説明

光学データ用ナノフォトニックシステム及び医療用画像システムにおける電力伝送

【課題】ナノフォトニック素子を用いたデータ及び/又は電力の送信に関し、医療用画像システムを提供する。
【解決手段】画像システムは、多重フォトニックデータ伝送システム140を備え、データの集合を表す電気信号を受信するように構成された光変調器144であって、光線が含む、時間、波長、又は偏光によって定まる光子の部分集合を変調し、データの集合を用いて光子を符号化することで符号化光子を生成するように機能する光変調器144と、光変調器144の少なくとも一部とインターフェース接続された光導波路156であって、光子を光変調器144によって変調できるように光線を送信するように構成された光導波路156と、光導波路156と通信し、光線から符号化光子を除去するように構成された光共振器162と、光共振器と光学的に接続され、符号化光子を、データの集合を表す電気信号に変換するように構成された変換器と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の主題は、医療用画像システムにおける電力、制御、及びデータ伝送に関し、特に、マイクロフォトニクス又はナノフォトニクスによる、電力、制御、及びデータ伝送に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用画像システムは、診断に役立つ画像を生成するためのソース、検出器、及び制御回路等の構成要素を含むことが多い。例えば、X線システムでは、検査又は画像シーケンスの間、X線放射線が、制御信号に応答してX線源から放射される。この放射線は、患者等の被験体を横断し、減衰した放射線の一部が、画像データを収集する検出器にぶつかる。
【0003】
陽電子放射断層撮影(PET)画像システムにおいて、放射性核種が被験体に注入される。放射性核種が崩壊するにつれて、電子と衝突する陽電子が放出され、ガンマ粒子の対を放出する対消滅事象が生じる。ガンマ粒子の対が検出器アレイにぶつかると、対消滅事象の発生源の位置特定が可能になる。一連の事象の検出後、位置特定された放射性核種の濃度が求められ、診断画像が生成される。
【0004】
超音波画像では通常、被験体の一部へ超音波を放出するプローブを採用している。音波パルスの発生と戻ってくるエコーの検出から画像が得られるが、これは通常、プローブ内に配置されている複数の変換器を用いることで達成される。
【0005】
磁気共鳴画像(MRI)システムでは、被験体で磁気回転核のスピンを整列させるために、一次磁石によって非常に均一な静磁場が生成される(例えば、水/脂肪中の水素)。核スピンには、傾斜磁場コイルを用いてその位置に基づいて符号化され、平衡化されることが可能な、RF送信パルスによって摂動が与えられる。平衡化の間、RF場がスピン及び歳差運動する核から放出され、一連のRFコイルによって検出される。RF場の検出に起因する信号はその後、役立つ画像を再構築するために処理される。
【0006】
なお、上述の画像診断法において、結果的な画像の画質及び解像度は、それぞれの検出器アレイの検出素子(例えば、フォトダイオード、変換器、又はコイル)の数に大きく依存する。高度なシステムは通常、可能な限り多くの検出機能を組み込んでいる。しかし、各検出機能は通常、送受信回路に各検出機能を電気的に結合する手段を提供する、システムチャンネルを必要とする。通常は、限られた数のシステムチャンネルしか使えないので、所定の検出器アレイにおける検出機能の数は、事実上制限されている。検出機能の数におけるこのような制限は、所定のタイプの検出アレイに可能なスキャン速度及び解像度を、事実上制限することがある。残念ながら、上述のチャンネルは、検出器によって生成される信号を増幅するための別途の電気的材料及び電力を必要とするのみならず、所定のアレイの重量及び複雑さを大幅に増加させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7518368号明細書
【発明の概要】
【0008】
したがって、今は画像及び通信システム、特に多数の検出素子を使用するものにおけるデータ及び/又は電力伝送の、改良された手法の必要性が認識されている。
【0009】
一実施例において、医療用画像システムを提供する。この画像システムは、多重フォトニックデータ伝送システムを備え、このシステムは、データの集合を表す電気信号を受信するように構成された光変調器であって、光線が含む、時間、波長、又は偏光によって定まる光子の部分集合を変調し、データの集合を用いて光子を符号化することで符号化光子を生成するように機能する光変調器と、光変調器の少なくとも一部とインターフェース接続された光導波路であって、光子を光変調器によって変調できるように光線を送信するように構成された光導波路と、光導波路と通信し、光線から符号化光子を除去するように構成された光共振器と、光共振器と光学的に接続され、符号化光子を、データの集合を表す電気信号に変換するように構成された変換器と、を有する。
【0010】
別の実施例において、フォトニック電力伝送システムを有する医療用画像システムを提供する。電力伝送システムは、光線を生成するように機能する光源と、導波路の第1端部においてこの光源に結合され、光線を伝送するように構成された導波路と、導波路の第2端部に結合され、この光線を医療用画像システムの構成要素に電力供給するための電気信号に変換するように構成された変換器と、を含む。
【0011】
更なる実施例において、磁気共鳴画像(MRI)システム用のアップグレードキットを提供する。このキットは、複数のラジオ周波数(RF)コイルとインターフェース接続するように構成され、RFコイルで生成された磁気共鳴(MR)データを表す電気データ信号を、MRデータを表す多重光学データ信号に変換するように機能する、フォトニックデータ伝送システムを有するチップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の一態様による、ナノフォトニック電力及び/又はデータ伝送を組み込み可能な、汎用画像システムの実施例を示すブロック図である。
【図2】本開示の一態様による、ナノフォトニック電力及び/又はデータ伝送を組み込み可能な、X線画像システムの実施例を示すブロック図である。
【図3】本開示の一態様による、ナノフォトニック電力及び/又はデータ伝送を組み込み可能な、陽電子放射断層撮影/単一光子放射コンピュータ断層撮影(PET/SPECT)画像システムの実施例を示すブロック図である。
【図4】本開示の一態様による、ナノフォトニック電力及び/又はデータ伝送を組み込み可能な、超音波画像システムの実施例を示すブロック図である。
【図5】本開示の一態様による、ナノフォトニクスを用いる電力及びデータ伝送を組み込み可能な、磁気共鳴画像システムの実施例を示すブロック図である。
【図6】本開示の一態様による、ナノフォトニクスを用いた、図5のMRIシステムのRFコイルアレイからの画像データ伝送の実施例の模式図である。
【図7】本開示の一態様による、ナノフォトニクスを用いた、図5のMRIシステムのRFコイルアレイからの画像データ伝送、及びこれへの電力伝送の実施例の模式図である。
【図8】本開示の一態様による、ナノフォトニクスを用いた、図5のMRIシステムのRFコイルアレイからの画像データ伝送、及びこれへの電力及び制御信号伝送の実施例の模式図である。
【図9】本開示の一態様による、図5のMRIシステムのRFコイルアレイとの間で電力、データ、及び/又は制御信号を伝送するための多チャンネル多波長変調器アレイの実施例の模式図である。
【図10】本開示の一態様による、図9のアレイの別の実施例の模式図である。
【図11】本開示の一態様による、図9のアレイの別の実施例の模式図である。
【図12】本開示の一態様による、図9のアレイの別の実施例の模式図である。
【図13】本開示の一態様による、図9のアレイの別の実施例の模式図である。
