光源用点灯装置、光源点灯装置および照明装置
【課題】消灯以外の複数の点灯状態の切替制御を遠隔リモコン操作及び手動スイッチ操作のどちらでも可能とする。
【解決手段】商用電源ACを直流電圧に変換する電源回路部3aと、直流をスイッチングする半導体スイッチを備え出力側に少なくとも1つの光源1を接続する出力可変の点灯回路部3bと、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受信する受光部7が受信した操作信号に応じて点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させる制御部10を具備する点灯出力制御回路部4とを備え、手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号によっても前記点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させるようにし、ワイヤレス信号送信器Cあるいは手動スイッチ機構Dのどちらの操作であっても光源1が消灯状態以外で複数の点灯出力を切り換え可能とした。
【解決手段】商用電源ACを直流電圧に変換する電源回路部3aと、直流をスイッチングする半導体スイッチを備え出力側に少なくとも1つの光源1を接続する出力可変の点灯回路部3bと、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受信する受光部7が受信した操作信号に応じて点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させる制御部10を具備する点灯出力制御回路部4とを備え、手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号によっても前記点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させるようにし、ワイヤレス信号送信器Cあるいは手動スイッチ機構Dのどちらの操作であっても光源1が消灯状態以外で複数の点灯出力を切り換え可能とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の点灯状態を切り替え選択できる光源用点灯装置、光源点灯装置、この光源点灯装置を具備した照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にプルスイッチを有した照明器具は、該プルスイッチを介して該照明器具内に設けられた光源点灯回路をON、OFFすることにより照明器具に具備された直管や丸管等の光源ランプを点灯又は消灯することが出来るものであるが、その動作の度に照明器具の取り付け位置まで体を運ばなければならないという煩雑さがあった。
【0003】
そこで、実用新案第3007591号に記載されているように、プルスイッチを有した照明器具の引掛プラグと、該照明器具を懸吊する照明器具懸吊用引掛コンセントとの間に装着可能で、且つ該照明器具懸吊用引掛コンセントと前記照明器具の引掛プラグとの夫々を電気的に接続すると共に、所定のワイヤレス信号送信器からの操作信号の受信によって前記照明器具を点灯又は消灯させることができるアダプターが提案されており、これにより誰でも簡単かつ瞬時に前記照明器具懸吊用引掛コンセントに懸吊され、且つプルスイッチを有した照明器具をリモコン型器具に仕様変更することができる。
【0004】
また最近では、特開平7−85719号や特開平11−66944号に記載されているように、プルスイッチに加えてリモコン制御機能を備えた照明器具が市場に登場してきた。
【0005】
以上により、照明器具の点灯又は消灯の操作は、ワイヤレス信号送信器を用いた遠隔操作が可能となり、操作利便性が向上したばかりでなく、ワイヤレス信号送信器の電池切れや紛失時等でもプルスイッチを操作するだけで容易に照明器具の点灯/消灯操作を可能にしている。
【特許文献1】実用新案第3007591号公報
【特許文献2】特開平7−85719号公報
【特許文献3】特開平11−66944号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例では以下のような課題が存在する。まず、実用新案第3007591号に記載されているようなアダプタであるが、ワイヤレス信号によるアダプタの操作は、アダプタ出力側への商用電源のON/OFF制御及び常夜灯の点灯/消灯制御のみであり、主光源ランプの点灯状態を制御することはできない。つまり、主光源の点灯状態(全灯/調光点灯)の制御は結局のところプルスイッチで操作しなければならず、操作性の煩雑さは完全には解決できない。
【0007】
次に、特開平7−85719号に記載されているような照明器具であるが、ワイヤレス信号送信器での操作性は良いものの、プルスイッチによる制御手段は元々一般的なリモコン付照明器具に備えられている補助端子を利用したものであるため、プルスイッチによる操作では主光源の点灯/消灯のみの制御しかできない。つまり、プルスイッチ操作では主光源(蛍光灯ランプ)の点灯状態(全灯/調光点灯)の制御や常夜灯のような補助光源の点灯制御はできず、結局のところワイヤレス信号送信器での操作が必要になるため、操作性の煩雑さは完全には解決できない。
【0008】
最後に、特開平11−66944号に記載されているような蛍光灯用点灯装置であるが、プルスイッチ及びリモコンスイッチを具備することにより、主光源の点灯状態制御(全灯/調光点灯)、常夜灯の点灯制御、消灯制御が可能であり、操作利便性は良いものの、特開平11−66944号の図4記載の回路図では、上記プルスイッチ及びリモコンスイッチが入力電源コネクタと安定器との間に接続されており、上記プルスイッチ及びリモコンスイッチの点灯制御手段はAC電源経路の切替であることがわかる。周知のとおり、主光源点灯用の安定器は入力電流で1A前後流れていることから電源開閉スイッチとしては、接点スイッチか半導体スイッチかを問わず大電流容量定格のスイッチが必要であり、コストや取付スペースの問題、及びスイッチ自体の発熱や寿命の問題がある。
【0009】
本発明は従来技術の問題点に鑑みて考案されたものであり、その目的とするところは、主光源あるいは補助光源をも含めた消灯以外の複数の点灯状態の切替制御を、ワイヤレス信号送信器等を用いた遠隔リモコン操作、及び引き紐プルスイッチ等を用いた手動スイッチ操作のどちらでも可能とし、且つ低コスト化、省スペース化(小型化)、信頼性の向上を可能にする主光源及び補助光源用の点灯装置、主光源及び補助光源を含めた光源点灯装置、及びこの光源点灯装置を含む照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、商用電源ACを直流電圧に変換する電源回路部3aと、直流をスイッチングする半導体スイッチを備え出力側に少なくとも1つの光源1を接続する出力可変の点灯回路部3bと、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受信する受光部7およびこの受光部7が受信した操作信号に応じて前記点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させる制御部10を具備する点灯出力制御回路部4とを備え、前記点灯出力制御回路部4は、手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号によっても前記点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させるように構成し、ワイヤレス信号送信器Cあるいは手動スイッチ機構Dのどちらの操作であっても光源1が消灯状態以外で複数の点灯出力を切り換え可能にしたことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2の発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、商用電源ACを直流電圧に変換する主光源用の第1の電源回路部3aと、商用電源ACもしくは前記第1の電源回路部3aに接続される補助光源用の第2の電源回路部6aと、第1の電源回路部3a出力の直流電圧をスイッチングする半導体スイッチを備え出力側に少なくとも1つの主光源1を接続する出力可変の第1の点灯回路部3bと、入力側が補助光源用の第2の電源回路部6aの出力に接続され出力側に補助光源2を接続する第2の点灯回路部6bと、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受信する受光部7、主光源1及び補助光源2の現在の点灯モードを記憶する記憶部8、主光源1及び補助光源2に対して予め設定した複数の点灯モード及び各点灯モードの切換え順序を記憶された保存部9、前記受光部7を介して前記ワイヤレス信号送信器Cから操作信号を受けると操作信号に対応した点灯モード信号を前記第1及び第2の点灯回路部3b,6bに出力する制御部10を具備する点灯出力制御回路部4とを備え、前記制御部10は、手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号によっても前記保存部9に記憶された切換え順序に従った点灯モードの切換えを可能にしたことを特徴とするものである。
【0012】
ここで、主光源1としては、例えば、蛍光灯ランプを用いることができる。また、補助光源2としては、例えば、豆球または白熱灯または発光ダイオードなどを用いることができる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、主光源に対する消灯以外の複数の点灯状態の切替制御が、ワイヤレス信号送信器等を用いた遠隔リモコン操作、及び引き紐プルスイッチ等を用いた手動スイッチ操作のどちらでも可能となり、操作利便性の向上が図れるとともに、主光源の消灯制御において電源開閉スイッチを使用しなくて済むようになったことで、低コスト化、省スペース化(小型化)、及び装置の信頼性の向上をも可能にした主光源用点灯装置を提供することができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、光源要素として補助光源が加わったことにより、点灯シーンのバリエーションが増え、照明演出の向上と用途の拡大が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態を図1、図2を参照して説明する。本実施形態の照明装置は、照明器具Aとワイヤレス信号送信器Cとで構成される。照明器具Aは、例えば2重環形蛍光ランプのような主光源1と、豆球のような補助光源2と、主光源及び補助光源用点灯装置Bと、手動スイッチ機構Dとで構成されている。
【0016】
主光源及び補助光源用点灯装置Bは、商用電源ACの交流電圧を整流して、直流電圧を出力する第1の電源回路部3a、その直流電圧をスイッチングする少なくとも1つの半導体スイッチを備え、半導体スイッチでスイッチングすることにより高周波に変換して主光源1を高周波点灯させる出力可変の第1の点灯回路部3bと、主光源1の光出力を制御する主光源制御信号S1および補助光源2の点灯/消灯を制御する補助光源制御信号S2を発生する点灯出力制御回路部4と、点灯出力制御回路部4の主光源制御信号S1に応じたスイッチング周波数で第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチをオン/オフする駆動回路部5と、商用電源ACから分岐して形成した補助光源2点灯用の第2の電源回路部6aと、点灯出力制御回路部4の補助光源制御信号S2に応じて補助光源2を点灯/消灯させる第2の点灯回路部6bとで構成されている。
【0017】
駆動回路部5は、V/F変換回路を備え、点灯出力制御回路部4からの主光源制御信号S1の電圧値に応じてスイッチング周波数を変化させる機能を有しており、第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチのスイッチング周波数を変化させ、主光源1の光出力を変化させる。
【0018】
点灯出力制御回路部4は、マイクロコンピュータなどから構成され、このマイクロコンピュータは専用のソフトウェアにて動作し、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号、例えば赤外線などの光信号よりなるワイヤレス信号を受信する受光部7、現在の主光源1及び補助光源2の点灯モードを記憶する記憶部8、主光源1及び補助光源2に対して予め設定した複数の点灯モード及び点灯モードの切換え順序を記憶した保存部9、受光部7を介してワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受けて操作信号に応じた主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を発生する制御部10から成る。尚、主光源制御信号S1は2系統の信号で構成されており(図示せず)、1つは第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチの駆動(H)/停止(L)を制御する主光源駆動信号であり、2つ目には第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチのスイッチング周波数を適宜制御する主光源調光信号である。また、補助光源制御信号S2については、点灯/停止の制御のみであることから補助光源駆動信号のみで構成されている。
【0019】
一方、ワイヤレス信号送信器Cは手で握れる程度の大きさに形成された扁平な器体C0を有し、器体C0の操作面には、主光源1を全点灯させるために押操作される全点灯スイッチC1と、主光源1を全点灯時よりも暗い所定の光出力で点灯させるために押操作される調光点灯スイッチC2と、補助光源2を点灯させるために押操作される豆球スイッチC3と、主光源1及び補助光源2を消灯させるために押操作される消灯スイッチC4と、保存部9に予め設定された点灯モードの切換え順序に対して逆送りで点灯モードを切り換えるために押操作されるアップスイッチC5と、順送りで点灯モードを切り換えるために押操作されるダウンスイッチC6とが設けられている。
【0020】
尚、上記C1からC4のスイッチは、スイッチを押すだけで所望の点灯モードにダイレクトに切換えが可能であることから、以後は総称としてダイレクトスイッチと呼び、C1からC4のスイッチを押す操作をダイレクト操作と呼ぶことにする。
【0021】
以下にワイヤレス信号送信器Cでの点灯制御動作について図2を参照して説明する。図2に示すように、保存部9にはモード1からモード4までの4つの点灯モードが設定されており、各点灯モードの切換え順序はモード1が1番、モード2が2番、モード3が3番、モード4が4番である。
【0022】
ここでワイヤレス信号送信器Cの全点灯スイッチC1が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから全点灯状態(モード1)に切り換える操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9から全点灯状態の主光源制御信号S1の設定値(表1の太枠部分)を読み出し、この主光源制御信号S1を駆動回路部5に出力する。
【表1】
【0023】
駆動回路部5は、制御部10の主光源制御信号S1に応じた周波数で第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチをオン/オフさせ、主光源1を全点灯状態で点灯させる。またこの時、制御部10は補助光源2を消灯させる補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力し、補助光源2を消灯させる。また、制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、切換え後の点灯モードのみを記憶させる。
【0024】
次に、ワイヤレス信号送信器Cの調光点灯スイッチC2が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから調光状態に切り換える操作信号(モード2)がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9から調光点灯状態の主光源制御信号S1の設定値(表2の太枠部分)を読み出し、この主光源制御信号S1を駆動回路部5に出力する。
【0025】
駆動回路部5は、制御部10の主光源制御信号S1に応じた周波数で第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチをオン/オフさせ、主光源1を調光点灯状態で点灯させる。またこの時、制御部10は補助光源2を消灯させる補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力するため、補助光源2は消灯のままである。また制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、先のモード1の情報を消去し、代わりに切換え後のモード2の情報のみを記憶させる。
【表2】
【0026】
また、豆球スイッチC3が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから補助光源2を点灯させる操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9からモード3のデータに従って補助光源2を点灯させる補助光源制御信号S2の設定値を読み出し、補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力し、点灯回路部6bが補助光源2を点灯させる。またこの時、制御部10は駆動回路部5を用いて第1の点灯回路部3bの発振動作を停止させ、主光源1を消灯させる。更に第1の電源回路部3aもその動作を停止させる。また制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、先のモード2の情報を消去し、代わりに切換え後のモード3の情報のみを記憶させる。
【0027】
さらに、消灯スイッチC4が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1及び補助光源2を共に消灯させる操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9からモード4のデータに従って補助光源2を消灯させる補助光源制御信号S2の設定値を読み出し、補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力し、補助光源2を消灯させる。またこの時、制御部10は駆動回路部5を用いて第1の点灯回路部3bの発振動作を停止させ、主光源1を消灯させる。更に第1の電源回路部3aもその動作を停止させた方が望ましい。また制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、先のモード3の情報を消去し、代わりに切換え後のモード4の情報のみを記憶させる。
【0028】
以上がC1〜C4のダイレクトスイッチによるダイレクト操作に関する動作説明であり、次にアップスイッチC5及びダウンスイッチC6が押操作された場合の動作について説明する。
【0029】
まず、点灯モードが消灯状態(モード4)であると仮定して、アップスイッチC5が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cからアップスイッチ操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード4)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序とは逆順序のモード3の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより補助光源2が点灯する。
【0030】
そして再度アップスイッチC5が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード2の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1が調光状態で点灯すると共に、補助光源2が消灯される。
【0031】
更に再度アップスイッチC5が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード1の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1が全点灯状態で点灯する。このとき、補助光源2は消灯のままである。
【0032】
次に点灯モードが主光源1の全点灯状態(モード1)であると仮定して、ダウンスイッチC6が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cからダウンスイッチ操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード1)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序通りにモード2の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより、主光源1が調光点灯状態に切り換わり、補助光源2は消灯のままである。
【0033】
そして再度ダウンスイッチC6が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード3の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1が消灯すると共に、補助光源2が点灯される。
【0034】
更に再度ダウンスイッチC6が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード4の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1及び補助光源2が共に消灯となる。
以上がC5、C6のアップ・ダウンスイッチによる逆送り、及び、順送り操作に関する動作説明である。
【0035】
ところで、本発明では上記ワイヤレス信号送信器による点灯制御に加えて、手動スイッチ機構Dによる操作でも点灯制御することが可能となるようにした。以下に手動スイッチ機構による点灯制御動作について説明する。手動スイッチ機構Dは、例えばターコイズストロークスイッチであり、松下電工(株)製の品番ASQ10410などがある。ASQ10410は微小負荷対応の高接触信頼性スイッチであり、図1の点灯出力制御回路部4を構成するマイクロコンピュータなどのように微弱電流でスイッチの入・切をしなければならない場合に適している。またASQ10410はピン押釦型であり、また接点接触圧力が操作ストロークに依存しないため全ストローク中での使用可能領域が広く、ピン押釦部を押し当てる押し釦駆動部機構と、その押し釦駆動部に取り付けられた引き紐とを備えることにより、照明装置のプルスイッチとして構成することが可能であり、引き紐を引っ張った際のクリック感を出すのにも適している。
【0036】
手動スイッチ機構Dのスイッチ両端は、図1のように点灯出力制御回路部4内の制御部10に接続されている。手動スイッチ機構Dは何も操作していない場合にはスイッチ接点が開放状態(OFF状態)となっており、したがってOFF電気信号が制御部10に出力されている。また引き紐等を引っ張るなどの操作によりピン押釦部が押されるとスイッチ接点が短絡状態(ON状態)となり、ON電気信号が制御部10に出力される。
【0037】
制御部10は手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号を常にモニタしており、OFF電気信号からON電気信号に切替わったことを検知すると、先のダウンスイッチ操作の時と同様に記憶部8に記憶された今現在の点灯モードを読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序通りに次の点灯モードの設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより主光源1及び補助光源2の点灯状態を切り替える。
【0038】
例えば、現在の点灯状態が主光源1の全点灯状態(モード1)であると仮定して、手動スイッチ機構Dを1回操作すると、モード2として主光源1が調光点灯状態に変化する。次に再度手動スイッチ機構Dを1回操作すると、モード3として主光源1が消灯し、補助光源2が点灯する。そして更に手動スイッチDを1回操作すると、モード4として主光源1、補助光源2が共に消灯する。そして更に手動スイッチDを1回操作すると、モード1として再び主光源1が全点灯する。以上の動作はワイヤレス信号送信器Cを操作した時の点灯制御も含めて図2の状態遷移図に示したとおりである。
【0039】
尚、本実施形態では補助光源2として豆球を点灯させるための第2の電源回路部6a及び第2の点灯回路部6bを設定していたが、主光源1のみの場合でも良く、また主光源1についても本実施形態では1灯のみの構成であったが、複数灯を点灯させるような回路構成としても本発明の技術思想は全く変わるものではない。
