光電変換半導体装置
【課題】 さまざまなサイズの光電変換半導体素子をコプレナ基板に実装することのできる光電変換半導体装置を提供する。
【解決手段】 本光電変換半導体装置は、光電変換半導体素子1、コプレナ基板2、インピーダンス整合用の終端抵抗3を備えている。コプレナ基板2には、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとが形成されている。シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aと小さい幅44bをそれぞれ有して延びる部分を備えている。シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aと小さいギャップ10bの部分がある。
【解決手段】 本光電変換半導体装置は、光電変換半導体素子1、コプレナ基板2、インピーダンス整合用の終端抵抗3を備えている。コプレナ基板2には、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとが形成されている。シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aと小さい幅44bをそれぞれ有して延びる部分を備えている。シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aと小さいギャップ10bの部分がある。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換半導体装置に関し、特に、よりチップサイズの小さい光電変換半導体素子を搭載できる光電変換半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光電変換半導体装置について説明する。図15に示すように、光電変換半導体装置は、光電変換半導体素子101、変調信号電圧(以下、「RF信号」と記す。)を光電変換半導体素子101に給電するためのコプレナウェーブガイド(coplanar wave guide)基板102(以下、「コプレナ基板」と記す。)、インピーダンス整合用の終端抵抗103および入出力用の結合光学系(図示せず)を備えている。
【0003】コプレナ基板102には、シグナルライン104とグランドライン105が形成されている。光電変換半導体素子101は、シグナルライン104およびグランドライン105とバンプ電極106a〜106eを介して電気的に接続されている。シグナルライン104とグランドライン105とは、終端抵抗103を介して電気的に接続されている。
【0004】次に、光電変換半導体装置の動作について説明する。たとえば、光電変換半導体素子101が電界吸収型半導体光変調器素子(以下、「光変調器素子」と記す。)である場合には、光変調器素子では、コプレナ基板102を経由して印加される電圧に応じてレーザ光の吸収量が変化する。このため、コプレナ基板102に変調信号電圧を印加することで、光変調器素子から出射されるレーザ光には信号電圧に対応した強度変調が施されることになり、出射側の結合光学系に効率よく結合される。
【0005】従来の光電変換半導体装置は上記のように構成され、動作する。特に、この光電変換半導体装置では、RF信号を送る側のインピーダンス(給電側インピーダンス)にコプレナ基板102の特性インピーダンスを合わせるために、コプレナ基板102のシグナルライン104の幅およびシグナルライン104とグランドライン105との間隔(以下、「ギャップ」と記す。)は、それぞれ一定の幅WとギャップLに設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の光電変換半導体装置では、次のような問題があった。給電のためのRF信号は、コネクタを介したり他の基板からワイヤを介してコプレナ基板102に送られる。コネクタを使用する場合には、コネクタのピンの径よりもシグナルライン104の幅を太くする必要がある。また、ワイヤを使用する場合では、ワイヤの径よりもシグナルライン104の幅を太くする必要がある。さらに、シグナルライン104上に光電変換半導体素子101を実装する必要がある。このような制約から、コプレナ基板102に形成するシグナルライン104の幅が規定されることになる。
【0007】また、同様に、グランドライン105についても、RF信号を劣化させないということと、グランドライン105上に光電変換半導体素子101を実装するということからその幅が規定されることになる。
【0008】このことより、コプレナ基板102に実装可能な光電変換半導体素子101のサイズが制限されてしまうという問題があった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、さまざまなサイズの光電変換半導体素子をコプレナ基板に実装することのできる光電変換半導体装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光電変換半導体装置は、基板とシグナルラインとグランドラインと抵抗部と光電変換半導体素子とを備えた光電変換半導体装置である。シグナルラインは基板に形成され、幅を有して延びる。グランドラインは基板に形成され、シグナルラインと間隔を隔てられて延びる。抵抗部は基板に形成され、シグナルラインとグランドラインとを電気的に接続する。光電変換半導体素子はシグナルラインとグランドラインとに電気的に接続され、変調信号を送るための給電部から送られたその変調信号を受けることで、受光した光を変調して出力する。そして、インピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じである。シグナルラインとグランドラインとの間隔がシグナルラインに沿って変化する。シグナルラインの幅が、シグナルラインが延びる方向に沿って変化する。
【0011】この光電変換半導体装置によれば、インピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じであることで、給電部とのインピーダンスの整合性が保持されて電気的特性の劣化を抑制できるとともに、間隔がシグナルラインに沿って変化し、シグナルラインの幅がシグナルラインが延びる方向に沿って変化することで、光電変換半導体素子のサイズに合わせて基板において実装可能な領域を最適化することができる。より具体的には、基板に基づくインピーダンス、すなわち、基板の誘電率、基板の厚さ、シグナルラインの幅およびシグナルラインとグランドラインとの間隔に基づいて決定されるインピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じになる状態のもとで、シグナルラインの幅と間隔とが変化している。なお、基板に基づくインピーダンスは、後述するように、光電変換半導体素子およびその素子と基板とを接続する電極の影響を含む。
【0012】好ましくは、シグナルラインは、第1の幅を有して延びる部分と、第1の幅よりも狭い第2の幅を有して延びる部分とを含み、光電変換半導体素子は第2の幅を有して延びる部分を覆うように配置されている。
【0013】この場合には、光電変換半導体素子とシグナルラインとは、径のより小さい電極(たとえば、バンプ電極)により接続することができて、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0014】また好ましくは、光電変換半導体素子は抵抗部を覆わないように配置されている。
【0015】この場合には、光電変換半導体装置の動作時に抵抗部によって発せられる熱の影響を直接受けることがなくなる。
【0016】さらに好ましくは、光電変換素子は第2の幅を有して延びる部分のみを覆うように配置されている。
【0017】この場合には、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になるとともに、シグナルラインを伝播する信号が所定の接続部分以外のところで電気的につながる電気的干渉を低減することができる。
【0018】好ましくは、第2の幅を有して延びる部分は基板の内部に形成された部分を含む。
【0019】この場合には、グランドラインの領域を限られた領域の中で広げることができ、これに合わせて電極の数を増やしたり電極の径を大きくすることができる。これにより、基板と光電変換半導体素子との取付け強度を向上することができる。
【0020】また好ましくは、基板では、シグナルラインが延びる方向に沿ってその幅が変化する。
【0021】この場合には、特に基板の幅として狭い部分が設けられることで、光電変換半導体装置そのものの小型化を図ることができる。
