0110】
このとき、反対側の傾斜面の出光面角度θaが、集光に適するとされている比較的に大きな角度の場合、とりわけ、最も優れた集光機能を発揮すると考えられている45°程度の場合、当該光の反対側の傾斜面への入射角度は比較的に小さくなる。この結果、当該光は、図5における光L51aのように、反対側の傾斜面で反射されることなく、屈折して単位形状要素から出射する。そして、導光板の主切断面において、当該光L51aの出射角度は極めて大きくなる。このような光L51aは、の進行方向を補正するためには、第2方向に配列された単位形状要素を有する光学シートや、光拡散機能を有した光拡散シートを導光板の出光側に配置しない限り、その進行方向を補正されることはない。そして、このような光L51aが、サイドローブを形成する原因となっているものと推測される。
【0111】
これに対して、本実施の形態によれば、上述したように単位形状要素50の配列方向に沿った単位形状要素50の全幅Waのうちの20%以上35%以下の幅領域に対応する外輪郭上の領域(第1領域Z1)で、導光板30の主切断面において単位形状要素50の出光側面51または出光側面51への接線が基部40の一側面41に対してなす角度である出光面角度θa1が、10°以上35°以下となっている。
【0112】
本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、10°以上35°以下といった比較的小さな出光面角度θaを有した単位形状要素50の出光側面51によれば、図5に示すように、導光板の主切断面において正面方向ndに対して大きく傾斜しない方向に進み且つその後に法線方向ndを基準としてその進行方向と同じ側に傾斜した傾斜面で全反射して当該面に入射してきた光L51を、全反射させることが可能となる。すなわち、出光面角度θaが10°以上35°以下と比較的に小さくなっている第1領域Z1は、サイドローブを形成する正面方向ndから大きく傾斜した方向に光L51が出射することを効果的に防止することができる。なお、単位形状要素50の第1領域Z1で全反射した光は、その後、導光板30の裏面32や反射シート22での反射によって、再び出光側へ向けて進行するようになる。すなわち、これまでサイドローブを形成し無駄になっていた光の進行方向を補正して、当該光を有効に映像を形成する光として利用することができる。
【0113】
本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、単位形状要素50の配列方向に沿った単位形状要素50の全幅Waのうちの20%以上に対応する外輪郭51上の領域で、出光面角度θaが10°以上35°以下となっている場合には、図1に示された構成の表示装置において、すなわち、第2方向に沿った光の進行方向を補正するための光学シート類が導光板の出光側に配置されていない表示装置において、表示装置10の表示面11でのサイドローブの発生を目視で感知不可能な程度にまで、第2方向に沿った面内での輝度の角度分布における第2のピークを目立たなくさせることができた。
【0114】
また、本件発明らの研究結果によれば、単位形状要素50の配列方向に沿った単位形状要素50の全幅Waのうちの35%以下の幅領域に対応する外輪郭上の領域(第1領域Z1)で、出光面角度θa1が10°以上35°以下となっていれば、出光面角度θa1が10°以上35°以下となる第1領域Z1を設けない場合と概ね同等の正面方向輝度を確保し得ることが確認された。このような現象は、これまでにサイドローブを形成して無駄になってきた光が逆に有効に利用され得るようになったことに起因しているもと予測される。そして、このような作用効果は、直角二等辺三角形形状の断面形状を有した単位形状要素が最も優れた集光機能を発揮し得ると考えられていた従来の技術水準から予測される範囲を超えた顕著なものと言える。
【0115】
とりわけ、本実施の形態においては、単位形状要素50の配列方向に沿った単位形状要素50の全幅Waのうちの30%以上80%以下に対応する外輪郭上の領域(第2領域)Z2において、出光面角度θa2が30°より大きく60°以下となっている。本件発明らが鋭意研究を重ねたところ、このような導光板30を用いた場合、上述したように当該導光板30の単位形状要素50が、出光面角度θaが10°以上35°以下となる出光側面51(出光面31)を含んでいたとしても、単位形状要素50の配列方向(第2方向)に沿って集光機能を有効に発揮し得ることが確認された。
【0116】