【0040】
更には、主光源1の光出力を制御する方法として本実施形態では第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチのスイッチング周波数を制御していたが、主光源1の光出力を変化させる手段は、半導体スイッチのスイッチング周波数の他に、スイッチングのデューティー比を変化させる方法や、第1の電源回路部3aの出力電圧を変化させる方法等がある。以上のような調光制御方法は既に周知の技術であり、主光源の光出力制御方法がいかなるものであっても本発明の技術思想は変わらない。但し、第1の電源回路部3aの出力電圧を変化させる方法を採用する場合には、例えば第1の電源回路部3aの構成として商用電源ACを整流するダイオードブリッジよりなる整流器と、整流器の出力端間に接続するDC−DCコンバータとで構成して出力直流電圧を可変にすると共に、制御部10からは主光源制御信号S1の他に別途、主光源制御信号S11を設定し、この主光源制御信号S11に応じて出力直流電圧を変化させるようにしても良い。
【0041】
以上、本実施形態では、主光源及び補助光源に対する消灯以外の複数の点灯状態の切替制御が、ワイヤレス信号送信器を用いた遠隔リモコン操作、及び引き紐プルスイッチ等を用いた手動スイッチ操作のどちらでも可能としたことで、照明装置の点灯制御の切替操作利便性が向上すると共に、主光源の消灯制御については半導体スイッチの動作を停止させるようにしたことで商用電源の電源開閉スイッチが不要となり、低コスト化、省スペース化(小型化)、及び照明装置の信頼性向上をも可能にした主光源及び補助光源用の点灯装置、主光源及び補助光源点灯装置、及び照明装置を提供することができる。
【0042】
(実施形態2)
以下、本発明の第2の実施形態を図3を参照して説明する。本実施形態の照明装置は、照明器具Aとワイヤレス信号送信器Cとで構成される。照明器具Aは、例えば2重環形蛍光ランプのような主光源1と、豆球のような補助光源2と、主光源及び補助光源用点灯装置Bと、手動スイッチ機構Dとで構成される。本実施形態(図3)で、実施形態1(図1)からの変更点は以下の通りである。
【0043】
まず、補助光源2を点灯させるための第2の電源回路部6aは第1の電源回路部3aの出力両端に接続し、第1の電源回路部3aの出力である直流電圧を受けて第2の点灯回路部6bに必要な出力電圧を発生するようにしている。
【0044】
また、主光源1を点灯させるための第1の点灯回路部3b内に、点灯回路部内の異常状態を検出し、検出信号を出力するための異常検出信号生成部11を設定した。尚、上記の異常とは例えば主光源1が寿命末期状態になった場合、あるいは主光源1を第1の点灯回路部3bからその接続を外した場合、主光源1が蛍光ランプの場合にはランプ両端にあるフィラメントが断線した場合などが考えられるが、本実施形態ではその異常が何であるのかは特に限定するものではない。また、異常検出信号生成部11は第1の点灯回路部3bの異常有無をON/OFF電気信号で出力するように設定されている。
【0045】
点灯出力制御回路部4内にON/OFF電気信号判別部12を設定し、ON/OFF電気信号判別部12に入力されるON/OFF電気信号の信号源がどこなのかを判別する機能を有し、また判別した内容を制御部10に出力するように構成されている。上記異常検出信号生成部11の出力と手動スイッチ機構Dの出力は、上記ON/OFF電気信号判別部12にOR構成で接続されている。
【0046】
本実施形態の動作についてであるが、第1の電源回路部3a、第2の電源回路部6a、第2の点灯回路部6b、及びワイヤレス信号送信器Cを用いた点灯制御に関しては実施形態1と同じであるため、ここでは省略することとし、以下では第1の点灯回路部3b内に設定した異常検出信号生成部11、点灯出力制御回路部4内に設定したON/OFF電気信号判別部12、及び手動スイッチ機構Dの操作による点灯制御の動作について述べる。
【0047】
異常検出信号生成部11は、第1の点灯回路部3b内にて異常が発生していない場合には常時OFF電気信号が出力され、異常が発生した場合にはON電気信号が出力されるようになっている。したがって点灯出力制御回路部4内のON/OFF電気信号判別部12は、OFF電気信号が入力されている限りは特に動作しないが、ON電気信号が入力された場合には、ON信号が入力されたことを制御部10に出力すると共に、そのON電気信号の信号源が異常検出信号生成部11なのか、もしくは手動スイッチ機構Dなのかを判別するための判別動作を開始させる。
【0048】
制御部10は、ON電気信号が入力されたことを受けて、第1の点灯回路部3bに対して保護動作に移行させるために主光源制御信号S1を出力する。そして、第1の点灯回路部3bは保護動作を実施する旨の主光源制御信号S1を受けて保護動作を実施する。ここで、保護動作とは例えば半導体スイッチ動作あるいは回路動作を停止する、あるいは所定の期間毎に動作と停止を繰り返す間欠動作のことを意味する。そして、第1の点灯回路部3bが保護動作に移行すると回路動作は一旦停止することにより異常検出信号生成部11からの出力信号は再びON電気信号からOFF電気信号に切替わることになる。
【0049】
一方、手動スイッチ機構Dの操作によってもON/OFF電気信号がON/OFF電気信号判別部12に出力される。実施形態1でも述べたように、手動スイッチ機構Dを操作していない場合は常時OFF電気信号が出力されており、引き紐等を引っ張ることにより手動スイッチ釦が押されてON電気信号が出力される。そして引き紐を戻すと再びOFF電気信号が出力される。
【0050】
ON/OFF電気信号判別部12は、入力されるON/OFF電気信号の信号源がどこなのかを判別し、最終的に保護動作を継続させるのか、あるいは点灯モードを順送りで切り替えるのかということについて制御部10へ出力する必要がある。本実施形態では、ON/OFF電気信号判別部12が入力されるON/OFF電気信号の信号源の判別を行うための判別方法として、OFF電気信号からON電気信号に切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、継続時間の大小によって判別する方法を採用することとし、ON/OFF電気信号判別部12がその機能を有するように設定した。
【0051】
以上により、例えばマイクロコンピュータなどから構成される点灯出力制御回路部4について、本来であれば異常検出信号を入力する検出ポート(端子)と、手動スイッチ機構Dからの操作信号を入力する入力ポート(端子)とを別々に設定する必要があるところを、本実施形態のように別々のON/OFF電気信号をOR構成で接続することでポート(端子)数の削減が可能となり、実施形態1の効果に加えてより一層の低コスト化と省スペース化(小型化)を図ることができる。尚、本実施形態では異常検出信号生成部11は第1の点灯回路部3b内に設定したが、異常検出の検出対象と検出後の保護動作を考慮すれば、特に設定箇所は限定するものではなく、例えば第2の電源回路部6aであっても良い。また、第1の電源回路部3aあるいは第2の点灯回路部6bであっても良い。
【0052】
(実施形態3)
以下、本発明の第3の実施形態を図4、図5を参照して説明する。本実施形態では、第2の点灯回路部6bに異常検出信号生成部11bを設けたものであり、補助光源としての豆球LA2に過電流が流れると、半導体スイッチQ151をOFFさせる。豆球点灯時には、制御部10からの制御信号S2により半導体スイッチQ151がONしている。豆球LA2に過電流が流れると、抵抗R151の両端電圧が上昇し、抵抗R152,R153で分圧され、コンデンサC151の電圧が上昇することで、トランジスタQ152がONとなる。これにより、ON電気信号がON/OFF信号判別部12に入力される。制御部10では、ON/OFF電気信号がOFF状態からON状態に切り替わると、補助光源の点灯回路部6bの半導体スイッチQ151をOFFさせる。すると、ON/OFF電気信号はON状態からOFF状態に戻るから、異常検出信号生成部11bがON電気信号の信号源であったことが分かる。
【0053】
本実施形態の特徴である、点灯出力制御回路部4内のON/OFF電気信号判別部12の動作について図5を参照して説明する。実施形態2でも述べたように、ON/OFF電気信号判別部12はON/OFF電気信号の判別方法としてOFF電気信号からON電気信号に切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、ON電気信号継続時間の大小によって判別する方法を採用することとし、ON/OFF電気信号判別部12がその機能を有するように設定している。具体的には、本実施形態ではON/OFF電気信号源の判別基準として判別時間の閾値時間tを設定するとともに、OFF電気信号からON電気信号に切替わってからのON電気信号継続時間が閾値時間tよりも短いか長いかで判別するようにしている。更には図5(a)に示したようなON電気信号継続時間が閾値時間tよりも短い場合には、信号源は異常検出信号生成部からの信号であると認識し、また図5(b)に示したようなON電気信号継続時間が閾値時間tよりも長い場合には、信号源は手動スイッチ機構Dからの信号であると認識するように設定する。
【0054】
従ってON/OFF電気信号判別部12が図5(a)のような信号を受けると、その信号源は異常検出信号生成部であることを制御部10に出力する。制御部10はそれを受けて一旦停止した半導体スイッチQ151の動作に対して引き続き保護動作を行うようにする。また、ON/OFF電気信号判別部12が図5(b)のような信号を受けると、その信号源は手動スイッチ機構Dであることを制御部10に出力する。制御部10はそれを受けると記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード3)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序通りにモード4の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、第1の駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより、蛍光ランプLA1、及び豆球LA2は共に消灯されることとなる。
【0055】
更にON/OFF電気信号判別部12が上記ON電気信号継続時間をモニタする手段の一例としては図5(c)に示した手段がある。つまり、OFF電気信号からON電気信号に切替わったことを受けて、ON/OFF電気信号判別部12では所定の短い時間毎にON/OFF信号の状態を確認するように設定し(図中の矢印)、実際の信号判別はモニタ開始からのON電気信号であることの一致回数で判断するようにしても良い。例えば5回一致までは異常検出信号生成部11、10回一致すれば手動スイッチ機構D、と判断する等である。
【0056】
更にON/OFF電気信号判別部12の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図6、図7のようになる。図6は豆球点灯モードでのフローチャートであって、ON/OFF電気信号の判別も含めた内容となっており、図7は豆球点灯モード以外の点灯モード(例えば主光源点灯モードあるいは消灯モード)でのフローチャートを示している。
【0057】
図6に示した豆球点灯モードでのフローチャートについて説明すると、ON/OFF電気信号判別部12は、入力信号がOFF状態からON状態になったことを検出すると、ON信号入力有りと判定し、制御部10へ出力する。制御部10では保護動作を開始する。ここでは、半導体スイッチQ151をOFFさせる。そして、ON信号継続時間(Ton)の測定を開始する。ON信号継続時間Tonが閾値時間tに達するまでに、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わった場合、ON信号発信元は異常検出信号生成部11bであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を継続維持する。また、豆球点灯モードも維持する。
【0058】
ON信号継続時間Tonが閾値時間t以上であれば、図5(c)に示すように、一定時間毎にON/OFF信号の状態を確認し、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わったことを検出すると、ON信号発信元は手動スイッチ機構Dであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を解除し、次の点灯モードへ移行するための点灯制御信号を出力し、点灯モードを切り替える。
【0059】
本実施形態では、手動スイッチ機構Dと豆球点灯回路部の異常検出信号部11bとでON/OFF電気信号入力系をOR接続しているため、豆球点灯モード(図6)においてはON/OFF電気信号判別部12によるON/OFF電気信号発生元の判別が必要であるが、豆球点灯モード以外の点灯モード(図7)においてはON/OFF電気信号発生元を判別する必要がないため、ON/OFF電気信号判別部12にON信号が入力された場合には、即時、手動スイッチ機構Dからの信号と認識して次の点灯モードへ移行制御するようにしても何ら支障はない。以上のように、本実施形態では、異常検出信号生成部11bからのON/OFF電気信号と手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号との判別方法について、具体的な回路構成事例を述べた。
【0060】
このように、判別手段はON電気信号継続時間に対して信号判別閾値時間tを設定し、閾値時間tよりも短い場合には異常検出信号生成部からの信号であると認識し、逆に閾値時間tよりも長い場合には手動スイッチ機構Dからの信号であると認識するようにしたことで、1つは異常を検出してから保護動作に移行するまでの検出時間の設定が上記閾値時間tを意識することなく短くすることが可能であり、異常検出回路の設計自由度が向上するとともに、異常が発生した場合の電子部品に対する電気的ストレスを軽減することにもつながることから、照明装置としても信頼性が向上するという効果が得られる。2つ目には、手動スイッチ機構Dは例えば引き紐等を用いたプルスイッチ構造とした場合に、引き紐を引っ張った際の操作感(クリック感)を持たせて高級感を出すためには、スイッチ操作方向に対してある程度の荷重抵抗力と操作ストローク幅が必要であり、それらを満足しようとすると手動スイッチ機構Dを操作した際のON電気信号継続時間が長くなってしまうのだが、本実施形態であれば上記閾値時間tを意識することなく手動スイッチ機構Dの操作性設計が容易になるという効果も得られる。
【0061】
また、本実施形態では、補助光源過電流検出機能を有することで、補助光源に異常があった場合でも補助光源点灯回路部の電気的ストレスを軽減することができ、一層の装置の信頼性向上が可能となる。
【0062】
なお、トランジスタQ152のエミッタ側は回路のグランドとなっており、ダイオードD151,D152は商用電源ACを全波整流して第2の電源回路部6aを構成している。すなわち、半導体スイッチQ151がONのときには、商用交流電源ACの一方の極性では、ダイオードD151、豆球LA2、半導体スイッチQ151、抵抗R151、ダイオードD4の経路でランプ電流が流れ、他方の極性では、ダイオードD152、豆球LA2、半導体スイッチQ151、抵抗R151、ダイオードD2の経路でランプ電流が流れる。
【0063】
商用交流電源ACの両端には、FUSE(電流ヒューズ)を介してZNR(サージアブソーバ)が接続され、過電流及び過電圧保護としている。ZNRの両端にはコンデンサC1、ラインフィルタLF1が接続され、雑音発生防止用のフィルタ回路が構成される。ダイオードD1〜D4は整流器を構成し、商用電源ACの交流電圧を脈流電圧に整流し出力する全波整流の機能を果たす。C2は高周波電流バイパス用のコンデンサである。
【0064】
コンデンサC2の両端には少なくとも1つのスイッチング素子を含むDC−DCコンバータが接続される。図示例におけるDC−DCコンバータは、昇圧チョッパ回路構成であって、インダクタL1と半導体スイッチ素子(例えばMOSFET)よりなるスイッチング素子Q1とダイオードD5と平滑コンデンサC3、及びスイッチング素子Q1のソース抵抗R1とで構成され、スイッチング素子Q1が高周波でオン・オフされることにより、平滑用コンデンサC3には商用交流電源ACの整流電圧よりも昇圧された直流電圧が得られる。スイッチング素子Q1のオン/オフ動作を駆動制御する駆動回路部5aは、そのオン時間幅を適宜変化させることにより、平滑用コンデンサC3に充電される直流電圧を制御することが可能である。
【0065】
第1の電源回路部3aの出力両端には、スイッチング素子Q2,Q3(例えばMOSFET)とスイッチング素子Q3のソース抵抗R2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q2,Q3は、高周波で交互にオン/オフ動作を繰り返すよう制御される。以上により、スイッチング素子Q3の両端に接続された負荷回路に高周波電力を供給するためのインバータ回路が構成される。また、スイッチング素子Q2,Q3のオン/オフ動作を駆動制御する駆動回路部5bは、その動作周波数を適宜変化させることによりスイッチング素子Q3の両端に接続された負荷回路に供給する高周波電力を制御することが可能である。
【0066】
インバータ回路のスイッチング素子Q3には、共振用インダクタL2と共振用コンデンサC4の直列回路が接続される。また、共振用コンデンサC4の両端にはコンデンサC5と昇圧トランスT1の1次巻線n1(T1)の直列回路が接続される。そして、昇圧トランスT1の1次巻線n1(T1)の両端には、コンデンサC6、蛍光ランプLA1、及び昇圧トランスT1の2次巻線n2(T1)の直列回路が接続され、以上により点灯負荷回路が構成される。蛍光ランプLA1の始動はインダクタL2とコンデンサC4との共振動作によりコンデンサC4の両端に高周波電圧が発生し、昇圧トランスT1により昇圧されて蛍光ランプLA1の両端に印加される。また、蛍光ランプLA1が点灯すると、上記インダクタL2とコンデンサC4の共振系に、コンデンサC6、蛍光ランプLA1を加えた点灯共振条件により蛍光ランプLA1は点灯を維持する。尚、T1はオートトランス構成であり、1次巻線n1(T1)に流れる電流と2次巻線n2(T1)に流れる電流は逆位相となり、結果として昇圧トランスT1の1次側電流がほぼ相殺される構成であり、昇圧トランスT1の温度上昇を軽減している。また蛍光ランプLA1の両端にはフィラメントが設けられており、インダクタL2の2次巻線からそれぞれコンデンサC7,C8を介してフィラメント電流が流れる構成としている。
【0067】
(実施形態4)
以下、本発明の第4の実施形態を図8を参照して説明する。本実施形態は、実施形態3と同じく異常検出信号生成部11の出力と手動スイッチ機構Dの出力をON/OFF電気信号判別部12にOR構成で接続し、ON/OFF電気信号の入力端子を兼用化した具体的回路事例について示したものである。本実施形態では、主光源LA1の寿命末期時を検出するための異常検出信号生成部11aを付加し、異常検出信号生成部11aと手動スイッチ機構Dとで出力をOR接続している。
【0068】
異常検出信号生成部11aの回路動作であるが、主光源LA1が正常点灯の場合と寿命末期の場合とで、主光源LA1の両端間に発生する電圧に違いがあることを利用して検出動作させる。主光源LA1の両端電圧は昇圧トランスT1の3次巻線n3(T1)にてモニタする。3次巻線n3(T1)の一端は回路グランドに接続し、他方端は整流ダイオードD51、ツェナーダイオードZD51、抵抗R51,R52の直列回路を接続する。ツェナーダイオードZD51のツェナー電圧値は、主光源LA1が正常点灯の場合にはツェナーダイオードZD51がONせず、寿命末期になった場合にのみONするような電圧値に適宜設定している。
【0069】
したがって、主光源LA1が正常点灯の場合には抵抗R52の両端に電圧が発生せず、半導体スイッチQ51はOFFを維持するが、主光源LA1が寿命末期になると、抵抗R52の両端に電圧が発生し、半導体スイッチQ51がONすることになる。半導体スイッチQ51がONすることによってON電気信号がON/OFF信号判別部12に入力される。制御部10では、ON/OFF電気信号がOFF状態からON状態に切替わると、第1電源回路部3a内の半導体素子(Q1)、及び第1点灯回路部3b内の半導体素子(Q2及びQ3)をオフさせる主光源制御信号S11,S1を出力するため、主光源LA1は消灯する。第1点灯回路部3b内の半導体素子(Q2及びQ3)がオフとなると、昇圧トランスT1の3次巻線n3(T1)間には電圧が発生しなくなるため、半導体スイッチQ51はOFFとなり、ON/OFF電気信号はON状態からOFF状態に戻るから、異常検出信号生成部11aがON電気信号の信号源であったことが分かる。ON/OFF電気信号判別部12によるON/OFF電気信号の判別手段は、実施形態3で述べた図5と同様の判別方法で良い。
【0070】
尚、図8の回路図の構成については、上述の異常検出信号生成部11aの追加及び手動スイッチ機構Dの接続位置以外は実施形態3で述べた図4と同様であるため、説明は省略する。
【0071】
更にON/OFF電気信号判別部12の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図9,図10のようになる。図9は主光源LA1点灯モードでのフローチャートであって、ON/OFF電気信号の判別も含めた内容となっており、図10は主光源LA1点灯モード以外の点灯モード(例えば豆球点灯モードあるいは消灯モード)でのフローチャートを示している。
【0072】
図9に示した主光源LA1点灯モードでのフローチャートについて説明すると、ON/OFF電気信号判別部12は、入力信号がOFF状態からON状態になったことを検出すると、ON信号入力有りと判定し、制御部10へ出力する。制御部10では保護動作を開始する。ここでは、第1電源回路部3a内の半導体素子(Q1)、及び第1点灯回路部3b内の半導体素子(Q2及びQ3)をオフさせる。そして、ON信号継続時間(Ton)の測定を開始する。ON信号継続時間Tonが閾値時間tに達するまでに、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わった場合、ON信号発信元は異常検出信号生成部11aであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を継続維持する。また、主光源点灯モードも維持する。
【0073】
ON信号継続時間Tonが閾値時間t以上であれば、図5(c)に示すように、一定時間毎にON/OFF信号の状態を確認し、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わったことを検出すると、ON信号発信元は手動スイッチ機構Dであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を解除し、次の点灯モードへ移行するための点灯制御信号を出力し、点灯モードを切り替える。
【0074】
本実施形態では、手動スイッチ機構Dと主光源点灯回路部の異常検出信号部11aとでON/OFF電気信号入力系をOR接続しているため、主光源LA1点灯モード(図9)においてはON/OFF電気信号判別部12によるON/OFF電気信号発生元の判別が必要であるが、主光源点灯モード以外の点灯モード(図10)においてはON/OFF電気信号発生元を判別する必要がないため、ON/OFF電気信号判別部12にON信号が入力された場合には、即時、手動スイッチ機構Dからの信号と認識して、次の点灯モードへ移行制御するようにしても何ら支障はない。
【0075】
以上のように、本実施形態では、異常検出信号生成部からのON/OFF電気信号と手動機構DからのON/OFF電気信号との判別方法について具体的な回路構成事例を述べた。尚、本実施形態での効果は、実施形態3で述べた内容と同様である。
【0076】
(実施形態5)
以下、本発明の第5の実施形態を図11〜図14を参照して説明する。尚、本実施形態の光源用点灯装置の回路構成は図4である。本実施形態の特徴は、手動スイッチ機構の駆動操作時間によって異なる複数の点灯制御を可能にすることに関する内容であって、具体的には手動スイッチ機構Dを意識的に長期間連続で駆動操作した場合には、いかなる点灯モードであっても予め設定された固定の点灯モードへ移行する機能を付加したものである。尚、本実施形態では上述の『予め設定された固定の点灯モード』とは消灯モードであるという設定で以下説明していくことにする。
【0077】
本発明の原理は、先述の実施形態3と同じく、点灯出力制御回路部4内のON/OFF電気信号判別部12において、ON/OFF電気信号がOFFからONに切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、継続時間の大小によって判別する機能を有するとともに、手動スイッチ機構の操作が通常のスイッチ操作か、あるいは意識的に長期間連続で操作したのかを判別するための閾値時間T1を設定するというものである。
【0078】
