説明

光配線方法及び光配線装置

【課題】 ジャンパコードの余長が輻輳することを防止して、接続先の切り替えや追加接続等の配線処理を容易にすることができる光配線方法を得る。
【解決手段】 装置の左右に分けて配置される第1の棚群43と第2の棚群45は互いの各段の収納棚の高さを揃えた構成とし、ジャンパコード3で接続するスプリッタモジュール4とカプラモジュール5とが、同一段に位置するスプリッタモジュール収納棚47とカプラモジュール収納棚48に収納されるように、予め各棚群に収納するスプリッタモジュール4及びカプラモジュール5をグループ分けしておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所内光ファイバが接続されるスプリッタモジュールと、所外光ファイバが接続されるカプラモジュールとを、ジャンパコードを介して切り替え可能に接続する光配線装置、及び該装置上での光配線方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図9は、所内光ケーブル1Aから延び出た所内光ファイバ1と所外光ケーブル2Aから延び出た所外光ファイバ2とをジャンパ用光ファイバであるジャンパコード3を介して切り替え可能に接続する配線接続構造100を示したものである。
【0003】
所内光ファイバ1は、光分配素子である光スプリッタ4aを有するスプリッタモジュール4と光コネクタ11により接続される。所外光ファイバ2は、光カプラ5aを有するカプラモジュール5と光コネクタ12により接続される。そして、光コネクタ14により光スプリッタ4aに接続された複数本のジャンパコード3は整列盤6を介してカプラモジュール5に光コネクタ13により接続され、これにより所内光ファイバ1と所外光ファイバ2とが接続された状態となる。
【0004】
そして、このような配線接続構造100を高密度で実装可能にした光配線装置として、図10に示す光配線装置が提案されている。
ここに示した光配線装置21は、下記特許文献1に開示されたもので、第1の棚群23と第2の棚群25とが装置筐体22内の左右に分かれて設けられている。
【0005】
第1の棚群23は、所内光ファイバ1と接続される複数のスプリッタモジュール4を収納するスプリッタモジュール収納棚27が上下に多段に装備された構成になっている。各スプリッタモジュール収納棚27には、図9に示したスプリッタモジュール4が、装置前面側にアクセス面を向けた状態で、水平方向に多数整列配置されている。
【0006】
また、第2の棚群25は、所外光ファイバ2と接続される複数のカプラモジュール5を収納するカプラモジュール収納棚28が上下に多段に装備された構成になっている。各カプラモジュール収納棚28には、図9に示したカプラモジュール5が、装置前面側にアクセス面を向けた状態で、水平方向に多数整列配置されている。
【0007】
そして、第1の棚群23に収納されているスプリッタモジュール4と、第2の棚群25に収納されているカプラモジュール5とが、装置前面側からジャンパコード3で接続されている。
ジャンパコード3としては、接続するスプリッタモジュール4とカプラモジュール5との間の離間距離に関係なく、同一の長さのものが使用される。
従来の光配線装置21では、第1の棚群23や第2の棚群25における各モジュール4,5は、特に接続相手の位置等を考慮せずに収納されていたため、接続相手先の位置がどこであっても上記ジャンパコード3の長さが不足することがないように、上記ジャンパコード3の長さは、第1の棚群23及び第2の棚群25内で離間距離が最大となる位置に配置されたスプリッタモジュール4とカプラモジュール5との接続に必要な長さ(即ち、最大長)に設定されている。
【0008】
また、図10に示した従来例では、ジャンパコード3は、その中間部を第1の棚群23と第2の棚群25との間のスペースに装備した整列盤6に保持されることで、装置床面に垂れることを防止しているが、整列盤6を省略して第1の棚群23と第2の棚群25との間の空きスペースにジャンパコード3の余長を垂らすようにして収容する光配線装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
また、図10では示していないが、通常、第1の棚群23に収納された全てのスプリッタモジュール4に対して、それぞれ1本ずつジャンパコード3を接続しておいて、接続先が決まっていないスプリッタモジュール4に接続されたジャンパコード3は、個別に収納袋に詰めて第1の棚群23の周囲に設けた保留端収納架に吊り下げ保管する構成も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0010】
【特許文献1】特開2000−224619号公報
