説明

光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤を含有する調製物

少なくとも20m2/gの比表面積を有する、少なくとも1種の光触媒活性金属酸化物粉末、及び少なくとも1種の湿潤剤を含有する調製物。雑草防除のための調製物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤を含有する調製物に関する。本発明はさらに、その調製物の製造及び除草剤としての使用に関する。
【0002】
EP−A−1216616号から、光触媒活性物質を含有する調製物が公知である。好ましい光触媒活性物質は、二酸化チタンであり、それは粉末又はゾルとして調製物中に混和されてよい。該調製物は、太陽光不足のため低発育段階である植物の群葉上に噴霧される。該調製物は、成長促進剤として作用し、かつ同時に植物病害の予防を有効的に補助しなければならない。該調製物の作用方式は、群葉の表面上の水の光触媒分解が促進され、結果として二酸化炭素の同化が促進される事実に基づく。さらに、水の光触媒分解中に形成されるような酸素遊離基は、植物の成長に重要な植物ホルモンのエチレンの形成を促進する。さらに、EP−A−1216616号によれば、群葉に付着した除草剤を分解しうるフィトアレキシンの形成は、刺激される。
【0003】
WO98/38848号から、微細な、不活性の、反射性粒子は、園芸植物における光合成を増加する目的で使用されうることが、公知である。好適な粒子として、とりわけ二酸化チタン粒子が挙げられる。
【0004】
WO03/070002号から、雑草防除方法が公知であり、その際、100μm未満の平均粒子サイズを有する疎水性の不活性固体は、少なくとも1cmの深さで土壌中に取り込まれる。疎水性固体は、微粉粒子として、分散液として、又はエマルションとして取り込まれてよい。それらは、それ自体疎水性であり、又は好適なカップリング剤、例えばシラン及び脂肪酸との反応を介して疎水性表面を獲得する。例えば、該疎水性固体は、二酸化チタンであってよく、その発明に従って土壌中に使用される場合には、不活性である。
【0005】
技術水準から、微粉粒子は、該粒子が植物の地上部分に適用された場合に、植物の光合成を刺激するのに好適であるということになる。さらに、土壌中に取り込まれた特定の微粉粒子が、雑草防除のために使用されうる技術状態ということになる。
【0006】
本発明の目的は、植物の地上部分の上に適用される雑草防除のための調製物を提供することである。
【0007】
前記目的は、驚くべきことに、少なくとも1種の光触媒活性金属粉末を含有し、その際、該金属酸化物粉末の比表面積が、少なくとも20m2/gであり、かつ少なくとも1種の湿潤剤を含有する調製物によって達成される。
【0008】
光触媒活性金属酸化物粉末は、結晶質成分を含む金属酸化物粉末、及び有利には完全に結晶質である金属酸化物粉末であって、その際、該結晶質成分が、光量子を吸収することができ、それの結果として、電子が、金属酸化物の価電子帯から伝導帯中まで促進される物を意味すると解されるべきである。自由電子が表面に移動する場合に、それらはそこで反応を誘発しうる。金属酸化物粉末は、その時光触媒活性である。
【0009】
DIN66131号によって測定される金属酸化物粉末の比表面積は、少なくとも20m2/gである。20m2/g未満では、除草剤としての活性は、とても低い。有利には、本発明による調製物は、40〜100m2/gの比表面積を有する金属酸化物粉末を含む。200〜300m2/gの比表面積を有する金属酸化物粉末も、使用されてよい。しかしながら、それら金属酸化物粉末は、40〜100m2/gの比表面積を有する金属酸化物粉末と同じ、又はほんのわずかに高い活性を示す。
【0010】
本発明の意味における湿潤剤は、35mN/m未満の値まで水の表面張力を増加するものを意味することを理解すべきである。
【0011】
本発明による調製物の液相は水性であってよく、すなわち、主成分は水である。前記液相は有機性であってもよく、その際、主成分は有機化合物である。
【0012】