さらに、本実施の形態においては、単位形状要素50の主切断面における外輪郭51上の全域において、出光面角度は10°以上60°以下となっている。これによって、単位形状要素50の配列方向(第2方向)に沿った成分に対して集光作用を全く及ぼされること無く、光が導光板30から出射することを防止することができる。
【0117】
以上のような本実施の形態によれば、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が所定の条件を満たすように構成された光学シート60によって、優れた視野角特性を確保することが可能となる。また、入光側に突出して導光方向に延びる単位形状要素50を有した導光板30と、とりわけ、出光面31上で計測された導光方向と正面方向との両方に平行な面内での輝度の角度分布においてピーク角度が正面方向から65°以上75°以下だけ傾斜した方向に現れるようになる導光板30と、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が所定の条件を満たすように構成された光学シート60と、の組み合わせにおいては、導光板30の単位形状要素50の配列方向に沿った視野角特性と、光学シート60の単位プリズム60の配列方向に沿った視野角特性と、を目視による識別が不可能な程度に、同様の傾向とすることができる。このような優れた視野角特性は導光板30および光学シート60の二つの構成要素によって主として実現されるため、この二つの部材を用いて表示装置10を作製することにより、優れた視野角特性を確保しながら薄型化を実現することもできる。とりわけ、例えば表示装置10の向きに対応して、映像が表示される方向が変化する携帯端末用の表示装置10においては、映像が表示される位置に応じて観察される映像の明るさにムラが生じることを防止することができるとともに、同様の明るさで同一の映像が向きを変えて観察されるようになる。
【0118】
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いており、重複する説明を省略する。
【0119】
上述した実施の形態において、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が所定の条件を満たすように構成された光学シートの一例を示したが、これに限られない。例えば、光学シートの主切断面における単位プリズム70の形状を変更することができる。既に述べているが、図9に示すように、光学シートの主切断面での単位プリズム70の断面形状が曲線を含むようにしてもよい。このような変形例では、入光面角度θbは、図9に示すように、単位プリズム70の主切断面における外輪郭(第1面71および第2面72)への接線TLと、本体部65のシート面と、によってなされる角度、より厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))の値として特定される。このような変形例においても、頂部側傾斜角度θx1,θx2、基端部側傾斜角度θy1,θy2、および、距離Dx1,Dx2の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)が上述した条件を満たしていれば、上述の実施の形態と同様の作用効果が奏される。なお、光学シートの主切断面における単位プリズム70の第1面71および第2面72が曲線として構成される場合、上述した頂部側直線TEL1,TEL2や基端部側直線DEL1,DEL2は、当該曲線に対する弦となる。
【0120】
また、上述した実施の形態において、光学シート60の単位プリズム70が互いに隣接して配置されている例を示したが、これに限られない。例えば、図9に示すように、隣り合う二つの単位プリズム70間に平坦部68が形成されていてもよいし、図9に二点差線で示すように、隣り合う二つの単位プリズム70間に凹部69が形成されていてもよい。
【0121】
さらに、光学シート60が、透過光を拡散させる拡散成分を含有し、等方性拡散機能または異方性拡散機能を発揮するようにしてもよい。このような変形例によれば、各方向における視野角特性をさらに高い自由度で調節することができる。
【0122】
また、導光板30の単位形状要素50の上述した構成は例示に過ぎない。一例として、導光板の主切断面において、単位形状要素50の外輪郭51が曲線を含むようにしてもよい。なお、既に述べているが、導光板の主切断面での単位形状要素50の断面形状が曲線を含む場合、出光面角度θaは、図10および図11に示すように、単位形状要素50の主切断面における外輪郭51への接線TLと、基部40のシート面と、によってなされる角度、より厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))の値として特定される。このような変形例においても、単位形状要素50が上述した構成を有していることが好ましい。