【図14】本開示の一態様による、ナノフォトニック変調器アレイを、図5のMRIシステムのRFコイルと一体化した実施例の模式図である。
【図15】本開示の一態様による、共鳴コイル、増幅器、及び熱的可変光変調器の間のインターフェースの実施例の模式図である。
【図16】本開示の一態様による、共鳴コイル、増幅器、及び電気的可変スプリットリング光変調器の間のインターフェースの実施例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
全図面を通じて同様の符号で同様のパーツを示す添付図面を参照しながら下記の詳細な説明を読めば、本発明のこれら及びその他の特徴、態様、及び利点の理解が深まるであろう。
【0014】
所定の画像システムに利用可能なチャンネルの数を制限し得る懸案事項が幾つかあり、これには、チャンネル数を増加できる十分な余地がない、画像システムの物理的空間の問題が含まれる。加えて、システムの重量は、金属(例えば導電性の銅線)、遮蔽機能(例えば、金属配線の絶縁被覆)、及びその他の電気的調節機能(例えばバラン)による配線の増加と共に、増加する可能性がある。更に、画像システムが配置される領域は、電気機構部品の発熱により、より強力な冷却を要することがある。
【0015】
このような懸案事項に加えて、画像診断法は、電力及び通信信号と望ましくない相互作用を生じることがある。一例として、MRIシステムには、RFコイルとMR制御回路との間に、電力を供給し、データをやりとりするための多数の電気ケーブルがある場合がある。ケーブルは通常、磁気共鳴スキャナによって発生する強力なラジオ周波数場の影響を受ける可能性のある、銅又は類似の導電性材料を含む。場合によっては、その影響は、不規則な画像データを生じる、信号干渉、劣化、及び/又は破損であり得る。このように、従来の電気的経路を通じての信号及び電力伝送のこれらの欠点を考慮すると、今は画像システムにおける改善された電力伝送及びデータ伝送の必要性があることがわかる。
【0016】
本明細書に記載の手法は、高チャンネル数、高帯域幅、及び高画質の画像システムを実現するためのナノフォトニック装置及びシステムを提供することにより、電力及びデータ伝送に関するこれら及びその他の問題を解決する。低エネルギー及び駆動電圧要件を有するミクロンサイズの装置を用いて、ナノフォトニック送信器、受信器、及び波長分割多重(WDM)システムを採用する画像システムが、本明細書に記載されている。一例として、本手法は結果的に、ナノフォトニック相互接続及びナノフォトニック電力伝送方式を用いる画像システム検出器アレイを備える、完全な光インターフェースをもたらすであろう。フォトニック素子は、既存の相補型金属酸化物半導体(CMOS)製造設備との完全な互換性を備え、大量生産、低コスト、及び大規模生産を可能にする、シリコンベースの機構を含み得る。更に、本実施例により、システムコスト及び検出器アレイ重量の大幅削減が可能になり、このことは、患者の快適性を改善し、諸経費を削減し、患者の安全性を高め、結果的により良い画質をもたらすことができる。本発明の技術的効果は、画質の向上、チャンネル利用可能性の増加、電磁干渉の減少、光信号の電磁波耐性、及び光ケーブルの帯域幅容量の改善を含むが、これらに限定されない。
【0017】
本手法は、幾つか例を挙げると、医療用画像診断、品質管理のための製品検査、及び安全検査等、様々な画像分野において利用可能なことに、留意すべきである。但し、説明を単純にするために、本明細書に開示の例は、主に医療用画像、具体的には磁気共鳴画像に関する。しかし、これらの例は、単なる説明目的において、説明を簡素化するためになされていること、並びに、本手法は、開示の画像技術のいずれとも組み合わせ可能で、更に医療用画像診断以外の分野においても利用可能なことは、理解されるべきである。具体的には、図1〜5は、光学データ及び/又は電力送信のためのナノフォトニック変調器の組み込みの恩恵を受ける医療用画像システムの実施例を論じており、図1は汎用画像システムに関し、図2はコンピュータ断層撮影(CT)/Cアーム画像システム等のX線画像システムに関し、図3はPET/SPECT画像システムに関し、図4は超音波画像システムに関し、図5はMRIシステムに関する。更に、ナノフォトニック変調器及びこれらのこのような画像システムへの組み込みの実施例は、図6〜8に関連して、図5のMRIシステムの文脈において、更に詳細に記載される。変調器の様々な配置を、図9〜13に関連して論じ、図5のMRIシステムのRFコイルをナノフォトニック変調器に組み込んだ実施例を、図14〜16に関連して論じる。
【0018】
上記を念頭に置いて、図1では、汎用画像システム10のブロック図を示す。画像システム10は、信号14を検出する検出器12を含む。検出器12は、信号14を検出するために、フォトダイオード、コイル、トランスデューサー、シンチレータ、フォトマルチプライヤー等の、1つ以上の検出素子のアレイを含み得る。信号14は通常、ガンマ線、X線、音波エコー、RF、音波等、電磁又はその他のいずれの形態の放射線も含み得る。通常、検出器12内の検出素子が多いほど、このような放射線を空間的に解像する能力が大きくなり、より高い画質をもたらす。しかし、上記のように、各検出素子は個別のチャンネルを必要とする場合があり、これは実質的に、ケーブル、並びに空間的及びエネルギー要件を、実質的に増加させる可能性がある。
【0019】
検出器12は、検出された放射線に応答して電気信号を生成し、これらの電気信号は、データリンク18を経由して、それぞれのチャンネルを通じてデータ取得システム(DAS)16に送られる。一般的な構成において、データリンク18は、複数の電線を含むが、これらは、バンドル化され、絶縁され、熱的に維持される等の必要がある。しかし、本手法によると、データリンク18は有利なことに、DAS16に検出器12を接続するにあたり、例えば単一の導波管線路、又は少数の光回線等のように、より少ない線路を含むものでもよい。更に、このような光インターフェースで、検出器12から出る全てのチャンネルから、全てのデータの集合を送信できる。本実施例によるデータリンク18は、一例として、特定の光の波長で検出器から受信した各電気信号(即ち、各チャンネル)を符号化する光共振器(例えば、マイクロリング共振器)を有する複数の変調器を含み得る。光の波長は、多重化され、例えば1つ以上の導波管線路を経由して、DAS16に向けて送信される。導波管線路を、データリンク18の端部に向かって(即ち、DAS16に向かって)、各チャンネルが光学的に符号化される特定の波長に調整される、一連のデマルチプレクサを通るようにしてもよい。つまり、多重化側の各光共振器は、デマルチプレックス側の特定の光共振器に合わせて調整される。各チャンネルは、光検出器等の変換器を用いて再び電気信号に変換され、DAS16に供給される。このような手法は、図6に関連してより詳細に論じられる。しかし、少なくとも検出器12からDAS16への、少なくともデータの光送信が通常必要とするのは、より少ないコスト、より少ないエネルギー、より少ない物理的空間等であることに、留意すべきである。
【0020】
DAS16が電気信号(アナログ信号であってもよい)を取得すると、DAS16で、データを処理し易くするために、デジタル化又はその他の調整を行える。例えば、DAS16で、時間に基づいて画像データをフィルタリングしたり(例えば、時系列画像ルーチン)、ノイズ又はその他の画像収差を画像から除去する等のことができる。DAS16はその後、DAS16が作動的に接続されている制御装置20に、データを供給する。制御装置20は、適切に構成されたソフトウェアを備える、特定用途向け又は汎用コンピュータである。制御装置20は、画像プロトコル、データ処理、診断評価等のアルゴリズムを実行するように構成された、コンピュータ回路を含み得る。一例として、制御装置20はDAS16に、或る一定の時間間隔での画像取得の実行、或る一定のタイプのデータの取得等を行わせる。加えて、制御装置20は、イーサネット(商標)接続、インターネット接続、無線トランシーバ、キーボード、マウス、トラックボール、ディスプレイ等の、オペレータとインターフェース接続する機能を含み得る。