【0022】さらに好ましくは、光電変換半導体素子は、シグナルラインが延びる方向と略直交する方向に外部からの光を受けて透過する入出力部分を含み、入出力部分は入出力部分が位置する側の基板の側部と略同一面上にあるか、または、その側部より突出している。
【0023】この場合には、たとえば光ファイバー等の光学系と光電変換半導体素子における入出力部とを容易に接近させることができて、光電変換半導体素子と光ファイバーとを効率よく結合させることができる。
【0024】また好ましくは、上記間隔と幅とは、シグナルラインに沿って滑らかに変化する。
【0025】この場合には、滑らかに変化させない場合と比べて、電気的特性の劣化をさらに抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】実施の形態1本発明の実施の形態1に係る光電変換半導体装置について説明する。図1および図2に示すように、本光電変換半導体装置は、光電変換半導体素子1、RF信号をその光電変換半導体素子1に給電するためのコプレナ基板2、インピーダンス整合用の終端抵抗3および入出力用の結合光学系(図示せず)を備えている。
【0027】コプレナ基板2には、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとが形成されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。シグナルライン4とグランドライン5とは、終端抵抗3を介して電気的に接続されている。コプレナ基板2は、たとえばアルミナから形成されている。また、シグナルライン4とグランドライン5は、たとえば金メッキ等の導電体から形成されている。
【0028】特に、本光電変換半導体装置では、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0029】このように、本光電変換半導体装置では、シグナルライン4の幅とギャップが一定ではなく変化している。このシグナルライン4の幅とギャップは、コプレナ基板2のインピーダンス(特性インピーダンス)に基づいて設定されている。このことについて説明する。
【0030】まず、基本的にインピーダンスは電流、電圧とは次のような関係にある。図3に示すように、インピーダンスZのブラックボックスに電流Iを流す場合、両端間の電圧VはインピーダンスZと電流Iとの積で表される。本光電変換半導体装置の場合、図4に示すように、インピーダンスとしては、コプレナ基板2に給電する給電部20側のインピーダンス、コプレナ基板2に基づくインピーダンスおよび終端抵抗に基づくインピーダンスの3つのインピーダンスがある。なお、コプレナ基板2に基づくインピーダンスは、光電変換半導体素子1およびその素子1とコプレナ基板2とを接続するバンプ電極6a〜6cの影響を含む。
【0031】これら3つのインピーダンスの値が異なっていると、結果的に電気的特性が劣化するため、各インピーダンスの値は同じ値になるように設計される。つまり、インピーダンスの整合性が保たれるように設計される。
【0032】3つのインピーダンスのうち特性インピーダンスは、コプレナ基板2の誘電率、厚さ、シグナルラインの幅およびギャップによって決定される。そこで、本光電変換半導体装置では、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。すなわち、インピーダンスの整合性を保持した状態でシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。この場合、コプレナ基板2の誘電率と厚さとが一定であるため、シグナルライン4の幅が狭くなることでギャップも狭くなっている。
【0033】次に、本光電変換半導体装置の動作について説明する。図5に示すように、たとえば、光電変換半導体装置22における光電変換半導体素子1が光変調器素子の場合には、光変調器素子では、コプレナ基板2を経由して印加される変調信号電圧に応じて連続レーザ光源21から出射されたレーザ光の吸収量が変化する。つまり、図6に示すように、コプレナ基板2に変調信号電圧を印加することで、その電圧と光変調器素子の光透過特性とに基づいて、光変調器素子から出射されるレーザ光には変調信号電圧に対応した強度変調が施されて、強度変調されたレーザ光が出射されることになる。なお、実際には、光電変換半導体素子は入射レーザ光の一部を吸収して残りのレーザ光を出射することになる。
【0034】このように、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子がレーザ光を受光し、変調信号電圧に基づくレーザ光が光電変換半導体素子から出射されることになる。レーザ光の強度が変調されることで、光通信において信号の変調器として本光電変換半導体装置を用いることができる。
【0035】上述したように、本光電変換半導体装置では、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0036】これにより、光電変換半導体素子が実装される領域のシグナルライン4の幅とギャップを狭めることができて、従来の光電変換半導体装置と比べると、光電変換半導体素子1との配線が可能な領域であって光電変換半導体素子1を固定することが可能である領域(実装可能領域)を光電変換半導体素子1のサイズに合わせて最適にすることができる。
【0037】その結果、光電変換半導体素子1のチップサイズの制限が緩和されて、さまざまなサイズの光電変換半導体素子をコプレナ基板2上に搭載することができる。
【0038】実施の形態2本発明の実施の形態2に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図7に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0039】特に、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち、相対的に小さい幅を有して延びる部分を覆うように実装されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6を介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6c、6dを介して電気的に接続されている。また、バンプ電極6b、6eは光電変換半導体素子1をコプレナ基板2に固定することにのみ用いられている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0040】シグナルライン4の幅とギャップとは、実施の形態1において説明したように、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0041】特に、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子はシグナルライン4とは相対的に小さい幅を有して延びる部分において接続される。これにより、バンプ電極として径のより小さいものを適用することができて、チップサイズのより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0042】また、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち小さい幅を有して延びる部分の上に実装されることで、シグナルライン4を伝播する信号が所定の部分以外のところで電気的につながる(電気的干渉)のを低減することができる。
【0043】このようにして、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子としてチップサイズのより小さいものを実装可能にすることができ、また、電気的干渉を低減することができる。
【0044】実施の形態3本発明の実施の形態3に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図8に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0045】特に、光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置においてシグナルライン4の相対的に大きい幅を有して延びる部分と小さい幅を有して延びる部分とを覆うように実装されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0046】シグナルライン4の幅とギャップとは、実施の形態1において説明したように、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0047】特に、本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、光電変換半導体素子が終端抵抗3とは離れた位置に実装されていることで、終端抵抗3が発する熱が直接光電変換半導体素子に伝わるのを抑制して、熱による影響を低減することができる。