尚、当然ではあるが、図4の回路構成のように、異常検出信号生成部11bと手動スイッチ機構DとでON/OFF電気信号の出力先が兼用化されている場合には、ON/OFF電気信号の発生元を判別するための閾値時間tと上述の閾値時間T1とは区別して設定する必要があり、また常識的に考えてtとT1との関係はt<T1となるように設定する必要がある。閾値時間tとT1のおおよその目安としては、tは数十msec以下程度で設定し、T1は2〜3sec程度にすることが商品仕様的には望ましいと考えるものである。
【0079】
図11は、ワイヤレス信号送信器C及び手動スイッチ機構Dによる点灯制御動作を示しているが、例えば現在の点灯モードがモード1(全灯)の場合において、通常の手動スイッチ操作を繰り返すとモード1→モード2→モード3→モード4→モード1→…となるが、手動スイッチ機構Dを意識的に長期間連続で駆動操作した場合にはモード1→モード4へいきなり移行することになる。また現在の点灯モードがモード2(調光)の場合やモード3(豆球)の場合であっても、長期間連続で駆動した場合にはモード4へ移行する。
【0080】
図12は、ON/OFF電気信号のON電気信号継続時間を示したものであるが、図12(a)のようにON信号継続時間が閾値時間t以上T1以下の場合には手動スイッチ機構Dの通常操作がなされたことを示しており、図12(b)はON信号継続時間が閾値時間T1以上であって手動スイッチ機構Dを長期間連続操作したことを示している。
【0081】
更に本実施形態におけるON/OFF電気信号判別部12の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図13,図14のようになる。図13は豆球点灯モードでのフローチャートであって、ON/OFF電気信号の判別も含めた内容となっており、図14は豆球点灯モード以外の点灯モード(例えば主光源LA1点灯モードあるいは消灯モード)でのフローチャートを示している。
【0082】
本実施形態での効果は、例えば全灯点灯の状態で、手動スイッチ機構により消灯状態まで移行したい場合、従来であれば手動スイッチ機構を数回繰り返して1つずつ点灯モードを切り替えるという煩雑な操作が必要であったが、本実施形態によれば、予め設定された固定の点灯モードが消灯モードであれば、手動スイッチ機構を通常より若干長めに動作継続させることで一気に消灯モードまで移行することができるため、ユーザーの利便性の一層の向上が可能となる。
【0083】
また、ユーザーによっては夜の就寝時に豆球点灯状態にする場合もあるであろうが、予め設定された固定の点灯モードが豆球点灯モードであれば、上記と同じく就寝前の煩雑な切替操作が解消されるという効果がある。
【0084】
(実施形態6)
本発明の第6の実施形態を図15を参照して説明する。図15は、本実施形態に用いるワイヤレス信号送信器Cの正面図である。外観は実施形態1〜3に用いるワイヤレス信号送信器Cと同じであるが、アップ釦C5、ダウン釦C6の機能が図2の状態遷移図とは異なる。図2の状態遷移図では、アップ釦C5の押操作によりモード4→モード3→モード2→モード1のように状態が切り替わり、ダウン釦C6の押操作によりモード1→モード2→モード3→モード4のように状態が切り替わるものであったが、本実施形態では、図15に示すように、アップ釦C5、ダウン釦C6に連続調光機能を割り当てたものである。
【0085】
本実施形態の回路構成は実施形態3の図4と同様であるが、保存部9に記憶されている内容が異なる。すなわち、本実施形態において、実施形態3からの変更点は以下の通りである。
第1に、点灯出力制御回路部4内の保存部9が記憶する点灯モードの数を表1、表2に示す4つから、表3に示すように、22に増やすと共に、その内20(モード1からモード20)の点灯モードについては主光源の光出力の設定値を消灯から全点灯までの範囲で多段階で細かく分割し、1段階の光出力の変化幅を人が知覚できない程度に設定した点である。
第2に、点灯出力制御回路部4内の保存部9が記憶する情報は、上記22の点灯モードの設定値の他に、ワイヤレス信号送信器のダイレクト操作によって再現するべき点灯モード(本実施形態では4つ)と、その切替順序とした点である。
第3に、ワイヤレス信号送信器のアップ・ダウンスイッチ操作では、主光源に対する上記20の点灯モードを1段階ずつ順番に切り換わるようにし、アップスイッチは光出力が増加する方向へ、ダウンスイッチは光出力が減少する方向へ切替わるようにした点である。
【表3】
【0086】
本実施形態の1つ目の特徴は、これまで述べた実施形態1〜3では、主光源の光出力の制御に限って言うとモード1及びモード2での2段階でいわゆる段調光機能だけであったところを、本実施形態では段調光機能とは別に連続調光機能も備えたという点がこれまでの実施形態と異なるところである。尚、本実施形態で述べる連続調光という機能の意味に関してであるが、主光源1の光出力を連続的に変化させるとは、主光源1の光出力が人間の目に連続して変化しているように見えることを意味しており、実際には断続的であっても人間の目が追随できずに断続的であると感じなければ連続的に変化しているとみなすことを意味している。
【0087】
以下に、ワイヤレス信号送信器による段調光機能及び連続調光機能の操作方法と動作について説明する。まず段調光機能についてであるが、これは実施例1〜3と同様にワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2、豆球スイッチC3、消灯スイッチC4のいずれかを押操作することにより制御が可能である。但し、これまでの実施形態と異なるところは、上記変更点でも述べたように、保存部9は上記22の点灯モードの設定値以外に、ワイヤレス信号送信器Cのダイレクト操作によって再現するべき点灯モード(本実施形態では4つ)と、その切替順序を記憶するように設定されており、ワイヤレス信号送信器Cのいずれかのダイレクトスイッチを押操作することによって送信されるワイヤレス信号に応じた点灯モードを保存部9から読み出して制御するようにしている。
【0088】
以下、表3を参照して説明する。まずワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1を押操作すると、保存部9ではモード1の点灯モードが設定されているので(●にて図示)、モード1の設定値に応じた点灯状態に切替わる。つまり主光源1は光出力100%で点灯し、補助光源2は消灯である。次にワイヤレス信号送信器の調光スイッチC2を押操作すると、保存部9ではモード9の点灯モードが設定されており(●にて図示) 、主光源1は光出力60%での調光点灯に切替わり、補助光源2は消灯のままである。更に豆球スイッチC3を押操作すると、保存部9ではモード21の点灯モードが設定されているので(●にて図示) 、主光源1は消灯し、補助光源2が点灯する。最後に消灯スイッチC4を押操作すると、保存部9ではモード22が設定されており、主光源1及び豆球2は共に消灯となる。以上がワイヤレス信号送信器操作による段調光機能の動作説明である。
【0089】
次に連続調光機能についてであるが、これはワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5、ダウンスイッチC6の押操作により制御が可能である。例えば主光源1が光出力60%の点灯状態から光出力90%の点灯状態まで連続調光する場合について表3を参照しながら以下に説明する。
【0090】
まずワイヤレス信号送信器Cにて調光スイッチC2を押操作すると、表3によりモード9の点灯モードが選択され(●にて図示)、主光源1は光出力60%にて点灯する。その状態で次にワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5を押操作すると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1の光出力を明るくする操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード9)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、モード9の1つ上段であるモード8(○にて図示)の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより、主光源1はモード8の設定値によって点灯状態が光出力65%に変化する。そしてアップスイッチC5をそのまま押し続けると上述と同様の過程によりモード7、モード6、…と変化して(○にて図示)、主光源1の光出力が徐々に明るくなる。そして、モード3まで変化したところでアップスイッチC5の押操作をやめれば、主光源1の点灯状態は光出力90%で固定される。
【0091】
次にダウンスイッチC6を押操作して主光源1が光出力90%の点灯状態から光出力25%の点灯状態まで連続調光する場合について説明する。ダウンスイッチC6を押操作すると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1の光出力を暗くする操作信号がワイヤレス信号により送信され、制御部10は保存部9からモード3の1つ下段であるモード4 (○にて図示)の設定値を読み出し、主光源1はモード4の設定値によって点灯状態が光出力85%に変化する。そしてダウンスイッチC6をそのまま押し続けると上述と同様の過程によりモード5、モード6、…と変化して(○にて図示)、主光源1の光出力が徐々に暗くなる。そして、モード20に変化するまでダウンスイッチC6を押し続けると主光源1の点灯状態は光出力25%で固定される。尚、上記ではワイヤレス信号送信器Cの調光スイッチC2を押操作した後での連続調光操作について述べたが、全灯スイッチC1を押操作した後でも技術的には同様のことであり、アップスイッチC5及びダウンスイッチC6を押操作して連続調光操作させることは可能である。
以上がワイヤレス信号送信器操作による連続調光機能の動作説明である。
【0092】
これにより、ユーザーは連続調光機能を用いてニーズに応じた明るさを実現することができ、しかも段調光機能を用いれば明るさを2段階で切り替えることもできることから、明るさを2段階で簡単に調節することができ、適宜に省エネルギー化を図ることができる。尚、本実施形態では明るさを2段階で切り替えることができるようになっているが、3段階以上で切り替えることができるようにしても良い。
【0093】
次に本実施形態にて特筆すべき2つ目の特徴として、ワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2を押操作した際の主光源1の光出力設定値はユーザーの好みや使用環境に応じて変更することができるという機能を付加した。つまり、表3を参照しながら上述した内容では、全灯スイッチC1を押操作した場合はモード1の点灯モードとなり、調光スイッチC2を押操作した場合はモード9の点灯モードに切り換るような設定になっているが、この設定はメーカー側で予め設定した仕様であって、ユーザーの好みや照明装置の使用される場所に応じて全点灯時や段調光点灯時の光出力を設定することができなかったといった課題を解決するために、全点灯時及び段調光点灯時の光出力を保存部9に記憶されたモード1からモード20の中からワイヤレス信号送信器Cの操作により自由に設定できる機能を付加したものである。そしてこの自由設定機能を達成する手段としては、上記ワイヤレス信号送信器Cを用いた連続調光操作にてアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6の押操作が完了した時点での点灯モードを制御部10がある所定のタイミングで保存部9へ記憶させるようにすることで可能となる。
【0094】
以下にその設定方法について、表3を参照しながら説明する。例えば、ワイヤレス信号送信器Cの調光スイッチC2を押操作した場合の主光源1の光出力設定値を光出力60%(モード9)から光出力90%(モード3)に設定変更する方法について説明する。上述の連続調光機能の操作方法の説明と同様に、まずワイヤレス信号送信器Cにて調光スイッチC2を押操作すると、表3によりモード9の点灯モードが選択され(●にて図示)、主光源1は光出力60%にて点灯する。その状態で次にワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5を押操作し続けると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1の光出力を明るくする操作信号がワイヤレス信号により送信され、モード8、モード7、モード6、…と変化して(○にて図示)、主光源1の光出力が徐々に明るくなる。そして、モード3まで変化したところでアップスイッチC5の押操作をやめれば、主光源1の点灯状態は光出力90%で固定される(●にて図示)。
【0095】
制御部10は受光部7を介して送信されてくるアップスイッチC5押操作によるワイヤレス信号が途絶えたことを検知すると、最終の点灯モード、つまりモード3が調光スイッチC2を押操作した際の新しい設定値であることを認識し、その情報を保存部9へ記憶させる。そして、調光スイッチC2を押操作した場合の主光源1の光出力設定値は光出力60%(モード9)から光出力90%(モード3)に変更更新され、次回以降で調光スイッチC2を押操作すると、主光源1は光出力90%で点灯することになる。また同様に今度はダウンスイッチC6を押操作し続けると、モード3からモード4、モード5、…と変化し、モード20になったところでダウンスイッチC6の押操作をやめると、今度はモード20の点灯モードが調光スイッチC2を押操作した際の新しい設定値であることを記憶し(●にて図示)、次回以降で調光スイッチC2を押操作すると、主光源1は光出力25%で点灯することになる。尚、上記ではワイヤレス信号送信器Cの調光スイッチC2を押操作した後での自由設定機能について述べたが、全灯スイッチC1を押操作した後でも技術的には同様のことであり、アップスイッチC5及びダウンスイッチC6を押操作して自由設定操作させることは可能である。
以上がワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2を押操作した際の主光源1の光出力設定値を変更できる機能の動作説明である。
【0096】
次に、主光源1及び補助光源2に対して手動スイッチ機構Dによる操作で制御される点灯モードのアルゴリズムの明確化に関して説明する。その内容は、以下の2つである。1つはワイヤレス信号送信器Cの操作にて段調光機能と連続調光機能の両方が制御可能な主光源及び補助光源用点灯装置において、手動スイッチ機構Dを操作した場合には段調光機能で設定された点灯モードのみを順送りで制御するようにしたことである。これを達成する手段としては、上述(実施形態3からの変更点)のように保存部9には連続調光機能用に設定された多数の点灯モードを含む22の点灯モードの設定値、段調光機能用としてワイヤレス信号送信器のダイレクト操作によって再現するべき点灯モード(本実施形態では4つ)の他に、段調光機能用で設定された点灯モード各々に切替順序を記憶させるようにし、また制御部10は手動スイッチ機構を操作したことによるON/OFF電気信号を受けて、段調光機能用に設定された点灯モードを切り替え、順序通りに制御するように設定してやれば良い。
【0097】
例えば表3を参照して具体的に説明すると、ワイヤレス信号送信器Cのダイレクト操作によって再現される段調光機能用の点灯モードは、全灯スイッチC1押操作時がモード1、調光スイッチC2押操作時がモード9、豆球スイッチC3押操作時がモード21、そして消灯スイッチC4押操作時がモード22だとすると、これら4つの点灯モードが手動スイッチ機構操作にて制御される対象となる(矢印にて図示)。また、表3中の1〜4の数字は手動スイッチ機構操作時の順送りでの切り替え順序を示しており、この表3で示した内容が保存部9に記憶されていることになる。
【0098】
また2つ目には、ワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2を押操作した際の主光源1の光出力設定値をアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6で更新した場合には、手動スイッチ機構Dで操作した場合でもその更新された点灯モードが再現されるようにしたことである。これは上述のようにアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6の押操作が完了した時点での点灯モードを制御部10がある所定のタイミングで保存部9へ記憶させるように設定していることから、制御部10が手動スイッチ機構を操作したことによるON/OFF電気信号を受けて、段調光機能用に更新設定された点灯モードを切り替え順序通りに制御するように設定してやれば良い。
【0099】
例えば表3を参照して具体的に説明すると、ワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5の押操作で調光スイッチC2押操作時の点灯モードをモード9からモード3に変更した場合には、手動スイッチ機構Dでもモード3が再現されるようになり(矢印及び2’で図示)、ダウンスイッチC6の押操作で調光スイッチC2押操作時の点灯モードをモード3からモード20に変更した場合には、手動スイッチ機構Dでもモード20が再現されるようになる(矢印及び2”で図示)。
【0100】
以上、本実施形態の効果としては、ワイヤレス信号送信器Cの操作にて段調光機能と連続調光機能の両方が制御可能な主光源及び補助光源用点灯装置において、手動スイッチ機構Dによる押操作では保存部9に設定された多数の点灯モード全てを対象に切り替え制御するのではなく、段調光機能用に設定された点灯モードのみを順送りで制御するようにしたことで、ユーザーに対して操作の煩雑さを与えることなく、手動スイッチ機構Dでも簡単に明るさの調節が可能となる。また、ワイヤレス信号送信器Cの操作にて段調光機能で再現される点灯モードを変更した場合には、手動スイッチ機構Dによる押操作でも更新された点灯モードを再現できるように設定したことで、ユーザーの利便性及び操作性が向上し、より使い勝手の良い照明装置を提供することが可能となる。
【0101】
(実施形態7)
本発明の第7の実施形態を図16を参照して説明する。本実施形態の回路構成で、実施形態3(図4)からの変更点は以下の通りである。まず、主光源1を点灯させる第1の点灯回路部3bにて駆動回路部5bはソース抵抗R2の電圧信号をモニタする構成とし、駆動回路部5b内にはソース抵抗R2の電圧信号と制御部10からの主光源制御信号S1の電圧信号とでフィードバック制御を行なうフィードバック回路を設定し(図示せず)、調光制御の精度を向上するようにした。尚、このフィードバック制御は周知の技術である。
【0102】
また、補助光源としての豆球LA2を点灯させる第2の点灯回路部6bの回路構成を以下のように変更した。ラインフィルタLF1の出力端子両端に、補助光源としての豆球LA2、抵抗R201、及びトライアックQ201の直列回路を接続した。またトライアックQ201のT1端子とゲート端子との間にコンデンサC201を接続し、トライアックQ201のゲート端子とT2端子の間には抵抗R202とフォトトライアックカプラQ202の2次側端子との直列回路を接続する。また点灯出力制御回路部4の補助光源制御信号S2出力と回路グランド間にフォトトライアックカプラQ202の1次側端子を接続した構成とした。なお、手動スイッチ機構Dは実施形態1と同様に制御部10に直接接続した。
【表4】
【0103】
本実施形態の特徴は、補助光源LA2に対して調光制御できるようにしたことである。以下にその詳細を述べる。まず、保存部9に補助光源LA2点灯時の光出力の設定値の異なる複数の点灯モードを記憶するようにした。例えば表4ではモード21(光出力設定値100%)からモード25(光出力設定値20%)までの5つのモードを設定している。補助光源LA2の点灯制御方法は、まずワイヤレス信号送信器Cの豆球スイッチC3を押操作することで、表4により保存部9からモード21が選択され(●にて図示)、制御部10から補助光源制御信号S2が出力される。補助光源制御信号S2が出力されると、フォトトライアックカプラQ202の1次側に励磁電流が流れるため、フォトトライアックカプラQ202の2次側であるトライアックがオンし、続いてトライアックQ201がオンすることで補助光源LA2が点灯する。その状態で次にワイヤレス信号送信器CのダウンスイッチC6を押操作すると、モード22に切り替わり、制御部10はモード22の設定値(光出力80%)に応じた補助光源制御信号S2を出力する。ここで、補助光源LA2を点灯させる第2の点灯回路部6bは従来周知の位相制御回路で構成されており、トライアックQ201の導通角を変化させることにより補助光源LA2の調光点灯が可能である。したがって補助光源制御信号S2は導通角が適宜変化するような信号としている。そしてダウンスイッチC6を押し続けると、点灯モードがモード22、モード23、…と切り替わり、モード25になったところで押操作をやめると、補助光源LA2の光出力は20%で固定する。またそれとは逆に、補助光源LA2がモード25(光出力20%)で点灯している状態で、ワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5を押操作すると、モード24、モード23、…というふうに光出力が増えるように制御することもできる。
【0104】
ところで、実施形態4で述べたワイヤレス信号送信器Cでのダイレクト操作によって選択される点灯モードの自由設定機能は、本実施形態での補助光源の点灯に関しても同様に設定できる機能であり、例えばダウンスイッチC6の押操作にてモード25で固定した場合には、次回の豆球スイッチC3を押操作するとモード25の点灯状態が選択される(●にて図示)。
【0105】
ここで本実施形態の特徴は、補助光源LA2に関しても段調光機能(ダイレクト操作)のほかに連続調光機能(アップ及びダウンスイッチ操作)を付加し、また豆球スイッチC3を押操作した際の補助光源LA2の光出力設定値をアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6で更新した場合には、手動スイッチ機構Dで操作した場合でもその更新された点灯モードが再現されるようにしたことである。
【0106】
例えば表4を参照して述べると、元々モード21に設定されていた時には手動スイッチ操作でもモード21が切り替え順序3番として設定されているが、これをダウンスイッチC6の押操作でモード25に変更した場合、手動スイッチ操作でもモード25が切り替え順序3番として再現されるようになる(表4では3‘で図示)。
【0107】
以上、本実施形態の効果としては、主光源及び補助光源が共に連続調光機能を有し、且つ主光源及び補助光源の両光源についてその光出力を自由に設定することができ、且つそれは手動スイッチ機構の操作でも簡単に制御することができるようになり、より一層ユーザーの利便性及び操作性が向上し、使い勝手の良い照明装置を提供することが可能となる。
【0108】
(実施形態8)
以下、本発明の第8の実施形態を図17、図18を参照して説明する。尚、本実施形態の光源用点灯装置の回路構成は図16であり、保存部9に記憶された点灯モードは表4とする。本実施形態の特徴は、手動スイッチ機構の駆動操作時間によって異なる複数の点灯制御を可能にすることに関する内容であって、具体的には手動スイッチ機構Dを意識的に長期間連続で駆動操作した場合には、手動スイッチ機構Dを連続操作している期間において、保存部9に記憶された点灯モードを順次一定期間毎に切り替えるという機能を付加したものである。
【0109】
本発明の原理は、先述の実施形態5で述べたON/OFF電気信号判別部12の代わりに、点灯出力制御回路部4内の制御部10において、ON/OFF電気信号がOFFからONに切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、継続時間の大小によって判別する機能を有するとともに、手動スイッチ機構の操作が通常のスイッチ操作か、あるいは意識的に長期間連続で操作したのかを判別するための閾値時間T2を設定するというものである。
【0110】
尚、本実施形態の回路構成である図16では、異常検出信号生成部11を設けておらず、手動スイッチ機構DとでON/OFF電気信号の出力先を兼用化していないが、仮に兼用化する場合にはON/OFF電気信号の発生元を判別するための閾値時間tと上述の閾値時間T2とは区別して設定する必要があり、また、tとT2との関係はt<T2となるように設定する必要がある。
【0111】
次に、手動スイッチ機構Dを通常操作した場合と、意識的に長期間連続で駆動操作した場合との点灯モードの切替わり方の違いについて、表4を参照して以下に示す。
まず、通常操作した場合は、実施形態7で先述の通り、仮に現在の点灯モードがモード9(主光源60%調光状態)の場合には、手動スイッチ機構Dを1回操作するとモード21(補助光源全灯点灯状態)に移行する。続いて再度手動スイッチ機構Dを1回操作するとモード26(消灯状態)に移行、次はモード1(主光源全灯点灯状態)に移行、次はモード9(主光源60%調光点灯状態)に移行、…というように点灯モードが切替わる。
【0112】
