説明

光心線判別装置

【課題】光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッドを交換して用いる場合に、光心線判別ヘッドの種類に応じて光量レベルの計測値を適切に補正できるようにした光心線判別装置を提供する。
【解決手段】光心線判別装置は、光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッド4と、複数種類の光心線判別ヘッド4のいずれかを交換可能に装着する本体部1とを備える。本体部1は、光心線判別ヘッド4の湾曲部41に嵌合する凹部81が形成され且つ凹部81に沿って湾曲部41に対向するように2つの受光素子82を保持する受光素子保持部8と、受光素子保持部8を光心線判別ヘッド4に対して移動させる操作レバー2と、光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42により光心線判別ヘッド4の種類を判定し、判定結果に基づいて光心線判別装置で計測した光量レベルを補正するCPUとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ケーブル等に利用される光ファイバの心線判別機能を備えた光心線判別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、FTTH(Fiber To The Home)が本格的に導入され、光ファイバネットワークが家庭にまで普及してきている。このFTTHの工事、保守作業においては、光心線判別装置による心線判別、システム光測定、光損失測定などの作業が必要とされる。
【0003】
光ファイバの心線判別は、通常、光ファイバの一方の端部から特定の光信号(例えば、270Hzの周波数に変調された光信号)を送出し、他方の端部側で受光素子により受光検出し、検出回路により判別を行なう。このような光心線判別を行う装置の中には、光ファイバの光パワーを測定する機能を備えたものもある。
【0004】
例えば、特許文献1には、光ファイバから光信号を漏洩させるための湾曲部が形成された光心線判別用ヘッドと、光ファイバを着脱可能に装着するレセプタ部を設けた光パワー測定用ヘッドと、いずれかのヘッドを着脱可能に装着する本体部とを備えた光心線判別装置が記載されている。この光心線判別装置によれば、受光素子を3つ用いて光ファイバにおける心線判別機能及び光パワー測定機能を1つの装置で実現するようにしている。
【0005】
上記のような光心線判別装置により心線判別の対象となる光ファイバは、例えば、外径0.25mm/0.5mmの単心線や、2心〜12心のテープ心線、外径1.1mm〜3.0mmの光コードなど、複数種類存在するが、従来の光心線判別装置では、光ファイバの被覆径によらず、同じヘッドを用いていたため、全ての光ファイバの被覆径に対して良好な心線判別特性を維持することは難しかった。
【0006】
図7は、従来の光心線判別装置における光心線判別ヘッドと受光素子との配置関係について説明するための図である。図7(A)は光心線判別ヘッドと受光素子との配置関係を模式的に示した図、図7(B)は図7(A)のXX断面を示す図である。図中、100は光心線判別ヘッド、200は光心線判別装置本体側の受光素子保持部、300は光ファイバを示す。
【0007】
光心線判別ヘッド100には、光ファイバ300を部分的に曲げて光信号を漏洩させるための湾曲部101が形成されている。湾曲部101は、第1部材101a、第2部材101b、及び第3部材101cを備え、これらの部材により光ファイバ300をセットするための溝が形成されている。受光素子保持部200は、光心線判別ヘッド100の湾曲部101に嵌合する凹部201が形成され且つ凹部201に沿って湾曲部101に対向するように2つの受光素子202を保持する。
【0008】
従来の光心線判別ヘッド100は、例えば、湾曲部101を構成する第1部材101aが第2部材101bよりも距離l(0.5mm)だけ突出して形成されている。これによれば、外径0.25mm/0.5mmの単心線について心線判別を適切に行うことができる。すなわち、距離l(0.5mm)の溝に対して、外径0.25mmまたは0.5mmの光ファイバ300が配置されるため、この溝内に、光ファイバ300が収まり、光ファイバ300と受光素子202とを適切な位置に配置することができる。
【0009】