【0021】
このような手法を念頭に置きながら、図2では、上記の手法による様々なナノフォトニック機能を組み込み可能な、X線画像システム30の実施例を示すブロック図を示す。X線画像システム30は、品質管理、パッケージ選別、及び安全性選別等のための検査システムであっても、医療用画像システムであってもよい。図示の実施例において、システム30は、CT又はCアーム画像システム等の、X線医療用画像システムである。システム30の構成に関して、設計上、図1に関連して記載した汎用画像システム10と類似している。例えば、システム30に、DAS16に作動的に接続された制御装置20を含め、これによって検出アレイを経由した画像データの取得を制御できる。システム30において、画像データの収集を可能にするために、制御装置20には更に、X線源32にも作動的に接続された、1つ以上のX線管を含めてもよい。
【0022】
制御装置20は、タイミング信号、画像シーケンス等の様々な制御信号を、制御リンク34を経由してX線源32に供給できる。幾つかの実施例において、制御リンク34は更に、電力等の動力も、制御リンク34を経由してX線源32に供給する。本実施例によると、制御リンク34には、後に詳説するように、1つ以上のフォトニックデータ及び/又は電力伝送システムが組み込まれている。通常、制御装置20は、X線36の放射を開始するにあたり、一連の信号をX線源32に送信するが、これは患者38等の被験体に向けられる。組織、骨等、患者38の体内の様々な機構が、入射したX線36を減衰させる。患者38を通過して減衰したX線40はその後、検出器パネル又は類似の検出器アレイ等の検出器42にぶつかり、対応するデータスキャン(即ち画像)を表す電気信号を生成する。デジタル検出器の場合、検出器42は、シンチレータ、ダイオード等、数百又は数千の検出素子を含み得る。上記のように、各検出素子は、データ伝送に単一のチャンネルを要件とする場合があるが、このことは、検出器42内の検出素子の数を制限することがある。しかし、本実施例によると、これらを光学的に変調、多重化し、データリンク18を通じて送信し、更にデマルチプレックスすることができる。このように、本実施例では更に、電気配線、及び少なくとも検出器42のDAS16との結合における関連機構の削減も、可能となり得る。
【0023】
幾つかの画像分野では、取得された1つの信号を別の信号と相関させるようにして、実質的に同時に取得可能な情報を搬送することが重要であろう。このような画像分野の1つがPET画像システムであり、その実施例を図3に示している。具体的には、図3は、検出器アレイ52とDAS16との間にデータリンク18を有する、PET画像システム50の実施例のブロック図を示す。PET画像において、検出器52は通常、患者38を取り囲むように構成されている。具体的には、PETシステム50の検出器52は一般的に、1つ以上のリング内に配置された多数の検出器モジュールを含む。説明を単純にするために、図示の実施例では、後述のように、撮像中に放出されるガンマ線の対がほぼ同時に捕捉されるように、約180°離れて配置された検出器52の2つの領域を示している。SPECTの実施例等の別の実施例では、検出器52をリングとして配置されてもよいが、この場合は、PETにおいて同時発生する光子対ではなく単一の光子が検出されることに、留意すべきである。検出器52は、崩壊していく放射性核種によって患者38の体内から発生した光子を検出する。例えば、放射性核種を、患者38の体内に注入し、特定の組織(例えば、腫瘍等の異常特性を有する組織)によって選択的に吸収されるようにしてもよい。放射性核種が崩壊するにつれて、陽電子が放出される。陽電子は(例えば、組織内の原子からの)補完電子と衝突し、その結果として対消滅事象が発生することがある。PETにおいて、対消滅事象の結果、第1及び第2ガンマ光子54、56が放出される。第1及び第2ガンマ光子54、56は、互いに約180°離れた領域において、検出器52にぶつかる。一般的に、第1及び第2ガンマ光子54、56は、ほぼ同時に検出器52にぶつかり(即ち、一致しており)、互いに相関している。そして、対消滅事象の発生源の位置が特定される。このことが多数の対消滅事象について繰り返され、通常はその結果として、異常組織の対比が強調されて見える画像となる。この点に関して、十分な画質の画像を生成するための高空間分解能が得られるように、検出器52には、有利には複数の検出素子を含め得ることに、留意すべきである。例えば、多数のガンマ線対を検出することにより、並びにこれらの対が移動した対応する線を計算することにより、体の様々な部位における放射性トレーサの濃度を推測し、これによって、腫瘍を検出できる。このように、ガンマ線の正確な検出及び位置特定は、PETシステム50の本質的且つ最大の目的を成す。有利なことに、本実施例では、データリンク18を経由して検出器52からDAS16への、より多くのデータチャンネルを利用できる。上記のように、このことによって、完全に電気的な構成と比較して、より多くの検出素子を使用し、このようなPETスキャンの結果として得られる解像度及び画質を向上させることができる。
【0024】
幾つかの実施例では、検出器を超音波源と一体化することにより、単一の画像コンポーネント(例えばプローブ)で音響エネルギーを生成し、これを患者に向け、その結果として反響する任意の音波を検出できる。このような実装の一例が超音波画像システムであり、その実施例を図4に示す。具体的には、図4は、超音波源/検出器62(即ち、超音波プローブ)と作動的に接続された、DAS16及び制御装置20の両方を有する、超音波画像システム60の実施例を示している。超音波源/検出器62は、上述の手法によって、データリンク18を経由してDAS16に光学的に接続可能である。加えて、制御装置20を、患者データの取得を命令するための制御信号、電力等を供給するように、制御線64を経由して超音波源/検出器62に光学的に接続してもよい。例えば、超音波源/検出器62に、複数の変換器を有する変換器アレイを含む、患者に対向する面又は接触する面を含めてもよい。各変換器は、制御装置20によって配向されるパルス波形によって電力供給されると、超音波エネルギー66を生成する能力を有してもよい。超音波エネルギー68は、患者38等から、変換器超音波源/検出器62に向かって反射され、電気信号に変換されて、利用可能な画像を構成するために使用される。上述のその他の診断法と同様に、結果的な画像の解像度は、プローブ内の検出素子の数に直接的に依存することがある。
【0025】
このような画像分野において、X線源及び検出器が手持ち式である場合等、一般的にその他の診断法と比較して、空間利用可能性が大きく制限される可能性があることに、留意すべきである。したがって、本手法は、光学的にリンク64を経由して超音波源/検出器62に供給される、電力及びデータを提供する。加えて、超音波源/検出器62からDAS16への画像データの送信は、データリンク18を通じた光学的なものであってもよい。
【0026】
このような電力及びデータ伝送はMRIシステムにも適用可能であり、この場合、特定の画像ルーチンがユーザ(例えば、放射線科医)によって開始される。このようなシステムの実施例を図5に示し、図5では、スキャナ72、スキャナ制御回路74、及びシステム制御回路76を含む磁気共鳴画像システム70が示されている。システム70はこれに加えて、システム70によって取得されたデータがオンサイト又はオフサイトでアクセス可能なように、画像保存通信システム(PACS)78としての遠隔アクセス及び記憶システム又は装置、或いは遠隔放射線設備等のその他の装置を含む。MRIシステム70はいずれの適切なスキャナ又は検出器も含み得るが、図示の実施例において、システム70は、内部に孔82が形成された筺体80を有する、全身スキャナ72を含む。テーブル84を孔82の内部に向かって移動させて患者38を孔82の中に配置し、選択された体内部位を撮像する。
