説明

光学顕微鏡

【課題】容器内部に配置された観察対象物に対物レンズを近接させて観察を行う。
【解決手段】光学顕微鏡1は、チャンバー11に設けられた開口部から、チャンバー11の内部に一端部が挿入され、他の端部でチャンバー11と接続されることによってチャンバー11を気密状態とし、チャンバー11に挿入される側の端部に観察対象物Xからの反射光をチャンバー11の外部に出射させるビューポート2が設けられた筒状のフランジ3と、フランジ3内の空間における、ビューポート2を通った観察対象物Xからの反射光が入射する位置に、対物レンズを保持する鏡筒6及び鏡筒位置調整機構7とを備えているので、チャンバー11内部に配置された観察対象物Xに対物レンズを近接させて観察を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学顕微鏡に関し、より詳細には容器内部に配置された観察対象物を観察することのできる光学顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
光学顕微鏡は、観察対象物を拡大して観察するための装置として古くから用いられており、その基本的な構成を変えずに、様々なニーズに適用できるように、様々な工夫がなされている。
【0003】
例えば、光学顕微鏡では、一般的に、観察対象物に可視光を照射して観察を行うが、近年では観察対象物にレーザ光を照射して観察を行うレーザ顕微鏡も用いられるようになっている(下記の特許文献1参照)。
【0004】
また、下記の非特許文献1には、従来と比較して作動距離の長い対物レンズ(長作動距離対物レンズ)を用いることによって、チャンバー内に配置された観察対象物の観察を行うことが記載されている。
【0005】
これらの技術を組み合わせることによって、チャンバー内に配置された観察対象物に対してレーザ光を照射して、その反射光を観察することが可能となると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−39882号公報(2008年2月21日公開)
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】株式会社ミツトヨ/ホームページ、[平成21年12月10日検索]、インターネット<URL:http://www.mitutoyo.co.jp/technology/product/introduction_03/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、単に対物レンズの作動距離を長くしただけでは、チャンバー内に配置された観察対象物を観察するには十分ではない場合がある。これについて、図8に基づいて説明する。図8は、従来の光学顕微鏡でチャンバー内に配置された観察対象物を観察するときに生じる問題点を説明する図である。
【0009】
図示のように、チャンバー101の内部には観察対象物Xが配置されており、チャンバー101の上部には対物レンズ(長作動距離対物レンズ)100が配置されている。また、チャンバー101の側方にはレンズLが配置されており、このレンズLを通った光源(レーザ光源)からの光がチャンバー101内に入射するようになっている。なお、対物レンズ100以外の光学顕微鏡の構成要素については図示を省略している。
【0010】
チャンバー101は、チャンバー本体101a、上部フランジ101b、下部フランジ101c、及び側部フランジ101dよりなる容器である。チャンバー本体101aは、上部フランジ101b、下部フランジ101c、及び側部フランジ101dが設けられている部分が開口部となっている。そして、上部フランジ101bには、ビューポート102が、下部フランジ101cにはビューポート103が、側部フランジ101dにはビューポート104がそれぞれ接続されており、これにより開口部が塞がれてチャンバー101の内部が密閉されている。また、ビューポート102〜104は、それぞれ覗き窓102a〜104aを備えており、この覗き窓102a〜104aからチャンバー101の内部に光が入射する。
【0011】
すなわち、図8の例では、光源からの光をビューポート104からチャンバー101内に入射させることを想定している。そして、観察対象物Xで反射し、ビューポート102から出射する反射光を対物レンズ100に入射させることで、観察対象物Xを観察することを想定している。
【0012】
ここで、観察対象物Xは、ビューポート102の近傍に配置されている。これは、対物レンズ100と観察対象物Xとの距離が離れすぎると、長作動距離対物レンズといえども十分な解像度での観察が困難となるためである。つまり、チャンバー101内の観察対象物Xを観察する場合には、対物レンズ100の作動距離を考慮して、チャンバー101内の対物レンズ100に近い位置(チャンバー101の内壁近傍)に観察対象物Xを配置する必要がある。
【0013】