【0048】実施の形態4本発明の実施の形態4に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図9に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0049】特に、光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置にシグナルライン4の相対的に幅の小さい部分を覆うように実装されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b〜6eを介して電気的に接続されている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0050】シグナルライン4の幅とギャップとは、実施の形態1において説明したように、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0051】特に、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子1が終端抵抗3とは離れた位置に実装されていることで、終端抵抗3が発する熱が直接光電変換半導体素子に伝わるのを抑制して、熱による影響を低減することができる。
【0052】また、光電変換半導体素子1はシグナルライン4とは相対的に幅の狭い部分において接続される。これにより、バンプ電極として径のより小さいものを適用することができて、チップサイズのより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0053】さらに、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち幅の狭い部分の上に実装されることで、シグナルライン4を伝播する信号が所定の部分以外のところで電気的につながる(電気的干渉)のを低減することができる。
【0054】実施の形態5本発明の実施の形態5に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図10に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0055】特に、図10および図11に示すように、シグナルライン4の相対的に小さい幅の部分がコプレナ基板2の内部を経て終端抵抗3に接続されている。そして、光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置にシグナルライン4の相対的に幅の小さい部分を覆うように実装されている。
【0056】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6c、6dを介して電気的に接続されている。また、バンプ電極6b、6fは光電変換半導体素子1をコプレナ基板2に固定することにのみ用いられている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0057】特に、本光電変換半導体装置では、シグナルライン4の一部がコプレナ基板2の内部を通っていることで、グランドライン5の領域を広げることができるので、これに合わせてバンプ電極の数を増やしたりその径を大きくすることができる。これにより、光電変換半導体素子のコプレナ基板1への取付け強度を高めることができる。
【0058】また、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち幅の狭い部分の上に実装されることで、シグナルライン4を伝播する信号が所定の部分以外のところで電気的につながる(電気的干渉)のを低減することができる。
【0059】さらに、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子1が終端抵抗3とは離れた位置に実装されていることで、終端抵抗3が発する熱が直接光電変換半導体素子に伝わるのを抑制して、熱による影響を低減することができる。なお、この終端抵抗3は、光電変換半導体素子1が実装される面に設けられているが、この素子1が実装される面とは異なる面に設けられていてもよい。
【0060】また、光電変換半導体素子1はシグナルライン4とは相対的に幅の狭い部分において接続される。これにより、バンプ電極として径のより小さいものを適用することができて、チップサイズのより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0061】実施の形態6本発明の実施の形態6に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図12に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0062】光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置に、シグナルライン4の相対的に幅の小さい部分と大きい部分とを覆うように実装されている。そして、本光電変換半導体装置では、コプレナ基板2において相対的に幅(W1)の狭い部分が設けられている。
【0063】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0064】コプレナ基板2における特性インピーダンスは、コプレナ基板2の誘電率、厚さ、シグナルライン4の幅およびギャップにより決定されるため、コプレナ基板2の幅を変えることに伴うインピーダンスの変動はないものと考えられる。また、コプレナ基板の幅を変えることでインピーダンスの値が変動したとしても、所定のインピーダンスになるように、シグナルライン4の幅とギャップとを調整することで可能である。
【0065】本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、コプレナ基板2においてより幅の狭い部分が設けられていることで、光電変換半導体装置そのものの小型化を図ることができる。
【0066】実施の形態7本発明の実施の形態7に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図13に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0067】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。そして、光電変換半導体素子1における入出力部分がコプレナ基板2の長辺側の端部よりも突出している。
【0068】なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0069】本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、光電変換半導体素子1における入出力部分がコプレナ基板2の長辺側の端部よりも突出していることで、光ファイバー等の光学系と光電変換半導体素子における入出力部分とを接近させることができて、光電変換半導体素子と光ファイバーとを効率よく結合させることができる。
【0070】なお、この実施の形態では、光電変換半導体素子1における入出力部分がコプレナ基板2の長辺側の端部よりも突出している場合について説明したが、その入出力部分がコプレナ基板の長辺側の端部の位置と略一致するように実装されている場合でも、実質的に同様の効果を得ることができる。
【0071】実施の形態8本発明の実施の形態8に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図14に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備え、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分からその幅が滑らかに変わる部分を経て小さい幅44bを有して延びる部分へと繋がっている。