【0027】
スキャナ72は、1つ以上の制御された磁場を発生するために、及び撮像されている患者38の体内部位において磁気回転材料からの放出を検出するために、一連の関連するコイルを含む。通常は孔82に整合している一次磁場を発生させる一次電磁コイル86が設けられる。一連の傾斜コイル88、90、及び92によって、検査シーケンスの間、制御された傾斜磁場を発生させることができる。回転準備、緩和重み付け、回転摂動、又はスライス選択のため等、磁気回転材料を励起するためのラジオ周波数パルスを発生させるために、ラジオ周波数(RF)コイル94が設けられる。検査シーケンスの間、磁気回転材料からの磁気共鳴信号を受信するのは、別個の受信コイルであっても、同一のRFコイル94であってもよい。
【0028】
スキャナ72の個々のコイルは、外部回路によって制御され、所望の場及びパルスを発生させると共に、制御下で磁気回転材料からの放出を読み取る。一実施例において、一次場コイル86に電力供給するために、主電源96が設けられる。駆動回路98は、傾斜場コイル88、90、及び92にパルスを印加するために設けられる。このような回路は一般的に、スキャナ制御回路74によって出力されたデジタル化パルスシーケンスによって定まるように、コイルに電流を供給するための増幅及び制御回路を含む。RFコイル94の動作を制御するために、別の制御回路102が設けられる。回路102は、幾つかの実施例において、アクティブ及びパッシブモードの動作を交互に切り替えるためのスイッチング装置を含み、このとき、RFコイルはそれぞれ信号を送受信する。但し、図示の実施例では、回路102は、患者38に配置してもよいアレイ等、受信コイルアレイ103と通信を行う。本開示によると、受信コイルアレイ103は、例えばデータのやりとり、制御信号の供給等のための回路102を備える光インターフェースを含む。回路102は、RFパルスを発生するための増幅回路、及び受信器アレイ103によって受信される磁気共鳴信号を処理するための受信回路も含む。コイル、増幅器、及び回路102の間での、電力及び/又はデータの送信については、図6〜8に関連してより詳細に記載する。
【0029】
スキャナ制御回路74は、傾斜磁場コイル88〜92及びRFコイル94を駆動させるための、並びに検査シーケンスにおいて生成された磁気共鳴信号を表すデータを受信するための信号を出力する、インターフェース回路104を含む。インターフェース回路104は、制御回路110にも結合されている。制御回路110は、システム制御回路76を経由して選択された定義済みプロトコルに基づいて、回路102及び回路98を駆動させる命令を実行する。制御回路110は更に、磁気共鳴信号の受信の役割も果たし、システム制御回路76にデータを送信する前に後続処理を実行する。スキャナ制御回路74は、構成パラメータ、パルスシーケンス記述、検査結果等を保存する、1つ以上のメモリ回路112も含む。インターフェース回路114は、スキャナ制御回路74とシステム制御回路76との間でデータを交換するために、制御回路110に結合されている。このようなデータは一般的に、選択された実行されるべき特定の検査シーケンス、これらシーケンスの構成パラメータ、及び取得されたデータを含み、これらは後続処理、保存、送信、及び表示にあたり、スキャナ制御回路74から生のまま送信されても、処理された形態で送信されてもよい。
【0030】
システム制御回路76は、スキャナ制御回路74からデータを受信してデータ及び命令をスキャナ制御回路74に戻す、インターフェース回路116を含む。インターフェース回路116は、多目的又は特定用途向けコンピュータ又はワークステーション内にCPUを含み得る、制御回路118に結合されている。制御回路118は、MRIシステム70を動作させるプログラミングコードを記憶するための、並びに後の再構築、表示、及び送信のための処理済み画像データを記憶するための、メモリ回路120に結合されている。画像データ、構成パラメータ等を遠隔アクセス及び記憶装置78等の外部システムコンポーネントと交換するために、インターフェース回路122を設けてもよい。最後に、システム制御回路118は、オペレータインターフェースを扱い易くするための、及び再構築された画像のハードコピーを生成するための、様々な周辺機器を含んでもよい。図示の実施例では、これらの周辺機器は、プリンタ124、モニタ126、及びキーボード又はマウス等の装置を含むユーザインターフェース128を含む。
【0031】
図5のMRIシステム70の動作及び全体的な構成を念頭に置いて、RF受信コイルアレイ103から、例えばスキャナ制御回路74及び/又はシステム制御回路76等の画像処理回路に送信される磁気共鳴(MR)データに関連して、ナノフォトニックデータ搬送の本手法を説明する。そこで、このようなナノフォトニックデータ搬送を論述し易くするために、図5のアレイ103と類似であってもよいアレイRF受信コイル142から、画像処理回路へのデータの光送信のための機能を組み込んだナノフォトニクスシステム140を、図6に関連して記載する。ナノフォトニクスシステム140の全て又は一部が単一チップ又は複数のチップ上に集積されてもよいこと、及び送信されるデータがアナログ及び/又はデジタルであってもよいことに、留意すべきである。
【0032】
図示の実施例では、ナノフォトニクスシステム140は、磁気共鳴データを表す電気信号(例えば、デジタル又はアナログ信号)を光信号に変換するように構成された光変調器144のアレイを含むものとして示されている。一般的に、光変調器144の各々は、別の光変調器の各々からの異なる波長で動作するように構成された、1つ以上の光共振器を含んでもよい。具体的には、各変調器144は、光子の符号化された部分集合を生成するために、それぞれのデータ集合で光子の部分集合を符号化するように、光線が含む、光子の、異なる部分集合を変調する。光子の各部分集合は、類似の波長(例えば、互いに数ナノメートル以内)、同じ波長、同じ偏光を有する複数の光子を含んでもよいという点において、又は複数の光子がほぼ同時に変調器に到達するという点において、そのように分類可能である。本明細書では、光子の部分集合が、単一の量子と似た挙動とは対照的に、これらが集団的な挙動を呈し得る、複数の光子を含んでもよい。共振器による波長制御は、リソグラフィ又はサーマルチューニングによって得られる。図示の実施例では、システム140は、光線が含む、光子の部分集合に光多重化及び/又はデマルチプレックスを実行するにあたり、マイクロリング共振器、アレイ状導波路格子、及び/又はマッハツェンダ干渉計のいずれか又はそれらの組み合わせを採用してもよい。繰り返しになるが、各共振器/フォトニック素子は、固有の光波長で動作するように設計されている。
【0033】
ナノフォトニクスシステム140の動作時、RFコイル142は、それぞれのMR信号を各々受信する。MR信号はその後電気信号146(例えば、アナログ又はデジタル)に変換され、これらはそれぞれの増幅器148に送られる。一例として、増幅器は、約0.005ワット(W)から1Wの間のエネルギー(例えば、約5mWから約500mWの間、又は約1/3W)を用いて駆動される、低ノイズ増幅器(LNA)であってもよい。幾つかの構成において、LNAは、コイル142で受信されるMR信号にノイズが入らないように、ラーモア周波数(通常は、それぞれ1.5T及び3Tで水素核に対して約64MHz又は128MHzだが、31P、13C、又はその他の核に対応する別の周波数の可能性もある)周辺の狭帯域幅に含まれるMR適合性低ノイズを発生する可能性がある。増幅器は電気信号146を増幅させ、この信号はその後、増幅電気信号150として、例えば増幅アナログ信号又は増幅デジタル信号として、光変調器144のアレイに送信される。