しかしながら、この光心線判別ヘッド100に、例えば、外径3.0mmの光ファイバ300をセットする場合、上記溝(距離l=0.5mm)内に、光ファイバ300を収めることができないため、光ファイバ300と受光素子202とを適切な位置に配置することができない。このため良好な心線判別特性を得ることができない。
【0010】
これに対して、全ての光ファイバの被覆径に対して良好な心線判別特性を維持するために、光ファイバの被覆径毎に複数の光心線判別ヘッドを予め準備しておき、作業者が測定する光ファイバの被覆径に応じて光心線判別ヘッドを交換する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−214663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ここで、光心線判別装置においては、光心線判別を行う際に、光量レベルを計測して、その計測値を表示部に表示するようにしているが、このときの計測値は上記複数の光心線判別ヘッドで同じ計測方法に基づき計測されており、正確なものとはいえなかった。すなわち、上記複数の光心線判別ヘッドは、光ファイバの被覆径に応じて形状や寸法がそれぞれ異なるものであるため、全てのヘッドで計測方法を同じにしていると、本来の理論値と実際の計測値とに誤差が発生してしまうという問題がある。
【0013】
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッドを交換して用いる場合に、光心線判別ヘッドの種類に応じて光量レベルの計測値を適切に補正できるようにした光心線判別装置を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による光心線判別装置は、光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッドと、複数種類の光心線判別ヘッドのいずれかを交換可能に装着する本体部とを備える。光心線判別ヘッドは、光ファイバを部分的に曲げて光信号を漏洩させるための湾曲部と、光心線判別ヘッドの種類を識別するためのヘッド識別用突起部とを備える。本体部は、光心線判別ヘッドの湾曲部に嵌合する凹部が形成され且つ凹部に沿って湾曲部に対向するように第1の受光素子及び第2の受光素子を保持する受光素子保持手段と、受光素子保持手段を光心線判別ヘッドに対して移動させる移動手段と、光心線判別ヘッドのヘッド識別用突起部により光心線判別ヘッドの種類を判定する判定手段と、判定結果に基づいて光心線判別装置で計測した光量レベルを補正する補正手段とを備える。
【0015】
また、受光素子保持手段は、ヘッド識別用突起部の形状に応じてオン/オフ状態を切り替えるスイッチを備え、判定手段は、スイッチのオン/オフ状態に基づいて、光心線判別ヘッドの種類を判定することが望ましい。
また、光心線判別ヘッドの種類毎に補正値を格納した補正値テーブルを備え、補正手段は、判定手段による判定結果に応じた補正値を補正値テーブルから抽出し、抽出した補正値により光心線判別装置で計測した光量レベルを補正することが望ましい。
また、本体部は、補正手段により補正された光量レベルを表示する表示手段を備えることが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッドを交換して用いる場合に、光心線判別ヘッドの種類を判定し、その判定結果に応じた補正値を取得することができるため、光量レベルの計測値を適切に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による光心線判別装置の外観の一例を示す図である。
【図2】本発明による光心線判別装置の外観の一例を示す図である。
【図3】本発明による複数種類の光心線判別ヘッドの一例を示す図である。
【図4】本発明の光心線判別装置によるヘッドの種類を判定する方法の一例を説明するための図である。
【図5】本発明による光心線判別装置の検出回路の構成例を示すブロック図である。
【図6】メモリに格納された補正値テーブルの一例を示す図である
【図7】従来の光心線判別装置における光心線判別ヘッドと受光素子との配置関係について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の光心線判別装置に係る好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同じ構成要素には同じ符号を付し、繰り返しの説明は省略するものとする。
【0019】