【0123】
また、上述した実施の形態において、導光板30の単位形状要素50が互いに隣接して配置されている例を示したが、これに限られない。例えば、図10に示すように、隣り合う二つの単位形状要素50間に平坦部58が形成されていてもよいし、図11に示すように、隣り合う二つの単位形状要素50間に凹部59が形成されていてもよい。
【0124】
さらに、上述した実施の形態において、単位形状要素50が、その長手方向に沿って一定の断面形状を有する例を示したが、これに限られず、単位形状要素50の断面形状が、当該単位形状要素の長手方向に沿って変化するようにしてもよい。
【0125】
さらに、上述した実施の形態において、導光板30の側面のうちの対向する二つの面33,34が入光面を構成する例を示したが、これに限られない。例えば、図12に示す変形例のように、導光板30の側面のうちの一つの面33のみが入光面として機能するようにしてもよい。なお、このような変形例では、面光源装置20の発光面21への法線方向ndおよび第1方向の両方向に平行な断面における、導光板30から出射する出射光の出射方向は、正面方向ndに対して概ね一方の側のみに傾斜するようになる。すなわち、光源24aが、第1方向(導光方向)における一側のみ配置されている場合、第1方向(導光方向)における一側に位置する単位プリズム70の第1面71は、光の進行方向を偏向するための反射面として機能しない。したがって、第2面72のみが、上述した頂部側傾斜角度θx2、基端部側傾斜角度θy2、および、距離Dx2の距離Dy2に対する比(Dx2/Dy2)の条件を満たすようにすればよい。
【0126】
さらに、上述した実施の形態において、基部40内に拡散成分45を分散させることによって、導光板30に入射した光が導光板30から出射し得るようにした例を示した。このような導光板30においては、通常、出光面31上で計測された導光方向と正面方向との両方に平行な面内での輝度の角度分布においてピーク角度が正面方向から65°以上75°以下だけ傾斜した方向に現れるようになる。しかしながら、上述した例に限られず、一例として、図12に示すように、導光板30の出光面31および裏面32を互いに対して傾斜させるようにしてもよい。図12に示された導光板30においても、通常、出光面31上で計測された導光方向と正面方向との両方に平行な面内での輝度の角度分布においてピーク角度が正面方向から65°以上75°以下だけ傾斜した方向に現れるようになる。
【0127】
図12に示す例では、導光板30の裏面32は、入光面33から反対面34に向かうにつれて、出光面32に対して接近するように傾斜した複数の傾斜面32aと、隣り合う二つの傾斜面32aを連結する段差面32bと、を有している。このうち段差面32bは、導光板30の板面の法線方向ndに延びている。したがって、導光板30内を入光面33の側から反対面34の側へと進む光の多くは、裏面32のうち、段差面32bに入射することなく、傾斜面32aにて反射するようになる。このため、図12に示すように、出光面31および裏面32にて反射して導光板30内を光L111が進む場合、当該光L111の出光面31および裏面32への入射角度は、裏面32で反射する度に小さくなり、全反射を繰り返した後に全反射臨界角未満となる。この結果、導光板30内を進む光L111は、基部40内で光散乱剤45に衝突しなくとも、入光面33から離間した領域において、導光板30内から出射するようになる。これにより、第1方向に沿った出射光量の均一化を図ることができる。
【0128】
さらに、上述した実施の形態での例や図12に示す例に限られず、導光板30に入射した光を導光板30から出射させるための別の構成(別の光取り出し構成)を、既述の構成と代えて又は既述の構成に加えて、採用することができる。
【0129】
さらに、上述した面光源装置20および表示装置10の構成は、単なる例示に過ぎず、種々の変更が可能である。例えば、透過光を拡散させる機能を有した光拡散シートや、特定の偏光成分のみを透過し、それ以外の偏光成分を反射する偏光分離機能を有した偏光分離シート等を、光学シート60の出光側に設けるようにしてもよい。
【0130】
なお、以上において、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
【実施例】
【0131】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0132】
