説明

光源モジュールおよび光学部材

【課題】指向性の強い光源を利用した場合あるいはモジュールを薄型化した場合でも、被照明体に対する照明をムラなく均一に行うことが可能な光源モジュールを提供する。
【解決手段】この光源モジュール100は、LEDパッケージ20と、LEDパッケージ20からの光を部分的に遮るライティングカーテン50と、ライティングカーテン50に設けられ、ライティングカーテン50よりも小さい平面形状を有する反射シート片60とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源モジュールおよびその光源モジュールに用いられる光学部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、面状の照明光を生成して被照明体を照明する光源モジュールが知られており、液晶表示装置に設置されるバックライトユニットなどとして使用されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
従来では、光源モジュールの光源として、水銀やキセノンを蛍光管の内部に封入したCCFL(冷陰極蛍光ランプ)などが主に使用されていた。しかし、CCFLを光源モジュールの光源とした場合、発光輝度や寿命が不十分であった。さらに、低圧側の輝度が低くなることで均整のとれた発光が得られ難くなるという不都合もあった。そこで、このような不都合を解消するために、CCFLに代えてLED(発光ダイオード)パッケージを光源とした光源モジュールが提案されている。
【0004】
以下に、図43を参照して、従来の提案された光源モジュールの構成の一例について簡単に説明する。
【0005】
従来の提案された光源モジュールでは、図43に示すように、光出射用の開口を持つ筐体710の内部に光源である複数のLEDパッケージ720が収容されている。また、筐体710の内部には、光の反射を行う反射シート730も収容されている。反射シート730には露出穴が形成されており、この露出穴からLEDパッケージ720が露出(突出)されている。
【0006】
また、筐体710の開口にはライティングカーテン740が取り付けられており、このライティングカーテン740によって筐体710の開口が塞がれている。そして、ライティングカーテン740の所定面(LEDパッケージ720に向けられた面とは反対側の面)上には、光の拡散を行う拡散板750が配置されている。
【0007】
ここで、LEDパッケージ720から出射されてライティングカーテン740に入射される光の強度は、ライティングカーテン740の部位により異なる。このため、ライティングカーテン740のうちの光の入射量が多い部分には、光の透過量が少なくなるような処理が施されている。その一方、ライティングカーテン740のうちの光の入射量が少ない部分には、光の透過量が多くなるような処理が施されている。これにより、ライティングカーテン740から出射される面状光には輝度ムラが発生し難くなる。そして、ライティングカーテン740の所定面から出射された光は、拡散板750によって拡散された後、照明光として被照明体を照明することになる。
【0008】
なお、部位により透過率が異なるようにライティングカーテンを構成する方法としては、種々の方法が知られている。たとえば、特許文献2では、反射材が塗布された透明板からライティングカーテンを構成し、反射材の塗布パターンによって透過率を調整している。また、特許文献3では、開口を有する反射板からライティングカーテンを構成し、その開口によって透過率を調整している。さらに、特許文献2と類似の方法として、特許文献4には、特許文献2の透明板に代えて拡散板を用いた構成が開示されている。この特許文献4では、複数のライティングカーテンが積層されて用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開昭64−72193号公報
【特許文献2】特開2010−192301号公報
【特許文献3】特開2009−110696号公報
【特許文献4】特開2002−313103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
光源モジュールの光源としてLEDパッケージを用いた場合、光源としてのLEDパッケージはCCFLに比べて指向性が強いため、光源の直上付近により多くの光が集まる。この傾向は光源モジュールの厚みが減少するにしたがい顕著となる。すなわち、光源モジュールを薄型化することにより、光源の直上付近により強い光が照射される。このように、ライティングカーテンの特定部分に際だって多くの光が照射される場合、ライティングカーテンにはその光を十分に遮るための遮光能力が要求される。
【0011】
しかしながら、特許文献1〜3に記載のライティングカーテンはその遮光能力が必ずしも十分なものではない。そのため、従来の光源モジュールに特許文献1〜3に記載のライティングカーテンを用いた場合、遮光能力が不十分となり、遮光されるべき部分から光が過剰に透過してしまう。そのため、光が過剰に透過することによってその部分が明るくなってしまうので、面状の照明光に輝度ムラが生じる。
【0012】
なお、特許文献3に記載のライティングカーテンにおいて、ライティングカーテンを構成する反射板の厚みを大きくすれば高い遮光能力を得ることは可能である。しかしながら、この場合、ライティングカーテンの厚みが大きくなることに起因して、光源モジュールの厚みが増加するという不都合が生じる。また、反射板(ライティングカーテン)の厚みが大きくなると開口の加工も困難になるため、輝度ムラを効果的に抑制することが可能なライティングカーテン(光源モジュール)を得ることが困難になるという不都合も生じる。
【0013】
また、特許文献4に記載のように、複数のライティングカーテンを積層した場合には、高い遮光能力を得ることができるものの、この場合も、ライティングカーテンの厚みが増加するため、光源モジュールの厚みが増加するという不都合が生じる。また、この場合、ライティングカーテン間の位置ズレや、組立工数が増加するなどの不都合が新たに生じる。このため、特許文献3および4に記載のライティングカーテンの構成では、十分な解決策とはならない。
【0014】
このように、従来の光源モジュールでは、指向性の強い光源を利用した場合あるいはモジュールを薄型化した場合に均一な照明光を得ることが困難であるという問題点がある。また、従来の光源モジュールでは、指向性の強い光源を利用した場合に均一な照明光を得ようとすると、モジュールの薄型化が困難になるという問題点もある。
【0015】
特に、液晶テレビでは厚みが薄い商品が好まれるため、バックライトユニットとして使用する光源モジュールも薄く構成することが望まれる。しかしながら、光源モジュールを薄くすることにより輝度ムラの問題が深刻となる。
【0016】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、指向性の強い光源を利用した場合あるいはモジュールを薄型化した場合でも、被照明体に対する照明をムラなく均一に行うことが可能な光源モジュールを提供することである。
【0017】
この発明のもう1つの目的は、指向性の強い光源を用いた場合でも、モジュールの薄型化を図りつつ、輝度ムラの抑制された均一な照明光を発することが可能な光源モジュールを提供することである。
【0018】
この発明のさらにもう1つの目的は、十分な遮光能力を有し、光の均一性を向上させることが可能な光学部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面による光源モジュールは、光源と、その光源からの光を部分的に遮るライティングカーテンと、ライティングカーテンに設けられ、ライティングカーテンよりも小さい平面形状を有する反射層とを備えている。
【0020】
第1の局面による光源モジュールでは、上記のように、ライティングカーテンに反射層を設けることによって、ライティングカーテンの一部の領域に光源から多量の光が照射された場合に、その光を反射層とライティングカーテンとの両方で遮光することができる。このため、十分な遮光能力を得ることができるので、ライティングカーテンの特定部分に際だって多くの光が照射される場合でも、その光を十分に遮光することができる。そのため、指向性の強い光源を利用した場合あるいはモジュールを薄型化した場合でも、ライティングカーテンを通して出射される光(照明光)に輝度ムラを生じ難くすることができる。
【0021】
また、第1の局面では、反射層をライティングカーテンよりも小さい平面形状とすることによって、光源から多量の光が照射される一部の領域のみに反射層を設けることができる。これにより、ライティングカーテンの遮光能力を向上させるために、ライティングカーテンの厚みを大きくしたり、複数のライティングカーテンを積層したりする場合に比べて、素材コストの増加および重量の増加等を抑制することができる。また、ライティングカーテンに反射層を設けた場合には、ライティングカーテン自体の厚みは増加しないため、ライティングカーテンの厚みが増加することに起因して、光源モジュールの厚みが増加するという不都合が生じるのを抑制することもできる。
【0022】
このように、第1の局面による光源モジュールでは、指向性の強い光源を利用した場合でも、モジュールの薄型化を図ることができる。また、そのように構成した場合でも、輝度ムラの抑制された均一な照明光を発することができる。
【0023】
さらに、第1の局面では、上記のように構成することによって、複数のライティングカーテンを用いることなく遮光能力を向上させることができる。このため、複数のライティングカーテンを用いた場合に生じる不都合を回避することができる。たとえば、光源モジュールの組立時に複数のライティングカーテンを取り付けかつ各ライティングカーテンの位置合わせを考慮する必要がなくなる。そのため、ライティングカーテンの取り付け精度の向上、取り付け工程のコスト削減、取り付け工程のスループット向上等を実現することが可能となる。
【0024】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、ライティングカーテンには、開口によって透過部が設けられた反射板からなるライティングカーテンを用いることができる。このようなライティングカーテンに反射層を設けることによって、容易に、被照明体に対する照明をムラなく均一に行うことが可能な光源モジュールを得ることができる。
【0025】
この場合において、反射層には、ライティングカーテンの開口と重なる開口孔を設けることもできる。このように構成すれば、高い遮光能力を持つ部分を開口と隣接させることができるので、開口の周囲にわたって遮光能力を高めることができる。
【0026】
上記反射層は粘着層を介してライティングカーテンに固定することができる。また、反射層に開口孔が設けられる場合、粘着層は反射層の開口孔を避けた領域に設けられるのが好ましい。
【0027】
上記ライティングカーテンに、開口によって透過部が設けられた反射板からなるライティングカーテンを用いる場合、ライティングカーテンの開口の少なくとも一部が反射層と重なるように構成されていてもよい。このように構成すれば、たとえば、ライティングカーテンでは透過されるが反射層では反射される中間的な遮光能力を持つ領域を形成することができる。これにより、光源モジュールの設計自由度を向上させることができる。
【0028】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、ライティングカーテンは、反射材の印刷により透過部と遮光部とが設けられた板状部材から構成することもできる。このようなライティングカーテンに反射層を設けることによっても、容易に、被照明体に対する照明をムラなく均一に行うことが可能な光源モジュールを得ることができる。
【0029】