【0072】また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0073】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。
【0074】本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて、次のような効果が得られる。すなわち、シグナルライン4において、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分からその幅が滑らかに変わる部分を経て小さい幅44bを有して延びる部分へと繋がっていることで、そのような滑らかに幅が変化する部分を有していない場合と比べると、電気的特性の劣化を抑制することができる。
【0075】今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0076】
【発明の効果】本発明に係る光電変換半導体装置によれば、インピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じであることで、給電部とのインピーダンスの整合性が保持されて電気的特性の劣化を抑制できるとともに、間隔がシグナルラインに沿って変化し、シグナルラインの幅がシグナルラインが延びる方向に沿って変化することで、光電変換半導体素子のサイズに合わせて基板において実装可能な領域を最適化することができる。より具体的には、基板に基づくインピーダンス、すなわち、基板の誘電率、基板の厚さ、シグナルラインの幅およびシグナルラインとグランドラインとの間隔に基づいて決定されるインピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じになる状態のもとで、シグナルラインの幅と間隔とが変化している。なお、基板に基づくインピーダンスは、光電変換半導体素子およびその素子と基板とを接続する電極の影響を含む。
【0077】好ましくは、シグナルラインは、第1の幅を有して延びる部分と、第1の幅よりも狭い第2の幅を有して延びる部分とを含み、光電変換半導体素子は第2の幅を有して延びる部分を覆うように配置されていることで、光電変換半導体素子とシグナルラインとは、径のより小さい電極(たとえば、バンプ電極)により接続することができて、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0078】また好ましくは、光電変換半導体素子は抵抗部を覆わないように配置されていることで、光電変換半導体装置の動作時に抵抗部によって発せられる熱の影響を直接受けることがなくなる。
【0079】さらに好ましくは、光電変換素子は第2の幅を有して延びる部分のみを覆うように配置されていることで、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になるとともに、シグナルラインを伝播する信号が所定の接続部分以外のところで電気的につながる電気的干渉を低減することができる。
【0080】好ましくは、第2の幅を有して延びる部分は基板の内部に形成された部分を含むことで、グランドラインの領域を限られた領域の中で広げることができて、電極の数を増やしたり電極の径を大きくすることができ、基板と光電変換半導体素子との取付け強度を向上することができる。
【0081】また好ましくは、基板では、シグナルラインが延びる方向に沿ってその幅が変化することで、特に基板の幅として狭い部分が設けられることによって、光電変換半導体装置そのものの小型化を図ることができる。
【0082】さらに好ましくは、光電変換半導体素子は、シグナルラインが延びる方向と略直交する方向に外部からの光を受けて透過する入出力部分を含み、入出力部分は入出力部分が位置する側の基板の側部と略同一面上にあるか、または、その側部より突出していることで、たとえば光ファイバー等の光学系と光電変換半導体素子における入出力部とを容易に接近させることができて、光電変換半導体素子と光ファイバーとを効率よく結合させることができる。
【0083】また好ましくは、上記間隔と幅とは、シグナルラインに沿って滑らかに変化することで、そうでない場合と比べて、電気的特性の劣化をさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図2】 同実施の形態において、図1に示す光電変換半導体装置の一断面図である。
【図3】 同実施の形態において、コプレナ基板のインピーダンスを説明するためのブロック図である。
【図4】 同実施の形態において、コプレナ基板のインピーダンスを説明するための各部の構成を示す図である。
【図5】 同実施の形態において、光電変換半導体装置の動作を説明するためのブロック図である。
【図6】 同実施の形態において、光電変換半導体装置の動作を説明するための、半導体素子の出力光強度の光透過特性および変調信号の依存性を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態3に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図9】 本発明の実施の形態4に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図10】 本発明の実施の形態5に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図11】 同実施の形態において、図10に示す光電変換半導体装置の一断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態6に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図13】 本発明の実施の形態7に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図14】 本発明の実施の形態8に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図15】 従来の光電変換半導体装置の一平面図である。
【符号の説明】
1 光電変換半導体素子、2 コプレナ基板、3 終端抵抗、4、4a シグナルライン、5、5a、5b グランドライン、6a〜6f バンプ。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換半導体装置に関し、特に、よりチップサイズの小さい光電変換半導体素子を搭載できる光電変換半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光電変換半導体装置について説明する。図15に示すように、光電変換半導体装置は、光電変換半導体素子101、変調信号電圧(以下、「RF信号」と記す。)を光電変換半導体素子101に給電するためのコプレナウェーブガイド(coplanar wave guide)基板102(以下、「コプレナ基板」と記す。)、インピーダンス整合用の終端抵抗103および入出力用の結合光学系(図示せず)を備えている。
【0003】コプレナ基板102には、シグナルライン104とグランドライン105が形成されている。光電変換半導体素子101は、シグナルライン104およびグランドライン105とバンプ電極106a〜106eを介して電気的に接続されている。シグナルライン104とグランドライン105とは、終端抵抗103を介して電気的に接続されている。
【0004】次に、光電変換半導体装置の動作について説明する。たとえば、光電変換半導体素子101が電界吸収型半導体光変調器素子(以下、「光変調器素子」と記す。)である場合には、光変調器素子では、コプレナ基板102を経由して印加される電圧に応じてレーザ光の吸収量が変化する。このため、コプレナ基板102に変調信号電圧を印加することで、光変調器素子から出射されるレーザ光には信号電圧に対応した強度変調が施されることになり、出射側の結合光学系に効率よく結合される。
【0005】従来の光電変換半導体装置は上記のように構成され、動作する。特に、この光電変換半導体装置では、RF信号を送る側のインピーダンス(給電側インピーダンス)にコプレナ基板102の特性インピーダンスを合わせるために、コプレナ基板102のシグナルライン104の幅およびシグナルライン104とグランドライン105との間隔(以下、「ギャップ」と記す。)は、それぞれ一定の幅WとギャップLに設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の光電変換半導体装置では、次のような問題があった。給電のためのRF信号は、コネクタを介したり他の基板からワイヤを介してコプレナ基板102に送られる。コネクタを使用する場合には、コネクタのピンの径よりもシグナルライン104の幅を太くする必要がある。また、ワイヤを使用する場合では、ワイヤの径よりもシグナルライン104の幅を太くする必要がある。さらに、シグナルライン104上に光電変換半導体素子101を実装する必要がある。このような制約から、コプレナ基板102に形成するシグナルライン104の幅が規定されることになる。