以下に説明するサンプル1〜8に係る面光源装置、並びに、この面光源装置を用いた表示装置を作製した。作製された各サンプルについて、視野角特性を比較した。
【0133】
〔面光源装置および表示装置の構成〕
面光源装置および液晶表示パネルを有した表示装置を作製した。面光源装置は、導光板と、光源と、反射シートと、光学シートとが、上述した実施の形態と同様の位置関係で配置されてなる装置とした。ただし、第2の光源は設けなかった。光学シートおよび導光板以外の構成要素、すなわち、液晶表示パネル、並びに、面光源装置の光源および反射シートは、市販されている液晶表示装置に組み込まれているものを使用した。そして、サンプル間において、光学シートのみを互いに異なるものを使用し、液晶表示パネル、並びに、面光源装置の導光板、光源および反射シートついては同一のものを使用した。
【0134】
(光学シート)
光学シートは、シート状の本体部と、本体部の入光側面に突出する多数の直線状単位プリズムと、を有するようにした。多数の単位プリズムは、その長手方向に直交する方向に隙間無く並べられていた。各単位プリズムの断面形状は、単位プリズムの長手方向に沿って一定とした。各サンプルに組み込まれた光学シート間において、単位プリズムの主切断面における断面形状の外輪郭を変更した。各サンプルに組み込まれた光学シート間において、単位プリズムの幅Wb(図7参照)および高さHb(図7参照)は同一とした。
【0135】
サンプル1,4,5,6については、図7および図8に示す例と同様に、単位プリズムの第1面および第2面が、光学シートの主切断面において、三つの直線部(頂部側の直線部、中間部直線部、および、基端部側直線部)からなる折れ線状となるようにした。サンプル2,3,7については、単位プリズムの第1面および第2面が、光学シートの主切断面において、四つの直線部(頂部側の直線部、二つの中間部直線部、および、基端部側直線部)からなる折れ線状となるようにした。サンプル1〜7において、入光面角度は、頂部の側から基端部の側へ向けて、大きくなっていくようにした。サンプル8については、単位プリズムが、光学シートの主切断面において二等辺三角形形状となるようにした。また、サンプル1〜8において、単位プリズムの第1面と第2面は、光学シートの主切断面において、単位プリズムの頂部を通り正面方向へ延びる軸線を中心として、線対称となるように構成した。
【0136】
表1に、各サンプルに組み込まれた光学シートの単位プリズムの主切断面における形状を示す。なお、表1における「幅割合」とは、光学シートの主切断面にて、対称となる直線部が、本体部のシート面に沿った方向において、第1面または第2面に対して占める割合を百分率で示している。また、表1における「Dx/Dy」の「値」の欄には、光学シートの主切断面において、単位プリズムの頂部と基端部とを結ぶ直線SL1,SL2から、当該直線SL1,SL2と直交する方向に沿って当該直線SL1,SL2から最も離間する第1面または第2面上の位置までの離間距離Dx1,Dx2の、単位プリズムの頂部と基端部との間の距離Dy1,Dy2に対する比(Dx1/Dy1,Dx2/Dy2)を示している(図7参照)。表1における「Dx/Dy」の「充足」の欄には、「Dx/Dy」の値が、0.04以上0.06以下となっている場合に「○」を付し、0.04以上0.06以下となっていない場合に「×」を付した。
【0137】
(導光板)
導光板は、上述した実施の形態と同様に、基部と、基部の一側面上に隙間無く第2方向に並べて配列された複数の単位形状要素と、を含んでいた。導光板の主切断面における単位形状要素の断面形状は、図22に示すとおりとした。一つの導光板に含まれる複数の単位形状要素は、互いに同一に構成した。基部は、厚さが一定の平板状に形成された主部と、主部内に分散された拡散成分(光拡散粒子)と、を有する矩形状の板材として形成した。導光板は、導光方向に対面する一対の側面のうちの一方のみがそれぞれ入光面をなすようにした。すなわち、一対の側面の一方のみに対向して、後述する光源が配置されるようにした。
【0138】
(光源)
上述した実施の形態と同様に、点状発光体から光源を構成した。具体的には、導光板の導光方向に対面する一対の側面のうちの一方に対向する位置に、第2方向に沿って、LEDチップを2mmの間隔で配列してなる構成を採用した。
【0139】
(反射シート)
反射シートは、鏡面シートを採用した。
【0140】
【表1】

【0141】
<評価結果>