図1,図2は、本発明による光心線判別装置の外観の一例を示す図である。図1(A)は光心線判別装置を上から見た図、図1(B)は光心線判別装置を横から見た図である。また、図2(A)は光心線判別ヘッドを取り外した状態の光心線判別装置の要部を示す図、図2(B)は光心線判別ヘッドを取り付けた状態の光心線判別装置の要部を示す図である。また、図3は複数種類の光心線判別ヘッドの一例を示す図である。
【0020】
図1、図2において、1は本体部、2は本発明の移動手段に相当する操作レバー、3は本発明の表示手段に相当するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部、4は光心線判別ヘッド、5は光パワー測定アダプタ、6は遮光板、7はヘッド取付部、8は本発明の受光素子保持手段に相当する受光素子保持部を示す。この受光素子保持部8は、遮光板6の下側に配置され、遮光板6と一体的に構成されている。また、図3に示すように、光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッド4が予め準備されており、これらの光心線判別ヘッド4のいずれかが本体部1に交換可能に装着される。
【0021】
上記の光心線判別装置は、本体部1のヘッド取付部7に光心線判別ヘッド4が交換可能に取り付けられると共に、この光心線判別ヘッド4の反対側に光パワー測定アダプタ5が設けられている。光パワー測定アダプタ5は、光損失のレベル及びシステム光のレベルを測定するためのもので、本体部1に一体的に構成されている。なお、本発明に係る光心線判別装置は、光心線判別ヘッド4を交換可能に装着できればよく、光パワー測定アダプタ5を備えていなくてもよい。
【0022】
光心線判別ヘッド4は、光ファイバ(図示せず)を部分的に曲げて光信号を漏洩させるための湾曲部41と、光心線判別ヘッドの種類を識別するためのヘッド識別用突起部42とが形成されている。また、受光素子保持部8は、光心線判別ヘッド4の湾曲部41に嵌合する凹部81が形成され且つ凹部81に沿って湾曲部41に対向するように2つの受光素子82(第1の受光素子及び第2の受光素子)を保持する。この2つの受光素子82としては、例えば、PD(Photo Diode)が用いられる。操作レバー2は、受光素子保持部8を光心線判別ヘッド4に対して移動させる。なお、遮光板6は受光素子保持部8に一体的に設けられており、操作レバー2の移動操作により、受光素子保持部8と共に移動する。
【0023】
上記の光心線判別装置により心線判別を行うときの動作手順について図1に基づき簡単に説明する。まず、心線判別を行う光ファイバ(図示せず)を光心線判別ヘッド4の湾曲部41の所定位置にセットする。そして、操作レバー2を前方(図1の矢印の方向)にスライド操作して、受光素子保持部8及び遮光板6を光心線判別ヘッド4に対して移動させて、2つの受光素子82が湾曲部41に近接・対向した状態で停止させ、動作状態にする。
【0024】
上記の動作状態において外部光は遮光板6によって遮光され、光心線判別ヘッド4の湾曲部41によって曲げが付与された光ファイバからの漏洩光を2つの受光素子82により検出する。そして、2つの受光素子82により検出された漏洩光は、本体部1に設けられた検出回路により増幅、判別され、その結果は表示部3に表示される。
【0025】
ここで、光心線判別ヘッド4は、図3(A)〜図3(D)に示すように、光ファイバの被覆径に応じて複数種類が予め準備され、それぞれヘッド識別用突起部42の形状が異なっており、これにより本例では4種類のヘッドを識別することが可能となる。図3(A)の例ではヘッド識別用突起部42が短い形状、図3(B)の例ではヘッド識別用突起部42が長い形状、図3(C)の例ではヘッド識別用突起部42が長く且つ右側にテーパ状の斜面を持つ形状、図3(D)の例ではヘッド識別用突起部42が長く且つ左側にテーパ状の斜面を持つ形状を示し、それぞれの形状に基づいてヘッドを識別することができる。
【0026】
図1、図2に示すように、受光素子保持部8には、上記のヘッド識別用突起部42の形状に応じてオン/オフ状態を切り替えるためのスイッチ83が設けられている。このスイッチ83によるヘッド種類判定方法の具体例については図4に基づいて説明するが、このスイッチ83は、両側それぞれが開閉スイッチになっており、これら2つの開閉スイッチに挟まれる形で挿入されるヘッド識別用突起部42の形状に応じて、各スイッチのオフ(開)とオン(閉)を切り替え可能な構成になっている。