このため、観察対象物Xに光を入射させることのできる範囲が極めて限られたものとなってしまう。図示の例では、ビューポート104の下端付近から光を入射させることによって、辛うじて観察対象物Xの表面に光を照射することができている。しかし、図示の例よりも入射角を小さくすることは物理的に不可能であり、また、チャンバー101の形状やビューポート104の形状、観察対象物Xの位置等の要因によって、観察対象物Xの表面に光を照射することすらできないことも想定される。
【0014】
これは、顕微観察を行う際の大きな障害となる。例えば、光和周波(SF)像の観察を行う場合には、観察対象物Xに複数方向から光を照射する必要があるが、図8の例のように、光を入射することのできる範囲が限られていては、観察対象物Xに複数方向から光を照射することは困難である。
【0015】
つまり、容器内部に配置された観察対象物に容器外部から光を照射して観察を行う場合には、容器内部において光照射の容易な位置(容器の内壁から離れた位置)に観察対象物を配置しながら、かつ観察対象物と対物レンズとの距離が離れすぎないようにするという相反する条件を満たす必要が生じる。
【0016】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器内に配置された観察対象物に対物レンズを近接させて観察を行うことができる光学顕微鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するために、本発明の光学顕微鏡は、容器内部に配置された観察対象物に照射した照射光が、当該観察対象物で反射した反射光を観察する光学顕微鏡であって上記容器に設けられた開口部から当該容器の内部に一端部が挿入され、他の端部で上記容器と接続されることによって当該容器を密閉状態とし、上記容器の内部に挿入される側の端部に上記反射光を容器の外部に出射させる窓部材が設けられた筒状の貫入部材と、上記貫入部材内の空間における、上記窓部材を通った上記反射光が入射する位置に対物レンズを保持する保持部材とを備えていることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、貫入部材の一端部が容器内部に挿入された状態で容器を密閉状態にすることができる。また、貫入部材の容器に挿入される側の端部には、窓部材が設けられているので、この窓部材は容器内部に貫入した位置で固定されることになる。そして、容器の内部に挿入された貫入部材の内部の空間には、窓部材を通った観察対象物からの反射光が入射する位置に対物レンズが保持される。
【0019】
すなわち、上記の構成によれば、貫入部材が容器内部に貫入している長さの分だけ、対物レンズと、容器内の観察対象物との距離を縮めることができる。つまり、密閉状態の容器内に配置された観察対象物に対物レンズを近接させて観察を行うことができる。
【0020】
これにより、観察対象物を容器の側壁から離れた位置に配置することができ、照射光の入射範囲を拡げることが可能となる。また、作動距離が比較的短い対物レンズを用いて観察対象物の観察を行うことも可能になる。一般に、対物レンズの作動距離と開口数とは反比例の関係となるので、作動距離が比較的短い対物レンズを用いることによって、高い開口数での顕微観察が可能になる。
【0021】
なお、上記貫入部材は、一方の端部に窓部材が設けられ、他方の端部が開口している中空の構造体であればよく、その形状は円筒形に限られない。
【0022】
また、上記光学顕微鏡は、上記貫入部材の内部に、上記窓部材を介して上記観察対象物に上記照射光を導く導光部材を備えていることが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、貫入部材の内部に導光部材が設けられているので、対物レンズに遮られることなく、貫入部材の内部側から観察対象物に照射光を照射することができる。これにより、照射光の照射方向のバリエーションを増やすことができ、より多様な顕微観察が可能となる。
【0024】
なお、導光部材は、照射光を生成する光源であってもよいし、貫入部材の外部に配置された光源からの光を観察対象物に導く光学素子(例えば、ミラーやレンズ)であってもよい。
【0025】
また、上記貫入部材は、上記容器内に挿入される長さが調整可能であり、上記保持部材は、上記窓部材と上記対物レンズとの距離を調整可能であることが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、貫入部材を容器内に挿入する長さを短くすることができるので、例えば密閉した容器内部で顕微観察以外の操作を行うとき等に、貫入部材が邪魔にならずに済むという利点がある。また、顕微観察を行うときには、観察対象物に窓部材が近接するように、貫入部材を容器内に挿入する長さを長くし、対物レンズを窓部材に近づけることによって、対物レンズを観察対象物に近接させることができる。
【0027】