この場合において、ライティングカーテンは、透明板と、この透明板の両面に反射材が印刷されることによって形成された印刷層とを含む構成とされているのが好ましい。このように構成すれば、透明板の両面に印刷層が形成されるので、ライティングカーテンの遮光能力を向上させることができる。この際、光源から出射される光のうち一定以上の強度となる角度へ出射される光が、透明板のいずれかの面に印刷された反射材(印刷層)または反射層に照射されるように各面の反射材の印刷パターンならびに反射層の位置および形状が設定されているとより好ましい。
【0030】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、反射層が独立したシート状に形成されており、シート状の反射層が粘着層を介してライティングカーテンに固定されているのが好ましい。
【0031】
この場合、粘着層はシート状の反射層に粘着材が印刷されることによって形成されていてもよいし、ライティングカーテンに粘着材が印刷されることによって形成されていてもよい。また、粘着層(粘着材)は耐紫外線性を有しているのが好ましい。さらに、粘着層(粘着材)は透明あるいは白色であるのが好ましい。
【0032】
また、シート状の反射層は粘着層を有する両面テープによってライティングカーテンに固定することもできる。この両面テープは、基材を有する両面テープであってもよいが、基材を有しない両面テープであればより好ましい。両面テープが基材を有する場合、その基材は透明あるいは白色であるのが好ましい。
【0033】
また、上記第1の局面による光源モジュールにおいて、反射層は基材に反射材が印刷された第1反射部材から構成されているのが好ましい。このように構成すれば、光を反射させる領域(反射材が印刷された反射領域)を複雑なパターンや微細なパターンに形成することができる。このため、遮光性を高める必要のある領域に精度よく反射材を形成することができるので、その領域の遮光性を容易に高めることができる。
【0034】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、反射層は成形された反射シートに反射材が印刷された第2反射部材から構成されていてもよい。このように構成すれば、反射層が、反射シートとその上に印刷された反射材とによって構成されるので、反射層が複数の層から構成されることになる。このため、反射層の反射能力を容易に高めることができるので、反射層が設けられたライティングカーテンの遮光能力も容易に高めることができる。
【0035】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、光源はライティングカーテンの一方の面側に配することができる。この場合、反射層はライティングカーテンにおける光源側の面に設けてもよいし、ライティングカーテンにおける光源とは反対側の面に設けてもよい。また、反射層はライティングカーテンにおける光源側の面および光源とは反対側の面のそれぞれに設けてもよい。
【0036】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、好ましくは、反射層は、ライティングカーテンに固定される第1反射層と、第1反射層よりも小さい平面形状を有し、第1反射層に固定される第2反射層とを含む。このように構成すれば、遮光能力をさらに高めることができる。
【0037】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、反射層は、平面的に見て、略円形状あるいは略四角形状であるのが好ましい。このように構成すれば、反射層の形状の設計において、反射層への照射の判定の計算を高速に行うことができるため、設計効率の向上が見込める。また、反射層の厚みが小さい場合、反射層の厚みを0(ゼロ)として効率的に上記計算を行うことができる。そのため、反射層の厚みはライティングカーテンよりも小さく構成されているのが好ましい。
【0038】
また、上記ライティングカーテンが、開口によって透過部が設けられた反射板から構成されている場合、反射層は、ライティングカーテンに印刷にて形成および固定されているのが好ましい。このように構成すれば、簡易な手段にて局所的にライティングカーテンの遮光能力を高めることができる。
【0039】
この場合において、ライティングカーテンに白色インクを印刷することにより反射層を形成および固定するのが好ましい。このように、印刷に白色インクを用いることにより、その後の光線の色の変化を抑制して遮光能力を高めることができる。また、白色インク以外にたとえば金属インクをライティングカーテンに印刷することにより反射層を形成および固定してもよい。印刷に金属インクを用いることにより、薄い印刷であっても(印刷層の厚みが小さい場合でも)、高い遮光能力を得ることができる。
【0040】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、好ましくは、反射層の少なくとも一部が封止材により封止される。このように構成すれば、反射層の脱落を容易に防止することができる。
【0041】
上記第1の局面による光源モジュールにおいて、上記光源は発光ダイオードから構成されているのが好ましい。
【0042】
また、上記第1の局面による光源モジュールは、複数の光源を有しているのが好ましい。
【0043】
本発明の第2の局面による光学部材は、光を部分的に遮るライティングカーテンと、このライティングカーテンに設けられ、ライティングカーテンよりも小さい平面形状を有する反射層とを備える。このように構成すれば、光学部材の一部の領域において、遮光能力を高めることができるので、一部の領域に多量の光が照射された場合でも、その光を十分に遮光することができる。そのため、このような光学部材を光源モジュールに用いた場合、光源モジュールから出射される光の均一性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0044】
以上のように、本発明によれば、指向性の強い光源を利用した場合あるいはモジュールを薄型化した場合でも、被照明体に対する照明をムラなく均一に行うことが可能な光源モジュールを容易に得ることができる。
【0045】
また、本発明によれば、指向性の強い光源を用いた場合でも、モジュールの薄型化を図りつつ、輝度ムラの抑制された均一な照明光を発することが可能な光源モジュールを容易に得ることができる。
【0046】
さらに、本発明によれば、十分な遮光能力を有し、光の均一性を向上させることが可能な光学部材を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示した断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による光源モジュールを模式的に示した斜視図(光源モジュールをバックライトユニットとして用いた液晶表示装置の斜視図)である。
【図4】本発明の第1実施形態による光源モジュールを一部破断して示した平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による光源モジュールの反射シート片の斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態による光源モジュールの光学部材の一部を示した平面図である。
【図7】本発明の第1実施形態による光源モジュールの光学部材の一部を示した斜視図である。
【図8】CCFLを光源として用いた場合の配光特性を説明するための断面図である。
【図9】CCFLを光源として用いた場合の配光特性を説明するための特性図である。
【図10】LEDパッケージを光源として用いた場合の配光特性を説明するための断面図である。
【図11】LEDパッケージを光源として用いた場合の配光特性を説明するための特性図である。
【図12】本発明の第2実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図13】図12の一部を拡大して示した断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態による光源モジュールにおける反射シート片の斜視図である。
【図15】本発明の第2実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を示した平面図である。
【図16】本発明の第3実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図17】図16の一部を拡大して示した断面図である。
【図18】本発明の第3実施形態による光源モジュールにおける反射シート片の斜視図である。
【図19】本発明の第3実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を示した平面図である。
【図20】本発明の第4実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図21】図20の一部を拡大して示した断面図である。
【図22】本発明の第4実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を示した平面図である。
【図23】本発明の第5実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図24】図20の一部を拡大して示した断面図である。
【図25】本発明の第5実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を拡大して示した断面図である。
【図26】本発明の第6実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図27】図26の一部を拡大して示した断面図である。
【図28】本発明の第6実施形態による光源モジュールにおける反射シート片を示した斜視図である。
【図29】本発明の第6実施形態による反射シート片の取り付け状態を示した断面図である。
【図30】本発明の第7実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図31】図30の一部を拡大して示した断面図である。
【図32】本発明の第8実施形態による光源モジュールの光学部材の一部を示した断面図である。
【図33】本発明の第8実施形態による光源モジュールの光学部材の一部(他の例)を示した断面図である。
【図34】本発明の第9実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図35】図34の一部を拡大して示した断面図である。
【図36】本発明の第10実施形態による光源モジュールの断面図である。
【図37】図36の一部を拡大して示した断面図である。
【図38】本発明の第11実施形態による光学部材の一部を示した平面図である。
【図39】本発明の第11実施形態による光学部材の一部を示した平面図である。
【図40】本発明の第11実施形態による光学部材の一部を示した平面図である。
【図41】本発明の第11実施形態による光学部材の一部を示した平面図である。
【図42】本発明の第12実施形態による光学部材の一部を示した平面図である。
【図43】従来の提案された光源モジュールの構成の一例を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0049】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による光源モジュールの断面図である。図2は、図1の一部を拡大して示した断面図である。図3は、本発明の第1実施形態による光源モジュールを模式的に示した斜視図である。図4〜図7は、本発明の第1実施形態による光源モジュールを説明するための図である。まず、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態による光源モジュールについて説明する。
【0050】