【0034】
光変調器144のアレイへのデータ伝送と実質的に同時に発生するプロセスにおいて、1つ以上のLED、ダイオードレーザ、マイクロリングレーザ等の光源152は、例えば光ファイバ導管等の導波路156を通じて光ビーム154を放出する。光ビーム154は、1つ又は複数の光波長を含む。つまり、光ビームは、各部分集合がそれぞれの偏光又は波長等を有する、光子の部分集合を含み得る。図示の実施例は、単一の導波路を含むものとしてシステム140を示しているが、複数の光変調器に繋がる一連の導波路、又は光変調器への送信に使用される導波路及び変調器からの変調光信号を搬送するためのドロップラインとして使用される個別の導波路等、より多くの導波路の使用が本明細書において考えられることに、留意すべきである。かかる実施例については、図9〜13に関連して後述する。
【0035】
図6に示すように、光ビーム154は導波路156に沿って送信され、光変調器144のアレイにぶつかる。一般的に、導波路156は、単一又は多モード光ファイバであっても、1つのみ又は複数の光ファイバを含むものでも、或いはシリコンチップにエッチングされたチャンネルであってもよい。加えて、導波管線路156は、シリカベースの導波路材料であってもよいが、シリカ、フルオロジルコニウム酸塩、フルオロアルミネート、カルコゲニド、サファイア、及び/又はプラスチック材料等、当該技術分野において周知の導波路材料のいずれか1つ、又はこれらの組み合わせを含むものであってもよい。光ビーム154が光変調器144のアレイにぶつかると、各変調器は、それぞれのコイル142で受信したMRデータを用いて光ビーム154の一部を符号化し、その結果、(例えば、より多くの光変調器とぶつかるにつれて)増加的に変調される光ビーム158を生じる。例えば、光ビーム154が、複数の波長(又は偏光又は時間)を含み、複数の光変調器144のうちの1つをこれに合わせて調整するようにしてもよい。本手法によると、変調器144によって別個に符号化可能な波長が、最小で数ナノメートル(nm)、又は最大で1ミクロン毎に分割される。幾つかの実施例において、光変調器144が調整される波長は、約1520nmから約1570nm(即ち約1.57μm)の範囲内である。非限定的な図示の実施例において、システム140は、5つの異なる光変調器、即ち変調器144a、144b、144c、144d、及び144eを含み、これらは光ビーム158に封じ込められたそれぞれの波長(例えば、それぞれλa、λb、λc、λd、及びλe)に調整される。このようにして、光変調器144aはそのそれぞれのRFコイルから受信した磁気共鳴データを用いて波長λaを符号化し、変調器144bはそのそれぞれのRFコイルから受信した磁気共鳴データを用いて波長λbを符号化する(その他の変調器についても同様である)。図示の実施例において、光ビーム158が光変調器144eにぶつかった後、RF受信コイル142からのMRデータを用いて完全に符号化された光ビーム160が、導波路156を通じて送信される。つまり、光ビーム160は、RFコイル142によって捕捉されたデータを用いて多重化される。したがって、MRデータをRFコイル142で収集する際、上記のプロセスを実質的に連続的に実行可能であることに、留意すべきである。
【0036】
完全に符号化された光ビーム160が生成されると、光ファイバ156は、通常は光ビーム160をデマルチプレックスするように構成されている複数の光共振器162を通る経路に沿って、ビーム160を送信する。したがって、光ビーム160が複数の光共振器162にぶつかると、共振器162とぶつかるにつれて増加的にデマルチプレックスされる光ビーム164が生成される。例えば、光ビーム160は、光共振器162a、162b、162c、162d、及び162eとぶつかり、これらは、光変調器144a〜144eと同様に、それぞれn波長λa、λb、λc、λd、及びλeに調整される。図示の実施例において、ビームがぶつかる第1光共振器は、波長λeに調整された共振器162eである。光ビーム164は次に、異なる波長(例えばλd等)に調整された共振器162dとぶつかり、このことは、最後の光共振器162aに到達するまで同様に続けられる。光ビーム160は上記の順で光共振器とぶつかるものとして示されているが、本手法は、デマルチプレックスのいずれの順序の利用も考慮しており、共振器162をいかなる所望の波長にも合わせられ、いかなる所望の多重化/デマルチプレックス順序でも調整できることに、留意すべきである。
【0037】
上記のようにそれぞれの各波長でデマルチプレックスすると、各光共振器162は、通常は共振器が調整される1つ又は複数の波長を含む、それぞれの光信号166を生成する。このように、共振器162eにおいて生成された光信号166は波長λeを含む(その他の共振器についても同様である)。当然ながら、光信号166は、それぞれの導波管線路に沿って送信され、光検出器アレイ168に送られ、それぞれの電気信号170が生成される。検出器168は、フォトダイオードアレイ等の光検出器、ゲルマニウム導波路が組み込まれた検出器、又は光信号166から電気信号170を発生させるための変換器として機能し得る任意の光検出器を含む。光検出器168において生成された電気信号170は、RFコイル142において検出されたMRデータを表す。したがって、電気信号170は、MRデータを処理、記憶、及び/又は解釈できるように、スキャナ制御回路74及び/又はシステム制御回路76等の処理回路に送られる。
【0038】
図6に示す実施例は、RFコイル142からMRシステム70の1つ以上の処理回路にデータを光学的に搬送するように構成された機構を含む。図7は、変調器144を駆動させる増幅器148のアレイに光電力を供給するように構成されたシステム180の実施例を示している。システム180は、光電力伝送及び光学データ伝送の両方の機能を含む。しかし、幾つかの実施例では、光電力伝送を行うだけでもよい。実際、幾つかの実施例において、フォトニック電力伝送に関して本明細書に記載の機構は、例えばシリコンチップ(例えばシリコンオンインシュレータ(SOI)チップ)等、単一チップ上に実装される。更に、フォトニックデータ伝送に関して上述した機構を、同一又は個別のチップ上で実装してもよい。したがって、本明細書に記載の手法は、単一チップ上でも、複数のチップ上でも、完全に実装可能である。図6に記載のシステム140の動作を念頭に置いて、図7に示すシステム180は、その他の機構の中でもとりわけ、増幅器アレイ148への最終的な電力伝送のために光ビーム184を出力するように構成された、光源182を含む。通常、光源182は、増幅器148を駆動させる十分量の電力を実質的に連続的に出力し、光変調器144を少なくとも部分的に駆動させる能力を有する、1つ以上のレーザを含む。本実施例によると、増幅器148の各々は、約0.3ワット(W)から約1Wの範囲を使用する。しかし、本手法がこれよりも多い(又は少ない)電力を利用する増幅器にも適用可能であることに、留意すべきである。したがって、光源182は、最大で約数ミリワットずつ(例えば、約1mW、5mW、10mW等)の出力が可能な1つ以上のレーザを含み得る。
【0039】
光源182から発生した光ビーム184は、光源182内の光源の構成及び/又は数によって決まる、1つ又は多数の波長を含む。一例として、光ビーム184は、1つの広帯域レーザ及び/又はそれぞれの帯域幅及び波長で動作する複数のレーザ等からの、1つ以上の可視波長を含む。光ビーム184は、導波路186を通じて変換器188に送られる。導波路186は、シリカベースの導波路材料であってよいが、シリカ、フルオロジルコニウム酸塩、フルオロアルミネート、カルコゲニド、サファイア、及び/又はプラスチック材料等、当該技術分野において周知の導波路材料のいずれか1つ、又はそれらの組み合わせを含むものであってもよい。
【0040】
