説明

免疫応答を変調するための組成物および方法

本発明は、T細胞で発現される、pG6bといわれるリンパ球阻害受容体として機能する新しく同定されたCD28ファミリーメンバーを提供する。治療、診断、および研究目的のためのpG6b−媒介陰性シグナル伝達を変調し、およびそのカウンター−受容体の相互作用に干渉する方法および組成物も提供される。1つの態様において、本発明はリンパ球活性を変調する方法を提供する。そのような方法は、一般には、pG6b−陽性リンパ球を、少なくとも1つのリンパ球活性を変調するのに有効な量のpG6b−媒介シグナル伝達を変調することができる生物活性剤と接触させることを含む。特定の実施形態において、リンパ球はTリンパ球である。本発明に従って変調することができる典型的なTリンパ球活性は、例えば、活性化、分化、増殖、生存、細胞溶解活性、およびサイトカイン生産を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンパ球活性を変調するための方法であって、該方法は、pG6b−陽性リンパ球と、少なくとも1つのリンパ球活性を変調するのに有効な量でpG6b−媒介シグナル伝達を変調することができる生物活性剤とを接触させることを含む、方法。
【請求項2】
前記剤がpG6b−媒介シグナル伝達のアンタゴニストを含み、前記接触がpG6bシグナル伝達によって媒介されるリンパ球活性の減衰を阻害する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記接触がリンパ球活性を増加させる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記アンタゴニストが、pG6bおよびそのカウンター受容体の機能的相互作用を妨害することができる遮断薬を含む、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記遮断薬がpG6bの細胞外ドメインに特異的に結合することができる抗―pG6b抗体を含み、前記結合がpG6bおよびそのカウンター受容体の相互作用を妨害する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記遮断薬が可溶性pG6b蛋白質を含む、請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記剤がpG6b―媒介シグナル伝達のアゴニストを含み、前記接触がリンパ球活性を減少させる、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記アゴニストがpG6bおよびそのカウンター受容体の機能的相互作用を模倣または増大させることができる剤を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記アゴニストがpG6bの細胞外ドメインに特異的に結合することができる抗―pG6b抗体を含み、前記結合がpG6bおよびそのカウンター受容体の機能的相互作用を模倣または増大させる、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記リンパ球がTリンパ球であって、前記リンパ球活性が活性化、分化、増殖、生存、細胞溶解活性、およびサイトカイン生産よりなる群から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記リンパ球活性が標的抗原に対する宿主免疫応答を含み、前記標的抗原が病原体抗原、ワクチン抗原、およびそのカウンター受容体以外の腫瘍―関連抗原よりなる群から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項13】
対象において癌を治療するための方法であって、該方法は、該対象にpG6b−媒介シグナル伝達のアンタゴニストを投与することを含み、該投与は該対象において腫瘍細胞に対する宿主免疫応答を増加させるのに有効である、方法。
【請求項14】
前記アンタゴニストがpG6bおよびそのカウンター受容体の機能的相互作用を妨害することができる遮断薬を含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記遮断薬がpG6bの細胞外ドメインに特異的に結合することができる抗―pG6b抗体を含み、前記結合はpG6bおよびそのカウンター受容体の相互作用を妨害する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
自己反応性pG6b−陽性リンパ球の存在によって特徴付けられる自己免疫疾患を有する患者を治療するための方法であって、該方法は、該患者にpG6b−媒介シグナル伝達のアゴニストを投与することを含み、該投与がpG6bを発現する非―リンパ系非―腫瘍宿主細胞に対する自己反応性免疫応答を阻害するのに有効である、方法。
【請求項17】