【0007】また、同様に、グランドライン105についても、RF信号を劣化させないということと、グランドライン105上に光電変換半導体素子101を実装するということからその幅が規定されることになる。
【0008】このことより、コプレナ基板102に実装可能な光電変換半導体素子101のサイズが制限されてしまうという問題があった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、さまざまなサイズの光電変換半導体素子をコプレナ基板に実装することのできる光電変換半導体装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光電変換半導体装置は、基板とシグナルラインとグランドラインと抵抗部と光電変換半導体素子とを備えた光電変換半導体装置である。シグナルラインは基板に形成され、幅を有して延びる。グランドラインは基板に形成され、シグナルラインと間隔を隔てられて延びる。抵抗部は基板に形成され、シグナルラインとグランドラインとを電気的に接続する。光電変換半導体素子はシグナルラインとグランドラインとに電気的に接続され、変調信号を送るための給電部から送られたその変調信号を受けることで、受光した光を変調して出力する。そして、インピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じである。シグナルラインとグランドラインとの間隔がシグナルラインに沿って変化する。シグナルラインの幅が、シグナルラインが延びる方向に沿って変化する。
【0011】この光電変換半導体装置によれば、インピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じであることで、給電部とのインピーダンスの整合性が保持されて電気的特性の劣化を抑制できるとともに、間隔がシグナルラインに沿って変化し、シグナルラインの幅がシグナルラインが延びる方向に沿って変化することで、光電変換半導体素子のサイズに合わせて基板において実装可能な領域を最適化することができる。より具体的には、基板に基づくインピーダンス、すなわち、基板の誘電率、基板の厚さ、シグナルラインの幅およびシグナルラインとグランドラインとの間隔に基づいて決定されるインピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じになる状態のもとで、シグナルラインの幅と間隔とが変化している。なお、基板に基づくインピーダンスは、後述するように、光電変換半導体素子およびその素子と基板とを接続する電極の影響を含む。
【0012】好ましくは、シグナルラインは、第1の幅を有して延びる部分と、第1の幅よりも狭い第2の幅を有して延びる部分とを含み、光電変換半導体素子は第2の幅を有して延びる部分を覆うように配置されている。
【0013】この場合には、光電変換半導体素子とシグナルラインとは、径のより小さい電極(たとえば、バンプ電極)により接続することができて、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0014】また好ましくは、光電変換半導体素子は抵抗部を覆わないように配置されている。
【0015】この場合には、光電変換半導体装置の動作時に抵抗部によって発せられる熱の影響を直接受けることがなくなる。
【0016】さらに好ましくは、光電変換素子は第2の幅を有して延びる部分のみを覆うように配置されている。
【0017】この場合には、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になるとともに、シグナルラインを伝播する信号が所定の接続部分以外のところで電気的につながる電気的干渉を低減することができる。
【0018】好ましくは、第2の幅を有して延びる部分は基板の内部に形成された部分を含む。
【0019】この場合には、グランドラインの領域を限られた領域の中で広げることができ、これに合わせて電極の数を増やしたり電極の径を大きくすることができる。これにより、基板と光電変換半導体素子との取付け強度を向上することができる。
【0020】また好ましくは、基板では、シグナルラインが延びる方向に沿ってその幅が変化する。
【0021】この場合には、特に基板の幅として狭い部分が設けられることで、光電変換半導体装置そのものの小型化を図ることができる。
【0022】さらに好ましくは、光電変換半導体素子は、シグナルラインが延びる方向と略直交する方向に外部からの光を受けて透過する入出力部分を含み、入出力部分は入出力部分が位置する側の基板の側部と略同一面上にあるか、または、その側部より突出している。
【0023】この場合には、たとえば光ファイバー等の光学系と光電変換半導体素子における入出力部とを容易に接近させることができて、光電変換半導体素子と光ファイバーとを効率よく結合させることができる。
【0024】また好ましくは、上記間隔と幅とは、シグナルラインに沿って滑らかに変化する。
【0025】この場合には、滑らかに変化させない場合と比べて、電気的特性の劣化をさらに抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】実施の形態1本発明の実施の形態1に係る光電変換半導体装置について説明する。図1および図2に示すように、本光電変換半導体装置は、光電変換半導体素子1、RF信号をその光電変換半導体素子1に給電するためのコプレナ基板2、インピーダンス整合用の終端抵抗3および入出力用の結合光学系(図示せず)を備えている。
【0027】コプレナ基板2には、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとが形成されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。シグナルライン4とグランドライン5とは、終端抵抗3を介して電気的に接続されている。コプレナ基板2は、たとえばアルミナから形成されている。また、シグナルライン4とグランドライン5は、たとえば金メッキ等の導電体から形成されている。
【0028】特に、本光電変換半導体装置では、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0029】このように、本光電変換半導体装置では、シグナルライン4の幅とギャップが一定ではなく変化している。このシグナルライン4の幅とギャップは、コプレナ基板2のインピーダンス(特性インピーダンス)に基づいて設定されている。このことについて説明する。
【0030】まず、基本的にインピーダンスは電流、電圧とは次のような関係にある。図3に示すように、インピーダンスZのブラックボックスに電流Iを流す場合、両端間の電圧VはインピーダンスZと電流Iとの積で表される。本光電変換半導体装置の場合、図4に示すように、インピーダンスとしては、コプレナ基板2に給電する給電部20側のインピーダンス、コプレナ基板2に基づくインピーダンスおよび終端抵抗に基づくインピーダンスの3つのインピーダンスがある。なお、コプレナ基板2に基づくインピーダンスは、光電変換半導体素子1およびその素子1とコプレナ基板2とを接続するバンプ電極6a〜6cの影響を含む。
【0031】これら3つのインピーダンスの値が異なっていると、結果的に電気的特性が劣化するため、各インピーダンスの値は同じ値になるように設計される。つまり、インピーダンスの整合性が保たれるように設計される。
【0032】3つのインピーダンスのうち特性インピーダンスは、コプレナ基板2の誘電率、厚さ、シグナルラインの幅およびギャップによって決定される。そこで、本光電変換半導体装置では、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。すなわち、インピーダンスの整合性を保持した状態でシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。この場合、コプレナ基板2の誘電率と厚さとが一定であるため、シグナルライン4の幅が狭くなることでギャップも狭くなっている。