それに対して、意識的に長期間連続で駆動操作した場合には、モード9→モード10→モード11→モード12→…モード19→モード20→モード19→モード18→…モード2→モード1→モード2→モード3→…というように、手動スイッチ機構Dを連続操作している期間において、保存部9に記憶された主光源に関する点灯モードを順次一定期間毎に切り替えるようにし、また手動スイッチDの連続操作を止めた場合には、止めた時点での点灯モードがその後、継続維持されるように設定する。また、モードが切替わる間隔は、制御部10に内蔵されたカウンター機能(図示せず)により一定期間毎に切替わるように制御させてやれば良い。
【0113】
図17は、ON/OFF電気信号のON電気信号継続時間を示したものであるが、図17(a)のようにON信号継続時間が閾値時間T2以下の場合には手動スイッチ機構Dの通常操作したことを示しており、図17(b)はON信号継続時間が閾値時間T2以上であって手動スイッチ機構Dを長期間連続操作したことを示している。
【0114】
更に本実施形態における制御部10の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図18のようになる。
尚、上記では主光源点灯状態での動作を示したが、例えば補助光源点灯状態で手動スイッチ機構Dを長期間連続操作した場合でもモード21からモード25までを順次切り替えるようにすることは言うまでもない。
【0115】
本実施形態での効果は、主光源あるいは補助光源に対して連続調光機能を有した光源用点灯装置において、従来であればワイヤレス信号送信器でしか操作設定できなかった点灯モードが、手動スイッチ機構によっても設定できるようになり、ユーザーがワイヤレス送信器を紛失した場合でも手動スイッチ機構を操作してユーザーのお好みの点灯シーンを演出することが可能になる等、利便性の一層の向上が可能となる。
【0116】
(実施形態9)
本発明の第9の実施形態を図19を参照して説明する。本実施形態の回路構成で、実施形態5(図16)からの変更点は以下の通りである。まず、補助光源2として、豆球から発光ダイオード(LED)に変更した。また、補助光源2を点灯させる第2の電源回路部6aとして以下の回路を設定した。第1の電源回路部3a内の平滑コンデンサC3の両端に抵抗R301〜R303、インテリジェントパワーデバイスIPD素子、コンデンサC301〜C303、ダイオードD301〜D302、ツェナーダイオードZD301〜ZD302、インダクタL301から成る直流電源回路を構成した。尚、上記電源回路構成は降圧チョッパ回路を構成しており、平滑用コンデンサC3の両端の直流電圧を所定の直流電圧に変換するものであり、IPDには降圧チョッパ用のスイッチング素子が内蔵されている。尚、IPDとはインテリジェントパワーデバイスの略称であり、シリコンMOS形集積回路として例えば松下電器産業からMIP***品番で商品化されているものである。
【0117】
また、補助光源2を点灯させる第2の点灯回路部6bの回路構成を以下のように変更した。第1の電源回路部3aの出力であるツェナーダイオードZD302の両端に抵抗R304、発光ダイオードLA31〜LA34、トランジスタQ301の直列回路が接続される。また、トランジスタQ301のベース端子は制御部10の出力と接続されており、制御部10からの補助光源制御信号S2に応じてトランジスタQ301がオン/オフ動作する構成になっている。尚、本実施形態で示した第2の点灯回路部6bの回路構成の他にも、発光ダイオードを点灯させる為の回路構成としては例えばミラー回路を用いた定電流回路を用いても良く、その構成自体には特に言及するものではない。また発光ダイオードの灯数についても特に言及はしない。
【0118】
また、点灯出力制御回路部4内に音声ブザー発生部13を設け、制御部10からの信号有無に応じて音声を発生できるようにした。ワイヤレス信号送信器Cの構成にて、ダイレクト操作するためのスイッチ数をこれまでの4つから5つに変更し、スイッチの呼称をシーン1〜シーン5スイッチとした。
【0119】
図20は、本実施形態に用いるワイヤレス信号送信器Cの正面図である。外観は実施形態1〜5に用いるワイヤレス信号送信器Cと良く似ているが、複数のシーン選択釦C1〜C5により段調光機能を実現すると共に、アップ釦C6、ダウン釦C7により主光源と補助光源の連続調光機能を実現している点が異なる。
【表5】
【0120】
本実施形態では、保存部9に予め記憶させる点灯モードの数を実施形態5(表4)から1つ増やし、モード0を追加した。モード0は主光源及び補助光源を両方点灯させるように設定されており、ワイヤレス信号送信器Cのシーン1スイッチC1を押操作することで制御することができる。またモード0での各光源の光出力の設定値は、主光源の方が後述のシーン2スイッチC2を押操作した際の点灯モード(表5中ではモード1)の光出力で点灯し、補助光源は後述のシーン4スイッチC4を押操作した際の点灯モード(表5中のモード21)の光出力で点灯するように設定されている。また、ワイヤレス信号送信器Cのシーン2スイッチC2を押操作すると、表5中のモード1が選択され、主光源が光出力100%で点灯し、補助光源は消灯となる。同様にシーン3スイッチC3を押操作するとモード9が選択され、主光源が光出力60%で点灯し、補助光源は消灯となる。シーン4スイッチC4を押操作すると、モード21が選択され、主光源が消灯し、補助光源が光出力100%で点灯する。シーン5スイッチC5を押操作するとモード26が選択され、主光源、補助光源ともに消灯となる。
【0121】
本実施形態でも段調光機能と連続調光機能を両方備えており、段調光機能は上述のダイレクトスイッチで操作可能であり、連続調光機能はアップスイッチC6及びダウンスイッチC7で操作可能である。またダイレクトスイッチ押操作時の点灯モードの変更も先の実施形態と同様にアップスイッチC6、ダウンスイッチC7の操作にて設定可能である。
【0122】
更に手動スイッチ機構Dの操作では、シーン1スイッチC1からシーン5スイッチC5を押操作したときに選択される点灯モードが順送りで切替操作可能であり、シーン5スイッチC5押操作時の点灯モードの状態で手動スイッチ機構Dを操作すると、次にはシーン1スイッチC1押操作時の点灯モードが選択されるように設定している。
【0123】
ところで本実施形態の特徴は、上述のように音声ブザー発生部13を追加し、制御部10からの信号有無で音声を発生する機能を付加したことである。詳細には手動スイッチ機構Dを操作した際に音声を発生するようにした。この機能を達成する手段としては、制御部10が手動スイッチ機構DからON/OFF電気信号を受信すると、制御部10から音声ブザー発生部13へ音声発生を指示する信号を送信するように設定しておけば良い。
【0124】
以上、本実施形態の効果としては、手動スイッチ機構Dの操作の度に音声を発生させる機能を付加したことで、ユーザーが手動スイッチ機構Dを操作したことについて照明装置が認識しているということをユーザーにお知らせすることができ、ユーザーの操作性に関する不安を軽減することが可能となる。
【0125】
尚、音声発生は手動スイッチ機構Dの操作時に限らず、ワイヤレス信号送信器Cを操作した際でも音声を発生するようにしても全く問題ではなく、また各操作時で音声の音色や発生時間をそれぞれ異なるようにすれば、一層使い勝手の良い照明装置を提供することも可能である。
【0126】
(実施形態10)
以下、本発明の第10の実施形態を図21から図24を参照して説明する。本実施形態は実施形態1から実施形態9までで述べたいずれかの主光源及び補助光源用点灯装置と、主光源及び補助光源、そして光源ランプの放射光を制光する制光手段を有した照明器具本体とを具備していることを特徴とする照明装置の一例について述べるものである。
【0127】
図21は照明装置の概略を示しており、いわゆる吊り下げ式照明器具を示している。器具本体20は略円盤状に形成されており、電源コード21及び電源コードの先端に設けられた引掛シーリングキャップ22を介して天井面に配設された配線器具23に機械的及び電気的に接続され、器具本体20に内蔵された主光源及び補助光源用点灯装置は配線器具23から給電される。器具本体20は吊り下げ姿勢で主光源(蛍光灯ランプ)1が略水平に保持されるように重量配分されており、主光源(蛍光灯ランプ)1を装着支持するための主光源ソケット15及び主光源支持バネ16を取り付けて構成されている。また器具本体20は、主光源及び補助光源用点灯装置の手動スイッチを操作する引き紐24と、ワイヤレス信号送信器Cから送信させるワイヤレス信号を受信して主光源1あるいは補助光源2を点灯制御させる受光部7とが設けられ、受光部7と補助光源ソケットとが器具本体20の下面側カバーに形成された窓孔部から下方に臨む状態で設けられて、補助光源2が窓孔部から下面側カバーの下側に突き出る姿勢で補助光源ソケットに着脱自在にねじ込まれている。セード25は略円状に形成されており、中央部に形成された略円状の窓孔部が、器具本体20の上側に設けられた凸部に合わさるようにして位置決めされ、器具本体20の上面に設置される。また器具本体20の下面側からは、セード25と略同一径の円盤状に形成されたセード下面カバー26がつまみネジ27により器具本体20に取り付けられるように構成されている。尚、セード下面カバー26の中央部には手動スイッチを操作する引き紐24を貫通させるための窓孔部を形成している。28はプルスイッチつまみ、29はアジャスタ、30はフランジである。
【0128】
次に図22は器具本体の概略を示している。器具本体は器具上面カバー20aと器具下面カバー20bとが周縁部に沿って複数箇所にてネジ止めされており、また同じく周縁部には主光源ソケット15及び主光源支持バネ16が略放射状となるように設置されている。17は主光源用出力線である。器具本体20の内側には主光源及び補助光源用点灯装置が上方側にはんだ面、下方側に部品面となる姿勢にて内蔵されており、主光源及び補助光源用点灯装置のはんだ面と器具本体上面カバー20aとの間には樹脂製絶縁板32が器具本体上面カバー20aに固定された構成で設けられている。尚、主光源及び補助光源用点灯装置は、絶縁板32に形成された複数箇所から成る爪部によって支持固定される(図示せず)。また主光源及び補助光源用点灯装置を構成するプリント基板31は略中央部に窓孔部が設けられており(図24参照)、手動スイッチ本体40、手動スイッチ駆動部41、補助光源ソケット42、及び受光部ブロック43等を固定するための手動スイッチ固定金具44が、プリント基板窓孔部を貫通して器具本体上面カバー20aの略中央部に固定されている。更に手動スイッチ駆動部41と、手動スイッチを操作する引き紐24とをつなぐためのプルスイッチ金具45が器具本体下面カバー20bの窓孔部から下方に臨む状態で設けられている。
【0129】
次に図24は手動スイッチ固定金具44の概略を示している。手動スイッチ固定金具44は略コの字型の形状であり、補助光源ソケット42を固定し、また器具上面カバー20aにネジ止め固定するためのネジ貫通穴が設けられた上面部、手動スイッチ本体40及び手動スイッチ駆動部41を固定するとともに、駆動部用バネ46を引っ掛けるための切り欠き部等が形成された側面部、そして受光部ブロック43を固定するための下面部とで形成されている。尚、47は駆動部回転軸用固定ネジである。また、受光部ブロック43において、51は受光部素子、52は音声ブザー出力部である。
【0130】
手動スイッチ本体40はスイッチ釦が下方側へ、出力用のリード端子が上方側へ臨む構成で手動スイッチ固定金具44の側面部に固定されており、同じく側面部に固定された手動スイッチ駆動部41がプルスイッチ引き紐24を引っ張る操作にて手動スイッチ釦を押し上げるように構成設置されている。手動スイッチ出力用端子からは手動スイッチ信号線48がはんだ付けにより電気的に接続され、手動スイッチ用信号線48の他方先端部に設けられた手動スイッチ用コネクタ49によって主光源及び補助光源用点灯装置のプリント基板31に電気的に接続される。尚、手動スイッチ本体40の出力端子側には絶縁用カバー50も設置されている。
【0131】
次に図23は手動スイッチ固定金具の概略構成と手動スイッチ操作時の動作について示している。手動スイッチ本体40及び手動スイッチ駆動部41は手動スイッチ固定金具44の側面部にネジ止め固定されている。手動スイッチ駆動部41と固定用ネジ47との間には略渦巻きコイル状の金属ワイヤ製バネ46が設置されており、金属ワイヤ製バネ46の一方の先端部は手動スイッチ固定金具44にて切り欠き状に形成されたバネストッパ(図では右側のストッパ44a)に引っ掛けられ、他方の先端部は手動スイッチ駆動部41にて切り欠き状に形成されたバネストッパ(図では左側のストッパ41a)に引っ掛けられていて、手動スイッチ引き紐24を下方側へ引っ張り操作することで手動スイッチ駆動部41が時計回り方向に回転し、手動スイッチ釦40aを押し上げる仕組みとなっている。手動スイッチ駆動部41の先端部は図23(a)においてA面及びB面を有する略L字形の形状で、角部には適当なR部が形成されていることにより、手動スイッチ操作を円滑にしている。
【0132】
手動スイッチ操作時の動作についてであるが、まず図23(a)は手動スイッチ操作前の状態を示している。手動スイッチ駆動部41は手動スイッチ固定金具44の側面に形成された駆動部ストッパ(図では上側ストッパ44b)により静止固定されており、また手動スイッチ釦40aは手動スイッチ駆動部41のA面にほぼ近接した状態となっている。手動スイッチ引き紐24を操作すると手動スイッチ釦40aと手動スイッチ駆動部41がまずA面部にて接触し、手動スイッチ駆動部41の回転によって手動スイッチ釦40aが上方へ押し上げられる。手動スイッチ引き紐24を途中まで操作した状態が図23(b)であり、手動スイッチ釦40aは手動スイッチ駆動部41のR部付近で接触した状態となっている。そして更に手動スイッチ引き紐24を操作すると、手動スイッチ駆動部41は更に時計回り方向に回転し、今度は手動スイッチ駆動部41のB面にて手動スイッチ釦40aを押し上げる。そして手動スイッチ駆動部41が手動スイッチ固定金具44の側面に設けられた下側の駆動部ストッパ44cに止められるまで手動スイッチ引き紐24を引っ張った状態が図23(c)である。ユーザーは図23(c)の状態になったことで手動スイッチの引っ張り操作が完了したと認識でき、引っ張り操作を止めると、今度はバネの作用によって手動スイッチ駆動部41が反時計回りに回転し、図23(c)→図23(b)→図23(a)の過程で元の状態に戻る。
【0133】
上記のような手動スイッチ駆動構成とした理由としては、手動スイッチ操作中の手動スイッチのON状態継続時間をできるだけ長くするとともに、手動スイッチ操作時の操作感(クリック感)を持たせるという意味で効果がある。つまり手動スイッチ釦を垂直方向に直接押操作する場合に比べて操作ストローク距離を長く稼ぐことができ、実施形態2で述べた異常検出との兼用に際しても有効である。
【0134】
尚、本実施形態で述べた吊り下げ式照明器具は照明装置としての一例であり、たとえば天井直付け形照明器具やその他様々な構成の照明装置についても、本発明の特徴を持つ主光源及び補助光源用点灯装置あるいは主光源及び補助光源用点灯装置に主光源及び補助光源を具備した主光源及び補助光源点灯装置を具備した照明装置に関して特に照明装置自体の形状、構造等を制限規制するものではない。
【0135】
以上、本発明の特徴を持つ主光源及び補助光源用点灯装置と、主光源及び補助光源を具備し、更に光源ランプの放射光を制光する制光手段等を有することで、本発明による効果を奏する照明装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の実施形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の動作を示す状態遷移図である。
【図3】本発明の実施形態2の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態3の構成を示すブロック回路図である。
【図5】本発明の実施形態3の動作を示す動作説明図である。
【図6】本発明の実施形態3の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態3の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態4の構成を示すブロック回路図である。
【図9】本発明の実施形態4の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態4の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態5の動作を示す状態遷移図である。
【図12】本発明の実施形態5の動作を示す動作説明図である。
【図13】本発明の実施形態5の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態5の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態6に用いるワイヤレス信号送信器の正面図である。
【図16】本発明の実施形態7の構成を示すブロック回路図である。
【図17】本発明の実施形態8の動作を示す動作説明図である。
【図18】本発明の実施形態8の動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態9の構成を示すブロック回路図である。
【図20】本発明の実施形態9に用いるワイヤレス信号送信器の正面図である。
【図21】本発明の実施形態10の照明装置の構成を示す斜視図である。
【図22】本発明の実施形態10の照明装置の構成を示す断面図である。
【図23】本発明の実施形態10に用いる手動スイッチ機構の動作を示す説明図である。
【図24】本発明の実施形態10に用いる手動スイッチ機構の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0137】
1 主光源
2 補助光源
3a 第1の電源回路部
3b 第1の点灯回路部
4 点灯出力制御回路部
5 駆動回路部
6a 第2の電源回路部
6b 第2の点灯回路部
7 受光部
8 記憶部
9 保存部
10 制御部
C ワイヤレス信号送信器
D 手動スイッチ機構
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の点灯状態を切り替え選択できる光源用点灯装置、光源点灯装置、この光源点灯装置を具備した照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にプルスイッチを有した照明器具は、該プルスイッチを介して該照明器具内に設けられた光源点灯回路をON、OFFすることにより照明器具に具備された直管や丸管等の光源ランプを点灯又は消灯することが出来るものであるが、その動作の度に照明器具の取り付け位置まで体を運ばなければならないという煩雑さがあった。
【0003】
そこで、実用新案第3007591号に記載されているように、プルスイッチを有した照明器具の引掛プラグと、該照明器具を懸吊する照明器具懸吊用引掛コンセントとの間に装着可能で、且つ該照明器具懸吊用引掛コンセントと前記照明器具の引掛プラグとの夫々を電気的に接続すると共に、所定のワイヤレス信号送信器からの操作信号の受信によって前記照明器具を点灯又は消灯させることができるアダプターが提案されており、これにより誰でも簡単かつ瞬時に前記照明器具懸吊用引掛コンセントに懸吊され、且つプルスイッチを有した照明器具をリモコン型器具に仕様変更することができる。
【0004】
また最近では、特開平7−85719号や特開平11−66944号に記載されているように、プルスイッチに加えてリモコン制御機能を備えた照明器具が市場に登場してきた。
【0005】
以上により、照明器具の点灯又は消灯の操作は、ワイヤレス信号送信器を用いた遠隔操作が可能となり、操作利便性が向上したばかりでなく、ワイヤレス信号送信器の電池切れや紛失時等でもプルスイッチを操作するだけで容易に照明器具の点灯/消灯操作を可能にしている。
【特許文献1】実用新案第3007591号公報
【特許文献2】特開平7−85719号公報
【特許文献3】特開平11−66944号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例では以下のような課題が存在する。まず、実用新案第3007591号に記載されているようなアダプタであるが、ワイヤレス信号によるアダプタの操作は、アダプタ出力側への商用電源のON/OFF制御及び常夜灯の点灯/消灯制御のみであり、主光源ランプの点灯状態を制御することはできない。つまり、主光源の点灯状態(全灯/調光点灯)の制御は結局のところプルスイッチで操作しなければならず、操作性の煩雑さは完全には解決できない。
【0007】
次に、特開平7−85719号に記載されているような照明器具であるが、ワイヤレス信号送信器での操作性は良いものの、プルスイッチによる制御手段は元々一般的なリモコン付照明器具に備えられている補助端子を利用したものであるため、プルスイッチによる操作では主光源の点灯/消灯のみの制御しかできない。つまり、プルスイッチ操作では主光源(蛍光灯ランプ)の点灯状態(全灯/調光点灯)の制御や常夜灯のような補助光源の点灯制御はできず、結局のところワイヤレス信号送信器での操作が必要になるため、操作性の煩雑さは完全には解決できない。
【0008】
最後に、特開平11−66944号に記載されているような蛍光灯用点灯装置であるが、プルスイッチ及びリモコンスイッチを具備することにより、主光源の点灯状態制御(全灯/調光点灯)、常夜灯の点灯制御、消灯制御が可能であり、操作利便性は良いものの、特開平11−66944号の図4記載の回路図では、上記プルスイッチ及びリモコンスイッチが入力電源コネクタと安定器との間に接続されており、上記プルスイッチ及びリモコンスイッチの点灯制御手段はAC電源経路の切替であることがわかる。周知のとおり、主光源点灯用の安定器は入力電流で1A前後流れていることから電源開閉スイッチとしては、接点スイッチか半導体スイッチかを問わず大電流容量定格のスイッチが必要であり、コストや取付スペースの問題、及びスイッチ自体の発熱や寿命の問題がある。
【0009】
本発明は従来技術の問題点に鑑みて考案されたものであり、その目的とするところは、主光源あるいは補助光源をも含めた消灯以外の複数の点灯状態の切替制御を、ワイヤレス信号送信器等を用いた遠隔リモコン操作、及び引き紐プルスイッチ等を用いた手動スイッチ操作のどちらでも可能とし、且つ低コスト化、省スペース化(小型化)、信頼性の向上を可能にする主光源及び補助光源用の点灯装置、主光源及び補助光源を含めた光源点灯装置、及びこの光源点灯装置を含む照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、商用電源ACを直流電圧に変換する電源回路部3aと、直流をスイッチングする半導体スイッチを備え出力側に少なくとも1つの光源1を接続する出力可変の点灯回路部3bと、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受信する受光部7およびこの受光部7が受信した操作信号に応じて前記点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させる制御部10を具備する点灯出力制御回路部4とを備え、前記点灯出力制御回路部4は、手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号によっても前記点灯回路部3b内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させるように構成し、ワイヤレス信号送信器Cあるいは手動スイッチ機構Dのどちらの操作であっても光源1が消灯状態以外で複数の点灯出力を切り換え可能にしたことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2の発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、商用電源ACを直流電圧に変換する主光源用の第1の電源回路部3aと、商用電源ACもしくは前記第1の電源回路部3aに接続される補助光源用の第2の電源回路部6aと、第1の電源回路部3a出力の直流電圧をスイッチングする半導体スイッチを備え出力側に少なくとも1つの主光源1を接続する出力可変の第1の点灯回路部3bと、入力側が補助光源用の第2の電源回路部6aの出力に接続され出力側に補助光源2を接続する第2の点灯回路部6bと、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受信する受光部7、主光源1及び補助光源2の現在の点灯モードを記憶する記憶部8、主光源1及び補助光源2に対して予め設定した複数の点灯モード及び各点灯モードの切換え順序を記憶された保存部9、前記受光部7を介して前記ワイヤレス信号送信器Cから操作信号を受けると操作信号に対応した点灯モード信号を前記第1及び第2の点灯回路部3b,6bに出力する制御部10を具備する点灯出力制御回路部4とを備え、前記制御部10は、手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号によっても前記保存部9に記憶された切換え順序に従った点灯モードの切換えを可能にしたことを特徴とするものである。
【0012】