なお、貫入部材を容器内に挿入する長さを調整する機構は、容器の密閉状態が保たれるようなものであれば特に限定されないが、例えばベローズを適用することもできる。また、窓部材と対物レンズとの距離を調整する機構も特に限定されないが、例えばレーン(スライダ)上に窓部材または対物レンズを直接または間接的に固定して、窓部材または対物レンズを当該レーンに沿って移動させることによって実現することもできる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の光学顕微鏡は、容器に設けられた開口部から当該容器の内部に一端部が挿入され、他の端部で上記容器と接続されることによって当該容器を密閉状態とし、上記容器の内部に挿入される側の端部に上記反射光を容器の外部に出射させる窓部材が設けられた筒状の貫入部材と、上記貫入部材内の空間における、上記窓部材を通った上記反射光が入射する位置に対物レンズを保持する保持部材とを備えているので、密閉状態の容器内に配置された観察対象物に対物レンズを近接させて観察を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学顕微鏡とチャンバーの概略構成を示す図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は上面図、同図(c)は正面図である。
【図2】上記光学顕微鏡の概略構成を示す図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は上面図、同図(c)は正面図である。
【図3】上記光学顕微鏡が備える鏡筒の概略構成を示す斜視図である。
【図4】上記光学顕微鏡で観察対象物の真空中における光和周波(SF)像を観察する態様を示す図である。
【図5】上記光学顕微鏡の撮像装置で撮像した画像の一例を示す図であり、同図(a)は線形像、同図(b)は光和周波(SF)像を示している。
【図6】上記光学顕微鏡に装着するベローズ付フランジの構成を示す図であり、同図(a)はベローズ付フランジを伸ばした状態を示し、同図(b)は縮めた状態を示している。
【図7】上記ベローズ付フランジを装着した光学顕微鏡をチャンバーに接続した状態を示す図である。
【図8】従来技術を示すものであり、従来の光学顕微鏡でチャンバー内に配置された観察対象物を観察するときに生じる問題点を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図7に基づいて詳細に説明する。
【0031】
〔概要〕
本実施形態にかかる光学顕微鏡の概要について、図1に基づいて説明する。図1は、光学顕微鏡1及びチャンバー(容器)11の概略構成を示す図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は上面図、同図(c)は正面図である。
【0032】
同図(a)に示すように、光学顕微鏡1は、ビューポート(窓部材)2、フランジ(貫入部材)3、フレーム部材4、フレーム部材5、鏡筒(保持部材)6、鏡筒位置調整機構(保持部材)7、撮像装置8、撮像装置位置調整機構9、及びレーン10を備えている。
【0033】
チャンバー11は、図8に示したチャンバー101と同様の構成を有しており、チャンバー本体11a、上部フランジ11b、下部フランジ11c、及び側部フランジ11dよりなる。チャンバー本体11aは、上部フランジ11b、下部フランジ11c、及び側部フランジ11dが設けられている部分が開口部となっている。そして、上部フランジ11bにはビューポート12が、下部フランジ11cにはビューポート13が、側部フランジ11dにはフランジ3がそれぞれ接続されており、これにより開口部が塞がれてチャンバー11の内部が密閉されている。また、ビューポート12は、覗き窓12aを備え、ビューポート13は、覗き窓13aを備えている。
【0034】
チャンバー11の下方には、レンズL1〜L3が配置されている。レンズL1〜L3は、光源からの光を観察対象物Xに導くレンズであり、観察対象物Xがどのようなものであるか、またどのような像を観察するかに応じた適当なものを必要な数だけ用いればよい。例えば、2種類の周波数のレーザ光による光和周波(SF)像の顕微観察を行う場合には、所定の周波数のレーザ光源を2つ用い、各光源に対応するレンズを配置すればよい。
【0035】
チャンバー11の内部の、光源から光を照射可能で、かつ照射された光の反射光が鏡筒6に入射する位置には、観察対象物Xが固定されている。このように、光学顕微鏡1を用いる場合には、観察対象物Xをチャンバー11の内壁から離れた、光の照射を行いやすい位置(例えばチャンバー11の内部の空間における中央位置)に配置することができる。なお、観察対象物Xのチャンバー11内での固定は、例えばマニピュレータやワイヤ等を用いて行うこともできる。
【0036】
光学顕微鏡1は、チャンバー11内の観察対象Xで反射し、鏡筒6に入射した光を撮像装置8で撮像できるようになっている。また、光学顕微鏡1は、チャンバー11に貫入するフランジ3を備えているので、チャンバー11内に配置された観察対象Xに鏡筒6の先端(すなわち対物レンズ)を近接させることができる。そして、これにより、チャンバー11の中央付近に配置された観察対象Xの観察を可能にしている。
【0037】