【0033】次に、本光電変換半導体装置の動作について説明する。図5に示すように、たとえば、光電変換半導体装置22における光電変換半導体素子1が光変調器素子の場合には、光変調器素子では、コプレナ基板2を経由して印加される変調信号電圧に応じて連続レーザ光源21から出射されたレーザ光の吸収量が変化する。つまり、図6に示すように、コプレナ基板2に変調信号電圧を印加することで、その電圧と光変調器素子の光透過特性とに基づいて、光変調器素子から出射されるレーザ光には変調信号電圧に対応した強度変調が施されて、強度変調されたレーザ光が出射されることになる。なお、実際には、光電変換半導体素子は入射レーザ光の一部を吸収して残りのレーザ光を出射することになる。
【0034】このように、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子がレーザ光を受光し、変調信号電圧に基づくレーザ光が光電変換半導体素子から出射されることになる。レーザ光の強度が変調されることで、光通信において信号の変調器として本光電変換半導体装置を用いることができる。
【0035】上述したように、本光電変換半導体装置では、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0036】これにより、光電変換半導体素子が実装される領域のシグナルライン4の幅とギャップを狭めることができて、従来の光電変換半導体装置と比べると、光電変換半導体素子1との配線が可能な領域であって光電変換半導体素子1を固定することが可能である領域(実装可能領域)を光電変換半導体素子1のサイズに合わせて最適にすることができる。
【0037】その結果、光電変換半導体素子1のチップサイズの制限が緩和されて、さまざまなサイズの光電変換半導体素子をコプレナ基板2上に搭載することができる。
【0038】実施の形態2本発明の実施の形態2に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図7に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0039】特に、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち、相対的に小さい幅を有して延びる部分を覆うように実装されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6を介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6c、6dを介して電気的に接続されている。また、バンプ電極6b、6eは光電変換半導体素子1をコプレナ基板2に固定することにのみ用いられている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0040】シグナルライン4の幅とギャップとは、実施の形態1において説明したように、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0041】特に、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子はシグナルライン4とは相対的に小さい幅を有して延びる部分において接続される。これにより、バンプ電極として径のより小さいものを適用することができて、チップサイズのより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0042】また、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち小さい幅を有して延びる部分の上に実装されることで、シグナルライン4を伝播する信号が所定の部分以外のところで電気的につながる(電気的干渉)のを低減することができる。
【0043】このようにして、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子としてチップサイズのより小さいものを実装可能にすることができ、また、電気的干渉を低減することができる。
【0044】実施の形態3本発明の実施の形態3に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図8に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0045】特に、光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置においてシグナルライン4の相対的に大きい幅を有して延びる部分と小さい幅を有して延びる部分とを覆うように実装されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0046】シグナルライン4の幅とギャップとは、実施の形態1において説明したように、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0047】特に、本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、光電変換半導体素子が終端抵抗3とは離れた位置に実装されていることで、終端抵抗3が発する熱が直接光電変換半導体素子に伝わるのを抑制して、熱による影響を低減することができる。
【0048】実施の形態4本発明の実施の形態4に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図9に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0049】特に、光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置にシグナルライン4の相対的に幅の小さい部分を覆うように実装されている。光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b〜6eを介して電気的に接続されている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0050】シグナルライン4の幅とギャップとは、実施の形態1において説明したように、コプレナ基板2における誘電率と厚さとを一定としたうえで、特性インピーダンスの値が他の2つのインピーダンスと同じ値になる条件のもとでシグナルライン4の幅とギャップとが変えられている。
【0051】特に、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子1が終端抵抗3とは離れた位置に実装されていることで、終端抵抗3が発する熱が直接光電変換半導体素子に伝わるのを抑制して、熱による影響を低減することができる。
【0052】また、光電変換半導体素子1はシグナルライン4とは相対的に幅の狭い部分において接続される。これにより、バンプ電極として径のより小さいものを適用することができて、チップサイズのより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0053】さらに、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち幅の狭い部分の上に実装されることで、シグナルライン4を伝播する信号が所定の部分以外のところで電気的につながる(電気的干渉)のを低減することができる。
【0054】実施の形態5本発明の実施の形態5に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図10に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0055】特に、図10および図11に示すように、シグナルライン4の相対的に小さい幅の部分がコプレナ基板2の内部を経て終端抵抗3に接続されている。そして、光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置にシグナルライン4の相対的に幅の小さい部分を覆うように実装されている。
【0056】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6c、6dを介して電気的に接続されている。また、バンプ電極6b、6fは光電変換半導体素子1をコプレナ基板2に固定することにのみ用いられている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0057】特に、本光電変換半導体装置では、シグナルライン4の一部がコプレナ基板2の内部を通っていることで、グランドライン5の領域を広げることができるので、これに合わせてバンプ電極の数を増やしたりその径を大きくすることができる。これにより、光電変換半導体素子のコプレナ基板1への取付け強度を高めることができる。