【特許文献2】特開2001−133634号公報
【特許文献3】特開2001−91755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、従来の光配線装置21では、複数段の収納棚の前面を斜行するようにジャンパコード3が布設されるケースが発生し易いこと、更には、ジャンパコード3の長さが、第1の棚群23及び第2の棚群25内で離間距離が最大となるスプリッタモジュール4とカプラモジュール5との接続に必要な長さ(即ち、最大長)に統一されていること等が原因となって、ジャンパコード3が多数接続されると、それぞれのジャンパコード3の余長が輻輳し、接続先の切り替えや追加接続等の配線処理が困難になるという問題を招いた。
【0012】
また、接続先が決まっていないスプリッタモジュール4に予め接続されたジャンパコード3は、個別に収納袋に詰めて第1の棚群23の周囲に設けた保留端収納架に吊り下げ保管する構成の光配線装置では、接続先が未決定のスプリッタモジュール4が多数存在する場合には、ジャンパコードの保留端処理のために収納力の高い大型の保留端収納架が必要となる。そして、この大型の保留端収納架の装備のために、装置筐体22内の配置スペースが圧迫されて、実際にスプリッタモジュールやカプラモジュールの実装に利用できる配置スペースが低減するという問題が生じた。
【0013】
本発明の目的は上記課題を解消することに係り、ジャンパコードの余長が輻輳することを防止して、接続先の切り替えや追加接続等の配線処理を容易にすることができ、また、接続先の決まっていないジャンパコードの保留端処理のために装置筐体内の配置スペースが圧迫されることがなく、実際にスプリッタモジュールやカプラモジュールの実装に利用できる配置スペースを増大させることができる光配線方法及び光配線装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(1)上記した課題を解決するために、本発明による光配線方法は、所内光ファイバと接続される複数のスプリッタモジュールを収納するスプリッタモジュール収納棚が多段に装備された第1の棚群と、所外光ファイバと接続される複数のカプラモジュールを収納するカプラモジュール収納棚が多段に装備された第2の棚群とを、装置の左右に分けて配置し、前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとをジャンパコードで接続する光配線装置内の光配線方法であって、
第1の棚群と第2の棚群は互いの各段の棚の高さを揃えた構成とし、
前記ジャンパコードで接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが、同一段に位置するスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚に収納されるように、予め各棚群に収納するスプリッタモジュール及びカプラモジュールをグループ分けしたことを特徴とする。
【0015】
(2)また、上記(1)に記載の光配線方法は、前記ジャンパコードが、接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが決定しているモジュール間にのみ装着されることを特徴としても良い。
【0016】
(3)また、上記(2)に記載の光配線方法は、前記ジャンパコードとして、予め長さの異なる複数種のジャンパコードを用意しておき、
前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとを接続する際には、余長が最短となる長さのジャンパコードを選択することを特徴としても良い。
【0017】
(4)また、上記した課題を解決するために、本発明による光配線装置は、所内光ファイバと接続される複数のスプリッタモジュールを収納するスプリッタモジュール収納棚が多段に装備された第1の棚群と、所内光ファイバと接続される複数のカプラモジュールを収納するカプラモジュール収納棚が多段に装備された第2の棚群とを、装置の左右に分けて配置し、前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとをジャンパコードで接続する光配線装置であって、
第1の棚群と第2の棚群は互いの各段の棚の高さを揃えた構成とし、
前記ジャンパコードで接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが、同一段に位置するスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚に収納されるように、予め各棚群に収納するスプリッタモジュール及びカプラモジュールがグループ分けされていることを特徴とする。