ここで、主光源1としては、例えば、蛍光灯ランプを用いることができる。また、補助光源2としては、例えば、豆球または白熱灯または発光ダイオードなどを用いることができる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、主光源に対する消灯以外の複数の点灯状態の切替制御が、ワイヤレス信号送信器等を用いた遠隔リモコン操作、及び引き紐プルスイッチ等を用いた手動スイッチ操作のどちらでも可能となり、操作利便性の向上が図れるとともに、主光源の消灯制御において電源開閉スイッチを使用しなくて済むようになったことで、低コスト化、省スペース化(小型化)、及び装置の信頼性の向上をも可能にした主光源用点灯装置を提供することができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、光源要素として補助光源が加わったことにより、点灯シーンのバリエーションが増え、照明演出の向上と用途の拡大が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態を図1、図2を参照して説明する。本実施形態の照明装置は、照明器具Aとワイヤレス信号送信器Cとで構成される。照明器具Aは、例えば2重環形蛍光ランプのような主光源1と、豆球のような補助光源2と、主光源及び補助光源用点灯装置Bと、手動スイッチ機構Dとで構成されている。
【0016】
主光源及び補助光源用点灯装置Bは、商用電源ACの交流電圧を整流して、直流電圧を出力する第1の電源回路部3a、その直流電圧をスイッチングする少なくとも1つの半導体スイッチを備え、半導体スイッチでスイッチングすることにより高周波に変換して主光源1を高周波点灯させる出力可変の第1の点灯回路部3bと、主光源1の光出力を制御する主光源制御信号S1および補助光源2の点灯/消灯を制御する補助光源制御信号S2を発生する点灯出力制御回路部4と、点灯出力制御回路部4の主光源制御信号S1に応じたスイッチング周波数で第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチをオン/オフする駆動回路部5と、商用電源ACから分岐して形成した補助光源2点灯用の第2の電源回路部6aと、点灯出力制御回路部4の補助光源制御信号S2に応じて補助光源2を点灯/消灯させる第2の点灯回路部6bとで構成されている。
【0017】
駆動回路部5は、V/F変換回路を備え、点灯出力制御回路部4からの主光源制御信号S1の電圧値に応じてスイッチング周波数を変化させる機能を有しており、第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチのスイッチング周波数を変化させ、主光源1の光出力を変化させる。
【0018】
点灯出力制御回路部4は、マイクロコンピュータなどから構成され、このマイクロコンピュータは専用のソフトウェアにて動作し、ワイヤレス信号送信器Cからの操作信号、例えば赤外線などの光信号よりなるワイヤレス信号を受信する受光部7、現在の主光源1及び補助光源2の点灯モードを記憶する記憶部8、主光源1及び補助光源2に対して予め設定した複数の点灯モード及び点灯モードの切換え順序を記憶した保存部9、受光部7を介してワイヤレス信号送信器Cからの操作信号を受けて操作信号に応じた主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を発生する制御部10から成る。尚、主光源制御信号S1は2系統の信号で構成されており(図示せず)、1つは第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチの駆動(H)/停止(L)を制御する主光源駆動信号であり、2つ目には第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチのスイッチング周波数を適宜制御する主光源調光信号である。また、補助光源制御信号S2については、点灯/停止の制御のみであることから補助光源駆動信号のみで構成されている。
【0019】
一方、ワイヤレス信号送信器Cは手で握れる程度の大きさに形成された扁平な器体C0を有し、器体C0の操作面には、主光源1を全点灯させるために押操作される全点灯スイッチC1と、主光源1を全点灯時よりも暗い所定の光出力で点灯させるために押操作される調光点灯スイッチC2と、補助光源2を点灯させるために押操作される豆球スイッチC3と、主光源1及び補助光源2を消灯させるために押操作される消灯スイッチC4と、保存部9に予め設定された点灯モードの切換え順序に対して逆送りで点灯モードを切り換えるために押操作されるアップスイッチC5と、順送りで点灯モードを切り換えるために押操作されるダウンスイッチC6とが設けられている。
【0020】
尚、上記C1からC4のスイッチは、スイッチを押すだけで所望の点灯モードにダイレクトに切換えが可能であることから、以後は総称としてダイレクトスイッチと呼び、C1からC4のスイッチを押す操作をダイレクト操作と呼ぶことにする。
【0021】
以下にワイヤレス信号送信器Cでの点灯制御動作について図2を参照して説明する。図2に示すように、保存部9にはモード1からモード4までの4つの点灯モードが設定されており、各点灯モードの切換え順序はモード1が1番、モード2が2番、モード3が3番、モード4が4番である。
【0022】
ここでワイヤレス信号送信器Cの全点灯スイッチC1が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから全点灯状態(モード1)に切り換える操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9から全点灯状態の主光源制御信号S1の設定値(表1の太枠部分)を読み出し、この主光源制御信号S1を駆動回路部5に出力する。
【表1】
【0023】
駆動回路部5は、制御部10の主光源制御信号S1に応じた周波数で第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチをオン/オフさせ、主光源1を全点灯状態で点灯させる。またこの時、制御部10は補助光源2を消灯させる補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力し、補助光源2を消灯させる。また、制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、切換え後の点灯モードのみを記憶させる。
【0024】
次に、ワイヤレス信号送信器Cの調光点灯スイッチC2が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから調光状態に切り換える操作信号(モード2)がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9から調光点灯状態の主光源制御信号S1の設定値(表2の太枠部分)を読み出し、この主光源制御信号S1を駆動回路部5に出力する。
【0025】
駆動回路部5は、制御部10の主光源制御信号S1に応じた周波数で第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチをオン/オフさせ、主光源1を調光点灯状態で点灯させる。またこの時、制御部10は補助光源2を消灯させる補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力するため、補助光源2は消灯のままである。また制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、先のモード1の情報を消去し、代わりに切換え後のモード2の情報のみを記憶させる。
【表2】
【0026】
また、豆球スイッチC3が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから補助光源2を点灯させる操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9からモード3のデータに従って補助光源2を点灯させる補助光源制御信号S2の設定値を読み出し、補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力し、点灯回路部6bが補助光源2を点灯させる。またこの時、制御部10は駆動回路部5を用いて第1の点灯回路部3bの発振動作を停止させ、主光源1を消灯させる。更に第1の電源回路部3aもその動作を停止させる。また制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、先のモード2の情報を消去し、代わりに切換え後のモード3の情報のみを記憶させる。
【0027】
さらに、消灯スイッチC4が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1及び補助光源2を共に消灯させる操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、保存部9からモード4のデータに従って補助光源2を消灯させる補助光源制御信号S2の設定値を読み出し、補助光源制御信号S2を第2の点灯回路部6bに出力し、補助光源2を消灯させる。またこの時、制御部10は駆動回路部5を用いて第1の点灯回路部3bの発振動作を停止させ、主光源1を消灯させる。更に第1の電源回路部3aもその動作を停止させた方が望ましい。また制御部10は切換え後の点灯モードに関する情報を記憶部8に出力し、先のモード3の情報を消去し、代わりに切換え後のモード4の情報のみを記憶させる。
【0028】
以上がC1〜C4のダイレクトスイッチによるダイレクト操作に関する動作説明であり、次にアップスイッチC5及びダウンスイッチC6が押操作された場合の動作について説明する。
【0029】
まず、点灯モードが消灯状態(モード4)であると仮定して、アップスイッチC5が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cからアップスイッチ操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード4)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序とは逆順序のモード3の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより補助光源2が点灯する。
【0030】
そして再度アップスイッチC5が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード2の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1が調光状態で点灯すると共に、補助光源2が消灯される。
【0031】
更に再度アップスイッチC5が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード1の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1が全点灯状態で点灯する。このとき、補助光源2は消灯のままである。
【0032】
次に点灯モードが主光源1の全点灯状態(モード1)であると仮定して、ダウンスイッチC6が押操作されると、ワイヤレス信号送信器Cからダウンスイッチ操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード1)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序通りにモード2の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより、主光源1が調光点灯状態に切り換わり、補助光源2は消灯のままである。
【0033】
そして再度ダウンスイッチC6が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード3の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1が消灯すると共に、補助光源2が点灯される。
【0034】
更に再度ダウンスイッチC6が押操作されると上記と同様の過程により、制御部10はモード4の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力して、主光源1及び補助光源2が共に消灯となる。
以上がC5、C6のアップ・ダウンスイッチによる逆送り、及び、順送り操作に関する動作説明である。
【0035】
ところで、本発明では上記ワイヤレス信号送信器による点灯制御に加えて、手動スイッチ機構Dによる操作でも点灯制御することが可能となるようにした。以下に手動スイッチ機構による点灯制御動作について説明する。手動スイッチ機構Dは、例えばターコイズストロークスイッチであり、松下電工(株)製の品番ASQ10410などがある。ASQ10410は微小負荷対応の高接触信頼性スイッチであり、図1の点灯出力制御回路部4を構成するマイクロコンピュータなどのように微弱電流でスイッチの入・切をしなければならない場合に適している。またASQ10410はピン押釦型であり、また接点接触圧力が操作ストロークに依存しないため全ストローク中での使用可能領域が広く、ピン押釦部を押し当てる押し釦駆動部機構と、その押し釦駆動部に取り付けられた引き紐とを備えることにより、照明装置のプルスイッチとして構成することが可能であり、引き紐を引っ張った際のクリック感を出すのにも適している。
【0036】
手動スイッチ機構Dのスイッチ両端は、図1のように点灯出力制御回路部4内の制御部10に接続されている。手動スイッチ機構Dは何も操作していない場合にはスイッチ接点が開放状態(OFF状態)となっており、したがってOFF電気信号が制御部10に出力されている。また引き紐等を引っ張るなどの操作によりピン押釦部が押されるとスイッチ接点が短絡状態(ON状態)となり、ON電気信号が制御部10に出力される。
【0037】
制御部10は手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号を常にモニタしており、OFF電気信号からON電気信号に切替わったことを検知すると、先のダウンスイッチ操作の時と同様に記憶部8に記憶された今現在の点灯モードを読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序通りに次の点灯モードの設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより主光源1及び補助光源2の点灯状態を切り替える。
【0038】
例えば、現在の点灯状態が主光源1の全点灯状態(モード1)であると仮定して、手動スイッチ機構Dを1回操作すると、モード2として主光源1が調光点灯状態に変化する。次に再度手動スイッチ機構Dを1回操作すると、モード3として主光源1が消灯し、補助光源2が点灯する。そして更に手動スイッチDを1回操作すると、モード4として主光源1、補助光源2が共に消灯する。そして更に手動スイッチDを1回操作すると、モード1として再び主光源1が全点灯する。以上の動作はワイヤレス信号送信器Cを操作した時の点灯制御も含めて図2の状態遷移図に示したとおりである。
【0039】
尚、本実施形態では補助光源2として豆球を点灯させるための第2の電源回路部6a及び第2の点灯回路部6bを設定していたが、主光源1のみの場合でも良く、また主光源1についても本実施形態では1灯のみの構成であったが、複数灯を点灯させるような回路構成としても本発明の技術思想は全く変わるものではない。
【0040】
更には、主光源1の光出力を制御する方法として本実施形態では第1の点灯回路部3b内の半導体スイッチのスイッチング周波数を制御していたが、主光源1の光出力を変化させる手段は、半導体スイッチのスイッチング周波数の他に、スイッチングのデューティー比を変化させる方法や、第1の電源回路部3aの出力電圧を変化させる方法等がある。以上のような調光制御方法は既に周知の技術であり、主光源の光出力制御方法がいかなるものであっても本発明の技術思想は変わらない。但し、第1の電源回路部3aの出力電圧を変化させる方法を採用する場合には、例えば第1の電源回路部3aの構成として商用電源ACを整流するダイオードブリッジよりなる整流器と、整流器の出力端間に接続するDC−DCコンバータとで構成して出力直流電圧を可変にすると共に、制御部10からは主光源制御信号S1の他に別途、主光源制御信号S11を設定し、この主光源制御信号S11に応じて出力直流電圧を変化させるようにしても良い。
【0041】
以上、本実施形態では、主光源及び補助光源に対する消灯以外の複数の点灯状態の切替制御が、ワイヤレス信号送信器を用いた遠隔リモコン操作、及び引き紐プルスイッチ等を用いた手動スイッチ操作のどちらでも可能としたことで、照明装置の点灯制御の切替操作利便性が向上すると共に、主光源の消灯制御については半導体スイッチの動作を停止させるようにしたことで商用電源の電源開閉スイッチが不要となり、低コスト化、省スペース化(小型化)、及び照明装置の信頼性向上をも可能にした主光源及び補助光源用の点灯装置、主光源及び補助光源点灯装置、及び照明装置を提供することができる。
【0042】
(実施形態2)
以下、本発明の第2の実施形態を図3を参照して説明する。本実施形態の照明装置は、照明器具Aとワイヤレス信号送信器Cとで構成される。照明器具Aは、例えば2重環形蛍光ランプのような主光源1と、豆球のような補助光源2と、主光源及び補助光源用点灯装置Bと、手動スイッチ機構Dとで構成される。本実施形態(図3)で、実施形態1(図1)からの変更点は以下の通りである。
【0043】
まず、補助光源2を点灯させるための第2の電源回路部6aは第1の電源回路部3aの出力両端に接続し、第1の電源回路部3aの出力である直流電圧を受けて第2の点灯回路部6bに必要な出力電圧を発生するようにしている。
【0044】
また、主光源1を点灯させるための第1の点灯回路部3b内に、点灯回路部内の異常状態を検出し、検出信号を出力するための異常検出信号生成部11を設定した。尚、上記の異常とは例えば主光源1が寿命末期状態になった場合、あるいは主光源1を第1の点灯回路部3bからその接続を外した場合、主光源1が蛍光ランプの場合にはランプ両端にあるフィラメントが断線した場合などが考えられるが、本実施形態ではその異常が何であるのかは特に限定するものではない。また、異常検出信号生成部11は第1の点灯回路部3bの異常有無をON/OFF電気信号で出力するように設定されている。
【0045】
点灯出力制御回路部4内にON/OFF電気信号判別部12を設定し、ON/OFF電気信号判別部12に入力されるON/OFF電気信号の信号源がどこなのかを判別する機能を有し、また判別した内容を制御部10に出力するように構成されている。上記異常検出信号生成部11の出力と手動スイッチ機構Dの出力は、上記ON/OFF電気信号判別部12にOR構成で接続されている。
【0046】
本実施形態の動作についてであるが、第1の電源回路部3a、第2の電源回路部6a、第2の点灯回路部6b、及びワイヤレス信号送信器Cを用いた点灯制御に関しては実施形態1と同じであるため、ここでは省略することとし、以下では第1の点灯回路部3b内に設定した異常検出信号生成部11、点灯出力制御回路部4内に設定したON/OFF電気信号判別部12、及び手動スイッチ機構Dの操作による点灯制御の動作について述べる。
【0047】
異常検出信号生成部11は、第1の点灯回路部3b内にて異常が発生していない場合には常時OFF電気信号が出力され、異常が発生した場合にはON電気信号が出力されるようになっている。したがって点灯出力制御回路部4内のON/OFF電気信号判別部12は、OFF電気信号が入力されている限りは特に動作しないが、ON電気信号が入力された場合には、ON信号が入力されたことを制御部10に出力すると共に、そのON電気信号の信号源が異常検出信号生成部11なのか、もしくは手動スイッチ機構Dなのかを判別するための判別動作を開始させる。
【0048】
制御部10は、ON電気信号が入力されたことを受けて、第1の点灯回路部3bに対して保護動作に移行させるために主光源制御信号S1を出力する。そして、第1の点灯回路部3bは保護動作を実施する旨の主光源制御信号S1を受けて保護動作を実施する。ここで、保護動作とは例えば半導体スイッチ動作あるいは回路動作を停止する、あるいは所定の期間毎に動作と停止を繰り返す間欠動作のことを意味する。そして、第1の点灯回路部3bが保護動作に移行すると回路動作は一旦停止することにより異常検出信号生成部11からの出力信号は再びON電気信号からOFF電気信号に切替わることになる。
【0049】
一方、手動スイッチ機構Dの操作によってもON/OFF電気信号がON/OFF電気信号判別部12に出力される。実施形態1でも述べたように、手動スイッチ機構Dを操作していない場合は常時OFF電気信号が出力されており、引き紐等を引っ張ることにより手動スイッチ釦が押されてON電気信号が出力される。そして引き紐を戻すと再びOFF電気信号が出力される。
【0050】
ON/OFF電気信号判別部12は、入力されるON/OFF電気信号の信号源がどこなのかを判別し、最終的に保護動作を継続させるのか、あるいは点灯モードを順送りで切り替えるのかということについて制御部10へ出力する必要がある。本実施形態では、ON/OFF電気信号判別部12が入力されるON/OFF電気信号の信号源の判別を行うための判別方法として、OFF電気信号からON電気信号に切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、継続時間の大小によって判別する方法を採用することとし、ON/OFF電気信号判別部12がその機能を有するように設定した。
【0051】
以上により、例えばマイクロコンピュータなどから構成される点灯出力制御回路部4について、本来であれば異常検出信号を入力する検出ポート(端子)と、手動スイッチ機構Dからの操作信号を入力する入力ポート(端子)とを別々に設定する必要があるところを、本実施形態のように別々のON/OFF電気信号をOR構成で接続することでポート(端子)数の削減が可能となり、実施形態1の効果に加えてより一層の低コスト化と省スペース化(小型化)を図ることができる。尚、本実施形態では異常検出信号生成部11は第1の点灯回路部3b内に設定したが、異常検出の検出対象と検出後の保護動作を考慮すれば、特に設定箇所は限定するものではなく、例えば第2の電源回路部6aであっても良い。また、第1の電源回路部3aあるいは第2の点灯回路部6bであっても良い。
【0052】
(実施形態3)
以下、本発明の第3の実施形態を図4、図5を参照して説明する。本実施形態では、第2の点灯回路部6bに異常検出信号生成部11bを設けたものであり、補助光源としての豆球LA2に過電流が流れると、半導体スイッチQ151をOFFさせる。豆球点灯時には、制御部10からの制御信号S2により半導体スイッチQ151がONしている。豆球LA2に過電流が流れると、抵抗R151の両端電圧が上昇し、抵抗R152,R153で分圧され、コンデンサC151の電圧が上昇することで、トランジスタQ152がONとなる。これにより、ON電気信号がON/OFF信号判別部12に入力される。制御部10では、ON/OFF電気信号がOFF状態からON状態に切り替わると、補助光源の点灯回路部6bの半導体スイッチQ151をOFFさせる。すると、ON/OFF電気信号はON状態からOFF状態に戻るから、異常検出信号生成部11bがON電気信号の信号源であったことが分かる。
【0053】
本実施形態の特徴である、点灯出力制御回路部4内のON/OFF電気信号判別部12の動作について図5を参照して説明する。実施形態2でも述べたように、ON/OFF電気信号判別部12はON/OFF電気信号の判別方法としてOFF電気信号からON電気信号に切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、ON電気信号継続時間の大小によって判別する方法を採用することとし、ON/OFF電気信号判別部12がその機能を有するように設定している。具体的には、本実施形態ではON/OFF電気信号源の判別基準として判別時間の閾値時間tを設定するとともに、OFF電気信号からON電気信号に切替わってからのON電気信号継続時間が閾値時間tよりも短いか長いかで判別するようにしている。更には図5(a)に示したようなON電気信号継続時間が閾値時間tよりも短い場合には、信号源は異常検出信号生成部からの信号であると認識し、また図5(b)に示したようなON電気信号継続時間が閾値時間tよりも長い場合には、信号源は手動スイッチ機構Dからの信号であると認識するように設定する。
【0054】
従ってON/OFF電気信号判別部12が図5(a)のような信号を受けると、その信号源は異常検出信号生成部であることを制御部10に出力する。制御部10はそれを受けて一旦停止した半導体スイッチQ151の動作に対して引き続き保護動作を行うようにする。また、ON/OFF電気信号判別部12が図5(b)のような信号を受けると、その信号源は手動スイッチ機構Dであることを制御部10に出力する。制御部10はそれを受けると記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード3)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、切換え順序通りにモード4の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、第1の駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより、蛍光ランプLA1、及び豆球LA2は共に消灯されることとなる。