一般的に、変換器188は、光ビーム184を受信し、結果として電気信号190を生成する。変換器188は、1つ以上のコイル142の上に設けられていても、コイル142から離れていてもよく、フォトダイオード、又はフォトマルチプライヤー(PMT)等のように光検出時に電気信号を生成する、いずれかの光検出器も含み得る。一実施例では、変換器188は、1つ以上の可視波長で動作する、シリコンベースのダイオードである。更に、変換器188は、光ビーム184の受信によって発生した熱の少なくとも一部を放散するように構成可能である。
【0041】
変換器188が電気信号190を生成すると、電気信号190はスイッチモード電源192に供給される。スイッチモード電源192は通常、増幅器148及び変調器144との使用に適合する調整電気信号194を提供するように、電気信号190を調整するように構成されている。例えば、スイッチモード電源192は、AC及び/又はDC電圧を変換し、システム180の電子部品(例えば、コイル142、増幅器148)及び/又は変調器144との使用に適した電力を有する調整DC電圧を生成する。図7に示すように、調整電気信号194は、増幅に使用する電力を供給するために、少なくとも増幅器148に供給される。上記のように、幾つかの実施例では、電気信号194は、変調器144にも供給される。
【0042】
図6及び7に関連して上述したフォトニック電力伝送及びフォトニックデータ伝送機能に加えて、本手法は、コイル142への制御信号のフォトニック伝送のための、図8に示すシステム200も備える。したがって、図8に示すシステム200は通常、図5のMRIシステム70内でMR信号を受信するために利用する機構に、ほぼ完全な光インターフェースを提供する。このように、図6及び7に関連して記載されたシステム140及び180の機能及び動作をそれぞれ念頭に置いて、システム200は、1つ以上のコイル制御信号202を光学的に変調するため、及びコイル142に制御信号を光学的に伝送するための機能を含む。
【0043】
システム200でコイル142に制御信号を光学的に伝送できるようにするために、図示の光源152は、コイル142で受信したMR信号の光学的変調に加えて、複数のマイクロリングレーザ152a、152b、152c、152d、152e、及び152fを含む。マイクロリングレーザは、透明な光空洞共振器上に光利得媒体を集積することによって形成される。空洞共振器は、マイクロリング/マイクロディスク又は1次元ブラッグ格子のいずれかであってよい。或いは、櫛形の光波長を発生させるために、非線形光学プロセスを有する光空洞共振器を使用してもよい。具体的には、各マイクロリングレーザは、それぞれの光変調器144及びそれぞれのデマルチプレックス光共振器162に合わせて調整されるように構成される。例えば、マイクロリングレーザ152aは、上述のように変調器144a及び共振器162aが動作する波長であるλaを発生するように調整される。図8に戻ると、マイクロリングレーザの数が通常は光変調器144及び光共振器162の数よりも多いことがわかるであろう。通常、図示の実施例では、マイクロリングレーザ152fを含む付加的なマイクロリングレーザは、コイル制御信号202を変調するように構成された光変調器204に合わせて調整された、1つ以上の付加的な波長(λf)を生成するように構成されている。
【0044】
こうして、システム200の動作中、図6及び7に関連して上述した作用に加えて、電気コイル制御信号202が、光ビーム154の一部となる光信号に変調される。光ビーム154が導波路156を進むと、デマルチプレックス光共振器206に遭遇する。光ビーム154が光共振器206に遭遇すると、コイル制御信号202を表す光信号208が生成される(即ち、光ビーム154からデマルチプレックスされる)。光信号208は、1つ以上の光ファイバ210を経由して変換器212に搬送されるが、これはフォトダイオード等であってもよい。変換器212は、コイル制御信号202を表す光ビーム208を、電気領域に変換して戻す。したがって、電気コイル制御信号202と同じであり得る電気信号214が生成され、コイルアレイ142に伝送される。このようにして、電気信号214でコイルアレイ142の動作を制御できる。図示の実施例では、コイルアレイ142に供給されている1つの電気信号214を供給する一方で、各チャンネル、即ち各コイルは、変調器204、共振器206、及び変換器212の別個及び個別の集合を有してもよいことに、留意すべきである。このため、変調器204、共振器206、及び変換器212のうちの1つ又はこれらを組み合わせたものを、変調器204及び/又は共振器206及び/又は変換器212(及びいずれか関連する導波路)の数がチャンネルの数と等しくなるように、コイルのいずれか1つ又はこれらを組み合わせたものの上に直接設けてもよい。
【0045】
本明細書に記載される光変調器のいずれもが、1つ又は複数の光共振器を用いて実装可能であることに、留意すべきである。例えば、適切なダイナミックコントラスト比、適切な直線性等を実現するために、複数の共振器が利用されている光学フィルタと同じように、変調器を構成することが望ましいことがある。変調器用に複数の共振器を含むシステム220のこのような実施例の一例を、図9に関連して記載する。具体的には、図9は、図6〜8の光源152と類似の構成を有し得る光源222を含む。光源222は、1つ以上の光ビーム224を発生させ、この光ビーム224は、第1導波路226に沿って搬送され、図6に関連して上述した電気MR信号にぶつかる。
【0046】
光ビーム224はその後、RFコイルの1つで受信したMRデータを表す電気信号を変換して光領域に戻すように構成された、複数の共振器230、232、234を含む変調器228を通る。具体的には、上述の波長識別規則を借用して、変調器228がλaに調整される。このため、共振器230、232、234の各々はλaに調整される。λaは、最後の共振器(即ち共振器234)を通った後、第2導波路又はドロップライン236に供給される。変調器240、242、及び244を通る際にも、光ビーム224に類似のプロセスが生じ、これは他の各波長(即ち、λb、λc、及びλd)に調整される。このようにして、MRデータを運ぶ多重光ビーム246は、スキャナ72から離れた処理領域のデマルチプレックス機構に送られる。
【0047】
図9に示す実施例は線形の共振器であるが、本明細書では共振器の別の配置も考慮され、フィルタ設計と類似の手法を用いても構成可能であることに、留意すべきである。例えば、図10は、図9に示すものと類似の線形構成の光共振器を示している。図11は、2つの光共振器230、234が導波路228、236を接続し、1つの共振器232が別の共振器の下に設けられている、三角形の配置を示している。図12は、共振器230及び232が第1導波路226に近接して設けられ、共振器234がドロップライン236に近接して設けられている実施例を示す。図13は、共振器が図12と類似の配置で設けられているが、共振器どうしの間には、光送信機能を最適化するためにより大きい空間が設けられている、実施例によっては触れられていない実施例を示す。
【0048】
上述のように、RFコイル142からのデータの搬送を容易にし、MRシステム70で利用する電線路の数を最少化するために、1つ以上のフォトニックデータ伝送機能をRFコイル142上に直接設けることが望ましいであろう。このような実装の実施例が、4つの共振ループがフォトニックデータ伝送機能の1つの集合を共有しているシステム260を示した、図14に示されている。このような実施例において、フォトニックデータ伝送機構を、MRシステム70内で移動可能及び/又は取り外し可能な単一の部材に組み込むことが望ましいであろう。加えて、このような組み込みによって、電気的相互接続、導管、バラン等の数が少なくなるように既存のMRシステム70上へこの機能を実装することができる。図示の実施例において、図6に関連して記載したフォトニックデータ伝送機構の少なくとも一部が、単一チップ262、264、266、及び268に組み込まれている。つまり、チップの各々は、少なくとも増幅器148、変調器144、及び導波路156を含む。