ビューポート2は、チャンバー11側からフランジ3の内部に光が入射するように、フランジ3のチャンバー11に挿入する側の端部(フランジ3がフレーム部材4と接続する端部と反対側の端部)に接続された部材である。同図(c)に示すように、ビューポート2は、円盤状であり、その中央部には覗き窓2aが設けられており、覗き窓2aからフランジ3の内部に光が入射するようになっている。
【0038】
ビューポート2は、フランジ3にチャンバー11側からフランジ3の内部に光を入射させるものであればよく、その形状及び構造は特に限定されないが、例えばフジ・インバック株式会社から市販されているビューイングポート等を用いることもできる。
【0039】
フランジ3は、同図(a)〜(c)に示すように、中空で円筒形の貫入部3aと、貫入部3aのビューポート2が接続されていない側の端部に設けられた、鍔型のチャンバー接続フランジ部3bとで構成されている。すなわち、貫入部3aは、チャンバー11の側部フランジ11dの位置に設けられた開口部に挿入できるような形状となっており、挿入する側の端部にはビューポート2が接続されている。また、チャンバー接続フランジ部3bは側部フランジ11dと接続できるような構造となっている。
【0040】
以上のような構造により、フランジ3を側部フランジ11dに接続したときには、チャンバー11内の観察対象物Xに対してビューポート2が近接する状態となる。そして、貫入部3aが中空となっていることにより、貫入部3aの内部に鏡筒6を挿入することができるので、観察対象物Xと鏡筒6とを近接させることができる。
【0041】
フレーム部材4は、フランジ3を保持する部材である。同図(a)〜(c)に示すように、フレーム部材4は鏡筒6と垂直に設けられた平板状の部材であり、そのチャンバー側の平面にフランジ3のチャンバー接続フランジ部3bが接続されている。また、フレーム部材4は、フレーム部材5に保持されている。
【0042】
フレーム部材5は、フレーム部材4を保持する平板状の部材である。フレーム部材4にはフランジ3が接続されているので、フレーム部材5は、フランジ3を間接的に保持していることになる。光学顕微鏡1は、フレーム部材5の面が水平となるように設置される。また、フレーム部材5上には、レーン10が載置される。
【0043】
鏡筒6は、観察対象物Xで反射した光の入射を受け、観察対象物Xの拡大像を結像させる部材であり、対物レンズ、結像レンズ等を含む。なお、鏡筒6の詳細な構成については後述する。
【0044】
鏡筒位置調整機構7は、鏡筒6を保持する部材であり、鏡筒6を垂直方向及び水平方向に移動させることができる。また、鏡筒6の水平面に対する角度を変化させることもできる。これにより、鏡筒6とビューポート2との距離や、鏡筒6と観察対象物Xとの位置関係等の微調整が行われる。
【0045】
また、鏡筒位置調整機構7は、レーン10上に載置されており、レーン10に沿って移動可能となっている。すなわち、鏡筒位置調整機構7をレーン10に沿って移動させることによって、鏡筒6を水平方向に大きく移動させることができ、これにより鏡筒6とビューポート2との距離を調整することができる。
【0046】
撮像装置8は、鏡筒6によって結像された観察対象物Xの拡大像を撮像する装置であり、これにより、観察対象物Xの拡大像を画像として得ることができる。撮像装置8としては、例えばCMOSイメージセンサや、CCDイメージセンサ等を適用してもよい。撮像装置8は、鏡筒6の結像レンズ側端部(対物レンズが配置されている側と反対側の端部)に接続されており、撮像装置位置調整機構9上に載置されている。なお、観察対象物Xの拡大像を肉眼で観察する場合には、撮像装置8は不要である。
【0047】
撮像装置位置調整機構9は、撮像装置8を保持する部材である。撮像装置位置調整機構9は、レーン10上に載置されて、レーン10に沿って移動可能となっているので、鏡筒6を水平方向に移動させたときには、鏡筒6と接続されている撮像装置8に対して水平方向の力が働き、これにより、撮像装置8及び撮像装置位置調整機構9がレーン10に沿って移動する。また、撮像装置位置調整機構9は、垂直方向に伸縮可能な構成となっており、これにより撮像装置8の垂直方向への移動が行われる。
【0048】
レーン10は、鏡筒位置調整機構7及び撮像装置位置調整機構9をフレーム部材4の面に垂直な方向に移動させるための部材であり、フレーム部材5上に載置される。そして、レーン10は、鏡筒位置調整機構7及び撮像装置位置調整機構9が、レーン10上で水平方向に移動可能なように、鏡筒位置調整機構7及び撮像装置位置調整機構9と接続する。
【0049】
チャンバー11は、密閉可能な容器であり、チャンバー11を密閉することにより、内部を真空にすることができ、また内部に任意の気体を封入することができる。図示のように、チャンバー本体11aは、中央部が球状に膨らんだ筒状の容器であり、上述のように、上部、下部、側部にそれぞれ開口部が設けられている。そして各開口部には、上部フランジ11b、下部フランジ11c、及び側部フランジ11dがそれぞれ設けられている。
【0050】