各サンプルに係る面光源装置の発光面上、すなわち光学シートの出光面上での輝度の角度分布を測定した。輝度の角度分布は、第1方向(単位プリズムの配列方向)および正面方向の両方に平行な面内と、第2方向(単位形状要素の配列方向)および正面方向の両方に平行な面内と、で測定した。図13〜図21に、測定された輝度の角度分布を示す。図13〜図20において、実線が、第1方向(単位プリズムの配列方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布を示しており、点線が、第2方向(単位形状要素の配列方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布を示している。また、図21には、導光板の出光面上で計測された、第1方向(単位形状要素の長手方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布を示している。図21に示された導光板の出光面上での輝度の角度分布は、サンプル1〜8の間で共通する結果である。
【0142】
サンプル1〜3では、第1方向(単位プリズムの配列方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布と、第2方向(単位形状要素の配列方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布とが、グラフ上で同様の輪郭を示し、半値角も略同一となった。サンプル4〜8では、第1方向(単位プリズムの配列方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布と、第2方向(単位形状要素の配列方向)および正面方向の両方に平行な面内での輝度の角度分布とが大きく異なっていた。
【0143】
また、各サンプルに係る表示装置によって表示される映像を、表示面から正面方向に30cm離れた位置から観察した。サンプル1〜3では、10cm×15cmの表示領域に表示された映像が、均一な明るさ分布で、観察された。一方、サンプル4〜8では、10cm×15cmの表示領域の内の外縁部に観察される映像が、表示領域の内の中央に観察される映像よりも暗く感じられた。
【符号の説明】
【0144】
10 表示装置
15 液晶表示パネル
18 制御装置
20 面光源装置
22 反射シート
24a,24b 光源
25 発光体
26 光学シート
30 導光板
31 出光面
32 裏面
33 入光面(第1入光面)
34 反対面(第2入光面)
37 折れ面
37a 第1傾斜面
37b 第2傾斜面
38 折れ面
38a 第1傾斜面
38b 第2傾斜面
40 基部
41 一側面、出光側面
44 主部
45 拡散成分
50 単位形状要素
51 出光側面(外輪郭)
52a 頂部
52b 端部
60 光学シート
65 本体部
66 入光側面
67 出光側面
70 単位プリズム
71 第1面
72 第2面
74 基端部(端部)
75 頂部(先端部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の本体部と、
前記本体部の入光側に並べて配置され、各々が配列方向と交差する方向に線状に延びる、複数の単位プリズムと、を備え、
各単位プリズムは、前記本体部のシート面と平行な方向に互いに対向して配置された第1面および第2面を有し、
前記本体部の法線方向と前記単位プリズムの配列方向との両方に平行な主切断面において、前記単位プリズムの前記第2面が前記本体部のシート面に対してなす角度を入光面角度とすると、前記入光面角度は、前記本体部から最も離間した前記単位プリズムの頂部から前記本体部に最も接近した前記単位プリズムの基端部へ向けて、大きくなるように変化し、
前記主切断面において、前記頂部と前記基端部との間の前記本体部のシート面に沿った距離の5%の長さだけ前記頂部から前記基端部の側へずれた前記第2面上の位置と、前記頂部と、を結ぶ頂部側直線は、前記本体部のシート面に対して45°以上55°以下の角度をなし、且つ、前記頂部と前記基端部との間の前記本体部のシート面に沿った距離の5%の長さだけ前記基端部から前記頂部の側へずれた前記第2面上の位置と、前記基端部と、を結ぶ基端部側直線は、前記本体部のシート面に対して60°以上70°以下の角度をなし、
前記主切断面において、前記頂部と前記基端部とを結ぶ直線から、当該直線と直交する方向に沿って当該直線から最も離間する前記第2面上の位置までの離間距離の、前記頂部と前記基端部との間の距離に対する比は、0.04以上0.06以下である、光学シート。
【請求項2】
前記基端部側直線が前記本体部のシート面に対してなす角度と、前記頂部側直線が前記本体部のシート面に対してなす角度と、の差は、12°以上である、請求項1に記載の光学シート。