本発明による調製物の光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤の含有率は、有利には、それぞれの場合において、調製物に対して0.001〜70質量%であり、その際、光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤の含有率は、互いに独立している。
【0013】
本発明による調製物の運搬について、費用を節約するために、光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤のできるだけ高い含有率が、好ましいだろう。特に、この目的のために、光触媒活性金属酸化物粉末の含有率が、25〜50質量%である場合が有利である。この範囲において、金属酸化物分散液は、原則としてさらに、沈殿及び/又は再凝集に反して適切な安定性を示す。
【0014】
しかしながら、雑草防除のための調製物の使用のために、できるだけ低い光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤の含有率が、目標である。このために有利であるのは、本発明による光触媒活性金属酸化物粉末0.02〜5質量%、及び湿潤剤0.001〜2.0質量%の含有率を有する調製物であり、かつ光触媒活性金属酸化物粉末0.02〜1%、及び湿潤剤0.01〜0.5%の範囲における濃度が、特に有利である。
【0015】
さらに、調製物中の光触媒活性金属酸化物粉末の平均粒子直径が1000nmより小さい場合が、好ましいことがある。200nm未満の平均粒子直径が、とくに有利である。それらの値で、植物の処理された部位は、極めて又は完全に透明となる。さらに、雑草防除の効率は、特に高い。
【0016】
本発明による調製物中の光触媒活性金属酸化物粉末は、凝集、部分的に凝集、又は非凝集の形状で存在してよい。驚くべきことに、凝集粉末が、特に活性であると判明した。
【0017】
さらに、内面を有さない光触媒活性金属酸化物粉末が、特に活性であると判明した。
【0018】
光触媒活性金属酸化物粉末は、有利には、二酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末、Ti、Zn、Zr、Al、及び/もしくはSiの成分を有する混合酸化物粉末、特にC、N、PtもしくはWでドープされた、結晶格子ドープ二酸化チタン粉末もしくは酸化亜鉛粉末、表面改質二酸化チタン粉末もしくは酸化亜鉛粉末、又は前記化合物の混合物であってよい。表面改質は、無機の性質、例えばケイ素、アルミニウム、又はジルコニウムの酸化物であってよい。表面改質は、有機の性質、すなわち、例えば脂肪酸、例えばステアリン酸塩又は有機シランによる改質であってよい。
【0019】
さらに、二酸化チタン粉末を含む本発明による調製物では、該調製物がルチル相及びアナターゼ相を有する場合が、有利である。該調製物において、アナターゼ型が、優位であるべきである。30/70から10/90のルチル/アナターゼの割合が、好適である。ルチルにおいて、価電子帯と伝導帯との差が、420nmでの吸収に相当する、約3.05eVであり、アナターゼにおいては、該差が、385nmでの吸収に相当する、3.20eVである。結果として、ルチル成分は吸収された量子をアナターゼ系へと伝え、こうして光触媒法の確率が増加しうる。
【0020】
本発明による調製物であって、その際、光化学活性金属酸化物粉末は、火炎加水分解又は火炎酸化によって得られてよいものが、特に有利である。火炎酸化において、金属酸化物前駆体又は金属酸化物前駆体の混合物を、酸素で酸化して、金属酸化物粉末又は金属混合酸化物粉末を形成させる。火炎加水分解において、金属酸化物粉末又は金属混合酸化物粉末の形成は、1種の金属酸化物前駆体又は複数の金属酸化物前駆体の加水分解によって行われ、加水分解に必要な水は、燃料ガス、例えば、水素、および酸素の燃焼から得られる。一例として、反応式1a及び1bは、火炎酸化(反応式1a)及び火炎加水分解(反応式1b)による二酸化チタンの形成を記述する。
【0021】
【化1】