【0018】
(5)また、上記(4)に記載の光配線装置は、前記ジャンパコードが、接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが決定しているモジュール間にのみ装着されることを特徴としても良い。
【0019】
(6)また、上記(5)に記載の光配線装置は、前記ジャンパコードとして、予め長さの異なる複数種のジャンパコードが用意されており、
前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとを接続する際には、余長が最短となる長さのジャンパコードが選択使用されることを特徴としても良い。
【0020】
(7)また、上記(4)乃至(6)のいずれか一つに記載の光配線装置は、同一段のスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚との間に、前記ジャンパコードの余長を収納する余長収納部が設けられたことを特徴としても良い。
【0021】
(8)また、上記(4)乃至(7)のいずれか一つに記載の光配線装置は、各スプリッタモジュール収納棚及びカプラモジュール収納棚の前方に配置される余長収容トレイが、上部トレイと、該上部トレイの下方に位置して前記上部トレイよりも前方への突出長が長い下部トレイとの2段構造に形成されていることを特徴としても良い。
【0022】
(9)また、上記(8)に記載の光配線装置は、前記下部トレイが、前方下方に向かってスライド可能に取り付けられていることを特徴としても良い。
【0023】
(10)また、上記(8)又は(9)に記載の光配線装置は、前記上部トレイが、棚の幅方向に延在するバー部材で、上下に回動可能に取り付けられていることを特徴としても良い。
【0024】
(11)また、上記(8)又は(9)に記載の光配線装置は、前記上部トレイが、ジャンパコードを挟む隙間が適宜間隔で並ぶ櫛歯構造を成していることを特徴としても良い。
【発明の効果】
【0025】
本発明による光配線方法及び光配線装置によれば、ジャンパコードにより接続されるスプリッタモジュールとカプラモジュールとは、同一高さに並ぶスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚とに位置するようにグループ分けされているため、複数段の収納棚の前面を斜行するようにジャンパコードが布設されるケースは発生しない。即ち、スプリッタモジュール収納棚やカプラモジュール収納棚が多段に装備されていても、各段毎に、ジャンパコードを分けて整然と布設することができる。
更に、使用するジャンパコードの長さも限定され、高さ位置がずれている収納棚相互間での接続が発生する従来の場合と比較すると、余長を大幅に短縮することができ、且つ、余長収納を各収納棚毎に分別することができる。
従って、ジャンパコードの余長が輻輳することを防止して、接続先の切り替えや追加接続等の配線処理を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る光配線方法及び光配線装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る光配線装置の第1の実施の形態の正面図、図2は図1に示した光配線装置において同一段に配置されたスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚との間の配線構造を示す斜視図、図3は図2に示した配線接続構造を説明するスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚の一段分の拡大斜視図である。
【0027】
この第1の実施の形態の光配線装置41は、図9に示した配線接続構造100を高密度で実装可能にしたもので、第1の棚群43と第2の棚群45とが装置筐体42内の左右に分かれて設けられている。
【0028】
第1の棚群43は、所内光ファイバ1と接続される複数のスプリッタモジュール4を収納するスプリッタモジュール収納棚47が上下に多段に装備された構成になっている。各スプリッタモジュール収納棚47には、図9に示したスプリッタモジュール4が、装置前面側にアクセス面(光コネクタ14を接続する面)を向けた状態で、水平方向に多数整列配置されている。
【0029】
また、第2の棚群45は、所外光ファイバ2と接続される複数のカプラモジュール5を収納するカプラモジュール収納棚48が上下に多段に装備された構成になっている。各カプラモジュール収納棚48には、図9に示したカプラモジュール5が、装置前面側にアクセス面(光コネクタ13を接続する面)を向けた状態で、水平方向に多数整列配置されている。
【0030】
本実施の形態の場合、第1の棚群43と第2の棚群45は互いの各段の棚の高さを揃えた構成となっている。