第1実施形態による光源モジュール100は、図1〜図3に示すように、筐体10、LEDパッケージ20、反射シート30および光学部材40を含んで構成されている。光学部材40は、ライティングカーテン50とこのライティングカーテン50に固定される複数の反射シート片60とを有している。また、ライティングカーテン50の上方には、光を拡散させる拡散板70が配されている。なお、LEDパッケージ20は、本発明の「光源」の一例であり、反射シート片60は、本発明の「反射層」の一例である。
【0051】
筐体10は、光出射用の開口11を有する略箱状の部材であり、底部12とその底部12の外周に設けられた側部13とを含む。この筐体10は、たとえば、金属製の板状部材を加工することによって形成されている。そして、その底面にLEDパッケージ20および反射シート30を敷き詰めることで、これらを収容する。また、筐体10の側部13で囲まれた領域は略長方形形状(略矩形形状)となっており、その略長方形形状の領域がLEDパッケージ20および反射シート30を収容する収容領域とされている。
【0052】
光源としてのLEDパッケージ20は、実装基板(図示せず)上に実装された状態で筐体10の内部に収容されている。実装基板は、板状かつ矩形状の基板であり、その実装面上に複数の電極が配列されている。そして、これらの電極上にLEDパッケージ20が取り付けられている。また、複数のLEDパッケージ20は同一の実装基板に実装されることでモジュール化されている。
【0053】
LEDパッケージ20は、実装基板における実装面に形成された電極上に実装されることで電流の供給を受けて光を発する。また、図3に示すように、光源としてのLEDパッケージは、筐体10の収容領域に複数搭載されている。これら複数のLEDパッケージ20は、それぞれ、その発光面から白色の光が発せられる構造になっている。また、複数のLEDパッケージ20は、筐体10の収容領域(筐体10の底面12上)に、二次元状(たとえば、格子状)に配置されている。
【0054】
LEDパッケージ20は、トップビュータイプである。このタイプのLEDパッケージは直上方向に強い指向性を有するものが多い。そのため、LEDパッケージ20の配光特性もこれに準ずるものとする。
【0055】
なお、LEDパッケージ20の構造としては、特に限定されるものではないが、たとえば、青色光を黄色に変換する蛍光体と青色LED素子とを組み合わせたものとされている。あるいは、青色光を緑色および赤色にそれぞれ変換する蛍光体と青色LED素子とを組み合わせてもよいし、赤色LED素子、緑色LED素子および青色LED素子の3種類のLED素子を組み合わせてもよい。
【0056】
反射シート30は、光を反射させる機能を有しており、たとえば、樹脂製のシート部材を加工することによって形成されている。また、反射シート30は、底部31とこの底部31の外周に設けられた側部32とを有している。反射シート30の底部31には、複数の露出穴33が設けられている。これら露出穴33は、二次元状に配置されたLEDパッケージ20と対応するように形成されている。
【0057】
そして、図2〜図4に示すように、上記反射シート30は、LEDパッケージ20の一部が露出穴33から露出(突出)するようにして、複数のLEDパッケージ20とともに筐体10の収容領域に収容されている。これにより、筐体10の底面12および実装基板の実装面が反射シート30の底部31によって覆われ、筐体10の内側面が反射シート30の側部32によって覆われる。このように、上記反射シート30を筐体10の内部に設けることによって、反射シート30で光の反射が行われるため、被照明体側に進行する光が増大する。そのため、光の利用効率が向上する。
【0058】
光学部材40を構成するライティングカーテン50は、筐体10の開口部分に、この開口11を塞ぐように取り付けられている。このライティングカーテン50は、LEDパッケージ20の上方に、筐体10の底部12と面するように取り付けられている。このため、LEDパッケージ20から光が発せられると、その光がライティングカーテン50に入射される。ライティングカーテン50は、LEDパッケージ20からの光を部分的に遮ることで、輝度ムラの発生を抑制する機能を有する。
【0059】
第1実施形態では、上記ライティングカーテン50は板状の反射材(反射板51)に円形状の開口52を複数設けることによって構成されている。開口52が設けられた部分は光を透過させる透過部となっており、開口52が設けられていない部分は光を反射させる反射部となっている。複数の開口52は互いに連結しないように分散配置されている。
【0060】
また、第1実施形態では、光源モジュール100の薄型化を図るために、ライティングカーテン50は、筐体10の底部12(底面)からの高さH1(図2参照)がたとえば約3mmの位置に取り付けられている。
【0061】
筐体10の内部に配置されたLEDパッケージ20は、その発光面の中心部が被照明体側(ライティングカーテン50側)に向けられている。LEDパッケージ20は直上方向に強い光を出射するため、ライティングカーテン50において、LEDパッケージ20の直上付近(直上部分を含む領域)に入射される光量が多く、直上付近から離れるにしたがって徐々に光量が少なくなる。このように、LEDパッケージ20から出射されてライティングカーテン50に入射される光の強度は、ライティングカーテン50の部位により異なる。そのため、ライティングカーテン50の開口52は、形成される部位によって開口率が変えられており、この開口52によって光の透過が調整されている。すなわち、複数の開口52の各大きさ(開口面積)は、均一にはなっておらず、配置位置によって異なっている。
【0062】
具体的には、ライティングカーテン50は、直上付近から離れるにしたがってその開口率が徐々に高くなるように、複数の開口52の各大きさが設定されている。換言すると、ライティングカーテン50の複数の開口52の各大きさは、LEDパッケージ20の直上付近から離れるにしたがって徐々に大きくなっている。さらに、ライティングカーテン50は、LEDパッケージ20からの光の照射が強い部分(たとえば、LEDパッケージ20の直上付近)については開口52が設けられておらず、照射された光を反射する構成とされている。
【0063】
なお、ライティングカーテン50に入射される光の強度の分布は、LEDパッケージ20の配光特性以外に、光源モジュールの形状、寸法、取り付け位置等(たとえば、LEDパッケージ20が並べられるピッチ、反射シート30とライティングカーテン50との間隔など)にも依存する。そのため、ライティングカーテン50のうちの光の入射量が多い部分には、光の透過量が少なくなるように開口52が形成されている。その一方、ライティングカーテン50のうちの光の入射量が少ない部分には、光の透過量が多くなるように開口52が形成されている。
【0064】
また、ライティングカーテン50は、たとえば1mm程度の厚みを有する反射板51に、プレス打ち抜き加工により複数の開口52を形成することで作製される。プレス打ち抜き加工は、ランニングコストや生産性に優れるため、大量生産する場合に有効な製造方法である。開口52の加工は、プレス打ち抜き加工以外に、たとえば、ドリリング加工、レーザ加工などの手段を用いることもできる。また、ライティングカーテン50は、たとえば、反射率の高い樹脂を射出成形することによっても得ることができる。
【0065】
ライティングカーテン50の開口52以外の部分における光反射が少ない(光吸収が多い)と、輝度ムラの発生が抑制されたとしても、輝度そのものが低くなる。そのため、ライティングカーテン50を構成する反射板51は、高い全光反射率を有する反射材から構成されているのが好ましい。これにより、輝度の低下が抑制される。このような材料としては、たとえば、微発泡PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂などが挙げられる。また、微発泡PET樹脂を用いた反射板として、たとえば、古河電工株式会社製の「MCPET」(登録商標)が挙げられる。古河電工株式会社製の「MCPET」(登録商標)は、厚みが1.0mmと厚く、高い全光反射率(約99%)を有している。
【0066】
ここで、第1実施形態では、ライティングカーテン50の所定領域に、光を反射する上記反射シート片60が固定されている。この反射シート片60は、図1、図6および図7に示すように、ライティングカーテン50よりも小さい平面形状(平面積)を有している。
【0067】
反射シート片60は、反射シートを所定形状に加工した成形品である。この反射シート片60は、図2および図5に示すように、独立したシート状に形成されており、粘着層80を介して、ライティングカーテン50に固定されている。すなわち、反射シート片60は、粘着層80を構成する粘着材80aによって、ライティングカーテン50に固定されている。
【0068】
また、反射シート片60は、ライティングカーテン50における光の入射量が多い部分に取り付けられている。そして、この反射シート片60がライティングカーテン50に取り付けられることにより、ライティングカーテン50の遮光能力が部分的に向上されている。
【0069】
図5〜図7に示すように、第1実施形態では、各反射シート片60は円形状に形成されている。そして、図1および図2に示すように、各反射シート片60は、それぞれ、LEDパッケージ20の直上付近(直上部分を含む領域)に取り付けられている。また、各反射シート片60は、ライティングカーテン50におけるLEDパッケージ20側の面上(一方の面上)に、ライティングカーテン50の開口52と重ならないように取り付けられている。具体的には、反射シート片60は、LEDパッケージ20の直上付近であって、開口52が設けられていない領域に取り付けられている。
【0070】
反射シート片60の厚みは、たとえば、50μm〜400μmとされていると好ましく、100μm〜200μmとされているとより好ましい。ただし、反射シート片60の厚みは、反射シート片60の材質、LEDパッケージ20からの光の強度、LEDパッケージ20からライティングカーテン50までの距離等、種々の条件によって異なる。そのため、反射シート片60の厚みは、各種条件を考慮して所望の特性を有する厚みとするのが好ましい。
【0071】
また、反射シート片60の厚みは、ライティングカーテン50の厚みより小さく構成されていると好ましい。
【0072】
反射シート片60を構成する反射シートは、特に制限されることはないが、たとえば、反射材を混入したPET製のシート、金属を蒸着したシート部材などを用いることができる。
【0073】
なお、反射シート片60は粘着材80aによってライティングカーテン50に固定されているため、反射シート片60とライティングカーテン50との間には粘着層80が介在された状態となっている。この場合、反射シート片60を透過した光線は粘着層80(粘着材80a)に到達し、粘着層80にて透過や反射が行われる。そのため、粘着層80(粘着材80a)の色がその後の光線の色に影響を与える場合があるので、粘着層80(粘着材80a)は白色または透明(無色透明)であるのが好ましい。粘着材80a(粘着層80)は、特に限定されることはないが、たとえば、乳白色のエマルジョン系接着剤や、透明なエポキシ系接着剤などを用いるのが好ましい。また、粘着材80a(粘着層80)は、紫外線による変色や粘着力の低下を抑制するために、耐紫外線性を有するのが好ましい。このような構成は、たとえば、紫外線吸収材が配合された粘着材を用いることで容易に実現される。粘着材80a(粘着層80)は、接着材(接着層)を含む概念である。
【0074】
拡散板70は、ライティングカーテン50に重なる光学シートであり、ライティングカーテン50を介して入射された光を拡散させる。拡散板70は、ライティングカーテン50の上方に、筐体10の開口11を塞ぐように取り付けられている。また、拡散板70は、ライティングカーテン50からの高さH2がたとえば約5mmの位置に取り付けられている。