【0022】
本発明による調製物であり、その際、光化学活性金属酸化物粉末が、二酸化チタンを含有し、又は二酸化チタンからなり、かつそれが火炎加水分解によって製造されるものが特に好ましい。
【0023】
特に、20〜200m2/gの比表面積(BET表面積)、及びHW[nm]=a×BETf[式中、a=670×10-93/g及び−1.3≦f≦−1.0]の間の一次粒子分布の半値幅HWであり、その際、45μmより大きい直径を有する粒子の含有率が、0.0001〜0.05質量%の範囲内にある二酸化チタン粉末であってよい。
【0024】
有利には、二酸化チタン粉末は、次の性質を有するTiO2−1及びTiO2−2であってよい;
【表1】

【0025】
それら粉末及びそれらの製造は、出願番号102004055165.0号及び出願日2004年11月16日の未公開のドイツの特許出願に記載される。
【0026】
紫外光吸収金属酸化物粉末と同様に、本発明による調製物が、少なくとも1種の湿潤剤を必須成分として含有する。
【0027】
有利には、本発明による調製物は、Rewopol SB DO 75のようなスルホコハク酸、ベタイン(Tego Betain F50)又は酸化アミン(Aminoxid WS 35)のような両性界面活性剤、Tego Alkanol TD−6のようなエトキシ化アルコール、Rewopal EO 70のようなエトキシ化脂肪酸、Tego SMLのようなソルビタンエステル、Tago SMO 80Vのようなエトキシ化ソルビタンエステル、Tegotens G 826のようなアルキルポリグルコシド、及びTagat V20のようなエトキシ化グリセリルエステルの化学薬品種からの湿潤剤を含有してよい。
【0028】
特に有利には、本発明による調製物は、湿潤剤として過展着剤を含有してよい。0.1%以下の濃度の水溶液において、該水溶液が、数秒以内に疎水性表面に薄膜を形成することが特徴付けられる(S.Zhu et.Al.によるColloids Surfaces A:Physicochem. Eng. Aspects誌、1994年、63−78頁)。疎水性表面は、例えば農業的及び園芸的に使用される葉並びに植物、又はそこから収穫される生産物であると理解されるべきである。
【0029】
特に有利には、本発明による調製物は、過展着剤としてポリエーテル改質ポリシロキサン、ポリエーテル改質シラン界面活性剤、又はフルオロ界面活性剤を含有してよい。
【0030】
特に、それらは一般式
【化2】