更に、ジャンパコード3で接続するスプリッタモジュール4とカプラモジュール5とが、同一段に位置するスプリッタモジュール収納棚47とカプラモジュール収納棚48に収納されるように、予め各棚群に収納するスプリッタモジュール4及びカプラモジュール5がグループ分けされている。
【0031】
従って、図2及び図3に示すように、同一段で左右に並ぶスプリッタモジュール収納棚47とカプラモジュール収納棚48との間で、装置前面側からジャンパコード3による接続が行われる。
【0032】
更に、本実施の形態の場合、ジャンパコード3は、接続するスプリッタモジュール4とカプラモジュール5とが決定しているモジュール間にのみ装着されており、接続先(加入者)が未決定のスプリッタモジュール4に保留端としてジャンパコード3を装備していない。
【0033】
また、本実施の形態の場合、ジャンパコード3として、予め長さの異なる複数種のジャンパコード3A,3B,3Cが用意されており、スプリッタモジュール4とカプラモジュール5とを接続する際には、図3に示すように、余長が最短となる長さのジャンパコードが選択使用される。
【0034】
図2及び図3に示したように、各スプリッタモジュール収納棚47及びカプラモジュール収納棚48の前方には、余長収容トレイ51が装備されていて、ジャンパコード3の余長はこの余長収容トレイ51の上に載置される。
【0035】
以上に説明した第1の実施の形態の光配線装置41及びその光配線方法によれば、ジャンパコード3により接続されるスプリッタモジュール4とカプラモジュール5とは、同一高さに並ぶスプリッタモジュール収納棚47とカプラモジュール収納棚48とにグループ分けされているため、従来例で示したような複数段の収納棚の前面を斜行するようにジャンパコード3が布設されるケースは発生しない。即ち、スプリッタモジュール収納棚47やカプラモジュール収納棚48が多段に装備されていても、図3に示したように、各段毎に、ジャンパコード3を分けて整然と布設することができる。
更に、使用するジャンパコード3の長さも、高さ位置がずれている収納棚相互間での接続が発生する従来の場合と比較すると、余長を大幅に短縮することができ、且つ、余長収納を各収納棚毎に分別することができる。
従って、ジャンパコード3の余長が輻輳することを防止して、接続先の切り替えや追加接続等の配線処理を容易にすることができる。
【0036】
また、上記第1の実施の形態の光配線装置41における光配線方法では、ジャンパコード3が、接続するスプリッタモジュール4とカプラモジュール5とが決定しているモジュール間にのみ装着されるようにしており、接続先が未決定のスプリッタモジュール4に保留端としてジャンパコード3を予め接続しないため、接続先が未決定のジャンパコードを仮収納しておく保留端収納架が不要であり、保留端収納架を装備して保留端処理をしていた従来の光配線装置と比較すると、ジャンパコードの保留端処理のために装置筐体内の配置スペースが圧迫されることがなく、スプリッタモジュールやカプラモジュールの実装に利用できる配置スペースを増大させることができる。
【0037】
また、上記第1の実施の形態の光配線装置41における光配線方法では、ジャンパコード3として、図3に示したように、予め長さの異なる複数種のジャンパコード3A,3B,3Cを用意しておき、スプリッタモジュール4とカプラモジュール5とを接続する際には、余長が最短となる長さのジャンパコードを選択するため、収納する余長量を大幅に削減でき、これによっても、ジャンパコードの輻輳を防止することができる。
【0038】
図4は本発明に係る光配線装置の第2の実施の形態の要部を示したものである。
この第2の実施の形態の光配線装置では、図4(a)に示すように、同一段に並ぶ収納棚47,48間に、ジャンパコード3の余長を収納するポケット状に形成した余長収納部53を装備している。
余長収納部53は、収納棚47,48間の空きスペースを利用したもので、収納棚47,48間を内奥に向かって徐々に下がる傾斜とした空間に形成されていて、図4(b)に示すように、該余長収納部53に余長を収納させることにより、余長収容トレイ51の上のジャンパコード3をよりスッキリと整理させることができる。
【0039】
図5は本発明に係る光配線装置の第3の実施の形態の要部を示したものである。
この第3の実施の形態の光配線装置では、図5(a)に示すように、各スプリッタモジュール収納棚47及びカプラモジュール収納棚48の前方に配置される余長収容トレイ51が、上部トレイ51Aと、該上部トレイ51Aの下方に位置して上部トレイ51Aよりも前方への突出長が長い下部トレイ51Bとの2段構造に形成されている。
【0040】