【0075】
このように構成された第1実施形態による光源モジュール100では、LEDパッケージ20から光が発せられると、ライティングカーテン50におけるLEDパッケージ20の直上付近に多くの光が入射されるが、ライティングカーテン50を透過せずに反射シート30に向かって反射される光も多くなる。一方、ライティングカーテン50におけるLEDパッケージ20の直上付近以外の部分においては、直上付近から離れるにしたがって入射する光は少なくなるが、ライティングカーテン50を透過する光(開口52を抜ける光)が直上付近から離れるにしたがって徐々に多くなる。このため、ライティングカーテン50におけるLEDパッケージ20の直上付近(直上部分および直上部分の近傍部分)から出射される光量と、ライティングカーテン50におけるLEDパッケージ20の直上付近に対して離間された部分から出射される光量との差が小さくなる。これにより、ライティングカーテン50の所定面(光出射面)から出射される面状の出射光に輝度ムラが発生し難くなる。
【0076】
そして、ライティングカーテン50の所定面(光出射面)から出射された面状光(輝度ムラが抑制された面状光)が、拡散板70に入射される。拡散板70に入射された面状光はさらに拡散されて、高品質な面状光として被照明体に出射される。
【0077】
上述のように、LEDパッケージ20は直上方向(垂直方向)への指向性が強いため、ライティングカーテン50におけるLEDパッケージ20の直上付近には多くの光が照射される。第1実施形態では、この領域に反射シート片60が取り付けられているため、この領域の遮光能力が向上されている。すなわち、第1実施形態では、ライティングカーテン50(光学部材40)において、多くの光が照射される領域の遮光能力が向上されている。そのため、ライティングカーテン50の遮光能力が不十分な場合でも、この領域からの光の透過が抑制されて、輝度ムラの発生が抑制される。
【0078】
反射シート片60が取り付けられた領域の遮光能力(全光透過率)の向上を簡単に計算する。計算を簡略化するために、粘着材80aの光学的な影響は無視する。また、光の反射は全て反射材表面で行われるものと仮定し、光の反射と透過以外は無視する。反射シート片60の全光透過率をたとえば5%、ライティングカーテン50の全光透過率をたとえば1%と仮定すると、反射シート片60とライティングカーテン50との両方を透過する光線は単純計算で0.05%となり、ライティングカーテン50のみの場合と比較して20分の1と全光透過率が極端に減少する。このように、反射シート片60を取り付けることにより、高い遮光能力が実現され、非常に多くの光が所定領域(小さい領域)に照射される場合でも輝度ムラを効果的に防ぐことが可能となる。
【0079】
また、反射シート片60は反射シートから構成されるため、相応の反射率を有する。反射シート片60で反射された光線は反射シート30やライティングカーテン50等で何度かの反射を繰り返した後、ライティングカーテン50の開口52を介して拡散板70に到達する。したがって、LEDパッケージ20の直上付近で反射シート片60およびライティングカーテン50を透過できない光線は単純にロスすることはなく、多くの部分が最終的に照射光となる。そのため、輝度の低下は限定的となる。
【0080】
なお、光源としてLEDパッケージ20を用いた場合、CCFLを用いた場合に比べて、光源の直上付近に多くの光が集まる。この傾向は、光源モジュールの厚みが減少するにしたがい顕著となる。この点について、図8〜図11を参照して、より詳細に説明する。図8および図9は、CCFLを光源として用いた場合の配光特性を説明するための図である。図10および図11は、LEDパッケージを光源として用いた場合の配光特性を説明するための図である。なお、図9および図11の特性図は、ある角度への出射光の強度を、最大となる方向への出射の強度を100%としたときの相対強度で表している。
【0081】
従来に主流であった光源であるCCFLは一般に無指向性であるため、図9に示すように、その配光特性は出射角度に依存しない線光源である。無指向性の光源の場合、全角度に等しい強度で出射するため全ての角度で相対強度が100%となる。ここでは、説明を簡潔にするために光源からライティングカーテン側に照射される成分のみを考慮する。
【0082】
たとえば、図8に示すように、光源であるCCFL510から距離a(たとえば10mm)である照射面530において、光源(CCFL510)から図の水平方向に距離a(たとえば10mm)以内の位置に照射される(CCFL510が線光源であるため、この照射領域は帯状になる)光は、全照射のうち25%である。光源からの距離b(たとえば5mm)の照射面540では、これが35%となる。
【0083】
次に、光源としてLEDパッケージを用いる場合について説明する。LEDパッケージは製品毎に特徴的な配光特性を有するが、ここではランバート分布にしたがった図11に示す配光特性を有する点光源である場合について述べる。
【0084】
ランバート分布は、法線方向となす角度をθとすると角度θの方向へ照射される光の強度がcosθに比例する。このため、CCFLのような無指向性の光源と比較すると法線方向へ光が集まって照射される。すなわち、垂直方向への指向性の強い照射の分布である。
【0085】
図10に示すように、CCFLの場合と同様、光源であるLEDパッケージ120から距離a(たとえば10mm)である照射面530において、光源(LEDパッケージ120)から図の水平方向に距離a(たとえば10mm)以内の位置に照射される(LEDパッケージ120が点光源であるため、この照射領域は円形になる)光は、全照射のうち50%である。光源からの距離b(たとえば5mm)の照射面540では、これが80%となる。
【0086】
このように、LEDパッケージのような垂直方向(直上方向)への指向性が強い光源を使用する場合、光源の直上付近に多くの光が集まり、この傾向は光源モジュールの厚みが減少するにしたがい顕著になる。そのため、LEDパッケージを光源として用いた場合に、光源モジュールの薄型化を図ろうとすると、ライティングカーテンの特定部分に際だって多くの光が照射される。そのため、輝度ムラを抑制しながら、光源モジュールの薄型化を図ることが非常に困難となる。
【0087】
しかしながら、第1実施形態による光源モジュール100では、上記のように、反射シート片60がライティングカーテン50に取り付けられた光学部材40を備えることにより、十分な遮光能力を有するため、ライティングカーテン50の特定部分に際だって多くの光が照射される場合でも、輝度ムラが抑制される。このため、輝度ムラを抑制しながら、光源モジュール100の薄型化を図ることが可能となる。
【0088】
また、ライティングカーテン50は、反射シート片60が取り付けられた状態(光学部材40)で光源モジュール100の組立に供される。そのため、光源モジュール100の組立においては、従来と同様の工程でライティングカーテン50(光学部材40)を取り付けることができる。したがって、組立工程の工数、スループット、コスト等は従来と同等である。なお、反射シート片60の取り付けは、たとえば、複数一括貼り付けなどを行うことにより、容易に取り付けることが可能である。
【0089】
第1実施形態では、上記のように、ライティングカーテン50に反射シート片60を取り付けることによって、ライティングカーテン50の一部の領域に光源(LEDパッケージ20)から多量の光が照射された場合に、その光を反射シート片60とライティングカーテン50との両方で遮光することができる。このため、十分な遮光能力を得ることができるので、ライティングカーテン50の特定部分に際だって多くの光が照射される場合でも、その光を十分に遮光することができる。そのため、LEDパッケージ20のような指向性の強い光源を利用した場合あるいはモジュールを薄型化した場合でも、ライティングカーテン50を通して出射される光(照明光)に輝度ムラを生じ難くすることができる。
【0090】
また、第1実施形態では、反射シート片60をライティングカーテン50よりも小さい平面形状(平面積)とすることによって、光源(LEDパッケージ20)から多量の光が照射される一部の領域のみに反射シート片60を設けることができる。これにより、ライティングカーテン50の遮光能力を向上させるために、ライティングカーテンの厚みを大きくしたり、複数のライティングカーテンを積層したりする場合に比べて、素材コストの増加および重量の増加等を抑制することができる。また、ライティングカーテン50に反射シート片60を設けた場合には、ライティングカーテン自体の厚みは増加しないため、ライティングカーテン50の厚みが増加することに起因して、光源モジュール100の厚みが増加するという不都合が生じるのを抑制することもできる。
【0091】
このように、第1実施形態では、指向性の強い光源を利用した場合でも、光源モジュール100の薄型化を図ることができる。また、そのように構成した場合でも、輝度ムラの抑制された均一な照明光を発することができる。
【0092】
さらに、第1実施形態では、上記のように構成することによって、複数のライティングカーテンを用いることなく遮光能力を向上させることができる。このため、複数のライティングカーテンを用いた場合に生じる不都合を回避することができる。たとえば、光源モジュール100の組立時に複数のライティングカーテンを取り付けかつ各ライティングカーテンの位置合わせを考慮する必要がなくなる。そのため、ライティングカーテンの取り付け精度の向上、取り付け工程のコスト削減、取り付け工程のスループット向上等を実現することが可能となる。
【0093】
また、第1実施形態では、ライティングカーテン50に、開口52によって透過部が設けられた反射板51からなるライティングカーテンを用いているため、このようなライティングカーテン50に反射シート片60を設けることによって、容易に、被照明体に対する照明をムラなく均一に行うことが可能な光源モジュール100を得ることができる。
【0094】
上記した光源モジュール100は、図3に示すように、たとえば、液晶表示装置300のバックライトユニット100(直下型バックライトユニット)として用いることができる。
【0095】
この液晶表示装置300は、液晶表示パネル200(被照明体)と、この液晶表示パネル200に対して光を供給する上記バックライトユニット100(光源モジュール100)とを備える。液晶表示パネル200は、たとえば、TFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子を含むアクティブマトリックス基板201と、このアクティブマトリックス基板201に対向する対向基板202とをシール材(図示せず)で貼り合わせることによって構成されている。また、両基板201および202の隙間には、液晶(図示せず)が注入されている。そして、アクティブマトリックス基板201の受光面側および対向基板202の出射面側には、それぞれ、偏光フィルム203が取り付けられている。
【0096】
このように構成された液晶表示パネル200は、液晶分子の傾きに起因する透過率の変化を利用して、画像を表示する。また、液晶表示パネル200を照明するバックライトユニット100に上記光源モジュール100が用いられているため、表示機能の優れた薄型の液晶表示装置300を実現することができる。
【0097】
(第2実施形態)
図12は、本発明の第2実施形態による光源モジュールの断面図であり、図13は、図12の一部を拡大して示した断面図である。図14は、本発明の第2実施形態による光源モジュールにおける反射シート片の斜視図であり、図15は、本発明の第2実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を示した平面図である。次に、図12〜図15を参照して、本発明の第2実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0098】