[式中、Rは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル残基であり、
1は、−Z−O−R2の構造を有し、かつZは、場合により、アルキレン鎖中に2〜6個の炭素原子を有する分枝鎖状アルキレン残基であり、
2は、式(Cm2mO−)s3、[式中、mは、2.0より大きく、2.5以下の数であり、sは、4〜21の数であり、及びR3は、水素残基、1〜4個の炭素原子を有するアルキル残基、又はアセチル残基である]で示される残基であり、並びに
nは、1〜4の数である]で示されるポリシロキサンであってよい。
【0031】
好適な市販の過展着剤は、以下のものであってよい:
ポリエーテルが、酸化エチレン(EO)の構成単位だけで製造され、かつアセチル末端を有するポリエーテル改質トリシロキサン界面活性剤である、USA、MI州在、Dow Corning社製のSylgard(登録商標)309、
ポリエーテルが、EOの構成単位だけで製造され、かつメチル末端閉鎖を有するポリエーテル改質トリシロキサン界面活性剤である、USA、CT州在、GE/OSi社製のSilwet(登録商標)L−77、
ポリエーテルが、EOの構成単位だけで製造されるポリエーテル改質トリシロキサン界面活性剤である、USA、CT州在、GE/OSi社製のSilwet(登録商標)408、
ポリエーテルが、酸化エチレン及び酸化プロピレンの構成単位で製造されるポリエーテル改質トリシロキサン界面活性剤である、ドイツのGoldschmidt GmbH製のBREAK−THRU(登録商標)240、
テトラエチルアンモニウム ヘプタデカフルオロオクタンスルホネートに基づくフロオロ界面活性剤である、ドイツのLanxess AG製のBayowet(登録商標)FT248。
【0032】
さらに、本発明による調製物は、沈殿又は再凝集に対する分散液の安定化のために当業者に知られているような添加剤を含有してよい。それらは、例えば、pH調節剤、例えばカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、又は鉱酸、及び/又はそれらの塩であってよい。さらに、本発明による調製物は、リン酸塩、ポリリン酸塩、ポリ−アクリル酸及びそれらの塩、カチオンポリマー、並びに/又はアミノアルコールを含有してよい。
【0033】
本発明のさらなる対象は、本発明による調製物の製造方法において、
−場合により、pH調節剤又は界面活性剤物質の添加によって安定化されてよい、75質量%までの光触媒活性金属酸化物粉末含有率を有する分散液を、
−金属酸化物粉末及び湿潤剤の所望された含有率が0.001〜70質量%の範囲内になるまで、ポリエーテルオルガノポリシロキサン、及び場合により水に攪拌しながら添加する方法である。
【0034】
本発明のさらなる対象は、雑草防除のための本発明による調製物の使用である。
【0035】
実施例
調製物
二酸化チタン分散液(I)は、35質量%の二酸化チタン含有率を有する。さらに、該分散液は、ポリアクリル酸21質量%、及び水46質量%を含有する。
【0036】
使用される前記二酸化チタンは、熱分解的に製造された、比表面積50m2/gを有する凝集二酸化チタン粉末である。
【0037】
湿潤剤として、ドイツのGoldschmidt GmbH製のBREAK−THRU(登録商標)S240を使用する。
【0038】
湿潤剤の作用方式:金属酸化物の1%(w/w)及びBREAK−THRU(登録商標)S240の0.01%(w/w)を含有する本発明による調製物の1滴50μlは、疎水性表面(PEフィルム)上のすべての側面上に広がり、かつ直径6〜8cmを有する円領域を均一に覆う。
【0039】
調製物A:二酸化チタン分散液(I)1kgを100kgの水の中に分散する。次に、BREAK−THRU(登録商標)S240を添加する(0.041質量%)。
【0040】
調製物B:二酸化チタン分散液(I)0.5kgを100kgの水の中に分散する。次に、BREAK−THRU(登録商標)S240を添加する(0.041質量%)。
【0041】
実施例1:温室試験
豆を広葉植物(双子葉植物)の代表として使用し、大麦をイネ科草本のような単子葉植物の代表として使用した。
【0042】
調製物Aを、2〜4葉の発育状態である鉢植えの大麦植物及び豆植物上に噴霧した。それぞれの植物を含む10鉢を、噴霧のために一表面上に置く。噴霧ブームを使用して、1m2当たり30mlの調製物Aを、40cmの距離からノズルで植物上に噴霧した。このあと、該植物を、UV−B線量の制御状況下に曝した。豆について、これは、0.07kW/m2に対応し、8時間を超えて投与し、大麦については、0.088kW/m2の線量に対応した(10時間を超えて投与した)。
【0043】
UV−B焼けによって生じた生物学的効果を、放射線被曝後24時間で評価した。これに対して、最大損傷を、スコア3(極めて激しく損傷した植物)と評価し、かつ数値0を、植物が損傷を受けなかった場合に与えた。
【0044】
驚くべきことに、本発明に従った調製物Aが、植物がUV−B線で処理された場合に、豆及び大麦上の激しい損傷効果を示したことが判明した。
【0045】
表1:温室試験−処理24時間後のUV誘発損傷に対するスコア*
【表2】

*)0=無損傷、1=軽い、2=中程度、3=極めて激しく損傷、植物は殆ど枯死
【0046】
モデル植物の豆及び大麦において、本発明による調製物の存在下でのUV−B線の損傷作用の強化が認められ、それは除草作用及び除草作用強化として説明できる。従って、除草作用は一般的性質である。しかしながら、植物種から植物種への大きさは変動することがある。
【0047】
実施例2:耕地試験
耕地試験を、ドイツ、Baden−Wurttemberg州在、Orsingen−Nenzingen社製の冬大麦"Carrero"を使用して行った。該植物を、成長段階39で調製物A及びBで一度噴霧した。
【0048】
これに対して、1haにつき300Lを、ノズルで耕地において4つの繰り返された区画にその都度噴霧した。未処理の区画もあった。処理後2週間及び4週間に、すべての区画(すべての鉢置き台)を、日焼けによって生じた赤茶色の壊死について評価した。処理4週間後、止め葉(大麦植物の天葉)を病気がないか検査し、かつ見つけられた網斑病は、感染した葉の面積の百分率として評価した。
【0049】
表2:開けた耕地試験−大麦における壊死領域* 及び網斑**
【表3】