なお、チャンバー本体11aは、フランジ3を取り付けるための開口部と、内部に配置された観察対象物Xに光を入射させるための光照射口とを有し、密閉可能な構造となっていればよく、その形状は図示の例に限定されない。例えば、チャンバー本体11aを球状としてもよい。
【0051】
上部フランジ11b、下部フランジ11c、及び側部フランジ11dは、ビューポート等の部材を接続するための部位であり、何れも鍔型(リング型)である。また、同図には記載していないが、上部フランジ11b、下部フランジ11c、及び側部フランジ11dには、ビューポート等の部材を接続するためのボルト穴が設けられている。
【0052】
なお、チャンバー11は、密閉可能な容器であり、内部に配置した観察対象物Xに光を照射するための光照射口を有し、かつフランジ3を取り付け可能な構成となっていればよい。すなわち、チャンバー11の形状、開口の数、上部フランジ11b、下部フランジ11c、及び側部フランジ11dの形状は、上記の例に限られない。
【0053】
ビューポート12は、チャンバー11の内部を観察するための部材であり、その中央部には覗き窓12aが設けられている。すなわち、ビューポート12を上部フランジ11bに接続することにより、覗き窓12aからチャンバー11の内部を視認することが可能になる。
【0054】
ビューポート13もビューポート12と同じ機能及び構造を有する部材であり、ビューポート13を下部フランジ11cに接続することにより、覗き窓13aからチャンバー11の内部を視認することが可能になる。
【0055】
なお、ここでは、図1(a)(c)に示すように、チャンバー11の下方の光源から、ビューポート13を介して、観察対象物Xに対して下方から光を照射することを想定している。このため、上部フランジ11bにはビューポート12を接続する必要はなく、代わりに覗き窓を有さないフランジを接続して密閉してもよい。
【0056】
〔光学顕微鏡1の構成〕
続いて、チャンバー11を外した状態における光学顕微鏡1の構成について、図2に基づいて説明する。図2は、光学顕微鏡1の概略構成を示す図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は上面図、同図(c)は正面図である。図2では、図1に記載していなかった構成を追加しているので、ここでは追加の構成を中心に説明を行う。
【0057】
なお、図面が煩雑になることを防ぐため、同図(b)では、鏡筒位置調整機構7、撮像装置8、及び撮像装置位置調整機構9の図示を省略している。また、同図(c)でも、鏡筒位置調整機構7、撮像装置8、及び撮像装置位置調整機構9の図示を省略している。
【0058】
同図(a)〜(c)に示すように、フランジ3の内部には、ゴニオメータ台座20が固定されており、ゴニオメータ台座20には上面にミラー(導光部材)22が固定されたゴニオメータ21が載置されている。ゴニオメータ21は、その上面に固定されたミラー22を任意の角度で固定する装置である。
【0059】
ゴニオメータ21は、ミラー22で反射した光が覗き窓2aを通って観察対象物Xに入射するような角度でミラーを固定するために設けられている。ゴニオメータ台座20及びゴニオメータ21のフランジ3内部における配置は、ゴニオメータ21のミラー22で反射した光を観察対象物Xに入射させることができる位置であればよい。なお、ゴニオメータ21のミラー22から観察対象物Xに入射させる光は、どのような波長の光であってもよいが、例えば赤外光としてもよい。
【0060】
なお、観察対象物Xに近接した位置には、鏡筒6の先端部分(対物レンズ)が配置される。したがって、鏡筒6に遮られることなく観察対象物Xに光を導くためには、図示のように、ゴニオメータ21及びミラー22をビューポート2に近接させて配置することが好ましい。
【0061】
そして、ミラー23、レンズ24、及びミラー25が、フレーム部材5上に配置された支持部材26に固定されている。これらは、ゴニオメータ21の上面のミラー22に光を導くための構成である。なお、光和周波(SF)光を発生させるためには、観察対象物Xに入射させる光のエネルギー密度を調整する必要があり、レンズ24は、このエネルギー密度の調整のために設けられている。
【0062】
また、フレーム部材4には、穴部4aが設けられており、穴部4aからミラー25に光を入射させることができるようになっている。なお、穴部4aは、フレーム部材4の軽量化にも寄与している。
【0063】
つまり、同図(a)に示すように、フレーム部材4の穴部4aから入射した水平方向の光は、ミラー25で反射して、ミラー25の上部に配置されているレンズ24に入射する。そして、レンズ24を通過した光は、レンズ24の上部に配置されているミラー23で反射して、ゴニオメータ21の上面のミラー22に入射し、ここでさらに反射して覗き窓2aから観察対象物Xに入射する。これにより、覗き窓2a側からも観察対象物Xに対して光を照射することができる。
【0064】
また、同図(a)〜(c)に示すように、補強部材27、28が、フレーム部材4とフレーム部材5との接続部分に設けられている。これにより、フレーム部材4が倒れにくくなる。補強部材27、28は、フレーム部材4及びフレーム部材5に例えばボルト等で固定される。