この第2実施形態による光源モジュール101(100)では、図12および図13に示すように、反射シート片61(60)がライティングカーテン50の開口52の少なくとも一部を覆うように構成されている。すなわち、第2実施形態では、反射シート片61が、ライティングカーテン50の開口52の少なくとも一部と重なるように、ライティングカーテン50に取り付けられている。
【0099】
ライティングカーテン50に設けられた複数の開口52のうち反射シート片61に覆われた部分(反射シート片61と重なる部分)は、反射シート片61のみで遮光される。このため、この部分は、開口52部分と比べると全光透過率が低くなり、かつ、反射シート片61とライティングカーテン50との両方で遮光される部分(領域)に比べると全光透過率が高くなる。そのため、反射シート片61で開口52が覆われた部分は中間的な全光透過率となる。
【0100】
なお、反射シート片61の全面に粘着材80a(図14参照)を塗布した場合、粘着材80a(粘着層80)によってライティングカーテン50の開口52が塞がれるおそれがある。そのため、第2実施形態においては、粘着材80a(粘着層80)は、ライティングカーテン50の開口52を避けた領域に塗布(形成)するのが好ましい。この場合、シルク印刷などの印刷法を用いて粘着材80aを塗布すれば、所定領域に精度よく、かつ、容易に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)することが可能となる。
【0101】
また、印刷法を用いて粘着材80aを塗布する場合、図14に示すように、反射シート片61に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)してもよいし、図15に示すように、ライティングカーテン50の所定領域に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)してもよい。また、反射シート片61およびライティングカーテン50の両方に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)してもよい。
【0102】
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0103】
第2実施形態では、上記のように、ライティングカーテン50の開口52の少なくとも一部が反射シート片61と重なるように構成することによって、たとえば、ライティングカーテン50では透過されるが反射シート片61では反射される中間的な遮光能力を持つ領域を形成することができる。これにより、光源モジュールの設計自由度を向上させることができる。また、ライティングカーテン50における透過率のパターン(開口パターン)の設計自由度を向上させることもできる。
【0104】
また、本来であればライティングカーテン50に微細な開口52が要求される部分に、上記構成を利用することで、開口サイズを大きくすることができる。開口サイズを大きくした場合に、その開口52を反射シート片61で覆うことで、本来の開口サイズの遮光能力と同等の遮光能力とすることができる。これにより、ライティングカーテン50の製造工程において、開口52の形成を容易に低コストで実現することができる。
【0105】
たとえば、開口52の一部の寸法が小さすぎてライティングカーテン50を射出成形で製造することが困難な場合でも、開口52の寸法を大きくすれば製造が可能となる場合もある。あるいは、プレス打ち抜き加工によって開口52を形成する場合においても、開口52の寸法が小さければ加工が困難となるおそれがあるものの、開口52の寸法を大きくすれば製造が可能となる場合もある。さらに、寸法が大きければ一般に寸法公差を大きくすることができるため、品質や歩留まりの向上にも貢献する。
【0106】
あるいは、たとえば、設計の不適合などにより、ライティングカーテン50の開口52が適正なものより大きくなっている場合や余計な開口52が設けられた場合に、修復目的で、開口52を反射シート片61で覆うこともできる。また、ライティングカーテン50に反射シート片61の位置合わせを目的とした開口を設け、反射シート片61の取り付け時に位置を合わせる、あるいは位置が合っていることを確認する目的で上記構成を用いることもできる。
【0107】
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0108】
(第3実施形態)
図16は、本発明の第3実施形態による光源モジュールの断面図であり、図17は、図16の一部を拡大して示した断面図である。図18は、本発明の第3実施形態による光源モジュールにおける反射シート片の斜視図であり、図19は、本発明の第3実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を示した平面図である。次に、図16〜図19を参照して、本発明の第3実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0109】
この第3実施形態による光源モジュール102(100)では、図16および図17に示すように、反射シート片61(60)の一部にライティングカーテン50と共通の開口孔61aが設けられている。すなわち、第3実施形態では、反射シート片61に、ライティングカーテン50の開口52と重なる開口孔61aが設けられている。これにより、反射シート片61が設けられた高い遮光能力を持つ部分(反射部)を開口52と隣接させることができる。その結果、開口52の周囲にわたって遮光能力を高めることができる。
【0110】
ライティングカーテン50と反射シート片61とに同じ形状の開口を設けることは、たとえば、ライティングカーテン50に反射シート片61を貼り付けた後にプレス打ち抜き加工などを施すことにより、容易に、かつ高精度に実現できる。また、この加工をさらに容易にするため、開口される部分やその周辺部分は、図17に示すように、粘着材80a(粘着層80)が存在しないことが好ましい。これらの部分に粘着材80a(粘着層80)が存在すれば、プレス打ち抜き加工時の金型に粘着材が付着するという不都合が生じる。あるいは粘着材が開口の周囲に不定形に付着するという不都合が生じる。その一方、上記のように構成することにより、これらの不都合を解消することができる。
【0111】
また、開口される部分やその周辺部分を避けた領域(開口孔61aを避けた領域)に粘着層80(粘着材80a)を設ける場合、シルク印刷などの印刷法を用いて粘着材80aを塗布すれば、所定領域に精度よく、かつ、容易に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)することが可能となる。
【0112】
また、印刷法を用いて粘着材80aを塗布する場合、図18に示すように、反射シート片61に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)してもよいし、図19に示すように、ライティングカーテン50の所定領域に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)してもよい。また、反射シート片61およびライティングカーテン50の両方に粘着材80a(粘着層80)を塗布(形成)してもよい。
【0113】
なお、反射シート片61はライティングカーテン50の一部の領域に貼り付けられているため、ライティングカーテン50全体の厚みを大きくなることはない。すなわち、反射シート片61が設けられることで厚みが大きくなる領域は限定的である。そのため、プレス打ち抜き加工により、ライティングカーテン50と反射シート片61とに開口を設ける場合でも、厚みの大きいライティングカーテンに開口を設ける場合などと比べて、プレスに加える応力(荷重)が小さくてすむので、開口の加工が容易となる。
【0114】
第3実施形態のその他の構成および効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0115】
(第4実施形態)
図20は、本発明の第4実施形態による光源モジュールの断面図である。図21は、図20の一部を拡大して示した断面図である。図22は、本発明の第4実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を示した平面図である。次に、図20〜図22を参照して、本発明の第4実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0116】
第4実施形態による光源モジュール103(100)は、上記第1〜第3実施形態とはライティングカーテンの構成が異なる。すなわち、第4実施形態では、図20および図21に示すように、透明板151に反射材152が塗布されることによって形成されたライティングカーテン150を備えている。より具体的には、ライティングカーテン150は、たとえば、ポリカーボネート製の透明板151に、白色インクや金属インクなどの全光透過率の低いインク(反射材152)を塗布することで形成されている。なお、透明板151は、本発明の「板状部材」の一例である。
【0117】
反射材152の塗布には、印刷法を用いることができる。このように、反射材152を印刷する方法は、単価や初期費用が安価で生産性が高いという長所を有する。また、印刷法を用いることで、微細なパターンや他の成形方法では実現が難しい形状(たとえば、多数のドットの集合など)を容易に実現できるため、設計自由度が高いという長所も有する。
【0118】
反射材152の印刷は、シルク印刷が好ましい。ただし、シルク印刷以外に、たとえば、インクジェット法やオフセット印刷などであってもよい。
【0119】
また、ライティングカーテン150のうちの光の入射量が多い部分には、光の透過量が少なくなるように反射材152が印刷されている。その一方、ライティングカーテン150のうちの光の入射量が少ない部分には、光の透過量が多くなるような反射材152が印刷されている。たとえば、透明板151に、図22に示すようなパターンで反射材152が印刷されている。図22において、反射材152が印刷された部分は、光を反射する反射部A(遮光部)とされており、反射材152が印刷されていない部分は、光を透過する透過部Bとされている。すなわち、透明板151は光を透過するが、反射材152に照射された光は大部分が反射される。そのため、反射材152の印刷によって、透過部Bと反射部A(遮光部)とが形成されている。これにより、第4実施形態によるライティングカーテン150も上記第1〜第3実施形態で示したライティングカーテンと同様の機能を備える。
【0120】
また、図21に示すように、高い遮光能力が要求される領域(光源から多量の光が照射される領域)には、透明板151に反射材152が塗布され、かつ、反射シート片60が貼り付けられている。
【0121】
上記第1実施形態と同様に、反射シート片60が取り付けられた領域の遮光能力(全光透過率)の向上を簡単に計算する。計算を簡略化するために、粘着材80aの光学的な影響は無視する。また、光の反射は全て反射材表面で行われると仮定し、光の反射と透過以外は無視する。反射シート片60の全光透過率をたとえば5%、反射材152の全光透過率をたとえば10%と仮定すると、反射シート片60と反射材152との両方を透過する光線は単純計算で0.5%となり、反射材152のみ、あるいは反射シート片60のみの場合と比較して遮光能力が高い。
【0122】
一般に、印刷によってライティングカーテンを形成する手法は安価であるものの、全光透過率が高くなりがちである。しかしながら、遮光能力が不十分な部分に反射シート片60を設けることで、その部分の遮光能力を反射シート片60で補うことができる。これにより、印刷法によって作製されたライティングカーテン150を用いた場合でも、十分な遮光能力が得られる。
【0123】