【0055】
更にON/OFF電気信号判別部12が上記ON電気信号継続時間をモニタする手段の一例としては図5(c)に示した手段がある。つまり、OFF電気信号からON電気信号に切替わったことを受けて、ON/OFF電気信号判別部12では所定の短い時間毎にON/OFF信号の状態を確認するように設定し(図中の矢印)、実際の信号判別はモニタ開始からのON電気信号であることの一致回数で判断するようにしても良い。例えば5回一致までは異常検出信号生成部11、10回一致すれば手動スイッチ機構D、と判断する等である。
【0056】
更にON/OFF電気信号判別部12の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図6、図7のようになる。図6は豆球点灯モードでのフローチャートであって、ON/OFF電気信号の判別も含めた内容となっており、図7は豆球点灯モード以外の点灯モード(例えば主光源点灯モードあるいは消灯モード)でのフローチャートを示している。
【0057】
図6に示した豆球点灯モードでのフローチャートについて説明すると、ON/OFF電気信号判別部12は、入力信号がOFF状態からON状態になったことを検出すると、ON信号入力有りと判定し、制御部10へ出力する。制御部10では保護動作を開始する。ここでは、半導体スイッチQ151をOFFさせる。そして、ON信号継続時間(Ton)の測定を開始する。ON信号継続時間Tonが閾値時間tに達するまでに、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わった場合、ON信号発信元は異常検出信号生成部11bであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を継続維持する。また、豆球点灯モードも維持する。
【0058】
ON信号継続時間Tonが閾値時間t以上であれば、図5(c)に示すように、一定時間毎にON/OFF信号の状態を確認し、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わったことを検出すると、ON信号発信元は手動スイッチ機構Dであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を解除し、次の点灯モードへ移行するための点灯制御信号を出力し、点灯モードを切り替える。
【0059】
本実施形態では、手動スイッチ機構Dと豆球点灯回路部の異常検出信号部11bとでON/OFF電気信号入力系をOR接続しているため、豆球点灯モード(図6)においてはON/OFF電気信号判別部12によるON/OFF電気信号発生元の判別が必要であるが、豆球点灯モード以外の点灯モード(図7)においてはON/OFF電気信号発生元を判別する必要がないため、ON/OFF電気信号判別部12にON信号が入力された場合には、即時、手動スイッチ機構Dからの信号と認識して次の点灯モードへ移行制御するようにしても何ら支障はない。以上のように、本実施形態では、異常検出信号生成部11bからのON/OFF電気信号と手動スイッチ機構DからのON/OFF電気信号との判別方法について、具体的な回路構成事例を述べた。
【0060】
このように、判別手段はON電気信号継続時間に対して信号判別閾値時間tを設定し、閾値時間tよりも短い場合には異常検出信号生成部からの信号であると認識し、逆に閾値時間tよりも長い場合には手動スイッチ機構Dからの信号であると認識するようにしたことで、1つは異常を検出してから保護動作に移行するまでの検出時間の設定が上記閾値時間tを意識することなく短くすることが可能であり、異常検出回路の設計自由度が向上するとともに、異常が発生した場合の電子部品に対する電気的ストレスを軽減することにもつながることから、照明装置としても信頼性が向上するという効果が得られる。2つ目には、手動スイッチ機構Dは例えば引き紐等を用いたプルスイッチ構造とした場合に、引き紐を引っ張った際の操作感(クリック感)を持たせて高級感を出すためには、スイッチ操作方向に対してある程度の荷重抵抗力と操作ストローク幅が必要であり、それらを満足しようとすると手動スイッチ機構Dを操作した際のON電気信号継続時間が長くなってしまうのだが、本実施形態であれば上記閾値時間tを意識することなく手動スイッチ機構Dの操作性設計が容易になるという効果も得られる。
【0061】
また、本実施形態では、補助光源過電流検出機能を有することで、補助光源に異常があった場合でも補助光源点灯回路部の電気的ストレスを軽減することができ、一層の装置の信頼性向上が可能となる。
【0062】
なお、トランジスタQ152のエミッタ側は回路のグランドとなっており、ダイオードD151,D152は商用電源ACを全波整流して第2の電源回路部6aを構成している。すなわち、半導体スイッチQ151がONのときには、商用交流電源ACの一方の極性では、ダイオードD151、豆球LA2、半導体スイッチQ151、抵抗R151、ダイオードD4の経路でランプ電流が流れ、他方の極性では、ダイオードD152、豆球LA2、半導体スイッチQ151、抵抗R151、ダイオードD2の経路でランプ電流が流れる。
【0063】
商用交流電源ACの両端には、FUSE(電流ヒューズ)を介してZNR(サージアブソーバ)が接続され、過電流及び過電圧保護としている。ZNRの両端にはコンデンサC1、ラインフィルタLF1が接続され、雑音発生防止用のフィルタ回路が構成される。ダイオードD1〜D4は整流器を構成し、商用電源ACの交流電圧を脈流電圧に整流し出力する全波整流の機能を果たす。C2は高周波電流バイパス用のコンデンサである。
【0064】
コンデンサC2の両端には少なくとも1つのスイッチング素子を含むDC−DCコンバータが接続される。図示例におけるDC−DCコンバータは、昇圧チョッパ回路構成であって、インダクタL1と半導体スイッチ素子(例えばMOSFET)よりなるスイッチング素子Q1とダイオードD5と平滑コンデンサC3、及びスイッチング素子Q1のソース抵抗R1とで構成され、スイッチング素子Q1が高周波でオン・オフされることにより、平滑用コンデンサC3には商用交流電源ACの整流電圧よりも昇圧された直流電圧が得られる。スイッチング素子Q1のオン/オフ動作を駆動制御する駆動回路部5aは、そのオン時間幅を適宜変化させることにより、平滑用コンデンサC3に充電される直流電圧を制御することが可能である。
【0065】
第1の電源回路部3aの出力両端には、スイッチング素子Q2,Q3(例えばMOSFET)とスイッチング素子Q3のソース抵抗R2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q2,Q3は、高周波で交互にオン/オフ動作を繰り返すよう制御される。以上により、スイッチング素子Q3の両端に接続された負荷回路に高周波電力を供給するためのインバータ回路が構成される。また、スイッチング素子Q2,Q3のオン/オフ動作を駆動制御する駆動回路部5bは、その動作周波数を適宜変化させることによりスイッチング素子Q3の両端に接続された負荷回路に供給する高周波電力を制御することが可能である。
【0066】
インバータ回路のスイッチング素子Q3には、共振用インダクタL2と共振用コンデンサC4の直列回路が接続される。また、共振用コンデンサC4の両端にはコンデンサC5と昇圧トランスT1の1次巻線n1(T1)の直列回路が接続される。そして、昇圧トランスT1の1次巻線n1(T1)の両端には、コンデンサC6、蛍光ランプLA1、及び昇圧トランスT1の2次巻線n2(T1)の直列回路が接続され、以上により点灯負荷回路が構成される。蛍光ランプLA1の始動はインダクタL2とコンデンサC4との共振動作によりコンデンサC4の両端に高周波電圧が発生し、昇圧トランスT1により昇圧されて蛍光ランプLA1の両端に印加される。また、蛍光ランプLA1が点灯すると、上記インダクタL2とコンデンサC4の共振系に、コンデンサC6、蛍光ランプLA1を加えた点灯共振条件により蛍光ランプLA1は点灯を維持する。尚、T1はオートトランス構成であり、1次巻線n1(T1)に流れる電流と2次巻線n2(T1)に流れる電流は逆位相となり、結果として昇圧トランスT1の1次側電流がほぼ相殺される構成であり、昇圧トランスT1の温度上昇を軽減している。また蛍光ランプLA1の両端にはフィラメントが設けられており、インダクタL2の2次巻線からそれぞれコンデンサC7,C8を介してフィラメント電流が流れる構成としている。
【0067】
(実施形態4)
以下、本発明の第4の実施形態を図8を参照して説明する。本実施形態は、実施形態3と同じく異常検出信号生成部11の出力と手動スイッチ機構Dの出力をON/OFF電気信号判別部12にOR構成で接続し、ON/OFF電気信号の入力端子を兼用化した具体的回路事例について示したものである。本実施形態では、主光源LA1の寿命末期時を検出するための異常検出信号生成部11aを付加し、異常検出信号生成部11aと手動スイッチ機構Dとで出力をOR接続している。
【0068】
異常検出信号生成部11aの回路動作であるが、主光源LA1が正常点灯の場合と寿命末期の場合とで、主光源LA1の両端間に発生する電圧に違いがあることを利用して検出動作させる。主光源LA1の両端電圧は昇圧トランスT1の3次巻線n3(T1)にてモニタする。3次巻線n3(T1)の一端は回路グランドに接続し、他方端は整流ダイオードD51、ツェナーダイオードZD51、抵抗R51,R52の直列回路を接続する。ツェナーダイオードZD51のツェナー電圧値は、主光源LA1が正常点灯の場合にはツェナーダイオードZD51がONせず、寿命末期になった場合にのみONするような電圧値に適宜設定している。
【0069】
したがって、主光源LA1が正常点灯の場合には抵抗R52の両端に電圧が発生せず、半導体スイッチQ51はOFFを維持するが、主光源LA1が寿命末期になると、抵抗R52の両端に電圧が発生し、半導体スイッチQ51がONすることになる。半導体スイッチQ51がONすることによってON電気信号がON/OFF信号判別部12に入力される。制御部10では、ON/OFF電気信号がOFF状態からON状態に切替わると、第1電源回路部3a内の半導体素子(Q1)、及び第1点灯回路部3b内の半導体素子(Q2及びQ3)をオフさせる主光源制御信号S11,S1を出力するため、主光源LA1は消灯する。第1点灯回路部3b内の半導体素子(Q2及びQ3)がオフとなると、昇圧トランスT1の3次巻線n3(T1)間には電圧が発生しなくなるため、半導体スイッチQ51はOFFとなり、ON/OFF電気信号はON状態からOFF状態に戻るから、異常検出信号生成部11aがON電気信号の信号源であったことが分かる。ON/OFF電気信号判別部12によるON/OFF電気信号の判別手段は、実施形態3で述べた図5と同様の判別方法で良い。
【0070】
尚、図8の回路図の構成については、上述の異常検出信号生成部11aの追加及び手動スイッチ機構Dの接続位置以外は実施形態3で述べた図4と同様であるため、説明は省略する。
【0071】
更にON/OFF電気信号判別部12の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図9,図10のようになる。図9は主光源LA1点灯モードでのフローチャートであって、ON/OFF電気信号の判別も含めた内容となっており、図10は主光源LA1点灯モード以外の点灯モード(例えば豆球点灯モードあるいは消灯モード)でのフローチャートを示している。
【0072】
図9に示した主光源LA1点灯モードでのフローチャートについて説明すると、ON/OFF電気信号判別部12は、入力信号がOFF状態からON状態になったことを検出すると、ON信号入力有りと判定し、制御部10へ出力する。制御部10では保護動作を開始する。ここでは、第1電源回路部3a内の半導体素子(Q1)、及び第1点灯回路部3b内の半導体素子(Q2及びQ3)をオフさせる。そして、ON信号継続時間(Ton)の測定を開始する。ON信号継続時間Tonが閾値時間tに達するまでに、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わった場合、ON信号発信元は異常検出信号生成部11aであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を継続維持する。また、主光源点灯モードも維持する。
【0073】
ON信号継続時間Tonが閾値時間t以上であれば、図5(c)に示すように、一定時間毎にON/OFF信号の状態を確認し、入力信号がON状態からOFF状態に切り替わったことを検出すると、ON信号発信元は手動スイッチ機構Dであると認識し、制御部10へ出力する。この場合、制御部10は保護動作を解除し、次の点灯モードへ移行するための点灯制御信号を出力し、点灯モードを切り替える。
【0074】
本実施形態では、手動スイッチ機構Dと主光源点灯回路部の異常検出信号部11aとでON/OFF電気信号入力系をOR接続しているため、主光源LA1点灯モード(図9)においてはON/OFF電気信号判別部12によるON/OFF電気信号発生元の判別が必要であるが、主光源点灯モード以外の点灯モード(図10)においてはON/OFF電気信号発生元を判別する必要がないため、ON/OFF電気信号判別部12にON信号が入力された場合には、即時、手動スイッチ機構Dからの信号と認識して、次の点灯モードへ移行制御するようにしても何ら支障はない。
【0075】
以上のように、本実施形態では、異常検出信号生成部からのON/OFF電気信号と手動機構DからのON/OFF電気信号との判別方法について具体的な回路構成事例を述べた。尚、本実施形態での効果は、実施形態3で述べた内容と同様である。
【0076】
(実施形態5)
以下、本発明の第5の実施形態を図11〜図14を参照して説明する。尚、本実施形態の光源用点灯装置の回路構成は図4である。本実施形態の特徴は、手動スイッチ機構の駆動操作時間によって異なる複数の点灯制御を可能にすることに関する内容であって、具体的には手動スイッチ機構Dを意識的に長期間連続で駆動操作した場合には、いかなる点灯モードであっても予め設定された固定の点灯モードへ移行する機能を付加したものである。尚、本実施形態では上述の『予め設定された固定の点灯モード』とは消灯モードであるという設定で以下説明していくことにする。
【0077】
本発明の原理は、先述の実施形態3と同じく、点灯出力制御回路部4内のON/OFF電気信号判別部12において、ON/OFF電気信号がOFFからONに切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、継続時間の大小によって判別する機能を有するとともに、手動スイッチ機構の操作が通常のスイッチ操作か、あるいは意識的に長期間連続で操作したのかを判別するための閾値時間T1を設定するというものである。
【0078】
尚、当然ではあるが、図4の回路構成のように、異常検出信号生成部11bと手動スイッチ機構DとでON/OFF電気信号の出力先が兼用化されている場合には、ON/OFF電気信号の発生元を判別するための閾値時間tと上述の閾値時間T1とは区別して設定する必要があり、また常識的に考えてtとT1との関係はt<T1となるように設定する必要がある。閾値時間tとT1のおおよその目安としては、tは数十msec以下程度で設定し、T1は2〜3sec程度にすることが商品仕様的には望ましいと考えるものである。
【0079】
図11は、ワイヤレス信号送信器C及び手動スイッチ機構Dによる点灯制御動作を示しているが、例えば現在の点灯モードがモード1(全灯)の場合において、通常の手動スイッチ操作を繰り返すとモード1→モード2→モード3→モード4→モード1→…となるが、手動スイッチ機構Dを意識的に長期間連続で駆動操作した場合にはモード1→モード4へいきなり移行することになる。また現在の点灯モードがモード2(調光)の場合やモード3(豆球)の場合であっても、長期間連続で駆動した場合にはモード4へ移行する。
【0080】
図12は、ON/OFF電気信号のON電気信号継続時間を示したものであるが、図12(a)のようにON信号継続時間が閾値時間t以上T1以下の場合には手動スイッチ機構Dの通常操作がなされたことを示しており、図12(b)はON信号継続時間が閾値時間T1以上であって手動スイッチ機構Dを長期間連続操作したことを示している。
【0081】
更に本実施形態におけるON/OFF電気信号判別部12の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図13,図14のようになる。図13は豆球点灯モードでのフローチャートであって、ON/OFF電気信号の判別も含めた内容となっており、図14は豆球点灯モード以外の点灯モード(例えば主光源LA1点灯モードあるいは消灯モード)でのフローチャートを示している。
【0082】
本実施形態での効果は、例えば全灯点灯の状態で、手動スイッチ機構により消灯状態まで移行したい場合、従来であれば手動スイッチ機構を数回繰り返して1つずつ点灯モードを切り替えるという煩雑な操作が必要であったが、本実施形態によれば、予め設定された固定の点灯モードが消灯モードであれば、手動スイッチ機構を通常より若干長めに動作継続させることで一気に消灯モードまで移行することができるため、ユーザーの利便性の一層の向上が可能となる。
【0083】
また、ユーザーによっては夜の就寝時に豆球点灯状態にする場合もあるであろうが、予め設定された固定の点灯モードが豆球点灯モードであれば、上記と同じく就寝前の煩雑な切替操作が解消されるという効果がある。
【0084】
(実施形態6)
本発明の第6の実施形態を図15を参照して説明する。図15は、本実施形態に用いるワイヤレス信号送信器Cの正面図である。外観は実施形態1〜3に用いるワイヤレス信号送信器Cと同じであるが、アップ釦C5、ダウン釦C6の機能が図2の状態遷移図とは異なる。図2の状態遷移図では、アップ釦C5の押操作によりモード4→モード3→モード2→モード1のように状態が切り替わり、ダウン釦C6の押操作によりモード1→モード2→モード3→モード4のように状態が切り替わるものであったが、本実施形態では、図15に示すように、アップ釦C5、ダウン釦C6に連続調光機能を割り当てたものである。
【0085】
本実施形態の回路構成は実施形態3の図4と同様であるが、保存部9に記憶されている内容が異なる。すなわち、本実施形態において、実施形態3からの変更点は以下の通りである。
第1に、点灯出力制御回路部4内の保存部9が記憶する点灯モードの数を表1、表2に示す4つから、表3に示すように、22に増やすと共に、その内20(モード1からモード20)の点灯モードについては主光源の光出力の設定値を消灯から全点灯までの範囲で多段階で細かく分割し、1段階の光出力の変化幅を人が知覚できない程度に設定した点である。
第2に、点灯出力制御回路部4内の保存部9が記憶する情報は、上記22の点灯モードの設定値の他に、ワイヤレス信号送信器のダイレクト操作によって再現するべき点灯モード(本実施形態では4つ)と、その切替順序とした点である。
第3に、ワイヤレス信号送信器のアップ・ダウンスイッチ操作では、主光源に対する上記20の点灯モードを1段階ずつ順番に切り換わるようにし、アップスイッチは光出力が増加する方向へ、ダウンスイッチは光出力が減少する方向へ切替わるようにした点である。
【表3】
【0086】
本実施形態の1つ目の特徴は、これまで述べた実施形態1〜3では、主光源の光出力の制御に限って言うとモード1及びモード2での2段階でいわゆる段調光機能だけであったところを、本実施形態では段調光機能とは別に連続調光機能も備えたという点がこれまでの実施形態と異なるところである。尚、本実施形態で述べる連続調光という機能の意味に関してであるが、主光源1の光出力を連続的に変化させるとは、主光源1の光出力が人間の目に連続して変化しているように見えることを意味しており、実際には断続的であっても人間の目が追随できずに断続的であると感じなければ連続的に変化しているとみなすことを意味している。
【0087】
以下に、ワイヤレス信号送信器による段調光機能及び連続調光機能の操作方法と動作について説明する。まず段調光機能についてであるが、これは実施例1〜3と同様にワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2、豆球スイッチC3、消灯スイッチC4のいずれかを押操作することにより制御が可能である。但し、これまでの実施形態と異なるところは、上記変更点でも述べたように、保存部9は上記22の点灯モードの設定値以外に、ワイヤレス信号送信器Cのダイレクト操作によって再現するべき点灯モード(本実施形態では4つ)と、その切替順序を記憶するように設定されており、ワイヤレス信号送信器Cのいずれかのダイレクトスイッチを押操作することによって送信されるワイヤレス信号に応じた点灯モードを保存部9から読み出して制御するようにしている。
【0088】
以下、表3を参照して説明する。まずワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1を押操作すると、保存部9ではモード1の点灯モードが設定されているので(●にて図示)、モード1の設定値に応じた点灯状態に切替わる。つまり主光源1は光出力100%で点灯し、補助光源2は消灯である。次にワイヤレス信号送信器の調光スイッチC2を押操作すると、保存部9ではモード9の点灯モードが設定されており(●にて図示) 、主光源1は光出力60%での調光点灯に切替わり、補助光源2は消灯のままである。更に豆球スイッチC3を押操作すると、保存部9ではモード21の点灯モードが設定されているので(●にて図示) 、主光源1は消灯し、補助光源2が点灯する。最後に消灯スイッチC4を押操作すると、保存部9ではモード22が設定されており、主光源1及び豆球2は共に消灯となる。以上がワイヤレス信号送信器操作による段調光機能の動作説明である。
【0089】
次に連続調光機能についてであるが、これはワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5、ダウンスイッチC6の押操作により制御が可能である。例えば主光源1が光出力60%の点灯状態から光出力90%の点灯状態まで連続調光する場合について表3を参照しながら以下に説明する。
【0090】
まずワイヤレス信号送信器Cにて調光スイッチC2を押操作すると、表3によりモード9の点灯モードが選択され(●にて図示)、主光源1は光出力60%にて点灯する。その状態で次にワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5を押操作すると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1の光出力を明るくする操作信号がワイヤレス信号により送信され、受光部7がこのワイヤレス信号を受信して制御部10に出力する。制御部10はワイヤレス信号により送信された操作信号に基づいて、記憶部8に記憶された今現在の点灯モード(モード9)を読み出す。そして読み出した現在の点灯モードについて保存部9の複数の点灯モードデータと照合し、モード9の1つ上段であるモード8(○にて図示)の設定値である主光源制御信号S1、補助光源制御信号S2を読み出し、駆動回路部5及び第2の点灯回路部6bに出力する。これにより、主光源1はモード8の設定値によって点灯状態が光出力65%に変化する。そしてアップスイッチC5をそのまま押し続けると上述と同様の過程によりモード7、モード6、…と変化して(○にて図示)、主光源1の光出力が徐々に明るくなる。そして、モード3まで変化したところでアップスイッチC5の押操作をやめれば、主光源1の点灯状態は光出力90%で固定される。
【0091】
次にダウンスイッチC6を押操作して主光源1が光出力90%の点灯状態から光出力25%の点灯状態まで連続調光する場合について説明する。ダウンスイッチC6を押操作すると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1の光出力を暗くする操作信号がワイヤレス信号により送信され、制御部10は保存部9からモード3の1つ下段であるモード4 (○にて図示)の設定値を読み出し、主光源1はモード4の設定値によって点灯状態が光出力85%に変化する。そしてダウンスイッチC6をそのまま押し続けると上述と同様の過程によりモード5、モード6、…と変化して(○にて図示)、主光源1の光出力が徐々に暗くなる。そして、モード20に変化するまでダウンスイッチC6を押し続けると主光源1の点灯状態は光出力25%で固定される。尚、上記ではワイヤレス信号送信器Cの調光スイッチC2を押操作した後での連続調光操作について述べたが、全灯スイッチC1を押操作した後でも技術的には同様のことであり、アップスイッチC5及びダウンスイッチC6を押操作して連続調光操作させることは可能である。
以上がワイヤレス信号送信器操作による連続調光機能の動作説明である。