【請求項3】
前記第1面および前記第2面が互いに接続する位置において、前記単位プリズムの前記頂部が画成され、
前記主切断面において、前記第1面および前記第2面は、前記頂部を通過して前記本体部の法線方向に延びる軸線を中心として、対称性を有している、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のプリズムシート。
【請求項4】
出光面と、第1方向に対向して配置された一対の側面と、を有し、
前記一対の側面のうちの前記第1方向における前記一側の側面に対応して設けられた光源と、
前記導光板の前記出光面に対向して配置された、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学シートと、を備え、
前記単位プリズムの配列方向が前記第1方向と平行となり、且つ、各単位プリズムの前記第1面が前記第1方向における一側に位置するともに前記第2面が前記第1方向における他側に位置するようにして、前記光学シートおよび前記導光板が配置されている、面光源装置。
【請求項5】
前記導光板は、
シート状の基部と、
前記第1方向と交差する配列方向に並べて前記基部の前記光学シート側に設けられた単位形状要素と、を有する、請求項4に記載の面光源装置。
【請求項6】
前記基部の法線方向と前記単位形状要素の前記配列方向との両方に平行な導光板の主切断面において、前記単位形状要素の外輪郭が前記基部のシート面に対してなす角度を出光面角度とすると、前記基部のシート面に沿った前記単位形状要素の幅のうちの20%以上35%以下に対応する前記外輪郭上の領域において、前記単位形状要素の前記出光面角度が10°以上35°以下となっている、請求項5に記載の面光源装置。
【請求項7】
前記単位形状要素の前記出光面角度は、前記基部から最も離間した前記単位形状要素の前記外輪郭上の頂部から前記基部に最も接近した前記単位形状要素の前記外輪郭上の基端部へ向けて、大きくなるように変化する、請求項5または6に記載の面光源装置。
【請求項8】
前記導光板の主切断面における前記単位形状要素の前記配列方向に沿った幅Waに対する、前記主切断面における前記単位形状要素の前記基部の出光側面からの高さHaの比が、0.3以上0.4以下である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項9】
前記単位形状要素は、前記導光板の主切断面において、前記基部上に一辺が位置するとともに前記外輪郭上における前記出光側面から最も離間した頂部と前記出光側面に接続する各基端部との間に二辺が位置する五角形形状、或いは、前記五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状を有し、
前記外輪郭上における前記頂部と各基端部との間に位置する前記二辺のうち、前記頂部側の一辺の出光面角度が10°以上35°以下であり、前記基端部側の一辺の出光面角度が30°より大きく60°以下である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項10】
前記基部は、樹脂からなる主部と、前記主部中に分散された拡散成分と、を含む、請求項5〜9のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項11】
前記一対の側面のうちの前記第1方向における他側の側面に対応して設けられた第2の光源を、さらに備える、請求項4〜10のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項12】
請求項4〜11のいずれか一項に記載の面光源装置と、
前記面光源装置に対向して配置された透過型表示パネルと、を備える、表示装置。
【請求項13】
前記光源に接続された制御装置をさらに備え、
前記導光板は、基部と、前記基部の一側の面上に一方向に配列され前記出光面をなす複数の線状の単位形状要素と、を有し、
前記光源は、前記一方向に配列された複数の点状発光体を含み、
前記制御装置は、表示されるべき映像に応じて各点状発光体の出力を調節するように構成されている、請求項12の記載の表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2013−76722(P2013−76722A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214854(P2011−214854)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】