なお、第4実施形態では、一例として、透明板151の上面(反射シート片60が設けられている面と反対側の面)に反射材152を印刷した例を示している。また、反射材152の印刷によって、透明板151には反射材152からなる印刷層152aが形成されている。
【0124】
(第5実施形態)
図23は、本発明の第5実施形態による光源モジュールの断面図である。図24は、図20の一部を拡大して示した断面図である。図25は、本発明の第5実施形態による光源モジュールにおけるライティングカーテンの一部を拡大して示した断面図である。次に、図23〜図25を参照して、本発明の第5実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0125】
この第5実施形態による光源モジュール104(100)では、図23〜図25に示すように、ライティングカーテン150を構成する透明板151の両面に反射材152が塗布(印刷)されている。このため、透明板151の上面上および下面上のそれぞれに、反射材152の印刷による印刷層152aが形成されている。
【0126】
ここで、ある程度以上の強度の光がライティングカーテン150によっても反射シート片60によっても反射されずに光出射面から直接的に出射されると輝度ムラの原因となる場合がある。そのため、ある程度以上の強度の光については、透明板151のいずれかの面に印刷された反射材152(印刷層152a)または反射シート片60により反射された後に出射されるように、反射材152(印刷層152a)の印刷パターンや反射シート片60の形状および位置が設定されているのが好ましい。
【0127】
具体的には、反射材152の各印刷パターンは、少なくともLEDパッケージ20の直上(直上付近)からの距離が比較的小さい領域(照射される光の強度がある程度大きな領域)においては、LEDパッケージ20からの光が少なくとも一方の面に印刷(塗布)された反射材152(印刷層152a)に照射されるように構成されているのが好ましい。すなわち、LEDパッケージ20からの光が反射材152(印刷層152a)に照射されることなくライティングカーテン150を透過することがないように、反射材152(印刷層152a)が形成されているのが好ましい。
【0128】
たとえば、図25に示すように、各印刷パターンは、透明板151の一方の面(たとえば上面)における反射材152(印刷層152a)が形成されていない部分(領域)を、他方の面(たとえば下面)における反射材152(印刷層152a)で覆うように形成される。
【0129】
このように構成されていれば、光源(LEDパッケージ20)から発生する光は必ず反射材152あるいは周辺の反射シート30等の何らかに照射される。そして、反射や透過を経て初めて光出射面へと至る。これにより、強い光が直接的に出射されることに起因する輝度ムラが抑制される。また、直上付近の領域(遮光能力を高める必要がある領域)に反射シート片60を備えることで、その領域の遮光能力を十分に高めることができる。
【0130】
第5実施形態のその他の構成は、上記第4実施形態と同様である。また、第5実施形態のその他の効果は、上記第1〜第4実施形態と同様である。
【0131】
(第6実施形態)
図26は、本発明の第6実施形態による光源モジュールの断面図であり、図27は、図26の一部を拡大して示した断面図である。図28は、本発明の第6実施形態による光源モジュールにおける反射シート片を示した斜視図であり、図29は、本発明の第6実施形態による反射シート片の取り付け状態を示した断面図である。次に、図26〜図28を参照して、本発明の第6実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0132】
この第6実施形態による光源モジュール105(100)では、反射シート片の構成が上記第1実施形態と異なる。具体的には、第6実施形態では、図26〜図29に示すように、反射シート片160(60)が、基材161上に反射材162が印刷(塗布)されることによって形成されている。すなわち、第6実施形態の反射シート片160は、基材161上に反射材162が形成された反射部材(第1反射部材)からなる。
【0133】
第1実施形態で示した反射シート片は、反射シートを特定の形状に加工することによって形成されるため、要求される形状が複雑であったり微細であったりする場合、反射シートを複雑・微細に加工する必要がある。これに対し、第6実施形態では、基材161に反射材162を印刷することで反射シート片160が形成されるため、遮光性を高める必要のある領域(形状)を印刷にて形成することができる。このため、形状の自由度が非常に高いため、複雑な形状や微細な形状であっても容易に形成することが可能となる。
【0134】
第6実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0135】
第6実施形態では、上記のように、反射シート片160を、基材161に反射材162が印刷された反射部材から構成することによって、光を反射させる領域(反射材162が印刷された反射領域)を複雑なパターンや微細なパターンに形成することができる。このため、遮光性を高める必要のある領域に精度よく反射材162を塗布することができるので、その領域の遮光性を容易に高めることができる。
【0136】
なお、反射シート片160を構成する基材161には、たとえば、透明のポリカーボネート板などを用いることができる。基材161にポリカーボネート板を用いることにより、透明部に十分な透過性を持たせることができる。また、反射材162には、たとえば、白色インクや金属インクなどを用いることができる。
【0137】
また、上記基材161を反射シートから構成することもできる。すなわち、上記反射シート片160を、反射シート(基材161)にさらに反射材162が印刷された反射部材(第2反射部材)から構成することもできる。このように構成すれば、反射シート片160が、反射シートとその上に印刷された反射材162とによって構成されるので、反射シート片160が複数の層から構成されることになる。このため、反射シート片160の反射能力をさらに高めることができるので、反射シート片160が設けられたライティングカーテン50の遮光能力もさらに高めることができる。
【0138】
第6実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0139】
(第7実施形態)
図30は、本発明の第7実施形態による光源モジュールの断面図である。図31は、図30の一部を拡大して示した断面図である。次に、図30および図31を参照して、本発明の第7実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0140】
この第7実施形態による光源モジュール106(100)では、図30および図31に示すように、ライティングカーテン50に反射シート片60が粘着材80aにて取り付けられており、反射シート片60にさらに別の反射シート片60が粘着材80aにて取り付けられている。すなわち、第7実施形態では、複数の反射シート片が重ねて取り付けられている。このため、第7実施形態の反射シート片60aは、ライティングカーテン50に直接取り付けられる第1の反射シート片60(第1反射層)と、この反射シート片60に取り付けられる第2の反射シート片60(第2反射層)とを含んだ構成となっている。
【0141】
第7実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0142】
第7実施形態では、反射シート片60aを上記のように構成することによって、極めて高い遮光能力が要求される場合、あるいは反射シート片60を遮光能力が比較的低い素材から構成する場合でも対応することができる。
【0143】
第7実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0144】
(第8実施形態)
図32は、本発明の第8実施形態による光源モジュールの光学部材の一部を示した断面図である。図33は、本発明の第8実施形態による光源モジュールの光学部材の一部(他の例)を示した断面図である。次に、図32および図33を参照して、本発明の第8実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0145】
この第8実施形態では、上記第1〜第7実施形態とは異なり、反射シート片60が両面テープ180でライティングカーテン50(150)に取り付けられている。両面テープ180は、図32に示すように、基材181と、その両面に塗布された粘着層80(粘着材)とから構成されている。
【0146】
このように、反射シート片60の取り付けに両面テープ180を用いることも可能である。しかしながら、両面テープ180を用いた場合、反射シート片60を透過した光は粘着層80(粘着材)に照射されるが、そこを透過した光はさらに基材181に照射される。そして、この光がさらに透過・反射を繰り返した後に外部に出射される。このため、両面テープ180を用いた場合には、その粘着層80(粘着材)のみならず、基材181も光学的に光源モジュールからの照射に影響を与えるおそれがある。したがって、反射シート片60の取り付けに両面テープ180を用いる場合、その粘着層80(粘着材)だけではなく、基材181についても白色または透明(無色透明)であるのが好ましい。このような両面テープの一例として、PETやPMMAを基材181とした両面テープが挙げられる。
【0147】
また、図33に示すように、反射シート片60の取り付けに、基材レスの両面テープ180を用いることもできる。このような基材レスの両面テープ180を用いることにより、基材の影響を考慮する必要がなくなるのでより好ましい。なお、この場合、上記第1実施形態で示したように、粘着材にて反射シート片60を取り付ける場合と同様となる。
【0148】
また、両面テープを用いる場合であっても、その粘着層(粘着材)は光源からの光の影響を受ける。そのため、両面テープにおいても、その粘着層(粘着材)は耐紫外線性を有しているのが好ましい。これは、紫外線吸収剤が配合された粘着材を用いることで容易に実現できる。
【0149】
(第9実施形態)
図34は、本発明の第9実施形態による光源モジュールの断面図である。図35は、図34の一部を拡大して示した断面図である。次に、図34および図35を参照して、本発明の第9実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0150】
この第9実施形態による光源モジュール107(100)では、図34および図35に示すように、反射シート片に代えて、反射層260がライティングカーテン50の所定領域に形成されている。この反射層260は、反射材261がライティングカーテン50に印刷されることで形成されている。すなわち、この第9実施形態は、反射層260がライティングカーテン50に印刷にて形成および固定されている点で、別体で形成された反射シート片が粘着材で固定された上記第1実施形態と異なる。
【0151】
反射層260の形成は、シルク印刷、オフセット印刷、インクジェット法などの種々の印刷法を用いて行うことができるが、なかでも、シルク印刷が好ましい。また、反射層260の形成(反射材261の印刷)は、ライティングカーテン50に開口52を設ける加工を実施する前であってもよいし、加工を実施した後であってもよい。
【0152】
反射材261としては、たとえば、白色インクや金属インクを用いることができる。金属インクは、白色インクと比較すると反射率が劣ることが多いため輝度のロスが増すものの、薄い厚みで高い遮光能力を実現することができる。また、印刷に白色インクを用いることにより、その後の光線の色の変化を抑制して遮光能力を高めることができる。
【0153】