【0092】
これにより、ユーザーは連続調光機能を用いてニーズに応じた明るさを実現することができ、しかも段調光機能を用いれば明るさを2段階で切り替えることもできることから、明るさを2段階で簡単に調節することができ、適宜に省エネルギー化を図ることができる。尚、本実施形態では明るさを2段階で切り替えることができるようになっているが、3段階以上で切り替えることができるようにしても良い。
【0093】
次に本実施形態にて特筆すべき2つ目の特徴として、ワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2を押操作した際の主光源1の光出力設定値はユーザーの好みや使用環境に応じて変更することができるという機能を付加した。つまり、表3を参照しながら上述した内容では、全灯スイッチC1を押操作した場合はモード1の点灯モードとなり、調光スイッチC2を押操作した場合はモード9の点灯モードに切り換るような設定になっているが、この設定はメーカー側で予め設定した仕様であって、ユーザーの好みや照明装置の使用される場所に応じて全点灯時や段調光点灯時の光出力を設定することができなかったといった課題を解決するために、全点灯時及び段調光点灯時の光出力を保存部9に記憶されたモード1からモード20の中からワイヤレス信号送信器Cの操作により自由に設定できる機能を付加したものである。そしてこの自由設定機能を達成する手段としては、上記ワイヤレス信号送信器Cを用いた連続調光操作にてアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6の押操作が完了した時点での点灯モードを制御部10がある所定のタイミングで保存部9へ記憶させるようにすることで可能となる。
【0094】
以下にその設定方法について、表3を参照しながら説明する。例えば、ワイヤレス信号送信器Cの調光スイッチC2を押操作した場合の主光源1の光出力設定値を光出力60%(モード9)から光出力90%(モード3)に設定変更する方法について説明する。上述の連続調光機能の操作方法の説明と同様に、まずワイヤレス信号送信器Cにて調光スイッチC2を押操作すると、表3によりモード9の点灯モードが選択され(●にて図示)、主光源1は光出力60%にて点灯する。その状態で次にワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5を押操作し続けると、ワイヤレス信号送信器Cから主光源1の光出力を明るくする操作信号がワイヤレス信号により送信され、モード8、モード7、モード6、…と変化して(○にて図示)、主光源1の光出力が徐々に明るくなる。そして、モード3まで変化したところでアップスイッチC5の押操作をやめれば、主光源1の点灯状態は光出力90%で固定される(●にて図示)。
【0095】
制御部10は受光部7を介して送信されてくるアップスイッチC5押操作によるワイヤレス信号が途絶えたことを検知すると、最終の点灯モード、つまりモード3が調光スイッチC2を押操作した際の新しい設定値であることを認識し、その情報を保存部9へ記憶させる。そして、調光スイッチC2を押操作した場合の主光源1の光出力設定値は光出力60%(モード9)から光出力90%(モード3)に変更更新され、次回以降で調光スイッチC2を押操作すると、主光源1は光出力90%で点灯することになる。また同様に今度はダウンスイッチC6を押操作し続けると、モード3からモード4、モード5、…と変化し、モード20になったところでダウンスイッチC6の押操作をやめると、今度はモード20の点灯モードが調光スイッチC2を押操作した際の新しい設定値であることを記憶し(●にて図示)、次回以降で調光スイッチC2を押操作すると、主光源1は光出力25%で点灯することになる。尚、上記ではワイヤレス信号送信器Cの調光スイッチC2を押操作した後での自由設定機能について述べたが、全灯スイッチC1を押操作した後でも技術的には同様のことであり、アップスイッチC5及びダウンスイッチC6を押操作して自由設定操作させることは可能である。
以上がワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2を押操作した際の主光源1の光出力設定値を変更できる機能の動作説明である。
【0096】
次に、主光源1及び補助光源2に対して手動スイッチ機構Dによる操作で制御される点灯モードのアルゴリズムの明確化に関して説明する。その内容は、以下の2つである。1つはワイヤレス信号送信器Cの操作にて段調光機能と連続調光機能の両方が制御可能な主光源及び補助光源用点灯装置において、手動スイッチ機構Dを操作した場合には段調光機能で設定された点灯モードのみを順送りで制御するようにしたことである。これを達成する手段としては、上述(実施形態3からの変更点)のように保存部9には連続調光機能用に設定された多数の点灯モードを含む22の点灯モードの設定値、段調光機能用としてワイヤレス信号送信器のダイレクト操作によって再現するべき点灯モード(本実施形態では4つ)の他に、段調光機能用で設定された点灯モード各々に切替順序を記憶させるようにし、また制御部10は手動スイッチ機構を操作したことによるON/OFF電気信号を受けて、段調光機能用に設定された点灯モードを切り替え、順序通りに制御するように設定してやれば良い。
【0097】
例えば表3を参照して具体的に説明すると、ワイヤレス信号送信器Cのダイレクト操作によって再現される段調光機能用の点灯モードは、全灯スイッチC1押操作時がモード1、調光スイッチC2押操作時がモード9、豆球スイッチC3押操作時がモード21、そして消灯スイッチC4押操作時がモード22だとすると、これら4つの点灯モードが手動スイッチ機構操作にて制御される対象となる(矢印にて図示)。また、表3中の1〜4の数字は手動スイッチ機構操作時の順送りでの切り替え順序を示しており、この表3で示した内容が保存部9に記憶されていることになる。
【0098】
また2つ目には、ワイヤレス信号送信器Cの全灯スイッチC1、調光スイッチC2を押操作した際の主光源1の光出力設定値をアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6で更新した場合には、手動スイッチ機構Dで操作した場合でもその更新された点灯モードが再現されるようにしたことである。これは上述のようにアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6の押操作が完了した時点での点灯モードを制御部10がある所定のタイミングで保存部9へ記憶させるように設定していることから、制御部10が手動スイッチ機構を操作したことによるON/OFF電気信号を受けて、段調光機能用に更新設定された点灯モードを切り替え順序通りに制御するように設定してやれば良い。
【0099】
例えば表3を参照して具体的に説明すると、ワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5の押操作で調光スイッチC2押操作時の点灯モードをモード9からモード3に変更した場合には、手動スイッチ機構Dでもモード3が再現されるようになり(矢印及び2’で図示)、ダウンスイッチC6の押操作で調光スイッチC2押操作時の点灯モードをモード3からモード20に変更した場合には、手動スイッチ機構Dでもモード20が再現されるようになる(矢印及び2”で図示)。
【0100】
以上、本実施形態の効果としては、ワイヤレス信号送信器Cの操作にて段調光機能と連続調光機能の両方が制御可能な主光源及び補助光源用点灯装置において、手動スイッチ機構Dによる押操作では保存部9に設定された多数の点灯モード全てを対象に切り替え制御するのではなく、段調光機能用に設定された点灯モードのみを順送りで制御するようにしたことで、ユーザーに対して操作の煩雑さを与えることなく、手動スイッチ機構Dでも簡単に明るさの調節が可能となる。また、ワイヤレス信号送信器Cの操作にて段調光機能で再現される点灯モードを変更した場合には、手動スイッチ機構Dによる押操作でも更新された点灯モードを再現できるように設定したことで、ユーザーの利便性及び操作性が向上し、より使い勝手の良い照明装置を提供することが可能となる。
【0101】
(実施形態7)
本発明の第7の実施形態を図16を参照して説明する。本実施形態の回路構成で、実施形態3(図4)からの変更点は以下の通りである。まず、主光源1を点灯させる第1の点灯回路部3bにて駆動回路部5bはソース抵抗R2の電圧信号をモニタする構成とし、駆動回路部5b内にはソース抵抗R2の電圧信号と制御部10からの主光源制御信号S1の電圧信号とでフィードバック制御を行なうフィードバック回路を設定し(図示せず)、調光制御の精度を向上するようにした。尚、このフィードバック制御は周知の技術である。
【0102】
また、補助光源としての豆球LA2を点灯させる第2の点灯回路部6bの回路構成を以下のように変更した。ラインフィルタLF1の出力端子両端に、補助光源としての豆球LA2、抵抗R201、及びトライアックQ201の直列回路を接続した。またトライアックQ201のT1端子とゲート端子との間にコンデンサC201を接続し、トライアックQ201のゲート端子とT2端子の間には抵抗R202とフォトトライアックカプラQ202の2次側端子との直列回路を接続する。また点灯出力制御回路部4の補助光源制御信号S2出力と回路グランド間にフォトトライアックカプラQ202の1次側端子を接続した構成とした。なお、手動スイッチ機構Dは実施形態1と同様に制御部10に直接接続した。
【表4】
【0103】
本実施形態の特徴は、補助光源LA2に対して調光制御できるようにしたことである。以下にその詳細を述べる。まず、保存部9に補助光源LA2点灯時の光出力の設定値の異なる複数の点灯モードを記憶するようにした。例えば表4ではモード21(光出力設定値100%)からモード25(光出力設定値20%)までの5つのモードを設定している。補助光源LA2の点灯制御方法は、まずワイヤレス信号送信器Cの豆球スイッチC3を押操作することで、表4により保存部9からモード21が選択され(●にて図示)、制御部10から補助光源制御信号S2が出力される。補助光源制御信号S2が出力されると、フォトトライアックカプラQ202の1次側に励磁電流が流れるため、フォトトライアックカプラQ202の2次側であるトライアックがオンし、続いてトライアックQ201がオンすることで補助光源LA2が点灯する。その状態で次にワイヤレス信号送信器CのダウンスイッチC6を押操作すると、モード22に切り替わり、制御部10はモード22の設定値(光出力80%)に応じた補助光源制御信号S2を出力する。ここで、補助光源LA2を点灯させる第2の点灯回路部6bは従来周知の位相制御回路で構成されており、トライアックQ201の導通角を変化させることにより補助光源LA2の調光点灯が可能である。したがって補助光源制御信号S2は導通角が適宜変化するような信号としている。そしてダウンスイッチC6を押し続けると、点灯モードがモード22、モード23、…と切り替わり、モード25になったところで押操作をやめると、補助光源LA2の光出力は20%で固定する。またそれとは逆に、補助光源LA2がモード25(光出力20%)で点灯している状態で、ワイヤレス信号送信器CのアップスイッチC5を押操作すると、モード24、モード23、…というふうに光出力が増えるように制御することもできる。
【0104】
ところで、実施形態4で述べたワイヤレス信号送信器Cでのダイレクト操作によって選択される点灯モードの自由設定機能は、本実施形態での補助光源の点灯に関しても同様に設定できる機能であり、例えばダウンスイッチC6の押操作にてモード25で固定した場合には、次回の豆球スイッチC3を押操作するとモード25の点灯状態が選択される(●にて図示)。
【0105】
ここで本実施形態の特徴は、補助光源LA2に関しても段調光機能(ダイレクト操作)のほかに連続調光機能(アップ及びダウンスイッチ操作)を付加し、また豆球スイッチC3を押操作した際の補助光源LA2の光出力設定値をアップスイッチC5あるいはダウンスイッチC6で更新した場合には、手動スイッチ機構Dで操作した場合でもその更新された点灯モードが再現されるようにしたことである。
【0106】
例えば表4を参照して述べると、元々モード21に設定されていた時には手動スイッチ操作でもモード21が切り替え順序3番として設定されているが、これをダウンスイッチC6の押操作でモード25に変更した場合、手動スイッチ操作でもモード25が切り替え順序3番として再現されるようになる(表4では3‘で図示)。
【0107】
以上、本実施形態の効果としては、主光源及び補助光源が共に連続調光機能を有し、且つ主光源及び補助光源の両光源についてその光出力を自由に設定することができ、且つそれは手動スイッチ機構の操作でも簡単に制御することができるようになり、より一層ユーザーの利便性及び操作性が向上し、使い勝手の良い照明装置を提供することが可能となる。
【0108】
(実施形態8)
以下、本発明の第8の実施形態を図17、図18を参照して説明する。尚、本実施形態の光源用点灯装置の回路構成は図16であり、保存部9に記憶された点灯モードは表4とする。本実施形態の特徴は、手動スイッチ機構の駆動操作時間によって異なる複数の点灯制御を可能にすることに関する内容であって、具体的には手動スイッチ機構Dを意識的に長期間連続で駆動操作した場合には、手動スイッチ機構Dを連続操作している期間において、保存部9に記憶された点灯モードを順次一定期間毎に切り替えるという機能を付加したものである。
【0109】
本発明の原理は、先述の実施形態5で述べたON/OFF電気信号判別部12の代わりに、点灯出力制御回路部4内の制御部10において、ON/OFF電気信号がOFFからONに切替わってからのON電気信号継続時間をモニタし、継続時間の大小によって判別する機能を有するとともに、手動スイッチ機構の操作が通常のスイッチ操作か、あるいは意識的に長期間連続で操作したのかを判別するための閾値時間T2を設定するというものである。
【0110】
尚、本実施形態の回路構成である図16では、異常検出信号生成部11を設けておらず、手動スイッチ機構DとでON/OFF電気信号の出力先を兼用化していないが、仮に兼用化する場合にはON/OFF電気信号の発生元を判別するための閾値時間tと上述の閾値時間T2とは区別して設定する必要があり、また、tとT2との関係はt<T2となるように設定する必要がある。
【0111】
次に、手動スイッチ機構Dを通常操作した場合と、意識的に長期間連続で駆動操作した場合との点灯モードの切替わり方の違いについて、表4を参照して以下に示す。
まず、通常操作した場合は、実施形態7で先述の通り、仮に現在の点灯モードがモード9(主光源60%調光状態)の場合には、手動スイッチ機構Dを1回操作するとモード21(補助光源全灯点灯状態)に移行する。続いて再度手動スイッチ機構Dを1回操作するとモード26(消灯状態)に移行、次はモード1(主光源全灯点灯状態)に移行、次はモード9(主光源60%調光点灯状態)に移行、…というように点灯モードが切替わる。
【0112】
それに対して、意識的に長期間連続で駆動操作した場合には、モード9→モード10→モード11→モード12→…モード19→モード20→モード19→モード18→…モード2→モード1→モード2→モード3→…というように、手動スイッチ機構Dを連続操作している期間において、保存部9に記憶された主光源に関する点灯モードを順次一定期間毎に切り替えるようにし、また手動スイッチDの連続操作を止めた場合には、止めた時点での点灯モードがその後、継続維持されるように設定する。また、モードが切替わる間隔は、制御部10に内蔵されたカウンター機能(図示せず)により一定期間毎に切替わるように制御させてやれば良い。
【0113】
図17は、ON/OFF電気信号のON電気信号継続時間を示したものであるが、図17(a)のようにON信号継続時間が閾値時間T2以下の場合には手動スイッチ機構Dの通常操作したことを示しており、図17(b)はON信号継続時間が閾値時間T2以上であって手動スイッチ機構Dを長期間連続操作したことを示している。
【0114】
更に本実施形態における制御部10の動作アルゴリズムをフローチャートにすると、一例として図18のようになる。
尚、上記では主光源点灯状態での動作を示したが、例えば補助光源点灯状態で手動スイッチ機構Dを長期間連続操作した場合でもモード21からモード25までを順次切り替えるようにすることは言うまでもない。
【0115】
本実施形態での効果は、主光源あるいは補助光源に対して連続調光機能を有した光源用点灯装置において、従来であればワイヤレス信号送信器でしか操作設定できなかった点灯モードが、手動スイッチ機構によっても設定できるようになり、ユーザーがワイヤレス送信器を紛失した場合でも手動スイッチ機構を操作してユーザーのお好みの点灯シーンを演出することが可能になる等、利便性の一層の向上が可能となる。
【0116】
(実施形態9)
本発明の第9の実施形態を図19を参照して説明する。本実施形態の回路構成で、実施形態5(図16)からの変更点は以下の通りである。まず、補助光源2として、豆球から発光ダイオード(LED)に変更した。また、補助光源2を点灯させる第2の電源回路部6aとして以下の回路を設定した。第1の電源回路部3a内の平滑コンデンサC3の両端に抵抗R301〜R303、インテリジェントパワーデバイスIPD素子、コンデンサC301〜C303、ダイオードD301〜D302、ツェナーダイオードZD301〜ZD302、インダクタL301から成る直流電源回路を構成した。尚、上記電源回路構成は降圧チョッパ回路を構成しており、平滑用コンデンサC3の両端の直流電圧を所定の直流電圧に変換するものであり、IPDには降圧チョッパ用のスイッチング素子が内蔵されている。尚、IPDとはインテリジェントパワーデバイスの略称であり、シリコンMOS形集積回路として例えば松下電器産業からMIP***品番で商品化されているものである。
【0117】
また、補助光源2を点灯させる第2の点灯回路部6bの回路構成を以下のように変更した。第1の電源回路部3aの出力であるツェナーダイオードZD302の両端に抵抗R304、発光ダイオードLA31〜LA34、トランジスタQ301の直列回路が接続される。また、トランジスタQ301のベース端子は制御部10の出力と接続されており、制御部10からの補助光源制御信号S2に応じてトランジスタQ301がオン/オフ動作する構成になっている。尚、本実施形態で示した第2の点灯回路部6bの回路構成の他にも、発光ダイオードを点灯させる為の回路構成としては例えばミラー回路を用いた定電流回路を用いても良く、その構成自体には特に言及するものではない。また発光ダイオードの灯数についても特に言及はしない。
【0118】
また、点灯出力制御回路部4内に音声ブザー発生部13を設け、制御部10からの信号有無に応じて音声を発生できるようにした。ワイヤレス信号送信器Cの構成にて、ダイレクト操作するためのスイッチ数をこれまでの4つから5つに変更し、スイッチの呼称をシーン1〜シーン5スイッチとした。
【0119】
図20は、本実施形態に用いるワイヤレス信号送信器Cの正面図である。外観は実施形態1〜5に用いるワイヤレス信号送信器Cと良く似ているが、複数のシーン選択釦C1〜C5により段調光機能を実現すると共に、アップ釦C6、ダウン釦C7により主光源と補助光源の連続調光機能を実現している点が異なる。
【表5】
【0120】
本実施形態では、保存部9に予め記憶させる点灯モードの数を実施形態5(表4)から1つ増やし、モード0を追加した。モード0は主光源及び補助光源を両方点灯させるように設定されており、ワイヤレス信号送信器Cのシーン1スイッチC1を押操作することで制御することができる。またモード0での各光源の光出力の設定値は、主光源の方が後述のシーン2スイッチC2を押操作した際の点灯モード(表5中ではモード1)の光出力で点灯し、補助光源は後述のシーン4スイッチC4を押操作した際の点灯モード(表5中のモード21)の光出力で点灯するように設定されている。また、ワイヤレス信号送信器Cのシーン2スイッチC2を押操作すると、表5中のモード1が選択され、主光源が光出力100%で点灯し、補助光源は消灯となる。同様にシーン3スイッチC3を押操作するとモード9が選択され、主光源が光出力60%で点灯し、補助光源は消灯となる。シーン4スイッチC4を押操作すると、モード21が選択され、主光源が消灯し、補助光源が光出力100%で点灯する。シーン5スイッチC5を押操作するとモード26が選択され、主光源、補助光源ともに消灯となる。
【0121】
本実施形態でも段調光機能と連続調光機能を両方備えており、段調光機能は上述のダイレクトスイッチで操作可能であり、連続調光機能はアップスイッチC6及びダウンスイッチC7で操作可能である。またダイレクトスイッチ押操作時の点灯モードの変更も先の実施形態と同様にアップスイッチC6、ダウンスイッチC7の操作にて設定可能である。
【0122】
更に手動スイッチ機構Dの操作では、シーン1スイッチC1からシーン5スイッチC5を押操作したときに選択される点灯モードが順送りで切替操作可能であり、シーン5スイッチC5押操作時の点灯モードの状態で手動スイッチ機構Dを操作すると、次にはシーン1スイッチC1押操作時の点灯モードが選択されるように設定している。
【0123】
ところで本実施形態の特徴は、上述のように音声ブザー発生部13を追加し、制御部10からの信号有無で音声を発生する機能を付加したことである。詳細には手動スイッチ機構Dを操作した際に音声を発生するようにした。この機能を達成する手段としては、制御部10が手動スイッチ機構DからON/OFF電気信号を受信すると、制御部10から音声ブザー発生部13へ音声発生を指示する信号を送信するように設定しておけば良い。
【0124】
以上、本実施形態の効果としては、手動スイッチ機構Dの操作の度に音声を発生させる機能を付加したことで、ユーザーが手動スイッチ機構Dを操作したことについて照明装置が認識しているということをユーザーにお知らせすることができ、ユーザーの操作性に関する不安を軽減することが可能となる。
【0125】
尚、音声発生は手動スイッチ機構Dの操作時に限らず、ワイヤレス信号送信器Cを操作した際でも音声を発生するようにしても全く問題ではなく、また各操作時で音声の音色や発生時間をそれぞれ異なるようにすれば、一層使い勝手の良い照明装置を提供することも可能である。
【0126】
(実施形態10)
以下、本発明の第10の実施形態を図21から図24を参照して説明する。本実施形態は実施形態1から実施形態9までで述べたいずれかの主光源及び補助光源用点灯装置と、主光源及び補助光源、そして光源ランプの放射光を制光する制光手段を有した照明器具本体とを具備していることを特徴とする照明装置の一例について述べるものである。
【0127】
図21は照明装置の概略を示しており、いわゆる吊り下げ式照明器具を示している。器具本体20は略円盤状に形成されており、電源コード21及び電源コードの先端に設けられた引掛シーリングキャップ22を介して天井面に配設された配線器具23に機械的及び電気的に接続され、器具本体20に内蔵された主光源及び補助光源用点灯装置は配線器具23から給電される。器具本体20は吊り下げ姿勢で主光源(蛍光灯ランプ)1が略水平に保持されるように重量配分されており、主光源(蛍光灯ランプ)1を装着支持するための主光源ソケット15及び主光源支持バネ16を取り付けて構成されている。また器具本体20は、主光源及び補助光源用点灯装置の手動スイッチを操作する引き紐24と、ワイヤレス信号送信器Cから送信させるワイヤレス信号を受信して主光源1あるいは補助光源2を点灯制御させる受光部7とが設けられ、受光部7と補助光源ソケットとが器具本体20の下面側カバーに形成された窓孔部から下方に臨む状態で設けられて、補助光源2が窓孔部から下面側カバーの下側に突き出る姿勢で補助光源ソケットに着脱自在にねじ込まれている。セード25は略円状に形成されており、中央部に形成された略円状の窓孔部が、器具本体20の上側に設けられた凸部に合わさるようにして位置決めされ、器具本体20の上面に設置される。また器具本体20の下面側からは、セード25と略同一径の円盤状に形成されたセード下面カバー26がつまみネジ27により器具本体20に取り付けられるように構成されている。尚、セード下面カバー26の中央部には手動スイッチを操作する引き紐24を貫通させるための窓孔部を形成している。28はプルスイッチつまみ、29はアジャスタ、30はフランジである。
【0128】
次に図22は器具本体の概略を示している。器具本体は器具上面カバー20aと器具下面カバー20bとが周縁部に沿って複数箇所にてネジ止めされており、また同じく周縁部には主光源ソケット15及び主光源支持バネ16が略放射状となるように設置されている。17は主光源用出力線である。器具本体20の内側には主光源及び補助光源用点灯装置が上方側にはんだ面、下方側に部品面となる姿勢にて内蔵されており、主光源及び補助光源用点灯装置のはんだ面と器具本体上面カバー20aとの間には樹脂製絶縁板32が器具本体上面カバー20aに固定された構成で設けられている。尚、主光源及び補助光源用点灯装置は、絶縁板32に形成された複数箇所から成る爪部によって支持固定される(図示せず)。また主光源及び補助光源用点灯装置を構成するプリント基板31は略中央部に窓孔部が設けられており(図24参照)、手動スイッチ本体40、手動スイッチ駆動部41、補助光源ソケット42、及び受光部ブロック43等を固定するための手動スイッチ固定金具44が、プリント基板窓孔部を貫通して器具本体上面カバー20aの略中央部に固定されている。更に手動スイッチ駆動部41と、手動スイッチを操作する引き紐24とをつなぐためのプルスイッチ金具45が器具本体下面カバー20bの窓孔部から下方に臨む状態で設けられている。