このように余長収容トレイ51が2段構造に形成されていると、ジャンパコード3を収納する面積が増えると同時に、図5(b),(c)に示すように、上部トレイ51A上では装置幅(左右)方向にジャンパコード3が横たわらないように整列させた余長収納が可能になり、ジャンパコード3の接続作業がより容易になる。
【0041】
図6は本発明に係る光配線装置の第4の実施の形態の要部を示したものである。
この第4の実施の形態の光配線装置では、下部トレイ51Bが、図中の矢印Cで示すように、前方下方に向かってスライド可能に取り付けられている。
このように、下部トレイ51Bがスライド可能に取り付けられていると、ジャンパコード3の装着作業時には、下部トレイ51Bを前方下方に向かって引き出した状態にしておくことにより、上部トレイ51Aの存在が障害とならずに下部トレイ51Bへの余長収納作業が行い易くなり、作業性を向上させることができる。
【0042】
図7は本発明に係る光配線装置の第5の実施の形態の要部を示したものである。
この第5の実施の形態の光配線装置では、上部トレイ51Aが、棚の幅方向に延在するバー部材で、図中の矢印Dで示すように、各スプリッタモジュール収納棚47及びカプラモジュール収納棚48の前方側において上下に回動可能に取り付けられている。
バー部材で形成された上部トレイ51Aは、例えば結束バンド等で、ジャンパコード3の出入り部分を固定することで、装着したジャンパコード3を固定支持させることができる。
また、ジャンパコード3の余長を下部トレイ51Bに収納する作業の時には、上部トレイ51Aを上方に回動させることで、上部トレイ51Aの存在を障害とせず収納作業を容易にすることができる。
【0043】
図8は本発明に係る光配線装置の第6の実施の形態の要部を示したものである。
この第6の実施の形態の光配線装置では、上部トレイ51Aが、ジャンパコード3を挟む隙間55が適宜間隔で並ぶ櫛歯構造に形成されている。
このような上部トレイ51Aでは、結束バンド等を使用せずに、櫛歯構造の隙間55にジャンパコード3を割り込ませるだけで、ジャンパコード3の出入り部を位置決め固定することができ、ジャンパコード3の装着時における作業性が向上すると同時に、ジャンパコード3の収納状態をより整然と整理することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る光配線装置の第1の実施の形態の正面図である。
【図2】図1に示した光配線装置において同一段に配置されたスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚との間の配線構造を示す斜視図である。
【図3】図2に示したスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚の一段分の拡大斜視図である。
【図4】(a)は本発明に係る光配線装置の第2の実施の形態の余長収納部の斜視図、(b)は(a)に示した余長収納部にジャンパコードの余長が収納された状態の説明図、(c)は(b)のA−A断面図である。
【図5】(a)は本発明に係る光配線装置の第3の実施の形態の余長収容トレイの斜視図、(b)は(a)に示した余長収容トレイ上でのジャンパコードの余長収容状態を示す斜視図、(c)は(b)のB−B断面図である。
【図6】本発明に係る光配線装置の第4の実施の形態となる2段構造の余長収容トレイの斜視図である。
【図7】本発明に係る光配線装置の第5の実施の形態となる2段構造の余長収容トレイの斜視図である。
【図8】本発明に係る光配線装置の第6の実施の形態となる2段構造の余長収容トレイの斜視図である。
【図9】所内光ファイバと所外光ファイバとをジャンパコードを介して接続する配線接続構造の説明図である。
【図10】従来の光配線装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
1 所内光ファイバ
2 所外光ファイバ
3 ジャンパコード
4 スプリッタモジュール
5 カプラモジュール
13 光コネクタ
14 光コネクタ
41 光配線装置
43 第1の棚群
45 第2の棚群
47 スプリッタモジュール収納棚
48 カプラモジュール収納棚
51 余長収容トレイ
51A 上部トレイ
51B 下部トレイ
53 余長収納部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
所内光ファイバと接続される複数のスプリッタモジュールを収納するスプリッタモジュール収納棚が多段に装備された第1の棚群と、所外光ファイバと接続される複数のカプラモジュールを収納するカプラモジュール収納棚が多段に装備された第2の棚群とを、装置の左右に分けて配置し、前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとをジャンパコードで接続する光配線装置内の光配線方法であって、