また、反射材261が塗布された領域(反射層260が形成された領域)は、塗布されない領域(反射層260が形成されていない領域)と比較すると、反射材261(反射層260)によってより光を反射する構成となる。そのため、その領域の遮光能力が向上する。すなわち、上記構成によって、簡易な手段にて局所的にライティングカーテン50の遮光能力を高めることができる。反射層260の厚みは、どの程度、遮光能力を向上させる必要があるかにもよるが、たとえば、20μm〜100μmとすることができる。
【0154】
さらに、第9実施形態では、ライティングカーテン50に対して印刷を行うことで反射層260の形成(遮光能力の向上)が実現できるため、上記第1実施形態に比べて、さらにコストを低減できる可能性がある。
【0155】
なお、図34および図35では、ライティングカーテン50のLEDパッケージ20側の面に反射層260を形成した例を示しているが、LEDパッケージ20と反対側の面に反射層260を形成してもよい。すなわち、反射層260の形成(反射材261の印刷)は、ライティングカーテン50のいずれか一方の面に行うことができる。また、ライティングカーテン50の両面に反射層260を形成してもよい。
【0156】
片面のみに反射層260を形成した場合に遮光能力が不足する場合、ライティングカーテン50の両面に反射層260を形成するのが好ましい。この場合、両面に必ずしも同一のパターンを印刷する必要はなく、異なるパターンを印刷することも可能である。このように、異なるパターンを印刷した場合、両面の反射層260(反射材261)にて反射させる領域と旗面の反射層260(反射材261)のみで反射させる領域とを設けることにより、中間的な反射率を有する領域を形成することができる。そのため、印刷パターンの設計自由度を高めることができる。
【0157】
第9実施形態のその他の構成および効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0158】
(第10実施形態)
図36は、本発明の第10実施形態による光源モジュールの断面図である。図37は、図36の一部を拡大して示した断面図である。次に、図36および図37を参照して、本発明の第10実施形態による光源モジュールについて説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
【0159】
この第10実施形態による光源モジュール108(100)では、上記第9実施形態の構成において、反射層260の一部にライティングカーテン50の開口52と共通の開口孔260aが設けられている。すなわち、第10実施形態では、図36および図37に示すように、反射層260に、ライティングカーテン50の開口52と重なる開口孔260aが設けられている。
【0160】
この構成により、開口52の周囲にわたって反射材261が塗布されていない場合と比較して、反射部(反射層260が形成された部分)の遮光能力を高めることができる。
【0161】
また、上記構成は、ライティングカーテン50に反射材261を印刷(反射層260を形成)した後、開口52を形成する加工を行うことで容易に実現することができる。
【0162】
(第11実施形態)
図38〜図41は、本発明の第11実施形態による光学部材の一部を示した平面図である。次に、図38〜図41を参照して、この第11実施形態では反射シート片(反射層)の形状についてより具体的に説明する。
【0163】
図38に示すように、光学部材40を構成する反射シート片60は、たとえば、円形とすることができる。反射シート片60は反射シートから構成されているためその全面が反射部となっている。このような反射シート片60は、たとえば、反射シートの片面の全面に粘着材を塗布した後、円形に切り抜き加工することで得られる。切り抜き加工された後の状態はシール状の形態となっているため、ライティングカーテン50に容易に貼り付けることが可能となる。
【0164】
印刷により反射層260とする場合は、反射材を円形に印刷することにより、上記形状が容易に実現できる。
【0165】
他の例として、図39に示すように、光学部材40を構成する反射シート片60を、たとえば、複数のリング状の反射部120を有する円形とすることができる。このような反射シート片60は、たとえば、透明板に反射材を同心円の反射部120のパターンに印刷し、透明板の反対面に粘着材を塗布することで実現できる。
【0166】
このような形状の反射層(反射シート片)を、反射シートの切り抜き加工で作製する場合、複数の反射シート片が必要となる。また、ライティングカーテンへの貼り付け加工も複数に分けて実施され、かつ各反射シート片の間で位置合わせが必要となる。このため、上記のように、印刷により反射部120を形成することで、図39に示したような複数の反射部120にて反射部のパターンが形成される場合も、容易に、かつ、低コストで実現できる。したがって、形状によっては加工が困難な微細または複雑な反射層の形状であっても実現できる。また、印刷により反射層260とする場合も、同様に、上記形状を容易に実現できる。
【0167】
さらに他の例として、図40に示すように、光学部材40を構成する反射シート片60を、たとえば、矩形状(正方形状)とすることもできる。この場合、たとえば、ライティングカーテン50の開口52を覆うように配することもできる。反射シート片60に覆われる開口部分は、ライティングカーテン50に開口52がなく反射シート片60に覆われる部分と比較して、透過率が高い。一方、ライティングカーテン50に開口52があり反射シート片60に覆われていない部分と比較するとその透過率が低い。すなわち、反射シート片60に覆われる開口部分は、中間的な透過率を有する部分として使用できる。これにより、透過率のパターンの設計自由度が増す。
【0168】
また、ライティングカーテン50に微細な開口が要求される部分に上記構成を利用することで、開口のサイズを大きくすることができる。したがって、ライティングカーテン50の開口52の加工を容易にすることでコストダウンや生産性の向上が見込める。あるいは、たとえば、設計や生産の不適合などにより、ライティングカーテンの開口が適正なものより大きくなっている場合、修復目的で反射シート片を用いることもできる。
【0169】
さらに他の例として、図41に示すように、光学部材40を構成する反射シート片60を、たとえば、その一部にライティングカーテン50の開口52と同一形状の開口孔が設けられた矩形状(正方形状)とすることもできる。
【0170】
このような反射シート片60は、たとえば、反射シート片60を固定後にライティングカーテンをプレス打ち抜き加工にて形成することで同時に反射シート片60へも開口の加工がなされることで生産できる。この構成によれば、必要となる部分だけに反射シート片60を貼り付けることで、ライティングカーテンをより遮光能力の高い素材で作成したときと同様の効果を得ることが出来る。また、印刷により反射層260を形成する場合も、同様に、上記構成を容易に実現できる。
【0171】
なお、図38〜図41に示した構成は、上記第1〜第10実施形態に適宜適用することができる。
【0172】
反射シート片の形状や反射材のパターンを円形、または円形の集合とすることで、光学的な計算を幾分か少ない計算量で実現できる。このように、反射シート片または反射層の形状を円形とすることで、入射の判定を簡単に行うことができる。
【0173】
具体的には、入射を判定する円形のxy平面上の座標を(x0,y0)、半径をr、zが入射面と同一となるxy平面への光線の座標を(x1,y1)とする。この場合に、以下の(1)式を満たすと、光線は円の内部へ照射され、満たさないとき光線は円の外部に照射されないと判定できる。
【0174】
(x0−x12+(y0−y12≦r2・・・・(1)
【0175】
同じ理由で、反射シート片の形状や反射材のパターン(反射層の形状)が四角形(矩形状)であってもよい。この四角形がx軸とy軸に2辺が平行な長方形であり、x軸方向の辺の長さをL0、y軸方向の辺の長さをL1とする。また、入射を判定する四角形の中心のxy平面上の座標を(x0,y0)、zが入射面と同一となるxy平面への光線の座標を(x1,y1)とする。この場合に、以下の(2)式を満たすと、光線は四角形内へ入射され、満たさないとき光線は四角形外に照射されないと判定できる。
【0176】
|x0−x1|≦L0/2 かつ |y0−y1|≦L1/2・・・・(2)
【0177】
その他の一般的な形状であれば、光線と反射シート片または印刷された反射材の入射の判定は複雑になり、したがって計算量が増加しがちである。しかし上述のように円形や四角形といった単純な形状であれば、検証の計算量を低減できる。検証の計算量を低減することで、設計の精度向上や期間短縮といった効果を得ることができる。したがって、反射シート片または反射層の形状は、円形または四角形(矩形状)であるのが好ましい。
【0178】
また、反射シート片は薄い形状であるほうが計算量の観点からは望ましい。十分に薄い場合、反射シート片の厚みを無視して計算することができる。このため、反射シート片側面への入射の計算を省略し、かつ、反射シート片の高さをライティングカーテンの一方の面の高さと同じとすることで、さらに計算を省略できる。すなわち、反射シート片の厚みを0(ゼロ)として効率的に計算することができる。このためには、反射シート片が少なくともライティングカーテンよりも薄いことが好ましい。反射材が印刷される場合、一般的には厚みが非常に薄いので、この好ましい特徴を得ることは容易である。したがって、反射シート片または反射層の厚みは、所望の光学特性が得られる範囲内において、できるだけ小さく構成されているのが好ましい。
【0179】
(第12実施形態)
以上に説明した実施形態において、反射シート片や印刷されたインクなどにより形成される反射層は脱落の可能性がある。そのため、反射シート片や反射層の脱落を防止するために、図42に示すように、反射シート片60や反射層260を、封止材130で封止することもできる。封止材130としては光学的な影響を最小限に抑えるために透明なシリコーン製の封止材を使用するのが好ましい。ただし、たとえば、白色の封止材等を用いることにより、この封止材によって遮光能力を高めることも可能である。封止材による封止は、たとえば、ポッティングなどの手法を用いて、反射シート片または反射層を封止材で覆うようにすればよい。
【0180】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0181】
たとえば、上記した実施形態では、反射シート片または反射層をライティングカーテンの光源側(LEDパッケージ側)に設けた例について説明したが、光源とは反対側の面に設けることでも同様の効果が得られる。反射シート片または反射層を光源側に貼り付けた場合には、光源に近い部分に反射シート片または反射層を追加することになるため、遮光できる面積が大きくなる。また、ライティングカーテンの有する光の拡散機能により反射シート片または反射層の形状がぼやけて拡散板に至るため、反射シート片または反射層の影に起因する輝度ムラの発生が抑制される。一方、光源の反対側に反射シート片または反射層を設けた場合には、反射シート片等がライティングカーテンから剥離したとしても、LEDパッケージ側への脱落が防止される。このため、ライティングカーテンから剥離した反射シート片等がLEDの電極等に接する機会が少なくなる。また、この場合、反射シート片または反射層は、光源からの距離が遠くなるため、反射シート片または反射層の遮光能力を比較的低い遮光能力で済ませることができる。反射シート片または反射層は、機構上または光学的な理由から好ましい側に設ければよい。また、遮光能力を十分に確保したい場合は、両側に設けることも有効である。
【0182】