【0129】
次に図24は手動スイッチ固定金具44の概略を示している。手動スイッチ固定金具44は略コの字型の形状であり、補助光源ソケット42を固定し、また器具上面カバー20aにネジ止め固定するためのネジ貫通穴が設けられた上面部、手動スイッチ本体40及び手動スイッチ駆動部41を固定するとともに、駆動部用バネ46を引っ掛けるための切り欠き部等が形成された側面部、そして受光部ブロック43を固定するための下面部とで形成されている。尚、47は駆動部回転軸用固定ネジである。また、受光部ブロック43において、51は受光部素子、52は音声ブザー出力部である。
【0130】
手動スイッチ本体40はスイッチ釦が下方側へ、出力用のリード端子が上方側へ臨む構成で手動スイッチ固定金具44の側面部に固定されており、同じく側面部に固定された手動スイッチ駆動部41がプルスイッチ引き紐24を引っ張る操作にて手動スイッチ釦を押し上げるように構成設置されている。手動スイッチ出力用端子からは手動スイッチ信号線48がはんだ付けにより電気的に接続され、手動スイッチ用信号線48の他方先端部に設けられた手動スイッチ用コネクタ49によって主光源及び補助光源用点灯装置のプリント基板31に電気的に接続される。尚、手動スイッチ本体40の出力端子側には絶縁用カバー50も設置されている。
【0131】
次に図23は手動スイッチ固定金具の概略構成と手動スイッチ操作時の動作について示している。手動スイッチ本体40及び手動スイッチ駆動部41は手動スイッチ固定金具44の側面部にネジ止め固定されている。手動スイッチ駆動部41と固定用ネジ47との間には略渦巻きコイル状の金属ワイヤ製バネ46が設置されており、金属ワイヤ製バネ46の一方の先端部は手動スイッチ固定金具44にて切り欠き状に形成されたバネストッパ(図では右側のストッパ44a)に引っ掛けられ、他方の先端部は手動スイッチ駆動部41にて切り欠き状に形成されたバネストッパ(図では左側のストッパ41a)に引っ掛けられていて、手動スイッチ引き紐24を下方側へ引っ張り操作することで手動スイッチ駆動部41が時計回り方向に回転し、手動スイッチ釦40aを押し上げる仕組みとなっている。手動スイッチ駆動部41の先端部は図23(a)においてA面及びB面を有する略L字形の形状で、角部には適当なR部が形成されていることにより、手動スイッチ操作を円滑にしている。
【0132】
手動スイッチ操作時の動作についてであるが、まず図23(a)は手動スイッチ操作前の状態を示している。手動スイッチ駆動部41は手動スイッチ固定金具44の側面に形成された駆動部ストッパ(図では上側ストッパ44b)により静止固定されており、また手動スイッチ釦40aは手動スイッチ駆動部41のA面にほぼ近接した状態となっている。手動スイッチ引き紐24を操作すると手動スイッチ釦40aと手動スイッチ駆動部41がまずA面部にて接触し、手動スイッチ駆動部41の回転によって手動スイッチ釦40aが上方へ押し上げられる。手動スイッチ引き紐24を途中まで操作した状態が図23(b)であり、手動スイッチ釦40aは手動スイッチ駆動部41のR部付近で接触した状態となっている。そして更に手動スイッチ引き紐24を操作すると、手動スイッチ駆動部41は更に時計回り方向に回転し、今度は手動スイッチ駆動部41のB面にて手動スイッチ釦40aを押し上げる。そして手動スイッチ駆動部41が手動スイッチ固定金具44の側面に設けられた下側の駆動部ストッパ44cに止められるまで手動スイッチ引き紐24を引っ張った状態が図23(c)である。ユーザーは図23(c)の状態になったことで手動スイッチの引っ張り操作が完了したと認識でき、引っ張り操作を止めると、今度はバネの作用によって手動スイッチ駆動部41が反時計回りに回転し、図23(c)→図23(b)→図23(a)の過程で元の状態に戻る。
【0133】
上記のような手動スイッチ駆動構成とした理由としては、手動スイッチ操作中の手動スイッチのON状態継続時間をできるだけ長くするとともに、手動スイッチ操作時の操作感(クリック感)を持たせるという意味で効果がある。つまり手動スイッチ釦を垂直方向に直接押操作する場合に比べて操作ストローク距離を長く稼ぐことができ、実施形態2で述べた異常検出との兼用に際しても有効である。
【0134】
尚、本実施形態で述べた吊り下げ式照明器具は照明装置としての一例であり、たとえば天井直付け形照明器具やその他様々な構成の照明装置についても、本発明の特徴を持つ主光源及び補助光源用点灯装置あるいは主光源及び補助光源用点灯装置に主光源及び補助光源を具備した主光源及び補助光源点灯装置を具備した照明装置に関して特に照明装置自体の形状、構造等を制限規制するものではない。
【0135】
以上、本発明の特徴を持つ主光源及び補助光源用点灯装置と、主光源及び補助光源を具備し、更に光源ランプの放射光を制光する制光手段等を有することで、本発明による効果を奏する照明装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の実施形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の動作を示す状態遷移図である。
【図3】本発明の実施形態2の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態3の構成を示すブロック回路図である。
【図5】本発明の実施形態3の動作を示す動作説明図である。
【図6】本発明の実施形態3の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態3の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態4の構成を示すブロック回路図である。
【図9】本発明の実施形態4の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態4の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態5の動作を示す状態遷移図である。
【図12】本発明の実施形態5の動作を示す動作説明図である。
【図13】本発明の実施形態5の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態5の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態6に用いるワイヤレス信号送信器の正面図である。
【図16】本発明の実施形態7の構成を示すブロック回路図である。
【図17】本発明の実施形態8の動作を示す動作説明図である。
【図18】本発明の実施形態8の動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態9の構成を示すブロック回路図である。
【図20】本発明の実施形態9に用いるワイヤレス信号送信器の正面図である。
【図21】本発明の実施形態10の照明装置の構成を示す斜視図である。
【図22】本発明の実施形態10の照明装置の構成を示す断面図である。
【図23】本発明の実施形態10に用いる手動スイッチ機構の動作を示す説明図である。
【図24】本発明の実施形態10に用いる手動スイッチ機構の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0137】
1 主光源
2 補助光源
3a 第1の電源回路部
3b 第1の点灯回路部
4 点灯出力制御回路部
5 駆動回路部
6a 第2の電源回路部
6b 第2の点灯回路部
7 受光部
8 記憶部
9 保存部
10 制御部
C ワイヤレス信号送信器
D 手動スイッチ機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源を直流電圧に変換する電源回路部と、
直流をスイッチングする半導体スイッチを備え、出力側に少なくとも1つの光源を接続する出力可変の点灯回路部と、
ワイヤレス信号送信器からの操作信号を受信する受光部、およびこの受光部が受信した操作信号に応じて前記点灯回路部内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させる制御部を具備する点灯出力制御回路部とを備え、
前記点灯出力制御回路部は、手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号によっても前記点灯回路部内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させるように構成し、ワイヤレス信号送信器あるいは手動スイッチ機構のどちらの操作であっても光源が消灯状態以外で複数の点灯出力を切り換え可能にしたことを特徴とする光源用点灯装置。
【請求項2】
商用電源を直流電圧に変換する主光源用の第1の電源回路部と、
商用電源もしくは前記第1の電源回路部に接続される補助光源用の第2の電源回路部と、
第1の電源回路部出力の直流電圧をスイッチングする半導体スイッチを備え、出力側に少なくとも1つの主光源を接続する出力可変の第1の点灯回路部と、
入力側が補助光源用の第2の電源回路部の出力に接続され、出力側に補助光源を接続する第2の点灯回路部と、
ワイヤレス信号送信器からの操作信号を受信する受光部、主光源及び補助光源の現在の点灯モードを記憶する記憶部、主光源及び補助光源に対して予め設定した複数の点灯モード及び各点灯モードの切換え順序を記憶された保存部、前記受光部を介して前記ワイヤレス信号送信器から操作信号を受けると操作信号に対応した点灯モード信号を前記第1及び第2の点灯回路部に出力する制御部を具備する点灯出力制御回路部とを備え、
前記制御部は、手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号によっても前記保存部に記憶された切換え順序に従った点灯モードの切換えを可能にしたことを特徴とする光源用点灯装置。
【請求項3】
前記第1あるいは第2の電源回路部または前記第1あるいは第2の点灯回路部で発生した異常状態を検出する異常検出部と、異常を検出した場合にON/OFF電気信号を出力する異常検出信号生成部と、ON/OFF電気信号を判別するON/OFF電気信号判別部とを設け、前記異常検出信号生成部からのON/OFF電気信号と前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号は、前記ON/OFF電気信号判別部に対してOR構成で接続し、ON/OFF電気信号の信号源が前記異常検出信号生成部と認識した場合には、異常検出に対応した保護検出動作を行い、ON/OFF電気信号の信号源が前記手動スイッチ機構と認識した場合には、点灯モードを切替順序にしたがって切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項4】
前記異常検出部は、前記第2の点灯回路部の出力電流を検出し、出力電流が過剰に流れたことを異常と判断するものであり、前記保護検出動作とは前記第2の点灯回路部の動作を停止するか、もしくは間欠動作とするようにしたことを特徴とする請求項3記載の光源用点灯装置。
【請求項5】
前記ON/OFF電気信号判別部は、前記ON/OFF電気信号の信号切り替わり時からの継続時間を検出することでON/OFF電気信号の信号源を判別するための閾値時間tを予め設定され、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間が閾値時間t以下の場合は、異常検出部からの信号と認識し、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間が閾値時間t以上の場合は、手動スイッチからの信号と認識することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項6】
前記制御部あるいは前記ON/OFF電気信号判別部は、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するための閾値時間T1を設定され、前記ON/OFF電気信号の信号切り替わり時からの継続時間を検出することで、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するようにし、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT1以下の場合は、通常の手動スイッチ駆動と認識して次点灯モードへ移行し、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT1以上の場合は、手動スイッチ機構の長押し連続駆動と認識していかなる点灯モードであっても予め設定された固定の点灯モードへ移行するようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項7】
前記第1の点灯回路部は主光源の光出力を連続的に変化させる第1の連続調光機能を有し、前記保存部は連続調光機能に対応する多段階の点灯モードを記憶するとともに、多段階の点灯モードの中から段調光機能に対応する点灯モード及び切換え順序を記憶し、前記ワイヤレス信号送信器は連続調光制御が可能な連続調光操作部と、段調光制御が可能な段調光操作部とを有した構成とし、前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号による操作では、前記段調光機能に対応する点灯モードのみを切換え順序に従って切換えるようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項8】
前記制御部は、ワイヤレス信号送信器からの操作により、前記保存部に記憶された多段階の点灯モードの中から段調光機能に対応する点灯モード及び切換え順序の書き換えを可能とし、前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号による操作でも、書き換え後の点灯モード及び切換え順序に従って切換えるようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項9】
前記第2の点灯回路部も出力可変とし、補助光源の光出力を連続的に変化させる第2の連続調光機能を有したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項10】
前記制御部あるいは前記ON/OFF電気信号判別部は、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するための閾値時間T2を設定され、前記ON/OFF電気信号の信号切り替わり時からの継続時間を検出することで、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するようにし、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT2以下の場合は、通常の手動スイッチ駆動と認識して次点灯モードへ移行し、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT2以上になった場合は、ON/OFF電気信号が切替わりから継続している期間において、消灯モードを含めた複数の点灯モードを順次一定期間毎に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1〜5または請求項7〜9のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項11】
前記点灯出力制御回路部は音声出力部を具備し、前記制御部は前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号の切替わり有無に応じて音声出力部へ出力駆動信号を送信するようにしたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の光源用点灯装置と、主光源及び補助光源を具備していることを特徴とする光源点灯装置。
【請求項13】
請求項12記載の光源点灯装置と、光源ランプの放射光を制光する制光手段を有した照明器具本体とを具備していることを特徴とする照明装置。
【請求項1】
商用電源を直流電圧に変換する電源回路部と、
直流をスイッチングする半導体スイッチを備え、出力側に少なくとも1つの光源を接続する出力可変の点灯回路部と、
ワイヤレス信号送信器からの操作信号を受信する受光部、およびこの受光部が受信した操作信号に応じて前記点灯回路部内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させる制御部を具備する点灯出力制御回路部とを備え、
前記点灯出力制御回路部は、手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号によっても前記点灯回路部内の半導体スイッチの動作を制御あるいは停止させるように構成し、ワイヤレス信号送信器あるいは手動スイッチ機構のどちらの操作であっても光源が消灯状態以外で複数の点灯出力を切り換え可能にしたことを特徴とする光源用点灯装置。
【請求項2】
商用電源を直流電圧に変換する主光源用の第1の電源回路部と、
商用電源もしくは前記第1の電源回路部に接続される補助光源用の第2の電源回路部と、
第1の電源回路部出力の直流電圧をスイッチングする半導体スイッチを備え、出力側に少なくとも1つの主光源を接続する出力可変の第1の点灯回路部と、
入力側が補助光源用の第2の電源回路部の出力に接続され、出力側に補助光源を接続する第2の点灯回路部と、
ワイヤレス信号送信器からの操作信号を受信する受光部、主光源及び補助光源の現在の点灯モードを記憶する記憶部、主光源及び補助光源に対して予め設定した複数の点灯モード及び各点灯モードの切換え順序を記憶された保存部、前記受光部を介して前記ワイヤレス信号送信器から操作信号を受けると操作信号に対応した点灯モード信号を前記第1及び第2の点灯回路部に出力する制御部を具備する点灯出力制御回路部とを備え、
前記制御部は、手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号によっても前記保存部に記憶された切換え順序に従った点灯モードの切換えを可能にしたことを特徴とする光源用点灯装置。
【請求項3】
前記第1あるいは第2の電源回路部または前記第1あるいは第2の点灯回路部で発生した異常状態を検出する異常検出部と、異常を検出した場合にON/OFF電気信号を出力する異常検出信号生成部と、ON/OFF電気信号を判別するON/OFF電気信号判別部とを設け、前記異常検出信号生成部からのON/OFF電気信号と前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号は、前記ON/OFF電気信号判別部に対してOR構成で接続し、ON/OFF電気信号の信号源が前記異常検出信号生成部と認識した場合には、異常検出に対応した保護検出動作を行い、ON/OFF電気信号の信号源が前記手動スイッチ機構と認識した場合には、点灯モードを切替順序にしたがって切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項4】
前記異常検出部は、前記第2の点灯回路部の出力電流を検出し、出力電流が過剰に流れたことを異常と判断するものであり、前記保護検出動作とは前記第2の点灯回路部の動作を停止するか、もしくは間欠動作とするようにしたことを特徴とする請求項3記載の光源用点灯装置。
【請求項5】
前記ON/OFF電気信号判別部は、前記ON/OFF電気信号の信号切り替わり時からの継続時間を検出することでON/OFF電気信号の信号源を判別するための閾値時間tを予め設定され、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間が閾値時間t以下の場合は、異常検出部からの信号と認識し、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間が閾値時間t以上の場合は、手動スイッチからの信号と認識することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項6】
前記制御部あるいは前記ON/OFF電気信号判別部は、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するための閾値時間T1を設定され、前記ON/OFF電気信号の信号切り替わり時からの継続時間を検出することで、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するようにし、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT1以下の場合は、通常の手動スイッチ駆動と認識して次点灯モードへ移行し、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT1以上の場合は、手動スイッチ機構の長押し連続駆動と認識していかなる点灯モードであっても予め設定された固定の点灯モードへ移行するようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項7】
前記第1の点灯回路部は主光源の光出力を連続的に変化させる第1の連続調光機能を有し、前記保存部は連続調光機能に対応する多段階の点灯モードを記憶するとともに、多段階の点灯モードの中から段調光機能に対応する点灯モード及び切換え順序を記憶し、前記ワイヤレス信号送信器は連続調光制御が可能な連続調光操作部と、段調光制御が可能な段調光操作部とを有した構成とし、前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号による操作では、前記段調光機能に対応する点灯モードのみを切換え順序に従って切換えるようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項8】
前記制御部は、ワイヤレス信号送信器からの操作により、前記保存部に記憶された多段階の点灯モードの中から段調光機能に対応する点灯モード及び切換え順序の書き換えを可能とし、前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号による操作でも、書き換え後の点灯モード及び切換え順序に従って切換えるようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項9】
前記第2の点灯回路部も出力可変とし、補助光源の光出力を連続的に変化させる第2の連続調光機能を有したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項10】
前記制御部あるいは前記ON/OFF電気信号判別部は、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するための閾値時間T2を設定され、前記ON/OFF電気信号の信号切り替わり時からの継続時間を検出することで、手動スイッチ機構の長押し連続駆動を判別するようにし、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT2以下の場合は、通常の手動スイッチ駆動と認識して次点灯モードへ移行し、ON/OFF電気信号の切り替わり時からの継続時間がT2以上になった場合は、ON/OFF電気信号が切替わりから継続している期間において、消灯モードを含めた複数の点灯モードを順次一定期間毎に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1〜5または請求項7〜9のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項11】
前記点灯出力制御回路部は音声出力部を具備し、前記制御部は前記手動スイッチ機構からのON/OFF電気信号の切替わり有無に応じて音声出力部へ出力駆動信号を送信するようにしたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光源用点灯装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の光源用点灯装置と、主光源及び補助光源を具備していることを特徴とする光源点灯装置。
【請求項13】
請求項12記載の光源点灯装置と、光源ランプの放射光を制光する制光手段を有した照明器具本体とを具備していることを特徴とする照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2006−190657(P2006−190657A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−348520(P2005−348520)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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