【0065】
さらに、同図(a)(b)に示すように、フレーム部材5には、穴部5a〜5cが設けられている。なお、これらは、軽量化のために設けたものであり、穴部5a〜5cは、必ずしも設ける必要はない。
【0066】
また、同図(c)では、フランジ3をチャンバー11の側部フランジ11dに接続するためのボルト穴29a、及びフランジ3をフレーム部材4に接続するためのボルト穴29bを図示している。なお、ここでは、ボルト穴29aが貫通穴であり、ボルト穴29bが非貫通穴であることを想定しているが、この例に限定されない。例えば、ボルト穴29a及びボルト穴29bの双方を非貫通穴としてもよいし、双方を貫通穴としてもよい。
【0067】
図示のように、ボルト穴29aは、チャンバー接続フランジ部3bの円周に沿って等間隔に配列している。また、図示していないが、側部フランジ11dには、このボルト穴29aと対応する位置に同じサイズのボルト穴が設けられている。すなわち、ボルト穴29aにボルトを挿入し、トルクレンチ等で締結することによって側部フランジ11dとチャンバー接続フランジ部3bとを接続できるようになっている。無論、ボルト穴29aの個数、配置はこの例に限られない。
【0068】
また、図示のように、チャンバー接続フランジ部3bの円周に沿って等間隔に4つのボルト穴29bが設けられている。また、図示していないが、フレーム部材4には、このボルト穴29bと対応する位置に同じサイズのボルト穴が設けられている。すなわち、ボルト穴29bにボルトを挿入し、トルクレンチ等で締結することによってフレーム部材4とチャンバー接続フランジ部3bとを接続できるようになっている。無論、ボルト穴29bの個数、配置はこの例に限られない。
【0069】
これにより、フランジ3はフレーム部材4に固定され、フランジ3にチャンバー11が接続される。なお、接続の手順は特に限定されず、フランジ3とフレーム部材4とを先に接続してもよいし、フランジ3とチャンバー11とを先に接続してもよい。また、フランジ3、フレーム部材4、及びチャンバー11の間は、十分な強度と、チャンバー11内の気密性が担保されるような方法で接続されていればよく、この例に限られない。
【0070】
また、同図(c)では、ビューポート2をフランジ3に固定するためのボルトを図示している。図示のように、ボルトは、覗き窓2aの円周に沿って等間隔に配列している。なお、図示しているのは、ボルトの頭の部分である。
【0071】
ここで、光学顕微鏡1を使用するときには、ビューポート2はチャンバー11内に挿入され、この状態でチャンバー11内は真空状態にされたり、ガス雰囲気にされたりする。真空状態で顕微観察を行う場合には、真空度を高めるため、チャンバー11の内部を高温状態とすることもある。
【0072】
このため、チャンバー11内に露出するビューポート2をフランジ3に固定するためのボルトは、焼き付いたりすることがないように、金属コート(例えばAuコート)されたものを用いることが好ましい。
【0073】
〔鏡筒6の構成〕
続いて、鏡筒6のより詳細な構成について、図3に基づいて説明する。図3は、鏡筒6の概略構成を示す斜視図である。図示のように、鏡筒6は、対物レンズ6a、バンドパスフィルター6b、偏光子6c、及び結像レンズ6dを含み、結像レンズ6d側の端部で撮像装置8に接続されている。
【0074】
対物レンズ6aは、光学顕微鏡1の光学系を構成するレンズのうち最初に光が入射するレンズである。光学顕微鏡1では、ビューポート2を介して観察対象物Xの観察を行うため、対物レンズ6aとしては、ビューポート2の覗き窓2aによる収差を補正する機能を有するものを用いることが望ましい。このような対物レンズは、例えば株式会社ミツトヨで販売されている。
【0075】
バンドパスフィルター6bは、特定の周波数の光を透過させるフィルターである。バンドパスフィルター6bは、観測したい光の周波数に応じたものを適用すればよい。偏光子6cは、自然光を直線偏光に変えるものである。これらは、観察条件によっては省略してもよい。
【0076】
結像レンズ6dは、物体の像を作るためのレンズである。
【0077】
すなわち、鏡筒6に入射した光の像は、対物レンズ6aで拡大され、バンドパスフィルター6b及び偏光子6cで周波数及び偏光の調整が施された後、結像レンズ6dによって撮像装置8の撮像面(撮像素子が配列した面)で結像される。これにより、観察対象物Xの拡大像が撮像装置8で撮像される。
【0078】
〔光和周波(SF)像の観察〕
光学顕微鏡1では、チャンバー11内の観察対象物Xに対して、複数方向から光を照射し、照射した光が観察対象物Xで反射した反射光を顕微観察することができる。これにより、光学顕微鏡1では、チャンバー11内を真空にして、観察対象物Xの真空中における光和周波(SF)像を観察することも可能になる。
【0079】
ここでは、光学顕微鏡1で観察対象物Xの真空中におけるSF像を観察する例について、図4に基づいて説明する。図4は、光学顕微鏡1で観察対象物Xの真空中における光和周波(SF)像を観察する態様を示す図である。なお、同図では、簡単のため、チャンバー11、フレーム部材4、5等の図示を省略している。