【0027】
図1(A)の拡大図に示すスイッチ83の状態は両側とも“オフ(開)”の状態(初期状態)である。そして、受光素子保持部8が光心線判別ヘッド4に対して移動され、例えば、図3(B)に示すヘッド識別用突起部42がスイッチ83に挿入されると、両側の開閉スイッチが矢印の方向に倒されて共に“オン(閉)”の状態に移行する。このように図3に示す4つのヘッド識別用突起部42の形状によれば、2つのスイッチ83それぞれについて、図3(A)のヘッドでは「オフ,オフ」、図3(B)のヘッドでは「オン,オン」、図3(C)のヘッドでは「オン,オフ」、図3(D)のヘッドでは「オフ,オン」の4つの状態を識別することができる。
【0028】
図4は、本発明の光心線判別装置によるヘッドの種類を判定する方法の一例を説明するための図である。図4(A)は図3(A)に示した光心線判別ヘッド4がセットされた状態、図4(B)は図3(B)に示した光心線判別ヘッド4がセットされた状態、図4(C)は図3(C)に示した光心線判別ヘッド4がセットされた状態、図4(D)は図3(D)に示した光心線判別ヘッド4がセットされた状態を示す。図4(A)〜図4(D)は操作レバー2による受光素子保持部8の移動操作前の状態を示し、このときの2つのスイッチ83は「オフ,オフ」の状態(図4(A)に示す状態)にあるものとする。なお、心線判別対象とする光ファイバの記載は省略している。
【0029】
図4において、作業者は、光ファイバ(図示せず)を光心線判別ヘッド4の所定の位置にセットした後に、操作レバー2を操作して、図中矢印の方向(光心線判別ヘッド4の方向)に受光素子保持部8を移動させ、2つの受光素子82が湾曲部41に近接・対向した状態で停止させる。このとき光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42は、受光素子保持部8の移動に伴い、受光素子保持部8の下側に進入して、図中、二点鎖線の位置にあるものとする。
【0030】
図4(A)の例では、光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42が短く、スイッチ83まで届かないため、両側のスイッチ83は変化せず初期状態である「オフ,オフ」が維持される。また、図4(B)の例では、光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42が長く、両側のスイッチ83が倒されて共にオフからオンに切り替わる。よって、両側のスイッチ83は「オン,オン」となる。
【0031】
また、図4(C)の例では、光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42が長く且つ右側にテーパ状の斜面を持つため、左側のスイッチ83が倒されてオフからオンに切り替わり、右側のスイッチ83は変化しないためオフのまま維持される。よって、両側のスイッチ83は「オン,オフ」となる。また、図4(D)の例では、光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42が長く且つ左側にテーパ状の斜面を持つため、左側のスイッチ83は変化しないためオフのまま維持され、右側のスイッチ83が倒されてオフからオンに切り替わる。よって、両側のスイッチは「オフ,オン」となる。
【0032】
このように、ヘッド識別用突起部42の形状を、光心線判別ヘッド4の種類毎に異なるように構成し、そして、この形状の違いに応じて、2つのスイッチ83のオン,オフの状態を変化させ、これを検出することで、光心線判別ヘッド4の種類を判定することができる。
【0033】
図5は、本発明による光心線判別装置の検出回路の構成例を示すブロック図である。図中、11a,11bは光心線判別用PD(前述の2つの受光素子82に相当)、11cは光パワー測定用PD、12a〜12bはPD11a〜11cからの電気信号を増幅する増幅部、13a〜13cは増幅部12a〜12cからの出力がアナログ信号の場合にデジタル信号に変換するA/D変換部、14は全体の制御を司るCPU、15は増幅部12a〜12cのゲインを制御するゲイン制御部、16は後述する補正値テーブルを格納したメモリ、17は例えば心線対照光を入力した際に鳴動するブザを示す。CPU14には、操作レバー2、表示部3、及びスイッチ83が接続されており、操作レバー2の操作に従って、光心線判別装置としての機能を実行し、その結果を表示部3に表示出力あるいはブザ17で通知する。