前記アゴニストがpG6bおよびそのカウンター受容体の機能的相互作用を模倣または増大させることができる剤を含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記アゴニストがpG6bの細胞外ドメイン(配列番号3)に特異的に結合することができる抗―pG6b抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
単離された抗―pG6b抗体であって、以下:
(a)該抗体は、ヒトpG6bの細胞外ドメイン(配列番号3)に特異的に結合し、かつ(b)該抗体は、マイクロビーズに共有結合によりカップリングして、該抗体の固定化形態を生じる場合、インビトロにてT細胞におけるTcR―媒介活性化を阻害することができ、該TcR−媒介活性化は、該T細胞を、該マイクロビーズにもカップリングした作動性抗―CD3抗体と接触させる工程を含むことを特徴とする、抗体。
【請求項20】
さらに、前記抗体の固定化形態が、前記抗―pG6b抗体の非存在下において第二のマイクロビーズに共有結合によりカップリングされた抗―CD3と接触させる対照T細胞と比較して、少なくとも約50%前記TcR−媒介活性化を阻害することができることを特徴とする、請求項19記載の抗―pG6b抗体。
【請求項21】
さらに、前記抗体の固定化形態がインビトロにて第二のT細胞において第二のTcR―媒介活性化を阻害することができ、該第二のTcR―媒介活性化は、該T細胞を、前記マイクロビーズに共有結合によりカップリングされた抗―CD3抗体、および可溶性の作動性抗―CD28抗体と接触させる工程を含むことを特徴とする、請求項19記載の抗―pG6b抗体。
【請求項22】
モノクロ−ナル抗体である、請求項19記載の抗―pG6b抗体。
【請求項23】
単離された抗―pG6b抗体であって、以下:
(a)該抗体はヒトpG6bの細胞外ドメイン(配列番号3)に特異的に結合し、かつ(b)可溶性形態の該抗体がインビトロにてT細胞におけるTcR―媒介活性化を阻害することができ、該TcR―媒介活性化が、CD28―媒介共刺激の非存在下において、該T細胞を、可溶性の作動性抗―CD3抗体と接触させる工程を含むことを特徴とする、抗体。
【請求項24】
さらに、前記抗―pG6b抗体の可溶性形態が、CD28―媒介共刺激の非存在下において、かつ該抗体―pG6b抗体の非存在下において、前記可溶性抗―CD3抗体と接触させる対照T細胞と比較して、少なくとも約50%前記TcR―媒介活性化を阻害することができることを特徴とする、請求項23記載の抗―pG6b抗体。
【請求項25】
さらに、(c)前記抗―pG6b抗体の可溶性形態がインビトロにて第二のT細胞における第二のTcR―媒介活性化を増強させることができ、該第二のTcR―媒介活性化は、該第二のT細胞を、前記可溶性抗―CD3抗体および可溶性の作動性抗―CD28抗体と接触させる工程を含むことを特徴とする、請求項23記載の抗―pG6b抗体。
【請求項26】
さらに、前記抗―pG6b抗体の可溶性形態が、前記抗―pG6b抗体の非存在下において、前記可溶性抗―CD3抗体および前記可溶性抗―CD28抗体双方と接触される対照T細胞と比較して、少なくとも約20%前記第二のTcR−媒介活性化を増強させることができることを特徴とする、請求項25記載の抗―pG6b抗体。
【請求項27】
モノクロ−ナル抗体である、請求項23または25記載の抗体。
【請求項28】
T細胞活性化を阻害する方法であって、該方法は、T細胞を、有効量の請求項23記載の抗体と接触させる工程を含み、該接触工程はCD28―媒介T細胞共−刺激の非存在下で行われ、および該T細胞のTcR−媒介活性化が阻害される、方法。
【請求項29】
T細胞の活性化を増強させる方法であって、該方法は、T細胞を、有効量の請求項25記載の抗体と接触させる工程を含み、該接触工程はCD28−媒介T細胞共−刺激の存在下で行われ、および該T細胞のTcR−媒介活性化が増強される、T細胞の活性化を増強させる方法。
【請求項30】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項28または29記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【公表番号】特表2009−538830(P2009−538830A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510199(P2009−510199)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【国際出願番号】PCT/US2007/068904
【国際公開番号】WO2008/005621
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(505222646)ザイモジェネティクス, インコーポレイテッド (72)
【Fターム(参考)】