【0049】
間隔をあけて電線路及び処理設備を配置することでMRスキャナ72で発生する干渉を回避できるように、各チップ262、264、266、及び268を、それぞれの導波路270、272、274、及び276に接続してもよい。これによって、導波路270、272、274、及び276は、光源152及び/又はデマルチプレックス共振器168との遠隔接続を可能にする。上述及び図示したように、4つの共鳴コイル142を単一チップに接続してもよい。チップ262については、各々がそれぞれの増幅器に適合された共鳴コイル142a、142b、142c、及び142dとインターフェース接続するように構成される。このようにして、共鳴コイル142aは、MRデータを表すその電気信号を増幅器148aに供給し、増幅されたこの電気信号が光変調器144aに供給される(その他のコイルについても同様である)。
【0050】
光変調器144がRFコイル142から情報を受信して光ビームとインターフェース接続するように構成する方法が、図15及び16に関連して更に詳細に記載される。具体的には、図15は、熱的に可変の光変調器配置の実施例であり、図16は、電気的に可変のスプリットリング光変調器配置の実施例である。ここで図15を参照すると、1つ以上の共鳴コイル282から受信したMRデータを変調するためのシステム280の実施例が示されている。その他の機構の中でも特に、増幅器286、光変調器288、及び加熱素子290を含むチップ184が示されている。システム280の動作は、以下に記載の通りである。
【0051】
共鳴コイル282が、スキャナ72の送信RFコイル94(図5)によってスピンが励起された後に患者38の体内の核スピンから微弱なRF信号を受信するように構成されていること、及び磁気回転核がその平衡磁化に戻る際にコイル282がこれらの信号を受信することに、留意すべきである。そこで、コイル282は更に、スキャナ72が大量のRFエネルギーを送信している時の電気部品の損傷を回避するために、RF送信の間にコイル282を停止するために使用する機構等、図示の実施例のものの他にも機構を有してもよい。例えば、微小電気機械システム(MEMS)装置を共鳴コイル282上に設置して、RF送信パルスの間、コイル282がスキャナ72によって生成されるRFエネルギーと共鳴することを防止してもよい。
【0052】
このため、動作中、コイル282は、患者38のMRデータを表すRF信号を受信する。コイル282はその後、MRデータを表す電気データ信号を生成する。増幅器286はその後、共鳴コイル282で生成された電気データ信号を増幅する。増幅電気データ信号はその後、不平衡電気信号の形態で光変調器288に供給される。図示の実施例において、電気信号は、MRシステム70の汎用接地から離れた浮動基準接地292のため、不平衡である。
【0053】
具体的には、増幅器286は、第1接続部294及び第2接続部296を経由して光変調器288とインターフェース接続している。第1接続部294は外側p領域298(即ちp型半導体領域)とインターフェース接続し、第2接続部296は光変調器288の内側n領域300(即ちn型半導体領域)とインターフェース接続している。このため、光変調器288は、PN型ダイオード、PIN型ダイオード、或いはPINIP装置又はMOS(金属酸化物半導体)等の多層構造であってもよい。光変調器288のp領域298及びn領域300は、マイクロリング共振器302によって互いに分離されている。マイクロリング共振器302は、特定波長を有する光子が、p領域298とn領域300との間に発生したバイアスによって変調される領域である。したがって、光ビーム306を送信する光導波路304(例えば、チップにエッチングされた導波路)は光変調器288とインターフェース接続し、光変調器288が調整される波長を有する光ビーム306内の光波長の部分集合は、変調又は符号化された光ビーム308を生成するために、MRデータで変調又は符号化される。光変調器288が光ビーム306内の光波長の部分集合のみを符号化又は変調できるようにするために、ヒータ290は、変調器288の全部又は一部に熱エネルギーを供給することによって、変調器288に印加されるバイアスを調節する。当然ながら、光導波路304は、変調器288と類似であるが、光ビーム304(及び/又はビーム308)の多重化が可能なように異なるターゲット波長を有する、複数の光変調器とインターフェース接続してもよい。
【0054】
ここで図16を見ると、MRデータで符号化された光信号を生成するための、スプリットリング変調器324を有するチップ322を採用しているシステム320の実施例が示されている。システム320の動作は通常、コイル282及び増幅器286上のシステム280の動作と類似している。したがって、本明細書では、このような特徴を念頭に置いて、スプリットリング変調器324の動作を記載している。
【0055】
上記のように、増幅器286は、スプリットリング変調器324との少なくとも2つの接続を有する。具体的には、増幅器286は、第1接続部326及び第2接続部328を経由してスプリットリング変調器324とインターフェース接続し、いずれの接続もスプリットリング変調器324の第1の側330にある。上述の光変調器と同じように、第1接続部326は第1内側n領域332とインターフェース接続し、第2接続部328は第1外側p領域334とインターフェース接続しており、これらはマイクロリング共振器336によって分離されている。この点に関して、スプリットリング変調器324が光ビーム306を変調する方法は、図15に関連して上述されたものと概ね類似している。
【0056】
しかし、図15の光変調器288とは対照的に、スプリットリング変調器324は、スプリット340によって第2の側338から分離された第1の側330を有する。変調器324の各部分の間がこのように不連続であることにより、1つ以上の特定波長に合わせて変調するにあたり、電気的バイアスをスプリットリング変調器324全体に印加することができる。このため、DCバイアス制御装置342は、接地346が第2外側p領域348に接続された状態で、第2内側n領域344に接続されている。このようにして、スプリットリング変調器324全体にバイアスが発生するように、第2の側338に電圧を印加し、波長調整を行うことができる。
【0057】
本明細書では、最適な態様を含めた例を用いて本発明を開示しているが、これによって当業者は、任意の装置又はシステムの作製及び使用、並びにこれに付随する任意の方法の実施を含め、本発明を実施することができる。また、本明細書に記載の様々な例は、本明細書に開示のその他の例又は実施形態と組み合わせ可能な特徴を有し得る。即ち、これらの例は、説明が簡潔になるように提示されたものであると共に、相互に組み合わせ可能である。本発明の特許請求の範囲は請求項に記載されているが、当業者に想到可能なその他の例も包含し得る。こうしたその他の例は、請求項の文言と相違ない構成要素を有する場合、又は請求項の文言と実質的に相違ない等価の構成要素を含む場合、本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0058】
10 汎用画像システム
12 検出器
14 信号
18 データリンク
16 データ取得システム(DAS)
20 制御装置
30 X線画像システム
32 X線
34 制御リンク
36 X線
38 患者
40 減衰X線
42 検出器
50 陽電子放射断層撮影(PET)画像システム
52 検出器アレイ
54 第2ガンマ光子
56 第2ガンマ光子
60 超音波画像システム
62 超音波源/検出器
64 制御線
66 超音波エネルギー
68 超音波エネルギー
70 磁気共鳴画像システム
72 スキャナ
74 スキャナ制御回路