【0080】
図示の例では、波長がω1、ω2、ω3の光(レーザー光)を観察対象物Xに照射して、波長がω4の反射光が生じている。この反射光は、ビューポート2を通って対物レンズ6aから鏡筒6の内部に入射する。
【0081】
観察対象物Xは、チャンバー11の内部、すなわち真空中に配置されている。これに対し、鏡筒6はフランジ3の貫入部3aの内部、すなわち大気中に配置されている。なお、鏡筒6は、鏡筒位置調整機構7により、貫入部3aの内部でその長手方向及び垂直方向に移動可能となっている。これにより、反射光が対物レンズ6aに入射するように鏡筒6の位置を変化させることができ、また焦点を合わせることができる。
【0082】
〔光学顕微鏡1で得られる像〕
続いて、光学顕微鏡1で得られる像、すなわち撮像装置8で撮像される画像について、図5に基づいて説明する。図5は、光学顕微鏡1の撮像装置8で撮像した画像の一例を示す図であり、同図(a)は線形像、同図(b)は光和周波(SF)像を示している。なお、観察対象物Xは、Au細線が設けられたInGaAs(インジウム・ガリウム・砒素)基板である。
【0083】
図5(a)及び同図(b)の中央に見える四角形の部分は、AuGeNi/Auである。また、図5(a)の明るい部分は、白色光に対する観察対象物Xからの反射光を表している。一方、図5(b)では、表示を白黒反転させてあり、黒点が観察対象物Xで発生した光和周波(SF)光子を表している。このように、光学顕微鏡1によれば、鮮明な線形像を撮像することができ、また光和周波(SF)像も高分解能(3μm程度)で撮像することができた。
【0084】
なお、図5(a)及び同図(b)の画像の撮像条件で共通のものは、以下の通りである。すなわち、対物レンズ6aは株式会社ミツトヨ製、倍率50倍のものを用い、結像レンズ6dは、株式会社ミツトヨ製、焦点距離f=200mmのものを用いた。また、覗き窓2aとして、ホウ素シリカガラス(屈折率:1.517、アッベ数64.2、厚さ4mm)を用いた。
【0085】
また、図5(a)の画像の撮像条件は、以下の通りである。すなわち、InGaAs基板に対して、覗き窓13a(図1(a)参照)から白色光を照射し、その反射光を対物レンズ6aと結像レンズ6d(図3参照)を通して観察した。撮像装置8として、解像度が1280×1024画素(縦×横)、撮像面積が1/2インチのCMOSメージセンサを用いた。
【0086】
また、図5(b)の画像の撮像条件は、以下の通りである。すなわち、InGaAs基板に対して、可視光ω1(532nm)を約1μJのパワーで照射すると共に、赤外光ω2(2900cm−1)を約120μJのパワーで照射した。撮像装置8として、解像度が640×480画素(縦×横)、撮像面積が12.8mm×9.6mmのCCDイメージセンサを用いた。また、偏光配置は、可視光P偏光入射、赤外光P偏光入射であり、観測は全偏光で行った。つまり、図1の例で言えば、L1からの光がP偏光の可視光であり、L2からの光がP偏光の赤外光である。また、観測を全偏光で行ったため、図3の偏光子6cは用いていない。バンドパスフィルター6bとして、朝日分光株式会社製、透過中心波長460nmのものを用いた。そして、可視光用レンズ(図1のL1に相当)としてφ40mmのホウ素シリカガラス(屈折率:1.517、アッベ数64.2、焦点距離f=250mm)を用い、赤外光用レンズ(図1のL2に相当)としてφ40mmのCaFレンズ(焦点距離f=300mm)を用いた。なお、可視光用レンズと観察対象物Xとの距離は220mmであり、赤外光用レンズと観察対象物Xとの距離は280mmである。
【0087】
〔変形例〕
上述の例では、貫入部3aを有するフランジ3を用いたが、フランジ3の代わりにベローズ付のフランジを用いてもよい。ここでは、ベローズ付のフランジを用いる例を図6及び図7に基づいて説明する。
【0088】
図6は、ベローズ付フランジ30の構成を示す図であり、同図(a)はベローズ付フランジ30を伸ばした状態を示し、同図(b)は縮めた状態を示している。図示のように、ベローズ付フランジ30は、ビューポート接続フランジ部30a、ベローズ部30b、内筒30c、及びチャンバー接続フランジ部30dを含む構成である。
【0089】
ビューポート接続フランジ部30aは、ビューポートを接続するためのフランジであり、鍔型(リング型)の形状である。ビューポート接続フランジ部30aは、ビューポートを接続して、当該ビューポートからベローズ付フランジ30の内部が視認できるような構成であればよい。
【0090】
ベローズ部30bは、ビューポート接続フランジ部30aと、チャンバー接続フランジ部30dとの間で、内筒30cの周囲を覆うように設けられた蛇腹状の部材である。同図(a)(b)に示すように、ビューポート接続フランジ部30aと、チャンバー接続フランジ部30dとの距離に応じて伸縮するようになっている。
【0091】