また、上記実施形態では、ライティングカーテンに、開口によって透過部が設けられた反射板からなるライティングカーテンまたは透明板に反射材を印刷したライティングカーテンを用いた例を示したが、ライティングカーテンには、上記実施形態で示した以外のライティングカーテンを用いてもよい。また、ライティングカーテンが、反射板に開口が設けられることによって構成されている場合、その開口のパターンや開口の形状は適宜変更することができる。たとえば、開口の形状は円形以外の形状(たとえば、楕円形状や多角形状など)とすることができる。また、ライティングカーテンの複数の開口の各大きさが互いに同じにされ、直上部分の領域から離れるにしたがって、隣り合う開口同士の間隔が徐々に狭くされた構成とすることができる。さらに、ライティングカーテンが、透明板に反射材を印刷することによって構成されている場合、その印刷パターンは適宜変更することができる。また、透明板以外にたとえば拡散板に反射材を印刷することでライティングカーテンを構成することもできる。
【0183】
また、上記実施形態では、反射シート片(反射層)の形状を円形状または矩形状とした例を示したが、本発明はこれに限らず、反射シート片(反射層)の形状は上記以外の形状であってもよい。反射シート片(反射層)の形状は、光源から強い光が入射される領域(遮光能力が不足する領域)の遮光能力を向上させることが可能な形状であれば、たとえば、三角形や五角形以上の多角形形状、楕円形状、十字形状、星形形状等の種々の形状を採用することが可能である。ただし、複雑な形状であれば、入射の判定の計算が煩雑になるため、円形状や矩形状(正方形)などの計算し易い形状が好ましい。また、遮光能力が不足する領域は、ライティングカーテンの開口パターンや反射材の印刷パターン等によっても変わる場合がある。そのような場合、開口パターンや印刷パターン等に応じて、反射シート片(反射層)の形状や大きさ、取り付け位置等を適宜設定するのが好ましい。
【0184】
反射シート片(反射層)の大きさについても、光源から強い光が入射される領域(遮光能力が不足する領域)の遮光能力を向上させることが可能な大きさであればよい。通常、LEDパッケージの直上付近の領域に強い光が入射されるため、反射シート片(反射層)の大きさは、その領域を覆うことが可能な大きさであるのが好ましい。なお、直上付近の周辺領域であって、その領域の遮光能力が高すぎても問題がない場合は、反射シート片の大きさを意図的に大きくすることも可能である。このように、反射シート片の大きさを大きくすることにより、反射シート片を取り付け易くすることができる。
【0185】
また、上記実施形態では、反射シート片(反射層)をLEDパッケージの直上付近に取り付けた例を示したが、反射シート片(反射層)は、強い光が入射される領域(遮光能力が不足する領域)に取り付けられ、その領域はLEDパッケージの直上付近の領域に限られない。通常は、LEDパッケージの直上付近の領域に強い光が入射されるが、ライティングカーテンに入射される光の強度の分布は、LEDパッケージの配光特性以外に、光源モジュールの形状、寸法、LEDパッケージのピッチ、LEDパッケージの種類、反射シートからライティングカーテンまでの距離などにも依存する。そのため、強い光が入射される領域(遮光能力が不足する領域)に応じて、反射シート片(反射層)の取り付け位置等が設定される。
【0186】
また、上記実施形態では、LEDパッケージを光源として用いた例を示したが、光源モジュールの光源はLEDパッケージ以外の光源(点光源)であってもよい。本発明によれば、LEDパッケージ以外の光源(点光源)を用いた場合でも、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【0187】
また、上記第11実施形態では、開口によって透過部が設けられた反射板からなるライティングカーテンを用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、ライティングカーテンは、たとえば、透明板に反射材を印刷したライティングカーテン用いることもできる。
【0188】
なお、上記実施形態において、たとえば、反射シート片をライティングカーテンの一方の面に貼り付け固定し、ライティングカーテンのもう一方の面に反射材を印刷するようにしてもよい。ライティングカーテンへ反射材を印刷し、その上から反射シート片を貼り付け固定してもよい。すなわち、複数の実施例の構成を組み合わせるようにしてもよい。
【0189】
また、上記第2〜第12実施形態の光源モジュールにおいても、上記第1実施形態と同様、液晶表示装置のバックライトユニットとして用いることができる。
【0190】
なお、上記で開示された技術を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0191】
10 筐体
20 LEDパッケージ(光源)
30 反射シート
40 光学部材
50、150 ライティングカーテン
51 反射板
52 開口
60、60a、61、160 反射シート片(反射層)
61a 開口孔
70 拡散板
80 粘着層
80a 粘着材
100 光源モジュール
130 封止材
151 透明板(板状部材)
152 反射材
152a 印刷層
161 基材
162 反射材
180 両面テープ
181 基材
260 反射層
260a 開口孔
261 反射材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光を部分的に遮るライティングカーテンと、
前記ライティングカーテンに設けられ、前記ライティングカーテンよりも小さい平面形状を有する反射層とを備えることを特徴とする、光源モジュール。
【請求項2】
前記ライティングカーテンは開口によって透過部が設けられた反射板からなることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項3】
前記反射層には、前記ライティングカーテンの開口と重なる開口孔が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の光源モジュール。
【請求項4】
前記反射層は粘着層を介して前記ライティングカーテンに固定され、
前記粘着層が前記反射層の開口孔を避けた領域に設けられることを特徴とする、請求項3に記載の光源モジュール。
【請求項5】
前記ライティングカーテンの開口の少なくとも一部が前記反射層と重なることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の光源モジュール。
【請求項6】
前記ライティングカーテンは、反射材の印刷により透過部と遮光部とが設けられた板状部材からなることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項7】
前記ライティングカーテンは、
透明板と、
前記透明板の両面に前記反射材が印刷されることによって形成された印刷層とを含むことを特徴とする、請求項6に記載の光源モジュール。
【請求項8】
前記反射層が独立したシート状に形成されており、
シート状の前記反射層が粘着層を介して前記ライティングカーテンに固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項9】
前記粘着層はシート状の前記反射層に粘着材が印刷されることによって形成されることを特徴とする、請求項8に記載の光源モジュール。
【請求項10】
前記粘着層は前記ライティングカーテンに粘着材が印刷されることによって形成されることを特徴とする、請求項8に記載の光源モジュール。
【請求項11】
前記粘着層が耐紫外線性を有することを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の光源モジュール。
【請求項12】
前記粘着層が透明であることを特徴とする、請求項8に記載の光源モジュール。
【請求項13】
前記粘着層が白色であることを特徴とする、請求項8に記載の光源モジュール。
【請求項14】
シート状の前記反射層が、前記粘着層を有する両面テープによって前記ライティングカーテンに固定されることを特徴とする、前記請求項8に記載の光源モジュール。
【請求項15】
前記両面テープが白色の基材を有することを特徴とする、請求項14に記載の光源モジュール。
【請求項16】
前記両面テープが透明の基材を有することを特徴とする、請求項14に記載の光源モジュール。
【請求項17】
前記両面テープが基材を有さない構成であることを特徴とする、請求項14に記載の光源モジュール。
【請求項18】
前記反射層は、基材に反射材が印刷された第1反射部材からなることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項19】
前記反射層は、成形された反射シートに反射材が印刷された第2反射部材からなることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項20】
前記光源は前記ライティングカーテンの一方の面側に配されており、
前記反射層は前記ライティングカーテンにおける前記光源側の面に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項21】
前記光源は前記ライティングカーテンの一方の面側に配されており、
前記反射層は前記ライティングカーテンにおける前記光源とは反対側の面に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項22】
前記光源は前記ライティングカーテンの一方の面側に配されており、
前記反射層は前記ライティングカーテンにおける前記光源側の面および前記光源とは反対側の面にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項23】
前記反射層は、
前記ライティングカーテンに固定される第1反射層と、
前記第1反射層よりも小さい平面形状を有し、前記第1反射層に固定される第2反射層とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項24】
前記反射層は、平面的に見て、略円形状であることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項25】
前記反射層は、平面的に見て、略四角形状であることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項26】
前記反射層は、前記ライティングカーテンよりも小さい厚みを有することを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項27】
前記反射層は、前記ライティングカーテンに印刷にて形成および固定されることを特徴とする、請求項2に記載の光源モジュール。
【請求項28】
前記反射層が白色インクにより形成されることを特徴とする、請求項27に記載の光源モジュール。
【請求項29】
前記反射層が金属インクにより形成されることを特徴とする、請求項28に記載の光源モジュール。
【請求項30】
前記反射層の少なくとも一部が封止材により封止されることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項31】
前記光源は発光ダイオードからなることを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項32】
前記光源を複数有することを特徴とする、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項33】
光を部分的に遮るライティングカーテンと、
前記ライティングカーテンに設けられ、前記ライティングカーテンよりも小さい平面形状を有する反射層とを備えることを特徴とする、光学部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2012−174634(P2012−174634A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38050(P2011−38050)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】