【0058】また、光電変換半導体素子1は、シグナルライン4のうち幅の狭い部分の上に実装されることで、シグナルライン4を伝播する信号が所定の部分以外のところで電気的につながる(電気的干渉)のを低減することができる。
【0059】さらに、本光電変換半導体装置では、光電変換半導体素子1が終端抵抗3とは離れた位置に実装されていることで、終端抵抗3が発する熱が直接光電変換半導体素子に伝わるのを抑制して、熱による影響を低減することができる。なお、この終端抵抗3は、光電変換半導体素子1が実装される面に設けられているが、この素子1が実装される面とは異なる面に設けられていてもよい。
【0060】また、光電変換半導体素子1はシグナルライン4とは相対的に幅の狭い部分において接続される。これにより、バンプ電極として径のより小さいものを適用することができて、チップサイズのより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0061】実施の形態6本発明の実施の形態6に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図12に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0062】光電変換半導体素子1は、終端抵抗3とは離れた位置に、シグナルライン4の相対的に幅の小さい部分と大きい部分とを覆うように実装されている。そして、本光電変換半導体装置では、コプレナ基板2において相対的に幅(W1)の狭い部分が設けられている。
【0063】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0064】コプレナ基板2における特性インピーダンスは、コプレナ基板2の誘電率、厚さ、シグナルライン4の幅およびギャップにより決定されるため、コプレナ基板2の幅を変えることに伴うインピーダンスの変動はないものと考えられる。また、コプレナ基板の幅を変えることでインピーダンスの値が変動したとしても、所定のインピーダンスになるように、シグナルライン4の幅とギャップとを調整することで可能である。
【0065】本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、コプレナ基板2においてより幅の狭い部分が設けられていることで、光電変換半導体装置そのものの小型化を図ることができる。
【0066】実施の形態7本発明の実施の形態7に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図13に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備えている。また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0067】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。そして、光電変換半導体素子1における入出力部分がコプレナ基板2の長辺側の端部よりも突出している。
【0068】なお、これ以外については実施の形態1において説明した図1に示す光電変換半導体装置と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0069】本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、光電変換半導体素子1における入出力部分がコプレナ基板2の長辺側の端部よりも突出していることで、光ファイバー等の光学系と光電変換半導体素子における入出力部分とを接近させることができて、光電変換半導体素子と光ファイバーとを効率よく結合させることができる。
【0070】なお、この実施の形態では、光電変換半導体素子1における入出力部分がコプレナ基板2の長辺側の端部よりも突出している場合について説明したが、その入出力部分がコプレナ基板の長辺側の端部の位置と略一致するように実装されている場合でも、実質的に同様の効果を得ることができる。
【0071】実施の形態8本発明の実施の形態8に係る光電変換半導体装置について説明する。本光電変換半導体装置では、図14に示すように、シグナルライン4は、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分と小さい幅44bを有して延びる部分とを備え、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分からその幅が滑らかに変わる部分を経て小さい幅44bを有して延びる部分へと繋がっている。
【0072】また、シグナルライン4とグランドライン5a、5bとのギャップも、相対的に大きいギャップ10aの部分と相対的に小さいギャップ10bの部分がある。
【0073】光電変換半導体素子1は、シグナルライン4とはバンプ電極6aを介して電気的に接続され、グランドライン5a、5bとはバンプ電極6b、6cを介して電気的に接続されている。
【0074】本光電変換半導体装置では、実施の形態1において説明した効果に加えて、次のような効果が得られる。すなわち、シグナルライン4において、相対的に大きい幅44aを有して延びる部分からその幅が滑らかに変わる部分を経て小さい幅44bを有して延びる部分へと繋がっていることで、そのような滑らかに幅が変化する部分を有していない場合と比べると、電気的特性の劣化を抑制することができる。
【0075】今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0076】
【発明の効果】本発明に係る光電変換半導体装置によれば、インピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じであることで、給電部とのインピーダンスの整合性が保持されて電気的特性の劣化を抑制できるとともに、間隔がシグナルラインに沿って変化し、シグナルラインの幅がシグナルラインが延びる方向に沿って変化することで、光電変換半導体素子のサイズに合わせて基板において実装可能な領域を最適化することができる。より具体的には、基板に基づくインピーダンス、すなわち、基板の誘電率、基板の厚さ、シグナルラインの幅およびシグナルラインとグランドラインとの間隔に基づいて決定されるインピーダンスが給電部のインピーダンスと実質的に同じになる状態のもとで、シグナルラインの幅と間隔とが変化している。なお、基板に基づくインピーダンスは、光電変換半導体素子およびその素子と基板とを接続する電極の影響を含む。
【0077】好ましくは、シグナルラインは、第1の幅を有して延びる部分と、第1の幅よりも狭い第2の幅を有して延びる部分とを含み、光電変換半導体素子は第2の幅を有して延びる部分を覆うように配置されていることで、光電変換半導体素子とシグナルラインとは、径のより小さい電極(たとえば、バンプ電極)により接続することができて、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になる。
【0078】また好ましくは、光電変換半導体素子は抵抗部を覆わないように配置されていることで、光電変換半導体装置の動作時に抵抗部によって発せられる熱の影響を直接受けることがなくなる。
【0079】さらに好ましくは、光電変換素子は第2の幅を有して延びる部分のみを覆うように配置されていることで、チップサイズとしてより小さい光電変換半導体素子を実装することが可能になるとともに、シグナルラインを伝播する信号が所定の接続部分以外のところで電気的につながる電気的干渉を低減することができる。
【0080】好ましくは、第2の幅を有して延びる部分は基板の内部に形成された部分を含むことで、グランドラインの領域を限られた領域の中で広げることができて、電極の数を増やしたり電極の径を大きくすることができ、基板と光電変換半導体素子との取付け強度を向上することができる。
【0081】また好ましくは、基板では、シグナルラインが延びる方向に沿ってその幅が変化することで、特に基板の幅として狭い部分が設けられることによって、光電変換半導体装置そのものの小型化を図ることができる。
【0082】さらに好ましくは、光電変換半導体素子は、シグナルラインが延びる方向と略直交する方向に外部からの光を受けて透過する入出力部分を含み、入出力部分は入出力部分が位置する側の基板の側部と略同一面上にあるか、または、その側部より突出していることで、たとえば光ファイバー等の光学系と光電変換半導体素子における入出力部とを容易に接近させることができて、光電変換半導体素子と光ファイバーとを効率よく結合させることができる。