*)処理後2週間及び4週間(2WAP及び4WAP)でのすべての鉢置き台の損傷、壊死部分の割合(%)、**)処理後4週間での止め葉の網斑病感染、S)同様の小文字を有する同様の列における数字は、統計学的差はない(95%の確率)
【0050】
前記結果は、処理後2週間の日焼けは、未処理の対照において全く損傷を起こさず、かつ調製物B及びAでは、日焼けの損傷を有意に増加させたことを示す。損傷におけるこの増加を、除草作用として記述してよい。該調製物中の分散液Iの濃度が高く調整されればされるほど、除草作用はより強くなる。
【0051】
処理後4週間では、すべての鉢が、未処理のものでさえ、日焼けによって激しく損傷を受け、もはや処理と未処理との間のあらゆる差はなかった。上記試験は、植物病害の伝播が、該調製物によって促進されない、又は減少されないことを示した。網斑病の発生は、すべての区画における止め葉上で同様であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の光触媒活性金属酸化物粉末を含有する調製物であって、該金属酸化物粉末の比表面積が、少なくとも20m2/gであり、かつ該調製物が少なくとも1種の湿潤剤を含有することを特徴とする調製物。
【請求項2】
前記光触媒活性金属酸化物粉末及び湿潤剤の含有率が、互いに独立して、前記調製物に対して0.001〜70質量%であることを特徴とする請求項1に記載の調製物。
【請求項3】
前記光触媒活性金属酸化物粉末の含有率が、25〜50質量%であることを特徴とする請求項2に記載の調製物。
【請求項4】
前記光触媒活性金属酸化物粉末の含有率が、0.02〜5質量%であり、湿潤剤の含有率が、0.001〜2質量%であることを特徴とする請求項2に記載の調製物。
【請求項5】
前記調製物中の光触媒活性金属酸化物粉末の平均粒子直径が、1000nm未満であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の調製物。
【請求項6】
前記光触媒活性金属酸化物粉末が、凝集した一次粒子の形状であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の調製物。
【請求項7】
前記光触媒活性金属酸化物粉末が、内部表面を有さないことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の調製物。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載の調製物であって、前記光触媒活性金属酸化物粉末が、二酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末、Ti、Zn、Al、及び/もしくはSiの成分を有する混合酸化物粉末、結晶格子ドープ二酸化チタン粉末もしくは酸化亜鉛粉末、並びに/又は表面改質二酸化チタン粉末もしくは酸化亜鉛粉末であることを特徴とする調製物。
【請求項9】
前記二酸化チタン含有物が、ルチル相及びアナターゼ相を有することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の調製物。
【請求項10】
前記湿潤剤が、過展着剤であることを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の調製物。
【請求項11】
請求項10に記載の調製物であって、前記過展着剤が、一般式
【化1】

[式中、Rは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル残基であり、
1は、−Z−O−R2の構造を有し、かつZは、二価の、場合により、アルキレン鎖中に2から6個の炭素原子を有する分枝鎖状アルキレン残基であり、
2は、式(Cm2mO−)s3、[式中、mは、2.0より大きく、2.5以下の数であり、sは、4から21の数であり、かつ
3は、水素残基、1から4個の炭素原子を有するアルキル残基、又はアセチル残基である]で示される残基であり、並びに
nは、1から4の数である]で示されるポリシロキサンであることを特徴とする調製物。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項に記載の調製物であって、該調製物が、分散液の安定化のための通常の添加物を含有することを特徴とする調製物。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか1項に記載の調製物の製造方法において、
−場合により、pH調節剤又は界面活性剤物質の添加によって安定化されてよい、75質量%までの光触媒活性金属酸化物粉末含有率を有する分散液を、
−金属酸化物粉末及び湿潤剤の所望の含有率が0.001から70質量%の範囲内になるまで、湿潤剤及び場合により水に攪拌しながら添加することを特徴とする製造方法。
【請求項14】
雑草防除のための請求項1から12までのいずれか1項に記載の調製物の使用。

【公表番号】特表2009−502851(P2009−502851A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523289(P2008−523289)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2006/063696
【国際公開番号】WO2007/014810
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】