内筒30cは、一端がビューポート接続フランジ部30aに固定された円筒形状の部材である。また、内筒30cには、チャンバー接続フランジ部30dが取り付けられており、図示しないボルトを締めることによって、内筒30cの任意の位置でチャンバー接続フランジ部30dを固定することができるようになっている。すなわち、内筒30cの何れの位置でチャンバー接続フランジ部30dを固定するかによって、ビューポート接続フランジ部30aと、チャンバー接続フランジ部30dとの距離が決定される。
【0092】
チャンバー接続フランジ部30dは、チャンバー11の側部フランジ11dと接続するためのフランジである。また、チャンバー接続フランジ部30dは、フレーム部材4に固定されるので、フレーム部材4とチャンバー11とは、チャンバー接続フランジ部30dを介して接続されることになる。
【0093】
図7は、ベローズ付フランジ30を装着した光学顕微鏡1をチャンバー11に接続した状態を示す図である。なお、同図では、簡単のため、一部の部材については図示を省略している。
【0094】
図示のように、ベローズ付フランジ30は、ビューポート2が接続されている側の端部をチャンバー11の開口部(この場合、側部の開口部)に挿入し、チャンバー接続フランジ部30dと側部フランジ11dとを接続して固定される。
【0095】
そして、ベローズ付フランジ30は、チャンバー接続フランジ部30dと側部フランジ11dとを接続した状態において、内筒30cにおけるチャンバー接続フランジ部30dの固定位置を調整することで、内筒30cがチャンバー11内に挿入される長さを長くしたり短くしたりすることができる。
【0096】
つまり、ベローズ付フランジ30を用いた場合には、チャンバー11を密閉した状態において、ビューポート2と観察対象物Xとを近づけたり、遠ざけたりすることができる。
【0097】
例えば、顕微観察を行う場合には、鏡筒6の先端(対物レンズ側)を観察対象物Xに近づける必要があるので、内筒30cがチャンバー11内に挿入される長さを長くして、ビューポート2と観察対象物Xとを近づける。そして、鏡筒位置調整機構7をレーン10上で移動させて、鏡筒6の先端(対物レンズ側)をビューポート2に近づける。
【0098】
また、例えば、チャンバー11内を真空またはガス雰囲気とした状態で、チャンバー11内において低速電子線回折装置(LEED)を用いて作業を行うことがある。このような場合には、内筒30cがチャンバー11内に挿入される長さを短くすることにより、ベローズ付フランジ30やビューポート2が作業の邪魔にならずに済み便利である。なお、このときには、鏡筒位置調整機構7をレーン10上で移動させて、鏡筒6の先端(対物レンズ側)をビューポート2から遠ざけておく。
【0099】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、光学顕微鏡に利用することができ、特にチャンバー内の観察対象物に複数方向から入射させた光の反射光を観察する光学顕微鏡に好適に適用できる。
【符号の説明】
【0101】
1 光学顕微鏡
2 ビューポート(窓部材)
3 フランジ(貫入部材)
3a 貫入部
3b チャンバー接続フランジ部
4、5 フレーム部材
6 鏡筒(保持部材)
6a 対物レンズ
6d 結像レンズ
7 鏡筒位置調整機構(保持部材)
11 チャンバー(容器)
11a チャンバー本体
11b 上部フランジ
11c 下部フランジ
11d 側部フランジ
12、13 ビューポート
22 ミラー(導光部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内部に配置された観察対象物に照射した照射光が、当該観察対象物で反射した反射光を観察する光学顕微鏡であって、
上記容器に設けられた開口部から当該容器の内部に一端部が挿入され、他の端部で上記容器と接続されることによって当該容器を密閉状態とし、上記容器の内部に挿入される側の端部に上記反射光を容器の外部に出射させる窓部材が設けられた筒状の貫入部材と、
上記貫入部材内の空間における、上記窓部材を通った上記反射光が入射する位置に対物レンズを保持する保持部材とを備えていることを特徴とする光学顕微鏡。
【請求項2】
上記貫入部材の内部に、上記窓部材を介して上記観察対象物に上記照射光を導く導光部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光学顕微鏡。
【請求項3】
上記貫入部材は、上記容器内に挿入される長さが調整可能であり、
上記保持部材は、上記窓部材と上記対物レンズとの距離を調整可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学顕微鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−164337(P2011−164337A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26460(P2010−26460)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】