第1の棚群と第2の棚群は互いの各段の棚の高さを揃えた構成とし、
前記ジャンパコードで接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが、同一段に位置するスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚に収納されるように、予め各棚群に収納するスプリッタモジュール及びカプラモジュールをグループ分けしたことを特徴とする光配線方法。
【請求項2】
前記ジャンパコードが、接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが決定しているモジュール間にのみ装着されることを特徴とする請求項1に記載の光配線方法。
【請求項3】
前記ジャンパコードとして、予め長さの異なる複数種のジャンパコードを用意しておき、
前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとを接続する際には、余長が最短となる長さのジャンパコードを選択することを特徴とする請求項2に記載の光配線方法。
【請求項4】
所内光ファイバと接続される複数のスプリッタモジュールを収納するスプリッタモジュール収納棚が多段に装備された第1の棚群と、所内光ファイバと接続される複数のカプラモジュールを収納するカプラモジュール収納棚が多段に装備された第2の棚群とを、装置の左右に分けて配置し、前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとをジャンパコードで接続する光配線装置であって、
第1の棚群と第2の棚群は互いの各段の棚の高さを揃えた構成とし、
前記ジャンパコードで接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが、同一段に位置するスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚に収納されるように、予め各棚群に収納するスプリッタモジュール及びカプラモジュールがグループ分けされていることを特徴とする光配線装置。
【請求項5】
前記ジャンパコードが、接続する前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとが決定しているモジュール間にのみ装着されることを特徴とする請求項4に記載の光配線装置。
【請求項6】
前記ジャンパコードとして、予め長さの異なる複数種のジャンパコードが用意されており、
前記スプリッタモジュールと前記カプラモジュールとを接続する際には、余長が最短となる長さのジャンパコードが選択使用されることを特徴とする請求項5に記載の光配線装置。
【請求項7】
同一段のスプリッタモジュール収納棚とカプラモジュール収納棚との間に、前記ジャンパコードの余長を収納する余長収納部が設けられたことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の光配線装置。
【請求項8】
各スプリッタモジュール収納棚及びカプラモジュール収納棚の前方に配置される余長収容トレイが、上部トレイと、該上部トレイの下方に位置して前記上部トレイよりも前方への突出長が長い下部トレイとの2段構造に形成されていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の光配線装置。
【請求項9】
前記下部トレイが、前方下方に向かってスライド可能に取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の光配線装置。
【請求項10】
前記上部トレイが、棚の幅方向に延在するバー部材で、上下に回動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項8又は9に記載の光配線装置。
【請求項11】
前記上部トレイが、ジャンパコードを挟む隙間が適宜間隔で並ぶ櫛歯構造を成していることを特徴とする請求項8又は9に記載の光配線装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−69716(P2009−69716A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240431(P2007−240431)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(000183130)住電オプコム株式会社 (9)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】