【0083】また好ましくは、上記間隔と幅とは、シグナルラインに沿って滑らかに変化することで、そうでない場合と比べて、電気的特性の劣化をさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図2】 同実施の形態において、図1に示す光電変換半導体装置の一断面図である。
【図3】 同実施の形態において、コプレナ基板のインピーダンスを説明するためのブロック図である。
【図4】 同実施の形態において、コプレナ基板のインピーダンスを説明するための各部の構成を示す図である。
【図5】 同実施の形態において、光電変換半導体装置の動作を説明するためのブロック図である。
【図6】 同実施の形態において、光電変換半導体装置の動作を説明するための、半導体素子の出力光強度の光透過特性および変調信号の依存性を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態3に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図9】 本発明の実施の形態4に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図10】 本発明の実施の形態5に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図11】 同実施の形態において、図10に示す光電変換半導体装置の一断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態6に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図13】 本発明の実施の形態7に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図14】 本発明の実施の形態8に係る光電変換半導体装置の一平面図である。
【図15】 従来の光電変換半導体装置の一平面図である。
【符号の説明】
1 光電変換半導体素子、2 コプレナ基板、3 終端抵抗、4、4a シグナルライン、5、5a、5b グランドライン、6a〜6f バンプ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板と、前記基板に形成され、幅を有して延びるシグナルラインと、前記基板に形成され、前記シグナルラインと間隔を隔てられて延びるグランドラインと、前記基板に形成され、前記シグナルラインと前記グランドラインとを電気的に接続する抵抗部と、前記シグナルラインと前記グランドラインとに電気的に接続され、変調信号を送るための給電部から送られたその変調信号を受けることで、受光した光を変調して出力する光電変換半導体素子とを有する光電変換半導体装置であって、インピーダンスが前記給電部のインピーダンスと実質的に同じであり、前記シグナルラインと前記グランドラインとの前記間隔が前記シグナルラインに沿って変化し、前記シグナルラインの前記幅が前記シグナルラインが延びる方向に沿って変化する、光電変換半導体装置。
【請求項2】 前記シグナルラインは、第1の幅を有して延びる部分と、前記第1の幅よりも狭い第2の幅を有して延びる部分とを含み、前記光電変換半導体素子は、前記第2の幅を有して延びる部分を覆うように配置されている、請求項1記載の光電変換半導体装置。
【請求項3】 前記光電変換半導体素子は、前記抵抗部を覆わないように配置されている、請求項1または2に記載の光電変換半導体装置。
【請求項4】 前記光電変換素子は、前記第2の幅を有して延びる部分のみを覆うように配置されている、請求項2または3に記載の光電変換半導体装置。
【請求項5】 前記第2の幅を有して延びる部分は前記基板の内部に形成された部分を含む、請求項2〜4のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項6】 前記基板では、前記シグナルラインが延びる方向に沿ってその幅が変化する、請求項1〜5のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項7】 前記光電変換半導体素子は、前記シグナルラインが延びる方向と略直交する方向に外部からの光を受けて透過する入出力部分を含み、前記入出力部分は、前記入出力部分が位置する側の前記基板の側部と略同一面上にあるか、または、その側部より突出している、請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項8】 前記間隔と前記幅とは、前記シグナルラインに沿って滑らかに変化する、請求項1〜7のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項1】 基板と、前記基板に形成され、幅を有して延びるシグナルラインと、前記基板に形成され、前記シグナルラインと間隔を隔てられて延びるグランドラインと、前記基板に形成され、前記シグナルラインと前記グランドラインとを電気的に接続する抵抗部と、前記シグナルラインと前記グランドラインとに電気的に接続され、変調信号を送るための給電部から送られたその変調信号を受けることで、受光した光を変調して出力する光電変換半導体素子とを有する光電変換半導体装置であって、インピーダンスが前記給電部のインピーダンスと実質的に同じであり、前記シグナルラインと前記グランドラインとの前記間隔が前記シグナルラインに沿って変化し、前記シグナルラインの前記幅が前記シグナルラインが延びる方向に沿って変化する、光電変換半導体装置。
【請求項2】 前記シグナルラインは、第1の幅を有して延びる部分と、前記第1の幅よりも狭い第2の幅を有して延びる部分とを含み、前記光電変換半導体素子は、前記第2の幅を有して延びる部分を覆うように配置されている、請求項1記載の光電変換半導体装置。
【請求項3】 前記光電変換半導体素子は、前記抵抗部を覆わないように配置されている、請求項1または2に記載の光電変換半導体装置。
【請求項4】 前記光電変換素子は、前記第2の幅を有して延びる部分のみを覆うように配置されている、請求項2または3に記載の光電変換半導体装置。
【請求項5】 前記第2の幅を有して延びる部分は前記基板の内部に形成された部分を含む、請求項2〜4のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項6】 前記基板では、前記シグナルラインが延びる方向に沿ってその幅が変化する、請求項1〜5のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項7】 前記光電変換半導体素子は、前記シグナルラインが延びる方向と略直交する方向に外部からの光を受けて透過する入出力部分を含み、前記入出力部分は、前記入出力部分が位置する側の前記基板の側部と略同一面上にあるか、または、その側部より突出している、請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【請求項8】 前記間隔と前記幅とは、前記シグナルラインに沿って滑らかに変化する、請求項1〜7のいずれかに記載の光電変換半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図11】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図11】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2002−196293(P2002−196293A)
【公開日】平成14年7月12日(2002.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−394220(P2000−394220)
【出願日】平成12年12月26日(2000.12.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年7月12日(2002.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成12年12月26日(2000.12.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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