【0034】
ここで、CPU14は、光心線判別ヘッド4のヘッド識別用突起部42により光心線判別ヘッド4の種類を判定する判定手段と、判定結果に基づいて光心線判別装置で計測した光量レベルを補正する補正手段として機能する。CPU14は、2つのスイッチ83と接続されており、これら2つのスイッチ83のオン,オフの状態を取得し、これにより本体部1に装着されている光心線判別ヘッド4の種類を判定する。
【0035】
図6は、メモリ16に格納された補正値テーブルの一例を示す図である。本例の補正値の単位はdBmである。例えば、図3(A)に示すヘッド(スイッチ83は「オフ,オフ」の状態)を高感度用、図3(B)に示すヘッド(スイッチ83は「オン,オン」の状態)を低損失用、図3(C)に示すヘッド(スイッチ83は「オン,オフ」の状態)をφ3用とし、ヘッドの種類(すなわち、2つのスイッチ83のオン,オフの状態)と、補正値とを予め関連付けておく。
【0036】
CPU14は、上記のようにスイッチ83のオン,オフ状態に基づいて、光心線判別ヘッド4の種類を判定し、その判定結果に応じた補正値を補正値テーブルから抽出する。そして、CPU14は、補正値テーブルから抽出した補正値により光心線判別装置で計測した光量レベルを補正し、補正後の光量レベルを表示部3に表示出力する。なお、ここでは、表示部3に表示される補正後の光量レベル(dBm)は、光心線判別装置で実際に計測した光量レベルから補正値を減じた値となる。
【0037】
上述したように、ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッドを交換して用いる場合に、光心線判別ヘッドの種類を判定し、その判定結果に応じた補正値を補正値テーブルから取得することができるため、光量レベルの計測値を適切に補正して表示することができる。
【符号の説明】
【0038】
1…本体部、2…操作レバー、3…表示部、4…光心線判別ヘッド、5…光パワー測定アダプタ、6…遮光板、7…ヘッド取付部、8…受光素子保持部、11a,11b…光心線判別用PD、11c…光パワー測定用PD、12a〜12c…増幅部、13a〜13c…A/D変換部、14…CPU、15…ゲイン制御部、16…メモリ、17…ブザ、41…湾曲部、42…ヘッド識別用突起部、81…凹部、82…受光素子、83…スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバの被覆径毎に異なる複数種類の光心線判別ヘッドと、該複数種類の光心線判別ヘッドのいずれかを交換可能に装着する本体部とを備えた光心線判別装置であって、
前記光心線判別ヘッドは、光ファイバを部分的に曲げて光信号を漏洩させるための湾曲部と、前記光心線判別ヘッドの種類を識別するためのヘッド識別用突起部とを備え、
前記本体部は、前記光心線判別ヘッドの湾曲部に嵌合する凹部が形成され且つ該凹部に沿って前記湾曲部に対向するように第1の受光素子及び第2の受光素子を保持する受光素子保持手段と、該受光素子保持手段を前記光心線判別ヘッドに対して移動させる移動手段と、前記光心線判別ヘッドのヘッド識別用突起部により該光心線判別ヘッドの種類を判定する判定手段と、該判定結果に基づいて前記光心線判別装置で計測した光量レベルを補正する補正手段とを備えたことを特徴とする光心線判別装置。
【請求項2】
前記受光素子保持手段は、前記ヘッド識別用突起部の形状に応じてオン/オフ状態を切り替えるスイッチを備え、前記判定手段は、前記スイッチのオン/オフ状態に基づいて、前記光心線判別ヘッドの種類を判定することを特徴とする請求項1に記載の光心線判別装置。
【請求項3】
光心線判別ヘッドの種類毎に補正値を格納した補正値テーブルを備え、前記補正手段は、前記判定手段による判定結果に応じた補正値を前記補正値テーブルから抽出し、該抽出した補正値により前記光心線判別装置で計測した光量レベルを補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の光心線判別装置。
【請求項4】
前記本体部は、前記補正手段により補正された光量レベルを表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光心線判別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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