76 システム制御回路
78 記憶装置
80 筺体
82 孔
84 テーブル
86 一次電磁コイル
88 傾斜磁場コイル
90 傾斜磁場コイル
92 傾斜磁場コイル
94 送信(RF)コイル
96 主電源
98 駆動回路
102 別の制御回路
103 受信コイルアレイ
104 インターフェース回路
110 制御回路
112 メモリ回路
114 インターフェース回路
116 インターフェース回路
118 制御回路
120 メモリ回路
122 付加的なインターフェース回路
124 プリンタ
126 モニタ
128 ユーザインターフェース
140 ナノフォトニクスシステム
142 アレイRF受信コイル
144 光変調器
146 電気信号
148 増幅器
150 増幅電気信号
152 光
154 光ビーム
156 導波路
158 光ビーム
160 光ビーム
162 光共振器
164 光ビーム
166 光信号
168 光検出器アレイ
170 電気信号
180 システム
182 光源
184 光ビーム
186 導波路
188 変換器
190 電気信号
192 スイッチモード電源
194 調整電気信号
200 システム
202 コイル制御信号
204 光変調器
206 デマルチプレックス光共振器
208 光信号
210 光ファイバ
212 変換器
214 電気信号
220 システム
222 光源
224 光ビーム
226 第1導波路
228 変調器
230 共振器
232 共振器
234 共振器
236 ドロップライン
240 変調器
242 変調器
244 変調器
246 多重光ビーム
260 システム
262 単一チップ
264 単一チップ
266 単一チップ
268 単一チップ
270 導波路
272 導波路
274 導波路
276 導波路
280 システム
282 共鳴コイル
284 チップ
286 増幅器
288 光変調器
290 加熱素子
292 浮遊基準接地
294 第1接続部
296 第2接続部
298 外側p領域
300 内側n領域
302 マイクロリング共振器
304 光導波路
306 光ビーム
308 符号化光ビーム
320 システム
322 チップ
324 スプリットリング変調器
326 第1接続部
328 第2接続部
330 第1の側
332 n領域
334 p領域
336 マイクロリング共振器
338 第2の側
340 スプリット
342 DCバイアス制御装置
344 n領域
346 接地
348 p領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用画像システムであって、
データの集合を表す電気信号を受信するように構成された光変調器(144)であって、光線が含む、時間、波長、又は偏光によって定まる光子の部分集合を変調し、前記データの集合を用いて光子を符号化することで符号化光子を生成するように機能する、光変調器(144)と、
前記光変調器(144)の少なくとも一部とインターフェース接続し、光子を前記光変調器(144)によって変調できるように、前記光線を送信するように構成された、光導波路(156)と、
前記光導波路(156)と通信し、前記光線から前記符号化光子を除去するように構成された、光共振器(162)と、
前記光共振器(162)と光学的に接続され、前記符号化光子を、データの前記集合を表す電気信号に変換するように構成された、変換器(188)と、
を備える多重フォトニックデータ伝送システムを備える、医療用画像システム。
【請求項2】
前記光変調器(144)及び前記光共振器(162)が、光子の前記部分集合の波長に調整される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記光変調器(144)が、マイクロリング共振器(302)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記光共振器(162)が、マイクロディスク、マイクロリング、又はフォトニック結晶空洞共振器を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記変換器(188)が、フォトダイオードアレイを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記光線を発生するように構成された光源(222)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記光線が、各部分集合がそれぞれの波長を有する光子の複数の部分集合を含み、前記光変調器(144)が、符号化光子の第1集合を生成するために、前記光線が含む、光子の前記複数の部分集合の第1部分集合を変調するように調整される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
光子の前記複数の部分集合の前記第1部分集合が全て、前記光変調器(144)及び前記光共振器(162)が調整される波長範囲内にある、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
データの付加的集合を表す電気信号(146)を受信するように構成され、前記符号化光子の付加的集合を生成するように、前記光線が含む、それぞれの波長を有する光子の前記複数の部分集合のそれぞれの部分集合を変調するように機能する、付加的な光変調器(144)を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記光線は、前記光変調器(144)を通ると多重化される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
光子の前記複数の部分集合のそれぞれの部分集合の前記波長に調整された、付加的な光共振器(162)を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記データの集合が、磁気共鳴画像コイルに供給される制御信号データを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
磁気共鳴画像(MRI)システム(70)用のアップグレードキットであって、
複数のラジオ周波数(RF)コイルとインターフェース接続するように構成され、前記RFコイルで生成された磁気共鳴(MR)データを表す電気データ信号を、MRデータを表す多重光学データ信号に変換するように機能する、フォトニックデータ伝送システムを備える、チップを含む、
アップグレードキット。
【請求項14】
前記フォトニックデータ伝送システムは、前記複数のRFコイルの1つからMRデータの集合を表す電気データ信号を受信し、且つ、光線が含む、光子の部分集合を変調し、MRデータの前記集合を用いて前記部分集合を符号化することで符号化光子の集合を生成するするように構成された、光変調器(144)を含む、請求項13に記載のキット。
【請求項15】
第2光線を発生するように機能する光源(222)と、導波路(156)であって、該導波路(156)の第1端部において前記光源(222)と結合され、前記光線を送信するように構成された導波路(156)と、前記導波路(156)の第2端部に結合され、前記フォトニックデータ伝送システムの少なくとも一部に電力供給するために、前記光線を電気信号に変換するように構成された、変換器(188)と、を有するフォトニックデータ送達システムを含む、請求項13に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−120837(P2012−120837A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−266380(P2011−266380)
【出願日】平成23年12月6日(2011.12.6)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】